JPH0827649B2 - プラントのインターロックバイパス方法 - Google Patents

プラントのインターロックバイパス方法

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JPH0827649B2
JPH0827649B2 JP63115658A JP11565888A JPH0827649B2 JP H0827649 B2 JPH0827649 B2 JP H0827649B2 JP 63115658 A JP63115658 A JP 63115658A JP 11565888 A JP11565888 A JP 11565888A JP H0827649 B2 JPH0827649 B2 JP H0827649B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水力,火力,原子力発電システム等のプラ
ントに於けるインターロック試験,機能確認試験に係
り、とくに試験の時間短縮と簡略化に好適なプラントの
インターロックバイパス方法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、一般の制御システムにおいて行なわれてい
るインターロック試験時のバイパス試験方法は、対象と
する接点(以下原因接点という)、例えば現場の機械装
置に設けられたリミットスイッチ又は他の制御装置に設
けられた接点に対し、並列接続又は直列接続となるよう
にバイパス回路を設けてバイパスし、それに模擬操作ス
イッチを接続し、原因接点を切り離して模擬操作スイッ
チの開閉操作により、インターロック条件や模擬条件を
成立させて試験を行ない、制御システムの機能を確認す
るという方法である。
このバイパス試験方法により、以下3通りのケースの
試験が可能となる。すなわち、第1にその原因接点を切
り離して原因接点自身を試験するケース(ケース1)、
第2に原因接点とは無関係に試験対象の回路のインター
ロック動作を確認するケース(ケース2)、第3にはケ
ース1,2を実施している時に外部へその原因接点による
出力信号を出さないようにするケース(ケース3)であ
る。
第3A図〜第3C図に、従来より行なわれているインター
ロック試験時のバイパス方法を示す。
第3A図は、現場の機械又は制御装置に設置された原因
接点のバイパスを行ない、原因接点を試験するケース1
を示す。第3B図は、原因接点の状態とは無関係に、イン
ターロックの動作を確認するケース2を示している。イ
ンターロック試験のバイパス回路は、原因接点に対し、
模擬操作スイッチを並列接続又は直列接続に接続し、そ
の模擬操作スイッチの開閉動作を行なうことにより、原
因接点の状態とは無関係に、インターロックの動作確認
試験を行なうものである。第3C図は、ケース1,及びケー
ス2を実施中に、外部へ原因接点による出力を出さない
様にするケース3を示す。
インターロック試験時のバイパス試験では、原因接点
に対し、模擬操作スイッチを並列接続、又は、直列接続
に接続し、その模擬操作スイッチを開閉動作することに
より模擬信号を発生させ試験を行なっているが、この原
因接点のバイパス作業では、原因接点を接続している外
部ケーブルが接続されている端子台、又は、制御盤内の
中継端子台等において接続端子間を開くリフト作業を行
なう又は閉じるジャンパー作業を行なう必要が在り、大
変な労力と時間を費やしている。
第4図は従来より行なわれているインターロック試験
時のバイパス作業を行なう手順を示す図である。
インターロック試験時のバイパス箇所を展開接続図等
により確認し、バイパス作業を行なう箇所についての作
業管理票を発行する。盤内のハードウエアの実装を確認
し、さらに作業管理票によりバイパス作業を行なう箇所
を確認する。バイパス作業を行なう箇所の確認後、模擬
操作スイッチ等を用いて端子と端子間を接続するジャン
パー作業または端子と端子間の配線を取りはずすリフト
作業等のバイパス作業を行なう。そして、模擬操作スイ
ッチを用いて模擬入力を印加し、バイパス試験を行な
い、試験終了後、バイパスした箇所を復旧する。さら
に、作業管理票等によりバイパス試験終了の確認を行な
う。バイパス作業を行なう場所は、中央制御室、及び、
現場等にまたがり試験の準備としてのバイパス作業に長
時間費やされている。
