JPH08269039A - 新規なアリールエステル化合物とその製法、およびそれを用いたエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

新規なアリールエステル化合物とその製法、およびそれを用いたエポキシ樹脂組成物

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JPH08269039A
JPH08269039A JP23009695A JP23009695A JPH08269039A JP H08269039 A JPH08269039 A JP H08269039A JP 23009695 A JP23009695 A JP 23009695A JP 23009695 A JP23009695 A JP 23009695A JP H08269039 A JPH08269039 A JP H08269039A
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JP
Japan
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carbon atoms
group
epoxy resin
acid
general formula
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Application number
JP23009695A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Endo
康博 遠藤
Yoichi Ueda
陽一 上田
Ko Yamazaki
香 山崎
Mitsuhiro Shibata
充弘 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】エポキシ樹脂の硬化剤として使用しうるアリー
ルエステル化合物、その製法および従来のエポキシ樹脂
の耐熱性、接着性、加工性を損なうことなく、低誘電
率、低誘電正接の硬化物が得られるようなエポキシ樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】一般式(3)で表されるアリールエステル
化合物、その製法、ならびに(a)エポキシ樹脂、
(b)当該アリールエステル化合物、(c)硬化促進剤
を必須成分とするエポキシ樹脂組成物。 〔式中、nは1〜20以下の数で平均の繰返数であり、
iは0,1または2である。Pはそれぞれ独立して水素
原子、ハロゲン原子、C〜C10アルキル基、C
20アリール基等を表す。R,R,R,R
は水素原子、C〜C10アルキル基、C〜C
20アリール基等を表すが、R−RおよびR−R
で環を形成してもよい。Zは水素原子またはアシル基
を表すが全てのZが水素原子であることはない。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂硬化
剤として主に用いることが出来るアリールエステル化合
物、その製法および低誘電率であり且つ低誘電正接の硬
化物を与えるエポキシ樹脂組成物に関する。このエポキ
シ樹脂組成物は、成形用材料の他に、特に高周波対応の
電気・電子用途、例えば、積層板用樹脂やIC封止用樹
脂に適する。
【0002】
【従来の技術】電気・電子用途に用いられるエポキシ樹
脂のうちプリント配線基板の材料としては、従来主とし
てビスフェノール型エポキシ樹脂とジシアンジアミドの
組み合わせが用いられている。近年、プリント配線基板
の薄型化、多層化に伴い、信号速度向上と回路のインピ
ーダンス整合の目的から樹脂の低誘電率性が、また信号
の高周波化に伴い、信号の伝送損失低減の目的から樹脂
の低誘電正接性が要求されてきている。それに対して従
来のエポキシ樹脂に低誘電率、低誘電正接の熱可塑性樹
脂を組み合わせる方法が考案されている。例えば反応性
ポリブタジエン樹脂で変性する方法、ポリテトラフルオ
ロエチレン樹脂の粉末を分散させる方法等である。しか
し、これら従来の技術においては、基本となるエポキシ
樹脂の誘電率が高いため望ましい誘電率を達成するには
組み合わせる熱可塑性樹脂の占める割合が大きくなり、
エポキシ樹脂の特長である耐熱性、接着性、寸法安定
性、耐薬品性等が損なわれてしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のエポキシ樹脂の耐熱性、接着性、加工性を損なうこと
なく、低誘電率、低誘電正接の硬化物が得られるような
エポキシ樹脂組成物、それの硬化剤として使用されるア
リールエステル化合物およびその製法を提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、エポキシ
樹脂と熱硬化反応し得る化合物の官能基構造、骨格構造
について鋭意研究を続けた結果、特定の官能基構造、骨
格構造を持つ化合物を用いたエポキシ樹脂組成物が前記
目的を満足することを見出し、本発明を完成させるに至
った。すなわち、本発明は次のとおりである。 〔1〕下記一般式(1)
【0005】
【化4】 (式中、Pは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシ
クロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、あるい
は炭素数7〜20のアラルキル基を表す。iは、0以上
2以下の整数値を表す。)で表される無置換あるいは置
換レゾルシノール類と、下記一般式(2)
【0006】
【化5】 (式中、X、X'は、それぞれ独立に、水素原子あるいは
炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロ
アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、あるいは炭
素数7〜20のアラルキル基を表すが、XとX'は、環を
形成していてもよい。)で表されるカルボニル化合物と
の縮合生成物である多価フェノールのOH基を、炭素数1
〜20を有する有機酸あるいはその誘導体でエステル化
してなるアリールエステル化合物。 〔2〕上記一般式(1)と、上記一般式(2)で表され
る化合物とを、酸触媒存在下で縮合して得られる生成物
を、塩基存在下で炭素数1〜20の有機酸あるいはその
誘導体でエステル化することを特徴とする当該アリール
エステル化合物の製法。 〔3〕(1)エポキシ樹脂と、(2)上記〔1〕記載の
アリールエステル化合物と、(3)硬化促進剤を必須成
分とするエポキシ樹脂組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のアリールエステル化合物
として好ましいものとしては、下記一般式(3)
【0008】
【化6】 (式中、nは、平均繰り返し数であり、1以上20以下
である。Pは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシ
クロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基あるいは
炭素数7〜20のアラルキル基を表す。iは、0以上2
以下の整数値を表す。R1 、R2 、R3、R4 、R5
は、それぞれ独立に、水素原子あるいは炭素数1〜10
のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭
素数6〜20のアリール基あるいは炭素数7〜20のア
ラルキル基を表すが、R1 とR2 、およびR4 とR5
は、それぞれ独立に、環を形成していてもよい。Zは、
それぞれ独立に、水素原子もしくは炭素数20以下のア
シル基を表すが、Zのすべてが水素原子ではない。)で
表されるアリールエステル化合物である。
【0009】一般式(3)において、Zは、一分子当た
り平均(n+2)カ所がアシル基になりうる(この場合
エステル化率100%とする)が、全てが水素原子であ
る(エステル化率0%)以外で任意のエステル化率をと
りうるように定義される。本発明の低誘電性の目的を達
するためには、好ましくは、エステル化率30%以上、
より好ましくはエステル化率50%以上である。一般式
(3)において、nは、平均繰り返し数を表し、1以上
20以下の値を取り得るが、操作性の点からは、1以上
10以下が好ましい。本発明のアリールエステル化合物
の原料となる多価フェノール化合物は、一般式(1)で
表される無置換あるいは置換レゾルシノール類と、一般
式(2)で表されるカルボニル化合物との、酸存在下で
の縮合反応といった公知の方法によって得ることが出来
る。
【0010】一般式(1)で表される無置換あるいは置
換レゾルシノール類としては、4位と6位に置換基を有
しないものであり、レゾルシノール、2−メチルレゾル
シノール、5−メチルレゾルシノール、2−プロピルレ
ゾルシノール、2−n−ブチルレゾルシノール、5−イ
ソブチルレゾルシノール、5−t−ブチルレゾルシノー
ル、5−オクチルレゾルシノール、5−ノニルレゾルシ
ノール、2,5−ジメチルレゾルシノール、2,5−ジ
エチルレゾルシノール、2,5−ジイソプロピルレゾル
シノール、2−メチル−5−ブチルレゾルシノール、2
−メチル−5−ノニルレゾルシノール等を代表とするア
ルキルレゾルシノール類、あるいは2−シクロぺンチル
レゾルシノール、2−シクロヘキシルレゾルシノール、
5−シクロヘキシルレゾルシノール等を代表とするシク
ロアルキルレゾルシノール類、あるいは5−フェニルレ
ゾルシノール、5−ナフチルレゾルシノール等のアリー
ルレゾルシノール類、あるいは5−ベンジルレゾルシノ
ール、5−フェネチルレゾルシノール等のアラルキルレ
ゾルシノール類、2−クロロレゾルシノール、5−クロ
ロレゾルシノール、2,5−ジクロロレゾルシノール、
2−ブロモレゾルシノール、5−ブロモレゾルシノー
ル、2,5−ジブロモレゾルシノール、2−ヨードレゾ
ルシノール、5−ヨードレゾルシノール、2,5−ジヨ
ードレゾルシノール等のハロゲン化レゾルシノール類が
例示される。
【0011】一般式(2)で表されるカルボニル化合物
の例としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンチルア
ルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、シクロヘキシル
