JPH08275340A - グロメット装着装置 - Google Patents

グロメット装着装置

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JPH08275340A
JPH08275340A JP7075816A JP7581695A JPH08275340A JP H08275340 A JPH08275340 A JP H08275340A JP 7075816 A JP7075816 A JP 7075816A JP 7581695 A JP7581695 A JP 7581695A JP H08275340 A JPH08275340 A JP H08275340A
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grommet
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claws
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Hideo Tanaka
秀男 田中
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】この装置(A) は、電線束にグロメットを装着す
る作業に用いるものであり、グロメットの電線挿通部を
拡開する装置である。4つの拡開爪(21)(22)(23)(24)を
備え、各拡開爪(21)(22)(23)(24)は、リンク機構(LM)を
介して相対的に放射状に接離するようにした。足踏み操
作によって操作可能なレバー(30)を設け、レバー(30)に
よってリンク機構(LM)を駆動して各拡開爪(21)(22)(23)
(24)を放射状に拡げるようにした。レバー(30)を反足踏
み方向に引っ張るばね(50)を設け、常時は、各拡開爪(2
1)(22)(23)(24)が近接するようにした。拡開爪(21)(22)
(23)(24),リンク機構(LM)およびレバー(30)を、架台(1
0)に取り付けて、装置(A)をユニット化した。 【効果】簡単容易にグロメットを拡げ、電線束に装着で
きる。装置の設置場所の自由度が大きく、組立ラインか
ら離れた独立したグロメット装着作業が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワイヤーハーネスの
組立工程において、グロメットを取付ける際に使用する
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、自動車用のワイヤーハーネス
においては、ワイヤーハーネスを構成する電線束は、キ
ャビンとエンジンルーム間またはキャビンとトランクル
ーム間の隔壁を貫通して配線される場合がある。かかる
場合、ワイヤーハーネスには、グロメットと呼ばれるゴ
ム等でできた付属部品が使用される。グロメットとは、
上記隔壁を貫通する貫通孔に装着されるものであり、電
線束は、このグロメットの電線挿通部に挿通されるよう
になっている。従って、グロメットと電線束との間にお
いては、確実な防水性を確保する必要がある。このた
め、グロメットは、相当の緊迫力をもって電線束の外周
面に嵌め込まれるようになっている。グロメットを電線
束に嵌め込むには、次のようにする。
【0003】一旦グロメットの電線挿通部を弾性的に大
きく拡開する。そして、この状態で電線挿通部に電線束
を挿通し、弾性的収縮による緊迫力によって電線束に強
く嵌め合わせる。グロメットの電線挿通部を拡開するに
は、かなり大きな力を要する。特に、電線束の端部に予
めコネクタが取り付けられている場合には、コネクタを
挿通させるためにグロメットの電線挿通部を相当大きく
拡開しなければばならず、相当大きな力を要する。この
ため、作業者の負担が大きく、連続したグロメットの装
着作業では、作業能率が悪くなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この対策として従来で
は、実開昭63−128633号公報および特開平5−
342928号公報に開示されたような器具を用いてグ
ロメットを拡げていた。しかしながら、これら各器具で
は、次のような問題点があった。すなわち、 実開昭63−128633号公報に開示された器具
は、予め拡開したグロメットを保持し、この状態で保持
したグロメットに電線束を挿通するものである。従っ
て、グロメットを拡開する作業は、依然として作業者の
手作業または所要の装置を用いて行なわなければならな
い。従って、本器具では、グロメットの装着作業の工数
が増え、作業能率の向上を十分に図ることができなかっ
た。
【0005】 特開平5−342928号公報に開示
されたグロメット拡径機は、ワイヤーハーネスの組立ラ
イン上に配置され、組立ラインにおけるグロメット取付
工程で使用することを目的とした機械である。このグロ
メット拡径機では、グロメットを拡開するために径方向
に拡径する拡開爪を採用しているが、この拡開爪は、油
圧により駆動される。このため、グロメット拡開機の構
造が複雑で重量も重く、しかも非常にコストの高いもの
である。
【0006】そこで、この発明の目的は、容易にグロメ
ットを拡開して電線束に装着することができる、構造が
簡単で安価なグロメット装着装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の目的
を達成するため、請求項1に係るグロメット装着装置
