JP3535579B2 - 粉末シリコーン樹脂と粉末フェノール樹脂とを含む非飽和摩擦材料およびそれを製造する方法 - Google Patents

粉末シリコーン樹脂と粉末フェノール樹脂とを含む非飽和摩擦材料およびそれを製造する方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非アスベスト摩擦材料
を製造するための方法およびそれによって製造される摩
擦材料に関する。特に、摩擦材料は、繊維質材料、少な
くとも一種の粒状シリコーン樹脂および少なくとも一種
の粒状フェノール樹脂、ならびに、ある種の実施態様に
おいて、窒化ケイ素、さらには、要すれば、その他の材
料、例えば、充填剤および不活性材料、例えば、珪藻土
および固体のカシューナッツオイル粒子を含む非含浸紙
を含む。摩擦材料は、高エネルギー用途において有用で
あり、従来の摩擦材料に優る大きな動摩擦係数を有す
る。
【0002】
【従来の技術】新規、かつ、改善した伝達システムおよ
びブレーキシステムが、自動車工業によって開発されつ
つある。これらの新規なシステムには、高エネルギー要
件が要求されることが多い。したがって、これら改善し
たシステムの増大するエネルギー要件に合致するため
に、摩擦材料技術を開発することもまた必要である。摩
擦材料は、新規な伝達およびブレーキシステムにおいて
有効であるために、、高熱抵抗を有する必要がある。摩
擦材料は、高温で安定なままである必要があるばかりで
なく、運転条件中に発生する高熱を迅速に放散すること
ができる必要もある。
【0003】上記新規な伝達およびブレーキシステムの
係脱中に発生する高速は、摩擦材料が係脱中ずっと比較
的一定の摩擦係止を維持することができる必要があるこ
とを意味する。一つのギアからもう一つのギアへとパワ
ーシフトする間のブレーキ中の材料の“把持性(grabbin
g)”または伝達システムにおける材料の“震動(shudder
ing)"を最小にするために、摩擦係止は、広範な速度お
よび温度範囲にわたって、比較的一定であることが重要
である。特に、新規な高エネルギー摩擦材料は、表面速
度が約14,000フィート/分以下である高速に耐え
ることが必要である。また、摩擦材料は、約700psi
以下である高エネルギー圧力に耐えることができる必要
がある。また、摩擦材料は、限られた潤滑条件下で有効
であり、使用中に加わる高圧および高速に耐えることが
できることが重要である。
【0004】従来、アスベスト繊維が摩擦材料中に配合
されていた。例えば、Arledter etal.の米国特許No. 3,
270,846は、アスベスト充填摩擦材料中のフェノールお
よびフェノール改質樹脂を記載している。しかし、現在
では、健康、かつ、環境上の問題ゆえに、アスベスト
は、もはや使用できなくなりつつある。しかし、アスベ
ストの存在しない摩擦材料は、加工中に構造的な結合性
の問題を生ずるばかりでなく、アスベストが付与する熱
安定性をも欠く。さらに最近、フェノールまたはフェノ
ール改質樹脂およびその他の新規な樹脂を紙または繊維
材料に含浸させることによって、摩擦材料中にアスベス
トを存在させる必要性をなくす摩擦材料が試みられてい
る。フェノール樹脂含浸摩擦材料の限界および欠点を解
消しようとする試みとしては、含浸樹脂として、フェノ
ール樹脂をその他の熱硬化性樹脂で代替することが挙げ
られる。摩擦材料を製造するための一つの試みは、Taka
radaet al. U.S. Patent No. 4,657,951に記載されてい
るように、フェノール樹脂を種々の合成樹脂で改質する
ことである。しかし、これらの摩擦材料は、使用中に、
発生した高熱を迅速に放散することができず、これは、
熱抵抗性を低下させるとともに、摩擦性能係数を不満足
なものとしてしまう。
【0005】フェノール樹脂は、湿式用途に対する摩擦
材料において、含浸剤として従来使用されているが、フ
ェノール樹脂は、種々の制限を有する。フェノール樹脂
含浸摩擦材料は、新規な高エネルギー伝達システムでの
使用に必要とされる高熱抵抗性を有しない。特に、含浸
摩擦材料におけるフェノール樹脂は、温度約450℃で
炭化しやすいが、これは、高エネルギー用途において有
効であるためには、余りに低すぎる。また、フェノール
樹脂は、硬質材料であり、フェノール樹脂を摩擦材料に
含浸剤として使用する時、摩擦材料間に均一な接触が達
成されないと、むらのある摩擦ライニング摩耗およびセ
パレータプレートの“ホットスポット(hot spots)”を
生ずる。過去において、摩擦材料は、摩擦紙に適当な溶
剤基体含浸樹脂を含浸させ、この含浸紙を加熱して樹脂
を硬化させることにより製造されていた。溶剤物質は、
蒸発させ、環境的に健全な方法で収集される必要があ
る。さらに、溶剤の蒸発中、含浸樹脂は、紙の表面に移
動しやすい。この移動は、摩擦紙材料中に含浸樹脂のむ
らのある分布を生じさせる。
【0006】摩擦材料の物理的性質および摩擦特性が、
摩擦材料の期待される使用期間中、無傷のままであるこ
とが重要である。もろい樹脂を含浸させた摩擦材料は、
重負荷において、割れたり、摩擦紙ライニングマトリッ
クスの開放構造を圧潰したりする。他方、弾性樹脂を含
浸させた摩擦材料は、所望の摩擦トルクを生ずるが、摩
擦紙マトリックスを無傷のまま保持するのに必要とされ
る耐摩耗性と強度とに欠ける。摩擦材料が有効であるた
めには、摩擦材料は、多種多様の許容可能な物理的特性
を有する必要がある。摩擦材料は、弾性的であり、圧縮
硬化、摩耗および応力に対してなお抵抗性であり、高熱
抵抗性を有し、熱を迅速に放散することができる必要が
ある。摩擦材料は、また、長期にわたり持続し、安定
で、かつ、不変の摩擦性能を有する必要がある。これら
の特性のいずれかに見合わない場合には、摩擦材料の最
適性能に合致しない。
【0007】摩擦材料が、多孔質であり、均一な吸収性
を有すること、および、使用中に、ブレーキ潤滑剤また
は伝達流体で飽和された時に、良好な引張および剪断強
度を有することも重要である。選択された用途におい
て、摩擦材料が、低密度と高度の多孔性を有し、使用
中、高流体吸収性であることも重要である。かくして、
摩擦材料が、多孔質であるばかりでなく、柔軟で、か
つ、圧縮可能であることが重要である。摩擦材料に吸収
された流体は、ブレーキまたは伝達操作中に加えられる
圧力の下、迅速に摩擦材料から、絞り出されるか、また
は放出されることが可能である必要がある。摩擦材料
が、ブレーキまたは伝達操作中に発生する熱を迅速に放
散するのを補助するために、高熱伝導性を有することも
重要である。
【0008】より良好な摩擦材料に対する需要を考慮し
て、鋭意研究の結果、改良された特性を有する新規な摩
擦材料が、開発された。知る限りにおいて、粉末フェノ
ール樹脂と粉末シリコーン樹脂、および、ある種の実施
態様において、さらに窒化ケイ素を繊維質材料混合物に
加えて摩擦材料を形成することによって摩擦材料が製造
される、湿式用途用の摩擦材料の開示は存在しない。本
発明がなされるまで、粉末シリコーン樹脂および粉末フ
ェノール樹脂材料ならびに、ある種の実施態様におい
て、粉末窒化ケイ素が摩擦材料の紙製造中にスラリーに
使用される繊維質材料およびその他の原材料と首尾よく
配合することができるという開示も示唆もなかった。本
発明の摩擦材料は、多孔質繊維質基材に含浸樹脂を含浸
させる必要性をなくすことができる。
【0009】摩擦材料にシリコーン樹脂を使用する従来
の試みは、摩擦ブレーキライニング工業において、良好
には受け入れられていない。シリコーン樹脂を含浸させ
るか、または、シリコーン樹脂で飽和された摩擦ブレー
キライニングは、典型的には、剪断強度および離層抵抗
性に乏しい。さらに、従来製造された摩擦ライニングに
おいて、シリコーン樹脂は、摩擦ブレーキライニングを
過度に弾性的としやすく、これは、望ましくない摩擦特
性を生ずる。したがって、フェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂−ポリシロキサン樹脂で形成される摩擦ブレーキ
ライニング組成物を使用しても成果が上がらなかったこ
とは驚くほどのことではない。このような組成物は、必
要とされる一定の摩擦特性係数を有せず、かくして、高
エネルギーおよび高熱条件下で破損する。
【0010】本発明がなされるまで、“湿式”摩擦材料
として使用するために、粉末樹脂を直接原料紙配合物に
加えることは、全く、開示も示唆もされていなかった。
“湿式”摩擦材料は、材料が、通常、湿潤ブレーキまた
は自動伝達流体、あるいは、その他のこのような媒体に
使用される液体で少なくとも一部潤滑される用途に使用
することができる。“湿式”摩擦材料の使用中、流体
は、別個に、絞り出されるか、または、摩擦材料に含浸
させられる。湿式摩擦材料は、それらの組成および物理
的特性において、“乾式”摩擦材料とは非常に異なる。
性能に寄与する“湿式”材料と“乾式”材料の表面の化
学的および機械的界面潤滑工学現象は、異なる。これ
は、接触する摩擦材料とスチール製セパレータプレート
