JPH0826352A

JPH0826352A - ウエットティッシュ供給キットおよびウエットティッシュペーパー

Info

Publication number: JPH0826352A
Application number: JP18985094A
Authority: JP
Inventors: Koji Yamaji; 興二山地; Shoji Fukuda; 昭治福田
Original assignee: OK KK
Current assignee: OK KK
Priority date: 1994-07-19
Filing date: 1994-07-19
Publication date: 1996-01-30

Abstract

(57)【要約】【構成】本発明のウエットティッシュ供給キットは、
容器本体、蓋体および前記容器本体に収容され液体を含
浸するロール状のウエットティッシュペーパーからな
り、該蓋部は１枚ずつウエットティッシュペーパーを取
り出すための取り出し抵抗部およびこれを緊密に覆う開
閉蓋を有し、前記ロール状ウエットティッシュはその各
葉が順次重なりを有して巻き取られている。また、本発
明はこのようなキットに適したロール状に巻き取られて
なるウエットティッシュペーパーを提供するものであ
る。【効果】本発明のウエットティッシュ供給キットは、
製造が容易で安価であり、かつ衛生的で、最後までウエ
ットティッシュが１枚ずつ使用に便利な広がった状態で
迅速に片手で取り出すことのできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はウエットティッシュペー
パーの供給キットに関する。本発明の供給キットは家
庭、病院、学校、保育園、事務所などの日常生活におい
て、衛生的なウエットティッシュペーパーを簡便に供給
する。

【０００２】

【従来の技術および課題】ウエットタイプのティッシュ
ペーパー(以下、ウエットティッシュという)は、手足の
汚れ、あるいは乳幼児の授乳、食事後の口の回り、排便
の後始末などに便利であり、一般の家庭での使用量も増
加しつつある。また、病院、家庭での病人の看護などに
もよく使用される。このようにウエットティッシュは身
体などについた汚れを簡易かつ迅速に拭うことができ、
確実に汚れを除去でき極めて便利であるので、家庭、病
院などでは据え置き型で用いられ、また携帯用としても
様々な形態で市販されている。さらに、洗剤等を含浸し
て台所、水回りのクリーニングペーパーとしても使用さ
れている。

【０００３】従来、このような据え置き型のウエットテ
ィッシュとしては、ミシン目でつながったウエットティ
ッシュを円筒状(ロール状)に巻き取り密閉容器に収納
し、容器上部に設けたゴム製の細い取出孔や十字の切れ
目を設けた取出口から、１枚ずつ引き出しながら、ちぎ
り取る製品が市販されている。このような形態の容器か
らウエットティッシュを取り出すには常に両手を必要と
し、また取り出されたウエットティッシュは細いひも状
となっている。このため、乳児のお尻を拭いたり、病人
の世話をするにあたっては、まず両手を用いてウエット
ティッシュを容器より取り出し、つぎにこのウエットテ
ィッシュを両手で広げなければならず、ウエットティッ
シュを必要とする急な場合には極めて煩わしくしかも衛
生上好ましくない。

【０００４】すなわち、ウエットティッシュが用いられ
るのは、多くは乳幼児の授乳、食事後の口の回りの後始
末、排便の後始末であり、また、病院、家庭における病
人の看護においてである。このようにウエットティッシ
ュを必要とする場合は、幼児や病人の世話を行っている
最中であり、片手で迅速に必要な量のウエットティッシ
ュを取り出し、しかも持ち替えることなくそのまま使用
できる形態で取り出せるることが強く望まれる。

【０００５】また、他の形態の据え置き型ウエットティ
ッシュとしては、密封包装した詰め替え用ウエットティ
ッシュの内容物を袋を破って完全に取り出し、これをプ
ラスチックなどで形成された大きく開放する蓋を設けた
容器に詰める形態のものも市販されている。このような
製品は、前記と同様に片手でウエットティッシュを簡便
に取り出すことが困難であるだけでなく、詰め替え時に
ウエットティッシュが汚染されやすく、また使用中の容
器からの液体成分の揮散も大きく、衛生用品として好ま
しくない。

【０００６】このような問題を解消するため、容器の蓋
部にウエットティッシュの取り出し時の抵抗となる特殊
な形態の取出口を設け、一方、切り離されたウエットテ
ィッシュの各葉を重ねていわゆるＺ折りとし、これを密
封包装したものをそのまま容器に装填して片手で連続的
に取り出せるようにしたものも市販されている。

