JPH08271041A - 給湯装置 - Google Patents

給湯装置

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JPH08271041A
JPH08271041A JP7100437A JP10043795A JPH08271041A JP H08271041 A JPH08271041 A JP H08271041A JP 7100437 A JP7100437 A JP 7100437A JP 10043795 A JP10043795 A JP 10043795A JP H08271041 A JPH08271041 A JP H08271041A
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hot water
temperature
heat exchanger
bypass
valve
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Masakane Kuboya
賢謙 久保谷
Hidehito Ichimaru
秀仁 市丸
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)
  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 例えば異常判定部23aにより出湯温度検知
器8(サーミスタ)の検出温度(サーミスタの抵抗値)
を監視することにより、各温度検知器6,8,9の異常
の有無を監視する。温度検知器6,8,9に異常を発見
した場合には、バイパス弁13を全開位置まで駆動した
後、表示部に故障表示すると共にガス開閉弁11を閉じ
ることによりガスバーナ2を燃焼停止させて安全動作す
る。 【効果】 温度検知器の検知温度の異常により、給湯温
度が設定温度から大きく外れ、使用者に不快感を与える
のを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバイパスミキシング方式
の給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バイパスミキシング方式の給湯装置にお
いては、熱交換器と並列に配管されたバイパス路の途中
にバイパス弁を設け、熱交換器で加熱された湯とバイパ
ス路を通過した水とを混合して設定温度の湯を出湯して
いる。すなわち、入水温度Tcと、熱交換器からの出湯
温度Thと、熱交換器から出湯された湯とバイパス路を
通過した水との混合した給湯温度(ミキシング温度)T
mとをサーミスタ等の温度検知器により検知し、給湯温
度Tmが予め設定された給湯温度(設定温度)Tsと等し
くなるようバイパス弁を制御して熱交換器に流れる湯量
Qhとバイパス路を通過する水量Qcとの混合比率、すな
わち分配率ρ=Qc/Qhを制御している。また、バイパ
スミキシング方式の給湯装置のタイプによっては、熱交
換器を加熱するガスバーナーの燃焼量も温度検知器の出
力に基づいて制御するものもある。
【0003】このような給湯装置用の温度検知器として
は、一般にサーミスタが用いられている。図1は温度検
知器として用いられているサーミスタの特性を示す図で
あって、検出温度が高くなると、それに応じてサーミス
タの抵抗値Rは減少し、この抵抗値Rを読み取ることに
よって検出温度を知ることができる。
【0004】温度検知器の検知対象は給湯装置内を流れ
る水であるから、抵抗値Rの変化する範囲は、せいぜい
検出温度0℃に対応するR0と検出温度100℃に対応
するR100の間である。しかし、サーミスタに断線が生
じてオープン状態となって抵抗値が非常に大きくなった
り、逆に被覆の剥離等によってショート状態となって抵
抗値が非常に小さくなったりすることがある。
【0005】このため、従来にあっては、サーミスタの
抵抗値Rが検出温度−21℃に対応するRopen以上(オ
ープン検出)になったり、検出温度146℃に対応する
Rshort以下(ショート検出)になったりすると、異常
判定部が温度検知器の異常であると判断し、安全のため
に燃焼停止指令を出力してガスバーナの燃焼を強制的に
停止していた。
【0006】一方、温度検知器で検出されている検出温
度はそのままで各種制御、判定等に用いられておらず、
図2に示すように、検出温度が0℃から100℃の間で
