JPH08277379A - シリカ系コーティング材 - Google Patents

シリカ系コーティング材

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JPH08277379A
JPH08277379A JP7080318A JP8031895A JPH08277379A JP H08277379 A JPH08277379 A JP H08277379A JP 7080318 A JP7080318 A JP 7080318A JP 8031895 A JP8031895 A JP 8031895A JP H08277379 A JPH08277379 A JP H08277379A
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JP
Japan
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silica
coating material
based coating
coating
polycarbonate
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JP7080318A
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English (en)
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Masahiro Shigemitsu
正弘 重光
Takeshi Inoi
武 猪居
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SOUEI TSUSHO KK
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SOUEI TSUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリカーボネート類やシクロ環を含むポリオ
レフィンのコーティングに適した材料として、耐擦傷
性、密着性、耐汚染性に優れるとともに表面硬度が高
く、しかも比較的広い範囲で物性の調整が可能なシリカ
系コーティング材を提供する。 【構成】 前処理で使用されるシラン系カップリング剤
と、その処理後に使用されるアルコキシシラン加水分解
物、フッ素系ポリマー、無機酸化物および無機系ポリ酸
誘導体とからなる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート、ポ
リカーボネートを主成分とするポリマーアロイ(以下、
適宜これらをポリカーボネート類と総称する)、または
シクロ環を含むポリオレフィンの表面改質用のシリカ系
コーティング材に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート類や、シクロ環を含む
ポリオレフィンは、比較的安価なエンジニアリングプラ
スチックであり、耐衝撃性、透明性、寸法安定性に優れ
るとともに、良好な耐加熱たわみ性や自己消化性を有す
るため、例えばガラスの代替品として建築物や輸送機
器、自動車などにおいて強度を必要とする窓や天窓、風
防透明板等に利用することができる。その場合、ポリカ
ーボネート類やポリオレフィンからなる製品は、耐擦傷
性、耐汚染性、表面硬度などが十分でなく、そのままで
は表面に傷が付いたり汚れが付着したりしやすいため、
表面にコーティングを施すのが望ましい。
【0003】ところで、コーティング用の組成物として
は、例えば特公昭55−94971号公報に示されてい
るように、アルキルアルコキシシランを原料とするいわ
ゆるシリコーン樹脂とコロイドシリカの水分散液からな
る組成物がある。しかし、この組成物を例えばポリカー
ボネート樹脂製品のコーティングに用いようとしても、
組成物を構成している水分散液とポリカーボネート樹脂
との間に親和性がなく、シリカも水中およびコーティン
グ時の均一性が充分でないため、コーティング被膜が容
易に剥離するなどの問題が生じる。また、エンジニアリ
ングプラスチックに相当する性質を有するものとして最
近市販されているシクロ環を含むポリオレフィンについ
ては、ポリオレフィンに共通する性質である他の物質と
の非親和性のため、その表面改質用のコーティング材料
として上述のような組成物を用いることはできない。
【0004】一方、特開昭6−212117号公報に