は、架台と、架台の上方に配置され、グロメットの電線
挿通部に挿通することができる第1,第2,第3および
第4の拡開爪と、架台に設けられ、各拡開爪を相対的に
4方向対称に移動させることにより、各拡開爪が互いに
集合して近接した状態と、この状態から互いに放射状に
離反した状態とに変位させるリンク手段と、架台に設け
られ、リンク手段を駆動する駆動手段とを備えたことを
特徴とするものである。
【0008】この構成によれば、駆動手段によりリンク
手段を駆動することによって、第1,第2,第3および
第4の拡開爪を互いに集合して近接した状態とすること
ができる。この状態で、グロメットの電線挿通部に各拡
開爪を挿入する。次いで、駆動手段によりリンク手段を
駆動することによって、各拡開爪を4方向に放射状に移
動させる。これにより、グロメットの電線挿通部を4方
向に拡げることができる。しかも、各拡開爪を移動させ
るリンク手段および駆動手段は、架台に設けられている
から、これらをユニットとして構成することができる。
【0009】本発明の目的を達成するため、請求項2に
係るグロメット装着装置は、請求項1記載のグロメット
装着装置において、上記駆動手段は、リンク手段に連結
され、足踏み操作によりリンク手段を駆動し、各拡開爪
を互いに離反させる足踏みレバーと、各拡開爪が互いに
近接した状態となるように足踏みレバーを反足踏み方向
に弾性的に付勢する付勢部材とを有することを特徴とす
るものである。
【0010】この構成によれば、足踏みレバーを踏むこ
とによりリンク手段を駆動する。これにより、各拡開爪
を移動させてグロメットの電線挿通部を4方向に拡げる
ことができ、請求項1に係る発明と同様の作用を奏す
る。加えて、足踏みレバーは、付勢部材によって反足踏
み方向に弾性的に付勢されるから、足踏みレバーから足
を離すと、各拡開爪は、互いに近接する方向に移動され
る。特に、本請求項に係る発明では、足踏みレバーを踏
むだけでリンク手段を駆動することができるので、電源
や、エア源または油圧源といった動力源設備を必要とし
ない。
【0011】本発明の目的を達成するため、請求項3に
係るグロメット装着装置は、請求項2記載のグロメット
装着装置において、足踏みレバーを操作した際に、足踏
みレバーを足踏み方向に沿った複数の位置に保持する保
持機構を備えていることを特徴とするものである。この
構成によれば、請求項2に係る発明と同様の作用を奏す
る。加えて、足踏みレバーを操作したときに、保持機構
により、足踏みレバーを所定の位置に保持することがで
きるので、作業者が常時足踏みレバーを踏み続けて作業
をする必要がない。さらに、足踏みレバーを足踏み方向
に沿った複数の位置で保持することができるので、グロ
メットに挿通する電線束の太さにあわせて、各拡開爪の
開きの度合いを調整することができる。
【0012】本発明の目的を達成するため、請求項4に
係るグロメット装着装置は、請求項1記載のグロメット
装着装置において、上記駆動手段は、リンク手段に連結
され、シリンダロッドを作動させることによりリンク手
段を駆動し、各拡開爪を互いに離反させる単動型シリン
ダと、各拡開爪が互いに近接した状態となるように、弾
性力によって上記シリンダロッドを反作動方向に変位さ
せる弾性部材とを有することを特徴とするものである。
【0013】この構成によれば、単動型シリンダにより
リンク手段を駆動する。これにより、各拡開爪を移動さ
せてグロメットの電線挿通部を4方向に拡げることがで
き、請求項1に係る発明と同様の作用を奏する。加え
て、単動型のシリンダを用いているから、当該シリンダ
は、各拡開爪を互いに近接させる方向に作動することは
ない。従って、電線束をグロメットに挿通した後、シリ
ンダが作動することによって各拡開爪が電線束を締めつ
け、電線束およびグロメットを取り外す際の妨げになる
ことはない。さらに、単動型シリンダのシリンダロッド
には、シリンダロッドの反作動方向に弾性部材による弾
性力が付加されている。これにより、単動型シリンダを
作動させるための作動源を停止すると、上記弾性力によ
って上記シリンダロッドが反作動方向に移動し、各拡開
爪は、互いに近接する方向に移動される。
【0014】本発明の目的を達成するため、請求項5に
係るグロメット装着装置は、請求項1ないし4のいずれ
かに記載のグロメット装着装置において、上記リンク手
段は、一端が第1の拡開爪に連結されると共に他端が架
台の上面部に固定された固定部材と、一端が、第1の拡
開爪と対向配置された第2の拡開爪に連結されると共に
他端が駆動手段に連結され、第2の拡開爪を第1の拡開
爪に対して上下方向に相対的に接離させる第1のリンク
部材と、一端が、第1の拡開爪に対して90°ずれた位
置に配置された第3の拡開爪に連結されると共に他端が
架台の所定位置に連結された第2のリンク部材と、一端
が、第3の拡開爪と対向配置された第4の拡開爪に連結
されると共に他端が、架台の、第1のリンク部材に対し
て上記所定位置と略対称位置に連結された第3のリンク
部材と、第1のリンク部材と第2のリンク部材とを連結
し、第1のリンク部材の変位に連動して第2のリンク部
材を変位させる第1の連動部材と、第1のリンク部材と
第3のリンク部材とを連結し、第1のリンク部材の変位
に連動して第3のリンク部材を変位させる第2の連動部
材とを有していることを特徴とするものである。
【0015】この構成によれば、駆動手段を操作する
と、第1のリンク部材が下方に変位され、第1の拡開爪
に対して第2の拡開爪が下方へ移動する。一方、第2お
