JPH08269052A - 殺虫性(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体 - Google Patents

殺虫性(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体

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JPH08269052A
JPH08269052A JP7893695A JP7893695A JPH08269052A JP H08269052 A JPH08269052 A JP H08269052A JP 7893695 A JP7893695 A JP 7893695A JP 7893695 A JP7893695 A JP 7893695A JP H08269052 A JPH08269052 A JP H08269052A
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JP
Japan
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furanyl
methyl
tetrahydro
group
derivative
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Pending
Application number
JP7893695A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Kinoshita
勝敏 木下
Kenji Odaka
建次 小高
Nobuyuki Kawahara
信行 河原
Shiro Shiraishi
史郎 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Priority to JP7893695A priority Critical patent/JPH08269052A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い殺虫力と広い殺虫スペクトラムを有する
優れた殺虫剤として有用な化合物を提供することを目的
とする。 【構成】 一般式(1) [式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水素原子または
任意に置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基
を表し、nは2〜4の整数を表し、R3,n はそれぞれ独
立して、水素原子、任意に置換されていてもよい炭素数
1〜5のアルキル基を表し、X1 およびX2 はそれぞれ
独立してはハロゲン原子を表す。]で表される(テトラ
ヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体およびそれを有効
成分として含有する殺虫剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な(テトラヒドロ−
3−フラニル)メチル誘導体、および該誘導体を有効成
分として含有する殺虫剤に関するものである。本発明化
合物である(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル誘導
体は農業分野において農薬(特に、殺虫剤)として有用
である。
【0002】
【従来の技術】ジハロゲノニトロメチル基を有する殺虫
性化合物は、既に開示されている(特開昭62−813
82号公報、WO−9422851号公報等)。しか
し、これらの特許公報には、具体的には含窒素不飽和複
素環を持った化合物しか開示されておらず、飽和複素環
をもつ化合物は開示されていない。また、本発明者らが
検討を加えた結果、あらゆる複素環が殺虫活性を示すわ
けではないことが判明した。すなわち、これらの中で見
るべき活性のある化合物はピリジン誘導体、あるいはチ
アゾール誘導体に限られている。さらに、現在商品化が
検討されている化合物は、ピリジルメチル基を有する誘
導体のみである。すなわち、従来技術では、分子中に複
素環を含む化合物が殺虫活性を示すとされているが、実
用的な化合物はピリジルメチル基を有する誘導体に限ら
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、前記のピリジルメチル基、あるい
はチアゾリルメチル基を持たずに優れた殺虫活性を示す
新規な(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体を
提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者らは
前記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、(テトラヒ
ドロ−3−フラニル)メチル誘導体が、ピリジルメチル
基あるいはチアゾリルメチル基を分子構造中に持たない
にもかかわらず、優れた殺虫活性を有することを見出
し、本発明を完成した。すなわち本発明は、一般式
(1)(化2)
【0005】
【化2】 [式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水素原子または
任意に置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基
を表し、nは2〜4の整数を表し、R3,n はそれぞれ独
立して、水素原子、任意に置換されていてもよい炭素数
1〜5のアルキル基を表し、X1 およびX2 はそれぞれ
独立してハロゲン原子を表す。]で表される(テトラヒ
ドロ−3−フラニル)メチル誘導体および該誘導体を有
効成分として含有することを特徴とする殺虫剤である。
【0006】上記式中のR1 、R2 に関して任意に置換
されてもよいアルキル基の典型的な例としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソプロピ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基等があげられる。任意に置換されてもよいアルキ
ル基の置換基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキ
シ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、
tert−ブチルオキシ基等のアルコキシ基、メチルチ
オ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチ
オ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチ
ルチオ基、tert−ブチルチオ基等のアルキルチオ
基、塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原子のハロ
ゲン原子、水酸基、オキソ基、メタンスルホニル基、ト
リフルオロメタンスルホニル基、トシル基等のスルホニ
ル基、トリメチルシリル基等のシリル基、フェニル基、
2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−ク
ロロフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフ
ェニル基、4−メチルフェニル基等の置換もしくは無置
換のフェニル基があげられる。なお、R1 、R2 に関し
て、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、水素原子であり、より好ましくは、水素
原子、メチル基、エチル基、さらに好ましくは、水素原
子、メチル基である。
【0007】nは2から4の整数を表すが、好ましくは
2または3である。R3,n に関して任意に置換されても
よいアルキル基の典型的な例としてはそれぞれ独立して
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、等
があげられる。任意に置換されてもよいアルキル基の置
換基の例としては、上記の他にも、メトキシ基、エトキ
シ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチ
ルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキ
シ基、tert−ブチルオキシ基等のアルコキシ基、メ
チルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロ
ピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec
−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基等のアルキル
チオ基、塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原子の
ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、メタンスルホニル
基、トリフルオロメタンスルホニル基、トシル基等のス
ルホニル基、トリメチルシリル基等のシリル基、フェニ
ル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル、4
−クロロフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチ
ルフェニル基、4−メチルフェニル基等の置換もしくは
無置換のフェニル基があげられる。なお、R3,n に関し
て、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基であ
り、より好ましくは、水素原子、メチル基であり、更に
好ましくは、水素原子である。
【0008】X1 、X2 に関してハロゲン原子の具体的
な例としては、それぞれ独立してフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、沃素原子である。なお、X1 、X2 に関
して、好ましくは、塩素原子、フッ素原子、臭素原子で
あり、より好ましくは、塩素原子、臭素原子である。
【0009】以下に本発明の代表例をあげるが、本発明
の化合物はこれらに限定されるものではない。1−
{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−ジク
ロロニトロメチル−1H−4,5−ジヒドロイミダゾー
ル 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジブロモニトロメチル−1H−4,5−ジヒドロイミダ
ゾール 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジフルオロニトロメチル−1H−4,5−ジヒドロイミ
ダゾール 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジクロロニトロメチル−1,4,5,6−テトラヒドロ
ピリミジン 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジブロモニトロメチル−1,4,5,6−テトラヒドロ
ピリミジン 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジフルオロニトロメチル−1,4,5,6−テトラヒド
ロピリミジン 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジクロロニトロメチル−1H−4,5−ジヒ
ドロイミダゾール 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジブロモニトロメチル−1H−4,5−ジヒ
ドロイミダゾール 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジフルオロニトロメチル−1H−4,5−ジ
