JPH08276576A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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Publication number
JPH08276576A
JPH08276576A JP7101713A JP10171395A JPH08276576A JP H08276576 A JPH08276576 A JP H08276576A JP 7101713 A JP7101713 A JP 7101713A JP 10171395 A JP10171395 A JP 10171395A JP H08276576 A JPH08276576 A JP H08276576A
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JP
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recording
self
propelled
ink
unit
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JP7101713A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kawai
力 河合
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J3/00Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
    • B41J3/36Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for portability, i.e. hand-held printers or laptop printers

Abstract

(57)【要約】 【目的】大型紙面の用紙に対して複数頁分の記録を可能
にし、厚い被記録物に対しても自由な記録を可能にし、
さらに、並べたカット紙に対しても順次記録することを
可能にする。 【構成】用紙表面側の記録ユニット(1) と用紙裏面側の
ガイドユニット(6) を分離合体可能とし、記録ユニット
(1) 側に自走機構を内蔵させることにより分離時には紙
送りローラ(11)で走行可能な自走記録装置になり、合体
時には給紙搬送機構を有する静置型記録装置になる構
成。○○

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段により被記録材
に記録を行う記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHP用シートなど)等の
被記録材(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)
を記録していくように構成されている。前記記録装置
は、使用する記録手段の記録方式により、インクジェッ
ト式、ワイヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービ
ーム式等に分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ア上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。中でも、紙幅方向に多数の
吐出口を配列したラインタイプの記録手段を使用するラ
イン型の記録装置は、記録の一層の高速化が可能であ
る。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易
であり、記録手段のフルマルチ化および高密度実装化も
容易である。一方、被記録材の材質に対する要求も様々
なものがあり、近年では、通常の被記録材である紙や樹
脂薄板などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパ
ンチ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)
などを使用することが要求されるようになってきた。
【0006】上記記録装置として、被記録材上を走行し
ながら記録していくことが可能なユニット構成の自走型
の記録装置が提案されている。この自走型の記録装置
は、被記録材上を走行しながら単独で記録可能の他、紙
ガイドユニットと結合させることにより静置型の通常の
記録装置を構成できるように構成されている。その場
合、例えば、自走型では自走駆動ローラ(自走駆動輪)
として使用されるローラを静置型では紙送りローラ(搬
送ローラ)として使用するなどの構成が採用されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記記録装置の第1の
技術事項として、内部に紙送り機構を有し、紙差し後
(被記録材供給の後)に被記録材の搬送(紙送り)、記
録手段による被記録材に対する記録、改行(被記録材の
ピッチ送り)、記録終了後の被記録材の排出(排紙)を
順に実行する記録装置が使用されているという事項があ
る。しかしながら、このような技術事項では、被記録材
(記録紙等)の幅サイズに制限があり、大きな紙に記録
することは不可能である。また、通紙機構(紙送り機
構)の上から厚い記録紙や板状の被記録材に対しても厚
さに制限があり、規定以上の厚さの被記録材に対しても
記録することが不可能である。
【0008】請求項1の発明は上記第1の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項1の発明の目的は、合
体時には通常の記録装置としての記録手段及び給紙搬送
機構を有し、記録面側のユニットに記録手段及び紙送り
ローラを内蔵させることにより、分割時には記録面側の
ユニット自体が紙送りローラを駆動輪として改行移動す
る自走記録ユニットを構成し、もって、大型紙面の被記
録材に対しても自由に記録が可能であり、また、被記録
材の厚さに制約を受けることなく厚い被記録材に対して
も自由に記録することが可能な記録装置を提供すること
である。
【0009】上記記録装置の第2の技術事項として、被
記録材に沿って自走しながらインクを吐出して記録可能
であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより静
置型の記録装置を構成することが可能な自走型のインク
ジェット記録装置においては、記録ヘッドの吐出回復の
ための予備吐出のインクを受けるインク吸収体は紙ガイ
ドユニット側に配設され、したがって、自走可能な記録
ユニット側のみでは予備吐出を行うことはできないとい
う事項がある。
【0010】しかしながら、このような技術事項では、
分割時に自走記録ユニットで記録する場合、記録内容に
よってはインクジェット記録ヘッドの全吐出口を使用し
ないことがあり、長時間にわたって全くインク吐出を行
わない(使用されない)吐出口においては、インク乾燥
等による吐出口の目詰まりが発生するという不都合があ
る。そのため、自走記録ユニット自体でもインク予備吐
出モードが必須である。しかるに、従来例では、前述の
ごとく、自走記録ユニット自体では予備吐出を行うこと
ができず、非常に不便である。
【0011】請求項5の発明は上記第2の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項5の発明の目的は、記
録ヘッドと被記録材との間にわずかなスペースしか存在
しない自走記録時(分割して自走記録ユニットで記録す
る時)でも、自走記録ユニット側で容易にインク予備吐
出を行うことができるインクジェット記録装置を提供す
ることである。請求項6の発明の目的は、これに加えて
さらに、スペース上の制約によりインク吸収体のインク
容量が小さい場合でも、そのインク吸収機能を常に所望
の高い値に維持することができるインクジェット記録装
置を提供することである。
【0012】上記記録装置の第3の技術事項として、被
記録材が記録装置内に供給されたか否か(被記録材の有
無)の検出は、記録面の裏側(裏面側)より行われてい
る。そのため、紙ガイドユニットと結合することにより
静置型の記録装置を構成する自走型の記録装置において
は、分割時に自走記録ユニットで記録する場合、被記録
材の有無を検出することができず、使用者の目視で紙の
有無を判断することしかできないという事項がある。
【0013】しかしながら、このような技術事項におい
ては、次のような不都合がある。第1に、自走記録装置
の場合には被記録材の記録面の裏面に紙検出器を配置で
きないことから、紙ガイドユニット側に紙検出器を配置
する構成を採ると、分割時には被記録材の有無を検出で
きなくなり、さらに、紙ガイドユニットを薄くすること
がなきなくなる。第2に、厚手の被記録材の場合、自走
記録ユニットがオーバーランすると、該ユニット自身が
転倒したり、落下するおそれがあるため、記録中の監視
が必要になり、取扱いが煩雑になる。第3に、自走駆動
輪である紙送りローラ(搬送ローラ)に接する被記録材
の裏面側より検出する場合、被記録材の厚み分、アクチ
ュエータの接触位置が移動し、スイッチの接点ポジショ
ンの精度が低下してしまう。
【0014】請求項7の発明は上記第3の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項7の発明の目的は、被
記録材検出器を記録面側に配置することができ、自走記
録ユニット単独でも被記録材の有無を精度よく検知する
ことができ、また、オーバーランによる装置の転倒や落
下も容易に防止することができ、さらに、紙ガイドユニ
ットを電導部を有しない薄型のものにすることができる
上記タイプの自走型の記録装置を提供することである。
【0015】上記記録装置の第4の技術事項として、被
記録材に沿って自走しながらインクを吐出して記録可能
であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより静
置型の記録装置を構成することが可能な自走型のインク
ジェット記録装置においては、自走記録ユニット側に
は、記録ヘッドの吐出回復のための予備吐出のインクを
受けるインク吸収体としてインク容量の小さい吸収体が
設けられるだけであることから、インク吸収体に廃イン
クが溜まったことを使用者が認識して、この廃インクを
紙ガイドユニット側へ移すことが行われている。そのた
め、インク吸収体に廃インクがどの程度溜まっているか
を的確に判別することができない。
【0016】しかしながら、このような技術事項におい
ては、インク吸収体に廃インクがどの程度溜まっている
か分からないため、しばしばインク吸収体の容量をオー
バーした廃インクによって被記録材や装置内部が汚され
るという不都合がある。また、自走記録ユニットを紙ガ
イドユニットに合体した状態で、廃インクを紙ガイドユ
ニット側へ移す時、インク吸収体同士の接触が悪いため
に充分なインク移動が行われないことがあり、自走記録
ユニット側のインク吸収体に廃インクが残ってしまい、
早期にインク吸収容量が小さくなってしまうという不都
合もある。
【0017】請求項8の発明は上記第4の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項8の発明の目的は、自
走記録ユニットのインク吸収体が廃インクで容量オーバ
ーになる前に、該インク吸収体の吸収機能を復活させ、
もって、記録中における廃インクの滴り等による被記録
材や装置内部のインク汚染を確実に防止できるインクジ
ェット記録装置を提供することである。
【0018】上記記録装置の第5の技術事項として、被
記録材に沿って自走しながらインクを吐出して記録可能
であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより静
置型の記録装置を構成することが可能な自走型のインク
ジェット記録装置においては、前記紙ガイドユニット側
に、記録ヘッドの吐出口面を拭き取り清掃(クリーニン
グ)するためのブレードが設けられている。そのため、
分離して自走記録ユニットのみで記録するような場合に
は、ブレードによる記録ヘッドの拭き取り清掃(ワイピ
ング)を行うことができない。
【0019】しかしながら、このような技術事項では、
分離した自走記録ユニットで長時間記録していると、記
録ヘッドのインク吐出部周辺にインクが溜まってきて、
記録中にこのインクが被記録材上に滴下して汚損する場
合がある。また、記録ヘッドをクリーニング(拭き取り
清掃=ワイピング)するためには自走記録ユニットを紙
ガイドユニットに合体させなければならず、しかもクリ
ーニング頻度が高いことから、記録途中での記録ヘッド
のクリーニングは非常に煩雑な操作であるという不都合
がある。
【0020】請求項10の発明は上記第5の技術事項に
