JPH08265082A - チップ型高域フィルタ - Google Patents

チップ型高域フィルタ

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JPH08265082A
JPH08265082A JP6592195A JP6592195A JPH08265082A JP H08265082 A JPH08265082 A JP H08265082A JP 6592195 A JP6592195 A JP 6592195A JP 6592195 A JP6592195 A JP 6592195A JP H08265082 A JPH08265082 A JP H08265082A
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JP
Japan
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internal electrode
chip
electrode
ceramic dielectric
internal
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6592195A
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English (en)
Inventor
Paakaa Baakusu Daanaru
ダーナル・パーカー・バークス
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1チップの極めて小型の形態で、RC又はL
Cの機能を有し、高密度にプリント回路基板に実装でき
る。 【構成】 セラミック誘電体からなるベアチップ14の
内部には第1〜第3内部電極11〜13が設けられ、第
1内部電極は相対向するチップ両端部に現れないように
形成され、第2及び第3内部電極は各一端が互いに間隔
をあけて各他端がチップ両端部に現れかつ第1内部電極
とセラミック誘電体を介して対向するように形成され
る。ベアチップの表面の一端部から他端部にかけて抵抗
層16が形成され、この抵抗層は第2及び第3内部電極
とセラミック誘電体を介して対向する。ベアチップの両
端部に第2及び第3内部電極と抵抗層にそれぞれ導通す
るように第1及び第2端子電極21,22が焼付けら
れ、ベアチップの中央部周囲には抵抗層に導通するよう
に中央電極17が焼付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント回路基板の表
面に実装可能なチップ型フィルタに関する。更に詳しく
は高域フィルタに適するチップ型高域フィルタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】1950年代の初期から厚膜回路基板は
商業的に製造されてきている。この回路製品はセラミッ
ク基板上にスクリーン印刷によって形成された抵抗体の
ネットワークに基づいていた。この回路の抵抗体は炭素
系の組成であり、導電体はAgであり、基板はアルミナ
又はステアタイトであった。基板をBaTiO3又はこ
れに近い高い比誘電率を有する誘電体で作ると、誘電体
である基板がコンデンサになってRC(抵抗の抵抗値
R、コンデンサの容量C)回路を作り得ることがその後
まもなく見い出された。そして抵抗体パターンをコンデ
ンサ上に位置させれば、連続的に静電容量が変化するた
め、分布した(distributed)RC機能が得られること
が判明した。このRCの分布したネットワークは高周波
フィルタとして有用で別々のRとCの部品より構成され
たフィルタでは得られない特性を有することが明らかに
なった。特筆すべきことは、これらの製品は誘電体のセ
ラミック基板をコンデンサとして用い、表面に形成した
抵抗パターンと基板内部で接続する構造を持つ導電体回
路から構成されていたことである。後に薄膜技術が同様
な目的のために用いられた。例えばRCネットワークを
作るためにTa/Ta25の技術が開発され、Ta25
を誘電体として用い、これらのいくつかは分布したRC
型の機能があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のR
Cフィルタは誘電体が基板であって、比較的大型である