ヒドロイミダゾール 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジクロロニトロメチル−1,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジン 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジブロモニトロメチル−1,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジン 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジフルオロニトロメチル−1,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジクロロニトロメチル−1H−4,5−ジヒ
ドロイミダゾール 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジブロモニトロメチル−1H−4,5−ジヒ
ドロイミダゾール 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジフルオロニトロメチル−1H−4,5−ジ
ヒドロイミダゾール 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジクロロニトロメチル−1,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジン 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジブロモニトロメチル−1,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジン 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジフルオロニトロメチル−1,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジクロロニトロメチル−5−メチル−1H−4,5−ジ
ヒドロイミダゾール 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジブロモニトロメチル−5−メチル−1H−4,5−ジ
ヒドロイミダゾール 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジフルオロニトロメチル−5−メチル−1H−4,5−
ジヒドロイミダゾール 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジクロロニトロメチル−6−メチル−1,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジブロモニトロメチル−6−メチル−1,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
ジフルオロニトロメチル−6−メチル−1,4,5,6
−テトラヒドロピリミジン 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジクロロニトロメチル−5−メチル−1H−
4,5−ジヒドロイミダゾール 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジブロモニトロメチル−5−メチル−1H−
4,5−ジヒドロイミダゾール 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジフルオロニトロメチル−5−メチル−1H
−4,5−ジヒドロイミダゾール 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジクロロニトロメチル−6−メチル−1,
4,5,6−テトラヒドロピリミジン 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジブロモニトロメチル−6−メチル−1,
4,5,6−テトラヒドロピリミジン 1−{(4−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジフルオロニトロメチル−6−メチル−1,
4,5,6−テトラヒドロピリミジン 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジクロロニトロメチル−5−メチル−1H−
4,5−ジヒドロイミダゾール 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジブロモニトロメチル−5−メチル−1H−
4,5−ジヒドロイミダゾール 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジフルオロニトロメチル−5−メチル−1H
−4,5−ジヒドロイミダゾール 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジクロロニトロメチル−6−メチル−1,
4,5,6−テトラヒドロピリミジン 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジブロモニトロメチル−6−メチル−1,
4,5,6−テトラヒドロピリミジン 1−{(5−メチルテトラヒドロ−3−フラニル)メチ
ル}−2−ジフルオロニトロメチル−6−メチル−1,
4,5,6−テトラヒドロピリミジン 尚、一般式(1)で表される化合物は異性体(cis−
およびtrans−異性体)並びに互変異性体として存
在しうる。また、テトラヒドロフラン環の3位に不斉炭
素が存在し、光学活性異性体、ラセミ体および任意の割
合の混合物として存在しうる。また、テトラヒドロフラ
ン環に置換基を有する化合物の場合、光学異性体だけで
はなくジアステレオマーが存在し、このシングルアイソ
マーまたは任意の割合の混合物として存在しうる。この
種の全ての異性体および互変異生体、並びにその混合物
も本発明に包含される。一般式(1)で表される化合物
は、下記の反応式(1)(化3)により、容易に製造す
ることができる。
【0010】
【化3】 (式中、R1 、R2 、n、R3,n 、X1 、X2 は、前記
と同じ意味を表す。) すなわち、一般式(2)で表される化合物をハロゲン化
剤と反応させることにより、容易に、かつ高収率で製造
することができる。
【0011】ハロゲン化剤としては、ジクロロ体を得る
にはN−クロロサクシンイミド(NCS)、ジブロモ体
を得るにはN−ブロモサクシンイミド(NBS)、ジフ
ルオロ体を得るにはN−フルオロ−2,4,6−トリメ
チルピリジウムトリフレート等が使用できる。必ずしも
必要ではないが、反応開始剤として、ベンゾイルパーオ
キシド(BPO)、α,α’−ジアゾビス(イソブチロ
ニトリル)(AIBN)などを使用しても良い。反応
は、無溶媒または各種溶媒中で行うことができる。溶媒
としては水をはじめ、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール等のアルコール類、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプ
タン、石油ベンジン等の脂肪族炭化水素類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1−
メチル−2−ピロリジノン等の非プロトン性極性溶媒、
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジ
メトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニ
トリル類、アセトン、ジイソプロピルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、塩化メチ
レン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム等のハロ
ゲン化炭化水類素等を用いることができる。なお、好ま
しい溶媒は、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類等であ
る。
【0012】反応温度および反応時間は広範囲に変化さ
せることもできるが、一般的には、反応温度は−30〜
200℃、好ましくは−20〜50℃、反応時間は0.
01〜50時間、好ましくは0.1〜2時間である。ま
た、一般式(2)で表される化合物は下記の反応式
(2)(化4)に従って製造できる。
【0013】
【化4】 (式中、R1 、R2 、R3,n は前記と同じ意味を表し、
4 は低級アルキル基を表す。) すなわち、一般式(2)で表される化合物は、一般式
(3)で表されるN−{(テトラヒドロ−3−フラニ
ル)メチル}ジアミノアルカン誘導体と一般式(4)で
表されるビス(アルキルチオ)ニトロメチレン誘導体と
をアセトニトリル中で反応させて得ることができる。ま
た、一般式(3)で表されるN−{(テトラヒドロ−3
−フラニル)メチル}ジアミノアルカン誘導体は、以下
の反応式(3)(化5)で表される反応式に従って製造
できる。
【0014】
【化5】 (式中、R1 、R2 、n、R3,n は前記と同じ意味を表
し、Z1 は、ハロゲン原子、スルホニルオキシ基を表
す。) すなわち、一般式(3)で表されるN−{(テトラヒド
ロ−3−フラニル)メチル}ジアミノアルカン誘導体
は、一般式(5)で表される置換もしくは無置換のテト
ラヒドロ−3−フラン誘導体と一般式(6)で表される
ジアミノアルカン誘導体との反応から得られる。
【0015】また、一般式(3)で表されるN−{(テ
トラヒドロ−3−フラニル)メチル}ジアミノアルカン
誘導体の製造で一般式(6)で表されるジアミノアルカ
ン誘導体が非対称である場合は、異性体が生成し、精製
が困難になる場合がある。このような場合は以下の反応
式(4)(化6)または反応式(5)(化7)に従えば
効率よく合成できる。
【0016】
【化6】 (式中、R1 、R2 、R3,n(R3,1)は前記と同じ意味
を表し、Z2は、ハロゲン原子、スルホニルオキシ基を
表す。) すなわち、一般式(3’)で表されるN−{(テトラヒ
ドロ−3−フラニル)メチル}エチレンジアミン誘導体
は、一般式(7)で表される置換もしくは無置換の(テ
トラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン誘導体と一般
式(8)で表される置換もしくは無置換のα−ハロゲノ
(またはスルホニルオキシ)酢酸アミド誘導体とをアセ
トニトリルなどの溶媒中、水素化ナトリウムなどの塩基
存在下で反応させ、得られた化合物(9)を水素化リチ
ウムアルミニウム等の金属水素化試薬で還元することに
より製造することができる。
【0017】
【化7】 (式中、R1 、R2 、R3,n(R3,1、R3,2)は前記と
同じ意味を表す。) すなわち、一般式(3’’)で表されるN−{(テトラ
ヒドロ−3−フラニル)メチル}−1,3−ジアミノプ
ロパン誘導体は、一般式(7)で表される置換もしくは
無置換の(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン
誘導体と一般式(10)で表される置換もしくは無置換
のアクリロニトリル誘導体とをアセトニトリルなどの溶
媒中で反応させ得られた化合物(11)を硫酸の存在
下、水素化リチウムアルミニウムで還元することにより
製造することができる。また、一般式(7)で表される
置換もしくは無置換の(テトラヒドロ−3−フラニル)
メチルアミン誘導体は、以下の反応式(6)(化8)、
で表される反応式に従って製造できる。
【0018】
【化8】 (式中、R1 、R2 、Z1は前記と同じ意味を表す。) すなわち、一般式(7)で表される置換もしくは無置換
の(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン誘導体
は、一般式(12)で表される置換もしくは無置換の
(テトラヒドロ−3−フラニル)メタノール誘導体とス
ルホン酸クロリド誘導体から一般式(5)で表されるス
ルホネート誘導体を製造し、これとフタルイミドカリと
の反応から一般式(13)で表されるフタルイミド誘導
体を得、これをヒドラジン分解することにより得られ
る。さらに、一般式(7)で表されるアミンは、3−ホ
ルミルテトラヒドロフラン誘導体と塩酸ヒドロキシルア
ミンからオキシム誘導体を得、これを還元することによ
っても得ることができる。
【0019】さらに、一般式(12)で表される置換も
しくは無置換の(テトラヒドロ−3−フラン)メタノー
ル誘導体および3−ホルミルテトラヒドロフラン誘導体
またはそれらのアルキル置換化合物は文献既知の方法ま
たはその類似の方法で容易にしかも安価に合成できる
(Tetrahedron Letters,vol.