鑑みてなされたものであり、請求項10の発明の目的
は、被記録材に沿って自走しながらインクを吐出して記
録可能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することに
より静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の
インクジェット記録装置において、分離した自走記録ユ
ニットによる記録を行う場合でも、記録ヘッドの吐出口
面のクリーニングを行うことができ、該自走記録ユニッ
ト側に配置されるインク吸収体のインク容量不足の問題
も確実に解消することが可能なインクジェット記録装置
を提供することである。
【0021】上記記録装置の第6の技術事項として、自
走式記録装置の場合、被記録材の有無の検出は一般的に
1個の光学素子あるいは1個のマイクロスイッチによっ
て行われるという事項がある。つまり、紙等の被記録材
の検出は明暗判別等で行うのが一般的である。
【0022】しかしながら、このような明暗判別等によ
り被記録材の有無を判別するという技術事項において
は、次のような技術課題がある。第1に、被記録材の有
無の差には色の明るさの充分な差が必要であり、一般に
白い被記録材を暗い色の机上面部等に置かなければなら
ないなど、限られた条件の元でしか記録を行うことがで
きないという課題がある。第2に、周囲の光線の影響に
より被記録材の有無判別の精度が低下してしまうという
課題がある。特に被記録材が大面積の場合、場所により
反射光が異なり、判別精度を確保することが難しくな
る。
【0023】第3に、マイクロスイッチで検出する方式
では、被記録材の厚さが薄い場合、紙厚を検出すること
が難しいか、あるいは不可能になることがある。第4
に、紙等の被記録材にうねりがある場合、有無の検知精
度が低下してしまうという課題がある。
【0024】請求項11の発明は上記第6の技術事項に
鑑みてなされたものであり、請求項11の発明の目的
は、被記録材と台の反射率のいずれが高くても被記録材
の終始端を検出でき、周囲光線の影響を受けても被記録
材の終始端を検出でき、特に薄い紙のような被記録材で
も検出でき、被記録材上面にうねりがある場合でも出力
差を生じることなく被記録材の有無を正確に検出できる
自走式記録装置を提供することである。
【0025】上記記録装置の第7の技術事項として、被
記録材に沿って自走しながらインクを吐出して記録可能
であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより静
置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記録装
置においては、自走記録ユニットに自走駆動輪と補助輪
を設ける場合、該補助輪の軸受は走行方向に直角の方向
に固定されたままであり、該補助輪は自走方向に対して
ヨーイング回動が不可能であるという事項がある。
【0026】しかしながら、このような技術事項では、
特にシリアル記録方式の場合、記録ヘッドの位置が自走
時に一定しなかったり、あるいは装置自重の重心位置に
よって左右の補助輪にかかる荷重が異なったりするた
め、被記録材と補助輪との間のすべり量や歪み量を加味
した車輪有効径が左右で異なることになり、自走記録ユ
ニットが斜行するという不都合がある。
【0027】請求項12の発明は上記第7の技術事項に
鑑みてなされたものであり、請求項12の発明の目的
は、左右の補助輪の自走方向保持を自走駆動輪に依存さ
せることにより、該自走駆動輪の精度が反映され、自走
記録ユニットの斜行を無くすことができる記録装置を提
供することである。
【0028】上記記録装置の第8の技術事項として、被
記録材に沿って自走しながらインクを吐出して記録可能
であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより静
置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記録装
置においては、分離して自走記録ユニットで記録する場
合の走行方向は改行方向に限られているという事項があ
る。
【0029】しかしながら、このような技術事項によれ
ば、ライン方向に広い記録面の場合に一面に多頁分の記
録を行うことができず、大面積の連続記録も不可能であ
り、また、給紙時間を省くためにカット紙を配列して順
次記録することも不可能である。
【0030】請求項14の発明は上記第8の技術事項に
鑑みてなされたものであり、請求項14の発明の目的
は、改行方向およびライン方向に自走することができ、
ライン方向に広い記録面の場合にも一面に多頁分の記録
を行うことができ、大面積の連続記録も可能であり、ま
た、給紙時間を省くためにカット紙を並べて順次記録す
ることも可能な自走型の記録装置を提供することであ
る。
【0031】上記記録装置の第9の技術事項として、被
記録材に沿って自走しながらインクを吐出して記録可能
であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより静
置型の記録装置を構成することが可能な自走型のインク
ジェット記録装置においては、廃インクを吸収保持する
ためのインク吸収体の吸収機能が復活したことを検知す
る手段がないという事項がある。
【0032】しかしながら、このような技術事項におい
ては、インク吸収体のインク吸収量を検知し、該インク
吸収体の強制乾燥や紙ガイドユニット側のインク吸収体
へのインク移動を行っても、該インク吸収体の吸収機能
が復活したか否かが分からず、強制乾燥を停止すること
ができなかったり、吸収機能が復活していない状態で記
録を再開したりすることがあるという不都合がある。
【0033】請求項15の発明は上記第9の技術事項に
鑑みてなされたものであり、請求項15の発明の目的
は、自走記録ユニットのインク吸収体の吸収機能の復活
を判断することができ、事前に廃インク処理を実行する
ことができ、記録中に廃インクが滴り落ちることなどを
防止することができるインクジェット記録装置を提供す
ることである。
【0034】上記記録装置の第10の技術事項として、
被記録材に沿って自走しながらインクを吐出して記録可
能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより
静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記録
装置においては、自走記録ユニットの被記録材側の部分
に拍車が装着されていないという事項がある。廃インク
を吸収保持するためのインク吸収体の吸収機能が復活し
たことを検知する手段がないという事項がある。
【0035】しかしながら、このような技術事項におい
ては、被記録材にインクを吐出して記録を行った場合、
濡れ具合によっては被記録材が変形し、例えば波を打っ
た形状やカーリング形状となり、被記録材が装置に接触
し、記録面上に擦った跡が生じたり、装置に付着したイ
ンクで被記録材が汚損するなどの不都合が生じる。
【0036】請求項16の発明は上記第10の技術事項
に鑑みてなされたものであり、請求項16の発明の目的
は、自走記録ユニットの補助輪と同軸上に拍車を装着す
ることにより、記録後の被記録材の浮き上がり部が外装
キャビネット等に接触して被記録材や装置を汚損するこ
とを防止し、拍車と被記録材との接触の機会を減らすと
ともに接触圧を弱くすることができ、被記録材や拍車の
インク汚れの機会を大幅に減少させることができる自走
型の記録装置を提供することである。
【0037】
【課題解決のための手段】請求項1の発明は、記録手段
により被記録材に記録する記録装置において、通紙され
る被記録材を境にした2つのユニットを互いに分離・合
体可能とし、分離時には被記録材の記録面側のユニット
は被記録材に沿って改行方向に自走しながら記録できる
自走式記録ユニットであり、被記録材の裏面側のユニッ
トと合体した状態では紙差し方式で記録可能な静置型記
録装置として機能する構成とすることにより、上記請求
項1の発明の目的を達成するものである。
【0038】請求項2〜請求項4の発明は、上記請求項
1の構成に加えて、前記被記録材の裏面側のユニットは
紙ガイドユニットである構成、前記自走式記録ユニット
に設けられた合体時の紙送りローラは、自走記録時に自
走駆動輪となるとともに、ローラ外径で記録ヘッドと被
記録材との間隔を保つ構成、あるいは、被記録材の裏面
側のユニットに前記紙送りローラと協働するピンチロー
ラが設けられている構成とすることにより、さらに、紙
送りローラと自走駆動輪を兼用することで低コストで精
度良く大紙面への記録および厚い被記録材への記録を行
うことができ、可搬性のある小型化が可能な記録装置を
提供するものである。
【0039】請求項5の発明は、記録手段により被記録
材に記録する記録装置であって、被記録材に沿って自走
しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニットと結合
することにより静置型の記録装置を構成することが可能
な自走型の記録装置において、記録ヘッドはガイドレー
ルに沿って紙幅方向に往復移動可能なインクジェットヘ
ッドであり、予備吐出インク受けであるインク吸収体を
有し、インク予備吐出位置では記録ヘッドのインク吐出
部が被記録材より充分に離れかつ前記インク吸収体に向
けてインクを予備吐出するように案内される構成とする
ことにより、上記請求項5の発明の目的を達成するもの
である。
【0040】請求項6の発明は、上記請求項5の構成に
加えて、予備吐出用インク吸収体には、インク水分の乾
燥を促進するためのインク乾燥促進手段が設けられてい
る構成とすることにより、さらに、インク吸収体のイン
ク吸収機能を速やかに回復させ、スペース的に大きくと
れないインク吸収体のインク容量不足の問題を解消する
ことができるインクジェット記録装置を提供するもので
ある。
【0041】請求項7の発明は、記録手段により被記録
材に記録する記録装置であって、被記録材に沿って自走
しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニットと結合
することにより静置型の記録装置を構成することが可能
な自走型の記録装置において、自走駆動ローラの一部に
小径部を設け、被記録材の有無を検出する紙検出器のア
クチュエータの接触部を前記小径部に配置し、前記紙検
出器により、紙ガイドユニットとの合体時には紙の有無
を検出し、自走記録時には厚手の被記録材を検出する構
成とすることにより、上記請求項7の発明の目的を達成
するものである。
【0042】請求項8の発明は、記録手段により被記録
材に記録する記録装置であって、被記録材に沿って自走
しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニットと結合
することにより静置型の記録装置を構成することが可能
な自走型の記録装置において、前記記録手段はインクジ
ェット方式の記録手段であり、予備吐出インク受けであ
るインク吸収体を具備し、該インク吸収体にはインク乾
燥促進手段とインク水分検出手段とが設けられ、吸収イ
ンク量がインク吸収体の容量に近づくと前記インク乾燥
促進手段が作動する構成とすることにより、上記請求項
8の発明の目的を達成するものである。
【0043】請求項9の発明は、上記請求項8の構成に
加えて、吸収インク量がインク吸収体の容量に近づく
と、それを表示する表示手段を点滅させる構成とするこ
とにより、さらに、使用者がインク吸収体が飽和状態に
近づいたことを容易に認識することができるインクジェ
ット記録装置を提供するものである。
【0044】請求項10の発明は、記録手段により被記
録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿って自
走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニットと結
合することにより静置型の記録装置を構成することが可
能な自走型の記録装置において、前記記録手段はインク
ジェット記録ヘッドであり、該インクジェット記録ヘッ
ドの吐出口面を拭き取るブレードを備え、該吐出口面を
クリーニングする時は記録ヘッドのインク吐出部が被記
録材より充分に離れてブレードスペースが形成され、前
記吐出口面から拭き取られたインクは前記ブレードを伝
ってインク吸収体に一時的に蓄えられ、前記紙ガイドユ
ニットと合体した時に自走記録ユニットのインク吸収体
と該紙ガイドユニットのインク吸収体とが接触し、イン
クが紙ガイドユニット側へ移行する構成とすることによ
り、上記請求項10の発明の目的を達成するものであ
る。
【0045】請求項11の発明は、被記録材上を改行方
向に自走しながら記録手段により該被記録材に記録する
自走式記録装置において、被記録材に対して発光しその
反射光を受光する光学素子ユニットを備え、この光学素