ため、プリント回路基板に実装するには不適であり、基
板表面実装用のチップ形状をなしていなかった。本発明
の目的は、1チップの極めて小型の形態で、RC又はL
C(インダクタのインダクタンスL、コンデンサの容量
C)の機能を有し、高密度にプリント回路基板に実装し
得るチップ型高域フィルタを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】図1〜図4に示すよう
に、本発明の第1のチップ型高域フィルタ10は、セラ
ミック誘電体により構成され、チップ内部に第1内部電
極11と第2内部電極12と第3内部電極13が設けら
れ、第1内部電極11は相対向するチップ両端部に現れ
ないように形成され、第2内部電極12及び第3内部電
極13は各一端が互いに間隔をあけて各他端がチップ両
端部に現れかつ第1内部電極11とセラミック誘電体を
介して対向するように形成されたベアチップ14と、ベ
アチップ14の表面の一端部から他端部にかけて第2内
部電極12及び第3内部電極13とセラミック誘電体を
介して対向するように形成された抵抗層16と、ベアチ
ップ14の両端部に第2内部電極12及び第3内部電極
13と抵抗層16にそれぞれ導通するように焼付けられ
た第1端子電極21及び第2端子電極22と、ベアチッ
プ14の中央部周囲に抵抗層16に導通するように焼付
けられた中央電極17とを備えたものである。
【0005】図6〜図9に示すように、本発明の第2の
チップ型高域フィルタ30は、セラミック誘電体により
構成され、チップ内部に第4内部電極34と第5内部電
極35とがセラミック誘電体を介して対向しかつ各一端
が相対向するチップ両端部に現れるように形成されたベ
アチップ31と、ベアチップ31の両端部に第4内部電
極34及び第5内部電極35にそれぞれ導通するように
焼付けられた第1端子電極21及び第2端子電極22
と、ベアチップ31の表面に一端部が第1端子電極21
又は第2端子電極22のいずれか一方に導通するように
かつ第4内部電極34及び第5内部電極35のいずれか
一方とセラミック誘電体を介して対向するように形成さ
れた抵抗層36と、抵抗層36の他端部に導通するよう
にベアチップ31の周囲に焼付けられた中央電極37と
を備えたものである。
【0006】図11及び図12に示すように、本発明の
第3のチップ型高域フィルタ50は、セラミック誘電体
により構成され、チップ内部に第1内部電極11と第2
内部電極12と第3内部電極13が設けられ、第1内部
電極11は相対向するチップ両端部に現れないように形
成され、第2内部電極12及び第3内部電極13は各一
端が互いに間隔をあけて各他端がチップ両端部に現れか
つ第1内部電極11とセラミック誘電体を介して対向す
るように形成されたベアチップ14と、ベアチップ14
の表面の一端部から他端部にかけて第2内部電極12及
び第3内部電極13とセラミック誘電体を介して対向す
るように形成されたインダクタ層56と、ベアチップ1
4の両端部に第2内部電極12及び第3内部電極13と
インダクタ層56にそれぞれ導通するように焼付けられ
た第1端子電極21及び第2端子電極22と、ベアチッ
プ14の中央部周囲にインダクタ層56に導通するよう
に焼付けられた中央電極17とを備えたものである。
【0007】図14及び図15に示すように、本発明の
第4のチップ型高域フィルタ70は、セラミック誘電体
により構成され、チップ内部に第4内部電極34と第5
内部電極35とがセラミック誘電体を介して対向しかつ
各一端が相対向するチップ両端部に現れるように形成さ
れたベアチップ31と、ベアチップ31の両端部に第4
内部電極34及び第5内部電極35にそれぞれ導通する
ように焼付けられた第1端子電極21及び第2端子電極
22と、ベアチップ31の表面に一端部が第1端子電極
21又は第2端子電極22のいずれか一方に導通するよ
うにかつ第4内部電極34及び第5内部電極35のいず
れか一方とセラミック誘電体を介して対向するように形
成されたインダクタ層76と、インダクタ層76の他端
部に導通するようにベアチップ31の周囲に焼付けられ
た中央電極37とを備えたものである。
【0008】本発明の第1のチップ型高域フィルタ10
は、湿式積層法又は乾式積層法により作られる。先ず最
初にBaTiO3系又はPb系の誘電体セラミック粉
末、有機バインダ、可塑剤及び有機溶剤を混合して誘電