よび第3のリンク部材は、それぞれ、第1および第2の
連動部材を介して、第1のリンク部材に連動して変位す
る。すなわち、第2のリンク部材が架台の所定位置を中
心に回動すると共に、第3のリンク部材が、架台の他の
所定位置を中心に回動し、これにより、第3および第4
の拡開爪は、互いに左右対称方向に離れる。
【0016】その結果、各拡開爪は、4方向対称に拡が
り、請求項1ないし4のいづれかに係る発明と同様の作
用を奏する。加えて、このような各リンク部材および連
動部材によって各拡開爪を4方向に移動させることがで
きるから、駆動手段としては、第1のリンク部材を一方
側へ移動させるだけの簡単なものを採用することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1は、この発明の一実施例に係るグロメッ
ト装着装置の概略を示した斜視図である。同図を参照し
て、グロメット装着装置(以下、「装置」という。)A
の概略構成について説明する。この装置Aは、ワイヤー
ハーネスの組み立てにおいて、グロメットを取り付ける
作業、すなわち、グロメットの電線挿通部にワイヤーハ
ーネスを構成する電線束を挿通する作業に用いられ、電
線束を通しやすいように、装備された拡開器SNによっ
て予めグロメットの電線挿通部を拡開する装置である。
電線挿通部を拡開するには、拡開器SNを電線挿通部に
差し込んだ後、拡開器SNを拡げることによって行うよ
うになっている。
【0018】この装置Aは、架台10と、架台10の上
方に配置された拡開器SN(本実施例では、4つの拡開
爪21,22,23,24から構成されている。)と、
各拡開爪21,22,23,24を所定の状態に変位さ
せるリンク機構LMと、リンク機構LMを足踏み操作に
よって駆動するレバー30と、操作したレバー30を複
数の位置に保持する保持機構40と、レバー30を、反
足踏み方向に引っ張るばね50とを備えている。
【0019】架台10は、脚11と、天板12とを有し
ている。天板12は、グロメットが取り付けられるワイ
ヤーハーネスを載置することができ、この天板12上で
作業を行うようになっている。天板12には、リンク機
構LMを構成する各リンク部材(後に詳述)が貫通する
貫通溝12aが設けられている。また、天板12の下面
側には、ばね50を引っ掛けるためのフック15が、下
方に突設されている(図4参照)。
【0020】一方、脚11は、天板12を支持してお
り、天板12の下面の4隅に連結された柱部材11a,
11b,11c,11dを有している。また、脚11に
十分な剛性を持たせるため、柱部材11aと11b,柱
部材11bと11c,柱部材11cと11dとの間に、
クロスメンバー11e,11f,11gがそれぞれ連結
されている。さらに、参照符号13は、支持板を示して
いる。支持板13は、クロスメンバー11e,11g間
に架け渡されている。リンク機構LMのリンク部材の下
方部は、この支持板13の下方まで延びている。そのた
め、支持板13には、リンク部材が貫通するスリットが
形成されている。
【0021】図2は、拡開器SNが閉じた状態の拡大斜
視図であり、図3は、開いた状態の拡大斜視図である。
図2を参照して、拡開器SNは、4つの拡開爪21,2
2,23,24を有しており、各拡開爪21,22,2
3,24は、拡開器SNを周方向に4等分した状態のも
のである。各拡開爪21,22,23,24は、図2に
示すように、互いに集合して近接した状態と、図3に示
すように、互いに離反して放射状に拡がった状態とに変
位することができるようになっている。このように、各
拡開爪21,22,23,24を近接した状態と離反し
た状態とに変位させるのが、リンク機構LMである。
【0022】各拡開爪21,22,23,24が互いに
近接した状態では、図2に示すように、拡開器SNは、
いわゆる先細り状の略円錐形形状を呈するようになって
いる。拡開器SNをこのような先細り状に形成すること
によって、グロメットの電線挿通部への挿脱を容易に行
うことができる。また、各拡開爪21,22,23,2
4が互いに離反した状態では、図3に示すように、各拡
開爪21,22,23,24が放射状に4方向(上下左
右方向)対称に拡がるようになっている。さらに、各拡
開爪21,22,23,24の基端部には、それぞれの
拡開爪21,22,23,24をリンク機構LMに取り
付けるための取付片21a,22a,23a,24aが
形成されている。
【0023】図4は、装置Aの正面図であり、リンク機
構LMを詳細に示した図である。同図を参照して、リン
ク機構LMは、拡開爪21が取り付けられた固定リンク
部材61と、拡開爪22が取り付けられた第1リンク部
材62と、拡開爪23が取り付けられた第2リンク部材
63と、拡開爪24が取り付けられた第3リンク部材6
4と、第1リンク部材62の変位に連動して、第2およ
び第3リンク部材63,64をそれぞれ変位させる第1
連動部材65および第2連動部材66とを有している。
【0024】図2および図4を参照して、固定リンク部
材61は、平板からなり、略L字形形状をしている。拡
開爪21は、固定リンク部材61の一端にボルトB1を
用いて締結固定されている。また、固定リンク部材61
の他端は、天板12上にボルトB2を用いて締結固定さ
れている。第1リンク部材62は、真直な細長平板から
なる。第1リンク部材62の上部は、天板12に設けら
れた貫通溝12aを貫通して上方へ突出している。拡開
爪22は、第1リンク部材62の上端にボルトB1を用
