JP2000109822A - 不燃性の作動流体組成物 - Google Patents

不燃性の作動流体組成物

Info

Publication number
JP2000109822A
JP2000109822A JP10281781A JP28178198A JP2000109822A JP 2000109822 A JP2000109822 A JP 2000109822A JP 10281781 A JP10281781 A JP 10281781A JP 28178198 A JP28178198 A JP 28178198A JP 2000109822 A JP2000109822 A JP 2000109822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
cfc
hydraulic fluid
och
working fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10281781A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Takubo
征司 田窪
Yokichi Urano
洋吉 浦野
Shigeo Kondo
重雄 近藤
Akira Sekiya
章 関屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Research Institute of Innovative Technology for the Earth RITE
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Research Institute of Innovative Technology for the Earth RITE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology, Research Institute of Innovative Technology for the Earth RITE filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP10281781A priority Critical patent/JP2000109822A/ja
Publication of JP2000109822A publication Critical patent/JP2000109822A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素を含まないことで、オゾン層の破壊を引
き起こすこれまでのCFC、HCFCが有していた欠点
を解消し、ヒドロフルオロカーボンや炭化水素にない特
徴を持ち、しかも優れた熱力学的特性を有する新規な不
燃性作動流体を提供する。 【解決手段】 CF3CHFCF3を8重量%から50重
量%及びCF3CF2OCH3を92重量%から50重量
%含有してなる不燃性の作動流体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロン代替物とし
て極めて有用な不燃性の作動流体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、作動流体としては、クロロフ
ルオロカーボン(CFC)、ヒドロクロロフルオロカー
ボン(HCFC)及びこれらの共沸組成物等がよく知ら
れている。例えば冷凍機用作動流体としては、トリクロ
ロフルオロメタン(CFC−11)、ジクロロジフルオ
ロメタン(CFC−12)、クロロジフルオロメタン
(HCFC−22)等が主に使用されている。また圧縮
式ヒートポンプ用作動流体としては、1,2−ジクロロ
−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(CFC−11
4)等がよく知られている。これらCFC、HCFC
は、不燃性で毒性が少なく、安定であり、かつ作動流体
としての優れた熱力学的特性を有することから、これま
で広範囲な分野で使用されてきた。しかしながら、分子
中に塩素原子を含むこのようなCFC、HCFCは、大
気中に放出されると成層圏にまで到達し、成層圏のオゾ
ン層を破壊する。その結果、人類を含む地球上の生態系
に重大な悪影響を及ぼすことが指摘されている。従っ
て、オゾン層のオゾンを分解するCFC、HCFCにつ
いては、その生産を禁止することが国際的に決められて
いる。そのような対象となるCFC、HCFCに上記の
CFC−11、CFC−12、CFC−114及びHC
FC−22が含まれている。冷凍・空調設備等の普及に
伴い、需要が毎年増大してきたこのようなCFC、HC
FCの生産禁止は、居住環境をはじめとして現在の社会
全体に与える影響が極めて大きい。従って、オゾン層を
破壊しない新たな冷媒等の開発が緊急の課題となってい
る。そこで塩素を含まない代替品としてヒドロフルオロ
カーボン、ヒドロフルオロエーテル、炭化水素及びアン
モニアがある。しかし、炭化水素、アンモニアは、可燃
性であり安全性に問題がある。ヒドロフルオロカーボン
は、オゾン層を破壊しないが大気寿命の長いものがあ
り、地球温暖化の原因となりうる。そこでヒドロフルオ
ロエーテルが提案されている。例えば、特開平8-269444
号公報にはペンタフルオロエチルメチルエーテルを主成
分とする作動流体が明示されている。この化合物は冷媒
として有用であるが、燃焼試験では可燃である。また、
WO94/17153号公報にはCF3CF2OCH3と炭化水素或
いはHFC等との混合物が記載されている。具体的には
CF3OCHF2、CF3OCH3、イソブタン、ジメチル
エーテルとの混合物が提案されているが、可燃性となる
危険性があるにもかかわらず、これらの混合物の燃焼性
について言及されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塩素を含ま
ないことで、オゾン層の破壊を引き起こすこれまでのC
FC、HCFCが有していた欠点を解消し、ヒドロフル
オロカーボンや炭化水素にない特徴を持ち、しかも優れ
た熱力学的特性を有する新規な不燃性作動流体を提供す
ることをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、オゾン層
の破壊を引き起こすこれまでのフロンの欠点を解消し、
ヒドロフルオロカーボンや炭化水素にない特徴を持ち、
しかも優れた熱力学的特性を有する新規な作動流体につ
いて鋭意研究を重ねた結果、含フッ素エーテルであるC
3CF2OCH3とCF3CHFCF3との混合物がその
目的に合致する要件を具備していることを見いだし、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、CF
3CHFCF3を8重量%から50重量%及びCF 3CF2
OCH3を92重量%から50重量%含有してなる不燃
性の作動流体組成物が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の組成物で用いる一方の成
分であるCF3CHFCF3の主な物性を示すと、沸点:
−19℃、分子量:170、臨界温度:103℃、臨界
圧力:2.943MPaである。もちろん当該化合物は
不燃性である。本発明の組成物で用いる他方の成分であ
るCF3CF2OCH3の主な物性を示すと、沸点:6
℃、分子量150、臨界温度134℃、臨界圧力:2.
887MPaである。また、ガラス製のシールドチュー
ブ中で、175℃で30日間放置しても安定な化合物で
ある。更に吸入毒性も低い。この化合物は例えば、特開
平 8-269444号公報に記載されている方法で合成でき
る。本発明組成物において、そのCF3CHFCF3の割
合は、CF3CHFCF3とCF3CF2OCH3の合計量
