JPH08269443A - ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを主成分とする作動流体 - Google Patents

ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを主成分とする作動流体

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JPH08269443A
JPH08269443A JP7100252A JP10025295A JPH08269443A JP H08269443 A JPH08269443 A JP H08269443A JP 7100252 A JP7100252 A JP 7100252A JP 10025295 A JP10025295 A JP 10025295A JP H08269443 A JPH08269443 A JP H08269443A
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JP
Japan
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methyl ether
working fluid
perfluoroisopropyl
perfluoroisopropyl methyl
present
Prior art date
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Pending
Application number
JP7100252A
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English (en)
Inventor
Nobutaka Nagasaki
順隆 長崎
Yoshihiko Goto
嘉彦 後藤
Shiro Yamashita
史朗 山下
Haruaki Ito
晴明 伊藤
Atsuo Suga
淳雄 須賀
Yuji Mochizuki
雄司 望月
Kenzo Sakamori
賢三 阪森
Akira Sekiya
章 関屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩素を含むことでオゾン層の破壊を引き起こ
すこれまでのフロンが有していた欠点を解消し、しかも
優れた熱力学的特性を有する作動流体を提供する。 【構成】 ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを
主成分とする作動流体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は作動流体に関するもので
あり、さらに詳しくは、塩素原子を含まないためオゾン
層のオゾンを分解しない化合物であるペルフルオロイソ
プロピルメチルエーテルを主成分とする作動流体に関す
るものである。ここに、作動流体とは、例えば、冷凍
機、ヒートポンプ等に使用される熱媒体(冷媒)をい
う。
【0002】
【従来の技術】従来より、作動流体としては、クロロフ
ルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン及びこれらの
共沸組成物等がよく知られている。例えば、冷凍機用や
圧縮式ヒートポンプ用の作動流体としては、トリクロロ
フルオロメタン(フロン11)、ジクロロジフルオロメ
タン(フロン12)、1,2−ジクロロ−1,1,2,
2−テトラフルオロエタン(フロン114)等が主に使
用されている。これらのフロンは、不燃性で毒性が少な
く、安定であり、かつ作動流体としての優れた熱力学的
特性を有することから、これまで広範囲な分野で使用さ
れてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、分子中
に塩素原子を含むこのようなフロンは、大気中に放出さ
れると、成層圏にまで到達し、成層圏のオゾン層を破壊
する。その結果、人類を含む地球上の生態系に重大な悪
影響を及ぼすことが指摘されている。従って、オゾン層
のオゾンを分解するフロンについては、その生産を禁止
することが国際的に決められている。そのような対象と
なるフロンに上記のフロン11、フロン12及びフロン
114が含まれている。冷凍・空調設備等の普及に伴
い、需要が毎年増大してきたこのようなフロンの生産禁
止は、居住環境をはじめとして現在の社会全体に与える
影響が極めて大きい。従って、オゾン層を破壊しない新
たな冷媒等の開発が緊急の課題となっているが、いまだ
優れた代替物は見いだされていない。
【0004】本発明は、以上の状況に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、塩素を含むことでオゾン層の破
壊を引き起こすこれまでのフロンが有していた欠点を解
消し、しかも優れた熱力学的特性を有する新規な作動流
体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、含フッ素エーテ
ルであるペルフルオロイソプロピルメチルエーテルがそ
の目的に合致する要件を具備していることを見いだし、
本発明を完成するに至ったものである。すなわち、本発
明は、ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを主成
分とすることを特徴とする作動流体である。
【0006】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明の作動流体に用いられるペルフルオロイソプ
ロピルメチルエーテルは、従来のフロンと同様、発泡剤
やエアゾール等の各種用途に使用できるが、特に作動流
体として、従来のフロン11、フロン12及びフロン1
14の代替物として極めて有用なものである。
【0007】本発明のペルフルオロイソプロピルメチル
エーテルの主な物性は、以下の通りである。 沸点 29.4℃ 分子量 200.05 臨界温度 160℃ 臨界圧力 26kg/cm2 ・ab 密度(23℃) 1.4201g/cm3 粘度(23℃) 0.4630cP 比熱 0.2886cal/g℃ 熱伝導率 0.0671kcal/mH℃
【0008】また、ペルフルオロイソプロピルメチルエ
ーテルは、ガラス性のシールドチューブ中で、120℃
3日間放置しても分解を起こさず安定な化合物である。
【0009】本発明におけるペルフルオロイソプロピル
メチルエーテルの製造方法は特に限定するものではない
が、例えば、フッ化カリウム存在下、ヘキサフルオロア
セトンとジメチル硫酸を反応させる方法等(フランス国
特許1506638号参照)により容易に製造可能な化
合物である。
【0010】本発明におけるペルフルオロイソプロピル
メチルエーテルには、その50重量%までの範囲で、ペ
ルフルオロイソプロピルメチルエーテルの沸点と±50
℃以内の沸点を有する他の化合物を混合することができ
る。このような化合物としては、例えば、HFC−13
4a、HFC−152a、HFC−125等のフロン
類;ペンタフルオロジメチルエーテル、ビス(ジフルオ
ロメチル)エーテル、ペルフルオロエチルメチルエーテ
ル、ペルフルオロプロピルメチルエーテル、2,2,2
−トリフルオロエチルトリフルオロメチルエーテル、
2,2−ジフルオロエチルトリフルオロメチルエーテル
等のエーテル類;ヘプタフルオロプロパン、ペルフルオ
ロプロパン、ペルフルオロシクロプロパン等の含フッ素
炭化水素類等を例示することができる。
【0011】本発明におけるペルフルオロイソプロピル
メチルエーテルには、必要に応じて、各種の安定剤を併
用することができる。すなわち、過酷な使用条件下によ
り高度の安定性が要求される場合には、例えば、プロピ
レンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、グリシドー
ル等のエポキシド類;ジメチルホスファイト、ジイソプ