いて締結固定されている。これにより、拡開爪22は、
拡開爪21に対向して拡開爪21の下方に配置されてい
る。一方、第1リンク部材62の下部は、支持板13に
挿通されている。また、第1リンク部材62の下端は、
ピンP1を介してレバー30に連結されている。従っ
て、第1リンク部材62は、天板12,支持板13に対
して、上下方向にスライド自在となっている。
【0025】第2リンク部材63は、略くの字形形状を
しており、固定アーム部63aと作動アーム部63bと
を有している。固定アーム部63aおよび作動アーム部
63bは、真直な細長平板からなる。両者63a,63
bの一端部同士は、板厚方向に重ねられた状態で、たと
えば溶接により固着されている。つまり、作動アーム部
63bは、固定アーム部63aに対して、図4において
紙面に垂直な方向の向う側に配置されている。
【0026】第2リンク部材63の上部(作動アーム部
63bの上部)は、上記貫通溝12aを貫通して上方へ
突出している。拡開爪23は、作動アーム部63bの上
端にボルトB1を用いて締結固定されている。これによ
り、拡開爪23は、拡開爪21に対して90°左側にず
れた位置に配置されている。一方、第2リンク部材63
の他端(固定アーム部63aの他端)は、ピンP1を介
して天板12の下面側に回動自在に連結されている。
【0027】第3リンク部材64は、第2リンク部材6
3と左右対称形状をしており、固定アーム部64aと作
動アーム部64bとを有している。固定アーム64a
は、第2リンク部材63の作動アーム63bに対して、
図4において紙面に垂直な方向の向う側に配置されてい
る。作動アーム部64bは、固定アーム部64aに対し
て、図4において紙面に垂直な方向の手前側に配置され
ている。従って、第2リンク部材63と第3リンク部材
64の各作動アーム部63b,64bは、同一平面上に
配置されており、両作動アーム63b,64b間に第1
リンク部材62が配置されている。これら固定アーム部
64aと作動アーム部64bとは、第2リンク部材63
と同様に、たとえば溶接により固着されている。
【0028】第3リンク部材64の上部(作動アーム部
64bの上部)は、上記貫通溝12aを貫通して上方へ
突出している。拡開爪24は、作動アーム部64bの上
端にボルトB1を用いて締結固定されている。これによ
り、拡開爪24は、拡開爪21に対して90°右側にず
れた位置、すなわち、拡開爪23と対向する位置に配置
されている。一方、第3リンク部材64の他端(固定ア
ーム部64aの他端)は、ピンP1を介して天板12の
下面側に回動自在に連結されている。この第3リンク部
材64の固定アーム部64aの他端が連結された部位
と、第2リンク部材63の固定アーム部63aの他端が
連結された部位とは、第1リンク部材62を挟んで対称
に配置されている。
【0029】第1連動部材65は、真直な細長平板から
なる。第1連動部材65は、第1リンク部材62に対し
て、図4において紙面に垂直な方向の向こう側に配置さ
れている。第1連動部材65の両端部は、第1リンク部
材62および第2リンク部材63の作動アーム部63b
側に、それぞれピンP2,P1を介して回動自在に連結
されている。すなわち、第1連動部材65の下端部は、
ピンP2によって第1リンク部材62に連結され、上端
部は、第2リンク部材63の、固定アーム部63aと作
動アーム部63bとの固着部分に連結されている。
【0030】第2連動部材66は、第1連動部材65と
同様のものであり、真直な細長平板からなる。第2連動
部材66は、第1リンク部材62に対して、図4におい
て紙面に垂直な方向の手前側に配置されている。第2連
動部材66の両端部は、第1リンク部材62および第3
リンク部材64の作動アーム部64b側に、それぞれピ
ンP2,P1を介して回動自在に連結されている。すな
わち、第2連動部材66の下端部は、上記ピンP2によ
って、上記第1連動部材65の下端部と共に第1リンク
部材62に連結され、上端部は、第3リンク部材64
の、固定アーム部64aと作動アーム部64bとの固着
部分に連結されている。
【0031】次に、図1および図4を参照して、レバー
30は、真直な細長平板からなり、基端部31が、ピン
P3を介して脚11に設けられたクロスメンバー11f
に回動自在に連結されている。レバー30の先端部に
は、足踏み操作がしやすいようにペダル32が取り付け
られている。レバー30の略中央部には、レバー30の
長手方向に沿う長孔33が設けられている。この長孔3
3にピンP1が挿通されており、ピンP1を介して第1
リンク部材62の下端部がレバー30に回動自在に連結
されている。従って、レバー30を足踏み操作し、図4
中白抜き矢印の方向に回動させると、第1リンク部材6
2の下端部は、長孔33をスライドしながら真っ直ぐ下
方に移動し、各リンク部材61,62,63,64,6
5,66は、図5に示す状態となる。また、レバー30
には、ばね50を取り付けるためのフック34が突設さ
れている。
【0032】保持機構40は、係止用突片41と、係止
板42とを有している。係止用突片41は、断面L形の
部材からなり、レバー30に、たとえば溶接により取り
付けられている。一方、係止板42は、平板からなり、
係止用突片41が係合する係合凹部42aが設けられて
いる。係合凹部42aは、レバー30の足踏み方向に沿
って2か所に設けられている。なお、この係合凹部42
aは、多数設けることもできる。
【0033】ばね50は、いわゆる引張ばねであり、そ
