JPH082694B2 - 感熱記録型ラベル用紙 - Google Patents

感熱記録型ラベル用紙

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JPH082694B2
JPH082694B2 JP1107421A JP10742189A JPH082694B2 JP H082694 B2 JPH082694 B2 JP H082694B2 JP 1107421 A JP1107421 A JP 1107421A JP 10742189 A JP10742189 A JP 10742189A JP H082694 B2 JPH082694 B2 JP H082694B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は感熱記録型ラベル用紙、詳しくは打ち抜き加
工特性に優れ、かつ記録感度及び読み取り性に優れた感
熱記録型ラベル用紙に関する。
<従来の技術> 一般に無色又は淡色のロイコ染料とロイコ染料と熱時
反応して発色させる顕色剤とを主成分とする感熱記録層
を有する感熱記録体は、特公昭45−14035号に公表さ
れ、広く実用化されている。この感熱記録体に記録をお
こなうには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリン
ター等が用いられるが、このような感熱記録法は、従来
実用化された他の記録法に比べて、記録時に騒音がな
い、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーであ
る、機器が比較的安価でありコンパクトである。得られ
る発色が非常に鮮明であるといった特徴から、コンピュ
ータのアウトプット、ファクシミリ、電卓や計測機等の
レコーダー用紙や自動券売機の券紙として広く使用され
ている。
近年、上記感熱記録の利用分野の1つとして急速に普
及してきたものとして、小売店等のPOSシステム(Point
of Sale)化の拡大に伴うラベルとしての用途があげら
れる。これらPOSシステムに利用される感熱記録型ラベ
ルは、主に生鮮食料品の価格表示やバーコード表示に用
いられ、水、食品用にラップあるいは油等に触れる機会
が多いため、通常上記薬品の侵入を防ぐ目的で、例えば
特開昭57−188392号に示されるように、感熱発色層上に
保護層を設けたり、裏面からの薬品の侵入を防ぐためバ
ック層やアンダー層を設け、画像安定性を高めた構成を
採っている。
上記、感熱記録型ラベル用紙は、例えば実開昭53−89
334号に示されるように、裏面に感圧接着剤層を介し離
型処理された離型紙と粘着加工され、必要に応じ表面に
印刷処理された後、ロータリーカッター等を有した打ち
抜き機でラベル形状に打ち抜かれる。
最近、上記加工工程、特に打ち抜き工程では、生産性
を向上させるために、ラベル用紙の打ち抜き速度を上げ
る試みと、またスケルトンと呼ばれる打ち抜き時にでる
打ち抜きカスの巾を短くし、歩留まりを向上させる試み
がなされている。しかるに、この打ち抜き工程の合理化
は、打ち抜き時にスケルトンにかかる力学的衝撃力を増
すために、スケルトンの破断が起こりやすく、スケルト
ンをラベルから取り除くこと、いわゆるカス上げが困難
となり、逆に生産性を低下させる原因となっている。
一方、ラベルに要求される特性のうち記録特性として
は、バーコードプリンター等の記録機器がコンパクト
化、省エネルギー化される動向にあるために、低エネル
ギーで高濃度の発色が得られること、即ち高感度化の要
求が高まっている。しかしながら、前記感熱記録型ラベ
ル用紙の層構成から明らかなように、感熱発色層上の保
護層が熱伝達効率を阻害するため、高感度化することは
非常に困難な命題である。この高感度化のために、感熱
発色層に使用されるロイコ染料や顕色剤、及び増感剤等
の材料の面での検討により、記録感度を高める提案が種
々なされている。しかしながら、上記保護層による熱伝
達効率の低下は否めず、感熱記録型ラベル用紙において
記録感度を高める方法としては、感熱ヘッドから印加さ
れる熱エネルギーを少しでも有効に利用すること、即ち
感熱ヘッドと感熱記録型ラベル用紙表面の密着性を向上
する方法が重要である。
上記感熱ヘッドとの密着性を向上する手段としては、
例えば、特公昭52−20142号ではスーパーキャレンダー
の手法をもって感熱記録用紙の表面をベック平滑度で20
0〜1000秒に表面処理する方法が記載されている。ま
た、特開昭61−179786号では、ヘッドとの密着性を高め
るために、支持体が顔料を10%以上含有し、かつTappi
RC−308に準じて測定される内部結合力が0.5〜2.5kg/cm
にすることが記載されている。即ち、内部結合力が弱い
支持体を用いて柔軟性を高め、ヘッド上の密着性を上
げ、記録感度を良好なものにする方法が提案されてい
る。しかしながら、上記提案は支持体上に感熱発色層を
