JPH08279079A - 家計簿機能付きｐｏｓ端末および店舗管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レシートとは別の家計簿相当の情報出力を提
供することができる家計簿作成機能付きＰＯＳ端末及び
店舗管理装置を提供することを目的とする。 【構成】 顧客が購入した商品の品名、価格、取扱い部
門コード、日付等の取引情報をＰＯＳ端末（２０）によ
って取得し、該取得した取引情報を顧客コードに応じて
店舗管理装置（１０）の記憶装置に蓄えておき、後日顧
客から要望があった場合に、前記記憶されている情報を
基礎として家計簿用出力を作成し、提供可能に構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、顧客のための家計簿作
成機能を備えたＰＯＳ端末および店舗管理装置に関す
る。

【０００２】スーパーマーケットその他の流通業界で
は、在庫管理や商品流通の便宜を考慮してＰＯＳ（Poin
t Of Sales) 端末装置による売上管理が広く行われてい
る。

【０００３】一方、顧客は、毎日の買い物時に発行され
るレシートを基礎として、家計簿に記帳し、計算分析を
行っている。かかる作業は煩雑で、数日分滞ったりする
と家計簿の記帳、計算分析の継続は困難になることがあ
る。

【０００４】

【従来の技術】かかる要請に応えるため、電子式の家計
簿作成方式も考慮されている。このような従来の電子式
家計簿作成方式としては、顧客がフロッピーディスクや
ＩＣカードなどの記録媒体を買い物の都度持参し、店舗
内に設置された端末装置にセットすることによって取引
内容を電子的に記録するものが提案されていた。

【０００５】このような電子式家計簿作成方式では、顧
客が自宅でレシートを見ながら取引内容を家計簿に書き
写す作業を手助けしているにすぎず、さらに顧客は買い
物の都度、フロッピーディスク等の記録媒体を必ず持参
する必要がある。

【０００６】また、顧客がこの方式によるサービスを享
受するためには、家庭内にパソコン等の装置やデータ解
析のためのソフトウェアを備えると共に、これらの装置
に関する知識を持たねばならず、このような方式の採用
には大きな制約があった。

【０００７】他の家計簿類の作成サービスとして、例え
ば１か月のような所定期間のレシートを店舗に持参した
顧客の取引データを集計し、レシートと同様の出力によ
り当該取引データを提供するものがある。

【０００８】このようなサービスにおいては、多数のレ
シートを全て家庭内に保存しておく必要があり、煩雑で
あった。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
技術の欠点を解消し、顧客が記録媒体を所持する必要が
なく、家庭内にパソコン等の装置および操作に要する知
識を持たない場合であっても、レシートとは別の家計簿
相当の情報出力を提供することができる家計簿作成機能
付きＰＯＳ端末および店舗管理装置を提供することを目
的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明に係る家計簿機能
付きＰＯＳ端末および店舗管理装置は、本発明の原理説
明図である図１に示される。

【００１１】図に示されるように、本発明に係る家計簿
機能付きＰＯＳ端末および店舗管理装置は、店舗管理装
置１０と、少なくとも一つのＰＯＳ端末２０とを有し、
これらは通信機構３０によって相互に接続されている。
店舗管理装置１０は記憶装置１１および記憶装置１２を
有している。

【００１２】ＰＯＳ端末２０は、ＰＯＳレジとしての機
能を発揮する処理機構部を内蔵し、さらに印字装置２１
を内蔵または接続している。通信機構３０は、有線また
は無線の通信手段であり、店舗管理装置１０側の制御の
もとにそれぞれのＰＯＳ端末２０との間で情報の授受を
行うものである。

【００１３】

【作用】本発明に係るＰＯＳ端末２０は、図示していな
いバーコード読み取り部、キーボード部、表示部等を有
し、ＩＤコードその他の認識番号等により認識可能な顧
客の商品購買に対応して現金またはクレジットカード等
による金銭授受および登録を行い、印字装置２１により
取引内容を示すレシートを発行する。

【００１４】当該顧客による取引内容は、同時に通信機
構３０を介して店舗管理装置１０にも伝送される。伝送
された取引内容を表すデータは、他の顧客のデータと共
に店舗管理装置１０に付属する第１の記憶装置１１に記
憶される。

【００１５】これらのデータは、適宜時間、例えば通常
の処理の空き時間または閉店後の時間等を利用して、顧
客毎の累計データとして第２の記憶装置１２に転送さ
れ、保管される。

