JPH08269707A - 成膜方法及び磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

成膜方法及び磁気ヘッドの製造方法

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JPH08269707A
JPH08269707A JP7698295A JP7698295A JPH08269707A JP H08269707 A JPH08269707 A JP H08269707A JP 7698295 A JP7698295 A JP 7698295A JP 7698295 A JP7698295 A JP 7698295A JP H08269707 A JPH08269707 A JP H08269707A
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JP
Japan
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alloy
target
film
sputtering
impurity layer
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JP7698295A
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Masahiro Yoshikawa
正弘 吉川
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ソフマック表面の不純物層を除去するために
行われるプレスパッタ工程に要する時間の短縮化を図る
とともに、成膜されたソフマック薄膜中の不純物量を抑
える。 【構成】 ターゲット材として使用されるソフマック合
金の表面に存在する不純物層(有機物を主成分とする汚
染物質層及び酸化層)の厚みを10nm以下とする。上
記ソフマック合金をターゲットとして用いたスパッタリ
ングを行うに際し、該ソフマック合金の表面が人工ダイ
ヤモンド等により表面仕上げされることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば8mmビデオヘ
ッド等のヘッド材料として用いられるFe−Ga−Si
−Ru系合金を成膜する際に用いて好適な成膜方法及び
磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Fe−Ga−Si−Ru系合金は、優れ
た軟磁性特性を示すことから、例えば8mmビデオヘッ
ド等におけるヘッド材料として広く使用されている。
【0003】このFe−Ga−Si−Ru系合金を実際
にヘッド材料として使用する場合には、フェライト等か
らなる一対の基板上に該Fe−Ga−Si−Ru系合金
を薄膜形成し、これらFe−Ga−Si−Ru系合金が
膜付けされた基板同士を貼り合わせ、その突き合わせ面
に磁気ギャップが形成されてなる磁気ヘッドとされる。
この際、上記Fe−Ga−Si−Ru系合金の薄膜を形
成する方法としては、一般的にFe−Ga−Si−Ru
系合金の合金をターゲットとするスパッタリングが使用
される。このようなFe−Ga−Si−Ru系合金にお
いては、磁気特性的に最も優れているFe68%,Si
17%,Ru8%,Ga7%なる組成を有するものが使
用されている。
【0004】しかし、これらの構成元素のうちFeとS
i、Gaは酸化物を形成しやすく、合金状態であっても
その表面にFe、Si、Gaの酸化膜が存在している。
また、上記酸化膜の表面には、さらに大気中からの汚染
物質(主として炭化水素系の有機物、雰囲気によっては
Cl,S,Na,K,Si等の無機物)も付着してい
る。
【0005】従って、Fe−Ga−Si−Ru系合金の
表面は、これら酸化膜と汚染層からなる不純物層で被わ
れたかたちとなっている。Fe−Ga−Si−Ru系合
金をターゲットとして使用する際には、該ターゲットの
表面をラッピング等により研磨し平滑となるように表面
仕上げがなされるが、この時用いられる研磨材によって
は上記Fe−Ga−Si−Ru系合金表面の不純物層が
20nm以上と、非常に厚くなってしまうことがある。
このため、このFe−Ga−Si−Ru系合金を用いた
スパッタリングにより成膜されたFe−Ga−Si−R
u系合金薄膜中に酸素や炭素等の不純物元素が多量に取
り込まれ、場合によってはその量が数%にもおよび、不
良となる虞が生じる。
【0006】この問題に対して、Fe−Ga−Si−R
u系合金をターゲットとして薄膜形成を行う際には、該
ターゲットの表面に存在する上記不純物層を取り除くた
めにプレスパッタが行われている。
【0007】このプレスパッタは、イオンエッチングに
よりターゲット表面の不純物層を除去する工程で、該不
