JPH08276671A - 熱転写受容シート - Google Patents

熱転写受容シート

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JPH08276671A
JPH08276671A JP7081568A JP8156895A JPH08276671A JP H08276671 A JPH08276671 A JP H08276671A JP 7081568 A JP7081568 A JP 7081568A JP 8156895 A JP8156895 A JP 8156895A JP H08276671 A JPH08276671 A JP H08276671A
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JP
Japan
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sheet
layer
thermal transfer
conductive filler
receiving sheet
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JP7081568A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nemoto
浩幸 根本
Toshikazu Nagura
敏和 名倉
Shigeo Hayashi
滋雄 林
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、受容シートを熱転写プリンター装
置内でプリントする際に重送等の走行トラブルもなく、
またプリントを鑑賞する際にプリントがつながって取り
出されるなどのトラブルの発生しない受容シートを提供
する。 【構成】 基紙と該基紙の両面に各々接着剤層を介して
貼合せた樹脂フィルムとから構成されるシート状支持体
と、該シート状支持体の一面上に形成された染料染着性
樹脂を主成分とする受容層とを有する熱転写受容シート
において、前記接着剤層の全固形分中に、導電性フィラ
ーを0.5〜30重量%含有する熱転写受容シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の染料熱転写プリ
ンターに使用可能な熱転写受容シート(以下、単に受容
シートとする)に関するものである。さらに詳しく述べ
るならば、本発明は静電気の発生と蓄積を抑制した受容
シート、すなわち受容シートを熱転写プリンター装置内
でプリントする際に重送などの走行トラブルがなく、ま
たプリントを鑑賞する際にプリントがつながって取り出
されるなどのトラブルの発生がない受容シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】熱転写方式のカラーハードコピー、特に
鮮明なフルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリ
ンターが注目されている。例えば、染料熱転写プリンタ
ーでは、ベースフィルム上に昇華性染料層を印刷したイ
ンクリボンに、シート状支持体の上に昇華性染料に染着
され易い樹脂を主成分とする受容層を設けた受容シート
の受容層面を重ね合わせ、サーマルヘッドから供給され
る熱により、昇華染料層の所要箇所の染料を所要濃度だ
け受容層上に転写して画像を形成するものである。これ
らの受容シートとしては、すでに各種のシート状支持体
を用いた種々の構成が提案されている。例えば、紙基体
に受容層を直接塗設した受容シート、紙基体に塗工層を
設けた後に受容層を塗設した受容シート、紙基体の一面
もしくは両面に樹脂フィルムあるいは合成紙を貼合せた
積層シート状支持体を用いて、受容層を塗設した受容シ
ート、あるいはあらかじめ下引き層を塗設して、シート
状支持体と受容層の接着性を改善した受容シートなどが
挙げられる。また受容シートの裏面、すなわち受容層が
塗設された面とは反対の表面に裏面塗工層を設け、帯電
防止性、滑性、筆記性などを付与した受容シートも試み
られている(特開昭62−51490号公報)。
【0003】中でも、シート状支持体としては、受容シ
ートのプリント画像の鮮鋭性や光沢および受容シートの
カールの点から、紙基体の両面に樹脂フィルムあるいは
合成紙を貼合せた積層シート状支持体が適当である。し