【００１６】月末または顧客が要求する適宜時期に、家
計簿出力の依頼があった場合には、ＰＯＳ端末２０のカ
ードリーダまたはキーボード等の適宜入力装置から、顧
客のＩＤコードその他の認識番号等を入力すると共に家
計簿出力の依頼があったことを通信機構３０を介して店
舗管理装置１０に対して送信する。

【００１７】家計簿出力依頼を受信した店舗管理装置１
０は、顧客のＩＤコードその他の認識番号等に応じてデ
ータを記憶する第２の記憶装置１２から所要データを取
り出し、通信機構３０を介してＰＯＳ端末２０に返送す
る。

【００１８】このように返送された顧客毎の家計簿デー
タは、ＰＯＳ端末２０の印字装置２１から所望の家計簿
様式で印字出力され、顧客の家計簿データとして顧客に
手渡される。

【００１９】このようにして、顧客は、当該店舗におけ
る所定期間、例えば１か月、半月、１０日、１週間等の
所望期間毎の取引状況を含む家計簿データを入手するこ
とができる。

【００２０】したがって、顧客は煩雑な家計簿作成のた
めの計算、記帳、分析等の手数を削減することができ、
他方、店舗側は、かかる付加的サービスを採用すること
により、家計簿作成に困っている顧客を長期にわたり自
店に定着させることができ、顧客および店舗双方にとっ
てそれぞれ利用価値が存在する。

【００２１】

【実施例】図２は本発明の実施例を示す構成図である。
図において、１０は店舗側管理装置、１１は第１の記憶
装置、１２は第２の記憶装置、１３は処理機構部、２０
はＰＯＳ端末、２１は印字装置、２２は処理機構部、３
０は通信機構、Ｂは家計簿出力、Ｒはレシート出力であ
る。

【００２２】図に示すように、店舗側管理装置１０は処
理機構部１３を備え、ＰＯＳ端末２０は処理機構部２２
を備えている。なお、図１と同一の構成要素には同一の
参照符号を付してある。

【００２３】処理機構部１３は、自装置および接続され
たＰＯＳ端末２０の制御および各種演算処理等を、外部
指示によりまたは自動的に実施するものである。また、
通信制御機能も有する。

【００２４】ＰＯＳ端末２０は、処理機構部２２を備え
ている。この処理機構部２２は、通常のＰＯＳ端末の機
能として、バーコードの読み取り装置、ディスプレイ、
キーボード、通信手段等を有し、顧客の取引に対応す
る。

【００２５】また、このＰＯＳ端末２０は、取引データ
を顧客コードまたはＩＤコード毎に記録して店舗管理装
置１０に対して送信し、店舗管理装置１０においては顧
客毎のデータを集計し、要求に応じてこれを返送する必
要がある。そのため、ＰＯＳ端末２０は顧客に関する情
報の入力手段を備えている必要がある。

【００２６】このような入力手段は、通常のキーボード
とすることができるが、入力の煩雑さや誤入力の発生を
防止するために、ＩＤカードの読み取り装置や、クレジ
ットカードの読み取り装置とすることができる。

【００２７】なお、このような入力手段は、個人情報が
確実に確認できるものであれば良く、例えば運転免許証
やパスポート等を光学的に読み取るものであってもよ
い。

【００２８】印字装置２１による出力は、通常の取引時
におけるレシート出力Ｒの印字出力と、家計簿Ｂの印字
出力の双方を実施できるものであることが望ましい。

【００２９】しかしながら、レシートと家計簿とはそれ
に包含される内容が相違し、したがって印字内容も大幅
に異なるため、レシート用印字装置は従来通り該装置内
蔵とし、家計簿用印字装置を別途配設し、または外付け
プリンタとして接続するように構成することもできる。

【００３０】顧客が購入しようとする商品に関する情報
の入力が全て終了した際、処理機構部２２により取引内
容がＰＯＳ端末２０から通信機構３０を介して店舗管理
装置１０に対して取引情報が伝送される。

【００３１】顧客毎の取引情報は、店舗管理装置１０内
の処理機構部１３により制御されて、例えば顧客コー
ド、商品コード、単価、数量、合計、端末装置機番、商
品取扱部門、日時、取扱者名等の全てが記憶装置１１に
記憶せしめられる。

【００３２】これらの取引情報の内、顧客の家計簿作成
に必要な情報、例えば、顧客コード、取引商品のコー
ド、価格、数量、合計等は、適宜時間に第２の記憶装置
１２に転送され、格納される。

