JPH08268472A - イージーピール容器及びその製造方法 - Google Patents

イージーピール容器及びその製造方法

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JPH08268472A
JPH08268472A JP7192295A JP7192295A JPH08268472A JP H08268472 A JPH08268472 A JP H08268472A JP 7192295 A JP7192295 A JP 7192295A JP 7192295 A JP7192295 A JP 7192295A JP H08268472 A JPH08268472 A JP H08268472A
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JP
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heat
container
resin
groove
flange
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JP7192295A
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English (en)
Inventor
Hisakazu Yasumuro
久和 安室
Fumio Ikushima
文雄 生島
Osamu Goto
修 後藤
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 樹脂のはみ出し部乃至樹脂はみ出し片を形成
しない場合にも、容器内方からの引き剥がし力に対して
は大きなシール強度、特に殺菌時に大きいヒートシール
強度保持率を示し、一方容器外方からの引き剥がしに対
しては易開封性能を示すと共に、容器の製造もヒートシ
ール操作も容易であり、易開封性能と高シール強度とを
兼ね備えたヒートシール構造を安定にしかも確実に形成
できるイージーピール容器の製造方法を提供する。 【構成】 ヒートシールすべき部分の内縁乃至その近傍
のフランジ部上面2に、周状の微小溝3或いは更に返り
部8を形成し、フランジ部1と蓋との間でヒートシール
を行うとともに、前記微小溝内にフランジ部形成樹脂お
よびヒートシール性樹脂を流動させ、寸法の制御された
はみ出しによる樹脂溜まり6を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、易開封性能と高シール
強度、特に殺菌時に大きいヒートシール強度保持率とを
兼ね備えたイージーピール容器及びその製造方法に関す
るもので、より詳細には、イージーピール性と密封信頼
性との組み合わせに優れていると共に、容器や蓋材の製
造及びヒートシール操作も容易なイージーピール容器及
びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、単層或いは複層(積層)のプラス
チックフィルム乃至はシート或いは金属箔とプラスチッ
クフィルムとの積層体を、真空成形、圧空成形、プラグ
アシスト成形、プレス成形、張出し成形等の手段でフラ
ンジを備えたカップの形に絞り成形し、この容器本体の
フランジと蓋体との間にヒートシールによる密封部を形
成させた容器は、種々の食品類等を保存するための容器
とし広く用いられるに至っている。
【0003】このフランジと蓋体とのヒートシール形式
にも種々のものがあり、例えばオレフィン樹脂等のヒー
トシール性樹脂をフランジ外面及び蓋体内面の構成材と
し、両者のヒートシール強度を1〜4kg/1.5cm
の範囲にしたものや、蓋体内面材として、オレフィン樹
脂、ワックス類及び粘着付与剤の組成物を用いて両者の
ヒートシール強度を易開封性(ピーラブル)シールと呼
ばれる500g/1.5cm乃至1.5kg/1.5c
mの範囲に調節したもの等が知られている。
【0004】しかしながら、内容物の加熱殺菌及びこれ
に伴なう冷却処理工程では、容器内部と外部とで著しい
圧力差を発生することから、上述したピーラブルシール
界面のみによるヒートシールでは密封信頼性に欠けるた
め、容器内部からの圧力(即ち容器中心から外方への
力)に対しては強いシール強度を示し、しかも容器の外
部から中心方向へはイージーピールが可能な容器も開発
されている。
【0005】本発明者らの提案にかかる特開昭62−2
8355号公報には、開口外周にフランジ部を備え且つ
少なくともフランジ部表面がヒートシール性樹脂から形
成されている容器本体と、少なくとも内表面がヒートシ
ール性樹脂から形成されている蓋材とを、該フランジ部
でヒートシールして成る容器において、該フランジ部は
垂直断面で見て上向きに凸の湾曲シール面を有し、且つ
シール面の内外周部の少なくとも一方には、シールの中
心に向けて厚みが次第に小さくなるはみ出し部(樹脂溜
まり片)が蓋体と一体に設けられていることを特徴とす
るヒートシール容器が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記提案にみられる容