体ペースト又は誘電体スラリーを調製する。湿式積層法
では、この誘電体ペーストをカーテンコート法により台
板上にセラミック誘電体層を積層し乾燥した後、この誘
電体層の上に間隔をあけて導電性ペーストをスクリーン
印刷し乾燥することにより同一平面上に多数の第1内部
電極11を形成する。次にこの内部電極11の上に誘電
体ペーストを同様に積層した後、導電ペーストをスクリ
ーン印刷し乾燥することにより多数の第2及び第3内部
電極12,13を同一平面上に所定の間隔をあけて形成
する。更にこれらの内部電極12,13の上に誘電体ペ
ーストを同様に積層する。この積層体を脱バインダ処理
した後、焼成し、この焼結体の表面に所定の間隔をあけ
て抵抗層16となるペーストをスクリーン印刷し乾燥し
て焼成する。
【0009】第1内部電極11と第2及び第3内部電極
12,13と抵抗層16は図1〜図3に示すように上方
から見たときにほぼ重なり合って形成される。また抵抗
層16は所望の抵抗値が得られれば、その幅を第1〜第
3内部電極11〜13の幅より小さくしても、同一にし
ても或いは大きくしてもよい。この焼結体を抵抗層16
の単位で、一端部に第2内部電極12が現れ、他端部に
第3内部電極13が現れ、かつ第1内部電極11が外周
面に現れないようにチップ状に切断する。得られたベア
チップ14の一端部に導電性ペーストを塗布し焼付けて
第1内部電極11の他端部及び抵抗層16の一端部に導
通するように第1端子電極21を形成し、ベアチップ1
4の中央周囲に導電性ペーストを塗布し焼付けて抵抗層
16の中央部に導通するように中央電極17を形成し、
更にベアチップ14の他端部に導電性ペーストを塗布し
焼付けて第2内部電極12の他端部及び抵抗層16の他
端部に導通するように第2端子電極22を形成する。
【0010】上記チップ型フィルタ10を乾式積層法で
製造するには、上記誘電体スラリーをドクタブレード法
等により成膜乾燥してセラミックグリーンシートを作
り、このグリーンシートからなる誘電体層の上に湿式積
層法と同様に第1内部電極11を形成する。この内部電
極11の上に上記グリーンシートを積層した後、このグ
リーンシートの上に湿式積層法と同様に第2及び第3内
部電極12,13を形成する。次にこれらの内部電極1
2,13の上に上記グリーンシートを積層する。以下、
湿式積層法と同様に積層体の焼成、抵抗層16の形成、
焼結体のチップ化を行い、最後に第1及び第2端子電極
21,22と中央電極17とを形成する。
【0011】本発明の第2のチップ型高域フィルタ30
もパターンの形状は異なるが第1のフィルタ10と同様
に作製される。湿式積層法では、この誘電体ペーストを
カーテンコート法により台板上にセラミック誘電体層を
積層し乾燥した後、この誘電体層の上に間隔をあけて導
電性ペーストをスクリーン印刷し乾燥することにより同
一平面上に多数の第5内部電極35を形成する。次にこ
の内部電極35の上に誘電体ペーストを同様に積層した
後、導電ペーストをスクリーン印刷し乾燥することによ
り多数の第4内部電極34を同一平面上に形成する。更
にこの内部電極34の上に誘電体ペーストを同様に積層
する。この積層体を脱バインダ処理した後、焼成し、こ
の焼結体の表面に所定の間隔をあけて抵抗層36となる
ペーストをスクリーン印刷し乾燥して焼成する。
【0012】第4内部電極34は第5内部電極35と抵
抗層36の間に位置し、かつ第5内部電極35と第4内
部電極34と抵抗層36は図6〜図8に示すように上方
から見たときにほぼ重なり合って形成される。また抵抗
層36は所望の抵抗値が得られれば、その幅を第4及び
第5内部電極34,35の幅より小さくしても、同一に
しても或いは大きくしてもよい。この焼結体を、抵抗層
36の単位で一端部に第4内部電極34が現れかつ他端
部に第5内部電極35が現れるようにチップ状に切断す
る。得られたベアチップ31の一端部に導電性ペースト
を塗布し焼付けて第4内部電極34の一端部及び抵抗層
36の一端部に導通するように第1端子電極21を形成
し、ベアチップ31の他端部に導電性ペーストを塗布し
焼付けて第5内部電極35の一端部に導通するように第
2端子電極22を形成し、更にベアチップ31の周囲に
導電性ペーストを塗布し焼付けて抵抗層36の他端部に
導通するように中央電極37を形成する。また第5内部
電極35を第4内部電極34と抵抗層36の間に位置す