に対して、8〜50重量%、好ましくは8〜40重量%
であり、そのCF3CF2OCH3の割合は、前記合計量
に対して92〜50重量%、好ましくは92〜60重量
%である。本発明の組成物の沸点は、−19〜5℃、好
ましくは−15〜5℃である。
【0006】本発明の組成物には、必要に応じて、各種
の安定剤を併用することができる。即ち、過酷な使用条
件下により高度の安定性が要求される場合には、例え
ば、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、
グリシドール等のエポキシド類、ジメチルホスファイ
ト、ジイソプロピルホスファイト、ジフェニルホスファ
イト等のホスファイト類、トリラウリルトリチオホスフ
ァイト等のチオホスファイト類、トリメチルホスフィン
サルファイド、トリフェニルホスフィンサルファイド等
のホスフィンサルファイド類、ホウ酸、トリエチルボレ
ート、トリフェニルボレート、フェニルボロン酸、ジフ
ェニルボロン酸等のホウ素化合物、2,6−ジ−tert−
ブチルパラクレゾール等のフェノール類、ニトロメタ
ン、ニトロエタン等の脂肪族ニトロ化合物、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル類、
ジメトキシメタン、1,4−ジオキサン等のエーテル
類、tert−ブタノール、ペンタエリスリトール、パライ
ソプロペニルトルエン等を併用することができる。これ
らの安定剤は、CF3CHFCF3とCF3CF2OCH3
の合計量に対して0.01〜5重量%、好ましくは、
0.1〜2重量%の範囲で添加することができる。ま
た、本発明の作動流体組成物の特性を阻害しない程度で
あれば、HFC−134a(CF3CH2F)などのヒドロ
フルオロカーボンや、ビス(ジフルオロメチル)エーテ
ルなどヒドロフルオロエーテル等を添加することができ
る。
【0007】本発明の主成分であるCF3CF2OCH3
は、水素原子を含む為、大気中の水酸基ラジカルとの反
応性が高く、対流圏で分解され易い。また塩素原子を含
まない為、オゾン層のオゾンも分解しないので、オゾン
層の破壊や温室効果の小さい化合物である。
【0008】本発明の作動流体組成物は、冷凍機器等の
作動流体としてだけでなく、ヒートポンプ等の作動流体
としても有用である。本発明の作動流体は、従来のフロ
ンと同様、発泡剤やエアゾール等の各種用途に使用でき
るが、特に作動流体として、従来のCFC−11、CF
C−12及びCFC−114の代替物として極めて有用
なものである。本発明の作動流体は、熱安定性に優れ、
その安定性は従来のフロンと同等水準にあり、かつ高分
子化合物に対する溶解性が低いので、既存の冷凍機器等
における材料変更等を最小限にとどめて使用できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明について実施例を用いて説明す
るが、本発明はその実施例に限定されるものではない。
【0010】実施例1 CF3CHFCF3とCF3CF2OCH3との混合ガス
と、空気および水蒸気を含む試験ガスを調製し、その混
合ガスの燃焼性を以下に示す燃焼試験により調べた。ま
た、二成分の気液平衡を常法により調べ、不燃性となる
ガス組成の時の液組成を算出した。
【0011】[燃焼試験]図1に燃焼試験装置の概念図を
示す。この装置において、容器は内径10cmで、長さ
が40cmの硬質硝子肉厚円筒の上下にステンレス製フ
ランジを取付けたものである。放電電極は、下部フラン
ジの底面から35mmの高さの中心軸に水平に向かい合
う、先端を鋭角にした径2mmのタングステン棒であ
り、このタングステン棒は、絶縁体を介してフランジを
貫通する2本のステンレス棒(径10mm、中心間隔4
0mm)で支持する構造である。また、放電電源は、定
格二次電圧が15kV、放電時の実効電圧約800V、
実効電流約0.03Aとなるネオントランスを用いた。
さらに、下部フランジには試料ガスの導入、排出口が設
けられている。上部フランジには、径が60mmのステ
ンレス薄板製の攪拌翼が、径8mmのシャフトの先に取
付けられ、上部フランジの下面から50mm下の中心軸
に下がっている。また、上部フランジには、容量10k
gf/cm2のストレンゲージ式圧力変換器、及び作動
圧100psiの逃がし弁、ならびに熱電対が取付けら
れている。試験は、容器内を真空ポンプで排気し、水蒸
気を10.5mmHg導入し、試料ガス及び乾燥空気を
所望の分圧だけ導入した。10分間撹拌後着火し、容器
内の圧力変動を測定した。放電の持続時間は、ネオント
ランスに印加する一次電圧(AC100V)の印加時間
をタイマー(立石電機製、H5CR型)で制御した。電
極間の距離は7mm、放電時間は0.14秒とした。燃
焼の判定は圧力の上昇をもって燃焼とした。
【0012】前記燃焼試験による測定の結果得られた、
加湿空気中でのCF3CHFCF3とCF3CF2OCH3
との混合ガスの燃焼範囲を、図2に示した。図2から判
るように気相中のCF3CHFCF3/CF3CF2OCH
3の比率が1.67/10.5(即ち13.7/86.3)
vol以上になれば不燃性となる。図3にCF3CHF
CF3とCF3CF2OCH3との気液平衡図を示した。図
3より判るように、気相の組成においてCF3CHFO
CF3/CF3CF2OCH3が13.7/86.3mol
となる液相組成は、CF3CHFCF3/CF3CF2OC
3が7/93molであり、これは重量に換算すれば
8/92となることがわかった。なお、図3においてx
1およびy1は、それぞれ、CF3CHFCF3成分の液
相及び気相におけるモル分率を示す。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、オゾン層の破壊を引き
起こすことがなく、優れた熱力学的特性を有し、CFC
−114の代替物として極めて有用な作動流体が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃焼試験装置の概念図を示す。
【図2】過湿空気中でのCF3CHFCF3とCF3CF2
OCH3との混合ガスの燃焼範囲を示すグラフである。
【図3】CF3CF2OCH3とCF3CHFCF3の気液
平衡図を示す。
フロントページの続き (72)発明者 田窪 征司 東京都文京区本郷2−40−17本郷若井ビル 6階 財団法人地球環境産業技術研究機構 新規冷媒等プロジェクト室内 (72)発明者 浦野 洋吉 東京都文京区本郷2−40−17本郷若井ビル 6階 財団法人地球環境産業技術研究機構 新規冷媒等プロジェクト室内 (72)発明者 近藤 重雄 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 関屋 章 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CF3CHFCF3を8重量%から50重
    量%及びCF3CF2OCH3を92重量%から50重量
    %含有してなる不燃性の作動流体組成物。
JP10281781A 1998-10-02 1998-10-02 不燃性の作動流体組成物 Pending JP2000109822A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10281781A JP2000109822A (ja) 1998-10-02 1998-10-02 不燃性の作動流体組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10281781A JP2000109822A (ja) 1998-10-02 1998-10-02 不燃性の作動流体組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000109822A true JP2000109822A (ja) 2000-04-18