かしながら、こうした樹脂フィルム/紙/樹脂フィル
ム、あるいは合成紙/紙/合成紙の構成を有するシート
状支持体は、静電気の発生およびその蓄積が他の構成の
シート状支持体に比べて多く、すなわち受容シートを熱
転写プリンター装置内でプリントする際に、2枚以上が
重なって同時に給紙走行する重送現象が生じたり、また
プリントを鑑賞する際にプリントがつながって取り出さ
れるなどのトラブルが発生しがちであった。これらの問
題の解決のために、すでに、裏面塗工層に帯電防止性を
有する塗工層を設ける方法が試みられているが(特開昭
61−197283号公報)、その効果は十分ではな
く、上記問題を解決できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種の染料
熱転写プリンターに使用する受容シートに関し、プリン
ト画像の鮮鋭性や光沢およびカールが良好で、しかも静
電気の発生およびその蓄積を抑制した受容シート、すな
わち受容シートを熱転写プリンター装置内でプリントす
る際に重送などの走行トラブルが発生したり、またプリ
ントを鑑賞する際にプリントがつながって取り出される
などのトラブルの発生しない受容シートを提供しようと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の熱転写受容シー
トは、基紙と該基紙の両面に各々接着剤層を介して貼合
せた樹脂フィルムとから構成されるシート状支持体と、
該シート状支持体の一面上に形成された染料染着性樹脂
を主成分とする受容層とを有する熱転写受容シートにお
いて、前記接着剤層の全固形分中に、導電性フィラーを
0.5〜30重量%含有せしめることを特徴とするもの
である。好ましくは、本発明の熱転写受容シートにおい
て、前記導電性フィラーがカーボン系導電性フィラーお
よび/または金属系導電性フィラーである。
【0006】
【作用】本発明の熱転写受容シートにおいては、基紙と
該基紙の両面に各々接着剤層を介して貼合せた樹脂フィ
ルムとからなる3層構造の積層シート状支持体が好まし
く用いられる。本発明の積層シート状支持体の形成は公
知の方法により実施できる。例えば、接着剤を用いた貼
合せ、ドライラミネート法、ウエットラミネート法、熱
接着法、あるいは押し出しラミネートを用いた貼合せ法
などから、適宜選択できるが、工程および品質の点から
ドライラミネート法が好ましい。ドライラミネートに使
用する接着剤には公知のものを適宜選択して使用でき
る。例えば、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエ
ーテル系の有機溶剤タイプの接着主剤に、イソシアネー
ト系などの架橋剤を添加し、あるいは必要に応じてこれ
に有機溶剤を加えて希釈して使用することができる。
【0007】本発明に使用する導電剤フィラーは公知の
材料から適宜選択して使用できるが、カーボン系導電性
フィラーまたは金属系導電性フィラーが効果の点から好
ましい。カーボン系導電性フィラーとしては、導電性オ
イルファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマ
ルブラックなどのカーボンブラック類、あるいは天然黒
鉛、人造黒鉛などの黒鉛類、あるいはPAN系カーボン
繊維あるいはピッチ系カーボン繊維などのカーボン繊維
類などが例示される。金属系導電性フィラーとしては、
銀粉、ニッケル粉、銅粉、銀メッキ銅粉などの金属粉末
類、黄銅繊維、アルミニウム繊維、銅繊維、ステンレス
繊維などの金属繊維類、アルミニウムフレーク、銅フレ
ーク、ニッケルフレーク、黄銅フレークなどの金属フレ
ーク類などの金属フレーク類などが例示される。さら
に、金属メッキガラスビーズ、金属メッキガラス繊維、
金属メッキマイカフレークなどの金属メッキ無機物系の
導電性フィラーを使用することができる。本発明に使用
する導電剤はこれらの中から選択して、1種類、または
2種類以上を混合して使用することができる。さらにカ
ーボンブラック類の中でも高ストラクチャーを有するも
のが好ましく、例えば市販品としてケッチェンブラック
EC(ライオン社製)が好適に使用できる。
【0008】本発明の導電性フィラーの添加量は、接着
剤層の全固形分中に0.5〜30重量%の割合で用いら
れる。0.5重量%未満では必要な静電気の発生やその
蓄積を抑制することができない。30重量%を越えて添