器は、容器外方から内方への剥離力に対しては、蓋材の
ピーラブルヒートシール樹脂層の凝集破壊或いはフラン
ジ部樹脂と蓋のヒートシール樹脂層との界面剥離によ
り、手による開封が容易に行われ、一方容器内方から外
方への剥離力に対しては、フランジ部樹脂のはみ出し部
乃至樹脂はみ出し片の破断を経由して剥離が進行するた
め、剥離強度を大きくできるという利点を与えるもので
はあるが、公知の方法では、このはみ出し部乃至樹脂は
み出し片の形状及び寸法を一定に制御することが必ずし
も容易でなかった。
【0007】また、容器内方から外方への剥離力を加え
た場合、フランジ部樹脂のはみ出し部乃至樹脂はみ出し
片の破断を生じる場合も勿論あるが、フランジ部樹脂の
はみ出し部とピーラブルヒートシール樹脂層との間で剥
離が生じる場合もあり、容器内方から外方への剥離強度
が必ずしも高くならないという問題があった。更に、室
温では満足すべきシール強度が得られる場合でも、加熱
殺菌が行われる高温において、シール強度が著しく低下
するという問題もあった。
【0008】従って、本発明の目的は、樹脂のはみ出し
部乃至樹脂はみ出し片を形成しない場合にも、容器内方
からの引き剥がし力に対しては大きなシール強度、特に
殺菌時に大きいヒートシール強度保持率を示し、一方容
器外方からの引き剥がしに対しては易開封性能を示すイ
ージーピール容器及びその製法を提供するにある。
【0009】本発明の他の目的は、容器の製造もヒート
シール操作も容易であり、しかも易開封性能と高シール
強度とを兼ね備えたヒートシール構造を安定にしかも確
実に形成できるイージーピール容器の製造方法を提供す
るにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
ともフランジ部上面がプラスチックで形成されたフラン
ジ付き容器本体と、可撓性ヒートシール蓋とをフランジ
部でヒートシールしてなる容器において、前記ヒートシ
ール蓋は基体と内面側に設けられたピーラブルヒートシ
ール性樹脂層とを備えており、ヒートシール部となるフ
ランジ部上面には周状の微小溝が形成されており、該溝
内には前記フランジ部形成樹脂およびピーラブルヒート
シール性樹脂の溜まりが形成されていることを特徴とす
る易開封性能と高シール強度とを兼ね備えたイージーピ
ール容器が提供される。
【0011】本発明において、前記微小溝の少なくとも
一方の側に微小な返りが形成されているのが好ましく、
特に前記微小溝の容器中心側の端に微小な返りが形成さ
れているのが、シール強度の一層の増大の点で好まし
い。
【0012】また、前記微小溝は、後述するとおり任意
の形状であってよいが、径外方向側の側面の傾斜が急で
且つ径内方向側の側面の傾斜がなだらかな形状の溝であ
ることが返りの形成の点で好ましい。
【0013】本発明によればまた、少なくともフランジ
部上面がプラスチックで形成され且つ該フランジ部上面
に周状の溝が形成されたフランジ付き容器本体に、基体
と内面側に設けられたピーラブルヒートシール樹脂層と
を備えた可撓性ヒートシール蓋を重ね合わせ、前記溝の
少なくとも一部にフランジ部形成樹脂およびピーラブル
ヒートシール性樹脂の溶融物を流動させるようにフラン
ジ部上面でのヒートシールを行うことを特徴とする易開
封性能と高シール強度とを兼ね備えたイージーピール容
器の製造方法が提供される。
【0014】本発明では、フランジ付容器本体を成形す
る際、成形と同時にフランジ部に溝形成ダイを押圧する
か、または予め形成されたフランジ付き容器本体のフラ
ンジ部に、溝形成用ダイを押圧して、容器中心側の端に
微小な返りを備えた微小溝を形成させることが特に望ま
しい。
【0015】
【作用】本発明のイージーピール容器は、少なくともフ
ランジ部上面がプラスチックで形成されたフランジ付き
容器本体と、可撓性ヒートシール蓋とをフランジ部でヒ
ートシールしてなり、ヒートシール蓋は基体と内面側に
設けられたピーラブルヒートシール樹脂層とを備えたも
のであるが、ヒートシール部となるフランジ部上面に周
状の微小溝を有しており、この微小溝内にフランジ部形
成樹脂およびピーラブルヒートシール性樹脂の溜まりが
形成されていることが顕著な特徴である。
【0016】本発明のイージーピール容器のフランジ部
の要部の概略構造を説明するための図1において、フラ
ンジ部1の上面(ヒートシール面)2には周状の微小溝
3が形成されている。この微小幅の溝3には、フランジ
部形成樹脂1aおよび蓋材4の内面のピーラブルヒート
シール性樹脂5が溶融流動して、溜まり6を形成してい
る。
【0017】本発明における樹脂溜まり6も、ヒートシ
ール面からはみ出している点では、はみ出し部といえな
くもないが、従来のはみ出し部は何れも、フランジ部の
ヒートシール面と同一面内でしかもヒートシール面より
も径内方にはみ出しているのに対して、本発明の樹脂溜
まり6は、フランジ部のヒートシール面2と交わる方向
にしかもヒートシール面に投影したときヒートシール面
2内に位置するように設けられている点で明らかに相違
する。
【0018】しかも、本発明における溝−樹脂溜まり構
