JPH08268910A - プロテインcの皮下投与のための薬剤 - Google Patents
プロテインcの皮下投与のための薬剤Info
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- JPH08268910A JPH08268910A JP8064264A JP6426496A JPH08268910A JP H08268910 A JPH08268910 A JP H08268910A JP 8064264 A JP8064264 A JP 8064264A JP 6426496 A JP6426496 A JP 6426496A JP H08268910 A JPH08268910 A JP H08268910A
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/16—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- A61K38/43—Enzymes; Proenzymes; Derivatives thereof
- A61K38/46—Hydrolases (3)
- A61K38/48—Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
- A61K38/482—Serine endopeptidases (3.4.21)
- A61K38/4866—Protein C (3.4.21.69)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Y—ENZYMES
- C12Y304/00—Hydrolases acting on peptide bonds, i.e. peptidases (3.4)
- C12Y304/21—Serine endopeptidases (3.4.21)
- C12Y304/21069—Protein C activated (3.4.21.69)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 プロテインC及び活性化プロテインCの頻繁
な静脈注入に伴う煩雑さ並びにアナフィラキシー及び感
染症などの弊害を除くための、容易で単純なプロテイン
Cの投与を可能にする薬剤を提供する。 【解決手段】 プロテインCと、薬学的に許容できる担
体とを含有することを特徴とする、皮下注射用の薬剤。
な静脈注入に伴う煩雑さ並びにアナフィラキシー及び感
染症などの弊害を除くための、容易で単純なプロテイン
Cの投与を可能にする薬剤を提供する。 【解決手段】 プロテインCと、薬学的に許容できる担
体とを含有することを特徴とする、皮下注射用の薬剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロテインCを皮
下注射するのに適した薬剤に関する。
下注射するのに適した薬剤に関する。
【0002】プロテインCは、肝臓で合成され、不活性
な二連タンパク質、チモーゲンとして、4μg/mlの濃度
で血中を循環する。血管壁内皮表面のトロンビン−トロ
ンボモジュリン複合体による活性化で、プロテインCの
活性化ペプチドが、そのチモーゲンの重鎖のN末端で切
断されて、セリンプロテアーゼである活性化プロテイン
Cが形成される。
な二連タンパク質、チモーゲンとして、4μg/mlの濃度
で血中を循環する。血管壁内皮表面のトロンビン−トロ
ンボモジュリン複合体による活性化で、プロテインCの
活性化ペプチドが、そのチモーゲンの重鎖のN末端で切
断されて、セリンプロテアーゼである活性化プロテイン
Cが形成される。
【0003】
【従来の技術】プロテインCは、血漿から、又はプロト
ロンビン複合体(prothrombin complex)とも呼ばれる凝
固因子濃縮物などの血漿分画から精製することができ、
そして場合によりインビトロで活性化される。こうして
得られた生成物は、血中に発見され血漿中にしばしば存
在するウイルスにより、汚染されている場合がある。こ
のため、製造過程でウイルスを不活化又は排除する一連
の工程が実施される。