加すると、接着性が不十分になったり、受容シートに色
付きが生じるなどの不都合が生じる。即ち、導電性フィ
ラーの添加量を増すほど、一般的には静電気の発生とそ
の蓄積を抑制する効果は高くなるが、過度に添加すると
導電性フィラーによる着色効果で、シート状支持体の白
さが低下し、色付きなどの不都合も生じる。このような
導電性の効果と着色などのバランスから、カーボン系導
電性フィラーの場合その添加量は5〜15重量%が好ま
しく、また金属系導電性フィラーの場合は10〜25重
量%が好ましい。
【0009】本発明の導電性フィラーは、接着剤に添加
して公知の種々の方法で混合分散することができる。た
とえば、ニーダーロール分散機は均一に混合分散できて
好適である。本発明の接着剤層の塗工量は特に制限され
ないが、乾燥重量で3〜20g/m2 が望ましい。3g
/m2 未満では接着力が不足したり、静電気の発生やそ
の蓄積を十分に抑制することができない。また20g/
2 を越えると積層シート状支持体における接着力の効
果も飽和に達し、コストを引き上げ経済的にも好ましく
ない。接着剤層の塗工はいずれの塗工方法を用いてもよ
い。例えば、グラビアコート法、ロールコート法、リバ
ースロールコート法、バーコート法等が例示される。
【0010】本発明に用いられる紙基体としては、コー
ト紙、アート紙、上質紙などの天然パルプ紙、あるいは
合成繊維を含む紙を使用することができる。また、本発
明の樹脂フィルム(プラスチックフィルム)は、その材
質として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(P
E)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、酢酸セルロース、ナイロン、
ポリエステル等があり、従来公知の方法により製造され
たものである。これらの樹脂フィルムには顔料を混用し
たり、あるいは発泡体を使用することもでき、一般に合
成紙と呼ばれているものも用いられる。合成紙として
は、通常受容シートの合成紙基材として用いられる合成
紙であれば、いかなるものでも使用できる。特に、微細
空孔を含有する紙状層を設けた多層構造の合成紙(例え
ば、市販品の合成紙ユポFPG:王子油化合成紙製)な
どが好ましく用いられる。上記紙状層における微細空孔
は、たとえば合成樹脂を微細充填剤含有状態で延伸する
ことにより形成することができる。さらに、ピグメント
コート方式により製造された合成紙(例えば、市販品の
合成紙ピーチコートWP:日清紡績製)を使用すること
もできる。
【0011】本発明の積層シート状支持体の厚さは10
0〜300μmが好ましい。厚さが100μm以下であ
ると、その機械的強度が不十分となり、かつそれから得
られる受容シートの硬さ、および変形に対する反発力が
不十分となり、印画の際に生じる受容シートのカールを
十分に防止できない不都合がある。また300μmを越
えると、得られる受容シートの厚さが過大になり熱転写
プリンターでの取り扱いが難しくなる。
【0012】本発明の受容シートにおいてシート状支持
体の表面上に設けられる受容層は、インクリボンから転
写される各種染料によって染着される染料染着性樹脂を
主成分として含有する。染着性樹脂に要求される性能に
は、高濃度のプリント画像を得るため、インクリボンの
染料と親和性が高いことが必要である。例えば、昇華性
染料に対して良好な染着性を有する樹脂としては、ポリ
エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル共重
合体、セルロース誘導体等が例示される。受容層の塗工
量は一般に乾燥重量で3〜15g/m2 であることが好
ましい。受容層の塗工量が少な過ぎると基材表面を完全
に覆うことができず、画質の低下を招いたり、基材とイ
ンクリボンが接着してしまう現象(融着)が発生するこ
とがある。また受容層の塗工量が多過ぎると効果が飽和
し不経済であるばかりでなく、受容層の強度が低下した
り、受容面と基材との距離が増し基材の断熱効果が充分
に発揮されず画像濃度が低下する。
【0013】本発明の受容シートの受容層には、プリン
トの際に、サーマルヘッドの加熱によるインクリボンと
の融着を防ぐ目的で、樹脂の架橋剤や、滑剤、剥離剤、
顔料等を必要に応じて添加することが好ましい。また、
必要に応じ、他の添加剤、例えば有色顔料、蛍光染料