は出力温度は検出温度と等しいが、検出温度が0℃以下
の領域では出力温度は0℃で一定となり、検出温度が1
00℃以上の領域では出力温度は100℃で一定となっ
ている。従って、異常判定部における異常の有無の判定
は加工前の検出温度に基づいて行なわれており、ガス比
例弁駆動部やバイパス弁駆動部等における制御,演算等
は加工された出力温度に基づいて行なわれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】給湯装置の燃焼中に、
いずれかの温度検知器に異常が検出された場合には、異
常判定部からの燃焼停止指令によりガスバーナの燃焼は
停止する。しかし、バイパス弁駆動部には加工された検
出温度、つまり0℃または100℃というデータが入力
されているので、バイパス弁はこの加工された検出温度
に応じて演算された弁開度となるように制御される。そ
の場合、給湯装置の燃焼は停止していても、出湯路のバ
イパス路との合流点と熱交換器との間には高温の湯が残
っているので、場合によっては(例えば、出湯温度検知
器が断線等によりオープン検出され、バイパス弁駆動部
に加工された出湯温度0℃が入力されている場合、入水
温度検知器がショート検出され、バイパス弁駆動部に加
工された入水温度100℃が入力されている場合な
ど)、異常検出と同時にバイパス弁が閉方向に駆動され
る結果、バイパス路側からの水があまり混合されること
なく高温の残留湯が吐出されることになる。このような
温度検知器の異常による誤動作が発生すると、高温の湯
が出湯され、使用者に不快感を与えるおそれがあった。
【0008】特に、給湯装置には、給湯を一時的に停止
して再出湯するときの特性を良好にするために、(運転
スイッチをオフにしない限りは)給湯又は燃焼停止後も
少なくとも一定時間はバイパス弁が駆動されるようにな
ったものがある。すなわち、温度検知器の検出温度に応
じてバイパス弁の弁開度を変化させるようになってお
り、例えば停止後の後沸きに対してはバイパス弁が開方
向へ開かれ、給湯装置内の湯が冷めてくるとバイパス弁
を閉方向へ駆動され(但し、一定開度まで)、あるいは
一定時間経過後にバイパス弁を特定の待機位置へ移動さ
せられるようにしたものがある。このような給湯装置で
は、温度検知器の異常を検出して給湯器の運転を停止し
た後でも、バイパス弁がさらに閉じられる場合があり、
高温の湯が出湯されるおそれがより高かった。
【0009】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、温度検知器
に異常が発生した場合でも、高温の湯が給湯されるおそ
れをなくし、給湯装置の安全性を向上させることにあ
る。
【0010】
【発明の開示】本発明の請求項1に記載した給湯装置
は、熱交換器と並列に配置されたバイパス路にバイパス
弁を設け、1又は2以上の温度検知器によって検知され
た熱交換器の出湯温度、入水温度、熱交換器から出湯さ
れる湯とバイパス路を通過する水との混合温度等の温度
データに基づいて、熱交換器から出湯する湯とバイパス
路を通過する水との混合比率を決定し、熱交換器で加熱
された湯とバイパス路を通過した水とを当該混合比率で
混合して所定の給湯温度に調整するバイパスミキシング
方式の給湯装置において、前記温度検知器の異常の有無
を判定する手段と、前記異常判定手段により前記温度検
知器のうち少なくとも1つの温度検知器に異常があると
判定された場合には、前記バイパス弁を所定弁開度に駆
動する手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】ここで、1又は2以上の温度検知器は、熱
交換器の出湯温度、入水温度、熱交換器から出湯される
湯とバイパス路を通過する水との混合温度を全て検出す
るものである必要はない。例えば、熱交換器を加熱する
加熱器やバイパス弁をフィードフォワード制御のみで制
御する場合には、熱交換器から出湯される湯とバイパス
路を通過する水との混合温度は必ずしも検出する必要は
ない。また、熱交換器を加熱する加熱器やバイパス弁を
フィードバック制御のみで制御する場合には、熱交換器
の出湯温度や入水温度は必ずしも検出する必要はない。
【0012】このような温度検知器のうち少なくとも1
つでも異常があると、給湯温度が誤った温度データによ
って演算され、設定温度と異なる温度の湯が給湯され
る。その場合、バイパス弁が絞られると熱交換器で加熱