造は、容器中心から径外方向への引き剥がしに対して、
高いシール強度、特に殺菌時に大きいヒートシール強度
保持率を示す。後述する例に示すとおり、フラットなフ
ランジ部に対して、ピーラブルヒートシール性樹脂層を
ヒートシールした場合、室温でのシール強度は1.4k
g/cm2 程度であり、120℃でのシール強度保持率
は約20%程度にすぎないが、本発明に従い、フランジ
部に溝を形成し、この溝内にフランジ部形成樹脂及びヒ
ートシール性樹脂をはみ出しにより充填させると、シー
ル強度が約3.0kg/cm2 に向上するとともに、1
20℃での強度保持率も70%に向上するのであって、
これは本発明による予想外の効果である。
【0019】本発明において、容器のシール強度、特に
高温でのシール強度保持率が向上するという事実は、現
象として見いだされたものであるが、その理由として
は、上記溝の一方の側面の上部から、フランジ部形成樹
脂とヒートシール性樹脂との両方が溶融流動により溝内
にはみ出して樹脂溜まりを形成するが、この溶融樹脂の
はみ出しが溝の他方の側面で抑制されるので、樹脂溜ま
りの溝の一方の側面に対する付け根の寸法が厚くなり、
中心から外方に対する引き剥がし力が著しく大きくなっ
ているものと推定される。また、フランジ樹脂とヒート
シール性樹脂との界面での引き剥がし力は、高温になる
と著しく低下するが、溝側面における破断応力の関係で
は、温度が高くなっても低下する傾向が少なく、これが
高温において高いシール強度保持率が達成される理由と
思われる。この考察は、ヒートシール容器のシール強度
測定において破壊部を実際に観察した結果では、フラン
ジ部形成樹脂及びヒートシール性樹脂層の破断を生じて
いること、即ち、シール強度がフランジ部形成樹脂およ
びヒートシール性樹脂層の破断強度まで高められている
という事実ともよく符合している。
【0020】本発明では、容器のフランジ部上面に周状
の溝を設ければよいので、その製造は極めて簡単で能率
的であり、また、ヒートシール操作も、溝内に溝端部の
フランジ部形成樹脂およびヒートシール性樹脂の溶融物
を流入させるという簡単なものでよく、製造操作、ヒー
トシール操作、生産性の全ての点で満足のいくものであ
り、更にはみ出しによる樹脂溜まりの形状及び寸法も溝
により一定に制御されているので、シール強度の再現性
及び安定性の点でも極めて優れている。
【0021】本発明の特に好適なイージーピール容器の
フランジ部の要部の概略構造を説明するための図2にお
いて、フランジ部1の上面2には、図1の場合と同様
に、周状の微小溝3が形成されているが、この溝3の少
なくとも一方の側、好適には容器中心側に、微小な返り
8が形成されている。微小幅の溝3には、フランジ部樹
脂1aおよび蓋材4のピーラブルヒートシール性樹脂5
が溶融流動して、溜まり6を形成するとともに、返り8
にもヒートシール性樹脂が密着している。この返り8
は、圧力による溝形成に際し、フランジ樹脂が溝3から
圧力により排出されて生成するものである。
【0022】返り8が形成されていると、容器中心から
の剥離力が、返り8の付け根9の部分に集中し、返り8
が破断されてから、剥離が進行するようになるので、シ
ール強度が更に向上するようになる。
【0023】
【発明の好適態様】本発明を添付図面に示す具体例に基
づき、以下に詳細に説明する。
【0024】[容器の構成]本発明のカップ状乃至トレ
イ状容器本体及び蓋材の一例を示す図3において、この
容器本体11は、無継目の一体構造のものとして形成さ
れており、周状側壁部12、この周状側壁部の下端に連
なる底部13及び側壁部の上端に連なる実質上フラット
なヒートシール用フランジ14から成っている。一方、
本発明に用いる蓋材30は、可撓性を有する材料から形
成されており、この蓋材30は容器本体11の開口部及
びフランジ部14をほぼ完全に覆う寸法を有している。
【0025】容器本体、フランジ部上面がプラスチック
で形成されている限り、それ自体公知の任意の容器形成
素材、例えば、樹脂、金属、紙、ガラス、セラミック或
いはそれらの積層体から形成されていることができる。
好適な容器本体は、少なくとも内面がヒートシール性を
有する樹脂から成るものであり、例えば、低−中−高密
度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、
プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物
でグラフト変性されたオレフィン樹脂等のオレフィン系
樹脂;比較的低融点乃至低軟化点のポリアミド乃至コポ
リアミド樹脂;比較的低融点乃至低軟化点のポリエステ
ル乃至コポリエステル樹脂から成るものである。これら
の樹脂は、無機充填材を含むものであってもよい。
【0026】このカップ状乃至トレイ状容器本体11
は、一例として、単層或いは多層のプラスチックのフィ
ルム乃至シートを、例えば真空成形、圧空成形、プレス
成形、プラグアシスト成形、張出し成形等の手段で絞り
成形することにより形成される。この場合、フランジ1
4の厚みと、底部13及び側壁部12の厚みとは同一で