や、有色染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、セラミック
の微粒子等を添加してもよい。また、シリコーンなどの
剥離剤を含むオーバーコート層を設けることも差しつか
えない。本発明の受容シートにおいて、受容層とシート
状支持体の接着性を改善するために下引き層を設けるこ
ともできる。
【0014】本発明においては、上記シート状支持体の
受容層とは反対面(裏面側)に裏面塗工層を設けること
も可能である。この裏面塗工層は、少なくとも接着剤成
分と帯電防止剤とを含むものが好ましい。このような裏
面塗工層用の接着剤成分としては、公知の高分子バイン
ダーを任意に選択して使用することができる。例えばポ
リエステル系バインダー、酢酸ビニル系バインダー、ポ
リウレタン系バインダー、メラミン系バインダー、尿素
系バインダー、アクリル系バインダー、フェノール系バ
インダー、ブタジエン共重合体ラテックス、酢酸ビニル
樹脂エマルジョン、アクリルエマルジョン、ポリオレフ
ィン系エマルジョン、セルロース誘導体、ポリビニルア
ルコールなどが例示される。なかでもアクリル系バイン
ダーが好ましい。また必要に応じて、これらの接着剤成
分に公知の架橋剤を少量添加して架橋硬化させることも
さしつかえない。例えばエポキシ系架橋剤やイソシアネ
ート系架橋剤を使用することができる。アルデヒド類、
アミン類、ポリアミド類、メラミンまたは尿素系樹脂の
初期縮合物、ヒドラジン類、過硫酸塩類の架橋剤を使用
することもできる。
【0015】帯電防止剤としては、陽イオン型界面活性
剤(例えば第4級アンモニウム塩、ポリアミン誘導体な
ど)、陰イオン型界面活性剤(例えばベタイン型のもの
など)、もしくは非イオン型界面活性剤(例えば脂肪酸
エステルなど)が使用でき、更にポリシロキサン系のも
のも使用できる。あるいは本発明においてシート状支持
体の接着剤層に添加されるような、前述のカーボン系導
電性フィラーまたは金属系導電性フィラーを帯電防止剤
として使用することもできる。さらに各種顔料、分散
剤、安定剤、pH調節剤、滑剤などを適宜加えることも
差しつかえない。裏面塗工層において、接着剤成分10
0重量部に対して、帯電防止剤は、2〜50重量部であ
ることが好ましい。裏面塗工層の塗工量は特に制限され
ないが、0.1〜20g/m2 の範囲が適当である、少
なすぎると所望の効果が発揮されない、また過度に多く
してもそれ以上の効果を期待できないばかりでなく、コ
ストを上昇させ実用的でない。
【0016】本発明の受容シートの受容層や裏面塗工層
およびその他の被覆層は、バーコーター、グラビアコー
ター、コンマコーター、ブレードコーター、エアーナイ
フコーター、ゲートロールコーター、等のコーターで塗
工し、乾燥して製造できる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、もちろん本発明はこれによって限定されるもの
ではない。なお、実施例中の「%」および「部」はそれ
ぞれ「重量%」および「重量部」を示す。 実施例1 (1)シート状支持体の製造 ドライラミネート加工機を使用して、坪量64g/m2
のコート紙(商標:OKコート64、新王子製紙製)の
一面に、下記の接着剤溶液(H)をグラビアコート法を
用いて、塗工量が18g/m2 になるように塗工し、乾
燥したのち、厚さ40μmの発泡ポリエステルフィルム
(商標:38E62、東レ製)と重ね合わせて圧着し
た。さらに上述のコート紙の反対面に、同様にして接着
剤を塗布乾燥した後、同じ発泡ポリエステルフィルムを
重ね合わせて圧着してシート状支持体を作成した。接着剤溶液(H) ドライラミネート用接着剤(商標:AD−900、東洋
モートン社製)100部に、カーボンブラック(商標:
ケッチェンブラックEC、ライオン社製)1.16部を
混合し、ニーダーロールで混合分散した後、架橋剤(商
標:AD−RT5、東洋モートン社製)15部を加えて
撹拌し、酢酸エチルを加えて希釈し15%溶液にした。 (2)裏面塗工層の塗設 上記シート状支持体の一表面(裏面側)に、裏面塗工層
として下記塗料(B)を乾燥重量で5g/m2 になるよ
うに、バーコート法で塗工乾燥した。 塗料(B) アクリル樹脂(商標:リカボンドSA−R615A、中央理化製) 100部 エポキシ硬化剤(商標:リカボンドSA−R615B、中央理化製) 5部 導電剤(商標:サフトマーST2000H、三菱油化製) 75部 シリカ顔料(商標:P78A、水沢化学工業製) 30部 以上の混合物をIPA:水=8:2の混合液で希釈して
