JPH0827541A - アパーチャグリル用鋼板およびその製造方法 - Google Patents

アパーチャグリル用鋼板およびその製造方法

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JPH0827541A
JPH0827541A JP18540494A JP18540494A JPH0827541A JP H0827541 A JPH0827541 A JP H0827541A JP 18540494 A JP18540494 A JP 18540494A JP 18540494 A JP18540494 A JP 18540494A JP H0827541 A JPH0827541 A JP H0827541A
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JP
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less
aperture grill
temperature
steel
annealing
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JP18540494A
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Inventor
Yukio Katagiri
幸男 片桐
Seiichi Hamanaka
征一 浜中
Teruo Tanaka
照夫 田中
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラー受像管のアパーチャグリル用鋼板とし
て,エッチング性に優れ且つ黒化処理時に張上げ張力変
化が小さい高品質鋼板を得る。 【構成】 重量%で,C:0.001〜0.02%,M
n:0.05〜1.5%,Mo:0.01〜0.3%,W:
0.01〜0.3%,を含有し,さらに必要に応じて,
0.3%以下のNi,0.3%以下のCr,0.015%
以下のN,0.003%以下のBの一種もしくは二種以
上を含有し,残部が鉄および製造上の不可避的不純物に
よりなるアパーチャーグリル用鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,カラー受像管に用いら
れるアパーチャーグリル用鋼板およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー受像管は,周知のように電子銃
(3本),それらの電子ビームから色選別を行なうため
のシヤドウマスクまたはアパーチャーグリル,および蛍
光面を備え,さらには電子ビームが地磁気により偏向さ
れることを防ぐ磁気シールド材が内部を覆っている。
【0003】これらの要素のうち,アパーチャーグリル
は板厚が通常0.08〜0.25mmの冷延鋼板を素材と
して,エッチング処理によって所定の細いスリット孔を
規則正しく形成したうえ,内側に加圧された枠状の鋼製
フレームの上下に溶接し,溶接後はフレームの加圧力を
除去することによってフレームと一体化される。フレー
ムの加圧力を除去すると,フレームに生じる反発力によ
ってアパーチャーグリルは中央部と縁部では応力分布が
異なる状態の張力下でフレームに張上げられることにな
る。
【0004】次いで,この張力下にあるアパーチャグリ
ルは黒化処理に供される。この黒化処理は通常は450
〜500℃の温度で10〜20分間加熱する処理であ
り,アパーチャグリルの表面に黒化皮膜を形成すること
により熱輻射を防止し,また2次電子の発生や錆び発生
を防止する。
【0005】このようにスリットが形成され且つ張力下
に張上げられた薄鋼板が450〜500℃の温度に加熱
される点で,アパーチャグリルはシヤドウマスクにはな
い製造履歴を経る。シヤドウマスクも黒化処理が施され
るが,張力下で加熱されるものではない。
【0006】したがって,アパーチャグリルは,エッチ
ング性や黒化皮膜の耐剥離性などの一般的な性質のほ
か,黒化処理時の熱サイクルを受けたときに応力緩和が
起き難くて張上げ張力が低下しないような性質が要求さ
れる。張上げ張力の低下が大きくなると,スピーカーの
音でアパーチャグリルが共振し,色ずれの原因となるこ
とが知られている。
【0007】従来から,このようなアパーチャグリル特
有の問題である張上げ張力の低下を軽減するために素材
鋼板側で種々の提案がなされ,例えば低炭素鋼をベース
にNを添加した鋼板,これらにCrやMoを添加した鋼
板,あるいはPやSiを添加した鋼板等が知られてい
る。