は、比較的多くの対象に適用できる耐擦傷性のコーティ
ング用組成物が記載されている。これは、シリケートオ
リゴマーとヒドロキシ(メタ)アクリレート共重合体を
主成分としたもので、これによれば、プラスチックのみ
ならず、金属や木材、セメント等に対して幅広く使用す
ることができて、それらの材質からなる製品の表面の耐
擦傷性を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開昭6
−212117号公報に記載のコーティング用組成物
は、その主成分として含まれているシリケートオリゴマ
ーとヒドロキシ(メタ)アクリレート共重合体との相互
作用の範囲でしか物性を調整することができないため、
物性のコントロール可能範囲が比較的狭く、また十分な
耐熱衝撃性や耐剥離性(密着性)を有する被膜を得るの
が難しいといった問題がある。なお、同公報には、汎用
樹脂であるポリメチルメタクリレート(PMMA)やポ
リ塩化ビニル(PVC)などに上記組成物を適用した例
については記載されているが、そのような汎用樹脂とは
化学構造の全く異なるエンジニアリングプラスチックで
あるポリカーボネート類や、シクロ環を含むポリオレフ
ィンについては記載がなく、類推も不可能なため、上記
組成物を適用できるかどうかは不明である。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、ポリカーボネート類やシクロ環を含むポリオ
レフィンのコーティングに適した材料として、耐擦傷
性、密着性、耐汚染性に優れるとともに表面硬度が高
く、しかも比較的広い範囲で物性の調整が可能なシリカ
系コーティング材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明のシリカ系コーティング材は、前処理で使用される
シラン系カップリング剤と、その処理後に使用されるア
ルコキシシラン加水分解物、フッ素系ポリマー、無機酸
化物および無機系ポリ酸誘導体とを有する構成としたこ
とを特徴とする。
【0008】本発明のシリカ系コーティング材において
は、前処理用のシラン系カップリング剤と、その他のア
ルコキシシラン加水分解物等の成分とが別々に使用され
る点が重要である。すなわち、本発明のコーティング材
を使用するに当たっては、従来のようにプラスチックに
表面改質剤を直接塗布するのではなく、まず前もってシ
リカ系カップリング剤によりポリカーボネート類やシク
ロ環を有するポリオレフィンを処理することが重要であ
る。そして、その後にアルコキシシラン加水分解物、フ
ッ素系ポリマー、無機酸化物および無機系ポリ酸誘導体
からなる混合物の含水有機溶媒溶液を用いてコーティン
グ被膜を形成する。
【0009】ここで、コーティング材の各成分の割合
は、例えば以下のような範囲が適当である。 シラン系カップリング材: 0.01〜0.1 g/m2 アルコキシシラン加水分解物: 50〜80 重量部 フッ素系ポリマー: 50〜20 〃 無機酸化物: 2〜5 〃 無機系ポリ酸誘導体: 0.1〜1.0 〃 以下、本発明をさらに詳細に説明する。 被覆対象について 被覆対象となるポリカーボネートとしては、ビスフェノ
ールAの剛(硬)構造とカーボネート基(−O−CO−
O−)の柔(軟)構造とを有するポリカーボネートであ
ればよく、市販品をそのまま使用することができる。ま
た、ポリカーボネートのアロイとしては、ポリカーボネ
ートとポリエステルやABS樹脂等とのアロイが知られ
ているが、いずれも市販品を使用することができる。さ
らに、ポリオレフィンとしては、ポリエチレンのような
汎用プラスチックは不適当で、分子中にシクロ環を有す
ることによりエンジニアリングプラスチック相当の物性
を持ったポリオレフィンが適当であり、これについても
市販品をそのまま用いることができる。
【0010】なお、被覆対象の形態については特に制限
はない。したがって、フィルム、シート、成形体を始
め、その他のあらゆる形態のものに適用できる。 シリカ系カップリング剤について この種のカップリング剤としては、含ケイ素有機アミン
類、メタアクリル酸のアルキルシラノールエテスル類を
用いることができるが、3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、すなわちH2 NCH2 CH2 CH2 Si(O
2 5 2 や、3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、すなわちCH2 =C(CH 3 )C(=O)