12%溶液とした。 (3)下引き層の塗設 シリカ顔料(商標:P78A、水沢化学工業製)を除い
た以外は、前記裏面塗工層用塗料(B)と同様にして、
下引き層用塗料(C)を調製した。次に、前記裏面塗工
層を設けたシートの反対面(表面側)に、該塗料(C)
を用いて乾燥重量で1g/m2 になるように、バーコー
ト法で塗工乾燥し、下引き層を形成した。 (4)受容層の塗設 上記シート状支持体の下引き層面上(表面側)に、受容
層として、下記の塗料(A)を乾燥重量で10g/m2
になるように、グラビアコート法で塗工乾燥したのち、
温度50℃で48時間加温して硬化させて、受容シート
を完成させた。 塗料(A) 飽和ポリエステル樹脂(商標:バイロン200、東洋紡製) 100部 シリコーンオイル(商標:KF101、信越化学製) 5部 硬化剤(商標:コロネートL、日本ポリウレタン工業製) 5部 以上の混合物を、トルエン:メチルエチルケトン=5:
1の混合溶剤の15%溶液とした。
【0018】実施例2 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、カーボンブラック(商標:ケッチェンブラッ
クEC、ライオン社製)の配合量を3.56部とし、接
着剤層の塗工量を10g/m2 に変更した以外は、実施
例1と同様にして受容シートを作成した。
【0019】実施例3 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、カーボンブラック(商標:ケッチェンブラッ
クEC、ライオン社製)の配合量を12.78部とし、
接着剤層の塗工量を10g/m2 に変更した以外は、実
施例1と同様にして受容シートを作成した。
【0020】実施例4 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、カーボンブラック(商標:ケッチェンブラッ
クEC、ライオン社製)の配合量を20.29部とし、
接着剤層の塗工量を5g/m2 に変更した以外は、実施
例1と同様にして受容シートを作成した。
【0021】実施例5 シート状支持体の製造において、厚さ40μmの発泡ポ
リエステルフィルム(商標:38E62、東レ製)の代
わりに、厚さ60μmの合成紙(ユポFPG−60、王
子油化合成紙製)を用いた以外は、実施例3と同様にし
て受容シートを作成した。
【0022】実施例6 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、カーボンブラック(商標:ケッチェンブラッ
クEC、ライオン社製)12.78部の代わりに銀粉
6.05部を用いた以外は、実施例5と同様にして受容
シートを作成した。
【0023】実施例7 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、銀粉の配合量を20.29部とした以外は、
実施例6と同様にして受容シートを作成した。
【0024】実施例8 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、銀粉の配合量を38.33部とした以外は、
実施例6と同様にして受容シートを作成した。
【0025】比較例1 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、カーボンブラック(商標:ケッチェンブラッ
クEC、ライオン社製)の配合量を0.12部とした以
外は、実施例5と同様にして受容シートを作成した。
【0026】比較例2 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、カーボンブラック(商標:ケッチェンブラッ
クEC、ライオン社製)を除いた以外は、実施例5と同
様にして受容シートを作成した。
【0027】比較例3 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、カーボンブラック(商標:ケッチェンブラッ
クEC、ライオン社製)の配合量を76.67部とした
以外は、実施例1と同様にして受容シートを作成した。
【0028】比較例4 シート状支持体の製造に用いた接着剤溶液(H)の調製
において、カーボンブラック(商標:ケッチェンブラッ