るように配設してもよく、抵抗層36を第2端子電極2
2に導通するように配設してもよい。
【0013】上記チップ型フィルタ30を乾式積層法で
製造するには、上記誘電体スラリーをドクタブレード法
等により成膜乾燥してセラミックグリーンシートを作
り、このグリーンシートからなる誘電体層の上に湿式積
層法と同様に第5内部電極35を形成する。この内部電
極35の上に上記グリーンシートを積層した後、このグ
リーンシートの上に湿式積層法と同様に第4内部電極3
4を形成する。次にこの内部電極34の上に上記グリー
ンシートを積層する。以下、湿式積層法と同様に積層体
の焼成、抵抗層36の形成、焼結体のチップ化を行い、
最後に第1及び第2端子電極21,22と中央電極37
とを形成する。
【0014】本発明の第3のチップ型高域フィルタ50
は第1のフィルタ10の抵抗層16をインダクタ層56
に置き換えたことを除いて第1のフィルタ10と同様に
作製される。本発明の第4のチップ型高域フィルタ70
は第2のフィルタ30の抵抗層36をインダクタ層76
に置き換えたことを除いて第2のフィルタ30と同様に
作製される。第1〜第4のチップ型フィルタ10,3
0,50又は70とも、抵抗層16又は36やインダク
タ層56又は76の表面に絶縁膜18又は38を形成す
ることが好ましい。この絶縁膜18又は38としてはS
iO2を主成分とする膜が好ましい。この絶縁膜18又
は38の形成方法としては、ガラスペーストを塗布し焼
成する厚膜形成法、或いは真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法のような物理蒸着法(PV
D法)又は化学蒸着法(CVD法)の薄膜形成法により
行われる。また上記絶縁膜18,38はチップ状に切断
したベアチップ14,31に端子電極21,22や中央
電極17,37を形成した後又は前に形成してもよく、
或いはチップ状に切断する前にセラミック焼結体の抵抗
層16,36やインダクタ層56,76の表面に形成し
てもよい。
【0015】
【作用】第1のチップ型RC高域フィルタ10は第1端
子電極21と抵抗層16と中央電極17からなる抵抗回
路と、第2端子電極22と抵抗層16と中央電極17か
らなる抵抗回路と、第1内部電極11と第2内部電極1
2とこれらの間に介在するベアチップ14の誘電体から
なる分布キャパシタンス回路と、第1内部電極11と第
3内部電極13とこれらの間に介在するベアチップ14
の誘電体からなる分布キャパシタンス回路とを構成し、
図5の等価回路で示される。第2のチップ型RC高域フ
ィルタ30は第1端子電極21と抵抗層36と中央電極
37からなる抵抗回路と、第4内部電極34と第5内部
電極35とこれらの間に介在するベアチップ31の誘電
体からなる分布キャパシタンス回路とを構成し、図10
の等価回路で示される。
【0016】第3のチップ型LC高域フィルタ50は第
1端子電極21とインダクタ層56と中央電極17から
なるインダクタ回路と、第2端子電極22とインダクタ
層56と中央電極17からなるインダクタ回路と、第1
内部電極11と第2内部電極12とこれらの間に介在す
るベアチップ14の誘電体からなる分布キャパシタンス
回路と、第1内部電極11と第3内部電極13とこれら
の間に介在するベアチップ14の誘電体からなる分布キ
ャパシタンス回路とを構成し、図13の等価回路で示さ
れる。第4のチップ型LC高域フィルタ70は第1端子
電極21とインダクタ層76と中央電極37からなるイ
ンダクタ回路と、第4内部電極34と第5内部電極35
とこれらの間に介在するベアチップ31の誘電体からな
る分布キャパシタンス回路とを構成し、図16の等価回
路で示される。
【0017】図3、図8、図12又は図15に示すよう
に、チップ状に切断する前に又は後でレーザビーム光な
どにより抵抗層16又は36やインダクタ層56又は7
6に所望の長さだけ切込み16c,16d,36a,5
6d又は76aを入れれば、所望のRC時定数又はLC
時定数が得られる。抵抗層16又は36の表面やインダ
クタ層56又は76の表面に絶縁膜18又は38をそれ
ぞれ形成すると、第一に端子電極21,22や中央電極
17又は37のはんだ耐熱性向上のためにNiめっき
を、又ははんだ付け性向上のためにSnめっきをそれぞ
れ端子電極21,22や中央電極17又は37に施す場