OCH2 CH2 CH2 Si(OCH3 3 が好適であ
る。前処理で用いるこれらのカップリング剤の量は任意
であるが、処理面積1m2 当たり0.01〜0.10g
が好適である。カップリング剤はアルコール類、ケトン
類、エステル類またはこれらの混合物に適宜溶解させて
用いてもよいし、含水系のものを使用してもよい。 アルコキシシラン加水分解物について 特に限定はないが、テトラメトキシシランまたはテトラ
エトキシシランの65%以上の加水分解物が好ましい。
すなわち、下式で表されるような加水分解後に部分的に
縮合したオリゴマーが好適である。
【0011】Si(OR)2 −−−→ HO−(−Si
(OR)2 −O−)n −OR (nは4〜6の整数を示し、Rは水素、または炭素数1
から2のアルキル基を示す。) この場合、nが6を超えると被膜が不均質となり、クラ
ックを生じ易い。
【0012】このようなオリゴマーとしては市販品を用
いることができるが、市販品をさらに所定の超強酸性物
質の存在下に加水分解して分解率を上げたうえで使用し
てもよい。分解率を65%以上とすることは保存性、安
定性を向上させるのに効果的である。なお、ここで言う
所定の超強酸性物質とは、ハメットの酸度関数H0 が、
100%硫酸のH0 :−11.93より強い(高い)固
体酸であって、担体に保持された、または担体に保持さ
れていない無処理の、あるいはフッ化水素処理もしくは
硫酸処理されたフッ化アンチモン(SbF5 )のような
金属フッ化物、三フッ化ホウ素(BF3 )のような非金
属フッ化物、酸化ジルコニウム(ZrO 2 )や三二酸化
鉄(Fe2 3 )のような金属酸化物をいう。この場合
の担体としては、例えばシリカ(SiO2 )、アルミナ
(Al2 3 )、シリカ−アルミナ(SiO2 - Al2
3 )、シリカ−チタニア(SiO2 - TiO2 )など
のような金属酸化物または金属酸化物混合体である。こ
のような超強酸性物質の例えばSbF5 - HF/Al2
3 (分子は担持物、分母は担体)のH0 は−13.5
であり、硫酸処理したZrO2 のH0 は約−15であ
る。H0 が負で絶対値が大きい溶液ほど酸として強い。 フッ素系ポリマーについて フッ素系ポリマーとしては、フッ化ビニリデンを主成分
とするものであれば他に制限はなく、市販品を使用する
ことができる。 無機酸化物について 無機酸化物としては、例えば、微粉末のシリカ、アルミ
ナ、チタニアのオルガノゾルを使用することができる
が、分散媒としてイソプロピルアルコールやキシレン−
n−ブタノールを用いたゾルが操作上適当である。 被膜の形成について 被膜は、上述したアルコキシシラン加水分解物とフッ素
系ポリマーと無機酸化物との混合物だけで形成できる
が、より緩和した条件(例えば温度条件)の下で被膜を
形成させるためには硬化促進剤が用いられることがあ
る。このような硬化促進剤として塩酸などの鉱酸を用い
ることは公知であるが、無機ポリ酸、特にポリリン酸と
その誘導体であるポリリン酸エステルが、より効果的で
ある。その理由は明らかではないが、リンが多様な原子
価をとることができ、強固な三次元構造を形成しやすい
ことによるものと推測される。
【0013】被膜を形成する方法としては、浸漬、スプ
レー、はけ塗りあるいはスピンコートなどの一般の塗装
方法を用いることができる。形成される被膜の厚さは通
常10〜500μmであるが、本発明のコーティング材
の成分比を適宜変えることにより、さらに約2000μ
mまでの厚さを得ることができる。この場合でもヒビ割
れなどを生じることはない。
【0014】なお、本発明のコーティング材により被膜
を形成する場合において、さらに他の成分、例えば光安
定剤や、熱に対して比較的安定な透明染料等を添加しう
ることは勿論であり、また透明性を必要としない場合に
は、それ以外の成分、例えば不透明顔料等を添加しうる
ことは言うまでもない。
【0015】
【作用】例えばポリカーボネート類(シクロ環を有する
ポリオレフィンについても同様)をシリカ系カップリン
グ剤により前処理すると、続いて行われる本処理により
形成される被膜が強固に結合するように当該ポリカーボ
ネート類の表面が改質される。次に、こうして改質され
たポリカーボネート類の表面に、アルコキシシラン加水
分解物、フッ素系ポリマー、無機酸化物および無機系ポ
リ酸誘導体からなる混合物の含水有機溶媒溶液を塗布す
ると、無機酸化物が骨材となってアルコキシラン加水分
解物による、耐擦傷性、密着性、耐汚染性等に優れた高