された湯に少量の水しか混合されず、そのため設定温度
よりも高温の湯が出湯されることになり、使用者に不快
感を与えるおそれがある。
【0013】しかし、本発明の給湯装置では、温度検知
器の異常を検知すると、バイパス弁を所定弁開度に駆動
するようにしているので、バイパス弁が絞られ過ぎて高
温の湯が給湯されるのを防止することができ、温度検知
器に異常が発生した場合の安全性を確保することができ
る。
【0014】特に、請求項2に記載した実施態様では、
温度検知器に異常が判定された時に駆動されるバイパス
弁の弁開度をバイパス弁の全開位置にしているので、温
度検知器の異常発生時に水の混合比率を最大にすること
ができる。従って、給湯温度を下げる効果が最も大き
く、熱交換器側での出湯温度が高温の場合にも高温の湯
が給湯されるのを防止できる。
【0015】また、本発明の請求項3に記載した給湯装
置は、熱交換器と並列に配置されたバイパス路にバイパ
ス弁を設け、1又は2以上の温度検知器によって検知さ
れた熱交換器の出湯温度、入水温度、熱交換器から出湯
される湯とバイパス路を通過する水との混合温度等の温
度データに基づいて、熱交換器から出湯する湯とバイパ
ス路を通過する水との混合比率を決定し、熱交換器で加
熱された湯とバイパス路を通過した水とを当該混合比率
で混合して所定の給湯温度に調整するバイパスミキシン
グ方式の給湯装置において、前記温度検知器の異常の有
無を判定する手段と、前記異常判定手段により前記温度
検知器のうち少なくとも1つの温度検知器に異常がある
と判定された場合には、前記バイパス弁を所定時間だけ
開方向へ駆動する手段と、を備えたことを特徴としてい
る。
【0016】この給湯装置にあっては、温度検知器の異
常を検知した場合には、バイパス弁を所定時間だけ開方
向へ駆動してバイパス弁の弁開度を大きくしているの
で、温度検知器の異常発生時には水の混合比率を大きく
して高温の湯が給湯されるのを防止することができ、使
用者に不快感を与えるおそれを少なくすることができ
る。
【0017】また、本発明の請求項4に記載した給湯装
置は、熱交換器と並列に配置されたバイパス路にバイパ
ス弁を設け、1又は2以上の温度検知器によって検知さ
れた熱交換器の出湯温度、入水温度、熱交換器から出湯
される湯とバイパス路を通過する水との混合温度等の温
度データに基づいて、熱交換器から出湯する湯とバイパ
ス路を通過する水との混合比率を決定し、熱交換器で加
熱された湯とバイパス路を通過した水とを当該混合比率
で混合して所定の給湯温度に調整するバイパスミキシン
グ方式の給湯装置において、前記温度検知器の異常の有
無を判定する手段と、前記異常判定手段により前記温度
検知器のうち少なくとも1つの温度検知器に異常がある
と判定された場合には、前記バイパス弁の弁開度もしく
は当該弁開度に関連する物理量を所定量だけバイパス弁
の開方向へシフトさせる手段と、を備えたことを特徴と
している。
【0018】ここでバイパス弁の弁開度に関連する物理
量とは、バイパス弁の弁開度を変化させるような機械量
や電気量などであって、バイパス弁の弁開度以外のもの
をいう。例えば、バイパス弁が弁体を直線的に移動させ
て弁開度を変化させるタイプのものである場合には弁体
の変位量、バイパス弁が弁体を回転させて弁開度を変化
させるタイプのものである場合には弁体の回転角度、ま
たバイパス弁がモータで弁体を駆動するものである場合
にはモータの回転角度、バイパス弁がパルスステップモ
ータで弁体を駆動するものである場合にはモータ駆動用
パルスのパルス数などである。
【0019】この給湯装置の場合にも、温度検知器の異
常を検知した場合には、バイパス弁を開方向へ駆動して
バイパス弁の弁開度を大きくしているので、温度検知器
の異常発生時には水の混合比率を大きくして高温の湯が
給湯されるのを防止することができ、使用者に不快感を
与えるおそれを少なくすることができる。
【0020】また、請求項5に記載の実施態様では、前
記異常判定手段により前記温度検知器のうち少なくとも
1つの温度検知器に異常があると判定された場合には、
熱交換器による水の加熱動作もしくは給湯動作を停止さ
せるようにしている。
【0021】例えば、熱交換器を加熱するバーナ等の加
熱器を燃焼停止させたり、熱交換器側の開閉弁を閉じた
りすることができる。このように熱交換器の加熱動作も
しくは給湯動作を停止させるようにすれば、温度検知器