バイパス作業については、上記のインターロック試験
時のバイパス作業の他に、検出器の故障等による故障箇
所の修理時にも上記のバイパス方法が用いられる。故障
箇所を展開接続図等により確認し、インターロックのバ
イパス作業を行なう箇所についての作業管理票を発行
し、制御盤ハードを確認後、リフト作業等のインターロ
ック回路のバイパス作業を行なう。検出器の故障等の修
理完了後、バイパス復旧作業を行なう。このバイパス作
業を行なう場所は、現場又は中央制御室内であり、バイ
パス作業に長時間が費やされている。
従来より行なわれているインターロック試験方法に
は、上記で述べた、原因接点に対し模擬操作スイッチ等
を設け原因接点の開閉を模擬する方法の他に、試験用信
号を模擬入力させる方法がある。これは、試験用信号
を、操作対象補機が動作しない程度に、パルス的に短時
間印加する方法である。
又、試験対象の健全性を評価する事例として、計算機
を使用し、オンラインにより試験対象の健全性を評価す
る「原子炉保護システム用自己試験システム」(特開昭
59−51393)がある。これは、原子力発電システムの原
子炉緊急停止系を試験対象とし、試験用信号を試験対象
に印加して、その応答結果で試験対象の健全性を評価す
るものであり、マイクロプロセッサを用いて、原子炉緊
急停止系の機能をテストできるようにしている。
これらの方法は、試験対象の健全性を確認することが
目的であり、例えば、原因接点である検出器の故障時
に、故障した検出器をバイパスして修理したり、又は交
換したりする時、インターロック回路が動作しないよう
にすることはできないという問題があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、インターロック試験のバイパス試験
時、バイパス作業を行なうに莫大な時間と注意と労力を
費やすというだけではなく、回路をバイパスした場合に
如何なる状況が発生するかということを試験を実施して
いる担当者以外にも認知させるという点や、故障した検
出器の修理対応等については配慮されておらず、又、今
後の光伝送を使用した制御回路に変わった場合、中央制
御室内にてバイパスすることはできなくなり、全て現場
まで行きバイパス作業を行なうようになり、今以上に莫
大な時間と労力を費やすという問題があった。
原子力発電プラントの場合、現場に行くということ
は、放射線管理区域に入ることを意味し、服装について
は通常服から防護服へ着替え、フィルムバッチ、アラー
ムメータ等の装着が必要となり、単に、距離的に中央制
御室から遠いというだけではなく、現場まで行くのに莫
大な時間を費やすことを意味するのである。
さらに、現場では中央制御室と異なり、管理の目が行
きとどかない為、実際にバイパス作業を行なう運転員や
補助員の精神的負担等も大きくなる。
本発明の目的は、インターロック試験、検出器の補修
等の目的の為に行なうインターロックのバイパス作業を
システムの信頼性を損うことなく、ソフトウエアにて処
理を行ない、試験時間の短縮と簡略化をはかることにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明のプラントのイン
ターロックバイパス方法は、プラントの制御を行う制御
用プロセッサの制御ロジックを表示装置に表示し、イン
ターロックバイパスを処理する処理装置に接続する入力
装置によって制御ロジック上の任意のバイパス箇所を個
々に指定して、表示装置上に表示した後に、処理装置を
通して制御用プロセッサ内に記憶している制御ロジック
の前記指定箇所をバイパスさせる方法である。
そして、制御用プロセッサ内の制御ロジックをバイパ
スさせる前に、処理装置内で制御ロジックを模擬動作さ
せ、この模擬動作の結果を用いバイパス箇所の是非を診
断させ、その診断の結果を表示装置に表示させるのが、
より好ましい方法である。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図および第2図を参照
して説明する。第1図は本発明のプラントのインターロ
ックバイパス方法に係わるシステムの機能構成図であ
る。第2図は本発明のプラントのインターロックバイパ
ス方法によるインターロック試験のフローを示す図であ
る。
前記システムは、原子炉緊急停止系と緊急炉心冷却系
からなる原子炉安全保護系と、その原子炉安全保護系よ
り他の一般系から構成されている。
