JPH0827210A - オレフィンの重合法 - Google Patents

オレフィンの重合法

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JPH0827210A
JPH0827210A JP16218994A JP16218994A JPH0827210A JP H0827210 A JPH0827210 A JP H0827210A JP 16218994 A JP16218994 A JP 16218994A JP 16218994 A JP16218994 A JP 16218994A JP H0827210 A JPH0827210 A JP H0827210A
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JP
Japan
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group
polymerization
zirconium dichloride
transition metal
cyclopentadienyl
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Withdrawn
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JP16218994A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Yorisue
友裕 頼末
Sadataka Kanejima
節隆 金島
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0827210A publication Critical patent/JPH0827210A/ja
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 触媒成分中の単位遷移金属重量当たり優れた
重合体収率で、分子量分布並びに組成分布が狭く、粉体
性状に優れたポリオレフィンの製造方法を提供する。 【構成】 (A)LMXn-1もしくはL2MXn-2 で表さ
れる遷移金属化合物(Mは周期律表3A、4A又は5A
族の遷移金属元素を、Lはシクロアルカジエニル基、ト
リソ基、複素5員環配位子から選ばれる1価の配位子
を、Xは水素原子、炭化水素基及び周期律表5B、6B
又は7B族元素によって配位する基から選ばれる1価の
配位子を、nはMの属する族数である整数を表す
る。)、(B)有機アルミニウム化合物並びに(C)M
CM41からなる触媒を用いることを特徴とするオレフ
ィンの重合法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィンの重合体及
び共重合体の製造方法に関する。詳細には、触媒成分中
の単位遷移金属重量当たり優れた重合体収率で、且つ、
ホモ重合においては粉体性状に優れ、分子量分布がシャ
ープなオレフィン重合体が、共重合においては粉体性状
に優れ、分子量分布及び組成分布がシャープなオレフィ
ン共重合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オレフィン重合触媒としてジルコ
ニウム化合物とアルミノキサンを組み合わせて用いるこ
とにより、分子量分布や組成分布の狭いポリオレフィン
を製造する方法が提案されている(例えば特開昭58-193
09号公報、特開昭61-130314 号公報)。この触媒系は、
重合後触媒除去工程を省略するに足る重合活性を有して
いる点で注目すべきものである。
【0003】しかしながら、この触媒系の大部分は溶媒
に可溶性であるため、気相重合法やスラリー重合法にお
いては生成重合体の嵩密度が小さく、粉体性状に優れた
重合体を得るのが困難であった。また重合中にスケール
が発生するため反応器が閉塞し、連続運転が困難である
という問題点も有していた。これらの問題点を解決する
ために、これまで触媒系をシリカ、シリカ・アルミナ、
アルミナ等の多孔性無機酸化物に担持することにより溶
媒に不溶化する試みがなされて来た。例えばジルコニウ
ム化合物、アルミノキサンのどちらか一方又は両方を溶
媒中で多孔性無機酸化物に接触させて担持する方法(特
開昭60-35006号公報、特開昭61-31404号公報、特開昭61
-276805 号公報、特開昭61-108610 号公報等)、本重合
の前にシリカ存在下でジルコニウム化合物とアルミノキ
サンを用いて予備重合を行ない、この過程において担持
する方法(予備重合法、例えば特開平4-8704号公報)、
本重合の前に粘土、粘土鉱物又はイオン交換性層状化合
物存在下でジルコニウム化合物と有機アルミニウム化合
物を用いて前重合を行ない、この過程において担持する
方法(特開平5-295022号公報)等がそれに該当する。し
かしながらこれらの方法においては均一系に比べて重合
活性は低下し、また予備重合や前重合による担持では、
本重合の前に予備重合や前重合という余分な操作が加わ
ること等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
問題点を解決するためになされたもので、気相重合法や
スラリー重合法において予備重合や前重合を行なうこと
なく、触媒成分中の単位遷移金属重量当たり優れた重合
体収率で、分子量分布並びに組成分布がシャープで、粉
体性状に優れたポリオレフィンを製造する方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために鋭意研究し、本発明を完成した。すな