に異常が発生した場合には熱交換器側から高温の湯が出
湯されるのを防止することができるが、その場合でも本
発明の給湯装置によれば、給湯器側の管路内に残ってい
る湯がバイパス路の水とほとんど混合されることなく給
湯され、高温の湯が供給されるおそれを少なくすること
ができる。
【0022】
【実施例】
(給湯装置の構成)図3に示すものは本発明の一実施例
による給湯装置の概略構成図である。この給湯装置は、
熱交換器1と、これを加熱するガスバーナ2とを有して
いる。そして、熱交換器1の入水側には図示しない水道
管等に連通された入水路3が接続され、熱交換器1の出
湯側には図示しないカランやシャワー等に連通された出
湯路4が接続されている。また、入水路3と出湯路4と
の間は、熱交換器1をバイパスするバイパス路5で短絡
されている。
【0023】入水路3には、入水温度Tcを検出する入
水温度検知器6と、熱交換器1に流れる水の流量を検出
する水量センサ7が設けられている。一方、出湯路4に
は、熱交換器1で加熱された湯の出湯温度Thを検出す
る出湯温度検知器8と、熱交換器1で加熱された湯とバ
イパス路5を通過した水とが混合された後の給湯温度
(ミキシング温度)Tmを検出する給湯温度検知器9が
設けられている。これら入水温度検知器6、出湯温度検
知器8および給湯温度検知器9は、一般にサーミスタに
より構成されている。
【0024】ガスバーナ2に燃焼用のガスを供給するガ
ス供給路10には、ガス供給路10を開閉するガス開閉
弁11と、ガス供給路10から供給するガス量を調整し
てガスバーナ2の燃焼量を制御するガス比例弁12が設
けられている。
【0025】また、バイパス路5には、このバイパス路
5に流れる水の流量を制御するバイパス弁13が設けら
れている。
【0026】このバイパス弁13の構造を図5に示す。
図示のバイパス弁13では、入水口14aと出水口14
bを有するケース14内に弁軸15が軸方向に沿って出
退可能に設けられており、この弁軸15の先端部分に弁
体16が取り付けられている。また、ケース14の外側
部にはステッピングモータ17が固定されている。ステ
ッピングモータ17の出力軸は、回転運動を直線運動に
変換するトランスデューサ18を介して弁軸15の基端
部に接続されており、ステッピングモータ17が回転す
ると、弁軸15が直線的に出退し、これによって弁体1
6がケース14内の弁座19との間の弁開度を変化させ
るようになっている。
【0027】(コントローラの構成)さらに、この給湯
装置は、給湯温度制御を行なうコントローラ21と、こ
れに接続されて外部から給湯温度の設定値(設定温度)
Tsを入力するための温度設定手段20とを備えてい
る。このコントローラ21の構成を図4に示す。コント
ローラ21は、各温度検知器6,8,9の異常の有無を
監視する異常判定部22a,23a,24a、各温度検
知器6,8,9の検出温度を加工して出力する出力変換
部22b,23b,24b、ガス比例弁駆動部25、バ
イパス弁駆動部26、目標ステップ数算出部27、補正
ステップ数算出部28、および記憶部29から構成され
ている。
【0028】各異常判定部22a,23a,24aは、
それぞれ入水温度Tcを検出するための入水温度検知器
6、熱交換器1からの出湯温度Thを検出するための出
湯温度検知器8、熱交換器1で加熱された湯とバイパス
路5を通過した水との混合された給湯温度Tmを検出す
るための給湯温度検知器9に異常が発生していないかど
うか監視している。例えば、これら温度検知器6,8,
9が図1に示すような特性を有するサーミスタを用いて
いる場合には、サーミスタの抵抗値Rがオープン検出
(例えば、検出温度;−21℃)に対応する抵抗値Rop
en以上になったとき、あるいは、サーミスタの抵抗値R
がショート検出(例えば、検出温度;146℃)に対応
する抵抗値Rshort以下になったときに、その温度検知
器6,8又は9に異常が発生したと判定する。
【0029】しかして、燃焼中に、異常判定部22a,
23a,24aがいずれかの温度検知器6,8,又は9
の異常を検出した場合には、バイパス弁駆動部26、ガ
ス開閉弁11及びコントローラ等に設けられている液晶
表示等の表示部(図示せず)へ異常検出信号を出力す
る。バイパス弁駆動部26は、異常判定部22a,23
a,24aから異常検出信号を受信すると、バイパス弁
13のステッピングモータ17を駆動してバイパス弁1
3を全開状態まで開き、バイパス弁13を全開状態で停