【０００７】しかしながら、通常の乾燥したティッシュ
ペーパーにも用いられているこのようなＺ折りには高価
な機械を必要とする。また、Ｚ折りを行うには、製品の
紙葉の枚数に応じた数の原料紙捲き出しロールを準備
し、これらから一斉に原料紙を供給する必要があり、設
備のスペースが大きくなると共に、運転の立ち上げや停
止時には多量の不良品が発生する。また、このようなＺ
折りのティッシュペーパーに化粧液や薬液を含浸するに
あたっては、取り出しの各紙葉間の抵抗が均一となるよ
う、液の均一な注入に細心の注意を払う必要がある。さ
らに、連続取り出しが可能なようにティッシュペーパー
の厚さに応じて紙葉の重なり幅を調整する必要もある。

【０００８】本発明の目的は製造が容易かつ安価であ
り、しかも衛生的で、最後までウエットティッシュが１
枚ずつ使用に便利な広がった状態で迅速に片手で取り出
すことのできるウエットティッシュ供給キットを提供す
ることにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、容器本体、蓋
体および前記容器本体に収容され液体を含浸したロール
状のウエットティッシュペーパーからなるウエットティ
ッシュ供給キットであり、該蓋体は１枚ずつウエットテ
ィッシュペーパーを取り出す取り出し抵抗部およびこれ
を緊密に覆う開閉蓋を有し、前記ロール状ウエットティ
ッシュペーパーはその各葉が順次重なりを有して巻き取
られていることを特徴とするウエットティッシュ供給キ
ットを提供するものである。また、本発明はこのような
キットに適した各紙葉が順次重なりを有してロール状に
巻き取られてなるウエットティッシュペーパーを提供す
るものである。

【００１０】

【作用】本発明のウエットティッシュ供給キットは内部
のロール状のウエットティッシュの中心部分の端部を取
り出し抵抗部に通し、広がった状態で順次１葉ずつ必要
に応じて連続的に取り出すことができる。

【００１１】

【実施例】つぎに本発明を実施例にもとづきさらに具体
的に説明する。

【００１２】図１は本発明のウエットティッシュ供給キ
ットの一具体例を示す斜視図、図２はそのＡ−Ａ線断面
図である。本発明のウエットティッシュ供給キット１
は、液体を含浸するロール状のウエットティッシュ２を
収容する容器本体３およびこの容器本体３の上部に緊密
に取り付けられた蓋体４からなり、全体として縦長のボ
トル状をなす。蓋体４のほぼ中央部に形成された凹部５
には、ウエットティッシュの取り出し口となる取り出し
抵抗部６が設けられる。また、蓋体４には、一端にて回
転自在な開閉蓋７が取り付けられている。この開閉蓋７
の内側には環状突起８が設けられ、前記凹部５に設けら
れた同様の環状突起９と緊密に嵌まり合い、ウエットテ
ィッシュの取り出し口を密封して容器内部からの液体ま
たは気体の漏れを防止する。

【００１３】図３(ａ)〜(ｆ)は、前記取り出し抵抗部６
の種々の具体的な形状を示す平面図である。図３(ａ)、
(ｂ)、(ｄ)および(ｆ)では、取り出し口の中央に向けて
１対または２対以上の柔軟な抵抗突起１０が各々対向し
て設けられる。この抵抗突起はウエットティッシュの取
り出し抵抗となり１枚のウエットティッシュに重なって
出て来た次のウエットティッシュ１枚を保持する。

【００１４】また、取り出し抵抗部の他の形状として
は、図３(ｃ)、(ｆ)に示すような取り出し抵抗部６が例
示される。このような取り出し抵抗部は、取出口の最大
長さ方向の中央付近の膨張部１１の幅が、取り出し抵抗
部６の最大幅となっている。このように取出口の中央付
近に膨張部１１を設けることよりにティッシュペーパー
よりも幅の狭い取り出し抵抗部６に寄せ集められたティ
ッシュペーパーの逃げが可能となり、適度の保持力を有
しつつ滑らかなティッシュペーパーの取り出しが可能と
なる。