合にめっきが抵抗層18又は38やインダクタ層56又
は76に直接付着せず、抵抗値やインダクタンスが変わ
らない。また第二にチップ型フィルタ10,30,50
又は70の使用環境が高温多湿であってもフィルタ特性
が変わらない。
【0018】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。 <実施例1>図1〜図4に示すように、第1のチップ型
高域フィルタ10はRC高域フィルタであり、セラミッ
ク誘電体からなるベアチップ14と、第1〜第3内部電
極11〜13と、抵抗層16と、第1及び第2端子電極
21,22と、中央電極17を備える。このチップ型高
域フィルタ10は次の方法により作られる。先ずPb系
リラクサ材料で作られたセラミック誘電体グリーンシー
トを積層してセラミック誘電体層を形成した後、所定の
パターンでAg系の厚膜ペーストをスクリーン印刷し乾
燥して同一平面内に等間隔に多数の第1内部電極11を
形成し、この上にこれらの内部電極11を全て被覆する
ようにして上述したセラミック誘電体層と同形同大のセ
ラミック誘電体層を積層した。このセラミック誘電体層
上の第1内部電極11に相応する位置に第1内部電極1
1の個々のパターンと幅が同一で長さが約半分のパター
ンでAg系の厚膜ペーストをスクリーン印刷し乾燥する
ことにより、互いに所定の間隔をあけた多数組の第2及
び第3内部電極12,13を形成した。この上にこれら
の内部電極12,13を全て被覆するようにして上述し
たセラミック誘電体層と同形同大のセラミック誘電体層
を積層した。
【0019】次いでこの積層体を焼成して誘電体の層厚
がそれぞれ5〜数100μmで第1〜第3内部電極11
〜13が内蔵された板状のセラミック焼結体を形成した
後、この焼結体の表面に所定のパターンでRuO2系厚
膜ペーストを第2及び第3内部電極12,13に相応す
る位置にスクリーン印刷し焼成した。これにより厚さ5
〜数100μmの抵抗層16が形成され、この抵抗層1
6は第1〜第3内部電極11〜13より幅が僅かに小さ
く長さが第1内部電極11より長く形成される。次に抵
抗層16の側部に所定の間隔をあけてレーザビーム光に
より所望の長さだけ一対の切込み16c,16dを入れ
た後に(図3及び図4)、この焼結体を第2及び第3内
部電極12,13を1組にしてダイヤモンドソーでチッ
プ状に切断した。得られたベアチップ14をバレル研磨
することによりその一方の端面に第2内部電極12の他
端部及び抵抗層16の一端部を露出させ、他方の端面に
第3内部電極13の他端部及び抵抗層16の他端部を露
出させた。
【0020】ベアチップ14の一端部にAg−Pdの導
電性ペーストを塗布し焼付けて第2内部電極12の他端
部及び抵抗層16の一端部に導通するように第1端子電
極21を形成し、ベアチップ14の中央周囲に上記導電
性ペーストを塗布し焼付けて抵抗層16の中央部に導通
するように中央電極17を形成し、ベアチップ14の他
端部に上記導電性ペーストを塗布し焼付けて第3内部電
極13の他端部及び抵抗層16の他端部に導通するよう
に第2端子電極22を形成した。抵抗層16は中央電極
17の形成により第1端子電極21及び中央電極17間
の第1抵抗層16aと第2端子電極22及び中央電極1
7間の第2抵抗層16bとに分けられ、上記一対の切込
み16c,16dは第1及び第2抵抗層16a,16b
の側部にそれぞれ形成される。更にこのベアチップ14
の抵抗層16の表面にガラスペーストを塗布して焼成
し、SiO2を主成分とする厚さ5〜数10μmの絶縁
膜18(図1及び図2)を形成することによりチップ型
RC高域フィルタ10を作製した。
【0021】<実施例2>図6〜図9に示すように、第
2のチップ型高域フィルタ30はRC高域フィルタであ
り、セラミック誘電体からなるベアチップ31と、第4
及び第5内部電極34,35と、抵抗層36と、第1及
び第2端子電極21,22と、中央電極37を備える。
このチップ型高域フィルタ30は次の方法により作られ
る。先ず実施例1と同様にしてセラミック誘電体層を形
成した後、所定のパターンでAg系の厚膜ペーストをス
クリーン印刷し乾燥して同一平面内に等間隔に多数の第
5内部電極35を形成し、この上にこれらの内部電極3
5を全て被覆するようにして上述したセラミック誘電体
層と同形同大のセラミック誘電体層を積層した。このセ