アセトアルデヒド等に代表されるアルデヒド類、アセト
ン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロ
ピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、ベン
ジルフェニルケトン、ベンジルメチルケトン、メチルフ
ェネチルケトン、アセトフェノン、アセトナフテノン、
インダン−1−オン等のケトン類が挙げられる。
【0012】レゾルシノール類とカルボニル化合物との
縮合反応に用いる酸触媒としては、塩酸、硫酸などの無
機酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸お
よびメタンスルホン酸などの有機酸、酸性白土、活性ア
ルミナ、ゼオライトなどの固体酸、酸性イオン交換樹脂
などが挙げられる。これらの酸触媒の量は、原料として
仕込むレゾルシノール類とカルボニル化合物と重量の和
に対して、0.01〜50重量%を用いるが、より好ましく
は、0.5〜20重量%である。
【0013】縮合反応においては、公知の非反応性有機
溶媒を用いてよく、トルエン、キシレン、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドなどが例示されるが、こ
れらに限定されない。縮合反応の際のレゾルシノール類
のカルボニル化合物類に対するモル比は、0.1〜 2.0で
行うのが好ましいが、より好ましくは、0.3〜1.5であ
る。この範囲を超えると、過剰のレゾルシノールの残存
あるいは生成物のOH残基が少なくなる問題が生じる。ま
た反応温度は、0〜200℃で行うのが好ましいが、よ
り好ましくは20〜160℃である。この範囲を超える
と、温度の低い場合は転化率が下がり、温度が高い場合
は副生成物が多量に生じる。反応時間は1〜100時
間、より好ましくは2〜80時間である。この範囲を超
えると、時間が短い場合は、反応が不完全になり、これ
以上長時間行っても収率は変化しないため、経済的でな
い。縮合反応の際には、反応により生じる水を、系から
除いても除かなくても構わない。除く場合は、トルエ
ン、キシレンなどの共沸脱水可能な溶媒を用いて、系内
の水分を除きながら反応させることの出来るディーンス
ターク管などの装置を使って反応させれば良い。また、
脱水を促進させるために減圧下で反応させてもよい。
【0014】縮合反応生成物のエステル化は、塩基存在
下で、炭素数1以上20以下の有機酸、あるいはその誘
導体と反応して行う。有機酸、有機酸誘導体について例
示すると蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ラ
ウリン酸、ステアリン酸、フェニル酢酸、ブロモ酢酸等
の脂肪族モノカルボン酸およびそれらの酸ハロゲン化物
および酸無水物、安息香酸、メチル安息香酸、ナフトエ
酸、ビフェニルカルボン酸等の芳香族モノカルボン酸お
よびそれらの酸ハロゲン化物および酸無水物、シクロペ
ンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロ
ヘプタンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸およびそ
れらの酸ハロゲン化物および酸無水物等を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。エステル
化反応で使用する塩基性化合物について例示すると水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムのような無機塩基化合
物、ピリジン、トリエチルアミン、トリフェニルホスフ
ィン、イミダゾール化合物のような有機塩基化合物等が
挙げられる。
【0015】また、エステル化反応においては、公知の
有機溶媒を用いてよく、トルエン、キシレン、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミドなどが例示されるが、トルエン、キシレン、メ
チルイソブチルケトンが好ましい。エステル化反応の際
の有機酸あるいはその誘導体の、多価フェノールのOH基
に対するモル当量比は、0.3〜2.0で行うのが好ましい
が、より好ましくは、0.5〜1.5である。この範囲を超え
ると、過剰の有機酸の残存あるいは生成物のアシル化率
が少なくなる問題が生じる。また反応温度は、20〜2
00℃で行うのが好ましいが、より好ましくは、40〜
150℃である。この範囲を超えると、温度の低い場合
は転化率が下がり、温度が高い場合は副生成物が多量に
生じる。反応時間は好ましくは2〜50時間、より好ま
しくは4〜30時間である。この範囲を超えると、時間
が短い場合は、反応が不完全になり、これ以上長時間行
っても収率は変化しないため、経済的でない。エステル
化反応の際に、有機酸自体を原料として用いる場合は、
反応により生じる水を、系から除いても除かなくても構
わない。除く場合は、トルエン、キシレン、メチルイソ
ブチルケトンなどの共沸脱水可能な溶媒を用いて、系内
の水分を除きながら反応させることの出来るディーンス
ターク管などの装置を使って反応させれば良い。また、
脱水を促進させるために減圧下で反応させてもよい。