Family

ID=17643895

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10281781A Pending JP2000109822A (ja) 1998-10-02 1998-10-02 不燃性の作動流体組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000109822A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU745118B2 (en) Tropodegradable bromine-containing halocarbon additives to decrease flammability of refrigerents, foam blowing agents, solvents, aerosol propellants, and sterilants
KR100190185B1 (ko) 디플루오로메탄; 1,1,1-트리플루오로에탄; 또는 프로판을 함유하는 비공비성 냉매 조성물들
JP5084986B2 (ja) ジフルオロメタン、ペンタフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび炭化水素の組成物
KR0130833B1 (ko) 냉매로 사용되는 근-공비 혼합물
US6300378B1 (en) Tropodegradable bromine-containing halocarbon additives to decrease flammability of refrigerants foam blowing agents solvents aerosol propellants and sterilants
JP2005226075A (ja) フルオロエーテル及びヒドロフルオロカーボンの組成物
AU686129B2 (en) Refrigerant compositions
JPH10502960A (ja) 冷媒組成物
EP2324092A1 (en) REFRIGERANT COMPOSITION COMPRISING 1,1,1,2-TETRAFLUOROETHANE (HFC134a) AND 2,3,3,3-TETRAFLUOROPROPENE (HFO1234yf)
WO1992011339A1 (en) Constant boiling compositions of fluorinated hydrocarbons
WO1993009199A1 (en) Compositions of difluoromethane and tetrafluoroethane
EP0606360B1 (en) Substantially constant boiling compositions of difluoromethane and trifluoroethane or perfluoroethane
KR20050070049A (ko) 냉매 조성물
JP4143127B2 (ja) 冷媒組成物
JP2972914B1 (ja) 不燃性作動流体組成物
JP2000109822A (ja) 不燃性の作動流体組成物
JPH0585966A (ja) 冷 媒
JP2002226839A (ja) 冷 媒
JP2000017255A (ja) 不燃性を有する作動流体組成物
JPH0585967A (ja) フルオロアルカン混合物
JPH08259930A (ja) ペルフルオロプロピルメチルエーテルを主成分とする作動流体
KR100957043B1 (ko) 냉매 조성물
JPH08269444A (ja) ペルフルオロエチルメチルエーテルを主成分とする作動流体
JPH08269443A (ja) ペルフルオロイソプロピルメチルエーテルを主成分とする作動流体
KR20070100473A (ko) 혼합냉매 조성물