JPH0826509A - 段ボール製函機の給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】段ボールシートの長さに応じてバックガイドを
シート搬送方向前後方向に移動させると、それに連動し
てキッカ及びサクションボックスも移動し、最下層の段
ボールシートの後端部を常に確実に給紙テーブル上に吸
着させ、キッカにより確実に段ボールシートを捕捉し搬
出し、更に段つぶれの防止も図る。 【構成】段ボールシートＳを給紙テーブル１０上でかつ
フロントガイド３とバックガイド４間に積重してキッカ
７により順次最下層より蹴り出して供給する段ボール製
函機の給紙装置において、給紙テーブル１０のシート搬
送方向上流側下方でバックガイド４の下方に設けられ、
バックガイド４に連動してシート搬送方向前後方向に移
動可能で、積重された段ボールシートの最下層の段ボー
ルシートの後端部を吸引するサクションボックス１３を
備えてなる段ボール製函機の給紙装置１とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、段ボール製函機の給紙
装置に係り、詳しくは積載された段ボールシートをキッ
カにより下部から順次搬出する給紙装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】図５は従来の給紙装置の側面図を示し、
同図に示すように、搬入コンベアにて給紙装置３１に段
ボールシートＳが投入されると、段ボールシートＳはフ
ロントガイド３２とバックガイド３３を案内として給紙
テーブル３５上に積載される。積載された段ボールシー
トＳは、給紙テーブル３５のシート搬送方向下流側下方
に設けられたサクションボックス３６，３６により最下
層の段ボールシートの前部が吸引されて給紙テーブル３
５上に吸着されると共に、図示せぬクランク機構に連結
されたキッカ３７により最下層より一対のフィードロー
ル３９，３９に蹴り出され、次工程へ搬送される。前記
フロントガイド３２は供給される段ボールシートの厚さ
に応じて上下に移動可能であり、バックガイド３３は供
給される段ボールシートの長さに応じてシート搬送方向
前後方向に移動可能となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな給紙装置では、図６に示すように、最下層の段ボー
ルシートの前部はサクションボックスにより吸引されて
給紙テーブル上に吸着されても、段ボールシート自体の
そりにより後端部が上方にそってしまい、キッカが最下
層の段ボールシートを蹴り出すことができずミスキック
したり、場合によっては最下層の段ボールシートを破損
する虞があった。

【０００４】また、最下層の段ボールシートの前部はサ
クションボックスにより吸引されて給紙テーブル上に吸
着されても、段ボールシートのそりを矯正するためサク
ションボックスの吸引力を大きくしなければならず、し
かもキッカで最下層の段ボールシートをフィードロール
に蹴り出した後は、サクションボックスの吸引力よりも
フィードロールの挟持力が大きくなければならず、従っ
て段つぶれが発生しやすかった。

【０００５】そこで、本発明は、給紙装置のキッカが最
下層の段ボールシートをミスキックすることなく確実に
搬出でき、しかも段つぶれを防止できるように構成し、
以て上述した課題を解決した段ボール製函機の給紙装置
を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述の事情に
鑑みてなされたものであって、段ボールシートを給紙テ
ーブル上でかつフロントガイドとバックガイド間に積重
してキッカにより順次最下層より蹴り出して供給する段
ボール製函機の給紙装置において、前記給紙テーブルの
シート搬送方向上流側下方で前記バックガイドの下方に
設けられ、該バックガイドに連動してシート搬送方向前
後方向に移動可能で、積重された段ボールシートの最下
層の段ボールシートの後端部を吸引するサクションボッ
クスを備えてなることを特徴とするものである。また、
前記サクションボックスが前記バックガイドにダクトを
介して固設されてなるとしてもよい。また、前記キッカ
が、複数の分岐した先端と、該分岐しかつ隣接した先端
間に切欠きを有してなるとしてもよい。

【０００７】

【作用】上述構成に基づき、段ボールシートの長さに応
じてバックガイドをシート搬送方向前後方向に移動させ
ると、それに連動してキッカ及びサクションボックスも
移動するので、最下層の段ボールシートの後端部を確実
に給紙テーブル上に吸着させ、ミスキックを防止し、キ
ッカにより確実に段ボールシートを捕捉し搬出する。ま
た、段ボールシートの長さに応じてサクションボックス
も移動するので、段ボールシートに無駄なかつ過剰な吸
引力を与えることなく、適切な吸引力を与えることがで
き、段ボールシート搬送方向下流側のフィードロールの
挟持力を小さくでき、段ボールシートの段つぶれを防止
できる。また、キッカ先端に切欠きが設けられているた
め、最下層の段ボールシートの後端を確実にキッカの先
端上に吸着させ、一層ミスキックを防止し、キッカによ
り確実に段ボールシートを捕捉し搬出する。