わち、本発明は、下記(A)成分、(B)成分及び
(C)成分からなる触媒を用いることを特徴とするオレ
フィンの重合法である。 (A)下記一般式(I)で表される遷移金属化合物 LMXn-1 又はL2 MXn-2 (I) M:周期律表3A、4A又は5A族の遷移金属元素 L:シクロアルカジエニル基、トリソ基及び複素5員環
配位子から選ばれる1価の配位子 X:水素原子、炭化水素基、周期律表5B、6B又は7
B族元素によって配位する基から選ばれる1価の配位子 n:Mの属する族数である整数 (B)有機アルミニウム化合物 (C)MCM41 以下、本発明を更に詳しく説明する。
【0006】一般式(I)で表される遷移金属化合物に
おいてMとして用いることができるのは周期律表3A、
4A又は5A族の遷移金属元素であり、例えばZr、H
f、Ti、Sc、Y、La、Yb、Sm、V、Nb、T
a等を挙げることができるが、好ましくはZr、Ti、
Hfである。Lとして用いることのできるシクロアルカ
ジエニル基としては、例えばシクロペンタジエニル基、
インデニル基、テトラヒドロインデニル基、フルオレニ
ル基及びそれらのC1 〜C12のアルキル置換基を有する
基、例えばメチルシクロペンタジエニル基、メチルイン
デニル基、メチルテトラヒドロインデニル基、メチルフ
ルオレニル基、エチルシクロペンタジエニル基、ブチル
シクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニ
ル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチ
ルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル基等を挙げることができる。
【0007】トリソ基は下記一般式(II)で表される
基を意味する。
【0008】
【化1】
【0009】TはC、BR1 から選ばれる基又は原子を
表す。L1 、L2 、L3 は下記化2、化3に示される基
から選ばれる基を表す。
【0010】
【化2】
【0011】
【化3】
【0012】上記化1、化2、化3において、R1 ,R
2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 はアルキル基、アリール
基、アラルキル基、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
シリル基、アルキルゲルミル基、アルキルスタニル基の
群の中から選ばれる基又は原子を表す。WはO,S,S
eの群から選ばれる原子を表す。
【0013】例えばL1 〜L3 がピラゾリル基でTがB
1 の場合はトリスピラゾリルボレート配位子、L1
3 がホスホリル基でTがCの場合はトリスホスホリル
メタニド配位子である。本発明において用いることがで
きるトリソ基の具体例としては、例えばトリスピラゾリ
ルボレートとしてヒドロトリスピラゾリルボレート、ブ
チルピラゾリルボレート、ヒドロトリス(3―イソプロ
ピルピラゾリル)ボレート、ヒドロトリス(3,5―ジ
メチルピラゾリル)ボレート、ヒドロトリス(3,5―
ジフェニルピラゾリル)ボレート、ヒドロトリス(3―
イソプロピル―4―ブロモピラゾリル)ボレート、ビス
(3,5―ジメチルピラゾリル)(ピラゾリル)ボレー
ト等を、トリスホスホニルメタニドとしてトリス(ジフ
ェニルオキソホスホラニル)メタニド、トリス(ジシク
ロヘキシルオキソホスホラニル)メタニド、トリス(ジ
フェニルチオホスホラニル)メタニド、トリス(ジフェ
ニルセレノホスホラニル)メタニド、ビス(ジフェニル
オキソホスホラニル)(ジフェニルチオホスホラニル)
メタニド等を挙げることができる。
【0014】複素5員環配位子は下記一般式(III)
で表される配位子を意味する。 [Em (CR)5-m - (III) 式中、EはN、P、As、Sb、Biの群から選ばれる
原子を表す。Rは水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基、シロキシ
基、アミノ基、チオール基、ホスフィン基の群から選ば
れる基を表す。mは1、2、3、4のいずれかの数を表
す。
【0015】本発明において用いることができる複素5
員環配位子の具体例としては、例えばEがNの例として
ピロリル基、メチルピロリル基、エチルピロリル基、ピ
ラゾリル基、メチルピラゾリル基、ジメチルピラゾリル
基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル
基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、カル
バゾリル基を、EがPの例としてホスホリル基、ジホス
ホリル基、トリスホスホリル基を、EがAsの例として
アルソリル基を、EがSbの例としてスチボリル基を、
EがBiの例としてビスモリル基を挙げることができ
る。
【0016】Xとして用いることのできる炭化水素基と
してはC1 〜C12のアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基、アラルキル基等を挙げることができ、具体的
にはアルキル基としてメチル基、エチル基、n―プロピ
ル基、イソプロピル基等を、シクロアルキル基としてシ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等を、アリール基と
してフェニル基、トリル基等を、アラルキル基としてベ