あってもよいし、また周状側壁部12が軸方向に延伸さ
れて薄肉化されていてもよい。少なくともフランジ14
の上面側は、ヒートシール可能な熱可塑性樹脂で形成さ
れていなければならないという条件下にこの容器は単層
の樹脂或いは複数層の樹脂から形成されていてよい。
【0027】好適には、容器本体はヒートシール性樹脂
とガスバリヤー性樹脂とを含む多層構造から成ってお
り、この具体例においては、容器壁は、図4の断面図に
示す通り、ヒートシール性を有する且つ耐湿性を有する
熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィンや、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレー
ト、等の熱可塑性ポリエステルから成る内表面層15及
び外表面層16と、ガスバリヤー性熱可塑性樹脂、例え
ばエチレンビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン
系樹脂、ハイニトリル樹脂、ナイロン系樹脂から成る中
間層17とを備えており、これら内外表面層と中間層と
は、これら両者に熱接着性を示す樹脂、例えば、酸変性
オレフィン系樹脂、コポリエステル系接着剤樹脂、エポ
キシ変性熱可塑性接着剤樹脂等から成る接着剤層18及
び19を介して接合されていてもよい。
【0028】このカップ状乃至トレイ状容器本体11
は、他の例として、プラスチックのフィルムと金属との
積層体を、例えば絞り成形乃至プレス成形することによ
り形成される。この具体例における容器は、図4の断面
図において、中間層17が、金属箔等で置き換わったも
のと見ればよく、金属箔基質17としては、アルミ箔、
鋼箔、鉄箔、ブリキ箔等が使用され、これらの金属箔
は、メッキ処理、化成処理、化学処理等のそれ自体公知
の表面処理が行われていてもよい。
【0029】金属箔を用いた容器本体の他の例は、上記
金属箔の内外両面に、例えばポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリイミダゾピロロンイミド、フッ素樹脂等の一
種或いは2種以上からなる耐熱樹脂被覆が設けられてお
り、フランジ部には、図5の断面図に示すとおり、金属
箔基質20、内面側耐熱樹脂被覆21、この内面側樹脂
被覆上のヒートシール樹脂層22及び外面側耐熱樹脂被
覆23からなっている。このタイプの容器は、内容物加
熱調理用の包装容器として有用なものである。
【0030】本発明のフランジ付き容器本体の少なくと
も上面のヒートシール樹脂は、食い込み部とはみ出し片
とが安定に形成できるように、少なくとも40μm以
上、特に100μm以上の厚みを有するのがよい。
【0031】尚、多層構造の容器本体となる積層体は、
共押出、サンドイッチラミネーション、押出コート、ド
ライラミネーション等のそれ自体公知の方法で製造され
る。また、フランジ部にのみヒートシール性樹脂を施す
場合は、フィルムの熱接着、ヒートシール性樹脂の流動
浸漬、或いはサスペンジョンの塗布と溶融等の任意の手
段を適用することができる。
【0032】本発明に用いる容器のフランジ部には、ヒ
ートシールすべき部分に予め形成された周状の微小溝を
備えている。この微小溝は、フランジ部形成樹脂自身が
流動して樹脂だまりおよび微小返りを形成できるものお
よびピーラブルヒートシール性樹脂の流動・充填が有効
に行われるものであればよく、一般にその大きさは、巾
方向寸法が100乃至2000μm,特に200乃至1
000μmの範囲、深さが50乃至500μm、特に2
00乃至400μmの範囲にあるのがよい。溝への樹脂
の流動・充填を有効に行うために、溝の巾方向寸法は、
溝の深さよりも大きいのが望ましく、特に深さの1乃至
2倍程度の寸法を有するのがよい。溝3の断面形状は、
図6に示すとおり、(a)V字型、(b)U字型、
(c)鋸歯状、角の丸められた(d)V字型乃至(e)
鋸歯状等の形であってよい。
【0033】微小溝を設けるフランジ部の位置は、ヒー
トシールされる部分であるが、加熱殺菌時或いはその後
の冷却時における開封を防止するという見地からは、ヒ
ートシール部の内縁乃至その近傍であることが好ましい
が、はみ出し部乃至はみ出し片の形成の場合と異なり、
微小溝の設ける位置は特に制限されない。
【0034】微小溝を設ける数は、一般に一条で十分で
あるが、径方向に小間隔をおいて複数条に設けてもよ
く、後者の場合、複数の溝の両方にヒートシール性樹脂
を流動・充填させることもできるし、また、一方の溝に
ヒートシール性樹脂を流動・充填させ、他方の溝にヒー
トシール性樹脂を流動・充填させないで空にしておくこ
ともできる。空の溝の存在は、シール強度の調節に役立
つ。
【0035】容器のフランジ部に微小溝を形成するに
は、プレス成形、真空成形、プラグアシスト成形等の場
合のように容器の成形と同時に行っても、或いは容器の
成形後に溝形成ダイ等の工具を使用して行ってもよい。
【0036】圧力による溝形成の場合、図2に示すとお
り、溝3の少なくとも一方の側に微小な返り8が、フラ
ンジ樹脂の溝3からの排出により生成するが、この返り