止させる。ガス開閉弁11は、異常判定部22a,23
a,24aから異常検出信号を受信すると閉成し、ガス
バーナ2の燃焼を強制的に停止させる。また、異常判定
部22a,23a,24aから異常検出信号が出力され
ると、表示部には異常発生を知らせるメッセージが表示
される。
【0030】各出力変換部22b,23b,24bは、
温度検知器の検出温度、すなわち入水温度検知器6で検
出された入水温度Tc、出湯温度検知器8で検出された
出湯温度Th、給湯温度検知器9で検出された給湯温度
Tmをそれぞれ加工し、加工された出力温度をコントロ
ーラ21内各部、例えばガス比例弁駆動部25やバイパ
ス弁駆動部26、目標ステップ数算出部27、補正ステ
ップ数算出部28などへ出力する。各出力変換部22
b,23b,24bにおける検出温度の加工方法は、図
2に示すように、検出温度が0℃から100℃の間では
出力温度は検出温度と等しいが、検出温度が0℃以下の
領域では出力温度は0℃で一定となり、検出温度が10
0℃以上の領域では出力温度は100℃で一定となって
いる。
【0031】しかして、ガス比例弁駆動部25やバイパ
ス弁駆動部26、目標ステップ数算出部27、補正ステ
ップ数算出部28などでは、各温度検知器の検出温度を
用いて演算や判断を行うのでなく、この加工された出力
温度を用いて各種演算や判断等の処理を行っている。な
お、以下においては、各出力変換部22b,23b,2
4bから出力される出力温度(加工された検出温度)T
c,Th,Tmをそれぞれ、入水温度検知器6で検出され
た入水温度Tc、出湯温度検知器8で検出された出湯温
度Th、給湯温度検知器9で検出された給湯温度Tmとい
う。
【0032】記憶部29は、ROM等の不揮発性メモリ
で構成されており、図6に示すように、バイパス弁13
の弁開度を決めるステッピングモータ17のステップ数
Sと、各ステップ数Sに応じて予め求められた湯水混合
の分配率ρとの関係を決めるデータを記憶している。こ
こに、湯水混合の分配率ρとは、バイパス路5を経由す
る水量Qcと、熱交換器1を経由して出湯する湯量Qhと
の比であって、 ρ=Qc/Qh と表わされる。すなわち、ステッピングモータ17がど
れだけのステップ数回転した場合にどれだけの分配率ρ
となるかを予め実験的に調べて決定しておき、得られた
ステップ数Sと分配率ρとの関係をプロットして得られ
るデータをテーブル化して記憶部29に予め格納してい
る。
【0033】目標ステップ数算出部27は、入水温度T
c、熱交換器1からの出湯温度Th、および温度設定手段
20で予め設定された設定温度Tsに基づいて、制御目
標となる湯水混合の分配率ρを算出し、この目標分配率
ρと記憶部29のデータとに基づいて目標ステップ数S
FFを算出するものである。
【0034】補正ステップ数算出部28は、入水温度T
c、熱交換器1からの出湯温度Th、および湯水混合後の
実際の給湯温度Tmに基づいて、実際の湯水混合の分配
率ρ’を算出し、この実際分配率ρ’と目標ステップ数
算出部27で得られる目標分配率ρとの偏差Δρ(=
ρ’−ρ)に基づいて補正ステップ数SFBを算出するも
のである。
【0035】バイパス弁駆動部26は、目標ステップ数
FFを補正ステップ数SFBで補正した実動ステップ数S
W(=SFF+SFB)を求め、この実動ステップ数SWに基
づいてステッピングモータ17を駆動するようになって
いる。
【0036】(燃焼量とバイパス弁の通常制御)このコ
ントローラ21による給湯中の給湯温度制御方式を説明
する。給湯中においては、ガスバーナ2が燃焼して熱交
換器1を流れる水が加熱されているが、このときガス比
例弁駆動部25は、熱交換器1の出湯温度Thが次の
及び式に基づいて決定される所定目標の出湯温度Tho
となるように、ガスバーナ2の燃焼量をフィードフォワ
ード制御ならびにフィードバック制御している。
【0037】すなわち、ガス比例弁駆動部25は、入水
温度検知器6からの入水温度Tc、出湯温度検知器8か
らの出湯温度Th、および温度設定手段20からの設定
温度Tsに基づいて給湯温度Tmを設定温度Tsに等しく
するための目標分配率ρoを ρo=(Th−Ts)/(Ts−Tc) により演算する。そして、この目標分配率ρoが、ρmin
≦ρo≦ρmaxの場合には、目標の出湯温度Thoを Tho=Ts+α (但し、αは定数) … により決定し、出湯温度Thがこうして決定された出湯