26(35),4265−4268、J.Chem.S
oc,Chem.Comm.,600−601(199
0),Bulletin de la Societe
Chimique de France 3616,
(1972),Tetrahedoron lette
rs,vol.21,4927−4930),Bul
l. Chem. Soc. Jpn.,vol.5
5,1498−1503(1982)、Can. J.
Chem.,vol.39,923(1961))。
【0020】また、一般式(4)で表される化合物の一
部は、すでに公知化合物であって、例えば、Chem.
Ber.,100巻,591〜604頁に記載されて
いる。そして、その具体的な例としては、1,1−ビス
(メチルチオ)−2−ニトロエチレン、1,1−ビス
(エチルチオ)−2−ニトロエチレン等である。
【0021】本発明の式(1)で表される化合物は強力
な殺虫作用を持ち、殺虫剤として農業、園芸、畜産、林
業、防疫、家屋等の多様な場面において使用することが
できる。また、本発明の式(1)で表される誘導体は植
物、高等動物、環境等に対して害を与えることなく、有
害昆虫に対して的確な防除効果を発揮する。
【0022】その様な害虫としては例えば、アワヨト
ウ、タマナヤガ、シロイチモジヨトウ、ハスモンヨト
ウ、カブラヤガ、ヨトウガ、タマナギンウワバ、ニカメ
イガ、コブノメイガ、ハイマダラメイガ、イネツトム
シ、ワタアカミムシ、ジャガイモガ、モンシロチョウ、
ノシメマダラメイガ、チャノコカクモンハマキ、キンモ
ンホソガ、ミカンハモグリガ、ナシヒメシンクイ、マメ
シンクイガ、モモシンクイガ、ブドウスカシバ、コナ
ガ、イガ等の鱗翅目害虫;タバココナジラミ、オンシツ
コナジラミ、ミカントゲコナジラミ、ワタアブラムシ、
ユキヤナギアブラムシ、リンゴワタムシ、モモアカアブ
ラムシ、ダイコンアブラムシ、ニセダイコンアブラム
シ、マメアブラムシ、ミカンクロアブラムシ、ムギミド
リアブラムシ、ジャガイモヒゲナガアブラムシ、チャノ
ミドリヒメヨコバイ、フタテンヒメヨコバイ、ヒメトビ
ウンカ、トビイロウンカ、セジロウンカ、ツマグロヨコ
バイ、タイワンツマグロヨコバイ、ヤノネカイガラム
シ、クワコナカイガラムシ、ミカンコナカイガラムシ、
イセリアカイガラムシ、ミナミアオカメムシ、ホソヘリ
カメムシ、ナシグンバイ等の半翅目害虫;イネミズゾウ
ムシ、イネドロオイムシ、キスジノミハムシ、コロラド
ハムシ、ウリハムシ、Diabrotica spp.、コクゾウム
シ、ニジュウヤホシテントウ、アズキゾウムシ、マメコ
ガネ、ゴマダラカミキリ、タバコシバンムシ、ヒメマル
カツオブシムシ、コクヌストモドキ、ヒラタキクイムシ
等の鞘翅目害虫;アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシ
マカ、イネハモグリバエ、ダイズサヤタマバエ、イネカ
ラバエ、イネミギワバエ、イエバエ、タマネギバエ、ウ
リミバエ、ミカンコミバエ、マメハモグリバエ等の双翅
目害虫;ネギアザミウマ、カキクダアザミウマ、ミナミ
キロアザミウマ、イネアザミウマ、チャノキイロアザミ
ウマ等のアザミウマ目昆虫;クロゴキブリ、ヤマトゴキ
ブリ、ワモンゴキブリ、チャバネゴキブリ、コバネイナ
ゴ、トノサマバッタ等の直翅目害虫;カブラハバチ等の
膜翅目害虫;イエダニ、ツツガムシ類、ケナガコナダニ
等のダニ目害虫;その他イヌノミ、アタマジラミ、ヤマ
トシロアリ、ヤケヤスデ、ゲジなどをあげることができ
る。
【0023】不飽和複素環を有するジクロロニトロメチ
ル誘導体が殺虫活性を有することは、既に、特開昭62
−81382号公報等により知られているが、これの公
報には、含窒素複素環を持った化合物しか開示されてお
らず、飽和複素環をもつ化合物は開示されていない。ま
た、これらの中で見るべき活性のある化合物はピリジン
誘導体、あるいはチアゾール誘導体に限られている。し
かし、本発明の一般式(1)で表される化合物は(テト
ラヒドロ−3−フラニル)メチル基を有することを特徴
とするものであって、これらの誘導体が極めて卓越した
殺虫作用を示すことは、驚くべきことである。
【0024】本発明にかかわる優れた殺虫活性は、(テ
トラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン誘導体に限定
して現れるものであり、テトラヒドロフラン環の酸素原
子を硫黄原子あるいは窒素原子に置き換えた場合、高い
殺虫活性は認められない。また、酸素原子の位置も(テ
トラヒドロ−3−フラニル)メチル基に特徴的であり、
(テトラヒドロ−2−フラニル)メチル誘導体では高い
殺虫活性は認められない。すなわち、本発明の化合物
は、その殺虫活性が、飽和複素環の極めて限定された構
造である(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン
誘導体にのみに認められるところに特徴を有する。
【0025】本発明の一般式(1)で表される化合物を
実際に施用する場合には、他の成分を加えずに単味の形
でも使用できるが、防除薬剤として使いやすくするため
担体を配合して適用するのが一般的である。本発明の一
般式(1)で表される化合物の製剤化に当たっては、何
らの特別の条件を必要とせず、一般農薬に準じて当業技
術の熟知する方法によって乳剤、水和剤、粉剤、粒剤、
微粒剤、水溶剤、フロアブル剤、マイクロカプセル剤、
油剤、エアゾール、薫煙剤,毒餌等の任意の剤型に調整
でき、これらをそれぞれの目的に応じた各種用途に供し
うる。
【0026】ここでいう担体とは、処理すべき部位への
有効成分の到達を助け、また有効成分化合物の貯蔵、輸
送、取扱いを容易にするために配合される液体、固体ま
たは気体の合成または天然の無機または有機物質を意味
する。適当な固体担体としては例えばモンモリロナイ
ト、カオリナイト、ケイソウ土、白土、タルク、バーミ
キュライト、石膏、炭酸カルシウム、シリカゲル、硫安
等の無機物質、大豆粉、鋸屑、小麦粉、ペクチン、メチ
ルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ワセリン、ラノ
リン、流動パラフィン、ラード、植物油等の有機物質、
活性炭等があげられる。
【0027】適当な液体担体としては例えばトルエン、
キシレン、クメン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水
素類、ケロシン、鉱油等のパラフィン系炭化水素類、メ
チレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲ
ン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル等のエーテル類、酢酸エチルエステル、酢酸ブ
チルエステル、脂肪酸グリセリンエステル等のエステル
類アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類メ
タノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノ
ール、エチレングリコール等のアルコール類、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水等があげられ
る。
【0028】さらに本発明の一般式(1)で表される化
