JPH0827283A - 摩擦材料 - Google Patents

摩擦材料

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JPH0827283A
JPH0827283A JP18401294A JP18401294A JPH0827283A JP H0827283 A JPH0827283 A JP H0827283A JP 18401294 A JP18401294 A JP 18401294A JP 18401294 A JP18401294 A JP 18401294A JP H0827283 A JPH0827283 A JP H0827283A
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JP
Japan
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friction
friction material
polyhedral
hard particles
amount
Prior art date
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Pending
Application number
JP18401294A
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English (en)
Inventor
Makoto Tsuji
誠 辻
Kazushi Okato
一志 岡登
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い摩擦係数μと優れた耐摩耗性とを有する
摩擦材料を提供する。 【構成】 摩擦材料1は、繊維2,3および摩擦調整剤
を含む抄造体4と、その抄造体4に含浸硬化されたバイ
ンダ5とを有する。摩擦調整剤の少なくとも一部は多数
の多面体形硬質粒子6である。摩擦材料1が相手部材に
摩擦接触すると、多数の多面体形硬質粒子6の微小角部
6aが、相手部材表面の微小凹部および/または微小凸
部に引掛る係止作用を発揮するので、摩擦材料1の摩擦
係数μが高められる。また多数の多面体形硬質粒子6の
含有によって、摩擦材料1の摩耗量が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摩擦材料、例えば、クラ
ッチ、ブレーキ等に用いられる摩擦材料であって、繊維
および摩擦調整剤を含む抄造体と、その抄造体に含浸硬
化されたバインダとを有するものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種摩擦材料において、その摩
擦調整剤としては一般にカシューダストが用いられてい
る(例えば、特公平4−66899号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カシュ
ーダストを用いた摩擦材料においては、その摩擦係数μ
が比較的低く、また摩耗量が比較的多い、という問題が
あり、この点改良が望まれていた。
【0004】本発明は前記に鑑み、摩擦調整剤として新
規なものを用いることによって、高い摩擦係数μと優れ
た耐摩耗性とを有する前記摩擦材料を提供することを目
的する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維および摩
擦調整剤を含む抄造体と、その抄造体に含浸硬化された
バインダとを有する摩擦材料において、前記摩擦調整剤
の少なくとも一部が多数の多面体形硬質粒子であること
を特徴とする。
【0006】
【作用】相手部材に摩擦材料が摩擦接触すると、多数の
多面体形硬質粒子の微小角部が、相手部材表面の微小凹
部および/または微小凸部に引掛る係止作用を発揮する
ので、その摩擦材料の摩擦係数μが高められる。
【0007】また多数の多面体形硬質粒子の含有によっ
て、摩擦材料の摩耗量が減少し、したがって摩擦材料は
優れた耐摩耗性を有する。
【0008】
【実施例】図1において、クラッチ用湿式多孔質摩擦材
料1は二種の繊維2,3、充填材および摩擦調整剤を含
む抄造体4と、その抄造体4に含浸硬化されたバインダ
5とを有し、シート状に形成される。
【0009】一種の繊維2はアラミド繊維、全芳香族ポ
リエステル繊維等のポリマー繊維であり、他種の繊維3
はリンターパルプ、木材パルプ等の天然セルロース繊維
である。充填材としては珪藻土が用いられている。摩擦
調整剤の少なくとも一部は多数の多面体形硬質粒子であ
り、必要に応じてカシューダストも併用される。バイン
ダ5としては、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポ
キシ樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性合成樹脂が用いら
れる。
【0010】図2において、多面体形硬質粒子6には、
(a)に示すように八面体形のもの、(b)に示すよう
に四面体形(三角錐形)のもの、(c)に示すように六
面体形(立方体形)のもの等が該当する。
【0011】(a)の八面体形硬質粒子6は、例えばマ
グネタイト(磁鉄鉱、Fe3 4 )の単結晶体であり、
四角形部位の各辺の長さaが0.1μm≦a≦150μ
m、また高さbが0.2μm≦b≦300μmである大
きさのものが適当である。マグネタイトの単結晶体には
八面体形のものだけでなく、その変形単結晶体も含まれ
ることがある。この場合、前記大きさの決定は八面体形
のものについて行われる。これは、八面体形のものの大
きさを決定すれば、変形したものもその大きさの範囲に
収まるからである。(b)の四面体形硬質粒子6は、例
えばFeの単結晶体であり、底面の各辺の長さcが0.
1μm≦c≦150μm、また高さdが0.2μm≦d
≦300μmである大きさのものが適当である。(c)
の六面体形硬質粒子6は、例えばFeの単結晶体であ
り、各辺の長さeが0.1μm≦e≦150μmである
大きさのものが適当である。これら多面体形硬質粒子6
は、一種のみ、または二種以上が併用される。
【0012】また多面体形硬質粒子6の硬さHvはHv