の両端が、天板12に設けられたフック15およびレバ
ー30に設けられたフック34に引っ掛けられて連結さ
れている。これにより、レバー30は、常時反足踏み方
向、すなわち白抜き矢印と反対方向に回動するように付
勢されている。ところで、図6は、レバー30の基端部
31とクロスメンバー11fとの連結構造を詳細に示す
要部拡大図である。図6を参照して、レバー30の基端
部31は、対向する2つの取付用ブラケットBK1に両
端が支持されたピンP1によって回動自在に支持されて
いる。両取付用ブラケットBK1間には、隙間Sが形成
されている。従って、レバー30は、この隙間S間で、
左右に自由に移動することができる。
【0034】従って、レバー30を足踏み操作して下方
へ回動させ、レバー30を右側へ移動させた後、レバー
30から足を離すと、レバー30は、ばね50により上
方へ引っ張られているから、レバー30から突出した係
止用突片41の先端部41aが、係止板42の係合凹部
42aに係合する。これにより、レバー30の姿勢を保
持しておくことができるようになっている(図5参
照)。
【0035】この実施例によれば、以下のような作用効
果を奏する。まず、図1および図4を参照して、通常の
状態では、ばね50によってレバー30が上方へ回動す
るように付勢されているから、第1リンク部材62が、
上方へ押し上げられている。これにより、各拡開爪2
1,22,23,24は、互いに集合して近接した状態
となっている(図2参照)。この状態で、各拡開爪2
1,22,23,24を、装着すべきグロメットの電線
挿通部に挿入する。
【0036】次いで、図5を参照して、レバー30を踏
んで図4中白抜き矢印の方向に回動させると、第1リン
ク部材62が下方に引っ張られる。これにより、リンク
機構LMを介して各拡開爪21,22,23,24は、
4方向に放射状に拡がった状態に変位される(図3参
照)。詳しく説明すると、レバー30を足踏み操作する
と、第1リンク部材62が下方に変位され、拡開爪21
に対して拡開爪22が下方へ移動する。一方、第2およ
び第3リンク部材63,64は、それぞれ、第1および
第2連動部材65,66を介して、第1リンク部材62
に連動して変位する。すなわち、第2リンク部材63が
天板12の下面側の所定位置を中心に回動すると共に、
第3リンク部材64が、天板12の下面側の他の所定位
置を中心に回動し、これにより、拡開爪23,24は、
互いに左右対称方向に離れる。従って、グロメットの電
線挿通部を4方向対称に拡げることができる。この状態
で、グロメットが装着されるべきワイヤーハーネスの電
線束を、電線挿通部に挿通する。
【0037】続いて、レバー30から足を離すと、ばね
50の弾性力によってレバー30が反足踏み方向に回動
し、各拡開爪21,22,23,24は、互いに集合し
て近接していくと共に、グロメットの弾性的収縮による
緊迫力で挿通された電線束を締めつけていく。電線挿通
部に挿通された電線束は、各拡開爪21,22,23,
24が、互いに近接していく途中で、隣合う各拡開爪2
1,22,23,24の間から各拡開爪21,22,2
3,24の外側へ引き出す。そして、この電線束を持っ
て拡開器SNの先端側へ引っ張ることにより、グロメッ
トを拡開器SNから外し、電線束に装着することができ
る。
【0038】このように、レバー30を足踏み操作する
だけで、簡単容易にグロメットの電線挿通部を拡げるこ
とができるので、作業者に大きな負担をかけることなく
グロメットを電線束に装着することができる。しかも、
各拡開爪21,22,23,24を変位させるリンク機
構LMおよびこれを駆動するレバー30は、簡単な構構
造であり、且つ架台10に設けられているから、装置A
をユニットとして容易に構成することができる。従っ
て、設置場所が限定されず、容易に移設することができ
る。その結果、当該装置Aは、ワイヤーハーネスの組立
ラインでのグロメットの装着作業、または、ラインから
離れた、独立したグロメットの装着作業に用いることが
できる。
【0039】加えて、本実施例に係る装置Aでは、以下
のような作用効果を奏する。レバー30の足踏み操作だ
けでリンク機構LMを駆動することができるので、電源
や、エア源または油圧源といった動力源設備を必要とせ
ず、装置Aを簡単な構造で安価に製造することができ
る。保持機構40により、操作したレバー30を所定の
位置に保持することができるので、作業者が常時レバー
30を踏み続けて作業をする必要がない。従って、グロ
メット装着作業において作業者の負担が一層低減され、
連続した作業でも効率良く進めることができる。さら
に、レバー30を足踏み方向に沿って2段階(場合によ
っては複数段階)の位置に保持することができるので、
グロメットに挿通する電線束の太さにあわせて、各拡開
爪21,22,23,24の開きの度合いを調整するこ
とができる。
【0040】レバー30により第1リンク部材62を下
方へ変位させると、各リンク部材63,64,65,6
6が連動して変位し、各拡開爪21,22,23,24
が4方向対称に拡がるから、リンク機構LMを駆動する
ための手段としては、レバー30のような、極簡単な構
造のものを採用することができる。その結果、装置Aを
なお一層安価に製造することができる。また、リンク機
構LMを駆動するための手段としては、第1リンク部材
62を一方側へ移動させることのできる簡単なものを採
用しても良い。
【0041】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、図7に示すような変更例が考えられる。
