JPH08278742A - 体積位相型ホログラム及びその作製方法 - Google Patents
体積位相型ホログラム及びその作製方法Info
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Abstract
グラム及びその作製方法。 【構成】 体積位相型ホログラムが記録されているホロ
グラム記録材料1の少なくとも一方の表面4に微細な凹
凸が形成されており、この微細な凹凸が、ホログラムか
らの回折光を部分的に散乱して視野角を広くする。その
製造には、例えば、表面に微細な凹凸を有する透明板を
ホログラム記録材料1に貼り付け、物体光と参照光を入
射させて体積位相型ホログラム記録を行い、その透明板
を剥離して記録されたホログラム表面に微細凹凸形状を
型押しして残せばよい。
Description
及びその作製方法に関し、特に、体積位相型ホログラム
記録材料表面に微細な凹凸を設けることにより、回折光
を部分的に散乱させて視野角を広くするようにしたもの
に関する。
ある角度・波長選択性を利用して、ホログラムコンバイ
ナー、ホログラムカラーフィルター等、種々の用途に利
用されている。
積位相型のホログラムの角度・波長選択性は、裏を返せ
ば、ホログラムの設計角度・波長以外には著しく回折効
率が落ち、回折光が見える範囲である視野角が極めて限
定されるという問題点を有している。特に、近年開発さ
れてきたデュポン社を始めとする各社の製品である乾式
現像が可能なフォトポリマー材料(液体による現像処理
を必要としないで、入射光量に応じた屈折率変調を得る
ことができるもの。ただし、露光後に紫外線照射、加熱
等の増感処理を行うのが普通。)は、従来の湿式現像を
必要とする銀塩材料、重クロム酸ゼラチン材料等の湿式
材料に比べて、体積位相型ホログラム記録材料としては
比較的安定なものである。その結果として得られる体積
位相型ホログラムも、角度・波長選択性が相対的に良
く、上記の視野角が限定されると言う問題点が顕著にな
っていた。
みてなされたものであり、その目的は、視野角を簡単な
手段で広げた体積位相型ホログラム及びその作製方法を
提供することである。
ログラム自身の表面に微細な凹凸を形成することによ
り、回折光を部分的に散乱させて視野角を広くするよう
にしたものである。
グラム材料からの光束出射面を平面でなく変調のかかっ
た凹凸表面にすればよい。これにより回折光の出射角度
が部分的に相違し、視野角の広角化が図れる。
図(a)のように、ホログラム記録材料1の表面2が従
来のように平面であると、材料1中の位相干渉縞から回
折された光線3はミクロ的には平行に出射して行く。こ
の場合は、図2(a)に示すように、記録されたホログ
ラム9から再生される像等が見える角度範囲は、記録時
の条件で決まる狭い範囲に限定されてしまう。
グラム記録材料1の表面4を図示のように微細凹凸面
(例えば、マット面)とすると、材料1中の位相干渉縞
から回折された光線3は、その凹凸度合に応じた割合
で、本来の進む方向から部分的に離れて散乱して出射し
て行く。このため、図2(b)に示すように、記録され
たホログラム10から再生される像等が見える角度範囲
(視野角)は、同図(a)の場合に比べて広がる。
ログラムの作製方法には、大きく分けて2通り考えられ
る。その第1は、図3(a)に示すように、ホログラム
記録材料1が表面に凹凸を有するフィルム11、12で
挟まれている場合であり、図3(b)に示すように、表
面に微細凹凸を有するフィルム11、12で挟まれたま
まの状態でホログラム記録材料1に両側から相互に反対
方向に進む物体光と参照光を入射させて直接体積位相型
ホログラム記録を行い、その両面のフィルム11、12
を剥離することにより、記録されたホログラム表面に微
細凹凸形状が残り、図3(c)のような本発明の視野角
が広がった体積位相型ホログラム10を作製することが
可能である。
ログラム記録材料1が表面が平面の通常のフィルム1
3、14で挟まれている場合であり、この場合は、図4
(b)に示すように、好ましくは少なくとも再生の時の
回折光が出射する側のフィルム14を剥離し、その代わ
りに表面に微細凹凸を有するガラス板等の透明基材15
を貼り付けてから、ホログラム記録材料1に両側から相
互に反対方向に進む物体光と参照光を入射させて体積位
