JPH08262269A - 光ファイバ付き光コネクタ - Google Patents

光ファイバ付き光コネクタ

Info

Publication number
JPH08262269A
JPH08262269A JP6594895A JP6594895A JPH08262269A JP H08262269 A JPH08262269 A JP H08262269A JP 6594895 A JP6594895 A JP 6594895A JP 6594895 A JP6594895 A JP 6594895A JP H08262269 A JPH08262269 A JP H08262269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
optical fiber
ferrule
linear expansion
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6594895A
Other languages
English (en)
Inventor
Ken Kanai
憲 金井
Atsushi Yamakawa
淳 山川
Hiroyuki Yanase
博之 柳瀬
Naoko Shimoji
直子 下地
Shinji Nagasawa
真二 長沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP6594895A priority Critical patent/JPH08262269A/ja
Publication of JPH08262269A publication Critical patent/JPH08262269A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェルールが大型になってもフェルールに反
りが発生することのない光ファイバ付き光コネクタを提
供する。 【構成】 光ファイバ挿入孔2と光ファイバ挿入孔2に
連通する接着剤注入口6を有するフェルール1の光ファ
イバ挿入孔2に光ファイバ5が挿入され光ファイバ挿入
孔2を含む接着剤注入口6に接着剤が注入されて光ファ
イバが固着されてなる光ファイバ付き光コネクタであっ
て、接着剤は少なくとも光ファイバ挿入孔に挿入された
光ファイバを固着する第一の接着剤12と接着剤注入口
6を含む残りの部分に注入されて固着する第二の接着剤
13を有していて、第一の接着剤12は第二の接着剤1
3より粘度が低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光コネクタに関するもの
で、特に光ファイバ付き光コネクタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバの端末に光コネクタが取り付
けられた、いわゆる光ファイバ付き光コネクタの一般的
な作製方法を図2に示す。図2に示すようにフェルール
1に設けられている光ファイバ挿入孔2に予め先端の被
覆3を除去した光ファイバ心線4の光ファイバ5をそれ
ぞれ挿入する。挿入した光ファイバ5の先端をフェルー
ル1の光ファイバ挿入孔2から突き抜けさせた状態でフ
ェルール1に設けてある接着剤注入口6より接着剤7を
注入して光ファイバ5をフェルール1に固定する。端面
から光ファイバ5が突き抜けた状態の端面を鏡面に研磨
することにより光ファイバ付き光コネクタを得ている。
図2において2Aは軸合わせガイドピン孔である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的にフェルール1
の成形材料は、光ファイバ5の線膨張係数に近い材料で
構成されているので、接着剤注入口6に注入される接着
剤7と比較して線膨張係数が小さい。このため、接着剤
注入口6に注入された接着剤7が温度変化、特に低温に
さらされると収縮して、極端な場合は、図3に示すよう
にフェルール1に反りが発生する。このような光ファイ
バ付き光コネクタ同志を接続しても良好な接続状態は得
