JPH08276Y2 - 包装枠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、被包装物を上下周回状態に保持する包装枠
に関する。

従来技術とその問題点 被包装物を上下周回状態に保持する場合、一重包装で
は保持力に乏しく保持安定性に欠ける。この場合、包装
枠内に被包装物の頸部や底部に嵌合係止する取付け穴を
設けた保持部を備える（実開昭57-105285号公報参照）
ようにすれば、被包装物の保持安定性は向上するが、こ
れでは被包装物の包装時や取り外し時に保持部の取付け
穴に対し被包装物の首部などを嵌め外しなければならず
面倒であり、使い勝手が非常に悪くなる。

本考案は使い勝手がよくてしかも被包装物の保持安定
性に優れる包装枠を提供することを目的としてなされた
ものである。

問題点を解決するための手段 本考案は、矩形状の上面板 上面板の長辺側に折目を介し連成された１組の上部側
面板、 一側端の上部において、上部側面板の一側端の下部に
それぞれ折目を介して連成されていて、該折目に従う折
返しにより、上部が上部側面側の下部上に重合される１
組の下部側面板、及び 下部側面板の下端に折目を介しそれぞれ連成されてい
て重合止着可能な１組の底面板、 とを備えていることを特徴とする包装枠に係る。

実施例 以下に、本考案の実施例を、添付図面を参照しつつ説
明する。

第１図は、本考案の１実施例を示す包装枠（１）の展
開図である。この包装枠（１）は、上部及び下部が球面
形の柱体，円柱，角柱等の形態をした収容物に適用する
タイプのものである。包装枠（１）は、前記タイプの収
容物上面に当てがう、矩形状上面板（２）と、該上面板
（２）の長辺側の全長に亘ってそれぞれ折目（a₁）
（a₂）を介し連成された四分円形状の上部側面板（３）
（４）と、上部の一側端において上部側面板（３）
（４）の下部の直線側端にそれぞれ折目（b₁）（b₂）を
介し連成された下部側面板（５）（６）と、下部側面板
（５）（６）の下端にそれぞれ折目（c₁）（c₂）を介し
て連成された底面板（７），（８）とを備えている。之
等底面板（７）（８）は、前記収容物下面に位置するよ
う相互に重合係止されるようになっている。本実施例に
おいては、先端側へ突出する舌片（８′）を底面板
（８）に、該舌片（８′）を差し込むスリット（７′）
を底面板（７）にそれぞれ設け、接着剤，粘着テープ等
を用いて該底面板（７），（８）を重合係止するように
なっているが、他の適当な形式、例えば掛合可能な舌片
とスリットとの組合わせ等により係止することもでき
る。更に、この包装枠（１）は、上部側面板（３），
（４）の基端部中央に、前記収容物の肩部が嵌る窓（3
1），（41）を有し、下部側面板（５），（６）の先端
部中央には、前記収容物下部が嵌る窓（51），（61）を
備えている。

第１図に示す展開状態から下部側面板（５）（６）を
折目（b₁）（b₂）に従い上部側面板（３）（４）の表面
側に折り曲げ、前者の上部を後者の下部に重合すること
により、第２図に示す組立て使用前の本考案包装枠
（１）が得られる。上，下側面板（３）（５），（４）
（６）の重合部は必要に応じ貼着してもよい。

第２−ａ図は第２図に示す状態から折目（a₁）（a₂）
（c₁）（c₂）に従い折り曲げて枠状となすと共に、底面
板（７）（８）を接着剤，粘着テープ等の適用のもとに
重合止着して組立てた本考案包装枠（１）を示し、該包
装枠（１）の両側壁の上下中間部は上部側面板（３）
（４）の下部と下部側面板（５）（６）の上部との重合
により２重構成となっているので、両側壁の上，下部の
１重構成の部分よりも剛性が高められている。

第３図は包装枠（１）による収容物（10）の包装状態
を示し、この包装状態においては、包装枠（１）の両側
壁の間は収容物（10）により外側方へ押し開げられ、そ
の結果両側壁は外方へ湾曲傾向となる。

両側壁の上下中間部は２重構成により剛性が高められ
ているので、両側壁の湾曲は上，下部の１重構成の部分
で集中的に起こり、両側壁の復元力は全体が１重構成の
場合よりも強化され、収容物（10）は包装枠（１）内で
しっかりと保持される。

第４図は、本考案の他の実施例を示す包装枠（11）の
展開図である。該包装枠（11）は、四分円形状の上部側
面板（13），（14）を上面板（12）の両側に点対称に配
置した点、及び両上部側面板（13），（14）の各直線側
端に折目（b₃）（b₄）を介して下部側面板（15），（1
6）を連成した点を除き、前述した実施例と実質的に同
じ構成を有し、下部側面板（15）（16）の下端には、ス
リット（17′）及び下片（18′）を備えた底面板（17）
（18）が折目を介し連成されている。

第５図は先の実施例の第２図に、また第６図は同第３
図に対応し、第５図は組立て使用前、また第６図は組立
て使用時の状況をそれぞれ示している。

考案の効果 本考案によれば単に枠状形状のままで収容物をしっか
りと安定確実に保持することが可能となり、収容物の保
持安定性がよくてしかも使い勝手のよい包装枠を提供で
きる。

さらに本考案によれば、下部側面板の上部が上部側面
板の下部上に折り重ねられるような構成になっているの
で、上下側面板の間に段差ができる。従って上部側面板
と下部側面板との色及び／又は図柄を組合せるときは、
組合せられた色及び／又は図柄が、段差の部分で前後に
僅かにずれ、立体模様となり、趣味感のよい包装枠を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例を示す展開図、第２図は同、
組立て使用前の状況を示す平面図、第２−ａ図は同、組
立て状況を示す斜視図、第３図は同、収容物の包装状況
を示す斜視図、第４図は他の実施例を示す第１図に対応
する図、第５図は同、第２図に対応する図、第６図は
同、第３図に対応する図である。 （１），（11）……包装枠 （２），（12）……上面板 （３），（４），（13），（14）……上部側面板 （５），（６），（15），（16）……下部側面板 （７），（８），（17），（18）……底面板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】矩形状の上面板、 上面板の長辺側に折目を介し連成された１組の上部側面
   板、 一側端の上部において、上部側面板の一側端の下部にそ
   れぞれ折目を介して連成されていて、該折目に従う折返
   しにより、上部が上部側面板の下部上に重合される１組
   の下部側面板、及び 下部側面板の下端にそれぞれ折目を介して連成されてい
   て、重合止着可能な１組の底面板、 とを備えていることを特徴とする包装枠。