ロンビン複合体(prothrombin complex)とも呼ばれる凝
固因子濃縮物などの血漿分画から精製することができ、
そして場合によりインビトロで活性化される。こうして
得られた生成物は、血中に発見され血漿中にしばしば存
在するウイルスにより、汚染されている場合がある。こ
のため、製造過程でウイルスを不活化又は排除する一連
の工程が実施される。
【0004】最近、プロテインCとその活性型、誘導体
及びそれらの変異体が、組換えDNA技術により産生さ
れるようになった。
及びそれらの変異体が、組換えDNA技術により産生さ
れるようになった。
【0005】プロテインC欠損症の患者は、しばしば電
撃性紫斑病様症候群(purpura fulminans-like syndrom
e)のような血栓塞栓合併症を示す。プロテインC欠損の
同型(遺伝子)接合体新生児の電撃性紫斑病に、純度の
高いプロテインC濃縮物による治療が成功した。この治
療は、1日4回20〜40単位/kg の用量で開始され
た。この治療法は、100U/kg/ 日で8ケ月にわたり実
施された(H.P. Schwarzら、Blood, Vol., No.10, Nove
mber 15, 1990, Suppl.1, Abstract 2070, page520
a)。
撃性紫斑病様症候群(purpura fulminans-like syndrom
e)のような血栓塞栓合併症を示す。プロテインC欠損の
同型(遺伝子)接合体新生児の電撃性紫斑病に、純度の
高いプロテインC濃縮物による治療が成功した。この治
療は、1日4回20〜40単位/kg の用量で開始され
た。この治療法は、100U/kg/ 日で8ケ月にわたり実
施された(H.P. Schwarzら、Blood, Vol., No.10, Nove
mber 15, 1990, Suppl.1, Abstract 2070, page520
a)。
【0006】その活性型において、プロテインCは、第
Xa 因子に誘導されるプロトロンビン活性化(トロンビ
ン形成)の補助因子(cofactor)である凝固第Va因子
と、第IXa 因子に誘導される第X因子活性化の補助因子
である第VIIIa 因子をタンパク分解性の消化をすること
で抗凝固活性を有する。
Xa 因子に誘導されるプロトロンビン活性化(トロンビ
ン形成)の補助因子(cofactor)である凝固第Va因子
と、第IXa 因子に誘導される第X因子活性化の補助因子
である第VIIIa 因子をタンパク分解性の消化をすること
で抗凝固活性を有する。
【0007】活性化プロテインC(APC)は、ヒヒの
動物実験でエンドトキシン誘発性の敗血症及び敗血症性
ショックを防止することが文献に記載されている(Tayl
orら、J. Clin. Invest., volume 79, March 1987, pp.
918-925)。活性化プロテインCの更なる用途は、Gruber
らが言及した抗血栓作用に起因する(Blood, volume73,
No.3, February 15, 1989, pp.639-642)。これらの著
者により、動脈流条件下で活性化プロテインCを投与す
ると抗血栓効果が速やかに得られることが示唆されてい
る。
動物実験でエンドトキシン誘発性の敗血症及び敗血症性
ショックを防止することが文献に記載されている(Tayl
orら、J. Clin. Invest., volume 79, March 1987, pp.
918-925)。活性化プロテインCの更なる用途は、Gruber
らが言及した抗血栓作用に起因する(Blood, volume73,
No.3, February 15, 1989, pp.639-642)。これらの著
者により、動脈流条件下で活性化プロテインCを投与す
ると抗血栓効果が速やかに得られることが示唆されてい
る。
【0008】活性化プロテインC自体は、ラットを用い
た動物実験においても血栓を溶解する(EP-0 519 90
3)。その場合、活性化プロテインCの血栓溶解性調製
物は、出発物質又は製造過程に由来するウイルス性混入
物又はトロンビン及び血清アミロイドPのような不純物
を含有しないことが重要である。
た動物実験においても血栓を溶解する(EP-0 519 90
3)。その場合、活性化プロテインCの血栓溶解性調製