【0008】例えば特開昭61−190041号公報で
は低炭素アルミキルド鋼のC含有量を多めに制御した鋼
板,特開昭62−249339号公報では低炭素鋼にN
を添加した鋼板,特開昭63−145744号公報では
低炭素鋼にP,Siを添加した鋼板,特開平2−174
042号では低炭素鋼にCr,Mo,Nを添加した鋼板
が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来提案されたアパー
チャグリル用鋼板はそれなりに特徴を有するが,反面そ
れなりの問題もある。例えば低炭素アルミキルド鋼のC
含有量を多くするものでは,張上げ張力の低下を低減す
る効果はそれ程大きくはないうえ,セメンタイトが生成
することによるエッチング性劣化の問題がある。
【0010】また,N含有量を多くするものでは,約4
00℃までは張上げ張力の低下は生じないが,約400
℃を超える黒化処理温度では転位の回りに固溶N原子が
集まってできるコットレル雰囲気が崩れること並びにN
原子の拡散速度が急激に早くなることから,張上げ張力
の低下を軽減する効果が十分に現れないし,NはAlと
AlNを生成するので,固溶Nが少なくなることからそ
の効果はAl含有量に大きく左右されるという問題があ
る。また,多量のCrとMoを含有させるものではエッ
チング性が劣るといった問題がある。
【0011】一方,最近のカラー受像管は大型化,高精
彩化の傾向にあり,このような要求に答えるために一層
張上げ張力の低下が小さく,またエッチング性や耐黒化
膜剥離性の良好なアパーチャグリル用鋼板が必要とされ
ている。
【0012】本発明の目的は,このような実状に鑑み,
黒化処理時に張上げ張力の低下が小さく且つエッチング
性,耐黒化膜剥離性とも最近の要求を満足しうるアパー
チャーグリル用鋼板を提供しようとするものである。
【0013】
【問題を解決するための手段】本発明によれば,重量%
で,C:0.001〜0.02%,Mn:0.05〜1.5
%,Mo:0.01〜0.3%,W:0.01〜0.3%,
を含有し,さらに必要に応じて,0.3%以下のNi,
0.3%以下のCr,0.015%以下のN,0.003
%以下のBの一種もしくは二種以上を含有し,残部が鉄
および製造上の不可避的不純物によりなるアパーチャグ
リル用鋼板を提供する。
【0014】そして本発明によれば,前記アパーチャグ
リル用鋼板を製造する方法として,該鋼のスラブを製造
し,このスラブを熱間圧延,酸洗,中間焼鈍を挟んだ冷
間圧延を経てアパーチャグリルに必要な厚みの冷延鋼帯
を製造するさいに,前記の中間焼鈍を,焼鈍温度650
〜800℃で且つこの焼鈍温度からの冷却過程における
650〜450℃の温度域の平均冷却速度を5℃/S以
上とした連続焼鈍で実施することを特徴とする製造方法
を提供する。
【0015】
【作用】冷間圧延されたままの組織をもつ極低炭素鋼板
を黒化処理温度に加熱したさいに,鋼中に適量のMoと
Wが複合添加されていると,その組織の回復過程におい
て強度の低下が少なく且つ耐クリープ性を向上させる作
用を示す。この作用によって,本発明のアパーチャグリ
ル用鋼板は,張力下に張上げされたアパーチャグリルを
黒化処理温度に加熱された場合でも張上げ張力の低下が
少なくてすむ。
【0016】そして,本発明のアパーチャグリル用鋼板
はエッチング性に優れ,また耐黒化膜剥離性を有する。
【0017】このような作用効果は,当該鋼板を製造す
るさいの中間焼鈍を挟んだ冷間圧延において,とくに該
焼鈍を冷却速度の大きい条件で行なってから最終冷間圧
延することにより,十分に満たされる。
【0018】以下に,本発明のアパーチャグリル用鋼板
の特徴と鋼中の各成分の含有量の限定理由を個別に説明
する。以下の説明において,フレームに張上げたアパー
チャグリルを黒化処理したときの黒化処理前後の張上げ
張力の変化を単に「張上げ張力変化」と呼ぶことにす
る。
【0019】Cは焼鈍後でも固溶状態で含有することに
より高温強度を高める効果があり,張上げ張力変化の低
減に寄与する。この効果を得るには0.001%以上の
含有量が必要であるが,0.02%を超えると炭化物量
が多くなり,エッチング性を劣化させる。このため,C
含有量は0.001〜0.02%とした。
【0020】Mnは鋼の脱酸剤として必要な元素であ
り,また不純物であるSをMnSとして固定し,熱間脆
性を防止する作用がある。このためには0.05%以上
の含有が必要である。また,Mnは張上げ張力に関連す
る強度を向上させる作用があるが1.5%を超えて含有
させても,含有量にみあうだけの効果が得られない。こ
のため,下限の含有量を0.05%,上限の含有量を1.
