JPH08272465A - 出力電圧の温度特性の制御方法、この方法を用いて温度特性を調整した電圧源回路、その方法を用いて温度特性を変化させる機構を有する電圧源回路、ならびにその方法を用いて温度特性を変化させる機構を有する液晶用安定化電源回路 - Google Patents
出力電圧の温度特性の制御方法、この方法を用いて温度特性を調整した電圧源回路、その方法を用いて温度特性を変化させる機構を有する電圧源回路、ならびにその方法を用いて温度特性を変化させる機構を有する液晶用安定化電源回路Info
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- JPH08272465A JPH08272465A JP7099624A JP9962495A JPH08272465A JP H08272465 A JPH08272465 A JP H08272465A JP 7099624 A JP7099624 A JP 7099624A JP 9962495 A JP9962495 A JP 9962495A JP H08272465 A JPH08272465 A JP H08272465A
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Abstract
度に調整できるようにし、その結果として、例えば、種
々の液晶パネルに適用可能な、使い勝手が向上した電源
回路を実現することにある。 【構成】 本発明の電圧出力の温度特性の制御方法は、
温度勾配CT(単位:%/℃)という、温度特性を判断
するための新規な基準を採用し、定電流を抵抗ならびに
ダイオードの直列接続回路に供給し、この直列接続回路
の両端に発生する電圧を電圧出力とし、前記ダイオード
の接続個数(n)あるいは前記抵抗の抵抗値の調整によ
って出力電圧(Vref)の温度勾配(CT)を制御して温
度特性を制御することを特徴とする。
Description
制御方法、この方法を用いて温度特性を調整した電圧源
回路、その方法を用いて温度特性を変化させる機構をも
つ電圧源回路、ならびにその方法を用いて温度特性を変
化させる機構を有する液晶用安定化電源回路に関する。
割)駆動する場合の、駆動電圧(VOP)に対する輝度特
性の一例が図20に示される。
形によるものと非選択波形によるものとに区別され、自
動車用に多く用いられるネガ表示の場合には、選択波形
における輝度特性が50%以上、非選択波形における輝
度特性が5%以下になるように駆動電圧VOP(それぞれ
V1,V2)を設定するのが一般的である。
弾性定数や誘電率の温度特性のために温度が上がると低
下する、負の温度係数を有する。
は選択波形と非選択波形との差が小さくなり、クロスト
ークのない動作電圧範囲(図20中のT2)は非常に小
さなものとなる。
特性を何ら考慮せずに、常に一定の液晶駆動電圧を与え
ると、上述した適切な動作電圧範囲を外れてクロストー
クが生じ、本来なら選択されないドットが選択されてし
まう恐れがある。
存性に対する対策としては、図21に示される、サーミ
スタ(800)を用いて液晶駆動用IC(900)の電
源電圧(VDD)に液晶パネルと同様の温度特性をもたせ
る方法がある。
液晶表示体用安定化電源を用い、pn接合の温度係数
に、抵抗の分割比できまる可変の補正定数を乗算して、
電源電圧の温度係数を液晶パネルの温度係数に合わせて
変化させるという技術が開示されている。
の温度依存性は各種の液晶パネル毎に異なる。したがっ
て、その液晶パネルの温度特性に対応した電源回路を液
晶パネル毎に用意しなければならず、実際の使用上、不
便である。
路の出力電圧を各種の液晶パネルの特性に合わせて自在
に高精度に変化させて、一つの電源回路で種々の液晶パ
ネルに適合させることができないかを検討した。
る技術では、モノリシック化が困難であり、したがって
温特の制御精度が悪く、また、温特制御の自由度も小さ
く、上述の目的を達成し得ないことがわかった。
1号公報の技術は、充分に実用に耐えるものであるが、
一つの電源回路で種々の液晶パネルの温特に高精度に適
合させるという目的達成には、精度,調整の自由度の点
で不十分な点があり、また、この技術によれば、チップ
面積の増大やコスト高も生じやすいことがわかった。
技術では、次のようにして出力電圧VOUTの温特を制御
する。
3)・(R2/R1)・Vst となる。
電圧,VBEはpn接合ダイオードの順方向電圧であり、
さらに、仮にVBEの温特をγ(mv/℃),(R4/R
3)=A,(R2/R1)=Bとおくと、出力電圧V
OUTの温度係数α(mv/℃)は、上式を温度で微分し
て求められ、したがって、α=Aγとなる。
力電圧の温度係数αを変化させることができる。
り、VOUTのレベルシフトが可能である。
のみを用い、細かな温特の制御はすべて抵抗の分割比に
よってのみ行うため、その抵抗分割比を多段階に高精度
に制御する機構(例えば、公告公報に記載されるよう
に、分割比を記憶したメモリや、抵抗とトランスファー
ゲート(アナログスイッチ)と組み合わせて構築される
抵抗網等)が必要であり、チップ面積が増大しやすく、
また、抵抗分割して得た電圧をトランスファゲート(ア
ナログスイッチ)を介して出力するためにその歪みによ
り出力電圧に誤差が生じやすい等、精度ならびに調整の
自由度の面で、一定の限界がある。