ラミック誘電体層上の第5内部電極35に相応する位置
に第5内部電極35の個々のパターンと幅及び長さが同
一で第5内部電極35の長手方向に所定の距離だけずら
したパターンで、Ag系の厚膜ペーストをスクリーン印
刷し乾燥して、等間隔に多数の第4内部電極34を形成
した。この上にこれらの内部電極34を全て被覆するよ
うにして上述したセラミック誘電体層と同形同大のセラ
ミック誘電体層を積層した。
【0022】次いでこの積層体を焼成して誘電体の層厚
がそれぞれ5〜数100μmで第4及び第5内部電極3
4,35が内蔵された板状のセラミック焼結体を形成し
た後、この焼結体の表面に所定のパターンでRuO2
厚膜ペーストをスクリーン印刷し焼成した。これにより
厚さ5〜数100μmの抵抗層36がセラミック焼結体
の表面に形成され、この抵抗層36は第4及び第5内部
電極34,35より幅が僅かに小さく長さが第4及び第
5内部電極34,35より僅かに短く形成される。次に
抵抗層36の中央側部にレーザビーム光により所望の長
さだけ切込み36aを入れた後に(図8及び図9)、こ
の焼結体を抵抗層36毎にチップ状に切断した。得られ
たベアチップ31をバレル研磨することによりその一方
の端面に第4内部電極34の一端部及び抵抗層36の一
端部を露出させ、他方の端面に第5内部電極35の一端
部を露出させた。
【0023】ベアチップ31の一端部にAg−Pdの導
電性ペーストを塗布し焼付けて第4内部電極34の一端
部及び抵抗層36の一端部に導通するように第1端子電
極21を形成し、ベアチップ31の他端部に上記導電性
ペーストを塗布し焼付けて第5内部電極35の一端部に
導通するように第2端子電極22を形成し、ベアチップ
31の周囲のうち中央から第2端子電極22側に寄った
位置に上記導電性ペーストを塗布し焼付けて抵抗層36
の他端部に導通するように中央電極37を形成した。更
にこのベアチップ31の抵抗層36の表面にガラスペー
ストを塗布して焼成し、SiO2を主成分とする厚さ5
〜数10μmの絶縁膜38(図1)を形成することによ
りチップ型RC高域フィルタ30を作製した。
【0024】<実施例3>第3のチップ型高域フィルタ
50はLC高域フィルタであり、実施例1と同様にして
セラミック焼結体を形成し、図11及び図12に示すよ
うにこのセラミック焼結体の上に実施例1のRuO2
厚膜ペーストの代わりにフェライト又は強磁性体の厚膜
ペーストを実施例1と同様にスクリーン印刷し焼成し
た。これにより厚さ5〜数100μmのインダクタ層5
6が形成された。その後実施例1と同様にしてインダク
タ層56に一対の切込み56dを入れ、チップ状に切断
して第1及び第2端子電極21,22と中央電極17を
形成し、更に絶縁膜18を形成することによりチップ型
LC高域フィルタ50を作製した。インダクタ層56は
中央電極17の形成により第1及び第2インダクタ層5
6a,56bに分けられ、一対の切込み56dは第1及
び第2インダクタ層56a,56bにそれぞれ形成され
る(図12には第2インダクタ層56bに形成された切
込み56dのみを図示し、第1インダクタ層56aに形
成された切込みは図示しない。)。図11及び図12に
おいて上記実施例1と同一符号は同一部品を示す。
【0025】<実施例4>第4のチップ型高域フィルタ
70はLC高域フィルタであり、実施例2と同様にして
セラミック焼結体を形成し、図14及び図15に示すよ
うにこのセラミック焼結体の上に実施例2のRuO2
厚膜ペーストの代わりにフェライト又は強磁性体の厚膜
ペーストを実施例2と同様にスクリーン印刷し焼成し
た。これにより厚さ5〜数100μmのインダクタ層7
6が形成された。その後実施例2と同様にしてインダク
タ層76に切り込み76aを入れ、チップ状に切断して
第1及び第2端子電極21,22と中央電極37を形成
し、更に絶縁膜38を形成することによりチップ型LC
高域フィルタ70を作製した。図14及び図15におい
て上記実施例2と同一符号は同一部品を示す。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のチップ型高
域フィルタは、チップ内部に形成した第1内部電極と第
2及び第3内部電極によりコンデンサを構成し、チップ
表面に抵抗層又はインダクタ層を形成したので、1チッ
プの極めて小型の形態でRC又はLCの機能を具備で