物は、出発物質又は製造過程に由来するウイルス性混入
物又はトロンビン及び血清アミロイドPのような不純物
を含有しないことが重要である。
【0009】驚くべきことに、プロテインCチモーゲン
もまた、血栓溶解治療に適していることが示された(EP
-0 519 900)。プロテインC欠損症が、線維素溶解の活
性酵素であるプラスミンにより引き起こされることが確
認された。この欠損症自体が、凝固系と線溶系が釣り合
わず、血栓の形成と再閉塞を導くことを表している。プ
ロテインCは、この欠損状態を治癒し、これにより血栓
溶解療法を改善する。
もまた、血栓溶解治療に適していることが示された(EP
-0 519 900)。プロテインC欠損症が、線維素溶解の活
性酵素であるプラスミンにより引き起こされることが確
認された。この欠損症自体が、凝固系と線溶系が釣り合
わず、血栓の形成と再閉塞を導くことを表している。プ
ロテインCは、この欠損状態を治癒し、これにより血栓
溶解療法を改善する。
【0010】これまで知られていなかった機序により、
プロテインCチモーゲンはまた、微小循環を改善し、シ
ュワルツマン(Shwartzman)反応の臨床上同等な状態を
治療及び予防することができる(EP-0 514 367)。
プロテインCチモーゲンはまた、微小循環を改善し、シ
ュワルツマン(Shwartzman)反応の臨床上同等な状態を
治療及び予防することができる(EP-0 514 367)。
【0011】更に、プロテインCの実質的に広い応用性
が実験により得られた。カラゲニンにより誘導された痛
覚過敏のラットの足蹠モデルにおいて、疼痛反応、炎症
及び血管損傷がプロテインCにより阻害されることが予
期せず立証された(EP-0 533210)。
が実験により得られた。カラゲニンにより誘導された痛
覚過敏のラットの足蹠モデルにおいて、疼痛反応、炎症
及び血管損傷がプロテインCにより阻害されることが予
期せず立証された(EP-0 533210)。
【0012】プロテインC又は活性化プロテインCは、
以前は、即効を得るために、予防的に又は血栓塞栓合併
症の治療において、患者に静脈内投与されていた。Okaj
imaら(Thrombosis and Haemostasis, 1990, volume 63
(1), pp.48-53)は、活性化プロテインCを24μg/kg
の用量で、そして非活性化プロテインCを0.15mg/k
g の用量で静脈内注射した。彼らは、活性化部分トロン
ボプラスチン時間の延長により測定して、活性化プロテ
インCの半減期は23分で、プロテインCのそれは1
0.9時間であることを決定した。
以前は、即効を得るために、予防的に又は血栓塞栓合併
症の治療において、患者に静脈内投与されていた。Okaj
imaら(Thrombosis and Haemostasis, 1990, volume 63
(1), pp.48-53)は、活性化プロテインCを24μg/kg
の用量で、そして非活性化プロテインCを0.15mg/k
g の用量で静脈内注射した。彼らは、活性化部分トロン
ボプラスチン時間の延長により測定して、活性化プロテ
インCの半減期は23分で、プロテインCのそれは1
0.9時間であることを決定した。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このため、プロテイン
C及び/又は活性化プロテインCの、高用量の投与又は
頻繁な投与がしばしば必要になる。プロテインC又は活
性化プロテインCの幾つかの誘導体は、インビボの半減
期が増加しているけれども、プロテインC又は活性化プ
ロテインCの投与は、注入時間が長いため、今なお患者
にとって厄介なものである。
C及び/又は活性化プロテインCの、高用量の投与又は
頻繁な投与がしばしば必要になる。プロテインC又は活
性化プロテインCの幾つかの誘導体は、インビボの半減
期が増加しているけれども、プロテインC又は活性化プ
ロテインCの投与は、注入時間が長いため、今なお患者
にとって厄介なものである。
【0014】静脈内注射の繰り返しは、患者にとって時
間がかかるだけでなく、副作用をも導く。一連のアナフ
ィラキシー反応は、静脈内注射によりもたらされること