結果に基づいてなされたものであり、その目的は、出力
電圧の温度特性を高精度に、かつより自由に調整できる
ようにした出力電圧の温度特性の制御方法を提供するこ
とであり、他の目的は、その方法を用いて温度特性を調
整した電圧源回路を提供することであり、さらに他の目
的は、その方法を用いて温度特性を変化させる機構を有
する電圧源回路を提供することであり、さらに他の目的
は、その方法を用いて温度特性を変化させる機構を有す
る液晶用安定化電源回路を提供することである。
本発明は、以下のような構成となっている。
の温度特性の制御方法は、温度勾配CT(単位:%/
℃)という、温度特性を判断するための新規な基準を採
用し、定電流を抵抗ならびにダイオードの直列接続回路
に供給し、この直列接続回路の両端に発生する電圧を電
圧出力とし、前記ダイオードの接続個数(n)あるいは
前記抵抗の抵抗値の調整によって出力電圧(Vref)の
温度勾配(CT)を制御して温度特性を制御することを
特徴とする。
は、第1および第2の基準電流作成手段によって得られ
た第2の基準電流(I2)を、抵抗(R2)とn個(n
は1以上の自然数)のダイオード(D1〜Dn)とが直
列に接続されてなる直列接続回路に供給し、この直列接
続回路の両端に、温度勾配(CT)が調整された電圧出
力(Vref)を得ることを特徴とする。
は、出力電圧(Vref)の電圧値を調整するためのレベ
ルシフト回路をさらに具備することを特徴とする。
は、請求項2または3において、第2の基準電流作成手
段をカレントミラーで構成し、第1の基準電流をカレン
トミラーの基準側トランジスタに供給し、カレントミラ
ー比に対応した第2の基準電流をカレントミラーの出力
側トランジスタより得るようにしたことを特徴とするも
のである。
は、請求項2〜4のいずれかにおいて、第1の基準電流
を決定する抵抗と、直列接続回路を構成する抵抗とを同
一の特性とすることを特徴とする。
は、請求項2〜4のいずれかにおいて、第1の基準電流
を決定する抵抗と、直列接続回路を構成する抵抗とを異
なる特性とすることを特徴とする。
は、請求項2〜6において、直列接続回路を構成するダ
イオード(D1〜Dn)を、半導体基板の表面絶縁膜上
に形成されたポリシリコン中にp型不純物ならびにn型
不純物を導入してpn接合を構成することにより形成さ
れたポリシリコンダイオードにより構成したことを特徴
とする。
は、請求項2〜7のいずれかにおいて、出力電圧の温度
特性が補償された定電圧回路であって、半導体基板に他
の回路とともに集積して形成され、極めて小さな温度依
存性を有する定電圧回路を使用して、第1の基準電流を
作成することを特徴とする。
は、請求項2〜7のいずれかにおいて、半導体の禁制帯
幅に相当する電圧を発生するバンドギャップ回路、ある
いは、MOS(金属−絶縁体−半導体)構造の仕事関数
の差に相当する電圧を発生する仕事関数差回路のいずれ
かを用いて第1の基準電流を作成することを特徴とする
ものである。
接続回路を構成する抵抗の一端を動作電源電位に接続し
たものである。
回路は、第2の基準電流を直列接続回路に供給して、そ
の直列接続回路の両端に発生する電圧を電圧出力(V
ref)とすると共に、さらに、直列接続回路のダイオー
ドの段数ならびに抵抗値を調整するための調整回路を設
け、その調整回路におけるスイッチ手段の開閉制御によ
ってダイオードの個数(n)または抵抗の抵抗値の少な
くとも一つを制御し、これによって、出力電圧
(Vref)の温度勾配(CT)を制御可能となっているこ
とを特徴とする。
示体に駆動電圧を供給する液晶用安定化電源回路は、駆
動電圧を作成するための電圧源として、液晶表示体のし
きい値電圧の温度に依存した変化に伴って出力電圧(V
ref)が変化する定電圧回路を用い、この定電圧回路
は、第2の基準電流を直列接続回路に供給して、その直
列接続回路の両端に発生する電圧を電圧出力(Vref)
とすると共に、さらに、直列接続回路のダイオードの段
数ならびに抵抗値を調整するための調整回路を設けた構
成を有しており、その調整回路におけるスイッチ手段の
開閉制御によってダイオードの個数(n)または抵抗の
抵抗値の少なくとも一つを制御し、これによって、出力
電圧(Vref)の温度勾配(CT)を制御可能となってい
ることを特徴とするものである。
御方法では、「温度勾配」という新規な基準を導入し、
従来にない相対的な概念で温度特性を精度よく、かつ、
より自由に制御するものである。
本発明の方法を用いて、電圧源回路を構築したものであ
る。
る基準電圧源の温特,抵抗の温特,カレントミラー比等
の調整や、IC製造後における、制御信号によるダイオ
ードの接続個数や基準温度における抵抗の抵抗値の調整
等によって、出力電圧(Vref)の温度勾配(CT)を広
範囲にわたって高精度に制御できる。
ベルシフト回路を設け、出力電圧の絶対値を調整する。
子の相対比を調整することによって温度勾配を種々に制
御できるが、これはあくまで相対的な割合を制御してい
るのであり、この場合には、電圧源回路の出力電圧の絶
対値はそのような割合の調整に対応して変動し、所望の
範囲外となることも考えられる。
接続することにより、所定の温度勾配の出力電圧(V
ref)が得られた後に、その温度勾配はそのままに、出
力電圧の絶対値を所定のレベルに調整することができ
る。
った定電圧回路が得られる。