き、高密度にプリント回路基板に実装することができ
る。またチップ内部に形成した第4内部電極と第5内部
電極によりコンデンサを構成し、チップ表面に抵抗層又
はインダクタ層を形成しても、1チップの極めて小型の
形態でRC又はLCの機能を具備でき、高密度にプリン
ト回路基板に実装することができる。また抵抗層又はイ
ンダクタ層に所望の長さだけ切込みを入れれば、所望の
RC時定数又はLC時定数が得られる。更に抵抗層表面
及びインダクタ層表面に絶縁膜を形成すれば、端子電極
や中央電極のめっき処理時にめっきが抵抗層及びインダ
クタ層に直接付着せず、またチップ型高域フィルタの使
用環境が高温多湿であっても、それぞれフィルタ特性が
変わらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1のチップ型高域フィルタの抵抗
層表面に絶縁膜が形成された状態を示す図3のA−A線
断面図。
【図2】図1のB−B線断面図。
【図3】抵抗層の表面に絶縁膜を形成する前の状態を示
すチップ型高域フィルタの平面図。
【図4】端子電極及び中央電極を想像線で示し、かつ抵
抗層表面に絶縁膜を形成する前の状態を示すベアチップ
の要部破断斜視図。
【図5】その等価回路図。
【図6】本発明の実施例2のチップ型高域フィルタの抵
抗層表面に絶縁膜が形成された状態を示す図8のC−C
線断面図。
【図7】図6のD−D線断面図。
【図8】抵抗層の表面に絶縁膜を形成する前の状態を示
すチップ型高域フィルタの平面図。
【図9】端子電極及び中央電極を想像線で示し、かつ抵
抗層表面に絶縁膜を形成する前の状態を示すベアチップ
の要部破断斜視図。
【図10】その等価回路図。
【図11】本発明の実施例3を示す図1に対応する断面
図。
【図12】端子電極及び中央電極を想像線で示し、かつ
インダクタ層表面に絶縁膜を形成する前の状態を示すベ
アチップの要部破断斜視図。
【図13】その等価回路図。
【図14】本発明の実施例4を示す図6に対応する断面
図。
【図15】端子電極及び中央電極を想像線で示し、かつ
インダクタ層表面に絶縁膜を形成する前の状態を示すベ
アチップの要部破断斜視図。
【図16】その等価回路図。
【符号の説明】
10,30,50,70 チップ型高域フィルタ 11〜13,34,35 内部電極 14,31 ベアチップ 16,36 抵抗層 16c,16d,36a,56d,76a 切込み 17,37 中央電極 18,38 絶縁膜 21,22 端子電極 56,76 インダクタ層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック誘電体により構成され、チッ
    プ内部に第1内部電極(11)と第2内部電極(12)と第3内
    部電極(13)が設けられ、前記第1内部電極(11)は相対向
    するチップ両端部に現れないように形成され、前記第2
    内部電極(12)及び第3内部電極(13)は各一端が互いに間
    隔をあけて各他端が前記チップ両端部に現れかつ前記第
    1内部電極(11)と前記セラミック誘電体を介して対向す
    るように形成されたベアチップ(14)と、 前記ベアチップ(14)の表面の一端部から他端部にかけて
    前記第2内部電極(12)及び第3内部電極(13)と前記セラ
    ミック誘電体を介して対向するように形成された抵抗層
    (16)と、 前記ベアチップ(14)の両端部に前記第2内部電極(12)及
    び第3内部電極(13)と前記抵抗層(16)にそれぞれ導通す
    るように焼付けられた第1端子電極(21)及び第2端子電
    極(22)と、 前記ベアチップ(14)の中央部周囲に前記抵抗層(16)に導
    通するように焼付けられた中央電極(17)とを備えたチッ
    プ型高域フィルタ。
  2. 【請求項2】 セラミック誘電体により構成され、チッ
    プ内部に第4内部電極(34)と第5内部電極(35)とが前記
    セラミック誘電体を介して対向しかつ各一端が相対向す
    るチップ両端部に現れるように形成されたベアチップ(3
    1)と、 前記ベアチップ(31)の両端部に前記第4内部電極(34)及
    び第5内部電極(35)にそれぞれ導通するように焼付けら
    れた第1端子電極(21)及び第2端子電極(22)と、 前記ベアチップ(31)の表面に一端部が前記第1端子電極