との界面をいう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、従来技術の摩擦材料に比べて、信頼性と改良さ
れた性質とを有する改良摩擦材料を提供することであ
る。本発明のさらなる目的は、高熱伝導性、高多孔度お
よび高強度を有する摩擦材料を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記考察した要件を達成
するために、多数の摩擦材料について、運転中に遭遇す
るのと同一の条件下で、摩擦および耐熱特性を評価し
た。市販されているブレーキライニングおよび伝達材料
を調べたが、現在の自動車工業によって開発された新規
高エネルギー用途における使用には適当でないことが判
明した。本発明は、湿式摩擦用途、例えば、ブレーキお
よびクラッチ用途において、特に、有効である新規な非
アスベスト摩擦材料に係る。粉末シリコーン樹脂と粉末
フェノール樹脂(および、ある種の実施態様において、
窒化ケイ素粒子)を繊維質基材の水性紙スラリーに配合
または混合し、摩擦材料を形成した時に、高エネルギー
摩擦材料が形成されることが発見された。このような高
エネルギー摩擦材料は、驚くべきことに、高摩擦安定性
と高耐熱性とを有する。
【0013】本発明において、多孔質繊維質基材を含浸
樹脂で飽和させる必要はない。むしろ、摩擦材料に望ま
れる樹脂の量は、粉末シリコーン樹脂と粉末フェノール
樹脂材料との所定濃度を繊維質材料の原料紙スラリーに
加えることによって達成される。粉末樹脂粒子は、紙製
造プロセス中に、直接スラリーに配合される。粉末フェ
ノールおよびシリコーン樹脂粒子は、紙配合物全体に加
えられる。これらの樹脂粒子は、不溶性のままであり、
原料紙スラリーに十分に分散する。繊維質基材が形成さ
れると、樹脂粒子は、その他の成分と配合されて均一な
配合物となる。繊維質基材が形成されると、樹脂を硬化
するために、熱が加えられる。同時に、摩擦材料に所望
のライニング厚さまたは密度を生じさせるために、圧力
が加えられ、摩擦材料を支持スチール(またはその他の
このような材料)のコアプレートに結合させる。硬化の
初期工程において、樹脂は、流動し、樹脂の濃度に応じ
て、繊維質基材中の成分を被覆する。ある種の実施態様
において、最終摩擦材料は、フェノール樹脂約3〜80
重量%およびシリコーン樹脂材料約10〜約80重量%
を含む。
【0014】本発明に従えば、含浸樹脂が含まれないの
で、非飽和摩擦材料は、飽和摩擦材料とは異なって硬化
する。繊維質基材の外の繊維質基材に存在する全ての溶
剤の移動は、加熱速度、樹脂濃度、および、存在する溶
剤のタイプによって影響を受けることができる。さら
に、樹脂の分子量は、紙材料の中心から両側に向かう樹
脂の分布勾配に影響を及ぼす。かくして、本発明に従え
ば、フェノール樹脂とシリコーン樹脂とが繊維質基材に
存在する時には、摩擦材料全体にわたって、より均一な
樹脂の分布が存在する。
【0015】本発明の非飽和シリコーン−フェノール樹
脂基体摩擦材料は、実質的にライニング摩耗の増大のな
い飽和摩擦材料に比べて、25%もの動摩擦係数の増大
を示す。さらに、本発明の非飽和材料に対する静摩擦係
数は、従来の飽和材料に匹敵するものである。また、静
対動摩擦の比が低いことは、摩擦材料の係止中よりスム
ーズなまたはより不変の性能を示す。本発明の非飽和シ
リコーン−フェノール樹脂基体摩擦材料は、摩擦材料の
摩耗のむらおよびセパレータプレート上の“ホットスポ
ット(hot spots)”が摩擦材料の有効寿命中に広がるの
を防止する。摩擦材料に摩耗のむらがほとんど存在しな
い時には、クラッチまたはブレーキ上の摩耗がより“定
常状態”にあり、したがって、クラッチまたはブレーキ
のより不変の性能が存在する。さらに、本発明の摩擦材
料は、摩擦材料が、使用中に、離層に抵抗するような良
好な剪断強度を示す。
【0016】本発明の一態様において、溶剤基体フェノ
ール樹脂を含浸剤として使用する代わりに、本発明は、
繊維質材料を含む水性紙製造スラリーまたは配合物に固
体粉末フェノール樹脂を加える。この粉末フェノール樹
脂の添加は、驚くべきことに、摩擦材料において、フェ
ノール樹脂を有するという長所を有するものの、含浸樹
脂から溶剤を除去するために、摩擦材料を加熱する必要
があるという欠点を有しない。さらに、本発明に従え
ば、粉末シリコーン樹脂を粉末フェノール樹脂とともに
紙混合物に添加した時に、驚くほど良好な摩擦材料を生
成することが判明した。本摩擦材料は、従来の摩擦材料
よりも、高いエネルギー容量および高い摩擦係数を有す
る。さらに、驚くべきことに、窒化ケイ素粉末を粉末シ
リコーン樹脂および粉末フェノール樹脂とともに配合し
た時に、生ずる摩擦材料の動摩擦係数において、さら
に、改良が存在することが判明した。これは、特に驚く
べきことである。何故ならば、窒化ケイ素の繊維は、窒
化ケイ素繊維がスチールセパレータプレート表面に対し
て摩耗性であるので、摩擦材料に含まれることは適当で
ないからである。
【0017】種々のタイプの繊維質基材または原料パル
プ材料が、本発明では有効である。特に有効な繊維質基
材は、綿繊維、ガラス繊維、炭素繊維および/またはア
ラミドフロックもしくは繊維から構成することができ、
これらは、一般に、芳香族ポリカーボンアミド材料と称
される。種々の紙配合物が、本発明において有用であ
り、その他の材料も紙配合物に存在することができると
理解すべきである。有用であると考えられるもう一つの
成分は、弾性材料約70〜75%を含み、残りが、処理
酸、例えば、Palmer International, Worcester, Penny
silvania製の製品4198である、弾性ポリマー粒子で
あり、これは、追加の摩擦ライニング耐摩耗性を付与す
るのに有効である。ゴムタイプの粒子は、摩擦材料を緊
密とし、例えば、クラッチにおいてセパレータプレート
と対をなし、したがって、セパレータプレート間の接触
の“実際(real)”対“見かけ(apparent)”の面積を増大
させる。本発明に従えば、少なくとも一つのフェノール
樹脂が、水性紙パルプまたはスラリーに配合される。本
発明で有用な種々のフェノール樹脂としては、例えば、
水に不溶性の固体粒状フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂であるフェノールノボラック樹脂が挙げられる。
【0018】本発明に有効なフェノール樹脂としては、
Ashland Chemical Inc. Columbus,Ohioからの以下のノ
ボラック樹脂が挙げられる。PB−200A,遊離のフ
ェノール約3〜4%を含む粉砕されたノボラックフェノ
ール樹脂;PB−200B,ヘキサメチレンテトラミン
架橋剤と遊離のフェノール約3〜4%とを含む粉砕され
たノボラックフェノール樹脂;PB206,遊離のフェ
ノール約1〜2%(典型的には、遊離のフエノール約1
%)を有する高分子量粉末または粉砕された熱可塑性ノ
ボラックフェノールホルムアルデヒド縮合物樹脂;およ
び、PB−207,ヘキサメチレンテトラミン架橋剤と
遊離のフェノール約1〜2%(典型的には、遊離のフエ
ノール約1%)とを有する高分子量粉末または粉砕され
たノボラックフェノールホルムアルデヒド縮合物樹脂が
挙げられる。種々のその他のフェノールノボラック樹脂
を使用することができることを理解すべきであり、本発
明で有効であると考えられる。
【0019】驚くべきことに、紙配合物におけるシリコ
ーン樹脂の存在が、摩擦材料の性能に影響を及ぼすこと
が判明した。本発明に従えば、シリコーン樹脂の存在
は、生成する摩擦材料をフレキシブルまたは弾性的とす
る。本発明の摩擦材料に圧力を加えると、より均一な圧
力分布を生じ、これは、ひいては、むらのある摩耗の可
能性を低減する。有用なシリコーン樹脂としては、例え
ば、Wacker Silicones Corporation of Adrian, Michig
an社製のER−84002ポリジメチルシロキサンシリ
コーン樹脂が挙げられ、これは、高反応性と高耐熱性と
を有する一部固体樹脂であり、溶融範囲約50〜100
℃を有し、典型的には、粒子寸法<100ミクロンを有
し、エステル類、アルコール類および芳香族炭化水素に
可溶である。しかし、本発明では、その他のシリコーン
樹脂も使用することができることを理解すべきである。
【0020】高い静摩擦係数および高い動摩擦係数に
は、新たな摩擦材料の使用を必要とする。摩擦材料の摩
擦性能および摩耗性能は、紙形成中に、窒化ケイ素粒子
の原料紙スラリーへの配合によって改良される。好まし
い実施態様において、窒化ケイ素粒子は、平均径寸法約
1ミクロンを有する。しかし、寸法範囲約0.5ミクロ
ン〜約1.5ミクロンにおける変更も可能である。適当
な窒化ケイ素粒子の一つのタイプは、Ube Industires I
nc.からSi34等級SN-E-03として入手可能である。窒
化ケイ素粒子は、約5%の低レベルで使用する時、動摩
擦係数を増大させる。静摩擦係数は、約15%の窒化ケ