【0016】本発明で使用するエポキシ樹脂とは、分子
内に2個以上のエポキシ基を含む公知の化合物のことで
あり、特にその化学構造を限定するものではない。例示
すれば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、テ
トラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテルの
ような2官能型エポキシ、あるいはトリス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタンのグリシジルエーテル、1,1,
1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンのグリシ
ジルエーテルのような3官能型エポキシ、あるいは、フ
ェノールノボラックのグリシジルエーテル、クレゾール
ノボラックのグリシジルエーテル、フェノール類とヒド
ロキシアリールアルデヒド類との脱水縮合によって得ら
れるノボラックのグリシジルエーテル、ポリ(4−ヒド
ロキシスチレン)のグリシジルエーテル、フェノール変
性ポリブタジエンのグリシジルエーテル、フェノール−
ジシクロペンタジエン付加物のグリシジルエーテル、ビ
スフェノールAノボラックのグリシジルエーテルのよう
な多官能型エポキシ、エポキシ樹脂とビスフェノール
A、レゾルシノール、テトラブロモビスフェノールAあ
るいはテトラクロロビスフェノールA等のフェノール化
合物を予め反応させて得られた生成物、2種以上のエポ
キシ樹脂の混合物などが挙げられる。さらに本発明の目
的とする低誘電性を与えるのには、置換基として、少な
くとも1分子中に1つの炭素数4以上のアルキル基を芳
香核に有するエポキシ樹脂がより好ましく、例示すれ
ば、2−t−ブチル−5−メチルフェノールのノボラッ
クのグリシジルエーテル、シクロヘキシルフェノールノ
ボラックのグリシジルエーテル、オクチルフェノールノ
ボラックのグリシジルエーテル、1,1−(4−ヒドロ
キシ−5−t−ブチル−2−メチルフェニル)ブタンの
ジグリシジルエーテル、リモネンビス(2−sec−ブ
チルフェノール)のジグリシジルエーテルなどが挙げら
れる。
【0017】さらに本発明のエポキシ樹脂組成物におい
て、エポキシ樹脂とアリールエステル化合物との量的割
合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基のモル数とアシル基
のモル数との比率がエポキシ基1モルに対しZが0.3
〜1.5モルになるように配合することが好ましく、さ
らに好ましくは0.5〜1.2モルの範囲である。Zの
モル数がこの範囲を外れると硬化不良が起こり、良好な
硬化物が得られない。本発明における硬化促進剤とは、
エポキシ樹脂と硬化剤の硬化反応を促進させる通常の化
合物のことであり、例示すると2−エチル−4−メチル
イミダゾール、4−メチルイミダゾールの様なイミダゾ
ール類、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、
1,4-ジアザビシクロ〔2.2.2〕ウンデセンの様な3
級アミン類、臭化テトラn−ブチルアンモニウム、臭化
テトラn−アミルアンモニウムの様な4級アンモニウム
塩類、トリフェニルホスフィンの様なリン系化合物等が
挙げられる。またその量的割合は全樹脂中に0.05〜
3重量%になるように添加することが望ましい。
【0018】また、本発明のエポキシ樹脂組成物におい
て、本発明の効果を損なわない程度に、エポキシ樹脂以
外の他の熱硬化性樹脂あるいは官能基を有する熱可塑性
樹脂等を併用することも可能である。具体的には、シア
ネート樹脂、マレイミド樹脂、グリシジル修飾ポリブタ
ジエン、無水マレイン酸修飾ポリエチレン等である。本
発明では、目的に応じて組成物中に難燃剤、表面処理剤
等の公知の添加剤を加えても良い。難燃剤としては三酸
化アンチモン、水酸化アルミ、赤リン等を、表面処理剤
としてはシランカップリング剤を挙げることができる。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。例中、エポキシ当量と
は、エポキシ基1個あたりのエポキシ樹脂の分子量で定
義され、OH当量とはOH基1個あたりのポリフェノール化
合物の分子量で定義される。 合成例1 本合成例は、本発明のエポキシ樹脂組成物に用いるエポ
キシ樹脂の原料である、2−t−ブチル−5−メチルフ
ェノールのノボラックのグリシジルエーテルの製法に関
するものである。2−t−ブチル−5−メチルフェノー
ル 2231.0g(13.58 OHmol eq.)、p−トルエンスルホン
酸 12.9g(0.068mol)、イオン交換水 223.2g を温度計、
攪拌装置、冷却管、滴下管を付けた5リットル4つ口丸
底フラスコに仕込み、100℃に昇温する。37%ホルマ
リン 218.4g(2.715mol)を2時間かけて滴下した後、100
℃で2時間保温して反応を行った。その後 80℃まで冷
却し、10%NaOH水溶液 27.7g(0.069mol)で中和した。分
液後の有機層を700gのイオン交換水で2回洗浄した。洗
浄後の有機層を減圧濃縮 (180℃/10mmHg/1時間)して樹