【００３３】したがって、この第２の記憶装置１２は、
適宜期間、例えば３か月、６か月、１年等の所定期間に
わたり、情報を保存し得る容量を有するものであること
が望ましい。

【００３４】店舗管理装置１０は、前記第２の記憶装置
１２に記憶された家計簿作成用の内容から、顧客からの
家計簿出力依頼に応じて、顧客コードに属する情報を、
所望期間毎に整理してＰＯＳ端末２０に送信し、印字出
力することができる。

【００３５】なお、顧客の要求により、または店舗側の
判断により、家計簿データの印字出力は、例えば月末に
は店舗管理装置１０に付属する印字装置によりまとめて
印字処理を行い、顧客住所宛に発信することができる。

【００３６】また、店舗管理装置１０にオンラインアク
セス機能を付与しておき、顧客側から店舗管理装置１０
に対してアクセスし、顧客側端末に直接出力するように
構成することもできる。

【００３７】図３は、図２の実施例において顧客の取引
に対応するＰＯＳ端末および店舗管理装置の処理動作を
表す制御フロー図である。

【００３８】先ず、顧客が買い物をした際の取引情報
は、ＰＯＳ端末２０により取り込まれる（ステップＳ
１）。この取引情報は、通信機構３０を介して店舗管理
装置１０に送信される（ステップＳ２）。

【００３９】該取引情報を受信した店舗管理装置１０
は、処理機構部１３により所要の処理を行い、取引情報
全体を第１の記憶装置１１に格納する（ステップＳ
３）。同時に、ＰＯＳ端末２０の印字装置２１によりレ
シートＲの印字処理が行われ、顧客に手渡され（ステッ
プＳ４）、当該取引単位に対するレジ処理が終了する。

【００４０】次いで、所要の取引処理、例えば当日の店
舗営業が終了したか否かが判定される（ステップＳ
５）。店舗営業が終了していない場合は、ステップＳ１
に戻り、引き続き他の顧客に対する取引処理を繰り返
す。

【００４１】一方、ステップＳ５において、所要の取引
処理、例えば当日の店舗営業が終了し、全てのＰＯＳ端
末２０からの入力処理が終了したと判定された場合に
は、店舗管理装置１０の処理機構部１３において、第１
の記憶装置１１に格納された取引情報を基に集計処理を
実行し、顧客毎の取引情報を第２の記憶装置１２に転送
して格納し（ステップＳ６）、当日の処理を終了して次
営業日に備える。

【００４２】図４は、顧客から家計簿データの出力の要
請があった場合の動作を示すフロー図である。ここで
は、図３に示すフローによって、既に、当該顧客の取引
情報は店舗管理装置１０に蓄積されているものとし、店
舗営業の間、随時割り込み処理が可能であるものとす
る。

【００４３】先ず、ＰＯＳ端末２０から、顧客コードに
よって特定される顧客の家計簿データ出力の要請があっ
たため、店舗管理装置１０に対して家計簿データ出力の
送信依頼が行われる。（ステップＳ１１）

【００４４】この依頼を受けた店舗管理装置１０の処理
機構部１３は、顧客コードに対応する家計簿データを第
２の記憶装置１２から取り出し、依頼を求めたＰＯＳ端
末２０に対して送信する（ステップＳ１２）。

【００４５】家計簿出力用のデータを受けたＰＯＳ端末
２０の処理機構部２２は、取得した家計簿データを当該
顧客の要求に応じた期間、形式等に合わせて編集処理を
実行する（ステップＳ１３）。

【００４６】このように編集処理された内容により、Ｐ
ＯＳ端末２０に付加された印字装置２１から家計簿デー
タ出力を取り出して顧客に提供し（ステップＳ１４）、
このフローを終了する。

【００４７】図５は、顧客コード００００１の顧客が、
買い物をした場合の取引情報の１例を示すものであり、
買い物の日付、売り場部門コード、商品名、価格、取引
金額、合計等が列記されている。

【００４８】このような取引情報は、各ＰＯＳ端末２０
によって取り込まれたデータを基礎として、当日のデー
タが店舗管理装置１０の第１の記憶装置１１に格納され
ることになる。

【００４９】また、図６は、顧客コード００００１の顧
客の所定期間（過去１年間）における取引情報の１例を
示すものである。ここでは、顧客コード、顧客名、期
間、取引回数、累計、売り場部門別累計、商品名、価
格、取引金額合計等が列記されている。

【００５０】このような所定期間における顧客毎の累計
取引情報は店舗管理装置１０の第２の記憶装置１２に格
納される。

【００５１】図７は、本発明において顧客に提供される
家計簿出力の１例を示すものである。この出力データの
内容には、顧客コード、顧客名、取引回数、累計金額、
取引品種毎の累計金額等の明細が含まれる。