8の存在はシール強度の増大に著しく有効に作用する。
【0037】返り8は、溝3の径方向中心側の端に形成
されていることが径中心側からのシール強度を高めるた
めに好ましく、このためには、溝3の形状、従って溝形
成用ダイの形状は、図5の(c)や(e)に示すとお
り、径外方側の側面の傾斜(α)が急で、径中心側の側
面の傾斜(β)がなだらかな鋸歯状の形状であるのがよ
い。一層具体的には、αが60乃至90度、特に75乃
至90度、βが15乃至75度、特に45乃至60度の
範囲にあるのが適当である。
【0038】返り8の形状は、特に制限はないが、その
断面が一般に水滴型、こぶ型、舌片型等の任意のもので
あってよく、その突出方向は、フランジ部表面に沿った
水平方向から垂直方向まで変化する。返り8の寸法は、
溝3の寸法にも依存するが、一般に突き出し長が10乃
至200μm、特に30乃至150μm、突き出し厚み
が10乃至200μm、特に30乃至150μmの範囲
にあるのが適当である。
【0039】[可撓性ヒートシール蓋]本発明で用いる
可撓性ヒートシール蓋は、可撓性で、しかも内面がピー
ラブルヒートシール樹脂で形成されている限り、それ自
体公知の任意の容器形成素材、例えば、樹脂、金属、
紙、ガラス、セラミック或いはそれらの積層体から形成
されていることができる。勿論、用いる蓋材は、密封性
能を有するものでなければならない。
【0040】このヒートシール性の可撓性蓋は、酸素バ
リアー層、例えばアルミ箔、スズ箔、鋼箔、ブリキ箔等
の金属箔、エチレンビニルアルコール共重合体、塩化ビ
ニリデン樹脂、ナイロン樹脂等の高酸素バリヤー性樹脂
フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、二軸延伸ナイロンフィルム、ポリカーボネートフィ
ルム等の熱可塑性樹脂フィルム、各種紙或いは更にこれ
らのラミネート等を基材とし、これに前述したイージー
ピールのヒートシール性樹脂層を内面材として積層した
ものであってもよい。
【0041】本発明に用いる蓋30の断面構造を示す図
7において、この蓋材30は、ガスバリヤー性を付与す
るための金属箔基質またはガスバリアー性樹脂層31、
該基質31の外側となる面に必要により接着剤層32を
介して設けられた外面保護樹脂被覆層33、及び金属箔
基質の内側となる面に必要により接着剤層32を介して
設けられたヒートシール用内面材層34から成ってい
る。この具体例において、内面材層34は、樹脂支持層
35とイージーピールヒートシール樹脂層36とからな
っている。
【0042】樹脂支持層35は、凝集力の大きい樹脂か
らなるものであり、且つイージーピールヒートシール樹
脂を剥離しないように強固に支持するものである。一
方、イージーピールヒートシール樹脂層36は、容器本
体フランジ部のヒートシール性樹脂層との間にイージー
ピールシールを形成し、一方樹脂支持層35との間にタ
イトシールを形成するものである。
【0043】上記具体例において、樹脂支持層35とし
ては、容器本体について説明したヒートシール性樹脂が
使用され、樹脂支持層は容器本体のフランジ部上面樹脂
層と主たる反復単位を共通にする樹脂がよい。この目的
に特に好適なヒートシール性樹脂は、アイソタクティッ
クポリプロピレン或いは結晶性のプロピレン・エチレン
ランダム共重合体、結晶性のプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体のようなポリプロピレン系重合体、低密
度、中密度或いは高密度ポリエチレンや線状低密度ポリ
エチレンといったオレフィン樹脂であり、耐熱性が要求
される場合には、特にポリプロピレン系樹脂が使用され
る。
【0044】一方、イージーピールヒートシール性樹脂
層36としては、凝集力或いはヒートシール強度が弱め
られたヒートシール性樹脂が使用され、2種以上の主た
る反復単位を異にするヒートシール性樹脂のブレンドか
らなる樹脂組成物が使用される。ヒートシール用オレフ
ィン樹脂に対して、例えばエチレン−プロピレンゴム(E
PM) 、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム(EPD
M) 、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ポリブタジエン
ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ニトリル−ブタジエンゴム等の合成ゴムや、該オレ
フィン樹脂とは種類の異なるオレフィン樹脂を配合する
ことにより、上記イージーピール性を達成できる。これ
ら合成ゴム或いは異質のオレフィン樹脂は、ベースとな
るオレフィン樹脂100重量部当り3乃至30重量部、
特に5乃至20重量部の量で配合するのがよい。上記イ
ージーピール樹脂層は、前記ポリプロピレン系樹脂と前
記ポリエチレン系樹脂との組成物からなることが好まし
く、樹脂支持層がポリプロピレン系樹脂からなる場合に
は、ポリプロピレン系樹脂を主体とし、ポリエチレン系
樹脂の少量を含む樹脂組成物を用いるのがよく、一方、