合物の効力を増強するために、製剤の剤型、適用場面等
を考慮して目的に応じてそれぞれ単独に、または組合わ
せて以下のような補助剤を使用することもできる。乳
化、分散、拡展、湿潤、結合、安定化等の目的で使用す
る助剤としてはリグニンスルホン酸塩類等の水溶性塩基
類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキル硫酸エ
ステル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ル類、多価アルコールエステル類等の非イオン性界面活
性剤、ステアリン酸カルシウム、ワックス等の滑剤、イ
ソプロピルヒドロジエンホスフェート等の安定剤、その
他メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カ
ゼイン、アラビアゴム等があげられる。しかし、これら
の成分は以上のものに限定されるものではない。
【0029】さらにこれら本発明の式(1)で表される
化合物は2種以上の配合使用によって、より優れた殺虫
活性を発現させることも可能であり、また他の生理活性
物質、例えばアレスリン、テトラメトリン、レスメトリ
ン、フェノトリン、フラメトリン、ペルメトリン、シペ
ルメトリン、デルタメトリン、シハロトリン、シフルト
リン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、シクロプ
ロトリン、フルシトリネート、フルバリネート、アクリ
ナトリン、テフルトリン、ビフェントリン、エンペント
リン、ベータサイフルスリン、ゼータサイパーメスリン
等の合成ピレスロイド系殺虫剤およびこれらの各種異性
体あるいは除虫菊エキス;DDVP、シアノホス、フェ
ンチオン、フェニトロチオン、テトラクロルビンホス、
ジメチルビンホス、プロパホス、メチルパラチオン、テ
メホス、ホキシム、アセフェート、イソフェンホス、サ
リチオン、DEP,EPN、エチオン、メカルバム、ピ
リダフェンチオン、ダイアジノン、ピリミホスメチル、
エトリムホス、イソキサチオン、キナルホス、クロルピ
リホスメチル、クロルピリホス 、ホサロン、ホスメッ
ト、メチダチオン、オキシデブロホス、バミドチオン、
マラチオン、フェントエート、ジメトエート、ホルモチ
オン、チオメトン、エチルチオメトン、ホレート、テル
ブホス、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホ
ス、ピラクロホス、モノクロトホス、ナレド、ホスチア
ゼート等の有機リン系殺虫剤、NAC、MTMC、MI
PC、BPMC、XMC、PHC、MPMC、エチオフ
ェンカルブ、ベンダイオカルブ、ピリミカーブ、カルボ
スルファン、ベンフラカルブ、メソミル、オキサミル、
アルジカルブ、等のカーバメート系殺虫剤、エトフェン
プロックス、ハルフェンプロックス等のアリールプロピ
ルエーテル系の殺虫剤、シラフルオフェン等のシリルエ
ーテル系化合物。硫酸ニコチン、ポリナクチン複合体、
アベルメクチン、ミルベメクチン、BT剤等の殺虫性天
然物、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、ジ
フルベンズロン、クロルフルアズロン、テフルベンズロ
ン、 トリフルムロン、フルフェノクスロン、フルシク
ロクスロン、ヘキサフルムロン、フルアズロン、イミダ
クロプリド、ニテンピラム、アセタミプリド、ピメトロ
ジン、フィプロニル、ブプロフェジン、フェノキシカル
ブ、ピリプロキシフェン、メトプレン、ハイドロプレ
ン、キノプレン、エンドスルファン、ジアフェンチウロ
ン、トリアズロン、テブフェノジド、ベンゾエピン等の
殺虫剤、ジコホル、クロルベンジレート、フェニソブロ
モレート、テトラジホン、CPCBS、BPPS、キノ
メチオネート、アミトラズ、ベンゾメート、ヘキシチア
ゾックス、酸化フェンブタスズ、シヘキサチン、ジエノ
クロル、クロフェンテジン、ピリダベン、フェンピロキ
シメート、フェナザキン、テブフェンピラド、ピリミジ
ナミン等の殺ダニ剤、その他殺菌剤、肥料、土壌改良
剤、植物成長調節剤等の植物保護剤や資材、BT剤、微
生物の生産毒素、天然または合成の昆虫ホルモン攪乱
剤、誘引剤、忌避剤、昆虫病原性微生物類や小動物類等
その他の農薬等と混合することによりさらに効力の優れ
た多目的組成物をつくることもでき、また相乗効果も期
待できる。
【0030】なお、本発明の一般式(1)で表される化
合物は光、熱、酸化等に安定であるが、必要に応じ酸化
防止剤あるいは紫外線吸収剤、例えばBHT(2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(ブ
チルヒドロキシアニソール)のようなフェノール誘導
体、ビスフェノール誘導体、またフェニル− α− ナフ
チルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、フェネチ
ジンとアセトンの縮合物等のアリールアミン類あるいは
ベンゾフェノン系化合物類を安定剤として適量加えるこ
とによって、より効果の安定した組成物を得ることがで
きる。
【0031】本発明の一般式(1)で表される化合物の
殺虫剤は該化合物を0.0000001〜95重量%、
好ましくは0.0001〜50重量%含有させる。本発
明の殺虫剤を施用するには、一般に有効成分0.001
〜5000ppm、好ましくは0.01〜1000pp
mの濃度で使用するのが望ましい。また、10aあたり
の施用量は、一般に有効成分で1〜300gである。
【0032】
【実施例】次の参考例および実施例により本発明の内容
を具体的に説明するが、本発明は、これに限定されるも
のではない。 実施例1 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ジクロロニトロメチル)−1H−4,5−ジヒドロイ
ミダゾール(化合物No.1) 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ニトロメチレン)イミダゾリジン0.80gの クロ
ロホルム溶液(40ml)に N−クロロサクシンイミ
ド(NCS )1.05gを加えて3時間室温にて撹拌し
た。反応液を洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧
濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲ
ル、ヘキサン:酢酸エチル=6:4→4:6)にて精製
し、目的物0.59gを黄色油状物として得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.59-1.75(1H,m),1.96-2.18(1H,m),
2.42-2.74(1H,m),3.19(2H,d,J=8.1Hz),3.41-3.65(4H,
m),3.73-4.01(4H,m) IR(neat,cm-1):2938,2866,1599,1321,1270,1079 Oil
【0033】実施例2 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ジクロロニトロメチル)−1,4,5,6−テトラヒ
ドロピリミジン(化合物No.2) 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ニトロメチレン)ヘキサヒドロピリミジン0.80g