がある。特に、閉塞及び/又は血栓状態、並びに静脈の
感染又は注射部位の静脈への挿入物(カテーテル、PORT
-A-CAT(登録商標)のような埋め込みカテーテル)によ
る感染も、長期治療によりもたらされることがある。そ
のために、塞栓症(特に肺塞栓症)のような生命を脅か
す状態が起こりうる。乳児のような細い静脈を有する患
者では、静脈に針を導入することは医師にとって更に困
難である。
間がかかるだけでなく、副作用をも導く。一連のアナフ
ィラキシー反応は、静脈内注射によりもたらされること
がある。特に、閉塞及び/又は血栓状態、並びに静脈の
感染又は注射部位の静脈への挿入物(カテーテル、PORT
-A-CAT(登録商標)のような埋め込みカテーテル)によ
る感染も、長期治療によりもたらされることがある。そ
のために、塞栓症(特に肺塞栓症)のような生命を脅か
す状態が起こりうる。乳児のような細い静脈を有する患
者では、静脈に針を導入することは医師にとって更に困
難である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、プロテ
インCの容易で簡易な投与を可能にする新規な薬剤を利
用可能にすることである。
インCの容易で簡易な投与を可能にする新規な薬剤を利
用可能にすることである。
【0016】上記目的は、プロテインCの皮下投与に適
した薬剤により解決される。このとき、プロテインC
は、チモーゲン又はその活性型として、未変性(natura
l)プロテインCとして、誘導体又は変異体として存在す
ることができる。未変性プロテインCは、天然由来の定
義に従い、例えば血漿又はプロトロンビン複合体のよう
な血漿分画に含有する。しかし、類似の未変性プロテイ
ンCは、適切な細胞培養物から産生することもでき、及
び/又は組換え体より産生される。皮下注射に使用され
る物質は、プロテインCと、薬剤学的に許容しうる担体
よりなり、プロテインC欠損症の患者に有効量のプロテ
インCを投与するのに適している。
した薬剤により解決される。このとき、プロテインC
は、チモーゲン又はその活性型として、未変性(natura
l)プロテインCとして、誘導体又は変異体として存在す
ることができる。未変性プロテインCは、天然由来の定
義に従い、例えば血漿又はプロトロンビン複合体のよう
な血漿分画に含有する。しかし、類似の未変性プロテイ
ンCは、適切な細胞培養物から産生することもでき、及
び/又は組換え体より産生される。皮下注射に使用され
る物質は、プロテインCと、薬剤学的に許容しうる担体
よりなり、プロテインC欠損症の患者に有効量のプロテ
インCを投与するのに適している。
【0017】驚くべきことに、未変性プロテインCさえ
皮下注射に適していることが明らかになった。この本質
は、皮下注射後の、患者血中の治療量プロテインCの予
期しない程速い吸収にある。したがって、未変性プロテ
インCの短い半減期は不変であっても、血中のプロテイ
ンC濃度の有効な上昇が可能である。
皮下注射に適していることが明らかになった。この本質
は、皮下注射後の、患者血中の治療量プロテインCの予
期しない程速い吸収にある。したがって、未変性プロテ
インCの短い半減期は不変であっても、血中のプロテイ
ンC濃度の有効な上昇が可能である。
【0018】特にこのことは、未変性プロテインCの比
較的短い半減期の問題を防止するために、半減期を延長
した修飾プロテインC分子を提案している先行技術(US
5,358,932)の観点からは驚くべきことであった。
較的短い半減期の問題を防止するために、半減期を延長
した修飾プロテインC分子を提案している先行技術(US
5,358,932)の観点からは驚くべきことであった。
【0019】好適な1日用量は、5〜500U/kg、最も
好適には10〜200U/kgの範囲にある。プロテインC
の有効量は、患者の血中プロテインC濃度と、予防又は
治療のために必要とされるプロテインC濃度に依存す
る。即座に投与できる溶液中のプロテインCの好適な最
小濃度は200U/kgで、最も好適には250〜1,00
0U/kgの範囲の濃度である。静脈内投与される先行技術
の調製物とは対照的に、本発明の物質の投与容量は一般
に小さく、約1〜10mlである。かなりの程度に濃縮し