イ素粒子レベルが紙配合に使用される時、増大する。
【0021】初期摩擦係数が低い場合、摩擦材料は、摩
擦材料を多数回または多数サイクル使用しないと、摩擦
係数の所望の一定値に達しない。材料が試運転される前
に、必要とされるサイクル数を最小とすることが好まし
い。本発明は、高初期摩擦係数を有する摩擦材料を提供
する。さらに、動摩擦係数が静摩擦係数に近い時には、
クラッチ操作において、一つのギアからもう一つのギア
へと滑らかに伝達される。本発明は、驚くべきことに、
摩擦紙に窒化ケイ素粒子を添加することにより、良好な
静/動摩擦係数比を達成する。さらに、樹脂配合物の製
造に有用なその他の成分および繊維質基材物質への含浸
に使用される種々の樹脂を摩擦材料に含有させることが
できると考えられる。このような成分の一つは、カシュ
ーナッツシェル液体(CNSL)粒子である。また、種
々の充填剤も本発明の摩擦ライニング材料に有効であ
る。特に、シリカ充填剤、例えば、珪藻土(セライト)
が有効である。しかし、その他のタイプの成分および充
填剤も、本発明における使用に対して適当であり、摩擦
材料に使用される成分および充填剤の選択は、摩擦材料
の個々の要件に依存する。
【0022】例えば、炭素繊維は、摩擦材料マトリック
ス用の強化材として機能する。これらの繊維は、耐摩耗
性とライニング圧縮抵抗性とを増大する。摩擦材料がこ
れら二つの特性を示す時には、流体毛管流が改良され
る。圧縮抵抗性の増大は、材料の圧潰のチャンスをなく
すか、または、低減し、毛管流は、維持され、場合によ
っては、幾分改良される。ある種の好ましい実施態様に
おいて、繊維質基材は、繊維質基材用の水性スラリー配
合物の重量基準で、アラミドパルプ、フロックまたは繊
維約3〜70重量%;綿繊維約5〜70重量%;充填剤
物質約5〜70重量%;シリコーン樹脂約10〜80重
量%;フエノール樹脂材料約3〜80重量%;カシュー
ナッツシェル液体粒子約3〜25重量%;および、窒化
ケイ素粉末約3〜25重量%を含む水性スラリーから形
成することができる。
【0023】種々のさらに好ましい実施態様において、
繊維質基材は、アラミドパルプ、フロックまたは繊維約
3〜10重量%;綿繊維約30〜50重量%;充填剤物
質約10〜30重量%;シリコーン樹脂約25〜55重
量%;フェノール樹脂約5〜15重量%;カシューナッ
ツシェル液体粒子約3〜15重量%;および、窒化ケイ
素粉末約2〜7重量%を含む水性スラリーから形成する
ことができる。繊維質基材を摩擦材料または紙に形成し
た後、摩擦材料は、加熱される。加熱は、フェノール樹
脂を約300°Fの温度で硬化させ、シリコーン樹脂を
約400°Fの温度で硬化させる。しかる後、硬化され
た摩擦材料は、適当な手段により、所望の支持体、例え
ば、クラッチプレートまたはブレーキシューに接着され
る。
【0024】湿式クラッチに使用される潤滑剤のタイプ
が、摩擦材料の特性に影響を及ぼすことを理解すべきで
ある。潤滑剤は、静摩擦、動摩擦(および、したがっ
て、静/動の比)、粘度、粘度指数、酸化安定性、極限
圧力容量、気泡安定性等、得られる摩擦材料の種々の性
能および特性に影響を及ぼす。摩擦材料と所望の支持体
との間の界面、機械的および化学的ファクタが、システ
ムの性能に影響を及ぼす。本発明の摩擦材料は、種々の
潤滑剤で有用である。最適な成分および成分の範囲の選
択は、摩擦材料が暴露される条件およびこのようなシス
テムに使用される潤滑剤材料のタイプを評価することに
よって決定することができる。以下の例は、本発明の摩
擦材料が従来の摩擦ライニングよりも改良されているさ
らなる証拠を示す。本発明の種々の好ましい実施態様
は、以下の例において説明するが、これは、本発明の範
囲を限定することを意図したものではない。
【0025】
【実施例】実施例 1 粉末シリコーンおよびフェノール樹脂を2つの基本重量
で、紙配合物において評価した。2つの密度を各基本重
量で評価した。種々のハンドシート配合物は、シリコー
ン樹脂またはフェノール樹脂を含有した。また、一つの
配合物は、シリコーン樹脂とフェノール樹脂粉末とを含
有した。ハンドシート配合物は、また、耐摩耗性を増大
させるために、カシューナッツシェル液体(CNSL)
粒子を含有した。
【0026】材料は、それぞれ、通常のおよび高エネル
ギーの試験処理操作528Cおよび527Cを用いて、
フルパック(Full Pack)摩擦および摩耗評価に付すアセ
ンブリにおいて、使用した。LVFA試験を行った。全
ての試験は、エクソン1975タイプ“H”潤滑(Exxon
1975 Type “H" lubrication)で行った。摩擦繊維質材
料は、綿繊維、登録商標ケブラー(Kevlar)アラミド繊維
パルプ、セライト、および、場合によっては、炭素繊維
および/またはCNSL粒子を示した量含有していた。
【0027】HS−110−90 綿繊維/登録商標ケ
ブラー繊維/セライト/炭素繊維/PB−200Bフェ
ノール粉末(3.0%)/ER−84002シリコーン
樹脂粉末(32%)基本重量=270lb./カリパー(Ca
liper)=0.038インチ 例1−1 [薄い(Thin)]/F.L.T.=0.025
インチ 最終アセンブリ厚さ=0.078〜0.082インチ 例1−2 [厚い(thick)]/F.L.T.=0.035
インチ 最終アセンブリ厚さ=0.098〜0.102インチ HS−111−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/
セライト/炭素繊維/CNSL/ER−84002シリ
コーン樹脂粉末(35%)基本重量=270lb./カリ
パー(Caliper)=0.037インチ 例1−3 厚い/F.L.T.=0.035インチ 最終アセンブリ厚さ=0.098〜0.102インチ 例1−4 薄い/F.L.T.=0.025インチ 最終アセンブリ厚さ=0.078〜0.082インチ
【0028】HS−112−90 綿繊維/登録商標ケ
ブラー繊維/セライト/PB−207フェノール樹脂
(35%)基本重量=200lb./カリパー(Caliper)=
0.028インチ 例1−5 F.L.T.=0.025インチ 最終アセンブリ厚さ=0.074〜0.082インチ HS−113−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/
セライト/PB−206フェノール樹脂(35%)基本
重量=200lb./カリパー(Caliper)=0.028イン
チ 例1−6 F.L.T.=0.025インチ 最終アセンブリ厚さ=0.078〜0.082インチ HS−66−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/セ
ライト/ER−84002シリコーン/炭素繊維 基本
重量=275lb. 例1−7 選択された摩擦材料について、毛管流分析を行い、材料
の平均ポア寸法径を測定した。選択された材料につい
て、圧縮−緩和試験を行い、摩擦材料配合物の弾性特性
を測定した。
【0029】実施例 1A LVFAは、シリコーン粉末と炭素繊維とを含有する紙
配合物にフェノール粉末を加えた時に、パック損失(pac
k loss)が減少することを示した。以下の表Iに見られ
るように、ライニング摩耗は、シリコーンER−840
02樹脂を含有する紙配合物にフェノールPB−200
B樹脂粉末を加えると、4.6ミルから3.9ミルに減
少した。ライニング材料に追加の圧縮を加えた時、摩耗
は、さらに、3.0ミルに減少した。ライニング圧縮と
パーマネントな硬化データとは、その中にフェノール樹
脂を含有するライニングと比較して、シリコーン樹脂粉
末だけを有するライニングがよりパーマネントな硬化を
有することを示す。
【0030】フェノール粉末またはカシューナッツ液体
粒子を配合物に加えると、ともに、摩擦係数が増大す
る。フェノールPB−200B粉末を含有する圧縮材料
(例1−1)は、以下の表Iに示すように、それぞれ、
最高静摩擦係数および動摩擦係数0.127および0.
181を生ずる。カシューナッツシェル粒子を有するラ
イニング厚さを薄くすると、摩擦係数および摩耗を低下
させる(例1−3対例1−4)。
【0031】
【表I】
【0032】実施例 1B さて、以下の表IIを参照すると、上記ハンドシート配
合物を用いて、フルパック試験(528C)−通常のエ
ネルギー試験を行った。3%フェノールPB−200B
粉末を配合物に加えた時、試験6−0866と比較し
て、クラッチパック損失(clutch pack loss)は、高かっ
た。フェノールPB−200B粉末有りおよびなしの試
験を行い、完了した。しかし、フェノールPB200B
粉末添加を有する例1−2(試験6−0939)は、完
了における摩耗45.1ミルを生じた。
【0033】材料密度が約48〜66に増大すると、耐
摩耗性が改良された。CNSL粒子の添加を有する薄い
またはより密な材料配合物は、厚いかより低密度の材料
よりも良好に行われた。CNSL粒子を使用した時に
は、“厚い(thick)”か、より低密度の材料は、17.