【０００８】

【実施例】以下、図面に沿って、本発明による段ボール
製函機の給紙装置の一実施例について説明する。図１は
本発明による段ボール製函機の給紙装置１を示す側面図
であり、同図に示すように、段ボールシートＳを供給す
るオートフィーダコンベア２前方にはフロントガイド３
とバックガイド４とが配置され、該バックガイド４の下
方には段ボールシートを１枚づつ後述するフィードロー
ル８，９側に送り出すキッカ７がシート搬送方向前後方
向に進退可能に配設されている。

【０００９】また、前記フロントガイド３、バックガイ
ド４、及びキッカ７の下方には給紙テーブル１０が配置
され、フロントガイド３及びバックガイド４に案内され
た段ボールシートが給紙テーブル１０上に載置されるよ
うになっている。そして、フロントガイド３は供給され
る段ボールシートの厚さに応じて上下に移動可能であ
り、バックガイド４は段ボールシートの長さに応じてシ
ート搬送方向前後方向に移動可能となっている。

【００１０】また、給紙テーブル１０のシート搬送方向
下流側下方にはサクションボックス１２が配置され、給
紙テーブル１０のシート搬送方向上流側でかつキッカ７
下方にはサクションボックス１３が配置され、サクショ
ンボックス１２，１３の上面には多数の吸引孔が穿設さ
れている。

【００１１】また、図２はバックガイド部分の側断面図
であり、同図に示すように、バックガイド４の後端には
ダクト１５を介して前記サクションボックス１３が固設
されている。そして、バックガイド４のシート搬送方向
前後方向への移動に伴って、バックガイド４に取り付け
られたキッカ７、ダクト１５、及びサクションボックス
１３も移動するようになっている。従って、段ボールシ
ートの長さに応じてサクションボックス１３も移動する
ので、最下層の段ボールシートの後端部を常に確実に給
紙テーブル１０上に吸着させることができ、更に、段ボ
ールシートに無駄なかつ過剰な吸引力を与えることな
く、適切な吸引力を与えることができ、フィードロール
８，９の挟持力を小さくでき、段ボールシートの段つぶ
れを防止することができる。そして、サクションボック
ス１２，１３は図示せぬ吸引ブロアに連結されており、
サクションボックス１２，１３の多数の吸引孔からエア
を吸引することにより、最下層の段ボールシート全体を
給紙テーブル上に吸着するようになっている。

【００１２】また、図３はキッカの平面図であり、同図
に示すように、キッカ７は基端部７ａ，該基端部７ａよ
り分岐して突設した複数の先端部７ｂ，７ｂ，…とを有
し、隣接する先端部７ｂ，７ｂ間には切欠き７ｃが刻設
されている。各先端部７ｂの先端近傍には段ボールシー
トの後端を捕捉するためのプレート２１がボルト２２，
２２，２２により固定されている。また、キッカ７は図
示せぬクランク機構に連結されており、先端部７ｂの先
端が最下層の段ボールシートをすくい、プレート２１が
最下層の段ボールシートの後端に当接し押圧して、段ボ
ールシートをフィードロール８，９側に蹴り出すように
なっている。

【００１３】次に、本発明による段ボール製函機の給紙
装置の作用を図４に沿って説明する。まず、図４（ａ）
に示すように、オートフィーダコンベア２を作動させる
と、段ボールシートＳがフロントガイド３側に搬送さ
れ、フロントガイド３及びバックガイド４に案内され
て、給紙テーブル１０上に積載される。そして、図４
（ｂ）に示すように、最下層の段ボールシートの前端部
はサクションボックス１２の多数の吸引孔により吸引さ
れて給紙テーブル１０上に吸着され、最下層の段ボール
シートの後端部はサクションボックス１３の多数の吸引
孔により吸引されて給紙テーブル１０上に吸着される。
その際、キッカ７に切欠き７ｃ，７ｃ，…が設けられて
いるので、最下層の段ボールシートの後端は確実にキッ
カ７の先端部７ｂの先端上に吸着される。