たプロテインC溶液を注射することが好適である。
好適には10〜200U/kgの範囲にある。プロテインC
の有効量は、患者の血中プロテインC濃度と、予防又は
治療のために必要とされるプロテインC濃度に依存す
る。即座に投与できる溶液中のプロテインCの好適な最
小濃度は200U/kgで、最も好適には250〜1,00
0U/kgの範囲の濃度である。静脈内投与される先行技術
の調製物とは対照的に、本発明の物質の投与容量は一般
に小さく、約1〜10mlである。かなりの程度に濃縮し
たプロテインC溶液を注射することが好適である。
【0020】好適には、完成した形の注射器(complete
syringes)により即座に投与できる溶液として、小さな
容量が利用できる。プロテインCの皮下投与のための注
射器は、特に細く比較的長い針を有する。この即座に投
与できる液体調製物は、好適には安定化されていて、数
週間にわたり冷蔵庫温度で保存可能なものである。例え
ば、安定化剤として、アミノ酸、糖類が、しかしまた界
面活性剤も、特にTween 又はTritonのような非イオン性
界面活性剤も使用される。例えばポリエチレングリコー
ルのようなポリアルキレングリコールも、プロテインC
の安定化のために適した物質である。
syringes)により即座に投与できる溶液として、小さな
容量が利用できる。プロテインCの皮下投与のための注
射器は、特に細く比較的長い針を有する。この即座に投
与できる液体調製物は、好適には安定化されていて、数
週間にわたり冷蔵庫温度で保存可能なものである。例え
ば、安定化剤として、アミノ酸、糖類が、しかしまた界
面活性剤も、特にTween 又はTritonのような非イオン性
界面活性剤も使用される。例えばポリエチレングリコー
ルのようなポリアルキレングリコールも、プロテインC
の安定化のために適した物質である。
【0021】皮下注射用の注射器中の、液状の、急速冷
凍のプロテインC調製物も利用できる。
凍のプロテインC調製物も利用できる。
【0022】凍結乾燥プロテインC調製物を使用する際
には、コールドチェーンには必ずしもこだわる必要はな
い。このキットは、凍結乾燥プロテインCが入っている
容器と、プロテインCの皮下注射に適した注射器よりな
る。その場合は調製物を注射用水又は緩衝液及び/又は
安定化溶液に溶解するために、適切な使用説明が製品情
報シートで与えられる。
には、コールドチェーンには必ずしもこだわる必要はな
い。このキットは、凍結乾燥プロテインCが入っている
容器と、プロテインCの皮下注射に適した注射器よりな
る。その場合は調製物を注射用水又は緩衝液及び/又は
安定化溶液に溶解するために、適切な使用説明が製品情
報シートで与えられる。
【0023】もっと大量のプロテインC溶液を、例えば
適切なポンプで10分〜約5時間にわたって投与するこ
ともできる。プロテインCの皮下投与の代わりに、この
薬剤を筋肉内投与することもできる。
適切なポンプで10分〜約5時間にわたって投与するこ
ともできる。プロテインCの皮下投与の代わりに、この
薬剤を筋肉内投与することもできる。
【0024】プロテインCは、プロテインCを含むプロ
トロンビン複合体の形で、又は全タンパク質に関して少
なくとも80%(w/w)、好適には少なくとも90%(w/
w)の純度である高度に精製されたプロテインC濃縮物と
して、投与することができる。有利には、本発明の薬剤
は、更にプロテインCの補助因子(例えば、プロテイン
S及び/又は抗凝固活性第V因子)を含む。
トロンビン複合体の形で、又は全タンパク質に関して少
なくとも80%(w/w)、好適には少なくとも90%(w/
w)の純度である高度に精製されたプロテインC濃縮物と
して、投与することができる。有利には、本発明の薬剤
は、更にプロテインCの補助因子(例えば、プロテイン
S及び/又は抗凝固活性第V因子)を含む。
【0025】本発明の物質は、血液、血漿又は血漿分画
のような生物学的供給源から単離し、好適には存在の可
能性のあるウイルスの不活化処理をした、プロテインC
を含む。本物質はまた、組換え体により産生してもよ
い。
のような生物学的供給源から単離し、好適には存在の可
能性のあるウイルスの不活化処理をした、プロテインC
を含む。本物質はまた、組換え体により産生してもよ