5%とした。
【0021】Moは鋼に固溶すると焼鈍軟化抵抗が向上
し,また微細なMoC等の析出物として高温強度を高
め,張上げ張力変化の低減に寄与する。そのためには
0.01%以上の含有を必要とするが,0.3%を超えた
含有はエッチング性,耐黒化膜剥離性を損ねる。このた
めMo含有量は0.01〜0.3%とした。
【0022】Wは鋼に固溶すると焼鈍軟化抵抗が向上
し,また微細なWC等の析出物として高温強度を高め,
張上げ張力変化の低減に寄与する。そのためには0.0
1%以上の含有を必要とするが,0.3%を超えた含有
はエッチング性,耐黒化膜剥離性を損ねる。このためW
含有量は0.01〜0.3%とした。
【0023】Niは高温強度を高め,張上げ張力変化の
低減に寄与するが,多量の含有はエッチング性,耐黒化
膜剥離性を損ねる。このため,0.3%以下とした。
【0024】Crは高温強度を高め,張上げ張力変化の
低減に寄与するが,多量の含有はエッチング性,耐黒化
膜剥離性を損ねる。このため,0.3%以下とした。
【0025】Nは焼鈍後において固溶状態にしておくこ
とにより,高温強度を高める効果があり,張上げ張力変
化の低減に寄与するが,多量の含有は表面欠陥が生じ
る。このため,0.015%以下とした。好ましいN含
有量は0.003〜0.012%である。
【0026】Bは結晶粒界を強化し圧延性を向上させ
る。また結晶粒の微細化により高温強度を高める効果が
あり,張上げ張力変化の低減に寄与する。しかしBはN
をBNとして固定する作用があるので,Nによる高温強
度を高める効果を失わせる。このため,0.003%以
下とした。好ましいB含有量は0.0003〜0.00
2%である。
【0027】本発明鋼板の製造にあたっては意図しなく
てもSi,P,S,Cu,Al,Oなどの元素が不可避
的に混入するが,これらの元素は本発明のアパーチャグ
リル鋼板では不純物元素として把握されるものであり,
少ない程よいが,それぞれ次のような理由によって,そ
の含有量が規制されるべきである。
【0028】Siは鋼の脱酸剤としては有効な元素では
あるが,含有量が多いとエッチング性,耐黒化膜剥離性
が劣化するので0.06%以下とする。
【0029】Pは鋼の強度を向上させるに好ましい元素
であるが,偏析しやすい元素であるため多量の含有はエ
ッチング性を損ねるので0.03%以下とする。
【0030】Sは含有量が多いとMnS等の介在物が多
くなり,エッチング性を損ねるとともに表面欠陥が生じ
るので0.02%以下とする。
【0031】Cuは熱間加工性を劣化させる作用がある
ので熱間圧延において表面欠陥が生じやすくなる。この
ため0.06%以下とする。
【0032】Alは鋼の脱酸剤としては有効な元素であ
るが,多量の含有は表面欠陥が生じ易く,耐黒化膜剥離
性を損ねる。またAlはNをAlNとして固定する作用
があるので,Nによる高温強度向上効果を失わせる。こ
のため0.015%以下とする。
【0033】Oは本発明鋼板にとって基本的に有害な元
素である。その含有量が多いと酸化物系の介在物が増
え,エッチング性が劣化するとともに表面欠陥の原因と
もなるので0.01%以下とする。
【0034】以上のように成分組成が規定された本発明
のアパーチャグリル用鋼板は,その製造にさいしては,
当該鋼を溶製してスラブを製造し,このスラブを熱間圧
延,酸洗,中間焼鈍を挟んだ冷間圧延を経てアパーチャ
グリルに必要な厚みの冷延鋼帯とする工業的方法によっ
て製造できる。そのさい,前記の中間焼鈍を,焼鈍温度
650〜800℃で且つこの焼鈍温度からの冷却過程に
おける650〜450℃の温度域の平均冷却速度を5℃
/S以上とした連続焼鈍で実施することが肝要である。
また,熱間圧延は,仕上温度:850〜950℃,巻取
温度:450〜700℃の条件で行なうのがよい。この
ような製造条件を採用する理由は次のとおりである。
【0035】熱間圧延工程においては,結晶粒の細粒化
を図るために仕上温度はAr3変態点直上を基本とする
が850〜950℃の範囲が許容できる。仕上温度が8