ンジル基等を挙げることができる。
【0017】周期律表5B、6B若しくは7B族元素に
よって配位する基としては、5B族元素で配位する基と
してメチルアミド基、エチルアミド基、ブチルアミド基
等のアミド基、エチルホスフィド基、フェニルホスフィ
ド基等のホスフィド基等を、6B族元素で配位する基と
してメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノ
キシ基等のアリールオキシ基、メチルスルフィド基等の
スルフィド基等を、7B族元素で配位する基としてフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲン原子を挙げることが
できる。
【0018】L同士、X同士あるいはLとXは互いにア
ルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基、置換シリ
レン基、ゲルミレン基、置換ゲルミレン基、スタニレン
基、置換スタニレン基を介して共有結合によって結ばれ
ていてもよい。具体的にはアルキレン基としてメチレン
基、エチレン基、プロピレン基等を、置換アルキレン基
としてイソプロピリデン基等を、置換シリレン基として
ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、フェニル
メチルシリレン基等を、置換ゲルミレン基としてジメチ
ルゲルミレン基、ジフェニルゲルミレン基等を、置換ス
タニレン基としてジメチルスタニレン基等を挙げること
ができる。
【0019】(A)成分として用いることができる化合
物について具体例を示すと、ビス(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)イットリウムクロライド、ビス(ペン
タメチルシクロペンタジエニル)サマリウムハイドライ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
ハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジベンジル、ビス(ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(イ
ンデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス
(インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス
(フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド、エ
チレンビス(ナフチルインデニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(ナフチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(テトラヒ
ドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン
ビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジメチルシリレンビス(テトラヒドロインデニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス
(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチ
ル、ジメチルシリレンビス(トリメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシリレ
ンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル―フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ヒド
ロトリスピラゾリルボレート)(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、(ヒドロトリスピラゾ
リルボレート)(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジメチル、(ヒドロトリスピラゾリルボレート)(ペン
タメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ビス(ヒドロトリスピラゾリルボレート)ジルコ
ニウムジクロライド、(ブチルピラゾリルボレート)
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(ヒドロトリス(3,5―ジメチルピラゾリル)ボレー
ト)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、(ヒドロトリスピラゾリルボレート)(インデニ
ル)ジルコニウムジクロライド、(ヒドロトリスピラゾ
リルボレート)(テトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ムジクロライド、(ヒドロトリスピラゾリル)(フルオ
レニル)ジルコニウムジクロライド、(トリス(ジフェ
ニルオキソホスホラニル)メタニド)(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、(トリス(ジフェ
ニルオキソホスホラニル)メタニド)(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジメチル、(トリス(ジフェニル