相型ホログラム記録を行い、その両面のフィルム13、
透明基材15を剥離することにより、記録されたホログ
ラム表面に微細凹凸形状が型押しされて残り、図4
(c)のような本発明の視野角が広がった体積位相型ホ
ログラム10を作製することができる。
可能である。さらに、体積位相型ホログラム10は透過
型、反射型の何れでもよい。
散乱するために出射面側に微細凹凸を設けることが好ま
しい。しかし、入射面の角度選択性を緩くするために、
その入射面側に微細凹凸を設けることも有効である。ま
た、微細凹凸を有する表面は、ホログラム記録材料と屈
折率の異なる材料で保護するようにすることも有効であ
る。
ムは、各種ホログラム製品に用いることができる。以下
に例示する。 ・絵柄を記録したホログラム 視野角を広角化できるため、明るく奥行きのあるホログ
ラム像を得ることができる。
た表示灯 ホログラム表示灯では、体積位相型ホログラムで後続車
方向に光源からの光中の特定の色(例えば、赤)の光を
回折させる構成のため、波長選択性が必要であるが、そ
れと同時に角度選択性が強くなりすぎてしまう。したが
って、表示灯を観察する際にその視野角が極めて限定さ
れてしまうという問題があったが、本発明を利用するこ
とにより、視野角を広角化できる。
ムコンバイナー ホログラムコンバイナーでは、波長選択性が必要である
が(例えば、緑)、それと同時に角度選択性が強くなり
すぎてしまう。したがって、表示像を観察する際にその
視野角が極めて限定されてしまうという問題があった
が、本発明を利用することにより、視野角を広角化でき
る。
ムカラーフィルター等の波長分散機能を利用したホログ
ラム 以上と同様に視野角を広角化できる。
体積位相型ホログラムは、体積位相型ホログラムが記録
されているホログラム記録材料の少なくとも一方の表面
に微細な凹凸が形成されていることを特徴とするもので
ある。
の回折光を部分的に散乱して視野角を広くするように形
成されているものである。
可能なフォトポリマー材料からなるのが望ましい。
記録材料表面は、ホログラム記録材料と屈折率の異なる
透明材料で保護するようにしてもよい。
製方法は、少なくとも一方の透明板あるいは透明フィル
ムがその表面に微細な凹凸を有する2枚の透明板あるい
は透明フィルムにより、前記の微細な凹凸を有する面で
接するように、挟まれたホログラム記録材料に、直接物
体光と参照光を入射させて体積位相型ホログラム記録を
行い、少なくとも前記の一方の透明板あるいは透明フィ
ルムを剥離することを特徴とする方法である。
法は、両面が平面のホログラム記録材料に、表面に微細
な凹凸を有する透明板あるいは透明フィルムを前記の微
細な凹凸を有する面で接するように貼り付けてなるホロ
グラム記録材料に、物体光と参照光を入射させて体積位
相型ホログラム記録を行い、前記の透明板あるいは透明
フィルムを剥離することを特徴とする方法である。
録されているホログラム記録材料の少なくとも一方の表
面に微細な凹凸が形成されるので、ホログラムからの回
折光が部分的に散乱してその出射角度が部分的に相違
し、視野角の広角化を図ることができる。
方法及びそれにより得られた体積位相型ホログラムのい
くつかの実施例について詳細に説明する。 〔実施例1〕2つの平面支持フィルムで狭持されたフォ
トポリマーからなるホログラム記録フィルム(オムニデ
ックス352:デュポン社製)から一方の支持フィルム
を剥離し、その面に片面がマット面になっているPET
フィルムをそのマット面で接触するようにラミネートし
た。このホログラム記録フィルムを感光材料として、ア
ルゴンレーザーを光源としてデニュシュークホログラム
(リップマンタイプのホログラム)を撮影した。撮影
後、PETフィルムを剥離して、紫外線を100J/c
m2 だけ照射し、120℃で2時間加熱して片面にPE
Tフィルムのマット面を型押しした体積位相型ホログラ
ムを得た。その結果、マット面のPETフィルムを使用
しないものに比較して、視野角の広い明るいホログラム
が得られた。
持されたフォトポリマーからなるホログラム記録フィル
ム(オムニデックス352:デュポン社製)から一方の
支持フィルムを剥離し、スリガラス面を表面に有し画像
が記録されたホログラム原版上にラミネートした。この
層構成で、アルゴンレーザーを光源としてホログラム複
製を行った。撮影後、ホログラム原版を剥離して、紫外