純物層の厚みに応じてスパッタ時間が調節される。従っ
て、上記不純物層の厚みが厚いほどプレスパッタに時間
をかけなければならなくなる。また、上記ターゲット表
面の不純物層が厚いとプレスパッタの効率が低下し、上
記不純物層を十分に除去することができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
のような実情に鑑みて提案されたものであって、ターゲ
ット表面の不純物層を除去するために行われるプレスパ
ッタ工程に要する時間を短縮するとともに、成膜された
薄膜中の不純物量を抑えることが可能な成膜方法及び磁
気ヘッドの製造方法を提供する事を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために提案されたものである。
【0010】即ち、本発明の成膜方法は、スパッタリン
グ法により成膜を行うに際し、ターゲット表面の不純物
層の厚みを10nm以下とすることを特徴とするもので
ある。
【0011】上記ターゲットの表面には、適当な研磨材
等により予め表面仕上げが施されるが、上記研磨材とし
ては、例えば人工ダイヤモンド等が好適である。
【0012】かかるターゲットとしては、例えばFe−
Ga−Si−Ru系合金等が挙げられるが、これに限定
されるものではない。
【0013】このようなFe−Ga−Si−Ru系合金
をターゲットとして用いたスパッタリングにより成膜さ
れる金属軟磁性薄膜は、一対の基板上に形成された該金
属軟磁性薄膜同士を介して接合一体化され、その突き合
わせ面に磁気ギャップが形成されてなるメタル・イン・
ギャップ型の磁気ヘッド(いわゆる、MIGヘッド)の
ヘッド材料として用いて好適とされるものである。
【0014】
【作用】スパッタリングにより薄膜形成を行うに際し、
使用するターゲットの表面に存在する酸化膜と大気中の
汚染物質による汚染層とからなる不純物層の厚みを10
nm以下とすることにより、得られた薄膜中の不純物元
素(酸素及び炭素等)の量が著しく減少する。これは、
上記ターゲットとして、Fe−Ga−Si−Ru系合金
を用いた場合に適用して顕著となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが、本発明がこの実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。
【0016】本実施例は、Fe−Ga−Si−Ru系合
金をターゲットとしてスパッタリングを行って、MIG
ヘッドにおける金属軟磁性薄膜を形成する際に、上記F
e−Ga−Si−Ru系合金の表面に存在する不純物層
の厚みが10nm以下となるように表面仕上げを施した
例である。
【0017】先ず、Fe−Ga−Si−Ru系合金(F
68Si17Ru8 Ga7 ,数値は組成比を示す。)ター
ゲットの表面を2μmの人工ダイヤモンドにより表面仕
上げした。
【0018】この合金ターゲットの表面の不純物層の厚
みを、イオンエッチングを併用したオージェ電子分光分
析法により測定した。その結果を図1に示す。なお、測
定条件は、次の通りとした。
【0019】加速電圧 3kV 試料電流 1×10-6A 真空度 7.8×10-8Pa イオンエッチング: イオン種 Ar+ イオンエネルギー 1kV エミッション電流 25mA エッチング速度 0.95nm/分 図1に示すように、最表面の炭素C(有機物と考えられ
る。)が存在する層の厚さは約2nmであり、その下の
酸化物層の厚さは約4〜5nmである。そして、Fe−
Ga−Si−Ru系合金のバルク組成(Fe68%,S
i17%,Ru8%,Ga7%)にほぼ近くなるのは約
10nm以降である。すなわち、この人工ダイヤモンド
によって表面仕上げが施されたこのFe−Ga−Si−
Ru系合金ターゲットは、汚染物質層、酸化物層等から
なる不純物層が厚さ10nm以下に抑えられている。
【0020】なお、比較用として、上記人工ダイヤモン
ドによる表面仕上げを行わなかったFe−Ga−Si−
Ru系合金についても同様にして表面付近の深さ方向に
おけるオージェ電子分光分析を行ったところ、上記不純
物層が20nm以上存在していた。
【0021】続いて、この不純物層の厚さが10nm以
下に抑えられているFe−Ga−Si−Ru系合金をタ
ーゲットとして用い、通常の方法によりスパッタリング
を行ってFe−Ga−Si−Ru系合金薄膜を形成し
た。
【0022】そして、得られたFe−Ga−Si−Ru
系合金薄膜について、該Fe−Ga−Si−Ru系合金
薄膜中の不純物元素(酸素及び炭素)をオージェ電子分
光分析法により分析した。この不純物元素の分析に際
し、上記Fe−Ga−Si−Ru系合金薄膜の表面を被
って存在する酸化膜を除去するためにイオンエッチング
を施した後、オージェスペクトルの測定を行った。その