設けただけの構成の感熱記録体について述べられたもの
であり、感熱記録型ラベル用紙のように、発色層上に保
護層を設けた構成のものについて言及したものではな
い。
上記の如き課題、即ち加工特性向上と記録特性向上と
いう二つの要求項目を同時に満たすことのできる感熱記
録型ラベル用紙については、本発明者らが既に特願昭63
−312084号で言及しており、層間剥離強度(Tappi UM−
403に準ずる)を2.5kg−cm以上でかつ表面のベック平滑
度(JIS P8119に準ずる)を700秒以上、好ましくは1000
秒以上とすることを提案している。
上記提案で層間強度を2.5kg−cm以上とする簡便で有
効な手段としては、紙支持体中の内添顔料を極力減ら
し、紙力増強剤を多量に添加したり、塗工層中の結着剤
の量を増加することが考えられる。しかしながらこれら
の手段を採用することによって感熱記録型ラベル用紙中
の空隙率の減少を招き、空隙による光線の乱反射率を低
下させることとなり、不透明度が低下してしまうという
問題点を生ずることとなる。更に、同時に記録特性も満
足させるためには、JIS P8119に準じて測定される表面
のベック平滑度700秒以上、好ましくは1000秒以上に処
理することが必要であり、例えばスーパーキャレンダー
により平滑化処理する場合、かなり強いニップ圧が必要
で、この平滑化処理においても感熱記録型ラベル用紙中
の空隙率はかなり低下し、不透明度がかなり低下すると
いう問題点を生ずることとなる。
このように不透明度が低いと、ラベルが貼付される物
体が黒色の場合、下地の黒色が透過し記録部分とのコン
トラストが不良となりそれによってバーコードリーダー
等での読み取り誤差を生じ易くなるという問題点を発生
させることとなる。従って打ち抜き加工特性、記録特性
及び上記不透明性に起因した読み取り誤差の少ない感熱
記録型ラベル用紙は未だ開発されていないのが現状であ
る。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、具
体的には打ち抜き加工時においてカス上げ不良が起こら
ない、即ちスケルトンの切断が起こらずに加工特性が優
れており、かつ感熱記録時の熱感度が高く、また不透明
度が高いために読み取り誤差を起こしにくい感熱記録型
ラベル用紙に関するものである。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、上記問題点に鑑み、打ち抜き特性及び
記録特性を損なわず、かつ不透明度の低下による読み取
り不良発生を起こさない感熱記録型ラベル用紙について
鋭意検討した結果、厚さが65μmから80μmの通常のラ
ベル用紙に要求される読み取り誤差を生じないための不
透明度としては、JIS P8138で測定される不透明度とし
て、最低80%が必要であることを突き止めた。この対策
として、種々検討を重ねた結果、紙支持体表面に少くと
もスチレン−アクリル系共重合体の微粒子と結着剤を主
成分としたアンダー層を設け、その表面に無色ないしは
淡色のロイコ染料と顕色剤を主成分とした感熱発色層と
保護層を順次設ける構成を採ることが有効であるという
結論に達した。
すなわち本発明は、紙支持体表面に少くともスチレン
−アクリル系共重合体の微粒子と結着剤とからなるアン
ダー層、無色ないしは淡色のロイコ染料と顕色剤を主成
分とした感熱発色層と保護層を順次設け、紙支持体裏面
にバック層を設けた積層構成をなし、該積層体の層間強
度(Tappi UM−403に準ずる)が2.5kg−cm以上であり、
かつ該積層体の保護層表面のベック平滑度(JIS P8119
に準ずる)が500〜1500秒であり、かつ該積層体の不透
明度(JIS P8138に準ずる)が80%以上であることを特
徴とする感熱記録型ラベル用紙である。
まず本発明の構成要件である層間強度について説明す
る。
本発明者らは、既に打ち抜き加工時のスケルトンの破
断現象に関して影響を及ぼしている感熱記録型ラベル用
紙の力学的特性として、感熱記録型ラベルの層間強度と
の相関を突き止めている。これは、破断現象が、打ち抜
き時にラベル用紙の厚さ方向に加わる衝撃力により起こ
ることを意味しており、打ち抜き直後、スケルトンを離
型紙から剥す際に生じる厚さ方向の衝撃力により、スケ
ルトンの層間にクラックが生じ、このクラック部分にス
ケルトンを巻取る引っ張り応力が集中するために破断が
生じるものと解釈され、打ち抜き特性を向上するために
は、Tappi UM−304に準じて測定される感熱記録型ラベ
ル用紙の層間強度が2.5kg−cm以上必要であるというこ
とを見い出したものである。
上記、層間強度を2.5kg−cm以上とするためには、ま
ず支持体である紙の層間強度を2.5kg−cm以上とするこ
とが必要条件であり、更に、塗工層自身の層間の凝集破
壊強度、塗工層と支持体の接着強度も層間強度に影響を
及ぼすため、感熱記録型ラベル用紙を構成する積層体自