【００１５】すなわち、図４に示すように抵抗部６は取
り出し口の最大長さ(Ａ)がここを通過するティッシュペ
ーパーの紙幅の１５〜９９％であるのが好ましい。最大
長さがこれより短いとティッシュペーパーを滑らかに取
り出すことができない。また、これより長いとティッシ
ュペーパーの保持が充分でなく、容器の設計にも不都合
であり、さらに異物混入の可能性が高い。一方、取出口
の最小幅(Ｂ)は１ｍｍ〜１ｃｍであるのが好ましい。最
小幅がこれより狭いとティッシュペーパーの取り出しが
困難である。また、最小幅がこれより広いとティッシュ
ペーパーの保持が困難となる。

【００１６】取り出し抵抗部６と開閉蓋７との間に形成
された凹部５には、抵抗部６により保持されたウエット
ティッシュの先端部分が滞留する。なお、取り出し抵抗
部６の具体的な形状としては、図３(ａ)〜(ｆ)に示した
もののほか、板状、棒状など適宜の材質、材料厚さ、突
起の幅や長さ、形状などを選択し適度の柔軟性と剛性を
備えた取り出し抵抗部を設け、ウエットティッシュペー
パーの取り出し時に適正な抵抗を与えるのがよい。これ
ら対向する抵抗突起同士は形態が対称であって、その先
端同士が近接しほぼ接触する長さに形成されているとウ
エットティッシュの取り出しが滑らかで、しかもウエッ
トティッシュの保持が確実である。このような抵抗突起
は対向するブラシであってもよい。

【００１７】なお、本発明キットの容器の材料としては
ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂など比較
的硬質で若干の柔軟性を備えた成形用材料を用いるのが
好ましい。また、前記合成樹脂のほか、金属板、あるい
は紙器を用いてもよい。容器は自己の形状を保持できる
ものであればよく、柔軟なシートなどの材料を内部、外
部より補強して形状を保持できるようにしたものであっ
てもよい。

【００１８】一方、ロール状のウエットティッシュ２
は、パルプ、綿、合成繊維などからなる不織布、天然パ
ルプ、合成パルプなどからなる紙、あるいはガーゼ等の
布など湿潤強度を有するシート状物からなり、水、アル
コール、香料、化粧水、薬剤、界面活性剤などの液体成
分あるいは溶液を含む従来公知のウエットティッシュが
いずれも好適に用いられる。

【００１９】ウエットティッシュは、図５に示すように
内側から順にａ₁、ａ₂、ａ₃と並んで捲き取られている
各紙葉の外側の紙葉（ａ₁に対するａ₂）の先端が順次ロ
ールの内側に巻き込まれる形で重なりロール状に巻き取
られている。ロール状ウエットティッシュ２の中心部１
２より１枚の紙葉を蓋体４の取り出し抵抗部６を通して
取り出すと、続く紙葉が抵抗部６に保持され、つぎの使
用に備える。このように連続的にウエットティッシュを
取り出すには１枚目と２枚目の重なり部分を一枚の紙葉
の面積の３〜３０％、好ましくは５〜１５％とする。し
たがって、一般的には５〜５０ｍｍ、好ましくは１０〜
３０ｍｍの重なりを設ける。重なりがこれより少ない
と、連続的にティッシュペーパーを取り出すことが困難
であり、一方、これより多いと待機するティッシュペー
パーの外部への露出量が多くて使用上、衛生上不都合で
ある。

【００２０】しかしながら、重なった各葉間の摩擦力を
種々の手段により調整して重なりの面積を変更すること
もできる。例えば、パルプ、レーヨン、コットンなどの親
水性の素材を用いた紙の代わりに、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ナイロンなど疎水性の素材
を多く含む原紙を用いることにより各紙葉間の単位面積
当たりの摩擦力を小さくしてもよい。また、原紙にクレ
ープ加工、エンボス加工などを施して凹凸を設け、ウエ
ットティッシュ間の接触面積を減じてもよい。さらに、
ウエットティッシュの水分率を低く設定することによっ
ても摩擦力を小さくすることができる。