50℃未満ではα相域の熱間圧延となり,また950℃
を超えると高温のγ相域の熱間圧延となり,どちらも結
晶粒が粗大化する。巻取温度は450℃未満では板形状
が悪くなり,700℃を超えると酸洗性が劣るようにな
る。このような理由から熱間圧延は仕上温度850〜9
50℃,巻取温度450〜700℃の範囲で実施するの
がよい。
【0036】冷間圧延工程では,連続焼鈍炉による中間
焼鈍を挟んだ二回冷延を実施してアパーチャグリルに要
求される板厚まで圧下することができる。第一回目の冷
延では冷延率が40%未満では次工程の焼鈍後の結晶粒
が粗大になり易いのでその冷延率を40%以上として,
第二回目(最終)の冷延との圧下配分を行なうのがよ
い。
【0037】第一回目と第二回目の冷延の途中に行なう
焼鈍では,焼鈍温度を650℃以上として再結晶させる
ことが必要である。650℃未満の温度では再結晶が十
分でなく,未再結晶粒を含む状態では最終冷延において
良好な板形状を確保することが困難となり,またアパー
チャグリル鋼板の残留応力が不均一になりやすい。しか
し,800℃を超えると連続焼鈍ラインにおいて表面疵
が発生し易く,また結晶粒が粗大となる。したがって焼
鈍温度は650℃〜800℃とする。
【0038】この連続焼鈍における冷却過程では鋼中の
CやNを固溶状態に維持させるために650〜450℃
の温度域を5℃/S以上の冷却速度で冷却する必要があ
る。CやNが固溶した状態のアパーチャグリル鋼板とす
ることにより,黒化処理時に必要な高温強度が得られ,
また張上げ張力変化の低減が達成されるからである。
【0039】最終冷延では冷延率は30%以上として硬
質化させた鋼板とするのがよい。極薄鋼板をエッチング
作業するさいの作業性の面から或る程度の硬質化が望ま
れるからである。また最終冷延による鋼の強化は黒化処
理時の高温強度にも引き継がれることから,その冷延率
は30%以上必要であるが,最終冷延率が90%を超え
てもその効果は飽和するとともに,冷間圧延機の負荷が
大きくなり生産性が劣化する。このため最終の冷間圧延
率は30〜90%が望ましい。
【0040】以下に本発明の実施例を挙げて本発明の効
果を具体的に示す。
【0041】
【実施例】表1に示す化学成分値を有する鋼のスラブ
を,それぞれ表2に示した仕上温度と巻取温度の条件で
熱間圧延し,いずれも板厚2.0mmの熱延鋼帯とし
た。各熱延鋼帯を酸洗後,第一回目の冷間圧延(中間冷
延と言う)を表2に示した冷延率で行って表示の板厚と
し,各冷延鋼帯を表2に示した焼鈍温度で連続焼鈍し,
その冷却過程における650〜450℃の温度域を表示
の冷却速度で冷却した。次いでアパーチャグリルに要求
される最終板厚0.18mmまで表示の冷延率で第二回
目の冷間圧延(最終冷延と言う)した。
【0042】得られた各冷延鋼帯から圧延方向に対して
直角の方向に引張試験片を採取し,室温と450℃での
引張試験および張上げ張力試験を行った。
【0043】室温の引張試験はJISZ2201の5号
引張試験片によるJISZ2241の方法に準じた。4
50℃での引張試験はJISZ2271に準じた。ま
た,張上げ張力試験は,30×550mmの試験片に4
50℃で294N/mm2の一定張上げ応力をかけ,5
分経過した時の応力低下率で評価した。この応力低下率
が7.5%以下であれば,アパーチャグリルとしての張
上げ張力変化が許容できる程度に小さく,アパーチャグ
リル品合格とした。これらの試験結果を表2に併記し
た。
【0044】また,各供試材を圧延方向に直角の方向に
スリット状にエッチングし,エッチング面の状況(欠陥
の有無)を観察してエッチング性を評価した。エッチン
グ処理は塩化第2鉄水溶液を噴射して行った。結果を併
せて表2に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表2の結果から,本発明例のNo.1〜No.10
の冷延鋼板は,室温強度,450℃強度,450℃での
耐応力低下率およびエッチング性がいずれも良好であ
る。したがってアパーチャグリルに要求される基本的性