温度Thoとなるようにガス比例弁12を制御する。ま
た、目標分配率ρoが、ρo≦ρmin または ρmax≦ρo
の場合には、目標の出湯温度Thoを Tho=β・(Ts−Tc)+Ts (但し、βは定数) … により決定し、出湯温度Thがこうして決定された出湯
温度Thoとなるようにガス比例弁12を制御する。な
お、ρmin、ρmaxは、図6に示すように、通常の分配率
ρの範囲内で適宜定めた値である。
【0038】一方、目標ステップ数算出部27は、入水
温度検知器6からの入水温度Tc、出湯温度検知器8か
らの出湯温度Th、および使用者によって操作部で予め
設定された設定温度Tsに基づいて、給湯温度Tmが設定
温度Tsと等しくなるように目標となる分配率ρoを次の
式により求める。 ρo=(Qc/Qh)o=(Th−Ts)/(Ts−Tc) …
【0039】こうして目標分配率ρoが決定されると、
目標ステップ数算出部27は、ついで、記憶部29に予
め記憶されているデータに基づいて目標ステップ数SFF
を求める。これは、図6において、縦軸の分配率ρを目
標分配率ρoとして、これに対応する横軸の一つのステ
ップ数Sを読み取ることにより決定される。こうして決
定された目標ステップ数SFFの値がバイパス弁13に対
するフィードフォワード制御量として、バイパス弁駆動
部26に送出される。
【0040】また、補正ステップ数算出部28は、入水
温度Tc、出湯温度Th、および給湯温度検知器9で検出
された湯水混合後の実際の給湯温度Tmに基づいて、実
際の湯水混合の分配率ρ’を次の式により求める。 ρ’=(Qc/Qh)’=(Th−Tm)/(Tm−Tc) … この実際分配率ρ’が得られると、補正ステップ数算出
部28cは、ついで、目標ステップ数算出部27によっ
て式に基づいて演算された目標分配率ρoと実際分配
率ρ’の偏差Δρ=ρ’−ρoを求め、次の式によっ
て補正ステップ数SFBを算出する。 SFB=KP・Δρ+KI・Σ(Δρ) … ここに、KP:比例係数 KI:積分係数 また、Σ(Δρ)は指定回数にわたる偏差Δρの和であ
る。こうして決定された補正ステップ数SFBの値は、バ
イパス弁13に対するフィードバック制御量として、同
じくバイパス弁駆動部26に送出される。
【0041】バイパス弁駆動部26は、上記目標ステッ
プ数SFFを補正ステップ数SFBで補正した実動ステップ
数SWを次の式によって求める。 SW=SFF+SFB … そして、この実動ステップ数SWの分だけバイパス弁1
3のステッピングモータ17を回転させる。
【0042】このようにすれば、バイパス路5に設けた
バイパス弁13の弁開度を調節して分配率ρを変化させ
るのみで、迅速かつ正確な給湯温度制御が可能になる。
【0043】(給湯動作の全体)つぎに、この給湯装置
の給湯開始から終了までの全体としての動作を図7のフ
ロー図に従って説明する。
【0044】カラン等が開かれて入水路3に水が流れ始
め、水量センサ7によって最低作動流量(MOQ)以上
の流量が検出される(MOQ オン)と(S31)、熱
交換器1の過熱安全装置や温度ヒューズ等の安全装置
や、各種温度検知器6,8,9に異常がないかプリチェ
ックされる(S32)。このとき異常が検出されると、
コントローラ21の表示部に故障表示(S44)し、ガ
スバーナ2の燃焼を停止して安全動作する(S45)。
【0045】プリチェックにより異常がない場合には、
送風ファン(図示せず)のファンモータをオンにしてガ
スバーナ2へ燃焼用エアを送り(S33)、送風ファン
の回転数が点火回転数に達したかどうか判定する(S3
4)。点火回転数に達していない場合には、一定時間
(例えば、20秒)待機し(S35)、一定時間経過し
ても点火回転数に達しなかった場合には、故障表示して
安全動作する(S44,S45)。
【0046】一方、一定時間内に送風ファンが点火回転
数に達した場合には、点火装置(イグナイタ)を作動さ
せて点火動作し(S36)、ガスバーナ2の点火を確認
するためフレームロッドによりガスバーナ2の火炎を検
知する(S37)。火炎を検知できない場合には、一定
時間(例えば、5秒)待機し(S38)、一定時間経過
しても火炎を検知できない場合には、故障表示して安全
動作する(S44,S45)。
【0047】火炎を検知してガスバーナ2の点火が確認
されると、点火装置をオフにする(S39)。
【0048】この後、給湯装置は、各種温度検知器6,