オキソホスホラニル)メタニド)(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ト
リス(ジフェニルオキソホスホラニル)メタニド)ジル
コニウムジクロライド、(ピロリル)(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、(ピロリル)(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、(ホスホ
リル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、(ホスホリル)(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジメチル、(ホスホリル)(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ホ
スホリル)ジルコニウムジクロライド、(ジホスホリ
ル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロラ
イド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロ
ライド、エチレンビス(インデニル)チタニウムジクロ
ライド、エチレンビス(インデニル)ハフニウムジクロ
ライド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)チタ
ニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(ジメチル
シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメ
チルシリレン(ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル―
ブチルアミド)チタニウムジクロライド、ジメチルシリ
レン(シクロペンタジエニル―ブチルアミド)チタニウ
ムジクロライド、エチレン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル―ブチルアミド)チタニウムジクロライド、ジ
メチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル―
ブチルアミド)チタニウムジクロライド等を挙げること
ができる。またこれらの2成分以上を混合して用いても
よい。
【0020】(B)成分の有機アルミニウム化合物とし
て用いることができるのは下記化4に示される(IV)
で表されるアルミノキサン、若しくは(V)で表される
化合物である。(IV)と(V)は併せて用いることも
できる。
【0021】
【化4】
【0022】ここでRはC1〜C12のアルキル基もしく
はアリール基、Xはハロゲン原子、水素原子、アミド
基、アルコキシ基から選ばれる基である。(IV)で表
されるアルミノキサンは、鎖状のものであっても、環状
のものであってもよい。また同一分子内でRは複数の種
類にまたがっていてよい。具体的にはメチルアルミノキ
サン、エチルアルミノキサン、プロピルアルミノキサ
ン、ブチルアルミノキサン、フェニルアルミノキサン、
メチルエチルアルミノキサン、メチルブチルアルミノキ
サン、メチルフェニルアルミノキサン等を挙げることが
できるが、好ましくはメチル基を含むアルミノキサンで
ある。
【0023】(V)で表される化合物として具体的に
は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミ
ニウム、ジメチルアルミニウムクロライド、メチルアル
ミニウムジクロライド、ジメチルアルミニウムブロマイ
ド、ジブチルアルミニウムクロライド、ジフェニルアル
ミニウムクロライド、ジメチルアルミニウムハイドライ
ド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジメチルアル
ミニウムジメチルアミド、ジメチルアルミニウムメトキ
シド等を挙げることができる。
【0024】(C)成分として用いられるMCM41
は、細孔径が15〜100Åで細孔径分布がシャープな
多孔性シリケート若しくはアルミノシリケートである。
このものは長鎖のアルキルアンモニウムイオンの存在下
でシリカ源とアルミナ源から水熱合成によって得ること
ができ、電子顕微鏡により均一な大きさの六角形のチャ
ンネルが観察され、粉末X線回折により明確なピークが
観測されることからアモルファスシリカと区別される。
これらの合成法、同定法についてはNature,35
9 P.710(1992)、J.Am.Chem.S
oc.,114P.10834(1992)に記載され
ている。
【0025】触媒調製に当たってMCM41は乾燥せず
に用いてもよく、150〜1000℃の温度で真空中若
しくは窒素下で乾燥して用いてもよい。(B)成分とし
て化4に示される(V)で表される化合物のみを用いる
場合は乾燥せずに用いるのが好ましい。また粉体の物理
的性状としては1次粒子をそのまま用いてもよくアルミ
ナ等のバインダーを使用して造粒してから用いてもよ
い。
【0026】次に重合に使用するための触媒の調製法に
ついて述べる。前記触媒(A)〜(C)成分を組み合わ
せるのに用いることができるのは、以下の〜のいず
れかの方法であり、好ましくはの方法である。 重合時に(A)〜(C)の各成分を独立に加える。 (C)成分に(A)成分を担持した後、重合時に
(B)成分を加える。 (C)成分に(B)成分を担持した後、重合時に