クEC、ライオン社製)を除き、接着剤層の塗工量を1
0g/m2 に変更した以外は、実施例1と同様にして受
容シートを作成した。
【0029】〔評価方法〕 (1)静電気の発生と蓄積の評価 表面電位の測定により、静電気の発生と蓄積を評価し
た。すなわち、温度20℃湿度65%RHの環境で、A
4サイズの受容シート2枚を重ねて、10往復こすり、
下側の受容シートの受容層面の表面電位(V)を、表面
電位計(商標:S−210、川口電機製作所製)で、こ
すった直後と1分後に測定した。表面電位が低い程、静
電気の発生や蓄積が少ないことを意味し、走行性も優れ
る。 (2)走行テスト 受容シートをA6サイズに25枚断裁し、昇華熱転写プ
リンター(PVC−M3プリンター、ソニー製)にセッ
トして、絵柄の連続プリントテストを行なった。25枚
の連続プリントで、2枚以上が重なって同時に給紙走行
する重走現象を観察した。重走現象が全く無かったもの
を◎、1〜3回発生したもの(実用上は使用できる)を
○、4回以上発生したもの(実用上不都合がある)を
×、と評価した。 (3)静電気によるくっつきテスト 受容シートをA6サイズに断裁して、上記と同様にして
10枚を連続プリントした。プリント後10枚を四隅を
合わせて重ね合わせ、一番上の一枚をはがし、一番下に
重ねるという操作を繰り返した。はがす際に、静電気に
よるくっつき感の全くないものを◎、くっつき感は少し
あるが実用上は使用できるものを○、2枚目以降が1枚
目にくっついたままはがれるもの(実用上不都合があ
る)を×、と評価した。上記テスト結果を表1に示す。
【0030】表1からわかるように、本発明はシート状
支持体の貼合せの接着剤層に導電性フィラーとしてカー
ボン系導電性フィラーまたは金属系導電性フィラーなど
を接着剤層の全乾燥重量に対して0.5〜30重量%含
有させることにより、こすり合わせたあとの表面帯電電
位が低下すると同時にその減衰も速くなり、従って、熱
転写プリンターでの走行テストでも実用上問題がなく給
紙走行され、鑑賞する際にもプリント同志のくっつきが
抑制されたのである(実施例1〜8参照)。これに対
し、含有量が少ない、あるいは含有しない場合には、こ
すり合わせたあと表面帯電電位が高く、走行テストおよ
びプリント同志のくっつきに問題が生じた(比較例1、
2、4)。また導電性フィラーの含有量が過度になる
と、表面電位、走行テストあるいはくっつきテストでは
良好なものカーボンブラックの黒色が受容層から透けて
見えるようになり、商品価値を低下させ実用には不適で
あった(比較例3)。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明においては、積層シート状支持体
を形成する接着剤層に導電性フィラーを含有させること
により、静電気の発生とその蓄積が抑制され、受容シー
トを熱転写プリンター装置内でプリントする際に重走な
どの走行トラブルがなく、またプリントを鑑賞する際に
プリントがつながって取り出されるなどのトラブルの発
生がない熱転写受容シートを得ることが可能となり、実
用上きわめて有用なものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基紙と該基紙の両面に各々接着剤層を介
    して貼合せた樹脂フィルムとから構成されるシート状支
    持体と、該シート状支持体の一面上に形成された染料染
    着性樹脂を主成分とする受容層とを有する熱転写受容シ
    ートにおいて、前記接着剤層の全固形分中に、導電性フ
    ィラーを0.5〜30重量%含有することを特徴とする
    熱転写受容シート。
  2. 【請求項2】 前記導電性フィラーがカーボン系導電性
    フィラーおよび/または金属系導電性フィラーである請
    求項1記載の熱転写受容シート。
JP7081568A 1995-04-06 1995-04-06 熱転写受容シート Pending JPH08276671A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017030294A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 凸版印刷株式会社 熱転写受像シート

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