電流と第2の基準電流との比をカレントミラー比(つま
りトランジスタのサイズ)によって調整する。
する場合に比べ、極めてコンパクトに、かつ、精度よ
く、第1の基準電流に対して所定の比率を持った第2の
基準電流を作成することができる。
半導体回路の製造プロセスにおいて、抵抗の温特(温度
係数)の極性を調整することにより、出力電圧の温度勾
配の微妙な調整が可能となる。
路を構成するダイオードを、ポリシリコンダイオードで
形成する。ポリシリコンダイオードのpn接合形成のた
めの不純物導入工程は、MOSトランジスタの製造工程
と共用化されている。
(VF)は、通常の拡散層を利用したpn接合ダイオー
ドの順方向電圧よりかなり小さく、したがって、接続段
数(n)の調整による出力電圧の温度勾配の制御に適し
ている。
1の基準電流を作成するための定電圧源として、バンド
ギャップ回路等の極めて高精度に温特の補償がなされた
電圧源回路を用いて温度による変動を抑えて、出力電圧
(Vref)の温度勾配(CT)の調整を容易化している。
回路化に伴う微少な温特を積極的に利用して、出力電圧
(Vref)の温度勾配(CT)をより高精度に制御するこ
ともできる。
接続回路を構成する抵抗を動作電源電位に接続する。
のpn接合容量が付加されるために空乏層の影響をうけ
て、両端電位が微妙に変動しやすい。したがって、抵抗
の一端を安定な動作電源電位に接続することにより、そ
の電圧変動を低減することができる。
続回路におけるダイオードの接続段数(n)や抵抗の抵
抗値を、調整回路により外部から可変できるようにした
ものである。これにより、電圧源回路の使用の自由度が
広がる。
晶用安定化電源回路のユーザーが、使用する液晶パネル
に応じて適宜に駆動電圧の温特の調整をすることができ
るようになり、使い勝手が向上する。
て説明する。
度特性の制御方法の内容を、図1〜図3を用いて説明す
る。
るような、n個のダイオード(D1〜Dn)と抵抗(R
2)で構成される直列接続回路を定電流(I)で電流バ
イアスし、その直列接続回路の両端に発生する電圧を出
力電圧(Vref)とする。
R2(例えば、温度係数+β(Ω/℃))と,ダイオー
ド(順方向電圧VF,温度係数は、例えば−α(v/
℃))と,電流I(例えば、温度係数+γ(A/℃))
とを有している。
数は、△Iに対するダイオードの順方向電圧の変化分を
無視すれば、−α+β・γ(v/℃)となる。
化する量Aがあるとき、温度tについての微分dA/d
tをいい、Aの温度変化の大きさを表す量である。
数を基準として温度特性を表現してきた。これは、トラ
ンジスタ回路の動作は、素子に与えられるバイアス自体
によって変化するため、電圧の絶対値(v)が温度に対
してどれだけ変動するかが重要であるからである。
は、もっぱら、この温度係数自体を変化させることによ
って行われてきた。
術でも同様であり、この場合、制御に一定の限界があっ
た。
/℃)なる相対的な温特の基準を新しく導入し、この新
規な基準をもとにして温特制御のための新規な回路を構
築したものである。
度(例えば25℃)における物理量A0が、1℃の温度
に変化によって△A変化したとき(△A=温度係数αの
絶対値)の、△A/A0をいう。
温度における物理量A0に占める割合をいう(単位は1
/℃,またはこれに100をかけて%/℃)。
野ではよく使われており、したがって、種々の液晶パネ
ルのもつ温度特性に半導体回路の出力電圧(Vref)の
温特を追従させるためには、半導体回路の出力電圧(V
ref)の温特の基準として、液晶で使用されている相対
的な基準を導入する必要があるのである。
基準を導入し、図1の下側に示されるように、出力電圧
(Vref)の温度勾配(CT)を定義する。なお、以下、
本明細書では、基準温度を25℃とし、このときの物理
量には下付きの「0」をつけて表示する。
図2に示すように、従来にない相対的な概念で温度特性
を制御できるようになる。
の温度係数α,β,γ(分数の分子)は同じでも、25
℃(基準温度)における初期物理量(VF0,R0,I0)
を変えれば、分数の分母が変化し、よって、温度勾配が
変化するという特徴が生じる。本発明ではこの考え方を
採用し、従来のように温度係数の直接的な変化のみを追
求するのではなく、分母と分子の割合を変化させて所望
の温特を実現させるものである。
は、温度に対するVOUTの変化量は同じでも、25℃に
おける電圧(つまりオフセット量(Voff))を変え
て、温度勾配を制御し得るということである。
よって、図2の下に示されるように、直列接続回路にお
けるダイオードの個数(n)ならびに抵抗の抵抗値(つ
まり、図1の直列接続回路の抵抗部に発生する電圧)を
外部より調整することにより、温度勾配を容易に制御し
得るようになる。
(直列接続回路の抵抗部に発生する電圧)による温度勾
配(CT)の制御の概要(CTがいかに変動するかの概
略)が、図5に示されている。
って温度勾配CTを外部から調整できる。
(Vref)の温度勾配(CT)は、設計段階やICの製造
段階におけるパラメータ設定によっても種々に調整で
き、したがって、広範囲にわたって、極めて高精度な制
御が可能となる。
の一実施例の構成を示す回路図である。
ドギャップ回路や図9の仕事関数差回路により構成され
る)と、MOSトランジスタにより構成された差動対回
路(具体的構成例は図7に示される)20と、第1の基