樹脂支持層がポリエチレン系樹脂からなる場合には、ポ
リエチレン系樹脂を主体とし、ポリプロピレン系樹脂の
少量を含む樹脂組成物を用いるのがよい。加熱殺菌に耐
え且つ易剥離性を有するヒートシール材は、ポリプロピ
レン100重量部当り5乃至20重量部のポリエチレン
を含有する樹脂組成物である。
【0045】上記蓋材の層構成は、樹脂支持層の厚みが
20μm以上、望ましくは30μm以上とし、一方イー
ジーピールヒートシール性樹脂層の厚みを15μm以
下、望ましくは10μm以下とするとよい。
【0046】上記多層構造の可撓性ヒートシール蓋は、
多層構造の容器本体について述べたのと同様な方法で製
造することができる。
【0047】[ヒートシール容器の製法]本発明による
イージーピールヒートシール容器は、フランジ部に前述
した微小溝が形成された容器本体と蓋材とを使用し、ヒ
ートシールすることにより形成される。ヒートシールは
一段で行ってもよいし、或いは予備ヒートシールと本ヒ
ートシールのように二段で行ってもよい。
【0048】ヒートシールヘッドとしては、ヒートシー
ルバー、高周波誘導加熱ヒートシールヘッド、誘電加熱
ヒートシールヘッド、超音波ヒートシールヘッド等のそ
れ自体公知のものを使用することができ、シールバーの
表面は、粘着を防止するために、テフロンコートしたも
のであってよい。
【0049】ヒートシールの条件は、少なくともイージ
ーピールヒートシール性樹脂層の溶融と、フランジ部上
面のヒートシール性樹脂層との間で確実なヒートシール
が行われるものであり、一般に前記イージーピールヒー
トシール性樹脂の融点乃至軟化点と同等か、それより5
0℃高い温度までの範囲で行うのがよい。融点乃至軟化
点とは、融点が明瞭な場合には、一義的に融点を意味
し、融点が明白でない場合には軟化点を意味する。ヒー
トシールの圧力は、両層との間で確実なヒートシールが
生じるものであれば、特に制限がなく、一般にシールヘ
ッドの押圧力は、シール面の面積によって、100乃至
300kg/cup程度のものである。ヒートシール時
間は1.0乃至2.0秒程度が適当である。
【0050】ヒートシールを二段で行う場合、予備ヒー
トシールでは樹脂の加熱を主として行い、一方本ヒート
シールでは樹脂の融着によるシール面の形成を行うのが
よい。即ち、本ヒートシールは、予備ヒートシールによ
る樹脂の余熱が逸散しないうちに行うのがよく、第二の
シールヘッドを予備シール部に押圧することにより、ヒ
ートシール性樹脂のフランジ部へのヒートシールと、ヒ
ートシール性樹脂の溝内への流動・充填とが行われる。
【0051】[イージーピール容器]本発明のイージー
ピール容器は、上記の容器本体と可撓性ヒートシール蓋
とが、フランジ部においてヒートシールされてなり、フ
ランジ部の上面には周状の微小溝が形成され、この微小
幅の溝には、フランジ部形成樹脂および蓋材内面のピー
ラブルヒートシール性樹脂が溶融流動して、はみ出しに
よる溜まりを形成し、両者の間で強固な密着部が形成さ
れている。また、好適な容器では、フランジ部樹脂の溝
の容器中心側の端に返り部が形成され、この返り部とヒ
ートシール性樹脂層との間においても強固な密着が行わ
れている。
【0052】本発明によるヒートシール容器は、食品類
等を充填、密封し、次いでこれを加熱殺菌する食品類保
存用容器として有用であり、密封信頼性が高く、しかも
易開封性を有する容器である。
【0053】
【実施例】本発明を次の例で説明する。
【0054】実施例1 最内層および最外層が低密度ポリエチレン10重量%と
ホモのポリプロピレン90重量%が配合されたMIが
0.5、密度が0.90の樹脂で、この厚みが430μ
mから成り、中間層が厚み95μmのエチレン−ビニル
アルコール共重合体からなり、最内面層および最外面層
と中間層とが厚み20μmの酸変性ポリプロピレンで接
合されている全体厚み1000μmの5層共押出しシー
トを作成した。上記シートを真空・圧空成形し、フラン
ジ内径76mm、フランジ外径88mm、高さ65m
m、満注内容量180mlの丸形容器本体を成形した。
【0055】この容器本体を成形する際、図5の(c)
の形状の溝成形ダイを用いて、フランジ部の中心から1
mm内側の部分に下記寸法の周状溝を形成させた。
【0056】この容器本体にヒートシールする蓋材とし
て、12μmPET(二軸延伸ポリエステル)/15μ
mPVDC(塩化ビニリデン)/15μmONY(二軸
延伸ナイロン)層上に、28μmのブロックポリプロピ
レン層/7μmのイージーピールヒートシール性樹脂層
(プロピレン−エチレンランダム共重合体65重量%と
低密度ポリエチレン35重量%のブレンド物)から成る
35μmの二層共押出しピーラブルフィルムを、イージ
ーピールヒートシール性樹脂層が最内面になるようにラ
ミネートして、容器本体とのシール強度が約1.5kg
/15mmの性能を有する複合フィルムを作製した。
【0057】上記容器本体に蓋材をのせ、半径20mm
のR型シールヘッドを用いて、第一ヒートシール工程で
は温度185℃、圧力150kg/カップ、時間1.3
秒の条件でフランジ部全体のシールを行い、第二ヒート