身の層間強度が2.5kg−cm以上あることも必要条件であ
る。
従って、本発明において支持体として用いられる紙
は、パルプの種類や配合、添加剤等は特に限定されるこ
となく、紙層間強度2.5kg−cm以上となる様に例えばパ
ルプの種類や配合、叩解条件、紙力増強剤の種類や添加
量、ウェットプレス条件、乾燥条件等を適宜選択するこ
とによって製造されたものが適用される。
また、塗工層自身の層間強度や支持体との接着強度
は、各塗工層に使用される後述の如き結着剤をその種類
や量を適宜選択して使用することにより、目的とするラ
ベル用紙を構成する積層体の層間強度を得ることができ
る。
次に、ベック平滑度および不透明度に関して説明す
る。
前述の如く読み取り誤差を生じないためのラベル用紙
を構成する積層体の不透明度としては80%以上が必要で
あるが、この対策として本発明においてはスチレン−ア
クリル系共重合体の微粒子を含むアンダー層が設けられ
る。該アンダー層は、感熱発色層の水系塗料を塗工する
際の目処めの役割を果たし、発色成分の紙への浸透によ
るロスを防止するだけでなく、紙表面の繊維による凹凸
を平坦化する作用をもつため、保護層を塗工した後の平
滑化処理圧力を低減してベック平滑度が500〜1500秒と
しても十分な記録感度が得られ、かつ圧力低減の効果と
して空隙率の減少程度が少なく、不透明度の低下も少な
いという効果をもたらす。
本発明に用いられるスチレン−アクリル系共重合体の
微粒子は、平均粒径10μm以下の微粒子を言うものであ
り、中でも5μm以下の微粒子が好適であり、スチレン
と、アクリル酸、メタクリル酸およびこれらのエステル
類、その他誘導体等との共重合体であれば特に限定され
るものではない。更に、これらスチレン−アクリル系共
重合体の微粒子のなかでも、中空球体状粒子または金平
糖状多孔質粒子は、その粒子形状による光散乱能により
不透明度が一層あがることとなり、本発明の材料として
はより好適である。また、スチレン−アクリル系共重合
体の微粒子は、適度な疎水性と親水性を兼ね備えてお
り、感熱発色層との接着性も良好で、層間剥離力を低下
させないことも本発明に関しては重要な作用効果であ
る。
本発明のアンダー層はスチレン−アクリル共重合体の
微粒子と後述する結着剤を含む塗料を紙支持体上に周知
・慣用の塗工技術をもって塗布乾燥することにより形成
されるが、抄紙過程でサイズプレス等で設けることも可
能である。
なお、本発明のスチレン−アクリル共重合体の微粒子
を含んだアンダー層は、その成分が本来可塑剤や食用油
といった油性成分に親和性があるため、感熱発色層への
裏面からの上記薬品の侵入に対しては有効な保護作用を
もたないため、本発明では裏面からの保護作用を有する
バック層を設けることが必要となる。
上記構成を採用することにより、層間強度が高く打ち
抜き加工特性に優れるのみならず、記録感度は良好で、
かつ不透明度は80%以上で読み取り誤差のない保存性に
優れた感熱記録型ラベル用紙としての性能が満たされる
こととなる。
本発明の感熱記録型ラベル用紙の感熱発色層は無色な
いしは淡色のロイコ染料と該ロイコ染料を発色させる顕
色剤とを主成分として含有するものである。使用される
代表的なロイコ染料をあげると、クリスタルバイオレッ
トラクトン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフル
オラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフル
オラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−シクロヘキシルメチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−エチルイソアミル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラ
ン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)
フルオランなどがあるが、これらに限定されるものでは
ない。
また、上記ロイコ染料と反応して発色させる顕色剤と
しては、α−ナフトール、β−ナフトール、4−t−ブ
チルフェノール、4−t−オクチルフェノール、4−フ
ェニルフェノール、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)
ブタン、4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2
−ビス(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、4,4′−イソプロピリデンビス(2−t−ブチ
ルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−クロロフ
ェノール)、4,4′−スルホニルジフェノール、4,4′−