子ユニットは改行方向に2個並べて配置され、1つの光
学素子が被記録材以外を検知した時2個の光学素子の出
力差で被記録材の端部であることを判断する構成とする
ことにより、上記請求項11の発明の目的を達成するも
のである。
【0046】請求項12の発明は、記録手段により被記
録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿って自
走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニットと結
合することにより静置型の記録装置を構成することが可
能な自走型の記録装置において、自走駆動輪と補助輪と
から成る自走機構を具備し、補助輪は自走方向に回転す
るとともにヨーイング方向に自在に回転し、補助輪を複
数個備える場合にはそれぞれのヨーイング方向の回転が
独立している構成とすることにより、上記請求項12の
発明の目的を達成するものである。
【0047】請求項13の発明は、上記請求項12の構
成に加えて、前記自走駆動輪は、前記紙ガイドユニット
と結合した時には紙送りローラとなり、自走記録時には
走行駆動ローラとなる構成とすることにより、一層効率
よく、上記請求項12の発明の目的を達成するものであ
る。
【0048】請求項14の発明は、記録手段により被記
録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿って自
走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニットと結
合することにより静置型の記録装置を構成することが可
能な自走型の記録装置において、前記紙ガイドユニット
との合体時には紙送りローラとして使用される自走駆動
ローラと、補助輪と、改行方向への自走を駆動する改行
方向の移動機構と、改行方向に略直角の方向への自走を
駆動するライン方向の移動機構と、改行方向の移動およ
びライン方向の移動の切り換え機構と、を具備し、一面
に改行方向およびライン方向に並べられて数頁分を記録
できる構成とすることにより、上記請求項14の発明の
目的を達成するものである。
【0049】請求項15の発明は、記録手段により被記
録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿って自
走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニットと結
合することにより静置型の記録装置を構成することが可
能な自走型の記録装置において、前記記録手段はインク
ジェット方式の記録手段であり、予備吐出インク受けで
あるインク吸収体を具備し、該インク吸収体に接して、
吸収インク量が該インク吸収体の容量に近づいたことを
検知するための第1の検知器と、吸収インクが前記紙ガ
イドユニット側へ移動したり吸収インクの水分が蒸発し
たりして該インク吸収体の吸収機能が復活したことを検
知するための第2の検知器と、が設けられている構成と
することにより、上記請求項15の発明の目的を達成す
るものである。
【0050】請求項16の発明は、記録手段により被記
録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿って自
走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニットと結
合することにより静置型の記録装置を構成することが可
能な自走型の記録装置において、自走駆動輪と補助輪と
から成る自走機構を具備し、両側の補助輪の間に該補助
輪の回転軸を軸とする拍車が設けられ、該拍車の最大径
が前記補助輪外径より小さい構成とすることにより、上
記請求項16の発明の目的を達成するものである。
【0051】請求項17の発明は、上記請求項16の構
成に加えて、前記自走駆動輪は、前記紙ガイドユニット
と結合した時には紙送りローラとなり、自走記録時には
走行駆動ローラとなる構成とすることにより、一層効率
よく上記請求項16の発明の目的を達成するものであ
る。
【0052】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。以下、各図面を通して同一符号は同一または対応
部分を示す。図1は本発明を適用した記録装置の第1実
施例の自走記録ユニットの模式的斜視図であり、図2は
図1の自走記録ユニットと紙ガイドユニットを結合して
静置型の記録装置を構成した状態を示す模式的斜視図で
ある。つまり、図1および図2に示す記録装置は、記録
手段により被記録材に記録する記録装置であって、図2
に示すように被記録材に沿って自走しながら記録可能で
あり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより図1
のような静置型の記録装置を構成することが可能な自走
型の記録装置である。
【0053】図1および図2において、自走記録ユニッ
ト1は図1に示すように被記録材(図示の例では広く厚
い板状の被記録物)2上に沿って移動させながら該被記
録材2に記録していくように構成されている。自走記録
ユニット1には、操作部3および表示部4が設けられて
いる。また、5は自走記録ユニット1のインターフェー
スコネクタを示す。
【0054】図2に示すように、自走記録ユニット1と
紙ガイドユニット6を結合することにより、その間を通
して給紙されるシート状の被記録材2に対して記録する
のに好適な静置型の記録装置が構成されている。自走記
録ユニット1と紙ガイドユニット6はワンタッチで結合
および分離できるように構成され、紙ガイドユニット6
の側面には自走記録ユニット1と紙ガイドユニット6を
分離する際に操作する分割レバー7が設けられている。
【0055】こうして、記録手段により被記録材2に記
録する記録装置であって、通紙される被記録材2を境に
した2つのユニットを互いに分離・合体可能とし、分離
時には被記録材2の記録面側のユニットは該被記録材2
に沿って改行方向に自走しながら記録できる自走式記録
ユニット1であり、前記被記録材2の裏面側のユニット
6と合体した状態では紙差し方式で記録可能な静置型の
記録装置として機能する構成のものが提供されている。
図1に示すように、分割時の自走記録ユニット1は、被
記録材2上を走行しながら記録していくことから、記録
装置幅より広い被記録材2に対しても記録することがで
き、さらに、被記録材の厚さにも関係なく、薄いシート
状の被記録材から非常に厚い被記録物まで、自由に記録
することができる。
【0056】なお、図1及び図2の記録装置では、イン
ターフェースコネクタ5を介して自走記録ユニット1の
動作を制御するように構成したが、このインターフェー
スコネクタ5に代えて、自走記録ユニット1の内部にワ
イヤレス受信部を装着し、ワイヤレスで該自走記録ユニ
ット1を操作できるように構成してもよい。その場合、
駆動用バッテリも同時に自走記録ユニット1の内部に搭
載して該自走記録ユニット1自身の重量を増大させるこ
とにより、スリップの少ない高精度の改行ピッチで走行
記録を行うことができるように構成することが好まし
い。
【0057】図3は自走記録ユニット1の内部構成を示
す模式的斜視図であり、図4は自走記録ユニット1と紙
ガイドユニット6を合体して構成される静置型の記録装
置の内部構成を示す模式的斜視図である。図3及び図4
において、自走記録ユニット1には、キャリアモータ8
によって正逆回転駆動されるリードスクリュー9、搬送
モータ10によって回転駆動される紙送りローラ11、
キャリアガイド12、前記リードスクリュー9の回転に
より往復移動するキャリア14、該キャリア14に搭載
された記録ヘッド15、補助輪16などが設けられてい
る。
【0058】前記リードスクリュー9にはキャリア14
の軸受部22が摺動可能に嵌合し、該リードスクリュー
9のリード溝13にはキャリア14に設けられたピン状
突起(不図示)が係合している。前記キャリア14は前
記リードスクリュー9と平行に設置されたキャリアガイ
ド12によって往復移動可能に案内支持されている。前
記キャリア14には、記録手段(記録ヘッド)としての
ヘッドカートリッジ15が交換可能に装着されている。
このヘッドカートリッジ15は記録ヘッドとインクタン
クを一体化した構造をしている。
【0059】前記リードスクリュー9はキャリアモータ
8によりギア23、24を介して回転駆動され、該リー
ドスクリュー9の回転に同期して前記ピン状突起を介し
てリード溝13に係合しているキャリア14が移動す
る。つまり、前記キャリアモータ8および前記リードス
クリュー9の正逆回転および回転量を制御することによ
り、キャリア14および記録手段15の移動方向および
位置が制御される。前記紙送りローラ11は、前記搬送
モータ10によりギア列26を介して回転駆動される。
【0060】前記紙送りローラ11は、分離した自走記
録ユニット1で走行記録する場合には、自走駆動輪とし
て機能するものである。つまり、走行記録する場合、自
走記録ユニット1は長い1本の自走駆動輪11と左右の
補助輪16、16によって被記録材2の表面上を移動す
ることにより改行動作を行う。したがって、前記搬送モ
ータ10は自走記録する場合は走行モータ(改行モー
タ)として機能する。
【0061】図4において、紙ガイドユニット6には、
前記紙送りローラ11と協働する((被記録材2を介し
て紙送りローラ11に圧接される)ピンチローラ17、
該ピンチローラ17を回転自在に軸支するピンチローラ
アーム18、該ピンチローラアーム18の支点軸19、
該支点軸19を介して前記ピンチローラアーム18を揺
動可能に支持するブラケット20、前記ピンチローラ1
7が前記紙送りローラ11に圧接される方向に前記ピン
チローラアーム18を回動付勢するバネ21などを備え
ている。
【0062】前記ピンチローラアーム18には、記録ヘ
ッド15と所定隙間をもって対向し且つ被記録材2の全
幅をカバーする長さを有するプラテン25が一体に形成
されている。前記被記録材2は前記記録ヘッド15と前
記プラテン25との間を通して矢印F方向に紙送り(搬
送)される。なお、前記紙送りローラ(自走駆動輪)1
1及び前記補助輪16は、自走記録ユニット1で自走記
録する場合の前記記録ヘッド15と被記録材2との間隔
を規制する機能も有している。
【0063】前記記録ヘッド15は、インクを吐出して
記録を行うインクジェット記録手段であり、インク吐出
部(記録ヘッド部)とインクタンクを一体化した交換可
能なインクジェットカートリッジで構成されている。こ
の記録ヘッド15は、熱エネルギーを利用してインクを
吐出するインクジェット記録手段であって、熱エネルギ
ーを発生するための電気熱変換体を備えたものである。
また、前記記録ヘッド15は、前記電気熱変換体によっ
て印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰による気
泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐
出口よりインクを吐出させ、記録を行なうものである。
【0064】図5は、記録ヘッド15のインク吐出部の
構造を模式的に示す部分斜視図である。図5において、
被記録材2と所定の隙間(例えば、約0.5〜2.0ミ
リ程度)をおいて対面する吐出口面81には、所定のピ
ッチで複数の吐出口82が形成され、共通液室83と各
吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿ってイン
ク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体
(発熱抵抗体など)85が配設されている。前記複数の
吐出口82は記録ヘッド15の移動方向(主走査方向)
と交叉する方向に並ぶような位置関係で配列されてい
る。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応
する電気熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内
のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって
吐出口82からインクを吐出させる記録ヘッド15が構
成されている。
【0065】前記紙ガイドユニット6内には、図4に示
すようなピンチローラ機構の他に、自走記録ユニット1
と合体した状態でインクジェット記録ヘッド15の吐出
回復操作を行うための回復機構を設けることが好まし
い。この回復機構は、例えば、記録ヘッド15の吐出口
面81を被うためのキャップ、該キャップを介して記録
ヘッド15からインクを吸引排出させるための吸引ポン
プ、記録ヘッド15の吐出口面81を拭き取り清掃(ワ
イピング)するためのクリーニング手段などで構成され
る。そして、記録装置を使用しない時には、回復機構の
前記キャップが合体により常に吐出口面をキャッピング