結果を図2に示す。また、比較として、表面仕上げが施
されていないFe−Ga−Si−Ru系合金ターゲット
を用いて成膜された合金薄膜についても同様にしてオー
ジェスペクトルの測定を行った。その結果を図3に示
す。なお、上記測定時の諸条件は、次に示す通りであ
る。
【0023】加速電圧 3kV 試料電流 2×10-7A 真空度 8.0×10-8Pa 図2より、不純物層の厚さが10nm以下となされたタ
ーゲットを用いて成膜されたFe−Ga−Si−Ru系
合金薄膜では、スペクトル上、膜中に酸素の存在は認め
られず、この測定法の検出限界である0.1%以下に抑
えられていることがわかる、これに対して、図3に示す
ように、表面仕上げによる不純物層の除去を行っていな
いターゲットを用いて成膜されたFe−Ga−Si−R
u系合金薄膜では、上記不純物層の主成分である酸素が
僅かに検出され(なお、炭素に関しては、Ruのピーク
と重なるため不明であった。)、その濃度は数%に達し
ている。
【0024】従って、本実施例のように、Fe−Ga−
Si−Ru系合金からなるターゲット材の表面仕上げと
して2μmの人工ダイヤモンドを使用して、該ターゲッ
ト材の表面に存在する不純物層(有機物等からなる汚染
物質層及び酸化物層)の厚みを10nm以下に抑えるこ
とにより、成膜されたFe−Ga−Si−Ru系合金薄
膜中の不純物元素(酸素等)の濃度を僅か0.1%以下
に抑えることできた。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
においては、ターゲットの表面に存在する不純物層の厚
みを10nm以下に抑えているので、得られた薄膜中の
不純物量が減少されるとともに、スパッタリングを行う
際に、プレスパッタ時のスパッタ時間を短縮でき、且つ
成膜時に安定したスパッタリングを行うことができるよ
うになる。
【0026】また、本発明は、上記ターゲットとしてF
e−Ga−Si−Ru系合金を使用し、例えばMIGヘ
ッドにおける金属軟磁性薄膜を形成するような場合に適
用して顕著な効果が得られるが、これに限られるもので
はなく、他の合金ヘッド材料やFeTbCoCr系合金
等のような光磁気材料、その他半導体材料等をスパッタ
リングにより形成する場合にも適用して同様の効果を期
待することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して作製されたFe−Ga−Si
−Ru系合金の表面付近の深さ方向におけるオージェス
ペクトルを示す特性図である。
【図2】本発明を適用して成膜されたFe−Ga−Si
−Ru系合金薄膜のオージェスペクトルを示す特性図で
ある。
【図3】人工ダイヤモンドによる表面仕上げが施されて
いないFe−Ga−Si−Ru系合金をターゲット材と
して使用したスパッタリングにより成膜されたFe−G
a−Si−Ru系合金薄膜のオージェスペクトルを示す
特性図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパッタリング法により成膜を行うに際
    し、ターゲット表面の不純物層の厚みを10nm以下と
    することを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 上記ターゲットの表面を予め人工ダイヤ
    モンドにて表面仕上げすることを特徴とする請求項1記
    載の成膜方法。
  3. 【請求項3】 上記ターゲットがFe−Ga−Si−R
    u系合金であることを特徴とする請求項1乃至2記載の
    成膜方法。
  4. 【請求項4】 Fe−Ga−Si−Ru系合金をターゲ
    ットとしてスパッタリング法により基板上に金属軟磁性
    薄膜を成膜するに際して、 上記ターゲット表面の不純物層の厚みを10nm以下と
    することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
JP7698295A 1995-03-31 1995-03-31 成膜方法及び磁気ヘッドの製造方法 Withdrawn JPH08269707A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1180942A (ja) * 1997-09-10 1999-03-26 Japan Energy Corp Taスパッタターゲットとその製造方法及び組立体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1180942A (ja) * 1997-09-10 1999-03-26 Japan Energy Corp Taスパッタターゲットとその製造方法及び組立体

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