硬度の被膜がポリカーボネート類の表面に強固に結合し
た状態で形成される。この場合の被膜の形成は、無機系
ポリ酸誘導体による硬化促進作用により速やかに行われ
る。
【0016】また、こうして形成された被膜においては
フッ素系ポリマーが含まれているため、被膜がシリカの
みからなる場合に生じるようなヒビ割れが当該フッ素系
ポリマーの作用により防止されることとなる。しかも、
アルコキシシラン加水分解物や無機酸化物の含有量の調
整による物性のコントロールだけでなく、当該フッ素系
ポリマーの量を調整することにより、得られる被膜の物
性を幅広くコントロールすることが可能となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、特にことわらない限り、以下の例における各成分は
固形分換算で重量部をもって示した。
【0018】まず、以下の実施例で適宜採用する前処理
について述べる。 <前処理1>シラン系カップリング剤として3−アミノ
プロピルトリエトキシシラン(チッソ株式会社製)を用
い、その10%イフプロピルアルコール溶液に、市販
(帝人化成株式会社製)のポリカーボネートシート(幅
300mm、長さ400mm、厚さ2mm)を浸漬し、
風乾後80°Cで30分乾燥させる。 <前処理2>前処理1において、ポリカーボネートに代
わりにポリカーボネートアロイ市販品(三菱瓦斯化学株
式会社製)を用い、その他は同様に処理した。 <前処理3>前処理1において、シラン系カップリング
剤として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ンを用い、その溶液を噴霧塗布した以外は同様に処理し
た。 <前処理4>前処理1において、ポリカーボネートの代
わりにシクロ環を含む非晶質ポリオレフィン(日本ゼオ
ン株式会社製)を用い、その他は同様に処理した。
【0019】以上を前提として、本発明の各実施例につ
いて述べる。 <実施例1>テトラメトキシシランの約80%加水分解
物72部と、フッ素樹脂(旭硝子株式会社製、商品名ル
ミフロン)10部と、シリカオルガノゾル(日産化学株
式会社製)10部と、ポリリン酸0.8部とからなる混
合物を、水−メタノール−イソプロピルアルコール−混
合キシレンの5:50:40:5の混液に溶解させて、
全体として20%溶液とした。次いで、上述の前処理1
を行ったシートに、この溶液をスピンコーターを用いて
塗布した後、室温の下で1時間静置し、さらに1時間か
けて130°Cまで昇温させ、その温度に20分保つこ
とにより被膜を形成させた。
【0020】こうして得られた被膜について以下のよう
な各種の試験を行って物性を評価した。密着性について
は、セロハン粘着性試験により評価した。すなわち、被
膜面の略中央に縦横11本ずつの平行線を1mm間隔で
基盤シートに達するまでカッターで引いて碁盤目を付け
た。次に、その碁盤目上にセロハン粘着テープを強く貼
り付けた後、90°方向に急速に剥がして被膜剥離の有
無を調べた。この場合、1cm2 中に100個の枡目が
あるが、全く剥離は認められなかった(100/100
と表示される)。
【0021】耐擦傷性ないし硬度については、6H、7
Hおよび8Hの硬度の鉛筆を用意し、それらにより別の
被膜面をスクラッチして、そのスクラッチされた箇所の
状態により評価した。本実施例では、8Hの鉛筆を使用
した場合でも擦り傷は認められなかった。
【0022】耐磨耗試験についてはスチールウール♯0
000で強く摩擦して傷が付くかどうかで判断したが、
本実施例により得られた被膜においては傷は認められな
かった。
【0023】耐汚染性については、試料を約5000k
m走行後の自動車エンジンオイルに浸漬した後、温度が
50°C、相対湿度が98%の条件の下で24時間保持
し、その後に市販の工業用清拭紙で拭き取ったうえで目
視により観察して評価を行った。本実施例の被膜におい
ては、汚染は認められなかった。
【0024】また、指紋などに由来する汚染およびその
部分の清拭性を評価するため、ワセリンを含浸させた局
法脱脂綿で試料の表面をなぞって付着の程度を調べた。
被膜が形成されていない未処理のポリカーボネートは元
来親油性であるため、表面にワセリンが容易に付着し、
清拭性も不良であるが、本実施例により得られた処理済
みのポリカーボネートでは、ワセリンの付着量が少な
く、その付着したワセリンも市販の工業用清拭紙または
木綿布によって容易に除去することができた。 <実施例2>実施例1においてテトラエトキシシランの