脂状物857.2gを得た。得られた樹脂状物の OH当量は17
6.0 g/eq. であった。上記のように得られた反応生成物
246.4g(1.4 OHmol eq.)、エピクロロヒドリン 906.5g
(9.8 mol)、ジメチルスルホキシド 453.3g、イオン交換
水 14.0gを、温度計、攪拌装置、分離管付き冷却管を付
けた2リットル4つ口丸底フラスコに仕込み、49℃ 42t
orrの条件下で48.6%苛性ソーダ水溶液 108.31g (1.31
6mol) を5時間かけて滴下する。この間、温度は49℃に
保ちながら、共沸するエピクロロヒドリンと水を冷却液
化し、有機層を反応系内に戻しながら反応させた。反応
終了後は、未反応のエピクロロヒドリンを減圧濃縮によ
り除去し、副生塩とジメチルスルホキシドを含むエポキ
シ化物をメチルイソブチルケトンに溶解させ、副生塩と
ジメチルスルホキシドを温水洗浄により除去した。減圧
下で溶媒を除くことによりにより、エポキシ樹脂 304.9
g を得た。このようにして得られたエポキシ樹脂のエポ
キシ当量は256 g/eq. であった。赤外吸収スペクトル測
定の結果、フェノール性OHの吸収3200-3600cm -1は消失
し、エポキシドの吸収1240、910cm -1の吸収を有するこ
とが確認された。
【0020】合成例2 本合成例は、合成例1で得られたエポキシ樹脂とテトラ
ブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル、およ
びテトラブロモビスフェノールAとの付加反応により、
末端エポキシ樹脂を得る方法に関するものである。合成
例5で得られたエポキシ樹脂 62.0g 、テトラブロモビ
スフェノールAのジグリシジルエーテル(住友化学工業
(株)製、商品名スミエポキシESB−400T、エポ
キシ当量403g/eq.)25.3g、テトラブロモビスフェノー
ルA 12.7gを、温度計、冷却管および攪拌装置を付けた3
00 ml4つ口丸底フラスコに仕込み、110℃で加熱溶融さ
せた。その後、トリフェニルホスフィン 40 mg (対樹脂
4 ×10-4wt%)をメチルエチルケトン2.25gに溶解した液
を加え、110℃で4時間保持しエポキシ基とフェノール
性水酸基の付加反応を行った。反応後、系内を90℃まで
冷却しメチルエチルケトン22.75gを滴下しながら加えて
樹脂固形分80.62wt%の樹脂溶液123.9gを得た。得られた
樹脂付加物のエポキシ当量は、399.0 g/eq. であった。
【0021】合成例3 本合成例は、本発明のアリールエステル化合物の原料で
ある多価フェノール、2,4,4−トリメチル−2−
(2,4−ジヒドロキシフェニル)−7−ヒドロキシク
ロマン(CAS No. 26505-28-2)の製法に関するものであ
る。レゾルシノール 1000.0g(9.1 mol)、p−トルエン
スルホン酸 6.9g(0.036 mol)、メタノール 330.0g、ア
セトン 176.0g(3.0 mol)を温度計、攪拌装置、冷却管、
滴下漏斗を付けた5リットル4つ口丸底フラスコに仕込
み、65℃に昇温した。9時間65℃に保持した後、イオン
交換水750gを仕込み、40℃で3時間保持した後、析出し
た結晶を濾過、洗浄した。得られた粗結晶は、メタノー
ルに溶解した後イオン交換水を滴下して再結晶を行っ
た。濾過、減圧乾燥後の得量は 265gであった。1H-NM
R、IRにより目的物であることを確認した。
【0022】合成例4 本合成例は、本発明のアリールエステルの原料である、
4−[1’,2’,3’,4’,4’a,9’a−ヘキ
サヒドロ−6’−ヒドロキシスピロ(シクロヘキサン−
1,9’−キサンテン)−4’a−イル]レゾルシノー
ル(CAS No. 138446-23-8)の製法に関するものであ
る。レゾルシノール 880.0g(8.0 mol)、p−トルエンス
ルホン酸 73.5g(0.39 mol)、メタノール 1200.0g、シク
ロヘキサノン 495.0g(5.0 mol)を温度計、攪拌装置、冷
却管、滴下漏斗を付けた5リットル4つ口丸底フラスコ
に仕込み、60℃に昇温した。20時間60℃に保持した
後、イオン交換水800gを仕込み、40℃で3時間保持した
後、析出した結晶を濾過、洗浄した。得られた粗結晶
は、メタノールに溶解した後イオン交換水を滴下して再
結晶を行った。濾過、減圧乾燥後の得量は339gであっ
た。1H-NMR、IR、GPCにより目的物であることを確認し
た。
【0023】合成例5 本合成例は、本発明のアリールエステルの原料である、
レゾルシノールとアセトンの縮合生成物の製法に関する
ものである。レゾルシノール 220.2g(2.0 mol)、トルエ
ン 200.0g、アセトン 232.3g(4.0 mol)を温度計、攪拌
装置、冷却管、滴下漏斗を付けた2リットル4つ口丸底
フラスコに仕込み、30℃に昇温した。p−トルエンスル
ホン酸 76.1g(0.40 mol)を水100gに溶かしたものを加え
て、さらに50℃に昇温して、40時間保持した。中和
後、メチルイソブチルケトンで希釈し、水洗後、減圧下
で溶媒を留去して樹脂状物344gを得た。1H-NMR、IR、GP
Cにより下記構造式(4)で表される化合物を主に含む