チオビスフェノール、安息香酸、サリチル酸、没食子酸
等の誘導体があるが、これらに限定されるものではな
い。
また、本発明において、記録感度を向上させるため
に、必要に応じ、更に慣用の種々の熱可融性物質を添加
できる。熱可融性物質としては、適当な融点を持つ有機
化合物があげられ、例えば、ステアリン酸アミド等の高
級脂肪酸アミド、窓ロウ、シェラックロウなどの動物性
ワックス、カルナバロウなどの植物性ワックス、モンタ
ンワックスなどの鉱物性ワックス、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス等のワックス類、高
級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、ジメチルテレフタレー
ト、ジフェニルフタレート等の芳香族カルボン酸エステ
ル類、アルキルナフタレン誘導体、アルキルジフェニル
誘導体、アルキルターフェニル誘導体等が用いられる。
前記、ロイコ染料および顕色剤、必要に応じて添加さ
れる熱可融性物質は、メディア式湿式分散機で粉砕処理
され分散液として調整されるが、その被分散体の粒径
は、5μm以下、好ましくは3μm以下である。
また、慣用の充填剤としての無機及び有機顔料、例え
ば、重質及び軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、タルク、ク
レー、サチンホワイト、カオリナイト、ポリオレフィン
粒子、ポリスチレン粒子、尿素−ホルマリン樹脂粒子等
を添加し発色画像の鮮明性を向上させることができる。
その他、必要に応じて各種の界面活性剤や消泡剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤等が添加され、更に、スチレン
−アクリル系共重合体の微粒子を含んだアンダー層上に
結着するための結着剤を用いることで感熱発色層が形成
される。この結着剤としては、カゼイン、ゼラチン、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、でん粉、
変性でん粉、イソブチレン−無水マレイン酸樹脂、ジイ
ソブチレン−無水マレイン酸樹脂、スチレン−無水マレ
イン酸樹脂、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルア
ミド、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、更に、酢酸ビニル、
アクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、SBR、NBR等のエマルジョン、ラテックスなどが単独
又は混合して使用される。
保護層及びバック層は薬品の感熱発色層への侵入を防
止する目的で設けられるため、基本的には造膜性の良い
高分子結着剤を主成分とすることが必要である。この高
分子結着剤は、基本的には感熱発色層に使用される材料
である水溶性又は非水溶性樹脂結着剤が使用できるが、
可塑剤や油等の親油性の薬品の侵入を防ぐ目的では、水
溶性樹脂類の方が好ましい。しかしながら水溶性樹脂結
着剤は耐水性が劣ることとなるため、耐水性を付与する
場合には、水溶性樹脂結着剤にエマルジョン、ラテック
スなどを混合したり、グルオキザール、クロム明バン、
メラミン樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂等の耐
水化剤を添加して使用することが望ましい。また、必要
に応じて各種界面活性剤や消泡剤を添加することもでき
る。
保護層は上記造膜性高分子結着剤の他に、感熱ヘッド
とのマッチング性を得るために必要に応じて無機あるい
は有機の顔料やステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシ
ウム等の滑剤やフッソ樹脂等の離型剤を添加しておくこ
とが望ましい。
上記の如き組成よりなる各層は、例えばエアーナイフ
コーティング、ロールコーティング、バーコーティン
グ、ブレードコーティング等の公知の塗工方式により、
支持体表面あるいは裏面に順次塗料を塗布、乾燥するこ
とで塗工層として形成される。
<実施例> 次に、本発明を実施例及び比較例をもって詳細に述べ
る。なお、組成を示す部数は全て重量部である。
(実施例1,2及び比較例1,2) LBKP80重量部、NBKP20重量部を用い、叩解度を400ml
(CSF)に叩解し、サイズ剤、バンドを添加した後、ポ
リアクリルアミド系の紙力増強剤の添加量を変えて、表
1に示す物理特性の異なるA,B2種類の紙支持体を長網抄
紙機で抄造した。なお、表−1において坪量はJIS P812
4に準じて測定したものである。
次に、下記配合のアンダー層塗料を調整し、A,B2種類
の紙支持体表面に乾燥塗布量3g/m2となるよう塗工し、
アンダー層を形成した。