8,9に異常がないかどうかを、異常判定部22a,2
3a,24aにより監視する(S40)と共に、熱交換
器1の過熱安全装置や温度ヒューズ等の安全装置が作動
していないかどうかを判定しながら(S42)、前記の
ような給湯温度制御方法によりガス比例弁12やバイパ
ス弁13を制御しながら通常制御状態で給湯動作を行な
う(S41)。
【0049】この通常制御状態で給湯動作を行なってい
るときに、異常判定部22a,23a,24aが、入水
温度検知器6、出湯温度検知器8、給湯温度検知器9の
いずれかに異常を検出した場合には、バイパス弁駆動部
26によりバイパス弁13を全開状態に駆動(S43)
した後、表示部に故障表示(S44)すると共にガス開
閉弁11を閉じることによりガスバーナ2の燃焼を停止
して安全動作する(S45)。
【0050】同様に、安全装置が作動した場合にも、表
示部に故障表示(S44)すると共にガスバーナ2の燃
焼を停止して安全動作する(S45)。
【0051】また、給湯中にカラン等が閉じられて水量
センサ7で検出されている流量が最低作動流量以下(M
OQオフ)になった(S46)場合には、ガスバーナ2
の燃焼を停止すると共に送風ファンを停止させて運転停
止状態で待機する(S47)。
【0052】(第2の実施例)図8に示すものは、本発
明の別な実施例による給湯装置における給湯動作の一部
を示す部分フロー図である。すなわち、これは、図7の
フロー図のS40〜S47に相当する部分のみを示して
いる。
【0053】この実施例においては、異常判定部22
a,23a,24aが、入水温度検知器6、出湯温度検
知器8、給湯温度検知器9のいずれかに異常を検出した
(S40)場合には、異常を検出してから一定時間(t
秒間)の間だけ、バイパス弁駆動部26によりバイパス
弁13の開方向へステッピングモータ17を回転させた
(S51,S52,S53)後、表示部に故障表示(S
44)すると共にガス開閉弁11を閉じることによりガ
スバーナ2の燃焼を停止して安全動作する(S45)。
【0054】従って、この実施例にあっても、バイパス
弁13を一定量大きく開いてバイパス路5に流れる流量
Qcを増加させた後、給湯装置を停止させているので、
誤動作により給湯装置から高温の湯が出湯され、使用者
に不快感を与えるおそれを少なくすることができる。
【0055】(第3の実施例)図9に示すものは、本発
明のさらに別な実施例による給湯装置における給湯動作
の一部を示す部分フロー図である。このフロー図も、図
7のフロー図のS40〜S47に相当する部分のみを示
している。
【0056】この実施例においては、異常判定部22
a,23a,24aが、入水温度検知器6、出湯温度検
知器8、給湯温度検知器9のいずれかに異常を検出した
(S40)場合には、異常を検出したときの弁開度より
も一定開度だけ弁開度を大きく開いた(S54)後、表
示部に故障表示(S44)すると共にガス開閉弁11を
閉じることによりガスバーナ2の燃焼を停止して安全動
作する(S45)。
【0057】従って、この実施例にあっても、バイパス
弁13を一定量大きく開いてバイパス路5に流れる流量
Qcを増加させた後、給湯装置を停止させているので、
誤動作により給湯装置から高温の湯が出湯され、使用者
に不快感を与えるおそれを少なくすることができる。
【0058】なお、この実施例では、温度検知器の異常
を検出した場合には、弁開度を一定量だけ大きく開いた
後、給湯装置を停止させているが、温度検知器の異常を
検出したときに一定量制御する対象となる物理量は弁開
度に限るものでなく、例えばバイパス弁の弁軸を一定距
離だけ弁開度が大きくなる方向へ動かすようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】温度検知器として一般に用いられているサーミ
スタの温度特性を示す図である。
【図2】温度検知器により検出される検出温度とコント
ローラ内部で使用される出力温度との関係を示す図であ
る。
【図3】本発明による給湯装置の構成を示す概略構成図
である。
【図4】同上のコントローラの構成を示すブロック図で
ある。
【図5】同上のバイパス弁の構造を示す断面図である。
【図6】バイパス弁を駆動するステッピングモータのス
テップ数と湯水混合の分配率との関係を表わす図であ
る。
【図7】同上の給湯装置の給湯動作を説明するフロー図
である。
【図8】本発明の別な実施例による給湯装置の給湯動作