混合物であることを確認した。
【0024】
【化7】
【0025】実施例1 本実施例は、本発明の一般式(3)において、R1、R
2、R5がメチル基であり、R3、R4、が水素原子であ
り、nが1であり、iが0であり、Zが水素原子あるい
はアセチル基である、2,4,4−トリメチル−2−
(2,4−ジヒドロキシフェニル)−7−ヒドロキシク
ロマンの酢酸エステル(アリールエステル(A))の製法
に関するものである。 実施例1で得られた2,4,4
−トリメチル−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)
−7−ヒドロキシクロマン 100.0g(1.00 OHmol eq.) 、
トリエチルアミン 106.1g(1.05mol)、メチルイソブチル
ケトン568.0g を温度計、攪拌装置、冷却管、滴下漏斗
を付けた2.0リットル4つ口丸底フラスコに仕込み、
70℃に昇温した。無水酢酸107.1g(1.05mol)を2時間で
滴下した。4時間70℃に保持した後、水洗、分液して水
層を除き、溶媒を150℃/<5mmHgで減圧留去して、樹脂
状物139.6gを得た。樹脂状物は静置すると徐々に結晶化
した。高速液体クロマトグラフィーにより、エステル化
率は、100%であった。(トリエステル体:100
%)(融点121℃、示差走査熱量計[DSC]) 下記分析値
より目的物であることを確認した。 分析値:赤外線吸収スペクトル測定(KBr錠剤法)/
2970, 1760(C=O), 1605, 1580, 1490, 1420, 1365, 120
0, 1145, 1125, 1100, 1035, 1010, 990, 900 cm-1 プロトン核磁気共鳴スペクトル(溶媒 CDCl3)/δ(pp
m) 0.79(s, 3H, methyl),1.30(s, 3H, methyl), 1.64
(s, 3H, methyl), 2.13(d, 1H, methylene), 2.24(s, 3
H, acetyl), 2.29(s, 3H, acetyl), 2.35(s, 3H, acety
l), 2.53(d, 1H, methylene), 6.62-7.46(m, 6H, aryl)
【0026】実施例2 本実施例は、本発明の一般式(3)において、R1、R
2、R5がメチル基であり、R3、R4、が水素原子であ
り、nが1であり、iが0であり、Zが水素原子あるい
はベンゾイル基である、2,4,4−トリメチル−2−
(2,4−ジヒドロキシフェニル)−7−ヒドロキシク
ロマンの安息香酸エステル(アリールエステル(B))の
製法に関するものである。合成例3で得られた2,4,
4−トリメチル−2−(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−7−ヒドロキシクロマン(CAS No. 26505-28-2)
70.0g(0.70 OHmoleq)、トリエチルアミン 77.8g(0.77m
ol)、メチルイソブチルケトン325.0gを温度計、攪拌装
置、冷却管、滴下漏斗を付けた1.0リットル4つ口丸
底フラスコに仕込み、70℃に昇温した。塩化ベンゾイル
108.2g(0.77mol)を2時間で滴下した。4時間70℃に保
持した後、水洗、分液して水層を除き、油層を室温に冷
却すると結晶の析出がみられた。終夜静置した後、結晶
をろ別して純水、ついで冷メタノールで洗浄し、80℃で
減圧乾燥することにより、白色結晶133.6gを得た。高速
液体クロマトグラフィーより、エステル化率は100%
であった。(トリエステル体100%)(融点150℃、
示差走査熱量計[DSC]) 下記分析値より目的物であることを確認した。 分析値:赤外線吸収スペクトル測定(KBr錠剤法)/
2950, 1740(C=O), 1600, 1490, 1450, 1420, 1240, 115
0, 1060, 1020, 700 cm -1 プロトン核磁気共鳴スペクトル(溶媒 CDCl3)/δ(pp
m) 0.93(s, 3H, methyl),1.30(s, 3H, methyl), 1.74
(s, 3H, methyl), 2.12(d, 1H, methylene), 2.63(d, 1
H, methylene), 6.82-7.26(m, 6H, aryl), 7.48-7.66
(m, 10H, phenyl of benzoyl), 8.14-8.26(m, 5H, phen
yl of benzoyl)
【0027】実施例3 本実施例は、本発明の一般式(3)において、R1、R2
がペンタメチレン鎖で環を形成し、R4、R5がテトラメ
チレン鎖で環を形成し、R3が水素原子であり、nが1
であり、iが0であり、Zが水素原子あるいはアセチル
基である、4−[1’,2’,3’,4’,4’a,
9’a−ヘキサヒドロ−6’−ヒドロキシスピロ(シク
ロヘキサン−1,9’−キサンテン)−4’a−イル]
レゾルシノールの酢酸エステル(アリールエステル
(C))の製法に関するものである。合成例4で得られた
4−[1’,2’,3’,4’,4’a,9’a−ヘキ
サヒドロ−6’−ヒドロキシスピロ(シクロヘキサン−
1,9’−キサンテン)−4’a−イル]レゾルシノー