するように構成される。
【0066】図6は本発明を適用した記録装置の第2実
施例の要部構成を示す模式的斜視図であり、図7は図6
の要部の模式的縦断面図である。図6および図7におい
て、自走記録ユニット1内のキャリア14の移動範囲内
の所定位置(図示の例では左側端部)に予備吐出位置2
7が設定されており、該予備吐出位置27には予備吐出
インクを受けるためのインク吸収体28が配設されてい
る。このインク吸収体28には、吸収されたインクの乾
燥を促進してインク吸収機能を回復させるためのパネル
型のヒーター29が接触状態で取付けられている。ま
た、自走記録ユニット1の外枠30の所望位置にはイン
ク吸収体28に吸収されたインク(廃インク)の水分気
化を促進するためのベントホール31が形成されてい
る。
【0067】記録ヘッド15が前記予備吐出位置27に
来た時、該記録ヘッド15の吐出口82(通常全吐出
口)を駆動することにより、前記インク吸収体28に向
けてインク滴を吐出させ、それによって吐出口82の正
常なインク吐出機能を維持または回復させる処理(回復
動作)が行われる。図6及び図7において、シャフト状
のキャリアガイド12は、図示のように予備吐出位置2
7と記録領域とでは同軸ではなく、キャリア14及び記
録ヘッド15の姿勢(リードスクリュー9を中心とする
回動位置)を変えるように構成されている。
【0068】つまり、キャリアガイド12を異なる軸心
となるように変形させることにより、記録領域では記録
ヘッド15を真下の被記録材2に対面する垂直姿勢に保
持するが、予備吐出位置27では記録ヘッド15を被記
録材2から充分に離隔させるとともに前記インク吸収体
28に向けてインクを吐出する傾斜姿勢にするように構
成されている。図6及び図7の実施例は以上説明した点
で図1〜図5の第1実施例と相違するが、その他では実
質上同じ構成をしており、それぞれ対応する部分を同一
符号で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0069】図6及び図7の第2実施例によれば、自走
記録ユニット1による記録に際し、記録ヘッド15と被
記録材2との間に僅かなスペースしかない場合でも、傾
斜方向に姿勢を変化させた記録ヘッド15の吐出口面8
1に対向する位置にインク吸収体28を配置することが
でき、該インク吸収体28に向けて予備吐出を行うこと
が可能になる。また、インク吸収体28に接してヒータ
ー29を設けるので、該インク吸収体28を強制的に乾
燥させることができ、該インク吸収体28のインク容量
が小さくても、記録ヘッド15の目詰まりを起こすこと
なく長時間の記録を続けることが可能になる。
【0070】なお、図6及び図7の第2実施例において
は、インク乾燥用のモータファンをインク吸収体28の
近傍に配置する構成を採ってもよい。また、このモータ
ファンを前記ヒーター29とともに使用すれば、より速
くインク吸収体28を乾燥させることができる。
【0071】図8は本発明を適用した記録装置の第3実
施例の要部構成を示す模式的斜視図であり、図9は図8
の要部の模式的側面図である。図8および図9におい
て、自走記録ユニット1の自走駆動輪を兼ねる紙送りロ
ーラ(自走駆動ローラ)11の一部に小径部32が設け
られ、該小径部32のによって形成される空間を利用し
て、被記録材2の有無を検出する紙検出器33のアクチ
ュエータ34の接触部35が配置されている。図示の例
では、前記紙検出器33はマイクロスイッチで構成され
ている。
【0072】前記紙検出器33は、紙ガイドユニット6
との合体時には被記録材(紙)2の有無を検出するが、
自走記録時には主として厚手の被記録材2を検出するの
に使用される。図8及び図9の第3実施例は以上説明し
た点で図1〜図5の第1実施例と相違するが、その他の
点では実質上同じ構成をしており、それぞれ対応する部
分を同一符号で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0073】図8及び図9において、自走記録ユニット
1が被記録材2の上にある時には前記紙検出器33がO
N状態になり、紙ガイドユニット6と合体した記録装置
の場合には、被記録材2が無いと前記紙検出器33はO
FF状態になる。この場合、紙送りローラ(自走駆動ロ
ーラ)11の近傍では被記録材2のうねりやしわ等の影
響が最も少ないので、該紙送りローラ11の小径部に紙
検出器33のアクチュエータ34を配置する本実施例
は、該アクチュエータ34による検出場所としては最適
の構成であり、しかも、紙検出器33自体も狭い自走記
録ユニット内に設置可能になる。
【0074】なお、図8及び図9の実施例においては、
自走記録ユニット1が分離されている場合、紙検出器3
3がONの時だけ自走駆動可能にしておき、OFFの時
には、紙送りモータ10及びキャリアモータ8を停止し
て記録を中止するように構成し、この紙検出器33を自
走可否判別スイッチとして使用してもよい。
【0075】図8及び図9の第3実施例によれば、自走
駆動ローラ11の一部を小径化することで、被記録材検
出器33を記録面側(表面側)に配置することが可能と
なり、自走記録ユニット1単体でも被記録材2の検知を
精度良く行うことが可能となる。また、自走記録の際に
紙検出器(マイクロスイッチ)33がOFFになった
時、装置駆動を停止するように構成すれば、オーバーラ
ンによる装置の転倒や落下を無くすことができる。さら
に、紙ガイドユニット6においても、電導部を持たない
薄型のものを支給することが可能になる。
【0076】図10は本発明を適用した記録装置の第4
実施例の要部構成を示す模式的斜視図であり、図11は
図10の要部の模式的縦断面図である。図10および図
11において、自走記録ユニット1内のキャリア14の
移動範囲内の所定位置(図示の例では左側端部)に予備
吐出位置27が設定されており、該予備吐出位置27に
は予備吐出インクを受けるためのインク吸収体28が配
設されている。このインク吸収体28には、吸収された
インクの乾燥を促進してインク吸収機能を回復させるた
めのパネル型のヒーター29が接触状態で取付けられて
いる。
【0077】さらに、前記インク吸収体28には、イン
ク水分検出手段としての結露センサ36がその検出面を
接触させた状態で取付けられている。また、自走記録ユ
ニット1の外枠30の所望位置にはインク吸収体28に
吸収されたインク(廃インク)の水分気化を促進するた
めのベントホール31が形成されている。そして、廃イ
ンク量がインク吸収体28のインク容量に近づくと、前
記結露センサ36がこれを検知し、その検知信号に基づ
いてヒーター29が作動し、該インク吸収体28に吸収
された廃インクを強制的に乾燥させ、該インク吸収体2
8の吸収機能を回復させるように構成されている。
【0078】図10及び図11のインクジェット記録装
置においても、記録ヘッド15及びキャリア14が前記
予備吐出位置27に来た時、該記録ヘッド15の吐出口
82(通常全吐出口)を駆動することにより、前記イン
ク吸収体28に向けてインク滴を吐出させ、それによっ
て吐出口82の正常なインク吐出機能を維持または回復
させる回復処理(予備吐出動作)が行われる。そして、
シャフト状のキャリアガイド12は、図示のように予備
吐出位置27と記録領域とでは同軸ではなく、キャリア
14及び記録ヘッド15の姿勢(リードスクリュー9を
中心とする回動位置)を変えるように構成されている。
【0079】つまり、本実施例においても、キャリアガ
イド12を異なる軸心となるように変形させることによ
り、記録領域では記録ヘッド15を真下の被記録材2に
対面する垂直姿勢に保持するが、予備吐出位置27では
記録ヘッド15を被記録材2から充分に離隔させるとと
もに前記インク吸収体28に向けてインクを吐出する傾
斜姿勢にするように構成されている。図10及び図11
の実施例は以上の点で図1〜図5の第1実施例と相違す
るが、その他では実質上同じ構成をしており、それぞれ
対応する部分を同一符号で示し、それらの詳細説明は省
略する。
【0080】図10及び図11の第4実施例によれば、
自走記録ユニット1による記録に際し、記録ヘッド15
と被記録材2との間に僅かなスペースしかない場合で
も、傾斜方向に姿勢を変化させた記録ヘッド15の吐出
口面81に対向する位置にインク吸収体28を配置する
ことができ、該インク吸収体28に向けて予備吐出を行
うことが可能になる。また、インク吸収体28に接して
ヒーター29を設けるので、該インク吸収体28を強制
的に乾燥させることができ、該インク吸収体28のイン
ク容量が小さくても、記録ヘッド15の目詰まりを起こ
すことなく長時間の記録を続けることが可能になる。
【0081】さらに、自走記録ユニット1のインク吸収
体28が廃インクで容量オーバーになる前に廃インクを
強制的に乾燥させてインク吸収機能を回復させるので、
記録中における廃インクの滴り落ち等による装置や被記
録材のインク汚損の問題を解消することができる。この
場合、通常では、紙ガイドユニット6にもインク吸収体
が配設されているので、前記インク吸収体28が廃イン
クで容量オーバーになる前に該紙ガイドユニット6との
合体指示を出し、自走記録ユニット1のインク吸収体2
8から該紙ガイドユニット6のインク吸収体へ廃インク
を移動させるように構成してもよい。
【0082】なお、図10及び図11の第4実施例にお
いても、インク乾燥用のモータファンをインク吸収体2
8の近傍に配置し、このモータファンと前記ヒーター2
9とを併用できるように構成してもよい。また、自走記
録ユニット1のインク吸収体28の吸収インク量が限度
容量に近づくと、それを表示する表示手段を点滅させる
構成にしてもよい。
【0083】図12は本発明を適用した記録装置の第5
実施例の要部構成を示す模式的斜視図であり、図13は
図12の要部の模式的縦断面図であり、図14は図13
中の線14−14に沿ってワイピング動作を示す部分断
面図である。図12〜図14において、自走記録ユニッ
ト1内のキャリア14の移動範囲内の所定位置(図示の
例では記録領域を外れた左側端部)にクリーニング位置
39が設定されており、該クリーニング位置39にはイ
ンク吸収体28が配設されている。このインク吸収体2
8には可撓性材料(ゴム状弾性体等)から成るブレード
37が取付けられている。
【0084】前記ブレード37は、記録ヘッド15の吐
出口面81を拭き取り清掃(ワイピング=クリーニン
グ)するためものであり、図14に示すように前記イン
ク吸収体28に埋め込まれている。したがって、吐出口
面81から拭き取られたインクは前記ブレード37を伝
ってインク吸収体28へ移行することができる。一方、
紙ガイドユニット6には、自走記録ユニット1と合体し
た時に前記インク吸収体28に当接して廃インクを受け
取ることが可能なインク吸収体38が設けられている。
なお、自走記録ユニット1の外枠30の所望位置には前
記インク吸収体28に吸収されたインク(廃インク)の
水分気化を促進するためのベントホール31が形成され
ている。
【0085】図12〜図14において、シャフト状のキ
ャリアガイド12は、図示のようにクリーニング位置3
9の近傍の所定範囲では記録領域と異なる案内経路に沿
ってキャリア14を案内するように、軸心が異なるよう
に変形した形状構造になっている。すなわち、キャリア
ガイド12の軸心を途中で異なる位置へずらすことによ
り、記録領域では記録ヘッド15を真下の被記録材2に
対面する垂直姿勢に保持するが、クリーニング位置39
の近傍では、記録ヘッド15を被記録材2から充分に離
隔させるようにキャリア14がリードスクリュー9を支
点に回動する(傾斜)するように構成されている。
【0086】そして、インク吸収体28に取付けられた
前記ブレード37は、クリーニング位置39の近傍を傾
斜姿勢で移動する記録ヘッド15の吐出口面81に摺擦
し、該吐出口面81を拭き取り清掃するように配置され
ている。図12〜図14の第5実施例は、以上の点で図
1〜図5の第1実施例と相違するが、その他では実質上
同じ構成をしており、それぞれ対応する部分を同一符号
で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0087】図12〜図14の第5実施例においては、
リードスクリュー9の回転によりキャリア14がクリー
ニング位置へ接近すると、キャリアガイド12によりキ
ャリア14及び記録ヘッド15は、吐出口面81が被記
録材2から離れてインク吐出方向を変えるように、リー
ドスクリュー9を支点にして回動し傾斜姿勢にされる。
キャリア14が更に移動すると、待機しているブレード
37により記録ヘッド15の吐出口面81が拭き取り清
掃される。吐出口面81から拭き取られたインクはブレ
ード37の表面を伝って自走記録ユニット1側のインク
吸収体28に吸収される。
【0088】図14に示すように自走記録ユニット1と
紙ガイドユニット6を合体した時、自走記録ユニット1