(A)成分を加える。 (C)成分に(A)及び(B)成分を担持して重合に
用いる。このとき(A)及び(B)成分の担持について
は任意の順序をとることができる。
【0027】(C)成分への(A)、(B)成分の担持
については、一般に窒素等不活性ガス雰囲気下でまず
(C)成分を炭化水素溶媒中に懸濁させ、そこに担持さ
せようとする成分の炭化水素溶液を加えて撹拌すること
によって行なう。炭化水素溶媒としてはベンゼン、トル
エン、ヘキサン、シクロヘキサン等を用いることがで
き、担持させようとする成分は(C)成分1gに対し
0.1〜100mmolの割合で加える。担持は−10
0〜200℃の温度で1〜10時間撹拌して行なう。そ
の後スラリー溶液はそのまま重合に用いてもよいし、上
澄み部分をデカンテーションにより取り除き、固体部分
を窒素下で炭化水素溶媒によって洗浄してから用いても
よい。各成分の担持量は0.01〜50mmol/gで
ある。
【0028】重合方法としては、気相重合法もしくはス
ラリー重合法のいずれかを用いる。スラリー重合法にお
ける溶媒としてはトルエン、ヘキサンのような不活性炭
化水素を用いてもよいし、プロピレンのような重合用オ
レフィン原料自体を用いてもよい。重合温度としては−
50〜200℃、好ましくは0〜150℃、重合圧力と
しては1〜100kgf/cm2 、好ましくは1〜50
kgf/cm2 の範囲で選ばれる。重合方式としては回
分式、半連続式、連続式のいずれをとることもでき、ま
た反応条件の異なる2段以上に分けて行なうことも可能
である。
【0029】ホモ重合若しくは共重合に用いることがで
きるオレフィンはα−オレフィンであり、例えばエチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オク
テン、4−メチル−1−ペンテン等を挙げることができ
る。このときエチレン以外のα−オレフィンについて
は、(A)成分としてそれぞれ特定の配位子を有する遷
移金属化合物を用いることにより、アタクティック、ア
イソタクティック、シンジオタクティックなポリマーを
製造することができる。またα−オレフィン以外でもス
チレン、パラメチルスチレン等の芳香族を置換基として
有する末端ビニル化合物、ビニルノルボルネン、ビニル
シクロヘキセン等の環状炭化水素を置換基として有する
末端ビニル化合物、シクロペンテン、シクロヘキセン、
シクロオクテン等の環状オレフィン、1,5−ヘキサジ
エン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン等の
非共役ジエン等をホモ重合若しくは共重合に用いること
もできる。
【0030】以下、実施例により本発明を具体的に示
す。
【0031】
【実施例】
【0032】
【実施例1】 〈触媒調製〉J.Am.Chem.Soc.,114
P.10834(1992)記載の方法に従い、シリケ
ート型MCM41を合成した。すなわち、まず500m
lビーカーに水40g、ケイ酸ナトリウム18.7g、
硫酸1.2gを加えて10分間攪拌し、そこへ25wt
%臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液77gを加
えて0.5時間静置した。続いてこれに水20gを加え
たものを500mlオートクレーブ内で100℃で14
4時間反応させ、内容物を濾過し、固体部分を540℃
で4時間焼成してシリケート型MCM41を得た。ソー
プトマチック(カルボエルバ社製 1800型)によ
り、このシリケート型MCM41の平均細孔径を測定し
た結果は40Åであった。次にこのシリケート型MCM
41を窒素気流下200℃で4時間乾燥させた後、10
0mlの反応器(シュレンク)に入れ、トルエン50m
l、メチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ製、Al1
0wt%/トルエン)をAl原子換算で9mmol加
え、30℃で1時間撹拌、次いで3時間還流を行なっ
た。このとき得られた触媒成分をC1とする。
【0033】〈重合〉1000mlのオートクレーブに
ヘキサン600mlを入れ、トリイソブチルアルミニウ
ム0.2mmol、C1溶液1ml、ビス(ブチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド0.5μ
molを加え、エチレン7kgf/cm2 をかけて70
℃で30分重合を行なった。このとき得られたポリマー
は109gであり、触媒活性は2.4×106 g・PE
/g・Zrであった。また、このポリマーについてGP
C(ウオーターズ社製 150−CV型)により分子量
並びに分子量分布を測定したところ、Mw =9.0×1
5 、Mw /M n =2.4という結果が得られた。ま
た、得られたポリマーの嵩密度は0.19であった。
【0034】
【実施例2】 〈触媒調製〉及び〈重合〉 J.Am.Chem.Soc.,114 P.1083
4(1992)記載の方法に従い、29wt%水酸化セ
チルトリメチルアンモニウム水溶液(水酸化物イオン交
換率25%)200gとベーマイト(触媒化成工業製
CataloidAP)2g、10wt%ケイ酸テトラ
メチルアンモニウム水溶液100g、シリカ(日本シリ
カ工業製 ニップシール)25gを1000mlビーカ
内で攪拌混合、この混合物を1000mlオートクレー
ブ内で150℃で48時間反応させた後、内容物を濾過
し、固体部分を540℃で4時間焼成してアルミノシリ
ケート型MCM41を得た。実施例1と同様の方法によ
り測定したこのものの平均細孔径は40Åであった。以