準電流I1の電流量を決定する抵抗R1と、MOSトラ
ンジスタM1(チャンネルコンダクタンスβ1),MO
SトランジスタM2(チャネルコンダクタンスβ2)に
より構成されるカレントミラー(カラントミラー比β2
/β1)と、抵抗R2ならびにダイオードD1〜Dnと
を直列に接続してなる直列接続回路12とを有してい
る。
の基準電流)I2により直列接続回路12を電流バイア
スし、直列接続回路12の両端に発生する電圧を出力電
圧(Vref)とする。
おいて、抵抗R2を高レベル電源電位(グランド)に接
続する回路構成をとっているが、もちろん、図18に示
されるような、ダイオードD1のアノードを高レベル電
源電位に接続する回路構成としてもよい。
18の構成では、空乏層の影響が抵抗R2の抵抗値変動
に現れやすいが、図6の構成では図19(a)に示され
るように電位的に安定している分、悪影響が少ないと考
えられる。したがって、実際の使用にあたっては、図1
8の構成よりは、図6の構成の方が望ましい。
償がなされた回路であって、例えば、図8のバンドギャ
ップ回路や図9の仕事関数差回路を使用できる。
下記のように示される。
BEQ1−VBEQ2)・(R52/R51) したがって、異なる電流密度でバイアスしたバイポーラ
トランジスタQ1,Q2のベース・エミッタ間電圧の温
特の差により正の温特を作りだし、トランジスタQ1の
ベースエミッタ間電圧の負の温特をキャンセルすること
により、温度による変動が極めて小さい出力VR0を得る
ことができる。
コンゲートの導電型のみが異なる(他の構造は同じ)n
MOSトランジスタQ5と、Q6およびQ7のソース・
ドレイン経路を直列に接続し、nMOSトランジスタQ
5とQ6の接続点より出力VR0を取り出す。
リコンゲートにはn型不純物が導入されており、nMO
SトランジスタQ5のポリシリコンゲートにはp型不純
物が導入されており、この結果としてMOSトランジス
タの仕事関数差に相当する温度依存性の少ない電圧(例
えば、温度係数が0.6mV/℃)が得られる。この回
路の詳細は、特公平4−65546号公報に記載されて
いる。
されるように、差動対をなすpMOSトランジスタQ1
1,Q12と、負荷回路を構成するnMOSトランジス
タQ13,Q14とからなっており、この差動対20と
nMOSトランジスタM1とでオペアンプが構成され
る。
抗R1の一端の電位がVR0となり、したがって、第1の
基準電流I1=VR0/R1となり、この電流がトランジ
スタM1,M2で構成されるカレントミラーの基準側電
流となる。
トランジスタM1,M2の伝達コンダクタンスβ1,β
2は、以下のように表される。
εOX)/tOX} 但し、Wはゲート幅であり、Lはゲート長であり、ε0
は真空の誘電率であり、εOXは酸化膜の比誘電率であ
り、tOXはゲート酸化膜厚であり、μはチャネル中のキ
ャリアの移動度である。
まるため、実質的に、伝達コンダクタンスβ1,β2
は、ゲート幅(W)/ゲート長(L)により制御される
ことになる。
M2のW/Lを制御してβ1,β2を決めることによ
り、カレントミラー比(β2/β1)を調整することが
でき、基準電流I1とI2の比を調整できる。
イオードD1〜Dnと抵抗R2とで構成される直列接続
回路12を電流的にバイアスし、この結果、出力電圧V
refが発生する。
温度勾配(CT)を決定(算出)する方法を説明する。
(9)式に基き、(10)式に示すように表すことがで
きる。
(6)式のように示され、Vrefは(7)式のようにな
る。25℃のときのVrefは(8)式のようになり、温
度係数(1℃あたりの変化量)は(9)式のようにな
る。したがって、出力電圧Vrefの温度勾配(CT)は、
(10)式のようになる。
に、この温度勾配(CT)は、ダイオードの段数
(n),基準電圧VR0の25℃における電圧値,VR0の
温度係数,カレントミラー比(β2/β1),抵抗R2
の抵抗値ならびに温度係数,抵抗R1とR2の温度係数
の極性によって、種々に変化させることができる。
同一半導体基板上に構成する場合の例を図10に示す。
固定してゲート幅(W1,W2)を変化させることによ
り、あるいは、ゲート幅(W1,W2)を固定してゲー
ト長(L1)を変化させることにより調整できる。図1
0では、ゲート長を固定してゲート幅を変化させる手法
を採用している。
スタをなるべく近接させて配置すると、2つのトランジ
スタの伝達コンダクタンスβ1,β2において、(W/
L)以外のプロセスにより決定される項の差が小さくな
るため、カレントミラー比を精度よく調整することがで
きる。
ードD1(〜Dn)は、図10に示されるように、半導
体基板の絶縁膜上に形成されたポリシリコンダイオード
により形成できる。PN接合の形成を最も簡単に行うた
めには、MOSトランジスタのS/D形成用のイオン注
入を兼用して行うのがよい。但し、ダイオードのVF特
性を合わせ込むために、専用のイオン注入を追加する方
法を採用してもよい。また、ダイオードを複数個ならべ
る場合、カレントミラー比の場合と同様に、各ダイオー
ドをなるべく近接させて配置する方が特性差をなくすう
えで好ましい。
VFは、0.28(V)程度であり、その温度係数は−
1.646mV/℃程度である。
造できる抵抗(例えば、n型拡散抵抗,p型ポリシリコ
ン抵抗,n型ポリシリコン抵抗,n型基板抵抗等)を幅