【００２１】図６は、本発明のキットに用いられるロー
ル状ウエットティッシュを製造する装置の一具体例を示
す概略図である。図６において原料紙２０は原料ロール
２１より巻き出されカッター２２により所定の長さに切
断される。切断された紙は第１ニップロール２３に挟ま
れて前進し、第１ニップロールよりも周速の遅い第２ニ
ップロール２４に挟まれて前進している紙葉の上に重な
る。なお、第２ニップロール２４に挟まれた紙葉の終端
は上方からのエヤーブローにより下方に曲げられ、第１
ニップロール２３に挟まれて後方より前進してきた次の
紙葉の先端がその上に重なる。重ね合わされた紙葉は、
上下に設けられたベルトコンベア２５により挟まれ三軸
ターレットワインダー２６にて順次巻き取られロール状
のドライティッシュ２７が得られる。

【００２２】このようなロール状ティッシュの他の製造
法としては、原料紙にミシン目を入れ、これを周速の異
なるローラーの間でひきちぎり、ついで前記と同様に重
ねて巻き取ってもよい。

【００２３】このようにして得られたロール状のティッ
シュペーパーは、前記の容器本体３に縦に、即ち巻き取
り軸を立てて装填され、前記液体成分または溶液を注入
した後、容器本体３の上部の口をシールする。

【００２４】使用にあたっては、容器本体３の口に張ら
れたシールを剥がし、ロール状ウエットティッシュペー
パーの中心部より１枚目のティッシュペーパーの端部を
引き出し、蓋体４の取り出し抵抗部６の下方より上方に
通した後、この蓋体４を容器本体３に被せて使用に供す
る。

【００２５】なお、本発明キットの内容物であるロール
状のウエットティッシュは、含浸された液体を透過する
ことなく、また雑菌の侵入を防止できる、従来公知のプ
ラスチックフィルム、ラミネートフィルムなどの柔軟な
包装材料で包まれた詰め替え用として設けられてもよ
い。包装袋の上部は、使用にあたって容易に開封できる
ようミシン目、切り口を設け、あるいは粘着ラベルで覆
うなどした公知の開封手段とするのが好ましい。このよ
うにして開封したウエットティッシュはそのまま前記容
器本体に収納して用いることができ、衛生上好ましい。

【００２６】

【発明の効果】本発明のウエットティッシュ供給キット
は、製造が容易かつ安価であり、しかも衛生的で、最後
までウエットティッシュが１枚ずつ使用に便利な広がっ
た状態で迅速に片手で取り出すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明キットの一具体例を示す斜視図である。

【図２】図１に示す本発明キットのＡ−Ａ線断面図であ
る。

【図３】本発明キットの抵抗隔壁の種々の形態を示す説
明図である。

【図４】本発明キットの抵抗隔壁の種々の形態を示す説
明図である。

【図５】本発明キットに用いるロール状ウエットティッ
シュペーパーの巻き取り形態を示す説明図である。

【図６】本発明キットに用いるロール状ウエットティッ
シュペーパーの製造法を示す概略図である。

【符号の説明】

１ウエットティッシュ供給キット２ウエットティッシュ３容器本体４蓋体５凹部６取り出し抵抗部７開閉蓋８環状突起９環状突起１０抵抗突起１１膨張部１２中心部２０原料紙２１原料ロール２２カッター２３第１ニップロール２４第２ニップロール２５ベルトコンベア２６三軸ターレットワインダー２７ドライティッシュ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】容器本体、蓋体および前記容器本体に収
容され液体を含浸したロール状のウエットティッシュペ
ーパーからなるウエットティッシュ供給キットであり、
該蓋体は１枚ずつウエットティッシュペーパーを取り出
す取り出し抵抗部およびこれを緊密に覆う開閉蓋を有
し、前記ロール状ウエットティッシュペーパーはその各
葉が順次重なりを有して巻き取られていることを特徴と
するウエットティッシュ供給キット。
【請求項２】取り出し抵抗部にその中央部に向け対向
して伸びる抵抗突起を設けてなる請求項１のキット。
【請求項３】対向して伸びる抵抗突起が対称な形態を
なし、その先端同士が近接する請求項１のキット。
【請求項４】取り出し抵抗部の幅が、最大長さ方向の
中央付近において最大である請求項１のキット。
【請求項５】各紙葉が順次重なりを有してロール状に
巻き取られてなるウエットティッシュペーパー。
【請求項６】外側の紙葉の先端が内側の終端の中心側
に入って捲き取られ、かつ各紙葉の重なりが紙葉の面積
の５〜１５％である請求項４のウエットティッシュペー
パー。