線を100J/cm2 だけ照射し、120℃で2時間加
熱し、スリガラス面を型押しした面上に、ホログラム記
録フィルムとは屈折率の異なる粘着剤シートをラミネー
トし、保護した。その結果、平面ホログラム原版から複
製したものと比較して、視野角の広い明るいホログラム
が得られた。
持されたフォトポリマーからなるホログラム記録フィル
ム(オムニデックス352:デュポン社製)から一方の
支持フィルムを剥離し、スリガラス面を表面に有する回
折効率が略50%の透過型ホログラムが記録されたホロ
グラム原版上にラミネートした。この層構成で、アルゴ
ンレーザーを光源としてホログラム複製を行った。撮影
後、ホログラム原版を剥離して、紫外線を100J/c
m2 だけ照射し、120℃で2時間加熱し、スリガラス
面を型押しした面上に、ホログラム記録フィルムとは屈
折率の異なる粘着剤シートをラミネートし、保護した。
その結果、平面ホログラム原版から複製したものと比較
して、観察角度による回折効率の低下が低減された明る
いホログラムが得られた。
の体積位相型ホログラム及びその作製方法によると、体
積位相型ホログラムが記録されているホログラム記録材
料の少なくとも一方の表面に微細な凹凸が形成されるの
で、ホログラムからの回折光が部分的に散乱してその出
射角度が部分的に相違し、視野角の広角化を図ることが
できる。
明するための概念図である。
めの図である。
法を説明するための図である。
法を説明するための図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 体積位相型ホログラムが記録されている
ホログラム記録材料の少なくとも一方の表面に微細な凹
凸が形成されていることを特徴とする体積位相型ホログ
ラム。 - 【請求項2】 前記の微細な凹凸が、ホログラムからの
回折光を部分的に散乱して視野角を広くするように形成
されていることを特徴とする請求項1記載の体積位相型
ホログラム。 - 【請求項3】 前記ホログラム記録材料が、乾式現像が
可能なフォトポリマー材料からなることを特徴とする請
求項1又は2記載の体積位相型ホログラム。 - 【請求項4】 前記の微細な凹凸が形成されたホログラ
ム記録材料表面が、前記ホログラム記録材料と屈折率の
異なる透明材料で保護されていることを特徴とする請求
項1から3の何れか1項記載の体積位相型ホログラム。 - 【請求項5】 少なくとも一方の透明板あるいは透明フ
ィルムがその表面に微細な凹凸を有する2枚の透明板あ
るいは透明フィルムにより、前記の微細な凹凸を有する
面で接するように、挟まれたホログラム記録材料に、直
接物体光と参照光を入射させて体積位相型ホログラム記
録を行い、少なくとも前記の一方の透明板あるいは透明
フィルムを剥離することを特徴とするホログラム記録材
料の少なくとも一方の表面に微細な凹凸が形成されてな
る体積位相型ホログラムの作製方法。 - 【請求項6】 両面が平面のホログラム記録材料に、表
面に微細な凹凸を有する透明板あるいは透明フィルムを
前記の微細な凹凸を有する面で接するように貼り付けて
なるホログラム記録材料に、物体光と参照光を入射させ
て体積位相型ホログラム記録を行い、前記の透明板ある
いは透明フィルムを剥離することを特徴とするホログラ
ム記録材料の少なくとも一方の表面に微細な凹凸が形成
されてなる体積位相型ホログラムの作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08032695A JP3539587B2 (ja) | 1995-04-05 | 1995-04-05 | 体積位相型ホログラム及びその作製方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08278742A true JPH08278742A (ja) | 1996-10-22 |
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- 1995-04-05 JP JP08032695A patent/JP3539587B2/ja not_active Expired - Fee Related
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