第1図に示すようにプロセス計算機1は、インターロ
ック試験を行うにあたって中央処理機能を有するもの
で、プロセス計算機1には、インターロック試験に用い
る試験用プロセッサ2、プロセス計算機1内のデータを
表示するCRT3が通信回線5を通して接続されており、CR
T3には入力装置であるキーボード4が接続され、このキ
ーボード4により命令を入力してCRT3を介してプロセス
計算機1を作動させる。
また、プロセス計算機1には、4系統よりなる原子炉
緊急停止系(以下RPSと略す)からRPS用現場端末局6が
取り込む情報により原子炉緊急停止系を制御するRPS制
御用プロセッサ7と、4系統よりなる緊急炉心冷却系
(以下ECCSと略す)からECCS用現場端末局8が取り込む
情報により緊急炉心冷却系を制御するECCS制御用プロセ
ッサ9と、一般系からの情報を取り込む一般系現場端末
局10により一般系を制御する一般系用制御用プロセッサ
11とがそれぞれ通信回線5を通して接続されている。
さらにプロセス計算機1には、制御系やコントローラ
等のプロセス量を統括制御するプロセス制御用プロセッ
サ12が通信回線5を通して接続されている。
インターロック試験を行なう時は、各制御用プロセッ
サ7,9,11および試験用プロセッサ2とプロセス計算機1
を結ぶ通信回線がONとなる。
なお、第1図において、プロセス計算機1と試験用プ
ロセッサ2は別ユニットとして示しているが、これらを
一体のユニットにしてもよい。
第2図に示すインターロック試験のフローと第1図を
参照しながらシステムの動作を説明する。
インターロック試験時において、CRT3画面に表示され
る系統につき、試験系統が原子炉安全保護系であるが、
一般系であるかの選択をキーボード4により入力し、試
験するプロセッサを指定する。
原子炉安全保護系を選択すると、CRT3画面に、種々の
テストモードが表示され、バイパス試験を行なうモード
をキーボード4により選択する。試験モードを選択する
と、プロセス計算機1は、原子炉安全保護系の例えば原
子炉緊急停止系RPS制御用プロセッサ7内に記憶してい
る制御ロジックを試験用プロセッサ2に読み出し、CRT3
に表示する。
運転員はキーボード4を用いてCRT3画面上の制御ロジ
ックのある一部にバイパス箇所を指定すると、試験用プ
ロセッサ2内にて、制御ロジックは模擬動作機能により
模擬動作しそのバイパス箇所がバイパスされた場合に制
御ロジックが如何なる状態になるかを試験用プロセッサ
2の自己診断機能により自己診断し、その結果をCRT3画
面に表示する。運転員は、CRT3の画面に出力された、バ
イパス箇所及びバイパスを実施した場合の結果表示につ
き、適切であるか否かを判断して、キーボード4により
確認したことを入力する。確認を入力後、キーボード4
によりテスト操作を入力すると、試験用プロセッサ2の
模擬動作機能でバイパスすべきプロセス量とは独立にイ
ンターロック試験がCRT3画面上にて行なわれる。これら
一連の模擬動作を確認後、制御用プロセッサ6に記憶し
ている制御ロジックを実際にバイパスして、インターロ
ック試験を行なう。
また、原子炉安全保護系の緊急炉心冷却系の場合に
は、プロセス計算機1はECCS制御用プロセッサ9に記憶
している制御ロジックを読み出して、CRT3に表示し、以
後、前記原子炉緊急停止系で説明したのと同じように、
インタロック試験が行なわれる。
インターロック試験を行なう系統が一般系の場合は、
CRT3画面に系統名が表示され、系統を選択する。系統選
択により、CRT3画面上に表示されるインターロックにつ
いて、キーボード4を用いて、バイパス試験を行なう箇
所を指示することにより、バイパス箇所、及び、バイパ
ス箇所を試験時にバイパスした場合の状況等がCRT3画面
に出力する。運転員の確認操作スイッチの操作により、
ソフトロジックによりバイパスが行なわれ、試験が行な
われる。
バイパスする対象が、インターロック試験項目ではな
く、検出器等の故障によるインターロックバイパスの場
合は、CRT3画面上の表示により、原子炉安全保護系であ
るが、一般系であるかの選択を行ない、バイパス箇所の
表示、及び、検出器の故障箇所をバイパスした場合どの
様な状況になるかの自己診断結果をCRT3画面に表示す
る。運転員は、CRT3画面に出力された内容を確認し、CR
T3画面で検出器の接点をバイパスする様指示すると、ソ