られない。とりわけ多心の光ファイバを一括で接続する
大型の光コネクタにおいては、その傾向が顕著に現れ
る。
【0004】この問題を解決するために、フェルール1
の線膨張係数にできるだけ近い線膨張係数を有する接着
剤7を使用することを試みた。ところが、フェルール1
の成形材料と接着剤7の線膨張係数を比較した場合、上
述したように、フェルール1の成形材料の線膨張係数の
方が接着剤7のそれより小さい。そこで接着剤7にフェ
ルール1に混入されているのと同じSiO2 等のフィラ
を混入し、その線膨張係数を小さくすることを試みた。
これを接着剤8とする。図4はこの接着剤8を使用した
場合を示している。図示のようにこの接着剤8はフィラ
10を混入したことで粘度が高くなり、フェルール1の
光ファイバ挿入孔2と光ファイバ5とのクリアランス9
内に流れ込まない部分が生じる。
【0005】その結果、光ファイバ5とフェルール1と
の間に充分な接着強度が得られず、光コネクタの端面研
磨の際に光ファイバ挿入孔2内で光ファイバ5ががたつ
き、光ファイバ5の端面に傷が入り易い等良好な鏡面が
得られず、接続損失の小さい光ファイバ付き光コネクタ
が得られなかった。
【0006】本発明は上記の課題を解決し、フェルール
と光ファイバ間の接着強度が高く、しかもフェルールに
反りが発生することのない光ファイバ付き光コネクタを
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために以下のような手段を有している。
【0008】本発明の請求項1の光ファイバ付き光コネ
クタは、光ファイバ挿入孔と光ファイバ挿入孔に連通す
る接着剤注入口を有するフェルールの前記光ファイバ挿
入孔に光ファイバが挿入され光ファイバ挿入孔を含む接
着剤注入口に接着剤が注入されて前記光ファイバが固着
されてなる光ファイバ付き光コネクタであって、前記接
着剤は少なくとも前記光ファイバ挿入孔に挿入された光
ファイバを固着する第一の接着剤と前記接着剤注入口を
含む残りの部分に注入されて固着する第二の接着剤を有
していて、前記第一の接着剤は前記第二の接着剤より粘
度が低いことを特徴とする。
【0009】本発明の請求項2の光ファイバ付き光コネ
クタは、第二の接着剤の線膨張係数が第一の接着剤の線
膨張係数よりフェルールの線膨張係数により近いことを
特徴とする。
【0010】本発明の請求項3の光ファイバ付き光コネ
クタは、αF をフェルールの線膨張係数、α1 をフェル
ールの接着剤注入口を第一の接着剤で満たしたときに、
これをフェルールと第一の接着剤との複合材料とみなし
た際の線膨張係数、α1+2 をフェルールの接着剤注入口
を第一の接着剤及び第二の接着剤で満たしたときに、こ
れを複合材料とみなした際の線膨張係数とした場合、
【0011】
【数2】|α1 ─αF |>|α1+2 ─αF | なる関係式が成り立つことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明のうち請求項1の光ファイバ付き光コネ
クタによれば、光ファイバ挿入孔と光ファイバ挿入孔に
連通する接着剤注入口を有するフェルールの前記光ファ
イバ挿入孔に光ファイバが挿入されて光ファイバ挿入孔
を含む接着剤注入口に接着剤が注入されて前記光ファイ
バが固着されてなる光ファイバ付き光コネクタであっ
て、前記接着剤は少なくとも前記光ファイバ挿入孔に挿
入された光ファイバを固着する第一の接着剤と前記接着
剤注入口を含むその他の部分(残りの部分)に注入され
て固着する第二の接着剤を有していて、前記第一の接着
剤は前記第二の接着剤より粘度が低いので、以下のよう
な作用を有する。
【0013】第二の接着剤に比較して粘度の低い第一の
接着剤は容易にフェルールに設けてある光ファイバ挿入
孔と光ファイバとのクリアランス内に流れ込む。従っ
て、光ファイバとフェルールとの間に充分充填され光フ
ァイバとフェルールとの間に高い接着強度が保てる。ま
た、粘度の低い第一の接着剤は線膨張係数が第二の接着
剤に比して大きいが、注入量が少ないためフェルールに
対する反りの影響は小さい。更に、第二の接着剤に比較