の クロロホルム溶液(40ml)に N−クロロサクシ
ンイミド(NCS)0.95gを加えて3時間室温にて
撹拌した。反応液を洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィ−(シリ
カゲル、ヘキサン:酢酸エチル=6:4→4:6)にて
精製し、目的物0.40gを黄色油状物として得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.63-1.86(3H,m),2.02-2.15(1H,m),
2.58-2.73(1H,m),3.25(2H,t,J=5.9Hz),3.40-3.65(5H,
m),3.73-3.95(3H,m) IR(KBr,cm-1):2970,2870,1617,1602,1328,1257 m.p.:82.5-83.0℃
【0034】実施例3 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ジブロモニトロメチル)−1H−4,5−ジヒドロイ
ミダゾール(化合物No.3) 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ニトロメチレン)イミダゾリジン0.60gの クロ
ロホルム溶液(10ml)に N−ブロモサクシンイミ
ド(NBS )1.04gを加えて3時間室温にて撹拌し
た。反応液を洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧
濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲ
ル、ヘキサン:酢酸エチル=6:4→4:6)にて精製
し、目的物0.95gを黄色油状物として得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.59-1.79(1H,m),1.98-2.18(1H,m),
2.42-2.62(1H,m),3.14(1H,dd,J=2.2Hz,J=8.1Hz),3.47-
4.20(9H,m) IR(neat,cm-1):2967,2968,1586,1312,829,731 Oil
【0035】実施例4 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ジブロモニトロメチル)−1,4,5,6−テトラヒ
ドロピリミジン(化合物No.4) 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ニトロメチレン)ヘキサヒドロピリミジン0.60g
の クロロホルム溶液(10ml)に N−ブロモサクシ
ンイミド(NBS)1.04gを加えて3時間室温にて
撹拌した。反応液を洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィ−(シリ
カゲル、ヘキサン:酢酸エチル=6:4→4:6)にて
精製し、目的物0.93gを黄色油状物として得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.62-1.86(3H,m),2.01-2.21(1H,m),
2.58-2.78(1H,m),3.25(2H,t,J=5.9Hz),3.38-3.98(8H,m) IR(neat,cm-1):1734,1635,1576,1319,1065 Oil
【0036】参考例1 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ニトロメチレン)イミダゾリジン テトラヒドロ−3−フルフリルトシレート4.0g、エ
チレンジアミン10ml、無水炭酸カリウム4.0g、
よう化ナトリウム0.1gをアセトニトリル50ml中
に懸濁し、2時間還流煮沸した。反応終了後、不溶物を
ろ過で除き、濾液を減圧濃縮した後に6N水酸化ナトリ
ウム水溶液に排出し、塩化メチレンで抽出した。乾燥後
濃縮し、粗油状物2.64gが得られた。
【0037】こうして得た粗油状物を1,1−ビス(メ
チルチオ)−2−ニトロエチレン4.64g、ジメチル
アミノピリジン(DMAP)0.1g、エタノール20
mlの混合物を3時間30分還流煮沸した。反応終了
後、ろ過により不溶物を除き、濾液を減圧濃縮した。得
られた油状物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル、酢酸エチル:アセトン=1:1)で精製した。1−
{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−(ニ
トロメチレン)イミダゾリジンとして、0.63gの油
状物を得た。 nD 20.8:1.49731 HNMR(CDCl3,ppm):1.41-1.66(1H,m),2.01-2.09(1H,m),
2.46-2.58(1H,m),3.26-3.96(10H,m),6.57(1H,s),10.57
(1H,br-s) IR(neat,cm-1):3317,1668,1563,1424,1226
【0038】参考例2 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−
(ニトロメチレン)ヘキサヒドロピリミジン テトラヒドロ−3−フルフリルトシレート4.0g、ジ
アミノプロパン10ml、無水炭酸カリウム2.0g、
よう化ナトリウム0.1gをアセトニトリル50ml中
に懸濁し、2時間還流煮沸した。反応終了後、不溶物を
ろ過で除き、濾液を減圧濃縮した後に6N水酸化ナトリ
ウム水溶液に排出し、塩化メチレンで抽出した。乾燥後
濃縮し、粗油状物2.80gが得られた。
【0039】こうして得た粗油状物を1,1−ビス(メ
チルチオ)−2−ニトロエチレン4.64g、ジメチル
アミノピリジン(DMAP)0.1g、エタノール20
mlの混合物を3時間30分還流煮沸した。反応終了
後、ろ過により不溶物を除き、濾液を減圧濃縮した。得
られた油状物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル、酢酸エチル:アセトン=1:1)で精製した。1−
{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−2−(ニ
トロメチレン)ヘキサヒドロピリミジンとして、0.5
3gの油状物を得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.51-1.68(1H,m),1.99-2.18(3H,m),
2.58-2.72(1H,m),3.13(1H,dd,J=7.3Hz,J=14.1Hz),3.27
(1H,dd,J=7.3Hz,J=14.1Hz),3.35-3.59(5H,m),3.70-3.82
(2H,m),3.88-3.99(1H,m),6.66(1H,s),10.90(1H,br-s) IR(KBr,cm-1):1589,1419,1285 半固体
【0040】参考例3 N−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−1,
3−ジアミノプロパン 水素化リチウムアルミニウム0.35gをジエチルエー
テル10ml中に0℃で懸濁し、そこに98%硫酸0.