側のインク吸収体28と紙ガイドユニット6側のインク
吸収体38が接触することにより、該インク吸収体28
に一時的に蓄えられた廃インクは紙ガイドユニット6側
のインク吸収体38へ移動する。
【0089】図12〜図14の第5実施例によれば、自
走記録ユニット1で自走記録する際のように記録ヘッド
15と被記録材2との間に僅かなスペースしかない場合
でも、記録ヘッド15の向きを変えることでブレードス
ペースの問題を解消することができ、吐出口面81のク
リーニングを容易に確実に行うことが可能になる。ま
た、クリーニング用のブレード37がインク吸収体28
に埋め込まれている(植設されている)ため、拭き取っ
たインクを一時的に自走記録ユニット1側のインク吸収
体28に蓄えることができる。
【0090】そして、紙ガイドユニット6との合体時に
該紙ガイドユニット6側のインク吸収体38にインクを
移動させることができるので、記録装置を使用しない時
に合体状態にしておけば、自走記録ユニット1側のイン
ク吸収体28のインクが容量オーバーになることを防止
することができ、インクの滴り落ちによる装置や被記録
材の汚損を無くすことができる。なお、図12〜図14
の第5実施例において、ブレード37を支持しているイ
ンク吸収体28は、前述した第2及び第4実施例の場合
のような記録ヘッド15の予備吐出のインク受けを兼用
してもよい。
【0091】図15は本発明を適用した記録装置の第6
実施例の要部構成を示す模式的側面図である。図15に
おいて、自走式記録装置1は、1本のローラ状の自走駆
動輪(自走駆動ローラ)11と左右の補助輪16、16
によって被記録材2上を矢印D方向に間欠移動(改行移
動)しながら、記録ヘッド15によって被記録材2の表
面に記録していく。本実施例では、被記録材2と向かい
合う部分に、自走方向(改行方向)に並んで2個の光学
素子ユニット(フォトインタラプタ)41、42が装着
されている。
【0092】各フォトインタラプタ(光学素子ユニッ
ト)41、42は、被記録材2に対して発光しその反射
光を受光することにより、該被記録材2の有無を検知で
きるものである。そして、本実施例では、2個のフォト
インタラプタ41、42を改行方向に並べて配置するこ
とにより、一方のフォトインタラプタ41が被記録材2
以外を検知した時、これらのフォトインタラプタ41、
42の出力差に基づいて被記録材2の端部であることを
判断するように構成されている。すなわち、図15にお
いて、自走記録ユニット1が矢印D方向に被記録材2の
終端部まで自走してくると、2個のうちの1個のフォト
インタラプタ41が先ず被記録材2より外れた台43か
らの反射光を検出する。
【0093】その場合、反射率または光路長の違いによ
り、2個のフォトインタラプタ41、42の出力が互い
に異なることになる。その出力差により、被記録材2の
終端であることを検知する。この検知により、例えば、
自走記録ユニット1の自走を停止させたり、記録を中止
させたりする装置動作の制御が実行される。図15の第
6実施例は、以上説明した点で図1〜図5の第1実施例
と相違するが、その他の点では実質上同じ構成をしてお
り、それぞれ対応する部分を同一符号で示し、それらの
詳細説明は省略する。
【0094】なお、図15の第6実施例においては、被
記録材2の終端部の他、被記録材2の始端部も同様に検
知することができる。自走記録ユニット1を台43上に
沿って自走させ、該自走記録ユニット1が被記録材2の
始端部に近づき、2個のフォトインタラプタ41、42
のうちの1個が被記録材2上にかかり、これらのフォト
インタラプタ41、42の間に出力差が生じることによ
り被記録材2の始端であることを検知する。この始端検
知により、例えば、記録の準備を行うための装置動作の
制御が実行される。
【0095】以上図15で説明した第6実施例によれ
ば、差信号により検知するので、被記録材2と台43の
反射率のいずれが高くても該被記録材2の終端、始端を
的確に検出することができ、周囲光線の影響を受けても
被記録材2の終端、始端を確実に検出することができ、
特に薄い紙のような被記録材の場合でも正確に検出する
ことができ、さらに、2個のフォトインタラプタ41、
42が互いに近い位置に配置されているので、被記録材
2上面にうねりがあってフォトインタラプタ41、42
の出力が変動する場合でも、両方のフォトインタラプタ
の出力とも同様に変化することになり、そのため、出力
差には誤差を生じることがなく被記録材2の有無を正確
に検出することができる。
【0096】図16は本発明を適用した記録装置の第7
実施例の要部構成を示す模式的斜視図である。図16に
おいて、自走記録ユニット1で記録する場合、キャリア
モータ8によりリードスクリュー9を回転駆動すること
によりキャリア14が往復移動し、該キャリア14上に
搭載した記録ヘッド15により被記録材2に1行分の記
録を行う。自走記録ユニット1は、1本のローラ状の自
走駆動輪(走行駆動ローラ)11と左右の補助輪16、
16によって被記録材2上を移動可能であり、上記の1
行分の記録が終了すると、走行駆動ローラ11を所定量
だけ回転駆動して改行動作を行なった後、再びキャリア
14を移動させながら次の行の記録を行う。以下、改行
(副走査)と記録(主走査)を繰り返して被記録材2の
全体に対する記録を行う。
【0097】前記走行駆動ローラ11は、紙ガイドユニ
ット6と合体して通常の記録装置を構成した時には、図
4で説明したように紙送りローラとして機能するもので
ある。自走記録ユニット1は、前記走行駆動ローラ11
と左右の補助輪16、16によって被記録材2上で自走
(改行移動)する。そこで、各補助輪16は、自走記録
ユニット1のシャーシに対し、自走方向に回転自在であ
るとともに、ヨーイング方向にも回転自在に取付けられ
ている。すなわち、左右の補助輪16、16のそれぞれ
は、独立したブラケット45に軸支されており、左右の
ブラケット4545は、それぞれの垂直軸44、44を
介して自走記録ユニット1のシャーシに対し個別に(独
立に)回転自在(ヨーイング自在)に取付けられてい
る。
【0098】図16の第7実施例は、以上説明した点で
図1〜図5の第1実施例と相違するが、その他の点では
実質上同じ構成をしており、それぞれ対応する部分を同
一符号で示し、それらの詳細説明は省略する。本実施例
によれば、左右の補助輪16、16を独立に垂直軸まわ
りで回転自在に取付けるので、補助輪16、16の自走
方向維持依存を減少または無くし、自走方向保持性を主
として自走駆動ローラ11に依存させることができ、そ
れによって、自走駆動ローラ11の精度が反映された斜
行のない正確な自走(改行)を行うことが可能になる。
【0099】図17は図16の第7実施例の一部を変更
した実施例の要部を示す縦断面図である。図17の構成
では、各補助輪16のヨーイング運動の回転軸(垂直
軸)44を該補助輪16の自走回転軸(左右方向水平
軸)46より距離aだけ自走方向前方に配置することに
より、該補助輪16の自走方向維持依存が更に少なくさ
れている。図17の構成は以上の点のみで図16の構成
と異なるものであり、その他の点では実質上同じ構成を
しており、それぞれ対応する部分を同一符号で示し、そ
れらの詳細説明は省略する。
【0100】図18は本発明を適用した記録装置の第8
実施例の要部構成を示す模式的斜視図である。図18に
おいて、自走記録ユニット1で記録する場合、キャリア
モータ8によりリードスクリュー9を回転駆動すること
によりキャリア14が矢印P方向に往復移動し、該キャ
リア14上に搭載した記録ヘッド15により被記録材2
に1行分の記録を行う。自走記録ユニット1は、1本の
ローラ状の自走駆動輪(走行駆動ローラ)11と左右の
補助輪16、16によって被記録材2上を矢印Dで示す
改行方向に移動する。
【0101】本実施例においては、自走記録ユニット1
は、矢印Eで示す副自走方向(改行方向Dに略直角の方
向=ライン方向)へ移動するための副自走機構を備えて
おり、前記改行方向(矢印Dの自走方向)に移動可能な
状態とこの副自走方向(ライン方向)に移動可能な状態
との間で切り換えできるように構成されている。前記副
自走方向は前記改行方向と略直角の方向、つまり略記録
ライン方向(記録桁方向)に設定されている。以下に、
前記副自走機構について説明する。
【0102】図18において、自走記録ユニット1の一
端部(図示の右側端部)の両側には、矢印E方向に走行
可能な副自走駆動ローラ(副自走駆動輪)47が取付け
られている。この一対の副自走駆動ローラ47は、副自
走モータ48を動力源とし、減速ギア列49を介して回
転駆動される。自走記録ユニット1の反対側端部(図示
の左側端部)には矢印E方向に転動自在な一対の副自走
補助輪50が取付けられている。この一対の副自走補助
輪50は、支持軸51を中心に矢印G方向に回動可能な
クランク部材52の一端部(下端部)に軸支されてい
る。
【0103】前記クランク部材52の他端部(上端部)
は、ソレノイド53の可動部54に連結されている。前
記ソレノイド53と前記クランク部材52の上端連結部
との間には戻しバネ55が装着されている。図18の第
8実施例は、以上説明した点で図1〜図5の第1実施例
と相違するが、その他の点では実質上同じ構成をしてお
り、それぞれ対応する部分を同一符号で示し、それらの
詳細説明は省略する。図19は図18の記録装置の記録
可能で且つ改行方向(矢印D方向)に自走可能な状態を
示す模式的正面図であり、図20は図18の記録装置の
記録ライン方向(矢印E方向=副自走方向=記録桁方
向)に移動可能な状態を示す模式的正面図である。
【0104】図19の記録可能で且つ改行方向に自走可
能な状態では、ソレノイド53がOFFであり、クラン
ク部材52は戻しバネ55により軸51回りの反時計方
向寄りの位置に保持され、この状態では、副自走補助輪
50は被記録材2から僅かに離れた位置にあり、矢印D
方向の改行移動の妨げにはならない。また、この状態で
は、副自走駆動ローラ47も被記録材2から僅かに離れ
ている。図19の状態でソレノイド53が作動すると、
図20の矢印E方向の副自走が可能な状態に切り換わ
る。
【0105】この図20の状態では、ソレノイド53が
作動し、その可動部54が戻しバネ55に抗して引っ込
み位置となるため、クランク部材52が支持軸51を中
心に時計方向に回動し、副自走補助輪50が下方へ移動
することにより自走記録ユニット1の左側端部が持ち上
げられ、自走駆動ローラ(紙送りローラ)11及び補助
輪16が被記録材2から離れる。これと同時に、自走記
録ユニット1の傾斜により、右側端部の副自走駆動ロー
ラ47は被記録材2に接触することになる。つまり、自
走記録ユニット1は、副自走補助輪50と副自走駆動輪
47により被記録材2上を矢印E方向(副自走方向=ラ
イン方向)に走行可能となり、副自走モータ48を作動
させることにより自走記録ユニット1を記録ライン方向
(矢印E方向)へ移動させ得るようになる。
【0106】図21は図18の自走型記録装置により一
面に多頁分の記録を行う場合の記録ヘッドの移動軌跡の
一例を示す模式図であり、図22は一面に縦横配置した
カット紙に図18の自走型記録装置により記録を行う場
合の記録ヘッドの移動軌跡の一例を示す模式図である。
図21及び図22中、符号Pは記録ヘッド15の往復移
動(主走査)を示し、符号Dは自走記録ユニット1の改
行移動(副走査)を示し、符号Eは自走記録ユニット1
の副自走移動(改行方向に略直角方向の移動)を示す。
そして、『D+P』は上記改行移動Dと上記往復移動P
を同時に行う場合を示す。
【0107】図23は図18の第8実施例の変更例の要
部構成を示す模式的正面図である。図23の構成におい
ては、支持軸51を中心に回動可能なクランク部材52
の下端部に副自走補助輪50を軸支するとともに、副自
走駆動ローラ47の方も支持軸56を中心に回動可能な
クランク部材57の下端部に軸支し、これらの補助輪5
0及び駆動輪47を軸支する両クランク部材52と57
の上端部を互いにリンクバー58で連結し、ソレノイド
53を作動させて一方のクランク部材57を回動させる
ことにより前記補助輪50及び駆動輪47の両方を下向
きに移動させ、それによって自走記録ユニット1を被記
録材2から離隔せしめ、改行方向の駆動機構が妨げにな
らないように構成されている。
【0108】図23の自走型記録装置のその他の部分は
図18の記録装置と実質上同じ構成をしており、それぞ
れ対応する部分を同一符号で示し、それらの詳細説明は
省略する。図18〜図23で説明した第8実施例によれ
ば、改行方向及び記録ライン方向に自走できるようにし
たので、一面に多頁分の記録を行うことが可能になり、
また、大面積の連続記録も可能になる。さらに、図22
に示すように、複数枚のカット紙を一面に並べて(縦横
に配列して)順次記録することにより、給紙時間を省く
ことも可能になる。
【0109】図24は本発明を適用した記録装置の第9