ロピルホスファイト、ジフェニルホスファイト等のホス
ファイト類;トリラウリルトリチオホスファイト等のチ
オホスファイト類;トリメチルホスフィンサルファイ
ド、トリフェノキシホスフィンサルファイド等のホスフ
ィンサルファイド類;ホウ酸、トリエチルボレート、ト
リフェニルボレート、フェニルボロン酸、ジフェニルボ
ロン酸等のホウ素化合物;2,6−ジ−tert−ブチ
ルパラクレゾール等のフェノール類;ニトロメタン、ニ
トロエタン等の脂肪族ニトロ化合物;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル類;ジメ
トキシメタン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;t
ert−ブタノール;ペンタエリスリトール;パライソ
プロペニルトルエン等があげられる。これらの安定剤の
添加量は特に限定するものではないが、例えば、作動流
体の0.01〜5重量%程度添加することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明について実施例を用いて説明す
るが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0013】合成例(ペルフルオロイソプロピルメチル
エーテルの製造) 攪拌機、圧力計、温度計、ガス導入管及びガス排出管の
ついた1000mlのステンレス製反応器に、硫酸ジメ
チル170g(1.35mol)、フッ化カリウム80
g(1.38mol)、ジエチレングリコールジメチル
エーテル250mlを入れ密封した。その後、ガス導入
管よりヘキサフルオロアセトン166g(1.0mo
l)を入れ、約45℃で6時間保持した。反応後、別の
ステンレス製容器をガス排出管に接続し、反応物を減圧
下で移した。これを水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、蒸留してペルフルオロイソプロピルメチルエ
ーテル180gを得た。
【0014】実施例 冷媒としてペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを
使用し、ダイヤフラム式ガス圧縮機、対向流二重管式熱
交換器、電動膨脹弁からなる冷凍機を用いて運転を行っ
た。低温側の熱媒体温度を50℃、高温側の熱媒体温度
を60℃として運転したときの吐出圧力、吸入圧力、加
熱能力、成績係数を表1に示す。
【0015】参考例 ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルに代えてフロ
ン11を使用した以外は、実施例と同一条件で運転を行
った結果を参考例として表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明のペルフルオロイソプロピルメチ
ルエーテルは、水素原子を含むため、大気中の水酸ラジ
カルとの反応性が高く、対流圏で分解され易い。また塩
素原子を含まないため、オゾン層のオゾンも分解しない
ので、オゾン層の破壊や温室効果の小さい化合物であ
る。また、ペルフルオロイソプロピルメチルエーテル
は、熱安定性に優れ、その安定性は従来のフロンと同等
水準にあり、かつ高分子化合物に対する溶解性が低いの
で、既存の冷凍機器等における材料変更等を最小限にと
どめて使用できる。
【0018】このため、本発明のペルフルオロイソプロ
ピルメチルエーテルは、冷凍機器等の作動流体としてだ
けでなく、ヒートポンプ等の作動流体としても有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 嘉彦 東京都文京区本郷2−40−17 本郷若井ビ ル 財団法人地球環境産業技術研究機構内 (72)発明者 山下 史朗 東京都文京区本郷2−40−17 本郷若井ビ ル 財団法人地球環境産業技術研究機構内 (72)発明者 伊藤 晴明 東京都文京区本郷2−40−17 本郷若井ビ ル 財団法人地球環境産業技術研究機構内 (72)発明者 須賀 淳雄 東京都文京区本郷2−40−17 本郷若井ビ ル 財団法人地球環境産業技術研究機構内 (72)発明者 望月 雄司 東京都文京区本郷2−40−17 本郷若井ビ ル 財団法人地球環境産業技術研究機構内 (72)発明者 阪森 賢三 東京都文京区本郷2−40−17 本郷若井ビ ル 財団法人地球環境産業技術研究機構内 (72)発明者 関屋 章 茨城県つくば市東1丁目1番地 工業技術 院物質工学工業技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペルフルオロイソプロピルメチルエーテ
    ルを主成分とすることを特徴とする作動流体。
JP7100252A 1995-03-31 1995-03-31 ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを主成分とする作動流体 Pending JPH08269443A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7100252A JPH08269443A (ja) 1995-03-31 1995-03-31 ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを主成分とする作動流体

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JP7100252A JPH08269443A (ja) 1995-03-31 1995-03-31 ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを主成分とする作動流体

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JP7100252A Pending JPH08269443A (ja) 1995-03-31 1995-03-31 ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを主成分とする作動流体

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JP (1) JPH08269443A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998037163A1 (en) * 1997-02-19 1998-08-27 Minnesota Mining And Manufacturing Company Azeotropic compositions of methoxy-perfluoropropane and their use

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998037163A1 (en) * 1997-02-19 1998-08-27 Minnesota Mining And Manufacturing Company Azeotropic compositions of methoxy-perfluoropropane and their use
US6030934A (en) * 1997-02-19 2000-02-29 3M Innovative Properties Company Azeotropic compositions of methoxy-perfluoropropane and their use
US6281185B1 (en) 1997-02-19 2001-08-28 3M Innovative Properties Company Azeotropic compositions of methoxy-perfluoropropane and their use

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