5ミル損失し(例1−3、試験6−0940)、他方、
“薄い(thin)”か、より高密度の材料は、14.8ミル
損失した(例1−4,試験6−0941)。ライニング
材料の圧縮量が増加する(すなわち、ライニング密度が
増大する)と、パック損失を低下させる。
【0034】CNSL粒子の添加有りおよび添加なしの
試験からの最終摩擦係数は、それぞれ、例1−3(試験
6−0940)および例1−7(試験6−0866)に
見られるように、同等であった。両試験は、低い表面グ
レージング(glazing)等級“1”を有した。しかし、C
NSL粒子を添加した例1−3(試験6−0940)
は、低い4%の動摩擦係数フェード(fade)を示した。サ
イクル200および1050における動摩擦係数は、そ
れぞれ、0.178および0.171であった。CNS
L粒子を配合物に少量添加すると、摩擦安定性および耐
摩耗性の観点から好ましい。図1は、表IIに記載し
た、例1−1、1−2、1−3および1−7に対して
の、高速動摩擦対サイクル数を示す。
【0035】厚い配合物にフェノールPB200B粉末
を加えると、例1−7(試験6−0866)対例1−2
(試験6−0939)に見られるように、動摩擦係数フ
ェードの9%から4%への低下を生じた。フェノールP
B200B粉末の少量の添加を有する材料(例1−2)
は、それぞれ、サイクル200および1050におい
て、動摩擦係数0.169および0.162を有した。
しかし、表面グレージングの量は、等級“1”から
“4”に増大した。動摩擦係数は、低パーセントのフェ
ードを示しさえするものの、グレージングおよびライニ
ング摩耗は増大した。
【0036】
【表II】
【0037】実施例 1C さて、表IIIを参照すると、上記ハンドシート配合物
を用いて、フルパック試験(527C)−高エネルギー
試験を行った。フェノールPB200B粉末を有する摩
擦材料のエネルギー容量は、より圧縮されたライニング
を試験する時に、増大した。ライニング密度がおおよそ
48から66に増大した時、材料は良好に作用した。特
に、ライニングは、66密度に圧縮されたフェノールP
B200B粉末であった。(例1−1,試験6−094
2)は、わずかに、8%動摩擦フェードで、試験を首尾
よく完了することができた。この材料は、低いグレージ
ング等級“1”を有し、離層および耐摩耗性は、等級
“0”であった。同材料をより低い圧縮に付したとこ
ろ、700サイクルで完了した(例1−2)。
【0038】例1−2(試験6−0943)に対する高
エネルギー試験による結果は、フェノールPB200B
粉末を配合物に含有させた時、シリコーン厚さ材料(例
1−7,試験6−0883)と比較して、好ましい摩擦
を示さなかった。しかし、フェノールPB200B粉末
添加は、ライニング硬化抵抗性を増大させた。フェノー
ルPB200B粉末の添加は、また、ライニングの剪断
強度を増大させることができる。CNSL粒子添加を有
する材料の性能は、圧縮に鋭敏ではなかった。以下の表
IIIは、フルパック高エネルギー試験結果を要約す
る。高速動摩擦係数対サイクルデータは、図2に示す。
【0039】フェノール粉末PB206またはPB20
7を含む材料からの通常および高エネルギー試験(例1
−5および例1−6)結果は、表IIおよび表IIIに
示す。処理操作528Cおよび527Cを用いる試験に
対しての高速動摩擦対サイクル数は、それぞれ、図3お
よび図4に示す。フェノール粉末PB200B材料(表
IIにおける試験6−0838参照)は、フェノール粉
末PB−206およびPB−207を比較するためのベ
ースラインとして、有用である。熱可塑性フェノールP
B−206粉末は、所望の摩擦および摩耗性能を示す。
例えば、例1−6、試験6−0952は、表IIにおい
て示されたように、高い0.160最終動摩擦係数、優
れたパックアセンブリ外観および低い12.6ミル材料
損失を生じた。フェノールPB−200B粉末と同様
に、PB−207材料について行った。表IIにおける
例1−5、試験6−0949対試験6−0838参照。
【0040】
【表III】
【0041】実施例 1D さて、以下の表IVを参照すると、毛管流分析試験(Cap
illary Flow Analysis)を行った。材料基本重量(B
W)が200#から275#に増加すると、摩擦材料に
おけるポア寸法は、約5.5ミクロンから5.0ミクロ
ンに減少する。ある種の実施態様において、炭素繊維の
配合物への添加は、ライニングマトリックスをさらに開
放して、ポア寸法径を大きくするのに有効である。
【0042】
【表IV】
【0043】実施例 1E 以下の摩擦材料配合物を用いて、圧縮−緩和試験を行っ
た。 HS−66−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/セ
ライト/ER−84002シリコーン樹脂/炭素繊維
基本重量=275lb. HS−169−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/
セライト/炭素繊維/PB200Bフェノール樹脂(3
%)/シリコーン樹脂ER−84002(32%) 652C 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/登録商標ア
ロフェン295(Arophene 295)フェノール樹脂(38
%)を有するセライト HS−39−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/セ
ライト/PB200Bフェノール樹脂 HS−40−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/セ
ライト/ER−84002シリコーン樹脂
【0044】圧縮性とは、圧縮された後、材料がその本
来の寸法に戻ることのできる材料の尺度である。図5
a、図5b、図6aおよび図6bを見ると、非飽和シリ
コーン粉末摩擦材料は、少量のフェノール粉末を配合物
に加えた時に、より低いパーマネントな硬化をした。い
ずれの材料も、配合物に含まれる少量の炭素繊維を有す
る。摩擦材料配合物にフェノールPB−200B粉末を
添加すると、パーマネントな硬化値を0.128インチ
/インチ(図6)から0.105インチ/インチ(図6
b)へとほぼ18%低下させた。これらの値は、炭素繊
維なしで、かつ、フェノールPB−200B粉末添加な
しの材料によって示される0.285インチ/インチの
パーマネントな硬化値よりも実質的に低い(図において
示されていないデータ)。
【0045】さて、図7aおよび図7bを参照すると、
38%樹脂含浸フェノールアロフェン295樹脂で飽和
された圧縮材料および非圧縮材料(652C)を比較の
ために評価した。200lb.の基本重量材料は、非圧縮
の時、パーマネントな硬化値0.115インチ/インチ
を有し(図7a);一度、圧縮されると、パーマネント
な硬化値は、0.016インチ/インチに降下する(図
7b)。従来の飽和材料は、非圧縮の時、0.245イ
ンチ/インチの値を有し(図7a)、圧縮された時、
0.076インチ/インチの値を有する(図7b)。
【0046】さて、図8a、図8b、図9aおよび図9
bを参照すると、HS−39−90およびHS−40−
90材料は、それぞれ、フェノールPB−200B粉末
およびシリコーンER84002粉末を含有する。フェ
ノールPB−200B粉末を有する材料は、非圧縮の
時、パーマネントな硬化0.277インチ/インチを有
し(図8b)、他方、シリコーンER−84002粉末
を有する材料は、パーマネントな硬化0.380インチ
/インチを有した(図8a)。シリコーンER−840
02粉末を有する材料は、パーマネントな硬化をより受
けやすい。
【0047】圧縮後、フェノールPB−200B粉末を
有する材料は、パーマネントな硬化値0.160インチ
/インチを有し(図9b)、他方、シリコーンER−8
4002粉末材料は、0.285インチ/インチ硬化を
有した(図9a)。シリコーンER−84002粉末を
有する材料は、パーマネントな硬化をより受けやすい。
本発明の非飽和材料は、従来の飽和材料よりもパーマネ
ントな硬化をより示す。したがって、“高いパック損失
(high pack loss)"を示す非飽和材料は、実際に、圧縮
し、パーマネントに硬化する。
【0048】非飽和材料は、従来の液体飽和材料よりも
実質的により圧縮可能である。フェノールPB−200
B粉末を有する材料の圧縮性は、非圧縮の時、0.33
9インチ/インチであり(図5b)、圧縮された時、
0.258インチ/インチであった(図5a)。非圧縮
の時、0.518インチ/インチに圧縮され、圧縮の
時、0.364インチ/インチに圧縮されるシリコーン
ER−84002粉末を有する材料は、さらにより圧縮
可能であった。より高密度を有するシリコーン粉末摩擦
材料を使用する時、摩耗は減少する。少量のフェノール
粉末のシリコーン粉末含有摩擦材料への添加は、圧縮性
を低下させる。少量のフェノール粉末を加えられたより
高密度のシリコーン摩擦材料は、より高エネルギーの試
験に耐えることができる。
【0049】実施例 2 摩擦材料配合物を製造し、400°Fで2時間硬化させ
た。硬化した材料は、摩擦および摩耗評価のためにコア
プレートに結合させた。試験は、それぞれ、以下の処理
操作で行い、通常のエネルギーおよび高エネルギー52
8Cおよび527Cであった。摩擦材料は、以下の配合
物において、綿繊維、登録商標ケブラー繊維、セライ
ト、炭素繊維およびPB200Bフェノール樹脂ならび
にER−84002シリコーン樹脂を含み、配合物によ
っては、窒化ケイ素および/またはカシューナッツシェ
ル液体粒子(CNSL)を含有していた。
【0050】HS−169−90 綿繊維/登録商標ケ
ブラー繊維/セライト/炭素繊維/フェノール樹脂(3
%)/シリコーン樹脂(32%) 例2−1 274lb.基本重量/F.L.T=0.02
5インチ/ワイヤーアップ 例2−2 274lb.基本重量/F.L.T=0.02
0インチ/ワイヤーアップ HS−168−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/
セライト/炭素繊維/フェノール樹脂(5%)/シリコ
ーン樹脂(30%) 例2−3 274lb.基本重量/F.L.T=0.02
5インチ/ワイヤーアップ 例2−4 274lb.基本重量/F.L.T=0.02
0インチ/ワイヤーアップ HS−167−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/
セライト/炭素繊維/フェノール樹脂(5%)シリコー
ン樹脂(30%)/窒化ケイ素粒子(2%)
【0051】例2−5 270lb.基本重量/F.L.