広く利用できる。
されたp型拡散抵抗を採用している。
上昇すると抵抗値も上昇する)ため、出力電圧Vrefの
温度勾配をより増長させる方向に作用するためであり、
また、抵抗値により基準電流が決定されるために、でき
るだけ精度が高い方がよいからである。つまり、p
(n)型拡散抵抗の場合、トランジスタのソース/ドレ
インと同等の不純物注入工程で製造できるため、n型基
板抵抗などと比べて精度が高く、したがって、高精度化
に適する。
類によって基準電流の温特を変化させることも可能と考
えらえる。例えば、ポリシリコン抵抗の場合、不純物濃
度によって温度特性が変化するため、適切にプロセス条
件を制御すれば、温度変化がない抵抗素子を作ることも
可能である。また、上述のカレントミラー比やダイオー
ドの場合と同様に、抵抗R1とR2もなるべく近接させ
て配置する方が特性差をなくす上で好ましい。
制御ができるが、この温度勾配(CT)が決まれば、逆
に、その温度勾配を実現するための各種パラメータを逆
算して求めることができる。
抵抗R1,R2の抵抗値を求めることができる。
いうことである。
説明する。図11は、図6の回路において、抵抗R2の
抵抗値の変化と、ダイオードの個数n(n=1〜6)の
変化により温度勾配(CT)と出力電圧(Vref)がどう
変化するかを示す図(コンピュータシミュレーション
図)である。
ラメータは以下のとおりである。
(V), 基準電圧VR0の温度係数△VR0=0.6(mV/℃,) 抵抗R1,R2の温特CR=0.004(1/℃), ダイオードの順方向電圧VF自体がもつ温特CVF=−
1.47(mV) 電流I2の変化に対する、ダイオードの順方向電圧VF
の変化αVFI=0.088(V/μA) ダイオードの順方向電圧VFの総合温度係数△VF △VF=CVF+(−CR・I2・αVFI)=1.646
(mv/℃) 但し、上記した、電流I2の変化に対するダイオードの
順方向電圧VFの変化(αVFI)は、ダイオードの電流
式(I=IS・exp(qVF/kT)−1)より明らか
なように、本来なら1次式では表すことはできない。し
かし、本実施例では、I2がある一定の範囲では、VF
は一次式によって近似できる(直線的に変化変化する)
と仮定して、係数αVFIを使用している。
化させることによって温度勾配(CT)を−0.1%/
℃〜−0.6%/℃に渡って変化させることができ、ま
た、ダイオードの個数(n)を1〜6の範囲で変化させ
ることにより、温度勾配(CT)の抵抗R2の抵抗値変
化に対する変化率(傾き)を変えることができることが
わかる。
抗の抵抗値とダイオードの組合せを適切に選ぶことによ
り、出力電圧Vrefをほぼ一定値に保ちつつ、温度勾配
を−0.1%/℃〜−0.6%/℃に渡って変化させる
ことができることである。
とで、温度勾配(CT)を−0.1%/℃〜−0.6%
/℃に渡って変化させることができるが、この場合、出
力電圧Vrefの値が大きく変わってしまうので回路設計
上、使いづらいという不都合が生じる。
で、出力電圧Vrefをほぼ一定値に保ちつつ、温度勾配
を−0.1%/℃〜−0.6%/℃に渡って変化させる
ことができる。
って矢印が伸びているが、この矢印に対応する抵抗R2
の値は、出力電圧Vrefをほぼ1.5(v)に保ちつ
つ、温度勾配値を−0.15%(ダイオード1個の場
合),−0.25%(ダイオード2個の場合),−0.
35%(ダイオード3個の場合),−0.45%(ダイ
オード4個の場合),−0.55%(ダイオード5個の
場合)の5つのポイントに合わせるための抵抗値を示し
ている。したがって、ダイオードの個数(n)に対応さ
せて、そのようなR2の抵抗値を選定することによっ
て、出力電圧(絶対値)ならびに温度勾配(相対値)の
双方を適切な値に調整することができる。
(v)に保ちつつ温度勾配値(CT)を変化させること
ができる原理を図12に示す。
勾配値(CT)の分母が固定される。分数の分子には固
有の温特値をもつ△VFと、△R・△Iとがあり、それ
ぞれの温特に対する重み付けを変化させて所望の温度勾
配を実現する。すなわち、ダイオードと抵抗の出力電圧
Vrefの分担率を変えることにより、△VFと、△R・△
Iの重みを調整できるということである。
の構成を示す図である。本実施例の特徴は、図6の構成
に加えて、基準電圧VROのトリミング回路100と、出
力電圧Vrefのレベルシフト回路200とを設けたもの
である。
抵抗R(ア),R(イ)の比を変えることによって基準
電圧VROの値を微調整し、トリミング後の基準電圧VR1
を出力する。
(ア)}VROとなる。
トリミング回路100と同じ回路構成をしており、同じ
原理により、出力電圧Vrefの温度勾配をそのままに維
持しつつ任意のレベルの出力電圧Vref1を得るものであ
る。
(ウ)}VROとなる。
によって、より高精度な温度勾配の制御ができ、また、
出力電圧のレベル調整によって所望の定電圧を得ること
ができる。したがって、温度勾配が制御された所望レベ
ルの定電圧を出力できる定電圧回路を実現できる。
例の構成を示す回路図である。
であるが、第1のセレクタ(SL1),第2のセレクタ
(SL2),第3のセレクタ(SL3),第4のセレク
タ(SL4),および切換制御手段(調整手段)150
を設けて、外部より温度勾配を制御し得るようにした点
が異なる。
(カレントミラーの入力側電流)I1の電流量を調整す