≧200に設定される。これは、クラッチプレートが鋼
板より構成され、その硬さHvが150≦Hv≦200
であることから、多面体形硬質粒子6、延いては多孔質
摩擦材料1の耐摩耗性を確保することにある。
【0013】さらに、多孔質摩擦材料全体における多面
体形硬質粒子6の配合量Aは、1重量%≦A≦60重量
%に設定される。
【0014】多孔質摩擦材料1の製造に当っては、次の
各工程が順次行われる。 (i) 二種の繊維2,3、充填材、多面体形硬質粒子
6および水を混合して原料溶液を調製する。 (ii) 原料溶液より長網式または円網式抄紙機を用い
てペーパ状抄造体4を作製する。 (iii )抄造体4に液状熱硬化性合成樹脂5を含浸さ
せ、次いで硬化させることによって多孔質摩擦材料1を
得る。この場合、液状熱硬化性合成樹脂5の含浸量は、
図3に示すように、抄造体4における繊維2,3相互間
を接合すると共に繊維2,3および多面体形硬質粒子6
間を接合するのに十分であり、且つ抄造体4に存する多
数の気孔を残置し得る量に設定される。
【0015】このようにして得られた多孔質摩擦材料1
においては、図4に示すように、その多孔質摩擦材料1
が相手部材7に摩擦接触すると、多数の多面体形硬質粒
子6の微小角部6aが、相手部材7表面の微小凹部7a
および/または微小凸部7bに引掛る係止作用を発揮す
るので、その多孔質摩擦材料1の摩擦係数μが高められ
る。
【0016】また多数の多面体形硬質粒子6の含有によ
って、多孔質摩擦材料1の摩耗量が減少し、したがって
多孔質摩擦材料1は優れた耐摩耗性を有する。
【0017】なお、多面体形硬質粒子6の前記配合量A
がA<1重量%では前記効果を得ることができず、一
方、A>60重量%では、未接合の多面体形硬質粒子6
の量が増えてその脱落量が急増するため、その脱落多面
体形硬質粒子6によって相手部材7および多孔質摩擦材
料1の摩耗量が増加し、また摩擦係数μも低下する。
【0018】以下、具体例について説明する。
【0019】表1は、湿式多孔質摩擦材料1の実施例1
〜8および比較例1a,2aの組成を示す。表1におい
て、多面体形硬質粒子6としてはマグネタイトの単結晶
体が用いられた。
【0020】
【表1】 図5は、マグネタイトの単結晶体を示す顕微鏡写真であ
り、八面体形のものおよびその変形したものが観察され
る。
【0021】図6は、実施例2における繊維とマグネタ
イトの単結晶体とを示す顕微鏡写真であり、複数のマグ
ネタイトの単結晶体よりなる集合物が繊維に接合されて
いることが判る。
【0022】次に、実施例1〜8および比較例1a,2
aに関しSAE No. 2試験機により湿式摩擦テストを
行って、摩擦係数μおよび摩耗量を求めたところ、表2
の結果を得た。この摩擦テストにおいて、摩擦係数μの
測定条件は、多孔質摩擦材料の使用数 3枚、慣性能率
1.5kgf・cm・S2 、回転数 0.7rpm 、面圧
7.8kgf/cm2 、湯温 100℃であり、また摩耗量
の測定は、テスト前後において、3枚の多孔質摩擦材料
を油中に浸漬し、次いでそれら多孔質摩擦材料を重ね合
せ、一定の加圧力(7.8kgf/cm2 )を付与した状態
で全多孔質摩擦材料の厚さを測定することによって行わ
れた。摩耗量は、テスト前の厚さからテスト後の厚さを
引いた値である。
【0023】
【表2】 図7は、表2に基づいて多面体形硬質粒子の配合量と摩
擦係数μおよび摩耗量との関係をグラフ化したものであ
る。
【0024】表2および図7から明らかなように、多面
体形硬質粒子6の配合量Aを1重量%≦A≦60重量%
に設定すると、実施例1〜5のように多孔質摩擦材料1
の摩擦係数μを高め、また摩耗量を低減することができ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、前記のように構成する
ことによって、高い摩擦係数μと、優れた耐摩耗性とを
有する摩擦材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摩擦材料の要部縦断面図である。
【図2】各種多面体形硬質粒子の斜視図である。
【図3】摩擦材料の要部拡大斜視図である。
【図4】摩擦材料と相手部材との摩擦接触状態を示す説
明図である。
【図5】マグネタイトの単結晶体を示す顕微鏡写真であ
る。
【図6】摩擦材料における繊維とマグネタイトの単結晶
体とを示す顕微鏡写真である。
【図7】多面体形硬質粒子の配合量と、摩擦係数および
摩耗量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 多孔質摩擦材料 2,3 繊維 4 抄造体 5 バインダ 6 多面体形硬質粒子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維(2,3)および摩擦調整剤を含む
    抄造体(4)と、その抄造体(4)に含浸硬化されたバ
    インダ(5)とを有する摩擦材料において、前記摩擦調
    整剤の少なくとも一部が多数の多面体形硬質粒子(6)
    であることを特徴とする摩擦材料。
  2. 【請求項2】 摩擦材料全体における前記多面体形硬質
    粒子(6)の配合量Aが1重量%≦A≦60重量%であ
    る、請求項1記載の摩擦材料。
  3. 【請求項3】 前記多面体形硬質粒子(6)はマグネタ
    イトの単結晶体である、請求項1または2記載の摩擦材
    料。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010146647A1 (ja) * 2009-06-15 2010-12-23 トヨタ自動車株式会社 制動装置及び摩擦材の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010146647A1 (ja) * 2009-06-15 2010-12-23 トヨタ自動車株式会社 制動装置及び摩擦材の製造方法
JP5152411B2 (ja) * 2009-06-15 2013-02-27 トヨタ自動車株式会社 制動装置及び摩擦材の製造方法

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