を示すフロー図である。
【図9】本発明のさらに別な実施例による給湯装置の給
湯動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 熱交換器 6 入水温度検知器 7 水量センサ 8 出湯温度検知器 9 給湯温度検知器 11 ガス開閉弁 12 ガス比例弁 13 バイパス弁 21 コントローラ 22a,23a,24a 異常判定部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器と並列に配置されたバイパス路
    にバイパス弁を設け、1又は2以上の温度検知器によっ
    て検知された熱交換器の出湯温度、入水温度、熱交換器
    から出湯される湯とバイパス路を通過する水との混合温
    度等の温度データに基づいて、熱交換器から出湯する湯
    とバイパス路を通過する水との混合比率を決定し、熱交
    換器で加熱された湯とバイパス路を通過した水とを当該
    混合比率で混合して所定の給湯温度に調整するバイパス
    ミキシング方式の給湯装置において、 前記温度検知器の異常の有無を判定する手段と、 前記異常判定手段により前記温度検知器のうち少なくと
    も1つの温度検知器に異常があると判定された場合に
    は、前記バイパス弁を所定弁開度に駆動する手段と、を
    備えた給湯装置。
  2. 【請求項2】 温度検知器に異常があると判定された時
    に駆動されるバイパス弁の前記弁開度が、バイパス弁の
    全開位置であることを特徴とする、請求項1に記載の給
    湯装置。
  3. 【請求項3】 熱交換器と並列に配置されたバイパス路
    にバイパス弁を設け、1又は2以上の温度検知器によっ
    て検知された熱交換器の出湯温度、入水温度、熱交換器
    から出湯される湯とバイパス路を通過する水との混合温
    度等の温度データに基づいて、熱交換器から出湯する湯
    とバイパス路を通過する水との混合比率を決定し、熱交
    換器で加熱された湯とバイパス路を通過した水とを当該
    混合比率で混合して所定の給湯温度に調整するバイパス
    ミキシング方式の給湯装置において、 前記温度検知器の異常の有無を判定する手段と、 前記異常判定手段により前記温度検知器のうち少なくと
    も1つの温度検知器に異常があると判定された場合に
    は、前記バイパス弁を所定時間だけ開方向へ駆動する手
    段と、を備えた給湯装置。
  4. 【請求項4】 熱交換器と並列に配置されたバイパス路
    にバイパス弁を設け、1又は2以上の温度検知器によっ
    て検知された熱交換器の出湯温度、入水温度、熱交換器
    から出湯される湯とバイパス路を通過する水との混合温
    度等の温度データに基づいて、熱交換器から出湯する湯
    とバイパス路を通過する水との混合比率を決定し、熱交
    換器で加熱された湯とバイパス路を通過した水とを当該
    混合比率で混合して所定の給湯温度に調整するバイパス
    ミキシング方式の給湯装置において、 前記温度検知器の異常の有無を判定する手段と、 前記異常判定手段により前記温度検知器のうち少なくと
    も1つの温度検知器に異常があると判定された場合に
    は、前記バイパス弁の弁開度もしくは当該弁開度に関連
    する物理量を所定量だけバイパス弁の開方向へシフトさ
    せる手段と、を備えた給湯装置。
  5. 【請求項5】 前記異常判定手段により前記温度検知器
    のうち少なくとも1つの温度検知器に異常があると判定
    された場合には、熱交換器による水の加熱動作もしくは
    給湯動作を停止させるようにした、請求項1,2,3又
    は4に記載の給湯装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292354A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Toyotomi Co Ltd 給湯機の給湯温度制御装置
AU2016266056B2 (en) * 2016-05-23 2022-08-04 Paloma Rheem Holdings Co., Ltd. Water Heater

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