JP4433505B2 - 回折格子記録体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザービームを用いて微小な回折格子を配置することにより形成される回折格子記録体およびその製造方法に関し、特にそのビームのパターン形状を変化させる事によって回折格子のパターン形状を変化させ形成された回折格子記録体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
2光束干渉による回折格子パターンを有するディスプレイ及びその製造装置は特開昭60ー156004号公報に開示されている。この従来技術の方法は、2光束干渉による微小な干渉縞をそのピッチ、方向、および強度を変化させて感光性フィルムに露光し、回折格子記録体の原稿とするものである。
【0003】
また、レーザー光を、拡げられた平行光として交錯させ、感光板直前に配置されたマスクにより、対応する部分のみを透過させて干渉させることにより、任意の大きさ、任意の形状のパターンを形成することを特徴とする回折格子パターンを有するディスプレイの作成方法が、特開平3ー164789号公報に開示されている。
【0004】
特開昭60ー156004号公報に開示されている回折格子記録体のパターンは、2本のビームを直接干渉により形成されるものであり、そのパターン形状は、レーザー光源のビーム形状と同一である。レーザー光源のビーム形状は一般的に円形であり、その分布も一様でないため、回折格子のパターンの形状も円形のみで回折格子の深さも、一様ではない。そのため、パターンが目立つ、回折光率にロスがある等の問題点がある。特開平3ー164789号公報に提示されている方法では、マスクを感光板の直前に置くため、感光板に傷をつける恐れがある。また、感光板とマスクの間に隙間ができるため、マスクのエッジでの回折による回折格子の輪郭のボケが生じるという問題点がある。
【0005】
一方、回折格子のパターンにより構成される回折格子記録体は、偽造防止や装飾用として広く利用されてきている。そのため、回折格子のパターンの作成技術が一般的になってきており、差別化が困難になってきており、偽造防止の効果が薄くなって来ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明はレーザービームにマスクをかけて、レンズで集光することによって、回折格子パターンの形状に特徴を持たせ、偽造防止効果及びその装飾性の高い回折格子記録体およびその製造方法を提供する事を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するためのものであり、請求項1の発明は、微小な回折格子の集まりによってパターンを形成する回折格子記録体の製造方法において、レーザー光源から発せられたレーザービームを分割B1、B2し、このB1、B2の両方を結像系物体面PMに入射させ、この結像系物体面PMにこのB1及びB2の両方のパターン形状を決めるためのマスクを配置し、このマスクの背面にB1およびB2の両者が入射するように結像レンズを配置し、更にマスクのレンズによる結像位置たる結像系結像面PIに感光板PPを配置し、任意の形状の干渉縞を撮像する事により回折格子記録体を製造することを特徴とする回折格子記録体の製造方法としたものである。
【0008】
本発明の請求項2の発明は、前記回折格子記録体の製造方法において、前記マスクに電気的に光の空間変調が可能な素子を用いた事を特徴とする請求項1に記載の回折格子記録体の製造方法としたものである。
【0009】
本発明の請求項3の発明は、前記回折格子記録体の製造方法において、前記マスクに液晶表示装置を用いた事を特徴とする請求項1または請求項2に記載の回折格子記録体の製造方法としたものである。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】
請求項1に記載の方法を用いることによって、レンズによって結像させるのでボケ量の少ないマスクと同一形状で、縮小された微細な回折格子パターンを有する回折格子記録体を作成する事ができる。また、マスクと感光板を十分に距離をおいて配置するため、感光板を傷つけることなく回折格子記録体を作成する事ができる。
【0013】
また、請求項2に記載の方法では、マスクに電気的に光の空間変調が可能な素子を用いることによって素子に入力する電気信号により、マスクを透過する光に空間変調かけ、入力信号にともなって変化するパターンの回折格子を作成することができる。この方法により、マスクを透過する光の形状を変化させ、回折格子の形状を高速に変化させることが出来る。
【0014】
請求項3に記載の方法では、マスクに電気的に光の空間変調が可能な素子として液晶表示装置を用いたものである。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の回折格子記録体およびその製造方法を実施の形態に基づいて以下に詳細に説明する。