T=0.025インチ/ワイヤーアップ 例2−6 270lb.基本重量/F.L.T=0.02
0インチ/ワイヤーアップ RHS−20−91 綿繊維/登録商標ケブラー繊維/
セライト/炭素繊維/フェノール樹脂(5%)/シリコ
ーン樹脂(32%)/窒化ケイ素粒子(2%)/CNS
L(3%) 例2−7 275lb.基本重量/F.L.T=0.02
5インチ/ワイヤーアップ 例2−8 275lb.基本重量/F.L.T=0.02
0インチ/ワイヤーアップ HS−116−90 綿繊維/登録商標ケブラー繊維お
よびフロック/セライト/炭素繊維/およびフェノール
樹脂で飽和された粒子
【0052】実施例 2A 上記摩擦材料の摩擦係数とパーセントフェードとを測定
したフルパック試験(通常のエネルギー試験528C)
の結果を以下の表Vに示す。非飽和シリコーン材料は、
平均最終動摩擦係数0.160以上を有し、これは、製
造材料での試験から得られる係数よりもほぼ17%高
い。3%のフェノール樹脂の添加を有するシリコーン基
体紙配合物材料は、最終動摩擦係数0.165を有した
(例1−1参照)。この配合物は、16.7%フェード
を有した。フェノール粉末をより多く加えた時(5
%)、最終動摩擦は、0.173に増大し、フェード
は、8.5%に低下した(例2−3参照)。摩擦材料配
合物に5%フェノール樹脂を加えると、摩擦係数を改良
し、パック損失を低下させ、パーセント動摩擦フェード
を低下させる。
【0053】試験材料例1−1、例2−3および例2−
5に対する摩擦対サイクルの比較を、図10に示す。通
常のエネルギー(528C−1.2馬力)試験におい
て、シリコーン樹脂システムにフェノール粉末を少量添
加することは好ましい。しかし、より高エネルギー(5
27D−1.6馬力)試験を行う時、追加のライニング
グレーズ(lining glaze)は、以下の実施例2Bおよび表
VIIで詳細に示されるように、フェノール粉末の量の
増大を伴うことが判明した。
【0054】2%窒化ケイ素粒子をシリコーン−フェノ
ール配合物に添加すると、パーセント摩擦フェードを
8.5%から6.8%に低下させる補助となる。窒化ケ
イ素粒子の添加は、アセンブリ部品の表面上でのトラン
スファーフィルム(transfer film)の形成を低下させる
補助となる。アセンブリ表面上に形成されるトランスフ
ァーフィルムの量を低減すると、摩擦フェードのパーセ
ントを低下させる補助となる。この低下は、グレーズと
摩擦フェードとが制御することが最も困難な2つのパラ
メータであるので、有意である。
【0055】パック損失と摩耗も測定した。通常のエネ
ルギー528C試験結果は、フェノール粉末含量の3重
量%から5重量%への増大を示し、耐摩耗性の増大を生
ずる。パック損失は、20.1ミルから12.4ミルへ
と低下した。それぞれ、例1−1および例2−3を参
照。カシューナッツシェル液体(CNSL)粒子の添加
は、パック損失の低下を補助する。配合物は、既に、3
%のフェノール粒子と2%の窒化ケイ素粒子とを含有す
るが、この配合物にCNSL粒子を加えると、摩耗は、
さらに、低下する。パック損失は、15.9ミルから
9.0ミルへと低下する。それぞれ、例2−5と例2−
7とを参照。
【0056】
【表V】 表V(その1) フルパック実験室データ 試験処理操作528C-エクソン1975タイプ“H"ATF 1050サイクルデータ 材料の特定 *低速 高速 パック損失 %フェード (ミル) 3%フェノールを有するHS-169-90(例2-2) 0.144 0.160 4.9 15.8% F.L.T.=0.020インチ 試験6-1032 3%フェノールを有するHS-110-90(例1-1) 0.143 0.165 20.1 16.7% F.L.T.=0.025インチ 試験6-0938 5%フェノールを有するHS-168-90(例2-3) 0.155 0.173 12.4 8.5% F.L.T.=0.025インチ 試験6-1033 表V(その2) フルパック実験室データ 試験処理操作528C-エクソン1975タイプ“H"ATF 1050サイクルデータ 材料の特定 *低速 高速 パック損失 %フェード (ミル) 5%フェノール、2%Si3N4を有するHS-167-90 0.143 0.164 15.9 6.8% (例2-5)F.L.T.=0.025インチ 試験6-1035 3%フェノール、2%Si3N4および3%CNSLを有 0.138 0.149 3.3 11.3% するRHS-20-91 試験6-0988(例2-8) F.L.T.=0.020インチ 3%フェノール、2%Si3N4および3%CNSLを有 0.148 0.168 9.0 10.2% するRHS-20-91試験6-0985(例2-7a) F.L.T.=0.025インチ 3%フェノール、2%Si3N4および3%CNSLを有 0.144 0.132 14.8 18.5% するRHS-20-91試験6-1002(例2-7b) F.L.T.=0.025インチ Texaco 13358A-ATF 表V(その3) フルパック実験室データ 試験処理操作528C-エクソン1975タイプ“H"ATF 1050サイクルデータ 材料の特定 *低速 高速 パック損失 %フェード (ミル) 製造材料 試験(6-0835) 0.138 0.136 13.0 8.7% 製造材料 試験(6-0833) 0.129 0.137 17.6 8.1% *45゜法を用いる低速動(Low speed dynamic)
【0057】上記実施例1において、試験したアセンブ
リの厚さは、0.100”および0.080”であり、
これらは、48.4密度(0.035”FLT)、およ
び、67.8密度(0.025”最終ライニング厚さ
F.L.T.)に相当する。実施例2において、アセン
ブリ厚さは、0.070”(F.L.T.=0.02
0”)に低減され、これは、密度84.7に相当する。
アセンブリのスチールコアは、0.030”厚さであ
る。密度は、以下の式に従い、275lb.の基本重量紙
と54%の樹脂含量とを用いて、計算される。高密度ラ
イニングを耐摩耗性の増大について、試験した。
【0058】 D=BW*1/FLT*(1+PU)*0.004 [式中、D=ライニングの密度 BW=3000平方フィートにおける原材料の基本重量
(lb.) FLT=硬化および圧縮後の最終ライニング厚さ(イン
チ) PU=樹脂含浸量] 追加のライニング圧縮を有するアセンブリは、不変的
に、低いパック損失を生じた。3%フェノール粉末を有
する材料は、ライニング密度を増大することによって、
20.1ミルから4.9ミルに低減されたパック損失を
有した。それぞれ、例1−1および例2−2参照。しか
し、例2−2の材料は、15.8%の摩擦フェードとグ
レーズ等級“1”とを有した。高パーセントのフェード
と低いグレージングとは、グレーズ/フェード現象の背
景にある従来の考えとは矛盾する。
【0059】窒化ケイ素粒子とCNSL粒子とを含有す
る摩擦材料を圧縮した時、パック損失は、さらに減少す
る。追加の圧縮は、ライニング密度を84.7に増大さ
せ、パック損失を9.0ミルから3.3ミルへと減少さ
せた。それぞれ、例2−7および例2−8参照。CNS
L粒子および/または窒化ケイ素粒子および/またはラ
イニング圧縮の使用は、摩擦材料の摩耗を低減するのに
有効である。例2−7および例2−8に見られるよう
に、アセンブリ材料の最終ライニング厚さ0.020”
に圧縮すると、パック損失を低減する。しかし、アセン
ブリ密度の増大は、動摩擦マグニチュードの0.168
から0.149への降下を招き、グレーズ等級は、
“1”から“3”へと上昇する。最終ライニング厚さ
0.025”および0.020”における例2−8、例
2−7aおよび例2−7bの材料に対する摩擦対サイク
ル(試験6−0988、6−0985および6−100
2)は、図11に示す。
【0060】実施例 2B 摩擦係数とパーセントフェードとを測定するフルパック
試験(高エネルギー試験527D)を行った。本製造ア
センブリは、この比較的高い1.6Hp試験に不合格で
あることに留意すべきである。本発明の材料は、全て、
以下の表VIに示したように、試験を完了した。アセン
ブリを登録商標アロフェン295(Arophene 295)フェノ
ール樹脂で飽和させた従来の摩擦材料を含む比較HS−
116−90材料での試験は、最終動摩擦係数0.12
9と8.5%の摩擦フェードとを有した。527D処理
操作に従い試験中に、スチールライニング界面温度97
7°Fを生じた。
【0061】シリコーン樹脂配合物と追加の3%PB2
00Bフェノール粉末とを有するアセンブリは、最終動
摩擦係数0.152と8.4%の摩擦フェードとを有す
る。HS−169−90が最終ライニング厚さ0.02
5”を有する試験6−0942参照。2%窒化ケイ素粒
子を使用すると、パーセント摩擦フェードを8.5%レ
ベルに低減する。また5%フェノール粉末を有する摩擦
材料は、最終動摩擦係数0.151を生じた(試験6−
1041、例2−5参照)。
【0062】3%フェノール粉末、2%窒化ケイ素粒子
および3%CNSL粒子を有するシリコーン樹脂配合物
は、低い最終動摩擦係数を有する。この材料は、0.1
25の動摩擦係数と高いパーセント摩擦フェードとを生
ずる(試験6−0989、例2−8参照)。一度、0.