質を十分に満足していることがわかる。
【0048】これに対して,MoとWを含有しない比較
例No.11 〜No.13 のものはいずれも高温強度が低く且つ
450℃での応力低下率が大きい。このうち No.11では
P含有量が0.03%を超えているのでエッチング面に
肌荒れが生じた。また,冷延鋼帯の製造の過程で冷却速
度の遅い箱焼鈍で中間焼鈍したNo.13 のものでは, C量
が高くても,高温強度および450℃での応力低下率が
大きくなっており,またC量が0.02%を超えている
ことからセメンタイトが生成し, このためエッチング面
に肌荒れが生じている。
【0049】比較例No.14 とNo.15 のものは,Moまた
は/およびWを含有していることから高温強度が高く,
450℃での応力低下率も小さい。しかし,Mo,Wの
含有量がいずれも0.3%を超えていること,およびC
含有量が0.02%を超えていることからエッチング面
に肌荒れが生じている。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
高温強度が高く,張上げ張力変化が小さく且つエッチン
グ性に優れたアパーチャーグリル用鋼板が提供できる。
したがって,ますます大型化高精彩化の方向にあるカラ
ー受像管の進展に貢献できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【表2】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 29/07 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で,C:0.001〜0.02%,
    Mn:0.05〜1.5%,Mo:0.01〜0.3%,
    W:0.01〜0.3%,を含有し,残部が鉄および製造
    上の不可避的不純物よりなるアパーチャーグリル用鋼
    板。
  2. 【請求項2】 重量%で,C:0.001〜0.02%,
    Mn:0.05〜1.5%,Mo:0.01〜0.3%,
    W:0.01〜0.3%,を含有し,さらに,0.3%以
    下のNi,0.3%以下のCr,0.015%以下のN,
    0.003%以下のBの一種もしくは二種以上,を含有
    し,残部が鉄および製造上の不可避的不純物によりなる
    アパーチャーグリル用鋼板。
  3. 【請求項3】 不可避的不純物として,Si:0.06
    %以下,P:0.03%以下,S:0.02%以下,C
    u:0.06%以下,Al:0.015%以下,O:0.
    01%以下に制御されている請求項1または2に記載の
    アパーチャーグリル用鋼板。
  4. 【請求項4】 重量%で,C:0.001〜0.02%,
    Mn:0.05〜1.5%,Mo:0.01〜0.3%,
    W:0.01〜0.3%,を含有し,さらに必要に応じ
    て,0.3%以下のNi,0.3%以下のCr,0.01
    5%以下のN,0.003%以下のBの一種もしくは二
    種以上を含有し,残部が鉄および製造上の不可避的不純
    物によりなる鋼のスラブを製造し,このスラブを熱間圧
    延,酸洗,中間焼鈍を挟んだ冷間圧延を経てアパーチャ
    グリルに必要な厚みの冷延鋼帯を製造するさいに,前記
    の中間焼鈍を,焼鈍温度650〜800℃で且つこの焼
    鈍温度からの冷却過程における650〜450℃の温度
    域の平均冷却速度を5℃/S以上とした連続焼鈍で実施
    することを特徴とするアパーチャグリル用鋼板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 熱間圧延は,仕上温度:850〜950
    ℃,巻取温度:450〜700℃の条件で行なう請求項
    4に記載のアパーチャグリル用鋼板の製造方法。
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