約82%加水分解物を77部、フッ素樹脂を7部、オル
ガノゾルを8部とした以外は同様に処理した。本実施例
でも、実施例1と同様の結果が得られた。 <実施例3>実施例1においてポリリン酸8部をポリリ
ン酸メチルエステル0.8部とし、熱処理条件を135
°C、30分とした以外は同様に処理した。本実施例で
も、実施例1と同様の結果が得られた。 <実施例4>実施例2において前処理3のポリカーボネ
ートを用いた以外は同様に処理した。本実施例でも、実
施例1と同様の結果が得られた。 <実施例5>実施例1において前処理2のポリカーボネ
ートアロイを用い、実施例1と同様に処理した。本実施
例では、鉛筆硬度が7H相当となり、スチールウール試
験で僅かに傷が付いたが、それ以外は実施例1と同様の
結果が得られた。 <実施例6>実施例1において前処理4のポリオレフィ
ンを用い、実施例1と同様に処理した。本実施例では、
鉛筆硬度が7H相当となったが、それ以外は実施例1と
同様の結果が得られた。 <実施例7>実施例6においてシリカオルガノゾル10
部に代えてアルミナオルガノゾル(日産化学株式会社
製)を使用し、有機溶剤に関してイソプロピルアルコー
ル45部を用い、混合キシレンを除いたほかは、実施例
1と同様に処理した。本実施例でも、実施例1とほぼ同
様の結果が得られた。 <実施例8>実施例6においてシリカオルガノゾルに代
えてチタニアオルガノゾル(日産化学株式会社製)を使
用し、有機溶剤に関してイソプロピルアルコール45部
を用い、混合キシレンを除いたほかは、実施例1と同様
に処理した。本実施例でも、実施例1とほぼ同様の結果
が得られた。 <比較例>実施例1において前処理を省略したほかは同
様に処理した。こうして得られた被膜について密着性試
験を行ったところ、剥離が著しく、表示としては約30
/100程度であった。このように剥離が著しいため、
鉛筆硬度試験やスチールウール試験は実施、判定とも困
難であった。汚染性試験も同様に困難であったが、被膜
の残っている範囲については黄変が、また被膜のない部
分で黄褐変が認められた。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明のコーティング材に
よれば、ポリカーボネート、ポリカーボネートアロイ、
シクロ環を含むポリオレフィン基材に対し、耐擦傷性、
密着性および耐汚染性に優れ、しかも高い硬度を有する
被膜を形成させることができる。したがって、この種の
被膜を施したポリカーボネート類やポリオレフィンを、
例えば光学材料や表示材料として、またその他の酸化物
ガラスや低融点のカルコーゲンガラスの代替として利用
しうることとなる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネート用、もしくはポリカ
    ーボネートを主成分とするポリマーアロイ用、またはシ
    クロ環を含むポリオレフィン用のシリカ系コーティング
    材であって、前処理で使用されるシラン系カップリング
    剤と、その処理後に使用されるアルコキシシラン加水分
    解物、フッ素系ポリマー、無機酸化物および無機系ポリ
    酸誘導体とを有することを特徴とするシリカ系コーティ
    ング材。
  2. 【請求項2】 シラン系カップリング剤が、3−アミ
    ノプロピルトリエトキシシランおよび/または3−メタ
    クリロキシプロピルトリメトキシシランである請求項1
    に記載のシリカ系コーティング材。
  3. 【請求項3】 アルコキシシラン加水分解物が、下式
    (I)で示されるシリケートオリゴマーである請求項1
    または2に記載のシリカ系コーティング材。 RO−(−Si(OR)2 −O−)n −OR (I) (nは4〜6の整数を示し、Rは水素、または炭素数1
    から2のアルキル基を示す。)
  4. 【請求項4】 フッ素系ポリマーが、フッ化ビニリデ
    ンを主成分とするコポリマーである請求項1〜3のいず
    れかに記載のシリカ系コーティング材。
  5. 【請求項5】 無機酸化物が、シリカ、アルミナ、チ
    タニアのオルガノゾルである請求項1〜4のいずれかに
    記載のシリカ系コーティング材。
  6. 【請求項6】 無機ポリ酸が、ポリリン酸またはポリ
    燐酸エステルである請求項1〜7のいずれかに記載のシ
    リカ系コーティング材。
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