【００５２】図８ないし図１０は、家計簿出力の基本デ
ータを集計および分析して、グラフィック表示する出力
の例を示すものである。図８は、当該月における１ケ月
間の取引品種別の金額累計を表す円グラフにした出力例
である。

【００５３】図９は、当該月における日毎の取引の金額
を折れ線グラフ表示する出力の例を示すものである。こ
のグラフから、顧客は、支出の寡多を容易に知ることが
でき、このような出力例はその後の支出予定に関する判
断に資することができる。

【００５４】図１０は、過去１年間の月別の支出状態を
折れ線グラフ表示する出力の例を示すものである。この
折れ線グラフから、顧客は月別の支出状態を容易に読み
取れ、この出力例は次年度に対する支出予想等を考慮す
る際に有効な資料となる。

【００５５】ここでは円グラフや折れ線グラフの例を示
したが、表示例はこれらに限定されるものでなく、例え
ば棒グラフや積み上げグラフとしたり、あるいは、パー
センテージを表す数表を使用し、あるいは併記すること
等も容易に採用することができる。

【００５６】これらは、通常オプション形式とし、顧客
の要望に応じて、選択的にあるいは重複して出力するこ
とができる。なお、基本データのみは無料とし、オプシ
ョン出力サービスは有料とする等の設定を行うことも可
能である。

【００５７】また、これらの出力を定期予約した顧客に
対しては指定時期に自動的に出力して郵送することもで
きる。

【００５８】また他の態様として、店舗管理装置に対す
る顧客からのオンラインアクセスに応じて、所要データ
をオンライン出力するように構成することもできる。

【００５９】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る家計
簿機能付きＰＯＳ端末および店舗管理装置によれば、顧
客は、自己による記帳、集計、分析等の処理を行うこと
なしに、随時家計簿の所望データの提供を受けることが
できる。

【００６０】また、このような家計簿出力のサービスを
継続して受けるには、例えば食料品や衣料品等は、同一
店舗または同系列の店舗を利用しなければならない。し
たがって、店舗側は、かかる家計簿出力のサービスを希
望する顧客の定着を図ることができ、売上増加あるいは
売上の維持を期待することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る家計簿機能付きＰＯＳ端末および
店舗管理装置の原理説明図である。

【図２】本発明に係る家計簿機能付きＰＯＳ端末および
店舗管理装置の実施例の構成を示す図である。

【図３】本発明に係る家計簿機能付きＰＯＳ端末および
店舗管理装置の取引時の処理状態を示すフロー図であ
る。

【図４】本発明に係る家計簿機能付きＰＯＳ端末および
店舗管理装置により家計簿出力を行う場合のフロー図で
ある。

【図５】第１の記憶装置に格納される顧客毎の取引情報
のデータの例を示す図である。

【図６】第２の記憶装置に格納される累計取引情報のデ
ータの例を示す図である。

【図７】家計簿出力の基本データの構成例を示す図であ
る。

【図８】家計簿データの円グラフ表示の例を示す図であ
る。

【図９】家計簿データの折れ線グラフ表示の例を示す図
である。

【図１０】家計簿データの折れ線グラフ表示の他の例を
示す図である。

【符号の説明】

１０ 店舗管理装置 １１ 第１の記憶装置 １２ 第２の記憶装置 １３ 処理機構部 ２０ ＰＯＳ端末 ２１ 印字装置 ２２ 処理機構部 ３０ 通信機構 Ｒ レシート出力 Ｂ 家計簿出力

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 顧客が購入した商品の品名、価格、取扱
   い部門コード、日付等の取引情報をＰＯＳ端末によって
   取得し、該取得した取引情報を顧客コードに応じて店舗
   管理装置の記憶装置に蓄えておき、顧客から要請があっ
   た場合に、前記記憶されている情報を基礎として家計簿
   用出力を作成し、提供可能に構成することを特徴とす
   る、家計簿機能付きＰＯＳ端末および店舗管理装置。
2. 【請求項２】 前記店舗管理装置が、当日の取引情報を
   格納するための第１の記憶装置と、取引の行われていな
   い適宜時期に顧客毎の取引情報の所定期間内の累計情報
   を求め、該累計された取引情報を格納するための第２の
   記憶装置とを具備することを特徴とする、請求項１に記
   載の家計簿機能付きＰＯＳ端末および店舗管理装置。