025”に圧縮されると、このライニング材料の性能
は、改良され(試験6−0989、例2−8参照)、パ
ック損失6.8ミルのみを有した。これらのRHS−2
0−91材料は、ライニングを圧縮した時、より低いパ
ーセント摩擦フェードを有し、耐摩耗性の増大を示す
が、84.7の密度に圧縮された時、より低い動摩擦係
数を有する。
【0063】結果は、RHS−20−91では、HS−
116−90含浸フェノール295樹脂材料と比較し
て、より低い摩耗およびより高い動摩擦係数を示す。し
かし、HS−116−90材料は、実験材料と比較し
て、幾分低いパーセント摩擦フェードを有する。RHS
−20−91試験6−0989およびHS−116−9
0に対する摩擦対サイクルの比較は、図12に示されて
いる。3%フェノール粉末を有するHS−169−90
材料を0.020”ライニング厚さに圧縮した時、最終
動摩擦係数は、0.152から0.130へと降下す
る。摩擦フェードは、8.4%から19.8%に増大す
る(試験6−0990、例2−2参照)。
【0064】
【表VI】 表VI(その1) フルパック実験室データ 試験処理操作527C-エクソン1975タイプ“H"ATF 1050サイクルデータ 材料の特定 *低速 高速 パック損失 %フェード (ミル) 3%フェノールを有するHS-169-90(例2-2) 0.122 0.130 13.5 19.8% F.L.T.=0.020インチ 試験6-0990 3%フェノールを有するHS-169-90(例2-1) 0.129 0.132 20.6 15.9% F.L.T.=0.025インチ 試験6-0995 3%フェノールを有するHS-110-90(例1-1) 0.137 0.152 24.5 8.4% F.L.T.=0.025インチ 試験6-0942 5%フェノールを有するHS-168-90(例2-4) 0.126 0.122 13.1 17.6% F.L.T.=0.020インチ 試験6-1036 5%フェノールを有するHS-168-90(例2-3) 0.136 0.148 25.1 11.9% F.L.T.=0.025インチ 試験6-1037 表VI(その2) フルパック実験室データ 試験処理操作527C-エクソン1975タイプ“H"ATF 1050サイクルデータ 材料の特定 *低速 高速 パック損失 %フェード (ミル) 5%フェノール、2%Si3N4を有するHS-167-90 0.130 0.134 14.7 14.1% (例2-6)F.L.T.=0.020インチ 試験6-1040 5%フェノール、2%Si3N4を有するHS-167-90 0.143 0.151 27.8 8.5% (例2-5)F.L.T.=0.025インチ 試験6-1041 3%フェノール、2%Si3N4および3%CNSLを有 0.132 0.134 6.8 12.9% するRHS-20-91(例2-8)F.L.T. =0.025インチ 試験6-0989 3%フェノール、2%Si3N4および3%CNSLを有 0.127 0.125 21.0 21.9% するRHS-20-91(例2-7)F.L.T. =0.025インチ 試験6-0989 表VI(その3) フルパック実験室データ 試験処理操作527C-エクソン1975タイプ“H"ATF 1050サイクルデータ 材料の特定 *低速 高速 パック損失 %フェード (ミル) 製造 試験6-0836 0.136 0.123 22.7 14% 製造 試験6-0834 0.137@ 0.131@ 74.7 なし 800サイクル 800サイクル 810サイクル HS-116-90(H3796) 0.125 0.129 14.0 8.5%フェノール 295樹脂(200#BW) 試験6-0916 *45゜法を用いる低速動(low speed dynamic)
【0065】上記実施例1において、CNSL粒子を含
む527C試験は、より高いアセンブリ表面グレージン
グを示すが、CNSL粒子の添加は、アセンブリ耐摩耗
性の増大を補助する。しかし、3%の樹脂(F.L.
T.=0.025”)を有する試験6−0942は、等
級“1”のグレージングを有し、他方、3%のCNSL
(F.L.T.=0.025”)を有する試験6−09
45は、グレージング等級“3”を有する。両配合物
は、シリコーン樹脂、綿繊維、登録商標ケブラー繊維、
セライトおよび炭素繊維プラスフェノール樹脂またはC
NSL粒子を含む配合物からなる。配合物に使用される
CNSL粒子の量は、アセンブリ摩耗の低下とアセンブ
リグレージングの低下とのバランスである。最終使用用
途が高エネルギーおよび高温に摩擦材料が耐えることを
必要とする場合には、CNSL粒子は、より大きい熱容
量を有する粒子で代替することができる。最終使用用途
が528処理操作によって生ずる範囲内で通常のエネル
ギーと温度レベルとを必要とする場合には、CNSL粒
子の使用は、適切であり、かつ、適当である。何故なら
ば、グレージングは、典型的には、このような通常の操
作条件には関係しないからである。
【0066】フェノール粉末(3%)を含み、CNSL
を含まない材料HS−110−90は、最終ライニング
厚さが0.025”である時、グレージング等級“1”
を有する。上記実施例1における表IIIの試験6−0
942参照。これと同じ材料(HS−169−90)を
最終ライニング厚さ0.020”に圧縮した時、グレー
ジング等級は、“4”に増大する。試験6−0990参
照。フェノール粉末含量が5%に増大した時、0.02
5”の最終ライニング厚さを有する材料は、グレーズ等
級“2”を有する。試験6−1037、例2−3参照。
粒子を含まない同じ材料(HS−168−90)が、試
験6−1036、例2−4に示したように、最終ライニ
ング厚さ0.020”に圧縮された時、グレージング等
級は、“4”である。
【0067】2%の窒化ケイ素粒子を配合物に添加する
と、0.025”の最終ライニング厚さのグレージング
は、等級“3”である。これは、4198粒子を含まな
いHS−168−90での本質的な等級“2”に類似し
ている。圧縮を0.020”に増大しても、グレーズ等
級は、なお、“3”のままである。しかし、3%フェノ
ール粉末を含有する配合物にCNSL粒子を加えた時、
グレーズ等級は、“1”(0.025”最終ライニング
厚さでのHS−110−90を有する試験参照)から
“3”に増大する。RHS−20−91を最終ライニン
グ厚さ0.020”に圧縮した時、グレーズ等級は
“3”のままである。フェノール粉末の量、CNSL粒
子の量および圧縮(または、最終ライニング厚さ)の量
が、アセンブリ表面におけるグレーズ形成の度合いに寄
与する。
【0068】実施例 2C 材料HS−169−90、HS−168−90およびH
S−167−90で、摩擦バンド試験を行った。材料の
摩擦バンド試験は、クラッチプレート試験とバンド試験
との間の試験処理操作において、相関を達成する。3つ
の材料は、界面温度に鋭敏な摩擦係数を有する。動摩擦
係数は、0.143〜0.150の範囲であり、250
°Fにおける静摩擦は、約0.123〜0.155の範
囲であり、係止タイムラグに依存する。
【0069】エクソン1931において、製造SD17
77−B材料で行った摩擦バンド試験は、それぞれ、動
および静摩擦係数0.137および0.104を生じ
た。この温度感度を変えて、LVFA試験を行った。1
に近い静摩擦係数対動摩擦係数の比(S/D比)は、バ
ンド用途にとって、好ましい。3つの異なる潤滑剤にお
いて、種々の温度で、摩擦係数を変えて、低速摩擦装置
[Low Velocity Friction Apparatus(LVFA)]試験
を行った。さて、以下の表VIIを参照すると、使用し
た潤滑剤は、(1)テキサコ 1825 5286、
(2)エクソン1931および(3)エクソン1975
であった。
【0070】
【表VII】
【0071】テキサコ(Texaco)1825 5286−デ
クスロン(Dexron)IIで潤滑された材料 静摩擦: 3つの材料と、製造SD1777材料は、全
て、潤滑剤貯槽温度が上昇するにつれて、降下する静摩
擦係数を有する。300°Fで、SD1777材料は、