い。
【0026】本発明の物質は、前述の多くの疾患状態に
ある患者を治療する方法に特に適しており、その場合本
物質は予防的に又は治療的に投与される。適応症の中に
は、先天性又は後天性プロテインC欠損症がある。各々
の場合に、血中のプロテインC又は活性化プロテインC
の含量は、正常、及び正常濃度以上(70〜200%、
好適には100%)にさえ調節される。
ある患者を治療する方法に特に適しており、その場合本
物質は予防的に又は治療的に投与される。適応症の中に
は、先天性又は後天性プロテインC欠損症がある。各々
の場合に、血中のプロテインC又は活性化プロテインC
の含量は、正常、及び正常濃度以上(70〜200%、
好適には100%)にさえ調節される。
【0027】活性化プロテインCの投与に要する量は、
チモーゲンにおける量の約1/10である。補助因子及
び/又は作働薬(agonist)の同時使用により、それに応
じてより少量のプロテインCで間に合わせられる。
チモーゲンにおける量の約1/10である。補助因子及
び/又は作働薬(agonist)の同時使用により、それに応
じてより少量のプロテインCで間に合わせられる。
【0028】驚くべきことに、ウサギの実験において、
100〜1,000μg/kgの範囲の用量でのプロテイン
C濃縮物の1回皮下(sc)注射でさえ、100時間後
まで治療レベルを維持できることが証明された。この状
態は投与されるプロテインC用量に依存するので、より
高用量のプロテインCでは更に長い時間にわたってこの
状態を維持することもできる。この方法で、例えば、プ
ロテインC欠損症の患者に1週間に2回皮下注射で投与
し、これによりプロテインCの必要なレベルを維持する
ことができる。患者が患者自身を、この方法で自宅で治
療することができるため、これは静脈内注射よりも好適
である。
100〜1,000μg/kgの範囲の用量でのプロテイン
C濃縮物の1回皮下(sc)注射でさえ、100時間後
まで治療レベルを維持できることが証明された。この状
態は投与されるプロテインC用量に依存するので、より
高用量のプロテインCでは更に長い時間にわたってこの
状態を維持することもできる。この方法で、例えば、プ
ロテインC欠損症の患者に1週間に2回皮下注射で投与
し、これによりプロテインCの必要なレベルを維持する
ことができる。患者が患者自身を、この方法で自宅で治
療することができるため、これは静脈内注射よりも好適
である。
【0029】皮下注射の短時間後に、すぐに循環系中プ
ロテインCを見い出すことは期待されていなかった。む
しろ、プロテインCの大部分が比較的短い半減期の結果
として分解されているであろうと想定された。ところが
驚くべきことに、プロテインCの投与の約30分後に、
哺乳動物の血中に治療量のプロテインCが見い出される
ことが明らかになった。
ロテインCを見い出すことは期待されていなかった。む
しろ、プロテインCの大部分が比較的短い半減期の結果
として分解されているであろうと想定された。ところが
驚くべきことに、プロテインCの投与の約30分後に、
哺乳動物の血中に治療量のプロテインCが見い出される
ことが明らかになった。
【0030】本発明による投与の利点は特に、本物質が
長期にわたって循環系中にプロテインCを導入するとい
う事実にある。皮下注射により、それに対応して貯蔵所
(depot)ができて、ここから循環系への物質の連続的放
出が起こる。これにより、プロテインCの連続投与(血
中での半減期が短いために、必要とされる)の問題は克
服される。
長期にわたって循環系中にプロテインCを導入するとい
う事実にある。皮下注射により、それに対応して貯蔵所
(depot)ができて、ここから循環系への物質の連続的放
出が起こる。これにより、プロテインCの連続投与(血
中での半減期が短いために、必要とされる)の問題は克
服される。
【0031】皮下注射されたプロテインCは、修飾され
ていない形で血中に現われる。皮下投与によって、プロ
テインCチモーゲンの活性化は起こらないのである。
ていない形で血中に現われる。皮下投与によって、プロ
テインCチモーゲンの活性化は起こらないのである。