45gを注意深く加えた。室温で30分攪拌後、1−
(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミノ−2−シ
アノエタン0.50gを加え、同温で3時間攪拌した。
水0.40g、2N水酸化ナトリウム溶液0.40gを
加え、30分攪拌後、ガラスフィルター付きロートで濾
過し、ろ液を減圧濃縮した。目的物を粗油状物として
0.4g得た。
【0041】参考例4 N−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}エチレ
ンジアミン 水素化リチウムアルミニウム0.35gをジエチルエー
テル10ml中に0℃で懸濁し、室温で30分攪拌後、
[α−(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミノ]
アセトアミド0.50gを加え、2時間還流煮沸した。
水0.40g、2N水酸化ナトリウム溶液0.40gを
加え、30分攪拌後、ガラスフィルター付きロートで濾
過し、ろ液を減圧濃縮した。目的物を粗油状物として
0.4g得た。
【0042】参考例5 N’−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−
1,3−ジアミノブタン 水素化リチウムアルミニウム0.35gをジエチルエー
テル10ml中に0℃で懸濁し、そこに98%硫酸0.
45gを注意深く加えた。室温で30分攪拌後、2−
(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミノ−1−シ
アノプロパン0.50gを加え、同温で3時間攪拌し
た。水0.40g、2N水酸化ナトリウム溶液0.40
gを加え、30分攪拌後、ガラスフィルター付きロート
で濾過し、ろ液を減圧濃縮した。目的物を粗油状物とし
て0.3g得た。
【0043】参考例6 N’−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−
1,2−ジアミノプロパン 水素化リチウムアルミニウム0.35gをジエチルエー
テル10ml中に0℃で懸濁し、室温で30分攪拌後、
[α−(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミノ]
プロピオン酸アミド0.50gを加え、2時間還流煮沸
した。水0.40g、2N水酸化ナトリウム溶液0.4
0gを加え、30分攪拌後、ガラスフィルター付きロー
トで濾過し、ろ液を減圧濃縮した。目的物を粗油状物と
して0.3g得た。
【0044】参考例7 1−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミノ}
−2−シアノエタン (テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン0.30
g、アクリロニトリル3mlを80℃で2時間攪拌し
た。反応溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製
し、無色の油状物0.26gを目的物として得た。
【0045】参考例8 [α−(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミノ]
アセトアミド (テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン1.00
g、α−クロロアセトアミド0.80g、無水炭酸カリ
ウム3.00g、ヨウ化ナトリウム0.20g、エタノ
ール20mlの混合物を8時間還流した。2N水酸化ナ
トリウム20mlに排出し、ジクロロメタンで3回抽出
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、目的物
を1.05gの粗油状物として得た。
【0046】参考例9 2−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミノ}
−1−シアノプロパン (テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン0.30
g、クロトノニトリル3mlを80℃で2時間攪拌し
た。反応溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製
し、無色の油状物0.12gを目的物として得た。
【0047】参考例10 [α−(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミノ]
プロピオン酸アミド (テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン1.00
g、α−クロロプロピオン酸アミド0.80g、無水炭
酸カリウム3.00g、ヨウ化ナトリウム0.20g、
エタノール20mlの混合物を8時間還流した。2N水
酸化ナトリウム20mlに排出し、ジクロロメタンで3
回抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、
目的物を0.91gの粗油状物として得た。
【0048】参考例11 (テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン N−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}フタル
イミド1.50g、水8mlの懸濁溶液中に25%Na
OH水溶液1mlを加え、70℃で3時間攪拌した。反
応液を10%HCl水溶液に70℃で滴下し、同温で5
時間攪拌した。反応液が温かい間にトルエン12mlを
加え、水層を分取し50%NaOH水溶液で弱アルカリ
性とした後、ジクロロメタンで抽出、乾燥、減圧濃縮し
0.55gの(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルア
ミンを得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.36(2H,br.),1.52-1.64(1H,m),1.98
-2.10(1H,m),2.32(1H,septet,J=7.3Hz),2.72(2H,d,J=7.
3Hz),3.51(1H,dd,J=5.9Hz,J=8.8Hz),3.75(1H,q,J=7.3H
z),3.82-3.91(2H,m) IR(neat,cm-1):3363,1660,1060
【0049】参考例12 N−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}フタル
イミド (テトラヒドロ−3−フラニル)メチルトシラ−ト3
0.0g、フタルイミドカリウム23.0g、DMF1
50mlの混合物を80℃で8時間攪拌した。反応混合
物に水を注ぎ、析出した結晶を濾取し27.0gのN−
{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}フタルイミ
ドを得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.69-1.81(1H,m),1.98-2.11(1H,m),
2.74(1H,septet,J=7.3Hz) 3.61(2H,dd,J=5.9Hz,J=8.1Hz),3.65-3.88(4H,m),3.95(1
H,dt,J=5.9Hz,J=8.1Hz),7.71-7.80(2H,m),7.84-7.89(2
H,m) IR(neat,cm-1):1701,1399,1050,719
【0050】参考例13 (テトラヒドロ−3−フラニル)メチルトシラ−ト (テトラヒドロ−3−フラニル)メタノ−ル50g、ト
シルクロライド95g、トリエチルアミン52g、TH
F450mlの混合物を8時間加熱還流した。不溶物を
濾別後、反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィ−(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン
=1:7)で精製し、114.5gの(テトラヒドロ−
3−フラニル)メチルトシラ−トを得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.55(1H,septet,J=6.6Hz),1.94-2.07
(1H,m),2.46(3H,s),2.59(1H,septet,J=6.6Hz),3.49(1H,
dd,J=5.1Hz,J=9.5Hz),3.64-3.81(3H,m),3.92(1H,t,J=8.