静摩擦係数約0.13を生じ、他方、その他の材料は、
それより20%高い値0.156を生じた。最も高い静
摩擦係数(0.160)は、その配合物中に窒化ケイ素
を有するHS−167−90で生じた。最も低い静摩擦
係数(0.153)を有する材料は、HS−168−9
0で生じた。この材料は、摩擦材料の最も安定な静摩擦
を有する。この材料は、その配合物に添加される最高量
のフェノール粉末を有する。
【0072】動摩擦: 3つの材料と、製造SD177
7材料(652C材料をバンド状に巻いた完全なクラッ
チプレートである)は、全て、潤滑剤温度が上昇するに
つれて、増大する動摩擦値を有する。製造SD材料は、
潤滑剤貯槽温度を変化させた時、動摩擦係数において最
小の5〜7%の変動を有する。潤滑剤温度を変化させた
時には、実験材料の摩擦係数において、大きな15〜2
0%の変動が存在する。より高い潤滑剤貯槽温度を使用
した時、材料は全てより低いS/D比を生ずる。
【0073】評価された潤滑剤温度300°Fにおい
て、3つの材料のうち、2つは、高い動摩擦を有する。
低いフェノール含量を有する材料(HS−169−9
0)および窒化ケイ素粒子の添加を有する材料(HS−
167−90)は、300°Fの高い0.180の動摩
擦係数を有する。より高いフェノール含量を有するライ
ニング材料は、潤滑剤貯槽温度を変化させた時、変動の
少ない静および動摩擦係数を有しやすい。高いシリコー
ン樹脂含量の材料は、高い摩擦係数を生ずる。
【0074】エクソン(Exxon)1931−デクスロン(De
xron)IIEで潤滑された材料 SD1777より高い摩擦係数を有する材料で行った。
エクソン1931デクスロンIIEで潤滑された試験
は、テキサコ(Texaco)1825 5286−デクスロン
(Dexron)IIで潤滑された試験と比較して、より低い静
値と幾分より低い動値とで行った。 静摩擦: 潤滑剤貯槽温度が上昇するにつれて、全ての
材料は、静摩擦係数が降下する。潤滑剤の添加パッケー
ジは、高温における摩擦を抑制するのにより効果的であ
る。製造SD1777材料は、300°Fにおける係数
0.12を生じ、他方、その他の材料は、10%高い
0.136値を生じた。
【0075】潤滑剤貯槽温度を変化させた時、HS−1
68−90材料は、その他の材料と比較して、幾分少な
いパーセント静摩擦変動を有する。窒化ケイ素粒子を有
するHS−167−90材料は、200°Fおよび10
0°F潤滑剤貯槽温度で、最高の静摩擦係数を有する。
この材料における窒化ケイ素粒子は、潤滑剤添加パッケ
ージが摩擦を抑制するのを一部防ぐ。
【0076】動摩擦: 3つの材料と、製造SD177
7材料は、全て、潤滑剤温度が上昇するにつれて、増大
する動摩擦係数を有する。製造SD1777材料は、潤
滑剤貯槽温度を変化させるにつれて、約5〜10%変動
する動摩擦係数を有する。その他の材料では、10〜2
0%の動摩擦の変動を生ずる。これらのその他の材料
は、300°Fで、平均0.178の動摩擦を有し、こ
れは、SD1777製造材料よりも約9%高い。
【0077】エクソン(Exxon)1975−タイプ“H”
で潤滑された材料 静摩擦: 100°Fと300°Fとの貯槽温度の間
で、摩擦材料は、全て、ほぼ20%の摩擦変動を示す。
SD1777材料は、200°Fと300°Fとの間
で、一定の0.107である。その他の材料は、繰り返
すと、少なくとも10%大きい摩擦変動を有する。 動摩擦: 摩擦安定性の結果は、デクスロン“II”お
よびデクスロン“IIE”流体を有するものと比較し
て、エクソン(Exxon)1975−タイプ“H”流体で実
質的に改良される。材料は、検討した温度範囲にわたっ
て、全て、5%より低い動摩擦変動を有する。
【0078】実施例 2D 試験処理操作がスチールと摩擦材料との間の700°F
界面温度を特徴とする試験で、RHS−20−91材料
をエクソン1975タイプ“H”潤滑で評価した。96
00サイクル後、RHS−20−91材料は、13.8
%の動摩擦フェードを示した。初期摩擦値として、サイ
クル200での0.152係数を用いて、フェードを計
算した。材料は、試験を完了したが、サイクル9,60
0と10,000との間で摩耗した。総パック損失は、
0.069”であった。
【0079】フルパック試験: 通常のエネルギー
(1.2Hp)試験において、シリコーン−フェノール
非飽和摩擦材料は、SD1777製造材料より17%高
い動摩擦係数で行った。シリコーン樹脂を含有する原料
紙配合物に、フェノール粉末、CNSL粒子および窒化
ケイ素粒子を含ませた時、パック損失およびパーセント
摩擦フェードは低下する。摩耗における最も大きな低下
は、ライニング材料を84.7密度に圧縮した時、生じ
る。高密度では、実験材料は、製造材料の2倍の耐摩耗
性を有する。
【0080】RHS−20−91材料は、700°F界
面温度試験において、9,600サイクルに対して、比
較的安定な摩擦性能を維持する。LVFA試験は、潤滑
剤貯槽温度を変化させた時、高シリコーン材料の動摩擦
がフェノール材料よりもほぼ10%多く変動することを
示す。テキサコ18255286およびエクソン193
1潤滑システムの両方において、10%大きい摩擦変動
が認められる。貯槽温度変化に対する感度は、エクソン
1975タイプ“H”潤滑システムにおいて、より顕著
でない。
【0081】実施例 3 粉末シリコーン−フェノール樹脂システムで摩擦材料を
製造した。紙を形成する前に、樹脂を湿潤スラリーに入
れる。約30%のシリコーンER84002粉末と約5
%のフェノールPB206粉末とを含む樹脂混合物を使
用した。材料は、400°Fで、120分間硬化させ
た。液体フェノール樹脂で飽和された摩擦材料は、35
0°Fにおいて、30分間で硬化した。材料を全て結合
させ、ワイヤーサイドアップ(wire side up)し、アセン
ブリ部品を形成した。アセンブリは、通常および高エネ
ルギー処理操作528および527に従い、クラッチパ
ック試験に付した。試験は、全て、エクソンタイプ
“H”潤滑で行った。ハンドシート配合物を以下に掲示
する。
【0082】ハンドシートは、全て、ワイヤーサイドア
ップを完了し、最終ライニング厚さ(F.L.T.)
0.020”とし、約200#基本重量(BW)で製造
した。 RHS−124−91(例3−1) 綿繊維/登録商標
ケブラー繊維/セライト/CNSL粒子/弾性(ポリマ
ー)粒子/Si34粒子/シリコーン樹脂(30%)/
フェノール(5%)樹脂 RHS−124−91(例3−2) 綿繊維/登録商標
ケブラー繊維/セライト/黒鉛粒子/炭素繊維/シリコ
ーン樹脂(30%)/フェノール(5%)樹脂 RHS−107−91(例3−3) 綿繊維/登録商標
ケブラー繊維/シリカ粒子/弾性(ポリマー)粒子/ガ
ラス繊維/シリコーン樹脂(30%)/フェノール(5
%)樹脂 RHS−105−91(例3−4) 綿繊維/登録商標
ケブラー繊維/セライト/黒鉛粒子/シリコーン樹脂
(30%)/フェノール(5%)樹脂 RHS−103−91(例3−5) 綿繊維/登録商標
ケブラー繊維/セライト/CNSL粒子/Si34粒子
/シリコーン樹脂(30%)/フェノール(5%)樹脂
【0083】実施例 3A 粉末シリコーン−フェノール樹脂システムは、種々の原
料紙材料配合物と相溶性である。粉末樹脂は、繊維およ
び粒子の混合物と十分に結合する。本実施例は、粉末樹
脂システムが高エネルギー(例3−2)および高摩擦
(例3−5)材料配合物に、等しく適用可能であること
を示す。これらの5つの材料配合物での試験は、以下の
表VIIIに示すように、粉末樹脂システムが、広範な
材料、例えば、黒鉛、炭素、綿およびその他の成分とと
もに使用可能であることを示す。アセンブリは、ライニ
ングの離層または表面の摩耗を生ずることなく、通常の
試験処理操作を首尾よく完了した。
【0084】摩擦係数 2つの材料、例3−5および例3−1を有するアセンブ
リを高い0.184動摩擦係数で試験したが、パック損
失がより高かった。しかし、これらのアセンブリは、パ
ック損失0.018〜0.026インチを生じ、パーセ
ント摩擦フェードは低かった。例3−5の材料は、6.