図1にその構成を示す。レーザー光源から発せられたレーザービームを通常の手段で分割し、レンズ等を用いて光B1、B2とする。これを結像系物体面PMに入射する。この結像系物体面PMにレーザービームの形状を決めるためのマスクA1を配置する。マスクA1を通過したビームは、この背面に配置した結像レンズL1で集光され、結像位置である結像系結像面PIに結像される。この結像系結像面PIに感光板PPを配置し、マスクA1により決められたパターン形状の干渉縞Rを撮像する。この後感光板PPを通常の方法で現像し原板として、この干渉縞を複製することにより回折格子記録体を製造する。本方法では、図2に示すとおり、レーザービームは、マスクA1のエッジにより回折した光がレンズL1によって集光され、マスクエッジでのボケ量を少なくマスクA1と同一形状のビームが感光板PP上に結像する。
【0018】
ここで用いるレンズとしては、複数のレンズを組み合わせた組レンズや、非球面のレンズを用いて、結像するマスクのボケをより改善することができる。用いる組レンズとして、アクロマティックレンズや、トリプレット、非球面のレンズを組み込んだもの等を用いることができる。また、単レンズでは、レンズの面に球面以外の曲面を用いる事によって、収差を低減できる。さらに、この組レンズを複数用いることによって1/10〜1/100程度の縮小してマスクを結像させる事もできる。また4f系を用いた系により結像させる事もできる。
【0019】
マスクとしては、銀塩乾板にパターンを焼き付けた物や、基板上に金属を蒸着したものをエッチングすることでえられる。またマスクは、透過型のものに限定されるものでなく、反射型のものでも良い。すなわち、反射率の違いによってレーザービームの形状または、強度分布を変える事によっても同様の効果がえられる。
【0020】
また、マスクとして、電気的な信号によって光の空間変調をかけることのできる素子を用いる事ができる。反射型のマスクとしては、微小なミラーをマトリクス状に配置したマイクロミラーアレーや、反射型液晶パネル等を用いる事ができる。透過型のマスクとしては、通常の液晶表示装置等を用いる事ができる。図3は電気信号EAを入力してパターンPAを形成した場合と、電気信号EBを入力してパターンPBを形成した場合との例を示した説明図である。なお、電気的な信号によって光の空間変調をかけることのできる素子としては、これらに限定されるものでなく、光の強度分布を電気信号によってコントロールできるものなら良い。
【0021】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、2本のレーザービームをマスクに透過させてレンズで感光板に結像し、結像面に配置された感光材料に形状を自由に変化させた回折格子セルを配置した回折格子記録体を作成することができる。本発明では、マスクをレンズにより感光板に結像するため、エッジのボケが少ない回折格子セルを記録することが出来る。また、電気的な信号によって光の空間変調をかけることのできる素子をマスクに用いる事によって、容易にレーザービームの形状をコントロールする事ができ、さまざまな、形状の回折格子セルからなる回折格子記録体を作成することができる。以上のようなことから、偽造防止効果及び装飾性の高い回折格子記録体およびその製造方法とする事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法を概念的に示した説明図である。
【図2】 本発明の製造方法を概念的に示した説明図である。
【図3】 電気的な光の空間変調素子を示した説明図である。
【符号の説明】
L1・・・結像レンズ
A1・・・マスク
R・・・マスクパターン形状の干渉縞
B1,B2・・・平面光
PM・・・結像系物体面
PI・・・結像系結像面
PP・・・感光板
EA・・・電気信号
EB・・・電気信号
PA・・・マスクパターン
PB・・・マスクパターン
Claims (3)
- 微小な回折格子の集まりによってパターンを形成する回折格子記録体の製造方法において、レーザー光源から発せられたレーザービームを分割B1、B2し、このB1、B2の両方を結像系物体面PMに入射させ、この結像系物体面PMにこのB1及びB2の両方のパターン形状を決めるためのマスクを配置し、このマスクの背面にB1およびB2の両者が入射するように結像レンズを配置し、更にマスクのレンズによる結像位置たる結像系結像面PIに感光板PPを配置し、任意の形状の干渉縞を撮像する事により回折格子記録体を製造することを特徴とする回折格子記録体の製造方法。
- 前記回折格子記録体の製造方法において、前記マスクに電気的に光の空間変調が可能な素子を用いた事を特徴とする請求項1に記載の回折格子記録体の製造方法。
- 前記回折格子記録体の製造方法において、前記マスクに液晶表示装置を用いた事を特徴とする請求項1または請求項2に記載の回折格子記録体の製造方法。
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- 1998-08-25 JP JP23876098A patent/JP4433505B2/ja not_active Expired - Fee Related
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