図7を参照して、この変更例の特徴とするところは、一
実施例では、レバー30の足踏み操作によって第1リン
ク部材62を変位させたのに対し、本変形例では、エア
シリンダ80を用いて第1リンク部材62を変位させる
ようにした点、および脚11の各柱部材11a,11
b,11c,11dは、高さ調整が可能となっており、
各柱部材11a,11b,11c,11dの下部には、
それぞれキャスタ90が装備されている点である。
【0042】なお、その他の構成は、一実施例と同様で
あるので、同様の構成部品については、同じ参照符号を
付してその説明は省略する。エアシリンダ80は、シリ
ンダチューブ81とシリンダロッド82とを有する単動
型のものである。すなわち、エアを供給することによっ
て、シリンダロッド82が縮む方向に作動するようにな
っている。図7においては、シリンダロッド82は、伸
長した状態であり、従って、図示していない各拡開爪2
1,22,23,24は、互いに近接した状態となって
いる。
【0043】シリンダチューブ81は、取付ブラケット
BK5によって、脚11に取り付けられている。詳しく
説明すると、脚11には、クロスメンバー11e,11
gが設けられており(図1参照)、これらクロスメンバ
ー11e,11gに架け渡すようにステーST1が設け
られている。取付ブラケットBK5は、ステーST1に
ボルトB5およびナットN5を用いて締結されている。
そして、この取付ブラケットBK5に、たとえば図示し
ていないボルト等を用いてシリンダチューブ81が締結
されている。なお、取付ブラケットBK5には、長穴1
6aが設けられており、この長穴16aにボルトB5が
挿通されている。これにより、エアシリンダ80の取り
付け高さを調整することができ、各拡開爪の開き度合い
を調整することができるようになっている。
【0044】シリンダロッド82の先端部82aは、ピ
ンP2を介してリンク機構LMに連結されている。すな
わち、シリンダロッド82の先端部82aは、第1リン
ク部材62,第1連動部材65および第2連動部材66
と共に、1本のピンP2によってそれぞれが互いに回動
自在に連結されている。また、シリンダロッド82を上
方、すなわちシリンダロッド82の反作動方向に引っ張
るばね50が2本設けられている。各ばね50の両端
は、シリンダロッド82側と、天板12側に連結されて
いる。具体的には、天板12の下面側の、シリンダロッ
ド82の略直上には、フック15が2つ設けられてい
る。そして、各ばね50は、その両端が上記ピンP2と
フック15とに引っ掛けられている。なお、一方のばね
50は、ピンP2の、紙面に垂直な方向の手前側に配置
されており、他方のばね50は、紙面に垂直な方向の向
こう側に配置されている。また、本変更例では、ばね5
0は2本用いたが、1本でも良い。
【0045】参照符号AUは、エアシリンダ80にエア
を供給するための電磁弁である。この電磁弁AUには、
図示していないが、所要のエア供給装置(たとえば、コ
ンプレッサ等)が接続されている。また、参照符号FS
は、電磁弁AUを駆動するための入力を与えるフットス
イッチである。このフットスイッチFSは、いわゆる自
己保持機能付きのものであり、一回踏み込むと、エアシ
リンダ80にエアが供給されてシリンダロッド82が縮
む。そして、再度踏み込むと、エアシリンダ80へのエ
アの供給が停止される。この状態で、上記ばね50によ
って、シリンダロッド82が上方へ引っ張られて伸長す
る。なお、参照符号PLは、電磁弁AUからシリンダチ
ューブ81内へエアを送るための供給ラインを示してい
る。
【0046】一方、脚11の下端には、石突部材16が
設けられている。詳しくは、脚11の各柱部材11a,
11b,11c,11dの下端には、下方に突出した、
いわゆるスタッドボルトSBが設けられている。また、
石突部材16には、ねじ穴(図示せず)が設けられてい
る。そして、スタッドボルトSBが、石突部材16のね
じ穴にねじ込まれて取り付けられている。従って、この
石突部材16は、スタッドボルトSBに対して回転させ
るこにより、その高さを調整することができるようにな
っている。
【0047】さらに、各柱部材11a,11b,11
c,11dの下部には、ステーST2が設けられてお
り、各ステーST2に、それぞれキャスタ90が取り付
けられている。従って、石突部材16を回転させてその
高さを低くすることにより、装置Aは、キャスタ90に
よって支持されるようになっている。また、石突部材1
6の高さを高くすることによって、石突部材16によっ
て装置Aを支持することができる。
【0048】この変更例によれば、次のような作用を奏
する。フットスイッチFSを踏み込んでエアシリンダ8
0を作動させ、これにより、リンク機構LMを駆動す
る。つまり、フットスイッチFSを一回踏めば、電磁弁
AUから供給ラインPLを通ってシリンダチューブ81
内へエアが供給される。これにより、シリンダロッド8
2が縮められ、第1リンク部材62が下方へ変位され
る。この第1リンク部材62の変位に起因して、リンク
機構LMを構成する各リンク部材63,64,65,6
6が変位する。その結果、各拡開爪21,22,23,
24を変位させて、拡開器SNに挿入されたグロメット
の電線挿通部を4方向に拡げることができる。
【0049】加えて、シリンダロッド82は、ばね50
によってシリンダロッド82が伸びる方向に引っ張られ
ているから、フットスイッチFSを再度踏み込んでエア