る役割を果たす。
部スイッチが一番上側の接点に切り換えられている場合
には、I1=VRO/R10となり、真ん中の接点になれ
ば、I1=VRO/(R10+R20)となり、一番下側
の接点に切り換えられれば、I1=VRO/(R10+R
20+R30)となる。
OSトランジスタM2〜M5のいずれかを選択するため
のスイッチSW1〜SW4を具備する。
れ独自のチャネルコンダクタンス(β)を有すると共
に、差動対20の出力によって駆動されるnMOSトラ
ンジスタM1とカレントミラーを構成するトランジスタ
である。
御信号によってスイッチSW1〜SW4を選択的に閉じ
れば、カレントミラー比が変化して第2の基準電流I2
の電流量が変化し、この結果として温度勾配(CT)を
調整できる。
接続回路における、ダイオードD20およびD30の両
端をショートするスイッチSW5と、ダイオードD40
およびD50の両端をショートするスイッチSW6とを
具備する。
御信号によってスイッチSW5〜SW6を選択的に開閉
すれば、ダイオードの個数(n)を変化させることがで
き、この結果として温度勾配(CT)を調整できる。
接続回路における、抵抗40の両端をショートするスイ
ッチSW7と、抵抗R50の両端をショートするスイッ
チSW8とを具備する。
御信号によってスイッチSW7〜SW8を選択的に開閉
すれば、抵抗値を変化させることができ、この結果とし
て温度勾配(CT)を調整できる。
図16に示すようなアナログスイッチ(トランスファー
ゲート)によって構成できる。
の温度勾配を外部より調整でき、したがって、ユーザー
の使い勝手が向上する。
化電源回路の一実施例の構成を示す図である。この実施
例は、前掲の図6および図15に示した定電圧回路(電
圧源回路)300を用いて、ワンチップ(IC)化され
た液晶用安定化電源回路210を構成したものである。
Dパネル500のドライバー回路400の電源電圧(V
OP)を発生させる回路であり、DC−DCコンバータ2
20と、安定化レベルシフト回路310(差動対回路3
20,NMOSトランジスタM21を含んで構成され
る)とからなる。
に示されるように、抵抗R5と抵抗R6の抵抗値の比の
調整によって任意のレベルの電源電圧(VOP)を発生さ
せると共に、図に示されるような負帰還制御によって自
動的に電源電圧(VOP)のレベル変動を抑制し、安定化
させる機能をもつ。
路)300として、図15に示した構成を用いれば、液
晶パネル500の温特に合わせて温度勾配を外部から調
整でき、かつ、安定化レベルシフト回路310の調整に
よって、所望の電圧レベルの定電圧を発生させることが
可能である。
で温度勾配量を高精度に制御することができ、したがっ
て、一つの回路(IC)で種々の液晶パネルに適用でき
るようになる。
い値の温度特性S(TN)に精度よく追従して温度係数
S(OP)が変化する、駆動電圧V(OP)を得ること
ができる。
が、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の
趣旨の範囲内で変形が可能である。例えば、電圧源回路
の電源として、負電源ではなく正電源を使用し、上述の
実施例と同様に温特を制御した定電圧を発生することも
可能である。
できる。
度勾配(CT)なる相対的な温特の基準を導入し、従来
のように温度係数の直接的な変化のみを追求するのでは
なく、分母と分子の割合を変化させて出力電圧の所望の
温特を実現する。
ードの個数(n)ならびに抵抗の抵抗値(直列接続回路
の抵抗部に発生する電圧)を調整することにより、温度
勾配を容易に制御し得るようになる。
Cの製造段階におけるパラメータ設定によっても調整で
き、したがって、極めて高精度な制御が可能となる。
発明の方法を用いて電圧源回路を構築したものであり、
種々のパラメータの適宜の設定によって、出力電圧(V
ref)の温度勾配(CT)広範囲にわたって高精度に制御
できる。
ベルシフト回路を設け、出力電圧の絶対値を調整する。
したがって、温度勾配はそのままに、出力電圧の絶対値
を所定のレベルに調整することができる。これにより、
温度勾配を制御する機能をもった定電圧回路が得られ
る。
電流と第2の基準電流との比をカレントミラー比(つま
りトランジスタのサイズ)によって調整する。これによ
り、抵抗のみにより電流比を調整する場合に比べ、極め
てコンパクトに、かつ、精度よく、第1の基準電流に対
して所定の比率を持った第2の基準電流を作成すること
ができる。
半導体回路の製造プロセスにおいて、抵抗の温特(温度
係数)の極性を調整することにより、出力電圧の温度勾
配の微妙な調整が可能となる。
路を構成するダイオードを、ポリシリコンダイオードで
形成する。ポリシリコンダイオードのpn接合形成のた
めの不純物導入工程は、MOSトランジスタの製造工程
と共用化されている。
(VF)は、通常の拡散層を利用したpn接合ダイオー
ドの順方向電圧よりかなり小さく、したがって、接続段
数(n)の調整による出力電圧の温度勾配の制御に適し
ている。
1の基準電流を作成するための定電圧源として、バンド
ギャップ回路等の極めて高精度に温特の補償がなされた
電圧源回路を用いて温度による変動を抑えて、出力電圧
(Vref)の温度勾配(CT)の調整を容易化している。
回路化に伴う微少な温特を積極的に利用して、出力電圧