1%の摩擦フェードを有するのみで、高摩擦、低エネル
ギー最終使用用途に適当である。非飽和樹脂システムで
評価した5つの材料配合物のうち、例3−1の材料(6
−1144)は、最も低い(3.2%)の動摩擦フェー
ドで試験した。この試験は、動摩擦係数0.183とS
/D比0.82とを生じた。しかし、パック損失26イ
ンチは、高く、表面外観等級は、多量のカシューナッツ
液体がシリコーン粉末樹脂と十分に結合しなかったこと
を示した。その他の3つの材料、例3−2、例3−4お
よび例3−3での試験は、ほぼ0.170の動摩擦係数
を生じ、動摩擦フェードは、11%であった。例3−
3、例3−2および例3−4材料は、それぞれ、パック
損失、3.2ミル、8.4ミルおよび13.0ミルを生
じた。3つの材料は、全て、優れたアセンブリ表面外観
を有した。図13は、上記試験に対しての組み合わせ摩
擦対サイクルを示すグラフである。
【0085】試験したアセンブリは、全て、1未満の静
対動(S/D)比を生じ、これは、摩擦対速度曲線の下
降を意味する。(静係数は、ここでは、“低速動(low
speed dynamic.)という語と同義に使用される。S/D
比は、0.98〜0.87の範囲であり、低S/D比
は、スムーズにシフトするクラッチの典型である。
【0086】各配合物に対するアセンブリ条件を評価し
た。低いパック損失3.2ミルおよび8.4ミルは、そ
れぞれ、例3−3(試験6−1142)および例3−2
(試験6−1140)配合物での試験の結果である。両
材料は、高速度動摩擦係数ほぼ0.170を有した。ア
センブリ表面条件は、試験後、優れていた。例3−2タ
イプの材料は、表面グレーズ等級“3”を有するのに対
し、その他の外観等級の全て、摩耗、ブレークアウトお
よび離層は、“0”であった。例3−3の材料に対し、
グレーズおよび摩耗は等級1で、他の外観等級は0であ
つた。528処理操作の試験条件の下では、例3−3の
アセンブリが最も低い摩耗を有した。
【0087】例3−4(6−1141)材料は、パック
損失13.0ミルで試験した。アセンブリは、高速動摩
擦係数ほぼ0.170を生じ、グレージング等級“2”
であった。このパックその他の全ての表面等級は、
“0”であった。例3−5材料は、17.9ミルのパッ
ク損失を生じ、摩耗およびグレーズに対するアセンブリ
表面外観等級は、“1”であった。その他の表面外観等
級は、“0”であった。
【0088】
【表VIII】
【0089】実施例 3B 本発明の粉末樹脂シリコーン−フェノールシステムを有
する4セットのアセンブリを高エネルギー試験に付し
た。3つの非飽和材料が首尾よく試験に合格し、下降係
止曲線の形状を維持した。静対動(S/D)摩擦比は、
“1”未満である。高エネルギー試験の結果を以下の表
IXに示す。摩擦対サイクル数の比較は、図14に示
す。例3−3の材料は、13.6%フェード後、動摩擦
係数0.133で試験を終えた。パック外観は、試験完
了後、優れていた。外観等級は、グレージングが“2”
であった以外は、全て、“0”であった。
【0090】非飽和樹脂システムは、種々の摩擦材料配
合物と相溶性である。高エネルギー例3−2および3−
4材料は、その他の3つの配合物以外に、非飽和樹脂シ
ステムで十分に行えた。通常のエネルギー(処理操作5
28)試験において、動摩擦係数は、高く(0.17〜
0.18)、静/動比は、低く(<0.87)、アセン
ブリ表面外観は、試験後、良好であった。例3−3、例
3−2および例3−4材料は、高エネルギー527試験
処理操作を終えた。すべて、優れたアセンブリ表面条件
を有した。最も低い摩耗16.2ミルは、例3−3材料
での試験の結果であった。例3−3を有するアセンブリ
は、摩耗、ブレークアウトまたは離層がなかった。
【0091】
【表IX】
【0092】本発明は、クラッチプレート、伝達バン
ド、ブレーキシュー、シンクロナイザーリング、摩擦デ
イスクまたはシステムプレートで使用するのに、高エネ
ルギー摩擦材料として有用である。本発明の上記実施態
様の説明は、本発明の例を示すもので、特許請求の範囲
に記載した本発明の範囲を限定する意図は全くない。
【図面の簡単な説明】
【図1】表IIに示した種々のライニング材料に対し、
サイクル数が増大するにつれての、摩擦係数を比較する
グラフである。
【図2】表IIIに示した種々の配合物に対し、サイク
ル数が増大するにつれての、摩擦係数を比較するグラフ
である。
【図3】表IIに示した種々の配合物に対し、サイクル
数が増大するにつれての、摩擦係数を比較するグラフで
ある。
【図4】表IIIに示した種々の配合物に対し、サイク
ル数が増大するにつれての、摩擦係数を比較するグラフ
である。
【図5】図5aは、粉末シリコーン樹脂を含む非圧縮摩
擦材料に対しての圧縮および圧縮またはパーマネントな
硬化を比較するグラフであり;図5bは、粉末シリコー
ン樹脂と粉末フェノール樹脂とを含む非圧縮摩擦材料に
対しての圧縮および圧縮またはパーマネントな硬化を比
較するグラフである。
【図6】図6aは、粉末シリコーン樹脂を含む圧縮摩擦
材料に対しての圧縮および圧縮またはパーマネントな硬
化を比較するグラフであり;図6bは、粉末シリコーン
樹脂と粉末フェノール樹脂とを含む圧縮摩擦材料に対し
ての圧縮および圧縮またはパーマネントな硬化を比較す
るグラフである。
【図7】図7aは、フェノール樹脂で飽和された従来の
非圧縮摩擦材料に対しての圧縮およびパーマネントな硬
化を比較するグラフであり;図7bは、フェノール樹脂
で飽和された従来の圧縮摩擦材料に対しての圧縮および
パーマネントな硬化を比較するグラフである。
【図8】図8aは、シリコーン樹脂を含む非圧縮摩擦材
料に対しての圧縮およびパーマネントな硬化を比較する
グラフであり;図8bは、フェノール樹脂を含む非圧縮
摩擦材料に対しての圧縮およびパーマネントな硬化を比
較するグラフである。
【図9】図9aは、シリコーン樹脂を含む圧縮摩擦材料
に対しての圧縮およびパーマネントな硬化を比較するグ
ラフであり;図9bは、シリコーン樹脂を含む非圧縮摩
擦材料に対しての圧縮およびパーマネントな硬化を比較
するグラフである。
【図10】表IIと表Vに示した種々の配合物に対し、
サイクル数が増大するにつれての、摩擦係数を比較する
グラフである。
【図11】表Vに示した種々の配合物に対し、サイクル
数が増大するにつれての、摩擦係数を比較するグラフで
ある。
【図12】表VIに示した種々の配合物に対し、サイク
ル数が増大するにつれての、摩擦係数を比較するグラフ
である。
【図13】表VIIIに示した種々の配合物に対し、サ
イクル数が増大するにつれての、摩擦係数を比較するグ
ラフである。
【図14】表IXに示した種々の配合物に対し、サイク
ル数が増大するにつれての、摩擦係数を比較するグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 3/14 C09K 3/14 530F 530G F16D 69/02 F16D 69/02 C (72)発明者 マーク・エイ・イエスニク アメリカ合衆国イリノイ州60137,グレ ン・エリン,ウエスト・220・エッジウ ッド・コート 23 (56)参考文献 特開 昭60−28484(JP,A) 特開 昭59−206435(JP,A) 特開 昭60−40834(JP,A) 特開 昭62−17435(JP,A) 特開 昭62−261724(JP,A) 特開 平5−26271(JP,A) 特開 平7−26034(JP,A) 特開 平7−83258(JP,A) 特開 平7−151174(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/14 C09K 3/14 F16D 69/02

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿潤な環境で使用するための非アスベス
    ト摩擦材料であって、その中に、少なくとも一種の粉末
    シリコーン樹脂と少なくとも一種の粉末フェノール樹脂
    を配合した水性紙スラリー配合物から形成される多孔質
    繊維質基材を含み、この摩擦材料が、均一な摩擦係数を
    示し、前記繊維質基材の重量基準で、前記繊維質基材中
    に、前記フェノール樹脂が、3〜80重量%の量存在
    し、前記シリコーン樹脂が、25〜80重量%の量存在
    し、前記粉末シリコーン樹脂と粉末フェノール樹脂は、
    前記繊維質基材全体にわたって分散している、非アスベ
    スト摩擦材料。
  2. 【請求項2】 前記多孔質繊維質基材が、さらに、2〜
    25重量%の窒化ケイ素粒子を含む、請求項1に記載の
    摩擦材料。
  3. 【請求項3】 前記多孔質繊維質基材が、さらに、3〜
    25重量%のカシューナッツシェル液体粒子を含む、請
    求項2に記載の摩擦材料。
  4. 【請求項4】 前記繊維質基材が、アラミドパルプおよ
    び/または繊維と綿繊維とを含む、請求項3に記載の摩
    擦材料。請求項1に記載の摩擦材料。
  5. 【請求項5】 前記繊維質基材が、前記繊維質基材用の
    前記水性スラリー配合物の重量基準で、アラミドパル
    プ、フロックおよび/または繊維3〜70重量%;綿繊
    維5〜70重量%;充填剤物質5〜70重量%;シリコ
    ーン樹脂25〜80重量%;フェノール樹脂3〜80重
    量%;カシューナッツシェル液体粒子3〜25重量%;
    および、窒化ケイ素粉末2〜25重量%を含む、水性ス
    ラリー配合物から形成される、請求項4に記載の摩擦材
    料。
  6. 【請求項6】 前記繊維質基材が、アラミドパルプ、フ
    ロックおよび/または繊維3〜10重量%;綿繊維30
    〜50重量%;充填剤物質10〜30重量%;シリコー
    ン樹脂25〜55重量%;フェノール樹脂5〜15重量
    %;カシューナッツシェル液体粒子3〜15重量%;お
    よび、窒化ケイ素粉末2〜7重量%を含む、請求項6に
    記載の摩擦材料。
  7. 【請求項7】 非アスベスト摩擦材料を製造するための
    方法であって、少なくとも一種のシリコーン樹脂と少な
    くとも一種のフェノール樹脂とを水性紙スラリー配合物
    に加え、多孔質繊維質基材を形成し、前記繊維質基材を
    加熱させて、前記フェノール樹脂と前記シリコーン樹脂
    とを硬化させることを含む方法。
  8. 【請求項8】 前記繊維質基材が、さらに、2〜25重
    量%の窒化ケイ素粒子を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記繊維質基材が、さらに、3〜25重
    量%のカシューナッツシェル液体粒子を含む、請求項8
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記繊維質基材が、アラミドパルプお
    よび/または繊維と綿繊維とを含む、請求項9に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 前記繊維質基材が、前記繊維質基材用
    の前記水性紙スラリー配合物の重量基準で、アラミドパ
    ルプ、フロックおよび/または繊維3〜70重量%;綿
    繊維5〜70重量%;充填剤物質5〜70重量%;シリ
    コーン樹脂25〜80重量%;フェノール樹脂3〜80
    重量%;カシューナッツシェル液体粒子3〜25重量
    %;および、窒化ケイ素粉末2〜25重量%を含む、請
    求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記繊維質基材が、シリコーン樹脂2
    5〜55重量%;フェノール樹脂5〜15重量%;カシ
    ューナッツシェル液体粒子3〜15重量%;および、窒
    化ケイ素粉末2〜7重量%を含む、請求項11に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項7に記載の方法によって製造さ
    れる非アスベスト摩擦材料。
  14. 【請求項14】 クラッチフェーシング形態における、
    請求項1に記載の摩擦材料。
  15. 【請求項15】 クラッチフェーシング形態における、
    請求項4に記載の摩擦材料。
  16. 【請求項16】 ブレーキシューライニング形態におけ
    る、請求項1に記載の摩擦材料。
  17. 【請求項17】 ブレーキシューライニング形態におけ
    る、請求項4に記載の摩擦材料。
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