フトロジックによりバイパスが行なわれ、CRT3画面上に
バイパス表示される。
インターロック試験を行なう際、ある制御用プロセッ
サに記憶している制御用ロジックの性能を調べるため、
該制御ロジックを任意のプロセス条件で動作させる場合
がある。この時、キーボード4からの指示により、該制
御ロジックをプロセス計算機1を介して試験プロセッサ
2に読み出し、CRT3画面上に表示し、CRT3画面上で制御
ロジックの分離箇所を指定することにより、試験用プロ
セッサ2の自動処理機能を介して、制御用プロセッサに
記憶された制御ロジックを独立分離させる。かくして、
独立分離した制御ロジックに通常入力している外部プロ
セス条件とは異なる任意の条件をキーボード4により入
力して動作させ、性能チェックを行なうことができる。
なお、原子炉安全保護系のインターロック試験におい
ては原子炉安全保護系は、4系統ある為、4系統の内1
系統のみをバイパスする場合、他の系統は健全であると
いう条件にてその1系統をバイパス可能とする。また、
2−OUT−OF−4のロジックは、その1系統をバイパス
した場合でも2−OUT−OF−3となる為安全性は確保さ
れるとしてバイパス試験可能であると評価する。
したがってキーボード4により、バイパスする1系統
以外の系統が健全であるという信号をプロセス計算機に
読み出した後に前述のように原子炉安全保護系のインタ
ーロック試験を行なう。
本実施例によれば、インターロックバイパス試験をソ
フトウエアによるCRT画面表示により行なうことが可能
であり、さらに、運転員がバイパスした結果を判断して
インターロックバイパス試験を実施することが可能なこ
とより、試験時間の短縮化、及び、信頼性向上の効果が
ある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、プラント制御用プロセッサの制御ロ
ジックを表示装置に表示し、その表示装置上で制御ロジ
ックの任意のバイパス箇所を個々に指定し表示し、プラ
ント制御用プロセッサの制御ロジックをバイパスさせる
ことができるので、短時間でかつ簡単にバイパス作業を
行なうことができ、インターロック試験時間の短縮を図
ることができる。
また、プラント制御ロジックをバイパスする前に、表
示装置上で制御ロジックを模擬動作させ、バイパス箇所
の是非を診断させ、診断結果を表示するので、インター
ロック試験の内容を担当者以外にも認知させることがで
き、インターロック試験を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための制御回路の機能構成の
一例を示す図、第2図は本発明によるインターロック試
験のフローを示す図、第3A図〜第3C図は従来のインター
ロック試験時のバイパス方法を示す図、第4図は従来の
インターロック試験のフローを示す図である。 1……プロセス計算機、2……試験用プロセッサ、3…
…CRT、4……キーボード、5……通信回線、6……原
子炉緊急停止系(RPS)用現場端末局、7……RPS制御用
プロセッサ、8……緊急炉心冷却系(ECCS)用現場端末
局、9……ECCS制御用プロセッサ、10……一般系用現場
端末局、11……一般系用制御プロセッサ、12……プロセ
ス制御用プロセッサ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラントの制御を行う制御用プロセッサの
    制御ロジックを表示装置に表示し、インターロックバイ
    パスを処理する処理装置に接続する入力装置によって制
    御ロジック上の任意のバイパス箇所を個々に指定して前
    記表示装置上に表示した後に、前記処理装置を通して前
    記制御用プロセッサ内に記憶している制御ロジックの前
    記指定箇所をバイパスさせるプラントのインターロック
    バイパス方法。
  2. 【請求項2】前記制御用プロセッサ内の制御ロジックを
    バイパスさせる前に、前記処理装置内で制御ロジックを
    模擬動作させ、該模擬動作の結果を用いバイパス箇所の
    是非を診断させ、その診断の結果を前記表示装置に表示
    させることを特徴とする請求項1記載のプラントのイン
    ターロックバイパス方法。
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