(Vref)の温度勾配(CT)をより高精度に制御するこ
とができる。
接続回路を構成する抵抗を動作電源電位に接続する。抵
抗は半導体基板に形成する場合には寄生のpn接合容量
が付加されるために空乏層の影響をうけて、両端電位が
微妙に変動しやすい。したがって、抵抗の一端を安定な
動作電源電位に接続することにより、その電圧変動を低
減することができる。
続回路におけるダイオードの接続段数(n)や抵抗の抵
抗値を、調整回路により外部から可変できるようにした
ものである。これにより、電圧源回路の使用の自由度が
広がる。
晶用安定化電源回路のユーザーが、使用する液晶パネル
に応じて適宜に駆動電圧の温特の調整をすることができ
るようになり、使い勝手が向上する。
信号で温度勾配量を高精度に制御することができ、した
がって、一つの回路(IC)で種々の液晶パネルに適用
できるようになる。
を説明するための第1の図である。
を説明するための第2の図である。
を説明するための第3の図である。
を説明するための第4の図である。
を説明するための第5の図であり、温特制御の概要を示
す図である。
路図である。
レントミラーM1,M2の具体的構成や特性を説明する
ための図である。
る。
めの素子を同一半導体基板に形成する場合の一例を説明
するための図である。
化させたとき、ダイオードの個数n(n=1〜6)によ
り温度勾配(CT)と出力電圧(Vref)がどう変化する
かを示す図である。
である。
特性(温度係数)の一例を示す図である。
す回路図である。
す回路図である。
構成例を示す図である。
す図である。
らびに抵抗の直列接続回路の構成例を示す図である。
回路における、直列接続回路の構成の利点を説明するた
めの図である。
駆動電圧に対する輝度特性を示す図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 定電流回路(11)によって作成された
定電流を、抵抗(R2)ならびにダイオード(D1〜D
n)の直列接続回路(12)に供給し、この直列接続回
路の両端に発生する電圧を出力電圧(Vref)とし、前
記ダイオードの接続個数(n)あるいは前記抵抗の抵抗
値(R2)の調整によって下記(1)式で示される前記
出力電圧(Vref)の温度勾配(CT)を制御して温度特
性を制御することを特徴とする出力電圧の温度特性の制
御方法。 【数1】 但し、nはダイオードの接続個数(個);VF0は基準温
度におけるダイオードの順方向電圧VFの電圧値
(V);R0は基準温度における抵抗Rの抵抗値
(Ω);I0は基準温度における電流Iの電流値
(A);△Rは抵抗Rの温度係数(Ω/℃);△Iは電
流Iの温度係数(A/℃);△VFはダイオードの順方
向電圧VFの温度係数(V/℃);である。 - 【請求項2】 基準電圧源(10)から供給される基準
電圧(VR0)を利用して第1の基準電流(I1)を作成
する第1の基準電流作成手段(R1,20,M1)と、 前記第1の基準電流を利用して第2の基準電流(I2)
を作成する第2の基準電流作成手段(20,M1,M
2)と、 前記第2の基準電流を、抵抗(R2)とn個(nは1以
上の自然数)のダイオード(D1〜Dn)とが直列に接
続されてなる直列接続回路(12)に供給し、この直列
接続回路の両端に、下記(2)式で表される温度勾配
(CT)が調整された出力電圧(Vref)を得ることを特
徴とする電圧源回路。 【数2】 但し、nはダイオードの接続個数(個);VF0は基準温
度におけるダイオードの順方向電圧VFの電圧値
(V);R0は基準温度における抵抗Rの抵抗値
(Ω);I0は基準温度における電流Iの電流値
(A);△Rは抵抗Rの温度係数(Ω/℃);△Iは電
流Iの温度係数(A/℃);△VFはダイオードの順方
向電圧VFの温度係数(V/℃);である。 - 【請求項3】 出力電圧(Vref)の電圧値を調整する
ためのレベルシフト回路(200)をさらに具備するこ
とを特徴とする請求項2記載の電圧源回路。 - 【請求項4】 第2の基準電流作成手段をカレントミラ
ーで構成し、第1の基準電流をカレントミラーの基準側
トランジスタに供給し、カレントミラー比に対応した第
2の基準電流をカレントミラーの出力側トランジスタよ
り得るようにしたことを特徴とする請求項2または3記
載の電圧源回路。 - 【請求項5】 第1の基準電流作成手段は、基準電圧源
(10)から供給される基準電圧(VR0)ならびに電流
決定用抵抗(R1)を用いて第1の基準電流(I1)を
決定するようになっており、 また、前記電流決定用抵抗(R1)および前記直列接続
回路を構成する抵抗(R2)とを同一の半導体製造工程
で形成することにより、それぞれの抵抗の抵抗値の温度
特性を同じとしたことを特徴とする請求項2〜4のいず
れかに記載の電圧源回路。 - 【請求項6】 第1の基準電流作成手段は、基準電圧源
(10)から供給される基準電圧(VR0)ならびに電流
決定用抵抗(R1)を用いて第1の基準電流(I1)を
決定するようになっており、 また、前記電流決定用抵抗(R1)および前記直列接続
回路を構成する抵抗(R2)を異なる半導体製造工程で
形成することにより、それぞれの抵抗の抵抗値の温度特
性を異なるものとしたことを特徴とする請求項2〜4の
いずれかに記載の電圧源回路。 - 【請求項7】 直列接続回路を構成するダイオード(D
1〜Dn)は、半導体基板の表面絶縁膜上に形成された