    (21)又は第2端子電極(22)のいずれか一方に導通するよ
    うにかつ前記第4内部電極(34)及び第5内部電極(35)の
    いずれか一方と前記セラミック誘電体を介して対向する
    ように形成された抵抗層(36)と、 前記抵抗層(36)の他端部に導通するように前記ベアチッ
    プ(31)の周囲に焼付けられた中央電極(37)とを備えたチ
    ップ型高域フィルタ。
  3. 【請求項3】 抵抗層(16,36)の表面が絶縁膜(18,38)で
    被覆された請求項1又は2記載のチップ型高域フィル
    タ。
  4. 【請求項4】 抵抗層(16,36)に所望の長さの切込み(16
    c,16d,36a)が入れられRC時定数が所望の値に設定され
    た請求項1ないし3いずれか記載のチップ型高域フィル
    タ。
  5. 【請求項5】 セラミック誘電体により構成され、チッ
    プ内部に第1内部電極(11)と第2内部電極(12)と第3内
    部電極(13)が設けられ、前記第1内部電極(11)は相対向
    するチップ両端部に現れないように形成され、前記第2
    内部電極(12)及び第3内部電極(13)は各一端が互いに間
    隔をあけて各他端が前記チップ両端部に現れかつ前記第
    1内部電極(11)と前記セラミック誘電体を介して対向す
    るように形成されたベアチップ(14)と、 前記ベアチップ(14)の表面の一端部から他端部にかけて
    前記第2内部電極(12)及び第3内部電極(13)と前記セラ
    ミック誘電体を介して対向するように形成されたインダ
    クタ層(56)と、 前記ベアチップ(14)の両端部に前記第2内部電極(12)及
    び第3内部電極(13)と前記インダクタ層(56)にそれぞれ
    導通するように焼付けられた第1端子電極(21)及び第2
    端子電極(22)と、 前記ベアチップ(14)の中央部周囲に前記インダクタ層(5
    6)に導通するように焼付けられた中央電極(17)とを備え
    たチップ型高域フィルタ。
  6. 【請求項6】 セラミック誘電体により構成され、チッ
    プ内部に第4内部電極(34)と第5内部電極(35)とが前記
    セラミック誘電体を介して対向しかつ各一端が相対向す
    るチップ両端部に現れるように形成されたベアチップ(3
    1)と、 前記ベアチップ(31)の両端部に前記第4内部電極(34)及
    び第5内部電極(35)にそれぞれ導通するように焼付けら
    れた第1端子電極(21)及び第2端子電極(22)と、 前記ベアチップ(31)の表面に一端部が前記第1端子電極
    (21)又は第2端子電極(22)のいずれか一方に導通するよ
    うにかつ前記第4内部電極(34)及び第5内部電極(35)の
    いずれか一方と前記セラミック誘電体を介して対向する
    ように形成されたインダクタ層(76)と、 前記インダクタ層(76)の他端部に導通するように前記ベ
    アチップ(31)の周囲に焼付けられた中央電極(37)とを備
    えたチップ型高域フィルタ。
  7. 【請求項7】 インダクタ層(56,76)の表面が絶縁膜(1
    8,38)で被覆された請求項5又は6記載のチップ型高域
    フィルタ。
  8. 【請求項8】 インダクタ層(56,76)に所望の長さの切
    込み(56d,76a)が入れられLC時定数が所望の値に設定
    された請求項5ないし7いずれか記載のチップ型高域フ
    ィルタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100848133B1 (ko) * 2007-03-28 2008-07-23 조인셋 주식회사 표면실장형 이엠아이 필터
JP2017139421A (ja) * 2016-02-05 2017-08-10 株式会社村田製作所 電子部品

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KR100848133B1 (ko) * 2007-03-28 2008-07-23 조인셋 주식회사 표면실장형 이엠아이 필터
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