【００１４】そして、図４（ｃ）に示すように、プレー
ト２２が最下層の段ボールシートの後端に当接し押圧し
て、最下層の段ボールシート全体がフィードロール８，
９側に蹴り出される。そして、図４（ｄ）に示すよう
に、最下層の段ボールシートがフィードロール８，９に
挟持されて次工程に搬送されると共に、キッカ７がバッ
クガイド４側に後退して次の段ボールシートの搬出に備
え、図４（ａ）に示す状態となる。

【００１５】従って、段ボールシートの長さが変化して
も、バックガイド４の移動に伴ってサクションボックス
１３も移動するので、最下層の段ボールシートの後端部
は確実にサクションボックス１３に吸引され、給紙テー
ブル上に吸着され、キッカによりミスキックすることな
く確実に最下層の段ボールシートを順次フィードロール
８，９側に蹴り出すことができる。また、キッカ７に切
欠き７ｃ，７ｃ，…が設けられ、最下層の段ボールシー
トの後端を確実にキッカ７の先端部７ｂの先端上に吸着
させることができるので、一層ミスキックを防止し、確
実に段ボールシートをフィードロール８，９側に蹴り出
すことができる。

【００１６】なお、上述実施例では、オートフィーダコ
ンベアが設けられているが、これの代わりに手動で段ボ
ールシートをフロントガイドとバックガイド間にセット
してもよいことは勿論である。更に、上述実施例では、
バックガイド４後端にダクト１５を介してサクションボ
ックス１３が固設されているが、これに限らず、バック
ガイドの前後方向への移動に連動して、別の駆動手段に
よりサクションボックスを前後方向へ移動させるように
構成してもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
段ボールシートの長さに応じてバックガイドをシート搬
送方向前後方向に移動させると、それに連動してキッカ
及びサクションボックスも移動するので、最下層の段ボ
ールシートの後端部を常に確実に給紙テーブル上に吸着
させることができ、ミスキックを防止し、キッカにより
確実に段ボールシートを捕捉し搬出することができる。
また、段ボールシートの長さに応じてサクションボック
スも移動するので、段ボールシートに無駄なかつ過剰な
吸引力を与えることなく、適切な吸引力を与えることが
でき、サクションボックスの吸引力及び個数を削減で
き、よって段ボールシート搬送方向下流側のフィードロ
ールの挟持力を小さくでき、段ボールシートの段つぶれ
を防止できると共に、吸引ブロアの容量の削減も図るこ
とができる。

【００１８】また、キッカ先端に切欠きが設けられてい
るため、最下層の段ボールシートの後端を確実にキッカ
の先端上に吸着させることができ、一層ミスキックを防
止し、キッカにより確実に段ボールシートを捕捉し搬出
することができる。更に、キッカ先端に切欠きが設けら
れているため、キッカの計量化が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による段ボール製函機の給紙装置を示す
側面図である。

【図２】本発明による給紙装置のバックガイド及びサク
ションボックス部分を示す側断面図である。

【図３】本発明による給紙装置のキッカを示す平面図で
ある。

【図４】（ａ）乃至（ｄ）は本発明による段ボール製函
機の給紙装置の作動説明図である。

【図５】従来の段ボール製函機の給紙装置を示す側面図
である。

【図６】従来の段ボール製函機の給紙装置を示す側面図
である。

【符号の説明】

１ 給紙装置 ２ オートフィーダコンベア ３ フロントガイド ４ バックガイド ７ キッカ ７ａ キッカの基端部 ７ｂ キッカの先端部 ７ｃ 切欠き ８，９ フィードロール １０ 給紙テーブル １２ サクションボックス １３ サクションボックス １５ ダクト ２１ プレート

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 段ボールシートを給紙テーブル上でかつ
   フロントガイドとバックガイド間に積重してキッカによ
   り順次最下層より蹴り出して供給する段ボール製函機の
   給紙装置において、 前記給紙テーブルのシート搬送方向上流側下方で前記バ
   ックガイドの下方に設けられ、該バックガイドに連動し
   てシート搬送方向前後方向に移動可能で、積重された段
   ボールシートの最下層の段ボールシートの後端部を吸引
   するサクションボックスを備えてなることを特徴とする
   段ボール製函機の給紙装置。
2. 【請求項２】 前記サクションボックスが前記バックガ
   イドにダクトを介して固設されてなることを特徴とする
   請求項１記載の段ボール製函機の給紙装置。
3. 【請求項３】 前記キッカが、複数の分岐した先端と、
   該分岐しかつ隣接した先端間に切欠きを有してなること
   を特徴とする請求項１又は２記載の段ボール製函機の給
   紙装置。