ポリシリコン中に、p型不純物ならびにn型不純物を導
入してpn接合を構成することにより形成されたポリシ
リコンダイオードであることを特徴とする請求項2〜6
のいずれかに記載の電圧源回路。 - 【請求項8】 基準電圧源(10)として、出力電圧の
温度特性が補償された定電圧回路であって、半導体基板
に他の回路とともに集積して形成され、極めて小さな温
度依存性を有する定電圧回路を使用することを特徴とす
る請求項2〜7のいずれかに記載の電圧源回路。 - 【請求項9】 基準電圧源回路(10)として、半導体
の禁制帯幅に相当する電圧を発生するバンドギャップ回
路、あるいは、MOS(金属−絶縁体−半導体)構造の
仕事関数の差に相当する電圧を発生する仕事関数差回路
のいずれか一つを用いることを特徴とする請求項2〜7
のいずれかに記載の電圧源回路。 - 【請求項10】 直列接続回路を構成する抵抗の一端を
動作電源電位に接続したことを特徴とする、請求項2〜
8のいずれかに記載の電圧源回路。 - 【請求項11】 基準電圧源(10)から供給される基
準電圧(VR0)を利用して第1の基準電流(I1)を作
成する第1の基準電流作成手段(R1,20,M1)
と、 前記第1の基準電流を利用して第2の基準電流を作成す
る第2の基準電流作成手段(20,M1,M2)と、 直列接続されたm個(mは1以上の自然数)の抵抗(R
40〜R60)と、直列接続されたn個(nは1以上の
自然数)のダイオード(D10〜D50)とが直列に接
続されてなる直列接続回路と、 前記m個の抵抗のうちの少なくとも一つの抵抗の両端を
ショートするための第1のスイッチ手段(SL4,SW
7,SW8)と、前記n個のダイオードのうちの少なく
とも一つのダイオードの両端をショートするための第2
のスイッチ手段(SL3,SW5,SW6)と、前記第
1または第2のスイッチ手段の開閉を制御信号によって
制御するための切換制御手段(150)とを含んで構成
された、直列接続回路の調整回路とを具備し、 前記第2の基準電流を前記直列接続回路に供給すること
により、その直列接続回路の両端に発生する電圧を電圧
出力(Vref)とし、 前記調整回路における前記第1または第2のスイッチ手
段の操作によって前記直列接続回路を構成するダイオー
ドの個数(n)または抵抗の抵抗値の少なくとも一つを
制御し、これによって、下記(3)式で表される前記出
力電圧(Vref)の温度勾配(CT)を制御可能となって
いることを特徴とする、温度特性を変化させる機構を有
する電圧源回路。 【数3】 但し、nはダイオードの接続個数(個);VF0は基準温
度におけるダイオードの順方向電圧VFの電圧値
(V);R0は基準温度における抵抗Rの抵抗値
(Ω);I0は基準温度における電流Iの電流値
(A);△Rは抵抗Rの温度係数(Ω/℃);△Iは電
流Iの温度係数(A/℃);△VFはダイオードの順方
向電圧VFの温度係数(V/℃);である。 - 【請求項12】 液晶表示体に駆動電圧を供給する液晶
用安定化電源回路であって、前記駆動電圧を作成するた
めの電圧源として、前記液晶表示体のしきい値電圧の温
度に依存した変化に伴って出力電圧(Vref)が変化す
る定電圧回路(300)が用いられ、 この定電圧回路(300)は、 基準電圧源(10)から供給される基準電圧(VR0)を
利用して第1の基準電流(I1)を作成する第1の基準
電流作成手段(R1,20,M1)と、 前記第1の基準電流を利用して第2の基準電流を作成す
る第2の基準電流作成手段(20,M1,M2)と、 直列接続されたm個(mは1以上の自然数)の抵抗(R
40〜R60)と、直列接続されたn個(nは1以上の
自然数)のダイオード(D10〜D50)とが直列に接
続されてなる直列接続回路と、 前記m個の抵抗のうちの少なくとも一つの抵抗の両端を
ショートするための第1のスイッチ手段(SL4,SW
7,SW8)と、前記n個のダイオードのうちの少なく
とも一つのダイオードの両端をショートするための第2
のスイッチ手段(SL3,SW5,SW6)と、前記第
1または第2のスイッチ手段の開閉を制御信号によって
制御し得るように構成された切換制御手段(150)
と、を含んで構成された直列接続回路の調整回路とを具
備して構成されており、 前記第2の基準電流を前記直列接続回路に供給すること
により、その直列接続回路の両端に発生する電圧を電圧
出力(Vref)とし、 前記調整回路における前記第1または第2のスイッチ手
段の操作によって前記直列接続回路を構成するダイオー
ドの個数(n)または抵抗の抵抗値の少なくとも一つを
制御し、これによって、下記(4)式で表される前記出
力電圧(Vref)の温度勾配(CT)を、前記液晶表示体
のしきい値の温度特性に対応させて制御し得るようにな
っていることを特徴とする、温度特性を変化させる機構
を有する液晶用安定化電源回路。 【数4】 但し、nはダイオードの接続個数(個);VF0は基準温
度におけるダイオードの順方向電圧VFの電圧値
(V);R0は基準温度における抵抗Rの抵抗値
(Ω);I0は基準温度における電流Iの電流値
(A);△Rは抵抗Rの温度係数(Ω/℃);△Iは電
流Iの温度係数(A/℃);△VFはダイオードの順方
向電圧VFの温度係数(V/℃);である。
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