実施例の要部構成を示す模式的斜視図であり、図25は
図24の要部の模式的縦断面図である。図24および図
25において、自走記録ユニット1内のキャリア14の
移動範囲内の所定位置(図示の例では左側端部)にイン
ク予備吐出あるいは記録ヘッド15のクリーニングのた
めの回復操作位置27が設定されており、この回復操作
位置27には予備吐出インクを受けるためのインク吸収
体28あるいは吐出口面81をクリーニングするブレー
ド(不図示)などが配設されている。このインク吸収体
28には、吸収されたインクの乾燥を促進してインク吸
収機能を回復させるためのパネル型のヒーター29が接
触状態で取付けられている。
【0110】記録ヘッド15及びキャリア14が上記回
復操作位置27に来ると、該記録ヘッド15の吐出口8
2(通常全吐出口)を駆動して前記インク吸収体28に
向けてインク滴を吐出させる予備吐出操作、あるいは可
撓性のブレード(ワイパー部材)によって吐出口面81
を拭き取り清掃(ワイピング)するクリーニング操作な
どが行われる。これらの操作は、吐出口82の正常なイ
ンク吐出機能を維持または回復させるためのものであ
る。
【0111】そこで、シャフト状のキャリアガイド12
は、図示のように回復操作位置27の近傍領域と記録領
域などのその他の領域とで同軸ではなく、キャリア14
及び記録ヘッド15の姿勢(リードスクリュー9を中心
とする回動位置)を変えるように構成されている。つま
り、キャリアガイド12を異なる軸心となるように変形
させることにより、記録領域では記録ヘッド15を真下
の被記録材2に対面する垂直姿勢に保持するが、回復操
作位置27を含む限定範囲では記録ヘッド15を被記録
材2から充分に離隔させるとともに前記インク吸収体2
8に向けてインクを吐出する傾斜姿勢に変えるように構
成されている。
【0112】前記インク吸収体28には、2個の結露セ
ンサ59、60が検出面を接触させた状態で取付けられ
ている。一方の結露センサ59は、インク吸収体28の
上部に配置され、廃インク水分を検出するために使用さ
れる。もう一方の結露センサ60は、インク吸収体28
の下部に配置され、該インク吸収体28の吸収機能の回
復を検出するために使用される。また、自走記録ユニッ
ト1の外枠30の所望位置にはインク吸収体28に吸収
されたインク(廃インク)の水分気化を促進するための
ベントホール31が形成されている。
【0113】前記インク吸収体28においては、廃イン
クは自重の関係で一般に下部から上部に向かって浸み渡
るため、上部の結露センサ59が廃インクを検出する時
にはほぼ吸収体容量に近い量の廃インクが溜まってい
る。そこで、上部の結露センサ59が廃インクを検出し
た時にヒーター29を作動させることにより、インク吸
収体28を強制的に乾燥させる。そして、下部の結露セ
ンサ60がこのインク吸収体28の吸収機能回復を検出
することにより、該インク吸収体28がほぼ全体にわた
って乾いていると判断することができる。
【0114】なお、図24及び図25の第9実施例は次
のように構成することもできる。すなわち、前記ヒータ
ー29を省略して強制乾燥を止め、その代わりに、イン
ク吸収体28の限界容量近くまで廃インクが溜まること
により上部の結露センサ59が作動した時(廃インクを
検出した時)に紙ガイドユニット6との合体指示を表示
し、合体することにより前記インク吸収体28を紙ガイ
ドユニット6側のインク吸収体(例えば図14中のイン
ク吸収体38)に接触させ、自走記録ユニット1側のイ
ンク吸収体28から紙ガイドユニット6側のインク吸収
体へ廃インクを移動させる。
【0115】廃インクの移動が終了することにより下部
の結露センサ60が作動した時(インク吸収体28の吸
収機能の回復を検知した時)、紙ガイドユニット6から
分離しても良い旨の指示を出し、該紙ガイドユニット6
から自走記録ユニット1を分離し、自走記録可能な状態
に復帰させる。図24及び図25の第9実施例は以上説
明した点で図1〜図5の第1実施例と相違するが、その
他では実質上同じ構成をしており、それぞれ対応する部
分を同一符号で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0116】図24及び図25の第9実施例によれば、
自走記録ユニット1のインク吸収体28の吸収機能の良
否を判断することができるので、廃インクの処理を事前
に確実に行うことが可能になり、記録中に廃インクが滴
り落ちて装置や被記録材2を汚損するといった不都合を
無くすことができる。これに加えて、図10及び図11
の第4実施例の場合と同様、自走記録ユニット1による
記録に際し、記録ヘッド15と被記録材2との間に僅か
なスペースしかない場合でも、傾斜方向に姿勢を変化さ
せた記録ヘッド15の吐出口面81に対向する位置にイ
ンク吸収体28を配置することができ、該インク吸収体
28に向けて予備吐出を行うことが可能になるという効
果も得られる。
【0117】また、インク吸収体28に接してヒーター
29を設けるので、該インク吸収体28を強制的に乾燥
させることができ、該インク吸収体28のインク容量が
小さくても、記録ヘッド15の目詰まりを起こすことな
く長時間の記録を続けることが可能であるという効果も
得られる。なお、図24及び図25の第9実施例におい
ても、インク乾燥用のモータファンをインク吸収体28
の近傍に配置し、このモータファンと前記ヒーター29
とを併用できるように構成してもよい。また、自走記録
ユニット1のインク吸収体28の吸収インク量が限度容
量に近づくと、それを表示する表示手段を点滅させる構
成にしてもよい。
【0118】図26は本発明を適用した記録装置の第1
0実施例の要部構成を示す模式的縦断面図である。図2
6において、自走式記録装置1は、1本のローラ状の自
走駆動輪(自走駆動ローラ)11と左右の補助輪16、
16によって被記録材2上を矢印D方向に改行移動しな
がら、記録ヘッド15によって被記録材2の表面に記録
していく。被記録材2と向かい合う部分に、自走方向に
並んで2個のフォトインタラプタ41、42が装着され
ている。前記自走駆動輪(走行駆動ローラ)11は、紙
ガイドユニット6と合体して静置型の記録装置を構成し
た時には、図4に示すように、該紙ガイドユニット6側
のピンチローラ17と協働する紙送りローラとなるもの
である。
【0119】各フォトインタラプタ41、42は、被記
録材2に対して発光しその反射光を受光することによ
り、該被記録材2の有無を検知できるものであり、2個
のフォトインタラプタ41、42の出力差に基づいて被
記録材2の終端及び始端を検知するように構成されてい
る。被記録材2の紙端検知により、例えば、自走記録ユ
ニット1の自走を停止させたり、記録を中止させたりす
る制御が実行される。
【0120】図26において、自走記録ユニット1には
前記自走駆動輪11、左右の補助輪16及びこれらの駆
動制御手段から成る自走機構が設けられている。左右の
補助輪16、16は1本の補助輪回転軸61上に固定さ
れており、該補助輪回転軸61の前記左右の補助輪1
6、16の間の所定位置には拍車62が回転自在に軸支
されている。この拍車62の個数及び取付け位置は適宜
選定することができ、例えば、等間隔で3〜4個の拍車
62が取付けられる。そして、各拍車62の拍車爪部6
3の先端が描く直径(拍車爪先端径)は補助輪16の外
径よりわずかに小さい寸法になっている。
【0121】図26の自走記録ユニット(自走型記録装
置)においては、前述のように各拍車62の拍車爪先端
径が各補助輪16の外径よりわずかに小さい寸法に設定
されているので、各拍車62は自走記録ユニット1の重
量を受けることはない。そして、本実施例においては、
曲がり等により部分的に浮き上がった被記録材2の表面
に沿って記録ユニット1が自走する際、拍車62がこの
浮き上がり部に接した時だけ、該拍車62が被記録材2
を押さえるように構成されている。図26の第10実施
例は、以上説明した点で図1〜図5の第1実施例と相違
し、その他の点では実質上同じ構成をしており、それぞ
れ対応する部分を同一符号で示し、それらの詳細説明は
省略する。
【0122】図27は図26の記録装置の一部変更例の
要部構成を示す模式的斜視図である。本実施例では、各
拍車62の形状として、その外周に連続したフィン状の
フランジ部64が形成したものが使用されている。図2
8は図27中の拍車62の縦断面図である。図28にお
いて、拍車62の外周には円周方向に連続したフィン状
のフランジ部64が形成されている。また、拍車62の
中心には補助輪回転軸61に嵌合される回転中心孔65
が形成されており、該拍車62は補助輪回転軸61を軸
として回転する。該拍車62の前記フランジ部64の外
径(先端径)は、補助輪16の外径よりわずかに小さく
なっている。
【0123】図27及び図28の変更例の構成は以上の
点で図26の構成と相違するが、その他の点では実質上
同じ構成をしており、対応する部分をそれぞれ同一符号
で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0124】以上図26〜図28に示した第10実施例
によれば、自走機構の左右の補助輪16、16との間に
拍車62を装着するので、記録後の被記録材2の浮き上
がり部が外装キャビネット等に接触して該被記録材2や
装置を汚損するという不都合を無くすことができる。ま
た、拍車62の拍車爪先端径(最大外径)を補助輪16
の外径よりわずかに小さく選定するので、通常では拍車
62が被記録材2に接触することはなく、被記録材2に
浮き上がりが生じた時だけ該被記録材2を押さえること
になり、一般の記録装置の拍車の場合より被記録材2と
の接触の機会を少なくすることができ、さらに、接触圧
は被記録材2の曲がりによる弾性力だけであるので、一
般の場合より弱くなり、被記録材2や拍車62が記録後
のインクで汚れる機会を減少または無くすことができ
る。
【0125】なお、インクジェット記録装置に限定され
ない請求項の本発明は、インクジェット記録装置の他、
ワイヤドット式、感熱式、熱転写式あるいはレーザービ
ーム式等の他の方式の記録手段を用いる記録装置におい
ても同様に適用することができ、同様の作用効果を奏す
るものである。
【0126】また、前述の実施例では、記録手段(記録
ヘッド)を主走査方向に移動させるシリアル記録方式の
場合を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の全
幅または一部をカバーする長さのライン記録手段を用い
て副走査のみで記録するライン記録方式の場合にも、同
様に適用することができ、同様の効果を達成し得るもの
である。また、本発明は、1個の記録手段で記録する単
色の記録装置の他、異なる色で記録する複数の記録手段
を用いるカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃
度で記録する複数の記録手段を用いる階調記録装置、さ
らには、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、同
様に適用することができ、同様の効果を達成し得るもの
である。
【0127】さらに、本発明は、インクジェット記録装
置の場合、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換
可能なヘッドカートリッジを用いる場合、あるいは記録
ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給
用のチューブ等で接続する場合など、記録ヘッドとイン
クタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用す
ることができ、同様の効果が得られるものである。
【0128】なお、本発明は、インクジェット記録装置
の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用でき
るが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出す
る方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。かかる方式に
よれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからで
ある。
【0129】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、記録手段により被記録材に記録する
記録装置において、通紙される被記録材を境にした2つ
のユニットを互いに分離・合体可能とし、分離時には被
記録材の記録面側のユニットは被記録材に沿って改行方
向に自走しながら記録できる自走式記録ユニットであ
り、被記録材の裏面側のユニットと合体した状態では紙
差し方式で記録可能な静置型記録装置として機能する構
成としたので、合体時には通常の記録装置として記録手