下、実施例1においてシリケート型MCM41の代わり
にこのアルミノシリケート型MCM41を用いた以外は
実施例1と全く同様に実験を行った。このとき得られた
ポリマーは115g、触媒活性は2.5×106 g・P
E/g・Zrであった。また実施例1と同様の方法によ
り測定した分子量並びに分子量分布はMw =7.9×1
5 、Mw /Mn =2.3であり、ポリマーの嵩密度は
0.20であった。
【0035】
【比較例1】実施例1において、シリケート型MCM4
1の代わりにアモルファスシリカ(富士シリシア化学製
CARiACTQ−15、平均細孔径150Å)を用
いた以外は実施例1と全く同様に実験を行なった。この
とき得られたポリマーは59g、触媒活性は1.3×1
6 g・PE/g・Zrであった。また実施例1と同様
の方法により測定した分子量及び分子量分布はMw
8.3×105 、Mw /Mn =2.4であり、ポリマー
の嵩密度は0.19であった。
【0036】
【実施例3】実施例1においてビス(ブチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライドの代わりに(ヒ
ドロトリスピラゾリルボレート)(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライドを用いた以外は実施例1
と全く同様に実験を行った。この時得られたポリマーは
23.2g、触媒活性は5.1×105 g・PE/g・
Zrであった。また、実施例1と同様の方法により測定
した分子量並びに分子量分布はMW =8.8×105
w /Mn =2.5であり、ポリマーの嵩密度は0.2
0であった。
【0037】
【比較例2】実施例3において、シリケート型MCM4
1の代わりにアモルファスシリカ(富士シリシア化学製
CARiACTQ−15、平均細孔径150Å)を用
いた以外は実施例3と全く同様に実験を行なった。この
とき得られたポリマーは10.3g、触媒活性は2.3
×105 g・PE/g・Zrであった。また実施例1と
同様の方法により測定した分子量並びに分子量分布はM
w =7.6×105 、Mw /Mn =2.4であり、ポリ
マーの嵩密度は0.20であった。
【0038】
【実施例4】実施例1においてビス(ブチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライドの代わりに、
(ホスホリル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライドを用いた以外は、実施例1と全く同様に実
験を行った。この時得られたポリマーは15.6g、触
媒活性は3.4×105 g・PE/g・Zrであった。
また、実施例1と同様の方法により測定した分子量並び
に分子量分布は、MW =8.1×105 、Mw /Mn
2.3であり、ポリマーの嵩密度は0.19であった。
【0039】
【比較例3】実施例4において、シリケート型MCM4
1の代わりにアモルファスシリカ(富士シリシア化学製
CARiACTQ−15、平均細孔径150Å)を用
いた以外は実施例4と全く同様に実験を行なった。この
とき得られたポリマーは9.8g、触媒活性は2.2×
105 g・PE/g・Zrであった。また実施例1と同
様の方法により測定した分子量並びに分子量分布はMw
=7.5×105 、M w /Mn =2.4であり、ポリマ
ーの嵩密度は0.18であった。
【0040】
【発明の効果】担体としてMCM41を用い、予備重合
や前重合を行なわなうことなく担持する本発明の方法に
よりオレフィンの重合を行なった場合、従来の担持型触
媒に比べて、触媒成分中の単位遷移金属重量当たり高い
重合体収率でポリオレフィンを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)成分、(B)成分及び(C)
    成分からなる触媒を用いることを特徴とするオレフィン
    の重合法。 (A)下記一般式(I)で表される遷移金属化合物 L1 MXn-1 又はL2 MXn-2 (I) M:周期律表3A、4A又は5A族の遷移金属元素 L:シクロアルカジエニル基、トリソ基、複素5員環配
    位子から選ばれる1価の配位子 X:水素原子、炭化水素基及び周期律表5B、6B又は
    7B族元素によって配位する基から選ばれる1価の配位
    子 n:Mの属する族数である整数 (B)有機アルミニウム化合物 (C)MCM41
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH107713A (ja) * 1996-06-26 1998-01-13 Ind Technol Res Inst ポリオレフィン製造用触媒、該触媒を含む触媒組成物、およびポリオレフィンの製造方法
JP2003500494A (ja) * 1999-05-25 2003-01-07 エクイスター ケミカルズ、 エル.ピー. 担持オレフィン重合触媒
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JP2013017922A (ja) * 2011-07-08 2013-01-31 Daicel Corp イリジウム−レニウム固体触媒
JP2018076448A (ja) * 2016-11-10 2018-05-17 三井化学株式会社 オレフィン重合体の製造方法および流動性改良方法

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