8Hz),3.99(1H,dd,J=6.6Hz,J=9.5Hz),7.36(2H,d.J=8.1H
z),7.79(2H,d,J=8.1Hz)
【0051】参考例14 (テトラヒドロ−3−フラニル)メチルブロマイド 三臭化リン10g、ピリジン0.8g、エーテル100
mlの混合物に(テトラヒドロ−3−フラニル)メタノ
−ル10gを30分で滴下し、その後5.5時間攪拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=
1:1)で精製し、8.6gの(テトラヒドロ−3−フ
ラニル)メチルブロマイドを得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.62-1.76(1H,m),2.05-2.16(1H,m),
2.70(1H,septet,J=7.3Hz) 3.40(2H,dd,J=1.5Hz,J=7.3Hz),3.45-3.53(1H,m),3.60(1
H,dd,J=5.1Hz,J=8.8Hz),3.80(1H,t,J=7.3Hz),3.89-3.95
(1H,m)
【0052】参考例15 塩酸{(2−メチルテトラヒドロ−4−フラニル)メチ
ル}アミン (1)(2−メチルテトラヒドロ−4−フラニル)メタ
ノール13.0gおよびトリエチルアミン12.5gの
テトラヒドロフラン85ml溶液に氷冷下にてメタンス
ルホニルクロリド14.1gのテトラヒドロフラン10
ml溶液を30分間かけて滴下した。反応液を氷冷下に
て1時間、室温にて2時間攪拌したのち、不溶物をろ別
し、ろ液を減圧濃縮して得られた油状物およびフタルイ
ミドカリウム20.7gのジメチルホルムアミド115
ml懸濁溶液を80℃にて3時間攪拌した。反応液を室
温まで放冷したのち酢酸エチルを加え、これを水にて洗
浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥したの
ちこれを減圧濃縮し、得られた油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチ
ル=2:1)にて精製し、さらに再結晶(酢酸エチル−
ヘキサン)することによりN−{(2−メチルテトラヒ
ドロ−4−フラニル)メチル}フタルイミド22.1g
を無色の結晶として得た。 (2)N−{(2−メチルテトラヒドロ−4−フラニ
ル)メチル}フタルイミド21.0gおよびヒドラジン
一水和物(98%)4.86gのエタノール100ml
溶液を2時間加熱環流した。反応液を室温まで放冷した
のちこれに濃塩酸8.6mlを加え、室温にて1.5時
間攪拌した。不溶物をろ別し、ろ液を減圧濃縮してエタ
ノールを除去したのち水酸化ナトリウム水溶液を加えて
水溶液をアルカリ性とした。この水溶液をジクロロメタ
ンにて抽出し、有機層を無水炭酸カリウムにて乾燥した
のち常圧濃縮して得られた油状物に酢酸エチル60ml
を加え、続いて氷冷下にて塩化水素酢酸エチル溶液(4
M)30mlを加えて析出した結晶をろ別することで塩
酸{(2−メチルテトラヒドロ−4−フラニル)メチ
ル}アミン5.70gを無色の結晶として得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.12(3H,s),1.21(3H,s),1.41(1H,dd,
J=12.5Hz,J=8.8Hz),1.87-1.95(1H,m),2.50-2.63(1H,m),
2.78(2H,d,J=7.3Hz),3.48(1H,dd,J=8.8Hz,J=6.6Hz),3.8
3(1H,dd,J=8.8Hz,J=7.3Hz)
【0053】参考例16 (3−メチルテトラヒドロ−4−フラニル)メタノール (1)マロン酸ジエチル25.0gのエタノール50m
l溶液に氷冷下にてナトリウム1.72g少しづつ加え
た。次にα−ブロモプロピオン酸エチル7.3gを滴下
し滴下終了後60℃で4時間攪拌した。反応液に酢酸エ
チルを加え、これを水にて洗浄したのち、有機層を無水
硫酸マグネシウムにて乾燥し、有機層を減圧濃縮して2
−{2−(エトキシカルボニル)エチル}マロン酸ジエ
チルの粗油状物17.4gを得た。 (2)水素化アルミニウムリチウム5.10gのテトラ
ヒドロフラン100ml懸濁溶液に氷冷下にて2−{2
−(エトキシカルボニル)エチル}マロン酸ジエチルの
粗油状物17.4gのテトラヒドロフラン30ml溶液
を20分かけて滴下した。反応液を氷冷下にて1時間、
室温にて5時間攪拌したのち、氷冷下にて水10mlを
20分かけて滴下した。反応液を1時間加熱還流したの
ちろ過し、減圧濃縮することにより2−ヒドロキシメチ
ル−3−メチル−1,4−ブタンジオール7.70gを
無色の油状物として得た。 (3)2−ヒドロキシメチル−3−メチル−1,4−ブ
タンジオール7.70gおよびリン酸(85%)7.3
mlの混合物を120℃にて3時間攪拌した。反応混合
物を室温まで放冷したのち、水を加え、これをジクロロ
メタンにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムに
て乾燥したのちこれを減圧濃縮してえられた油状物を減
圧蒸留することにより(3−メチルテトラヒドロ−4−
フラニル)メタノール3.09gを無色の油状物として
得た。
【0054】参考例17 (2−メチルテトラヒドロ−4−フラニル)メタノール (1)水素化ナトリウム6.55gのジメチルホルムア
ミド90ml懸濁溶液に氷冷下にてマロン酸ジエチル2
5.0gのジメチルホルムアミド5ml溶液を20分か
けて滴下した。反応液を氷冷下にて1時間攪拌したのち
クロロアセトン17.3gのジメチルホルムアミド5m
l溶液を加え、氷冷下にて1時間、室温にて6時間攪拌
した。反応液に酢酸エチルを加え、これを水にて洗浄し
たのち、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。
有機層を減圧濃縮して得られた油状物を減圧蒸留するこ
とにより2−(2−オキソプロピル)マロン酸ジエチル
14.8gを黄色の油状物として得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):1.27(6H,t,J=7.3Hz),2.21(3H,s),3.0
6(2H,d,J=7.3Hz),3.86(1H,t,J=7.3Hz),4.20(4H,q,J=7.3
Hz) IR(neat,cm-1):2985,2940,1732,1467,1448,1406,1370,1
332,1273,1237,1161,1098,1050,1026,867 b.p.:125-135℃(5mmHg) (2)水素化アルミニウムリチウム5.00gのテトラ
ヒドロフラン100ml懸濁溶液に氷冷下にて2−(2
−オキソプロピル)マロン酸ジエチル11.4gのテト
ラヒドロフラン30ml溶液を20分かけて滴下した。
反応液を氷冷下にて1時間、室温にて4.5時間攪拌し
たのち、氷冷下にて水10mlを20分かけて滴下し
た。反応液を1時間加熱還流したのちろ過し、ろ過物を
エタノール200mlに懸濁させてこれを加熱還流し
た。懸濁液をろ過しろ液を先のろ液と合わせて減圧濃縮
することにより2−ヒドロキシメチル−1,4−ペンタ
ンジオール7.08gを無色の油状物として得た。 IR(neat,cm-1):3313,2969,2928,1706,1457,1420,1375,1
091,1050 (3)2−ヒドロキシメチル−1,4−ペンタンジオー
ル7.08gおよびリン酸(85%)7.3mlの混合
物を120℃にて3時間攪拌した。反応混合物を室温ま
で放冷したのち、水を加え、これをジクロロメタンにて
抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した