シリンダ80の作動を停止させると、ばね50の弾性力
によってシリンダロッド82が伸長し、第1リンク部材
62が上方に押し上げられる。その結果、各拡開爪2
1,22,23,24は、互いに近接する方向に移動す
る。
【0050】以上のような作用を奏する本変更例では、
一実施例と同様の効果を奏する。さらに、エアシリンダ
80によってリンク機構LMを駆動するから、足踏み操
作に比べて一層簡単に作業を進めることができ、作業者
の負担を大幅に低減することができる。また、単動型の
エアシリンダ80を用いているから、エアによってシリ
ンダロッド82が伸長することはない。すなわち、エア
シリンダ80にエアを供給して作動させることによって
は、各拡開爪21,22,23,24が互いに近接する
方向に移動することはない。従って、仮に複動型のシリ
ンダを用いた場合には、シリンダロッド82を伸長させ
れば、大きな力で第1リンク部材62を押し上げてしま
う。これに起因して、グロメットに挿通された電線束が
各拡開爪21,22,23,24によって強く締めつけ
られ、電線束が傷ついたり、拡開器SNから抜けなくな
るおそれがあるが、本変更例では、このようなおそれが
無いという利点がある。また、作業者が誤って各拡開爪
21,22,23,24間で指等を強く挟んでしまうと
いう事故も未然に防ぐことができる。
【0051】ところで、仮に、ばね50を設けなけれ
ば、第1リンク部材62が上方へ引っ張られることはな
く、各拡開爪21,22,23,24は、近接する方向
に移動しない。むしろ、シリンダロッド82や第1リン
ク部材62の自重によって、第1リンク部材62が下方
へ変位する傾向にある。従って、エアの供給を停止すれ
ば、拡開器SNが開いた状態となり、次の作業におい
て、拡開器SNにグロメットを装着することができなく
なる。
【0052】また、自然に拡開器SNが開く傾向にある
結果、電線束を挿通した状態でグロメットを拡げる方向
に力が加わることとなり、グロメットを拡開器SNから
取り外しにくくなる。これに対して本変更例では、ばね
50の弾性力に起因した力で各拡開爪21,22,2
3,24が近接する方向に移動されるから、拡開器SN
は、電線束を強く締めつけることなく確実に閉じること
ができ、グロメットが拡開器SNから取り外しにくくな
るということはない。
【0053】また、石突部材16を回転させてその高さ
を低くし、装置Aをキャスタ90によって支持すること
により、装置Aを容易に移動させることができる。さら
に、石突部材16の高さを高くすることによって、石突
部材16によって装置Aを固定した状態に支持すること
ができる。従って、一実施例に比べて装置Aの移設を一
層円滑に行うことができるという利点がある。
【0054】その他、一実施例および変更例において、
各拡開爪21,22,23,24は、ボルトB1によっ
て締結されているから、他の形状の拡開爪と容易に交換
することができる。その結果、装着すべきグロメットの
形状が変更されても、容易にこれに対応することがで
き、装置Aの汎用性を向上させることができる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明により、請求項1の発明によ
れば、駆動手段を作動させることにより、リンク手段を
介してグロメットの電線挿入部に挿入された各拡開爪を
4方向対称に拡げ、これにより、電線挿通部を拡開して
電線束を容易に電線挿通部に挿通することができる。し
かも、各拡開爪を移動させるリンク手段および駆動手段
は、簡単な構造であり、且つ架台に設けられてユニット
化されているから、設置場所が限定されず、しかも容易
に移設することができる。従って、グロメット装着装置
を所要の場所に設置することにより、ワイヤーハーネス
の組立ライン上でのグロメット装着作業、または、ライ
ンから離れた、独立したグロメットの装着作業にも用い
ることができる。
【0056】請求項2の発明によれば、請求項1に係る
発明と同様の効果を奏する。加えて、本請求項に係る発
明では、電源や、エア源または油圧源といった動力源設
備を必要とぜず、足踏みレバーを踏むだけでリンク手段
を駆動することができるので、一層設置場所を選ばな
い。しかも、構造が簡単で安価に製造することができ
る。さらに、足踏みレバーから足を離すと、各拡開爪
は、付勢部材によって互いに近接する方向に移動される
から、グロメットに電線束を挿通した後、グロメットを
各拡開爪から容易に引き抜くことができる。
【0057】請求項3の発明によれば、請求項2に係る
発明と同様の作用を奏する。加えて、足踏みレバーを所
定の位置に保持することができるので、作業者が常時足
踏みレバーを踏み続けて作業をする必要がなく、作業者
の負担を低減することができる。さらに、各拡開爪の開
きの度合いを調整することができるので、グロメットに
挿通する電線束の太さにあわせた最適の径にグロメット
の電線挿通部を拡径することができる。
【0058】請求項4の発明によれば、請求項1に係る
発明と同様の効果を奏する。加えて、単動型シリンダに
よりリンク手段を駆動してグロメットの電線挿通部を拡
径するので、作業の負担を大幅に低減して、極めて簡単
にグロメット装着作業を進めることができる。また、単
動型のシリンダを用いているから、当該シリンダによっ
て、各拡開爪が互いに近接する方向に移動することはな
い。その結果、グロメットに挿通された電線束が各拡開
爪に強く挟み込まれることによって損傷を受けたり、電
線束が抜けなくなったりすることはない。また、作業者