ル (CAS No. 138446-23-8) 60.0g(0.41 OHmoleq.)、
トリエチルアミン 45.5g(0.45mol)、メチルイソブチル
ケトン179.2g を温度計、攪拌装置、冷却管、滴下漏斗
を付けた1.0リットル4つ口丸底フラスコに仕込み、
80℃に昇温した。無水酢酸45.9g(0.45mol)を1時間で滴
下した。4時間90℃に保持した後、水洗、分液して水層
を除き、溶媒を150℃/<5mmHgで減圧留去して、樹脂状
固体72.9gを得た。高速液体クロマトグラフィーによ
り、エステル化率は79.2%であった。(ジエステル
体:62.3%、トリエステル体:37.7%) 下記分析値より目的物であることを確認した。 分析値:赤外線吸収スペクトル測定(KBr錠剤法)/
2930, 1760(C=O), 1610, 1585, 1490, 1420, 1370, 121
0, 1150, 1125, 1015, 755 cm -1 プロトン核磁気共鳴スペクトル(溶媒 CDCl3)/δ(pp
m) 0.65-1.82 and 3.11-3.24(m, 19H, cycloalkyl), 2.
13-2.41(m, 7.13H, acetyl), 5.99-7.32(m, 6H, aryl),
8.52(s, 0.62H, hydroxy)
【0028】実施例4 本実施例は、本発明のアリールエステル化合物である、
合成例5で得られた多価フェノールの酢酸エステル(ア
リールエステル(D))の製法に関するものである。合成
例5で得られた多価フェノール100.0g (0.528mol eq.)
、トリエチルアミン64.0g (0.632mol)、メチルイソブ
チルケトン285.0gを温度計、攪拌装置、冷却管、滴下漏
斗を付けた2リットル4つ口丸底フラスコに仕込み、70
℃に昇温した。無水酢酸64.4g (0.632mol)を1時間で滴
下した後、90℃に昇温して5時間保持した。反応後、
メチルイソブチルケトンで希釈し、水洗、分液して、減
圧下で溶媒を留去することにより、黄金色樹脂状物 112
gを得た。赤外吸収スペクトル測定により3100-3600cm
-1のOH基の吸収が消失し、1760cm-1のカルボニル基の吸
収が現れたことから、ほぼ100%のエステル化率であるこ
とが確認された。 分析値:赤外線吸収スペクトル測定(NaBr板)/2970,
1760(C=O), 1620, 1580, 1490, 1420, 1370, 1200, 115
0, 1120, 900, 760 cm-1
【0029】実施例5〜18 エポキシ樹脂としてビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテル(住友化学工業(株)製、商品名スミエポキシEL
A-128 、エポキシ当量186g/eq.) 、o−クレゾールノボ
ラックのグリシジルエーテル(住友化学工業(株)製、
商品名スミエポキシ ESCN-195XL、エポキシ当量195g/e
q.) 、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルとテト
ラブロモビスフェノールAとの付加反応による末端エポ
キシ樹脂(住友化学工業(株)製、商品名スミエポキシ
ESB-500 、エポキシ当量493g/eq.) 、テトラブロモビ
スフェノールAのジグリシジルエーテル(住友化学工業
(株)製、商品名スミエポキシ ESB-400T)合成例1、
2で得られたエポキシ樹脂を用い、これらと実施例1、
2、3、4で得られた化合物、および硬化促進剤の2−
エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業(株)
製、商品名キュアゾール2E4MZ)とを表1に示す割
合で配合し溶剤に溶解して均一な樹脂ワニスとした。樹
脂ワニスから溶媒を加熱留去して得られる樹脂混合物を
プレス成形して厚さが一定の樹脂硬化板を得た。樹脂硬
化板の1GHzでの誘電率、誘電正接は金蒸着により両面
に電極を施したサンプルを同軸共振器(Boonton Electr
onics社 Resonant Coaxial Line,Model34A)にセット
し、ヒューレットパッカード社 85046A S-parameter te
st setを介してヒューレットパッカード社 8573A Netwo
rk Analyzerにて共振周波数、ならびに6.02dBダウンの
周波数を測定することで算出した。結果を表1に示す。
【0030】比較例1〜4 エポキシ樹脂としてビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテル(住友化学工業(株)製、商品名スミエポキシ E
LA-128)、あるいは、ビスフェノールAのジグリシジル
エーテルとテトラブロモビスフェノールAとを付加反応
させて得られる末端エポキシ樹脂(住友化学工業(株)
製、商品名スミエポキシ ESB-500)を、硬化剤にフェノ
ールノボラック樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名タ
マノル758)あるいはジシアンジアミドを用い、硬化促
進剤に2−エチル−4−メチルイミダゾール(キュアゾ