して粘度の低い第一の接着剤は、光ファイバをフェルー
ルに固定することを主目的としたものであるから光ファ
イバとの接着強度と、光ファイバ挿入孔と光ファイバと
のクリアランスに流入するのに充分な粘度の低さを重視
すれば良く、その使用量が少量であるので線膨張係数に
ついてはあまり考慮する必要はない。
【0014】第二の接着剤は接着剤注入口に注入されて
いるので、フェルール自体の強度を保つこととフェルー
ルの反りを防止することが主目的になる。それ故、この
第二の接着剤は、フェルール及び第一の接着剤との接着
性が良好で、かつ線膨張係数がフェルールの線膨張係数
により近いもの、という観点で選定すればよい。なお、
直接光ファイバと接することはないので、光ファイバと
の接着強度、あるいは前述したクリアランス9への流れ
込みの特性については考慮する必要はない。
【0015】本発明の請求項2の光ファイバ付き光コネ
クタによれば、第二の接着剤の線膨張係数が第一の接着
剤のそれよりフェルールの線膨張係数により近いので、
フェルールに反りが発生しにくい。
【0016】本発明の請求項3の光ファイバ付き光コネ
クタによれば、αF をフェルールの線膨張係数、α1 を
フェルールの接着剤注入口を第一の接着剤で満たしたと
きに、これをフェルールと第一の接着剤との複合材料と
みなした際の線膨張係数、α1+2 をフェルールの接着剤
注入口を第一の接着剤及び第二の接着剤で満たしたとき
に、これをフェルール、第一の接着剤及び第二の接着剤
との複合材料とみなした際の線膨張係数とした場合、
【0017】
【数3】|α1 ─αF |>|α1+2 ─αF | なる関係式が成り立つようになっている。この関係式が
成り立つように第一の接着剤及び第二の接着剤を選定す
ることにより、光ファイバとフェルールとの接着強度を
保つことができ、かつフェルールの反りもより一層発生
しにくい構造の光ファイバ付き光コネクタを得ることが
できる。
【0018】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、従来のものと同様のものについては従来のも
のと同符号を付して詳細な説明は省略する。
【0019】図1(イ)〜(ニ)は本発明の光ファイバ
付き光コネクタの一実施例の作製順を示したものであ
る。図において光ファイバ付き光コネクタのフェルール
1の左側が光コネクタの接続端面側、右側が光ファイバ
心線4の挿入側となっている。このフェルール1は図1
に示すように、図の左右方向に光ファイバ挿入孔2が貫
通している。光ファイバ挿入孔2は左側が光ファイバ5
が挿入される部分、中央部が光ファイバ心線4が挿入さ
れる部分、右側が光ファイバ心線4に被せられたゴムブ
ーツ11が挿入される部分となっている。光ファイバ挿
入孔2の中間部から上方に接着剤注入口6が連通して開
口している。
【0020】上記のように構成されたフェルール1に光
ファイバ心線4を挿入して光ファイバ付き光コネクタを
作製する手順について説明する。 図1(ロ)に示すように、予め先端の被覆3を除去し
てある光ファイバ心線4の光ファイバ5をフェルール1
に設けてある光ファイバ挿入孔2に先端がフェルール1
の端面から突出するまで挿入する。 図1(ハ)に示すように、フェルール1に設けてある
接着剤注入口6より、粘度の低いファイバ固定用の第一
の接着剤12を、少なくとも光ファイバ5上面が埋まる
程度に注入する。 第一の接着剤を硬化させる。 第一の接着剤12より小さな線膨張係数を有する第二
の接着剤13を接着剤注入口6の上面と同じ高さになる
まで注入する。 第二の接着剤13を硬化させる。 光ファイバ5が固定されたフェルール1の端面を研磨
して、光ファイバ付き光コネクタを得る。
【0021】上記において、第一の接着剤12はあくま
でも光ファイバ5をフェルール1に接着、固定するため
のものであり、それ故、光ファイバ5との接着強度と、
光ファイバ挿入孔2と光ファイバ5とのクリアランス9
に流入するのに充分な粘度の低さを有していれば良く、
使用量が少量であるので線膨張係数についてはあまり考