が各拡開爪の間に指等を強く挟まれてしまうという事故
を効果的に防止することができる。その一方、単動型シ
リンダを作動させる作動源を停止すれば、弾性部材によ
ってシリンダロッドが移動され、各拡開爪は、電線束を
強く締めつけることなく互いに近接する方向に移動する
ので、複動型シリンダを用いてシリンダロッドを移動さ
せ、各拡開爪を互いに近接させる場合のような、電線束
を強く締めつける大きな力が付加されず、電線束を各拡
開爪間から容易に引き抜くことができる。
【0059】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4のいずれかに係る発明と同様の効果を奏する。加え
て、各リンク部材および連動部材によって、各拡開爪が
4方向対称に変位するので、駆動手段としては、第1の
リンク部材を一方向に往復移動させることができる簡単
なものを採用することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る装置の概略斜視図であ
る。
【図2】拡開器が閉じた状態を示す斜視図である。
【図3】拡開器が開いた状態を示す斜視図である。
【図4】拡開器が閉じた状態での装置の正面図である。
【図5】拡開器が開いた状態での装置の正面図である。
【図6】レバーの基端部の連結構造を示す要部拡大図で
ある。
【図7】変更例に係る装置の要部拡大正面図である。
【符号の説明】
A 装置 SN 拡開器 LM リンク機構 10 架台 21 拡開爪 22 拡開爪 23 拡開爪 24 拡開爪 30 レバー 40 保持機構 50 ばね 61 固定リンク部材 62 第1リンク部材 63 第2リンク部材 64 第3リンク部材 65 第1連動部材 66 第2連動部材 80 エアシリンダ 82 シリンダロッド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架台と、 架台の上方に配置され、グロメットの電線挿通部に挿通
    することができる第1,第2,第3および第4の拡開爪
    と、 架台に設けられ、各拡開爪を相対的に4方向対称に移動
    させることにより、各拡開爪が互いに集合して近接した
    状態と、この状態から互いに放射状に離反した状態とに
    変位させるリンク手段と、 架台に設けられ、リンク手段を駆動する駆動手段とを備
    えたことを特徴とするグロメット装着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のグロメット装着装置におい
    て、 上記駆動手段は、 リンク手段に連結され、足踏み操作によりリンク手段を
    駆動し、各拡開爪を互いに離反させる足踏みレバーと、 各拡開爪が互いに近接した状態となるように足踏みレバ
    ーを反足踏み方向に弾性的に付勢する付勢部材とを有す
    ることを特徴とするグロメット装着装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のグロメット装着装置におい
    て、 足踏みレバーを操作した際に、足踏みレバーを足踏み方
    向に沿った複数の位置に保持する保持機構を備えている
    ことを特徴とするグロメット装着装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載のグロメット装着装置におい
    て、 上記駆動手段は、 リンク手段に連結され、シリンダロッドを作動させるこ
    とによりリンク手段を駆動し、各拡開爪を互いに離反さ
    せる単動型シリンダと、 各拡開爪が互いに近接した状態となるように、弾性力に
    よって上記シリンダロッドを反作動方向に変位させる弾
    性部材とを有することを特徴とするグロメット装着装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載のグロ
    メット装着装置において、 上記リンク手段は、 一端が第1の拡開爪に連結されると共に他端が架台の上
    面部に固定された固定部材と、 一端が、第1の拡開爪と対向配置された第2の拡開爪に
    連結されると共に他端が駆動手段に連結され、第2の拡
    開爪を第1の拡開爪に対して上下方向に相対的に接離さ
    せる第1のリンク部材と、 一端が、第1の拡開爪に対して90°ずれた位置に配置
    された第3の拡開爪に連結されると共に他端が架台の所
    定位置に連結された第2のリンク部材と、 一端が、第3の拡開爪と対向配置された第4の拡開爪に
    連結されると共に他端が、架台の、第1のリンク部材に
    対して上記所定位置と略対称位置に連結された第3のリ
    ンク部材と、 第1のリンク部材と第2のリンク部材とを連結し、第1
    のリンク部材の変位に連動して第2のリンク部材を変位
    させる第1の連動部材と、 第1のリンク部材と第3のリンク部材とを連結し、第1
    のリンク部材の変位に連動して第3のリンク部材を変位
    させる第2の連動部材とを有していることを特徴とする
    グロメット装着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100380759C (zh) * 2003-04-04 2008-04-09 矢崎总业株式会社 往橡皮套管中插通电线的方法以及橡皮套管扩径机
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