シールで、第一ヒートシール工程と同じシール条件でシ
ールを行った。
【0058】上記方法で作成したシール空容器につい
て、密封容器の外側から内側に向けての開封強度kg/
15mm(Fo)と内側から外側に向けてのシール強度
kg/15mm(Fp)を引張り試験装置で測定した。
更に相反する性能である開封性とシール強度との関係を
両立できているか否かを把握するため、強度保持率(F
p/Fo)の比を算出した。室温のシール強度のほか
に、120℃のおけるシール強度も測定し、強度保持率
も求めた。結果を表1に示す。
【0059】実施例によれば、フランジ部に予め微小溝
を形成しておき、ヒートシールを行うことにより、微小
溝部にフランジ部形成樹脂およびピーラブルヒートシー
ル樹脂の溜りが存在するため、開封性が良好で、密封の
確実性、特に加熱殺菌時の密封の確実性に優れた、強い
シール強度を有する密封容器が得られた。
【0060】実施例2 実施例1と同様な方法で、フランジ形状が下記寸法の周
状溝を形成させた。 以下、実施例1と同様な蓋材、シールヘッドを用い、同
様にして密封容器を作成し、開封強度およびシール強度
を測定した。結果を表1に示す。
【0061】実施例によれば、フランジ部に予め微小溝
を形成しておき、ヒートシールを行うことにより、微小
溝部にフランジ部形成樹脂およびピーラブルヒートシー
ル樹脂の溜りが存在するため、開封性が良好で、密封の
確実性、特に加熱殺菌時の密封の確実性に優れた、強い
シール強度を有する密封容器が得られた。
【0062】実施例3 実施例1と同じシートを用い、同様な方法でフランジ形
状がフラットな容器を作成した。その後、図5の(c)
の形状の溝成形ダイを加熱し、フランジ部の中心側から
1mmの部分に下記寸法の周状溝を形成させた。 以下、実施例1と同様な蓋材、シールヘッドを用い同様
にして密封容器を作成した。結果を表1に示す。
【0063】実施例によれば、フランジ部に予め微小溝
および返りを形成しておき、ヒートシールを行うことに
より、微小溝部にフランジ部形成樹脂およびピーラブル
ヒートシール樹脂の溜りが存在するため、開封性が良好
で、密封の確実性、特に加熱殺菌時の密封の確実性に優
れた、強いシール強度を有する密封容器が得られた。
【0064】比較例1 実施例1において、フランジ部に溝加工を行っていない
容器を用いる以外は実施例1と同様にして、密封容器を
作成し、同様に開封強度、シール強度を測定した。結果
を同じく表1に示す。
【0065】比較例1によれば、フランジ部に溝加工を
行っていないため、ヒートシール部に樹脂溜まりが形成
されず、開封性は問題ないものの、シール強度が低く、
特に120℃でのシール強度は実施例1のものと大きな
差がある。
【0066】実施例4 実施例1において、蓋材およびカップ容器として次のも
のを使用する以外は、実施例1と同様にしてシール密封
容器を作成した。
【0067】75μmの表面処理鋼箔の片面に40μm
および他面に70μmの無延伸ポリプロピレンフィルム
をウレタン系接着剤で積層し、この積層体を70μmの
フィルム側がヒートシール面になるように深絞り成形し
て得られた幅5mmのヒートシール用フランジを有する
外径75mmの丸型容器。
【0068】この容器本体にヒートシールする蓋材とし
て、12μmPET(二軸延伸ポリエステル)と7μm
の軟質アルミニウム箔をウレタン系接着剤で積層した基
材のアルミニウム側に、ヒートシール層として70μm
の結晶性ポリプロピレン・エチレンランダム共重合体
(エチレン含有量3.6重量%)層と、結晶性プロピレ
ン・エチレンランダム共重合体(エチレン含有量3.6
重量%)48重量%とエチレン・プロピレンゴム(エチ
レン含有量49重量%)2重量%および低密度ポリエチ
レン50重量%とからなる3μmのブレンド層との共押
出しフィルムを、ブレンド層が内面になるようにウレタ
ン系接着剤で積層した。実施例1と同様の結果が得られ
た。
【0069】
【表1】
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、ヒートシールすべき部
分の内縁乃至その近傍のフランジ部上面に、周状の溝或
いは更に返り部を形成し、フランジ部と蓋との間でヒー
トシールを行うとともに、前記溝内にフランジ部形成樹
脂およびヒートシール性樹脂を流動させ、寸法の制御さ
れたはみ出しによる樹脂溜まりを形成させることによ
り、容器内方からの引き剥がし力に対しては大きなシー
ル強度、特に殺菌時に大きいヒートシール強度保持率を
示し、一方容器外方からの引き剥がしに対しては易開封
性能を示すイージーピール容器及びその製法を提供する
ことができた。
【0071】本発明の方法では、容器本体のフランジ部
に周状の溝を形成させるという操作が必要であるにすぎ
なく、ヒートシール条件等を調節する操作が不要である
ので、工程が著しく簡単で、シール強度の再現性があ
り、生産性も高いという利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイージーピール容器のフランジ部の要
部の概略構造を説明するための断面図である。