段及び紙送り機構を有し、分割時には紙送り機構を利用
して被記録材上を自走する自走記録装置として使用でき
ることから、大型紙面の被記録材に対しても自由に記録
が可能であり、また、被記録材の厚さに制約を受けるこ
となく厚い被記録材に対しても自由に記録することが可
能な記録装置が提供される。
【0130】請求項2〜請求項4の発明によれば、上記
請求項1の構成に加えて、前記被記録材の裏面側のユニ
ットは紙ガイドユニットである構成、前記自走式記録ユ
ニットに設けられた合体時の紙送りローラは、自走記録
時に自走駆動輪となるとともに、ローラ外径で記録ヘッ
ドと被記録材との間隔を保つ構成、あるいは、被記録材
の裏面側のユニットに前記紙送りローラと協働するピン
チローラが設けられている構成としたので、さらに、紙
送りローラと自走駆動輪を兼用することで低コストで精
度良く大紙面への記録および厚い被記録材への記録を行
うことができ、可搬性のある小型化が可能な記録装置が
提供される。
【0131】請求項5の発明によれば、記録手段により
被記録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿っ
て自走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニット
と結合することにより静置型の記録装置を構成すること
が可能な自走型の記録装置において、記録ヘッドはガイ
ドレールに沿って紙幅方向に往復移動可能なインクジェ
ットヘッドであり、予備吐出インク受けであるインク吸
収体を有し、インク予備吐出位置では記録ヘッドのイン
ク吐出部が被記録材より充分に離れかつ前記インク吸収
体に向けてインクを予備吐出するように案内される構成
としたので、記録ヘッドと被記録材との間にわずかなス
ペースしか存在しない自走記録時(分割して自走記録ユ
ニットで記録する時)でも、自走記録ユニット側で容易
にインク予備吐出を行うことができるインクジェット記
録装置が提供される。
【0132】請求項6の発明によれば、上記請求項5の
構成に加えて、予備吐出用インク吸収体には、インク水
分の乾燥を促進するためのインク乾燥促進手段が設けら
れている構成としたので、さらに、インク吸収体のイン
ク吸収機能を速やかに回復させ、スペース的に大きくと
れないインク吸収体のインク容量不足の問題を解消する
ことができるインクジェット記録装置が提供される。
【0133】請求項7の発明によれば、記録手段により
被記録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿っ
て自走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニット
と結合することにより静置型の記録装置を構成すること
が可能な自走型の記録装置において、自走駆動ローラの
一部に小径部を設け、被記録材の有無を検出する紙検出
器のアクチュエータの接触部を前記小径部に配置し、前
記紙検出器により、紙ガイドユニットとの合体時には紙
の有無を検出し、自走記録時には厚手の被記録材を検出
する構成としたので、被記録材検出器を記録面側に配置
することができ、自走記録ユニット単独でも被記録材の
有無を精度よく検知することができ、また、オーバーラ
ンによる装置の転倒や落下も容易に防止することがで
き、さらに、紙ガイドユニットを電導部を有しない薄型
のものにすることができる上記タイプの自走型の記録装
置が提供される。
【0134】請求項8の発明によれば、記録手段により
被記録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿っ
て自走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニット
と結合することにより静置型の記録装置を構成すること
が可能な自走型の記録装置において、前記記録手段はイ
ンクジェット方式の記録手段であり、予備吐出インク受
けであるインク吸収体を具備し、該インク吸収体にはイ
ンク乾燥促進手段とインク水分検出手段とが設けられ、
吸収インク量がインク吸収体の容量に近づくと前記イン
ク乾燥促進手段が作動する構成としたので、自走記録ユ
ニットのインク吸収体が廃インクで容量オーバーになる
前に、該インク吸収体の吸収機能を復活させ、もって、
記録中における廃インクの滴り等による被記録材や装置
内部のインク汚染を確実に防止できるインクジェット記
録装置が提供される。
【0135】請求項9の発明によれば、上記請求項8の
構成に加えて、吸収インク量がインク吸収体の容量に近
づくと、それを表示する表示手段を点滅させる構成とし
たので、さらに、使用者がインク吸収体が飽和状態に近
づいたことを容易に認識することができるインクジェッ
ト記録装置が提供される。
【0136】請求項10の発明によれば、記録手段によ
り被記録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿
って自走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニッ
トと結合することにより静置型の記録装置を構成するこ
とが可能な自走型の記録装置において、前記記録手段は
インクジェット記録ヘッドであり、該インクジェット記
録ヘッドの吐出口面を拭き取るブレードを備え、該吐出
口面をクリーニングする時は記録ヘッドのインク吐出部
が被記録材より充分に離れてブレードスペースが形成さ
れ、前記吐出口面から拭き取られたインクは前記ブレー
ドを伝ってインク吸収体に一時的に蓄えられ、前記紙ガ
イドユニットと合体した時に自走記録ユニットのインク
吸収体と該紙ガイドユニットのインク吸収体とが接触
し、インクが紙ガイドユニット側へ移行する構成とした
ので、自走型のインクジェット記録装置において、分離
した自走記録ユニットによる記録を行う場合でも、記録
ヘッドの吐出口面のクリーニングを行うことができ、該
自走記録ユニット側に配置されるインク吸収体のインク
容量不足の問題も確実に解消することが可能なインクジ
ェット記録装置が提供される。
【0137】請求項11の発明によれば、被記録材上を
改行方向に自走しながら記録手段により該被記録材に記
録する自走式記録装置において、被記録材に対して発光
しその反射光を受光する光学素子ユニットを備え、この
光学素子ユニットは改行方向に2個並べて配置され、1
つの光学素子が被記録材以外を検知した時2個の光学素
子の出力差で被記録材の端部であることを判断する構成
としたので、被記録材と台の反射率のいずれが高くても
被記録材の終始端を検出でき、周囲光線の影響を受けて
も被記録材の終始端を検出でき、特に薄い紙のような被
記録材でも検出でき、被記録材上面にうねりがある場合
でも出力差を生じることなく被記録材の有無を正確に検
出できる自走式記録装置が提供される。
【0138】請求項12の発明によれば、記録手段によ
り被記録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿
って自走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニッ
トと結合することにより静置型の記録装置を構成するこ
とが可能な自走型の記録装置において、自走駆動輪と補
助輪とから成る自走機構を具備し、補助輪は自走方向に
回転するとともにヨーイング方向に自在に回転し、補助
輪を複数個備える場合にはそれぞれのヨーイング方向の
回転が独立している構成としたので、左右の補助輪の自
走方向保持を自走駆動輪に依存させることにより、該自
走駆動輪の精度が反映され、自走記録ユニットの斜行を
無くすことができる記録装置が提供される。
【0139】請求項13の発明によれば、上記請求項1
2の構成に加えて、前記自走駆動輪は、前記紙ガイドユ
ニットと結合した時には紙送りローラとなり、自走記録
時には走行駆動ローラとなる構成としたので、一層効率
よく、上記請求項12の発明の効果を達成することがで
きる。
【0140】請求項14の発明によれば、記録手段によ
り被記録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿
って自走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニッ
トと結合することにより静置型の記録装置を構成するこ
とが可能な自走型の記録装置において、前記紙ガイドユ
ニットとの合体時には紙送りローラとして使用される自
走駆動ローラと、補助輪と、改行方向への自走を駆動す
る改行方向の移動機構と、改行方向に略直角の方向への
自走を駆動するライン方向の移動機構と、改行方向の移
動およびライン方向の移動の切り換え機構と、を具備
し、一面に改行方向およびライン方向に並べられて数頁
分を記録できる構成としたので、改行方向およびライン
方向に自由に自走することができ、ライン方向に広い記
録面の場合にも一面に多頁分の記録を行うことができ、
大面積の連続記録も可能であり、また、給紙時間を省く
ためにカット紙を配列して順次記録することも可能な自
走型の記録装置が提供される。
【0141】請求項15の発明によれば、記録手段によ
り被記録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿
って自走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニッ
トと結合することにより静置型の記録装置を構成するこ
とが可能な自走型の記録装置において、前記記録手段は
インクジェット方式の記録手段であり、予備吐出インク
受けであるインク吸収体を具備し、該インク吸収体に接
して、吸収インク量が該インク吸収体の容量に近づいた
ことを検知するための第1の検知器と、吸収インクが前
記紙ガイドユニット側へ移動したり吸収インクの水分が
蒸発したりして該インク吸収体の吸収機能が復活したこ
とを検知するための第2の検知器と、が設けられている
構成としたので、自走記録ユニットのインク吸収体の吸
収機能の復活を判断することができ、事前に廃インク処
理を実行することができ、記録中に廃インクが滴り落ち
ることなどを防止することができるインクジェット記録
装置が提供される。
【0142】請求項16の発明によれば、記録手段によ
り被記録材に記録する記録装置であって、被記録材に沿
って自走しながら記録可能であり、かつ紙ガイドユニッ
トと結合することにより静置型の記録装置を構成するこ
とが可能な自走型の記録装置において、自走駆動輪と補
助輪とから成る自走機構を具備し、両側の補助輪の間に
該補助輪の回転軸を軸とする拍車が設けられ、該拍車の
最大径が前記補助輪外径より小さい構成としたので、自
走記録ユニットの補助輪と同軸上に拍車を装着すること
により、記録後の被記録材の浮き上がり部が外装キャビ
ネット等に接触して被記録材や装置を汚損することを防
止し、拍車と被記録材との接触の機会を減らすとともに
接触圧を弱くすることができ、被記録材や拍車のインク
汚れの機会を大幅に減少させることができる自走型の記
録装置が提供される。
【0143】請求項17の発明によれば、上記請求項1
6の構成に加えて、前記自走駆動輪は、前記紙ガイドユ
ニットと結合した時には紙送りローラとなり、自走記録
時には走行駆動ローラとなる構成としたので、一層効率
よく上記請求項16の発明の効果を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録装置の第1実施例の自走
記録ユニットの模式的斜視図である。
【図2】図1の自走記録ユニットと紙ガイドユニットを
結合して静置型の記録装置を構成した状態を示す模式的
斜視図である。
【図3】図1の自走記録ユニットの内部構成を示す模式
的斜視図である。
【図4】図2の自走記録ユニットと紙ガイドユニットを
合体した記録装置の内部構成を示す模式的斜視図であ
る。
【図5】図3中の記録ヘッドのインク吐出部の構造を模
式的に示す部分斜視図である。
【図6】本発明を適用した記録装置の第2実施例の要部
構成を示す模式的斜視図である。
【図7】図6の要部の模式的縦断面図である。
【図8】本発明を適用した記録装置の第3実施例の要部
構成を示す模式的斜視図である。
【図9】図8の要部の模式的側面図である。
【図10】本発明を適用した記録装置の第4実施例の要
部構成を示す模式的斜視図である。
【図11】図10の要部の模式的縦断面図である。
【図12】本発明を適用した記録装置の第5実施例の要
部構成を示す模式的斜視図である。
【図13】図12の要部の模式的縦断面図である。
【図14】図13中の線14−14に沿ってワイピング
動作を示す部分断面図である。
【図15】本発明を適用した記録装置の第6実施例の要
部構成を示す模式的側面図である。
【図16】本発明を適用した記録装置の第7実施例の要
部構成を示す模式的斜視図である。
【図17】図16の第7実施例の一部を変更した実施例