【0032】下記の実施例により本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0033】実施例1 ウサギへのプロテインCの皮下投与125 I放射性標識プロテインCをウサギに皮下投与した
(200μl /濃度0.16μg/ml)。投与後一定の時
間間隔で血液試料を採取した。SDS−PAGEにより
これらの血液試料から血漿を分離して、X線フィルムで
標識プロテインCを検出した。30分後に既に血中に多
量の非分解型の標識プロテインCを検出し、そのレベル
は180分間の観察期間にわたって一定して高かった。
(200μl /濃度0.16μg/ml)。投与後一定の時
間間隔で血液試料を採取した。SDS−PAGEにより
これらの血液試料から血漿を分離して、X線フィルムで
標識プロテインCを検出した。30分後に既に血中に多
量の非分解型の標識プロテインCを検出し、そのレベル
は180分間の観察期間にわたって一定して高かった。
【0034】実施例2 患者へのプロテインCの皮下投与 重症先天性プロテインC欠損症の患者を、20mlの容量
の1500単位のプロテインCにより2時間にわたり治
療した。ポンプを用いて腹壁(abdominal wall)の皮膚
に皮下投与を行った。一定の時間間隔で、血中のプロテ
インCのレベルをアミド分解により測定した。下記の値
を求めた:
の1500単位のプロテインCにより2時間にわたり治
療した。ポンプを用いて腹壁(abdominal wall)の皮膚
に皮下投与を行った。一定の時間間隔で、血中のプロテ
インCのレベルをアミド分解により測定した。下記の値
を求めた:
【0035】
【表1】
Claims (13)
- 【請求項1】 プロテインCと、薬剤学的に許容しうる
担体を含むことを特徴とする、皮下注射に使用するため
の薬剤。 - 【請求項2】 プロテインCが、プロトロンビン複合体
の形で含まれることを特徴とする、請求項1記載の薬
剤。 - 【請求項3】 プロテインCが、少なくとも純度80%
である、請求項1記載の薬剤。 - 【請求項4】 プロテインCが、少なくとも純度90%
である、請求項1記載の薬剤。 - 【請求項5】 プロテインCが、組換え体より産生され
たものである、請求項1記載の薬剤。 - 【請求項6】 プロテインCが、生物学的供給源から単
離されたものである、請求項1記載の薬剤。 - 【請求項7】 プロテインCが、未変性プロテインCで
ある、請求項1記載の薬剤。 - 【請求項8】 生物学的供給源が、血液、血漿又は血漿
分画である、請求項6記載の薬剤。 - 【請求項9】 プロテインCが、血液中に存在するウイ
ルスが不活化処理されたものから得たものである、請求
項1〜4、6〜8のいずれか1項記載の薬剤。 - 【請求項10】 プロテインCが、活性型で存在する、
請求項1〜9のいずれか1項記載の薬剤。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
の薬剤と共に、皮下注射に適した注射器よりなることを
特徴とする、皮下注射用キット。 - 【請求項12】 薬剤が、凍結乾燥した形態で容器内に
存在することを特徴とする、請求項11記載のキット。 - 【請求項13】 薬剤が、液体の形態で、及び場合によ
り急速冷凍された形態で存在することを特徴とする、請
求項11記載のキット。
Applications Claiming Priority (4)
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---|---|---|---|
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DE19510260 | 1995-03-21 | ||
DE19608218.8 | 1996-03-04 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08268910A true JPH08268910A (ja) | 1996-10-15 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (7)
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