【図2】本発明の好適なイージーピール容器のフランジ
部の要部の概略構造を説明するための断面図である。
【図3】本発明のカップ状乃至トレイ状容器本体及び蓋
材の一例を示す断面図である。
【図4】多層構造の容器の一例を示す断面図である。
【図5】金属箔を用いた多層構造の容器の他の例のフラ
ンジを拡大して示す断面図である。
【図6】フランジ部における周状溝の断面構造の数例を
示す拡大断面図である。
【図7】本発明に用いる蓋の断面構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 フランジ部 2 その上面 3 微小溝 4 蓋材 5 ピーラブルヒートシール性樹脂層 6 溜まり 8 返り部 9 返り部の付け根 11 容器本体 12 周状側壁部 13 底部 14 ヒートシール用フランジ 15 容器内表面層 16 容器外表面層 17 容器中間層 18 接着剤層 19 接着剤層 20 金属箔基質 21 内面側耐熱樹脂被覆 22 ヒートシール樹脂層 23 外面側耐熱樹脂被覆 30 蓋材 31 ガスバリヤー性基質 32 接着剤層 33 外面保護樹脂被覆層 34 ヒートシール用内面材層 35 樹脂支持層 36 イージーピールヒートシール樹脂層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともフランジ部上面がプラスチッ
    クで形成されたフランジ付き容器本体と、可撓性ヒート
    シール蓋とをフランジ部でヒートシールしてなる容器に
    おいて、前記ヒートシール蓋は基体と内面側に設けられ
    たピーラブルヒートシール性樹脂層とを備えており、ヒ
    ートシール部となるフランジ部上面には周状の微小溝が
    形成されており、該溝内には前記フランジ部形成樹脂お
    よびピーラブルヒートシール性樹脂の溜まりが形成され
    ていることを特徴とする易開封性能と高シール強度とを
    兼ね備えたイージーピール容器。
  2. 【請求項2】 前記微小溝の少なくとも一方の側に微小
    な返りが形成されている請求項1記載のイージーピール
    容器。
  3. 【請求項3】 前記微小溝の容器中心側の端に微小な返
    りが形成されている請求項1記載のイージーピール容
    器。
  4. 【請求項4】 前記微小溝は、径外方向側の側面の傾斜
    が急で且つ径内方向側の側面の傾斜がなだらかな形状の
    溝である請求項1乃至3の何れかに記載のイージーピー
    ル容器。
  5. 【請求項5】 前記ピーラブルヒートシール性樹脂がフ
    ランジ部形成プラスチックよりも低い融点乃至軟化点と
    溶融流動性とを有するものである請求項1記載のイージ
    ーピール容器。
  6. 【請求項6】 少なくともフランジ部上面がプラスチッ
    クで形成され且つ該フランジ部上面に周状の溝が形成さ
    れたフランジ付き容器本体に、基体と内面側に設けられ
    たピーラブルヒートシール樹脂層とを備えた可撓性ヒー
    トシール蓋を重ね合わせ、前記溝の少なくとも一部にフ
    ランジ部形成樹脂およびピーラブルヒートシール性樹脂
    の溶融物を流動させるようにフランジ部上面でのヒート
    シールを行うことを特徴とする易開封性能と高シール強
    度とを兼ね備えたイージーピール容器の製造方法。
  7. 【請求項7】 フランジ付き容器本体を成形する際、成
    形と同時にフランジ部に溝形成ダイを押圧して、容器中
    心側の端に微小溝を形成させる請求項6記載のイージー
    ピール容器の製造方法。
  8. 【請求項8】 予め形成されたフランジ付き容器本体の
    フランジ部に、溝形成用ダイを押圧して、容器中心側の
    端に微小な返りを備えた微小溝を形成させる請求項6記
    載のイージーピール容器の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006088669A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Toyo Seikan Kaisha Ltd フランジ付容器のフランジ成形方法、フランジ付容器、及び易開封性容器
JP2009248052A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Abb Kk 塗装用カートリッジ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006088669A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Toyo Seikan Kaisha Ltd フランジ付容器のフランジ成形方法、フランジ付容器、及び易開封性容器
JP4599966B2 (ja) * 2004-09-27 2010-12-15 東洋製罐株式会社 フランジ付容器のフランジ成形方法、フランジ付容器、及び易開封性容器
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