の要部を示す縦断面図である。
【図18】本発明を適用した記録装置の第8実施例の要
部構成を示す模式的斜視図である。
【図19】図18の記録装置の記録可能で且つ改行方向
自走可能な状態を示す模式的正面図である。
【図20】図18の記録装置の記録ライン方向に移動可
能な状態を示す模式的正面図である。
【図21】図18の自走型記録装置により一面に多頁分
の記録を行う場合の記録ヘッドの移動軌跡の一例を示す
模式図である。
【図22】一面に縦横配置したカット紙に図18の自走
型記録装置により記録を行う場合の記録ヘッドの移動軌
跡の一例を示す模式図である。
【図23】図18の第8実施例の変更例の要部構成を示
す模式的正面図である。
【図24】本発明を適用した記録装置の第9実施例の要
部構成を示す模式的斜視図である。
【図25】図24の要部の模式的縦断面図である。
【図26】本発明を適用した記録装置の第10実施例の
要部構成を示す模式的縦断面図である。
【図27】図26の記録装置の一部変更例の要部構成を
示す模式的斜視図である。
【図28】図27中の拍車の縦断面図である。
【符号の説明】
1 自走記録ユニット 2 被記録材 3 操作部 4 表示部 5 インターフェースコネクタ 6 紙ガイドユニット 7 分割レバー 8 キャリアモータ 9 リードスクリュー 10 搬送モータ 11 紙送りローラ(自走駆動ローラ=自走駆動輪) 12 キャリアガイド 13 リード溝 14 キャリア 15 記録手段(記録ヘッド) 16 補助輪 17 ピンチローラ 20 ブラケット 21 バネ 22 軸受部 25 プラテン部 27 予備吐出位置 28 インク吸収体(自走記録ユニット側) 29 ヒーター 30 外枠(自走記録ユニット) 31 ベントホール 32 小径部 33 紙検出器 34 アクチュエータ 36 結露センサ 37 ブレード(ワイピング部材) 38 インク吸収体(紙ガイドユニット側) 39 クリーニング位置 41 光学素子ユニット(フォトインタラプタ) 42 光学素子ユニット(フォトインタラプタ) 43 台 44 垂直軸 45 ブラケット 46 自走回転軸 47 副自走駆動ローラ(副自走駆動輪) 48 副自走モータ 50 副自走補助輪 51 支持軸 52 クランク部材 53 ソレノイド 54 可動部(ソレノイド) 55 戻しバネ 56 支持軸 57 クランク部材 58 リンクバー 59 結露センサ(インク吸収体の上部) 60 結露センサ(インク吸収体の下部) 61 補助輪回転軸 62 拍車 63 拍車爪部 64 フランジ部(拍車) 65 回転中心孔(拍車) 81 吐出口面 82 吐出口 84 液路 85 電気熱変換体

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置において、通紙される被記録材を境にした2つの
    ユニットを互いに分離・合体可能とし、分離時には被記
    録材の記録面側のユニットは被記録材に沿って改行方向
    に自走しながら記録できる自走式記録ユニットであり、
    被記録材の裏面側のユニットと合体した状態では紙差し
    方式で記録可能な静置型記録装置として機能することを
    特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記被記録材の裏面側のユニットは紙
    ガイドユニットであることを特徴とする請求項1の記録
    装置。
  3. 【請求項3】 前記自走式記録ユニットに設けられた
    合体時の紙送りローラは、自走記録時に自走駆動輪とな
    るとともに、ローラ外径で記録ヘッドと被記録材との間
    隔を保つことを特徴とする請求項1の記録装置。
  4. 【請求項4】 被記録材の裏面側のユニットに前記紙
    送りローラと協働するピンチローラが設けられているこ
    とを特徴とする請求項3の記録装置。
  5. 【請求項5】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置であって、被記録材に沿って自走しながら記録可
    能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより
    静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記録
    装置において、記録ヘッドはガイドレールに沿って紙幅
    方向に往復移動可能なインクジェットヘッドであり、予
    備吐出インク受けであるインク吸収体を有し、インク予
    備吐出位置では記録ヘッドのインク吐出部が被記録材よ
    り充分に離れかつ前記インク吸収体に向けてインクを予
    備吐出するように案内されることを特徴とする記録装
    置。
  6. 【請求項6】 予備吐出用インク吸収体には、インク
    水分の乾燥を促進するためのインク乾燥促進手段が設け
    られていることを特徴とする請求項5の記録装置。
  7. 【請求項7】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置であって、被記録材に沿って自走しながら記録可
    能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより
    静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記録
    装置において、自走駆動ローラの一部に小径部を設け、
    被記録材の有無を検出する紙検出器のアクチュエータの
    接触部を前記小径部に配置し、前記紙検出器により、紙
    ガイドユニットとの合体時には紙の有無を検出し、自走
    記録時には厚手の被記録材を検出することを特徴とする
    記録装置。
  8. 【請求項8】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置であって、被記録材に沿って自走しながら記録可
    能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することにより
    静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記録
    装置において、前記記録手段はインクジェット方式の記
    録手段であり、予備吐出インク受けであるインク吸収体
    を具備し、該インク吸収体にはインク乾燥促進手段とイ
    ンク水分検出手段とが設けられ、吸収インク量がインク
    吸収体の容量に近づくと前記インク乾燥促進手段が作動
    することを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 吸収インク量がインク吸収体の容量に
    近づくと、それを表示する表示手段を点滅させることを
    特徴とする請求項8の記録装置。
  10. 【請求項10】 記録手段により被記録材に記録する
    記録装置であって、被記録材に沿って自走しながら記録
    可能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することによ
    り静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記
    録装置において、前記記録手段はインクジェット記録ヘ
    ッドであり、該インクジェット記録ヘッドの吐出口面を
    拭き取るブレードを備え、該吐出口面をクリーニングす
    る時は記録ヘッドのインク吐出部が被記録材より充分に
    離れてブレードスペースが形成され、前記吐出口面から
    拭き取られたインクは前記ブレードを伝ってインク吸収
    体に一時的に蓄えられ、前記紙ガイドユニットと合体し
    た時に自走記録ユニットのインク吸収体と該紙ガイドユ
    ニットのインク吸収体とが接触し、インクが紙ガイドユ
    ニット側へ移行することを特徴とする記録装置。
  11. 【請求項11】 被記録材上を改行方向に自走しなが
    ら記録手段により該被記録材に記録する自走式記録装置
    において、被記録材に対して発光しその反射光を受光す
    る光学素子ユニットを備え、この光学素子ユニットは改
    行方向に2個並べて配置され、1つの光学素子が被記録
    材以外を検知した時2個の光学素子の出力差で被記録材
    の端部であることを判断することを特徴とする自走式記
    録装置。
  12. 【請求項12】 記録手段により被記録材に記録する
    記録装置であって、被記録材に沿って自走しながら記録
    可能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することによ
    り静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記
    録装置において、自走駆動輪と補助輪とから成る自走機
    構を具備し、補助輪は自走方向に回転するとともにヨー
    イング方向に自在に回転し、補助輪を複数個備える場合
    にはそれぞれのヨーイング方向の回転が独立しているこ
    とを特徴とする記録装置。
  13. 【請求項13】 前記自走駆動輪は、前記紙ガイドユ
    ニットと結合した時には紙送りローラとなり、自走記録
    時には走行駆動ローラとなることを特徴とする請求項1
    2の記録装置。
  14. 【請求項14】 記録手段により被記録材に記録する
    記録装置であって、被記録材に沿って自走しながら記録
    可能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することによ
    り静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記
    録装置において、前記紙ガイドユニットとの合体時には
    紙送りローラとして使用される自走駆動ローラと、補助
    輪と、改行方向への自走を駆動する改行方向の移動機構
    と、改行方向に略直角の方向への自走を駆動するライン
    方向の移動機構と、改行方向の移動およびライン方向の
    移動の切り換え機構と、を具備し、一面に改行方向およ
    びライン方向に並べられて数頁分を記録できることを特
    徴とする自走型の記録装置。
  15. 【請求項15】 記録手段により被記録材に記録する
    記録装置であって、被記録材に沿って自走しながら記録
    可能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することによ
    り静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記
    録装置において、前記記録手段はインクジェット方式の
    記録手段であり、予備吐出インク受けであるインク吸収
    体を具備し、該インク吸収体に接して、吸収インク量が
    該インク吸収体の容量に近づいたことを検知するための
    第1の検知器と、吸収インクが前記紙ガイドユニット側
    へ移動したり吸収インクの水分が蒸発したりして該イン
    ク吸収体の吸収機能が復活したことを検知するための第
    2の検知器と、が設けられていることを特徴とする自走
    型の記録装置。
  16. 【請求項16】 記録手段により被記録材に記録する
    記録装置であって、被記録材に沿って自走しながら記録
    可能であり、かつ紙ガイドユニットと結合することによ
    り静置型の記録装置を構成することが可能な自走型の記
    録装置において、自走駆動輪と補助輪とから成る自走機
    構を具備し、両側の補助輪の間に該補助輪の回転軸を軸
    とする拍車が設けられ、該拍車の最大径が前記補助輪外
    径より小さいことを特徴とする自走型の記録装置。
  17. 【請求項17】 前記自走駆動輪は、前記紙ガイドユ
    ニットと結合した時には紙送りローラとなり、自走記録
    時には走行駆動ローラとなることを特徴とする請求項1
    6の記録装置。
  18. 【請求項18】 前記記録手段がインクジェット記録
    手段であることを特徴とする請求項1〜請求項17のい
    ずれかの記録装置。
  19. 【請求項19】 前記記録手段がインクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項18の記録装置。
  20. 【請求項20】 前記記録手段が前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする
    請求項19の記録装置。
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