ール2E4MZ)を用いて実施例5〜16と同様に樹脂硬化
板を作成し、1GHzでの誘電率、誘電正接を測定した。
配合と結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の新規なアリールエステル化合物
は、エポキシ樹脂の硬化剤として従来のものに比べ低誘
電率、低誘電正接な硬化物を与える。本発明のエポキシ
樹脂組成物は、特に高速演算処理用あるいは高周波通信
用の多層プリント配線板用樹脂に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 充弘 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中、Pは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシ
    クロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、あるい
    は炭素数7〜20のアラルキル基を表す。iは、0以上
    2以下の整数値を表す。)で表される無置換あるいは置
    換レゾルシノール類と、下記一般式(2) 【化2】 (式中、X、X'は、それぞれ独立に、水素原子あるいは
    炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロ
    アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、あるいは炭
    素数7〜20のアラルキル基を表すが、XとX'は、環を
    形成していてもよい。)で表されるカルボニル化合物と
    の縮合生成物である多価フェノールのOH基の少なくとも
    1個を、炭素数1〜20を有する有機酸あるいはその誘
    導体でエステル化してなるアリールエステル化合物。
  2. 【請求項2】下記一般式(3) 【化3】 (式中、nは、平均繰り返し数であり、1以上20以下
    である。Pは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシ
    クロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、あるい
    は炭素数7〜20のアラルキル基を表す。iは、0以上
    2以下の整数値を表す。R1 、R2 、R 3 、R4 、R5
    は、それぞれ独立に、水素原子あるいは炭素数1〜10
    のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭
    素数6〜20のアリール基、あるいは炭素数7〜20の
    アラルキル基を表すが、R1 とR2 、およびR4 とR5
    は、それぞれ独立に、環を形成していてもよい。Zは、
    それぞれ独立に、水素原子もしくは炭素数20以下のア
    シル基を表すが、Zのすべてが水素原子ではない。)で
    表される、請求項1記載のアリールエステル化合物。
  3. 【請求項3】上記一般式(1)と、上記一般式(2)で
    表される化合物とを、酸触媒存在下で縮合して得られる
    生成物を、塩基存在下、炭素数1〜20の有機酸、ある
    いはその誘導体でエステル化することを特徴とする請求
    項1あるいは2記載のアリールエステル化合物の製法。
  4. 【請求項4】(1)エポキシ樹脂と、(2)請求項1あ
    るいは2記載のアリールエステル化合物と、(3)硬化
    促進剤を必須成分とするエポキシ樹脂組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6270899B1 (en) * 1996-06-06 2001-08-07 Sumitomo Chemical Company, Limited Ester compound and thermosetting resin composition using the same
JP2009521566A (ja) * 2005-12-22 2009-06-04 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 硬化性エポキシ樹脂組成物およびそれから作られた積層体
JP2009149543A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Taoka Chem Co Ltd 4−[1’,2’,3’,4’,4’a,9’a−ヘキサヒドロ−6’−ヒドロキシスピロ(シクロヘキサン−1,9’−キサンテン)−4’a−イル]レゾルシノールの製造方法
JP2009149544A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Taoka Chem Co Ltd 4−[1’,2’,3’,4’,4’a,9’a−ヘキサヒドロ−6’−ヒドロキシスピロ(シクロヘキサン−1,9’−キサンテン)−4’a−イル]レゾルシノールの製造方法

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