のちこれを減圧濃縮してえられた油状物を減圧蒸留する
ことにより(2−メチルテトラヒドロ−4−フラニル)
メタノール2.69gを無色の油状物として得た。
【0055】参考例18 3−(メチルアミノメチル)−4−エチルテトラヒドロ
フラン (1)(3−エチルテトラヒドロ−4−フラニル)メタ
ノール11.5g、トシルクロリド16.7g、トリエ
チルアミン9.10g、テトラヒドロフラン80mlの
混合物を5時間還流煮沸した。反応終了後、水500m
lに排出、酢酸エチル500mlで抽出し、水洗い、乾
燥後、減圧濃縮し得られた残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:8)で精
製した。3−(トシルオキシメチル)−4−エチルテト
ラヒドロフラン7.60gを得た。 (2)3−(トシルオキシメチル)−4−エチルテトラ
ヒドロフラン2.50g、無水炭酸カリウム2.20
g、沃化ナトリウム0.30g、メチルアミン10m
l、エタノール10mlの混合物を11時間還流煮沸し
た。反応終了後、2N水酸化ナトリウム水溶液に排出、
塩化メチレンで抽出し、乾燥後、減圧濃縮した。3−
(メチルアミノメチル)−4−エチルテトラヒドロフラ
ン2.10gを得た。
【0056】比較化合物の製造 1−(4−ピリジルメチル)−2−(ジクロロニトロメ
チル)−4,5−ジヒドロイミダゾール(特開昭62−
81382号公報記載の化合物) 塩酸(4−クロロメチル)ピリジン2.0g、エチレン
ジアミン5.86g、無水炭酸カリウム3.37g、よ
う化ナトリウム0.1g、アセトニトリル20mlの混
合物を還流煮沸した。反応終了後、不溶物をろ過で除
き、濾液を減圧濃縮し未反応のエチレンジアミンを除去
した。粗油状物1.80gが得られた。
【0057】こうして得た粗油状物を1,1−ビス(メ
チルチオ)−2−ニトロエチレン1.96g、アセトニ
トリル30mlとともに3時間30分還流煮沸した。反
応終了後、ろ過により不溶物を除き、濾液を減圧濃縮し
た。得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル、酢酸エチル:アセトン=1:1)で精製した。
1−(4−ピリジニル)メチル−2−(ニトロメチレ
ン)イミダゾリジンとして、0.63gの油状物を得
た。
【0058】このうち0.50gをクロロホルム10m
l中に溶解し、室温でN−クロロサクシンイミド(NC
S)0.67gを加え、同温で50分攪拌した。重曹水
に排出し、塩化メチレンで抽出、乾燥後濃縮し、得られ
た油状物をカラムクロマトグラフィーで精製した。目的
物として0.50gの油状物を得た。1 HNMR(CDCl3,ppm):3.43(2H,t,J=10.3Hz),3.96(2H,t,J=1
0.3Hz),4.50(2H,s),7.34(2H,d,J=5.9Hz),8.66(2H,d,J=
5.9Hz) IR(KBr,cm-1):1598,1271,897,752 半固体 次に製剤例をあげて本発明組成物を具体的に説明する。
【0059】製剤例1 本発明化合物20部、ソルポール355S(東邦化学
製、界面活性剤)10部、キシレン70部、以上を均一
に攪拌混合して乳剤を得た。なお部は重量部を表す。
【0060】製剤例2 本発明化合物10部、アルキルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム2部、リグニンスルホン酸ナトリウム1部、ホ
ワイトカーボン5部、ケイソウ土82部、以上を均一に
攪拌混合して水和剤100部を得た。
【0061】製剤例3 本発明化合物0.3部、ホワイトカーボン0.3部を均
一に混合し、クレー99.2部、ドリレスA(三共製)
0.2部を加えて均一に粉砕混合し、粉剤100部を得
た。
【0062】製剤例4 本発明化合物2部、ホワイトカーボン2部、リグニンス
ルホン酸ナトリウム2部、ベントナイト94部、以上を
均一に粉砕混合後、水を加えて混練し、造粒乾燥して粒
剤100部を得た。
【0063】製剤例5 本発明化合物20部およびポリビニルアルコールの20
%水溶液5部を充分攪拌混合した後、キサンタンガムの
0.8%水溶液75部を加えて再び攪拌混合してフロア
ブル剤100部を得た。
【0064】製剤例6 本発明化合物10部、カルボキシメチルセルロース3
部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部、ジオクチルス
ルホサクシネートナトリウム塩1部、水84部を均一に
湿式粉砕し、フロアブル剤100部を得た。
【0065】次に、本発明の式(1)で表される化合物
が優れた殺虫活性を有することを明確にするために以下
の試験例により具体的に説明する。 試験例1 ヒメトビウンカに対する効果 本発明化合物を所定濃度のアセトン溶液とし、数本に束
ねたイネ苗(約3葉期)に3ml散布する。風乾後、処
理苗を金網円筒で覆い、内部へヒメトビウンカ雌成虫1
0頭づつを放って25℃の恒温室に置き、48時間後に
死虫率を調査した。結果を第1表(表1)に示した。
【0066】
【表1】 比較化合物 :1−(4−ピリジルメチル)−2−(ジクロロニトロメチル) −4,5−ジヒドロイミダゾール(特開昭62−81382号公報記載の化合物 )
【0067】試験例2 抵抗性ツマグロヨコバイに対す
る効果 本発明化合物を所定濃度のアセトン溶液とし、数本に束
ねたイネ苗(約3葉期)に3ml散布する。風乾後、処
理苗を金網円筒で覆い、有機リン剤およびカーバメート
抵抗性ツマグロヨコバイ雌成虫10頭づつを放って25
℃の恒温室に置き、48時間後に死虫率を調査した。結
果を第2表(表2)に示した。
【0068】
【表2】 比較化合物 1:1−(4−ピリジルメチル)−2−(ジクロロニトロメチル )−4,5−ジヒドロイミダゾール(特開昭62−81382号公報記載化合物 )
【0069】
【発明の効果】本発明の式(1)で表される新規(テト
ラヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体は高い殺虫力と
広い殺虫スペクトラムを有する優れた化合物である。ま
た、本発明の式(1)で表される新規(テトラヒドロ−
3−フラニル)メチル誘導体を含有する組成物は殺虫剤
として優れた特性を具備し有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 43/62 A01N 43/62 //(C07D 405/06 233:20 307:06) (C07D 405/06 239:06 307:06) (72)発明者 白石 史郎 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 [式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水素原子または
    任意に置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基
    を表し、nは2〜4の整数を表し、R3,n はそれぞれ独
    立して、水素原子、任意に置換されていてもよい炭素数
    1〜5のアルキル基を表し、X1 およびX2 はそれぞれ
    独立してはハロゲン原子を表す。]で表される(テトラ
    ヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式(1)で表される
    (テトラヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体を有効成
    分を含有することを特徴とする殺虫剤。
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