次に、感熱発色層塗料の調整のため、下記組成の混合
物をサンドミルを用い分散し、分散液〔A〕〜〔C〕を
調整した。
以上のようにして得られた〔A〕〜〔C〕の分散液を
用い、下記配合の感熱発色剤塗料を調整し、前記アンダ
ー層上に乾燥塗布量7g/m2となるよう塗工し感熱発色層
を形成した。
また、バック層として以下の配合の塗料を調整した。
更に、上記バック層塗料100重量部に30%ステアリン
酸亜鉛分散液(ハイドリンZ−7−30、中京油脂社製)
を5重量部添加し保護層塗料とした。
アンダー層及び感熱発色層が形成された紙支持体A,B
の裏面にバック層塗料を乾燥塗布量が5g/m2となるよう
に塗布乾燥した後、感熱配色層表面に保護層塗料を乾燥
塗布量4g/m2となる様に塗布乾燥した。さらにこの塗工
品について、スーパーキャレンダーのニップ圧力を変え
て平滑化処理を行ない、表−2に示す如く保護層表面の
ベック平滑度の異なる実施例1,2及び比較例1,2の感熱記
録型ラベル用紙を製造した。
実施例3,4 紙支持体としてAを用い、アンダー層塗料として下記
の配合の塗料を用いた以外は実施例1,2と同様にして実
施例3,4の感熱記録型ラベル用紙を製造した。
比較例3,4 紙支持体としてAを用い、アンダー層を除いた以外は
実施例1,2と同様にして比較例3,4の感熱記録型ラベル用
紙を製造した。
比較例5,6 紙支持体としてAを用い、アンダー層塗料として下記
の配合の塗料を用いた以外は実施例1,2と同様にして比
較例5,6の感熱記録型ラベル用紙を製造した。
得られた実施例1〜4及び比較例1〜6の感熱記録型
ラベル用紙を松下電子部品(株)製の感熱印字装置にて
印加電力0.5w/ドット、パルス巾1.0msecで印字し、印字
濃度をマクベス反射濃度計RD−914で測定し、記録感度
の評価を行なった。
また、実施例1〜4及び比較例1〜6の感熱記録型ラ
ベル用紙にエマルジョン型粘着剤層及び離型紙を積層し
てJIS Z0237で規定されるボールタックナンバー4の粘
着力で粘着加工を行なった後、スピード70m/分でスケル
トン巾3mmの条件で打ち抜き試験を行なった。
更に、上記打ち抜き加工後の感熱記録型ラベル用紙
に、アントンソンアベリー社製バーコードプリンター
(コードプリンター423)にてバーコード印字を行った
後、黒色の台紙に貼付し、RJS社製バーコードリーダー
(コーダスキャン3600)にて読み取りエラー率(100回
の読み取り操作での読み取り不良をおこした回数)を測
定した。
以上の実施例1〜4及び比較例1〜6の感熱記録型ラ
ベル用紙を構成する積層体の物性値および記録濃度、実
用特性の評価結果は表−2に示すとおりである。
表−2からわかるように、本発明の感熱記録型ラベル
用紙は、良好な打ち抜き加工特性と優れた記録感度を有
するだけでなく、バーコードの読み取り特性においても
優れていることがわかる。
<発明の効果> 本発明の感熱記録型ラベル用紙は、加工特性と記録特
性に優れているのみならず、読み取り特性においても優
秀な性能を有するため、さまざまな用途のラベルに適用
できる従来にはない優れた品質のものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−203092(JP,A) 特開 昭63−281886(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙支持体表面に少くともスチレン−アクリ
    ル系共重合体の微粒子と結着剤とからなるアンダー層、
    無色ないしは淡色のロイコ染料と顕色剤を主成分とした
    感熱発色層と保護層を順次設け、紙支持体裏面にバック
    層を設けた積層構成をなし、該積層体の層間強度(Tapp
    i UM−403に準ずる)が2.5kg−cm以上であり、かつ該積
    層体の保護層表面のベック平滑度(JIS P8119に準ず
    る)が500〜1500秒であり、かつ該積層体の不透明度(J
    IS P8138に準ずる)が80%以上であることを特徴とする
    感熱記録型ラベル用紙。
  2. 【請求項2】アンダー層のスチレン−アクリル系共重合
    体の微粒子が中空球体状粒子および/または金平糖状多
    孔質粒子であることを特徴とする請求項1記載の感熱記
    録型ラベル用紙。
JP1107421A 1988-12-12 1989-04-28 感熱記録型ラベル用紙 Expired - Fee Related JPH082694B2 (ja)

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US07/448,140 US5061677A (en) 1988-12-12 1989-12-12 Thermo-sensitive recording label paper
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