慮する必要はない。また、第二の接着剤13は、接着剤
注入口6の上面まで接着剤13を注入することによりフ
ェルール1自体の強度を増加させるためのものである。
従って、第二の接着剤13は、フェルール1及び第一の
接着剤12との接着性に優れ、線膨張係数がフェルール
1の線膨張係数の値にできるだけ近いもの、という観点
で選定すればよい。直接光ファイバ5と接することはな
いので、光ファイバ5との接着強度について重視する必
要はない。
【0022】以下に具体的実験例について説明する。こ
こで使用したフェルール1の線膨張係数は、1.1×1
-5/Kである。
【0023】(実験1)第一の接着剤12として粘度が
2000cps以下と低く、線膨張係数が5×10-5
K程度の二液混合型のエポキシ系の接着剤を使用した。
また第二の接着剤13として、粒径が3μm前後のSi
2 粒子をフィラとして含む粘度が50000cps以
下で、線膨張係数が3×10-5/K程度のものを使用し
た。第二の接着剤13の粘度は作業性の観点から500
0cps以下が望ましいが、もちろん、50000cp
s以上でも構わない。
【0024】(実験2)実験1と同一の第一の接着剤1
2を用い、同接着剤12にSiO2 粒子をフィラとして
含むものを使用する。SiO2 粒子のフィラの粒径には
特にこだわらないが、フェルール1の光ファイバ挿入孔
2と光ファイバ5とのクリアランス9が1μm前後であ
り、クリアランス9内にフィラが入っていくことを考慮
して、1μm以下のものが好ましい。この第一の接着剤
12の粘度は4000cps以下である。第二の接着剤
13として、粒径が3μm前後のSiO2 粒子をフィラ
として含む粘度が50000cps以下で、線膨張係数
が3×10-5/K程度のものを使用した。
【0025】(実験3)第一の接着剤12として、実験
1で使用した第一の接着剤とその粘度及び線膨張係数の
値がほぼ等しい紫外線硬化型の接着剤を使用した。第二
の接着剤13として、粒径が3μm前後のSiO2 粒子
をフィラとして含む粘度が50000cps以下で、線
膨張係数が3×10-5/K程度のものを使用した。
【0026】上記実験1乃至実験3のいずれの場合も下
記の式を満足するものを選定した。
【数4】|α1 −αF |>|α1+2 −αF | ここで、αF はフェルール1の線膨張係数、α1 はフェ
ルール1の接着剤注入口6を第一の接着剤12で満たし
たときに、これをフェルール1と第一の接着剤12との
複合材料とみなした際の線膨張係数、α1+2 はフェルー
ル1に第一の接着剤12及び第二の接着剤13を注入し
たときに、これをフェルール、第一の接着剤及び第二の
接着剤との複合体とみなした際の線膨張係数を示す。
【0027】上記実験1乃至実験3で光ファイバ付き光
コネクタをそれぞれ10本作製した。これらを測定用の
光ファイバ付き光コネクタと接続して接続損失を測定し
た結果、全て良好な接続測定値が得られた。念の為、上
記実験1乃至実験3の光ファイバ付き光コネクタをそれ
ぞれ10本、−40℃〜70℃のヒートサイクル試験を
10サイクル(1サイクル/6hr)行った。上記のヒ
ートサイクル試験において、いずれの場合も光ファイバ
とフェルールとの接着強度は充分確保でき、かつ接続損
失の増加も殆どみられなかった。このことからフェルー
ルの反りの発生はなかったと推定される。尚、上記実験
3の第一の接着剤12は紫外線硬化型接着剤であり、こ
の紫外線硬化型接着剤は一般に、エポキシ系接着剤に代
表される熱硬化型接着剤と比べて、硬化時間が短縮でき
るという利点がある。但し、多量に使用すると接着剤層
が厚くなって、これを硬化させるためには大光量の光源
が必要となるが、本発明によれば、第一の接着剤の量は
少量でよいので小光量の光源でよいという利点もある。
【0028】上記実験1乃至実験3の光ファイバ付き光
コネクタは、フェルール1と第一の接着剤12とを比較
した時に、フェルール1の線膨張係数の方が小さい場合
について言及しているが、要は、以下の関係式が成り立
てば良い。
【数5】|α1 −αF |>|α1+2 −αF | 以上説明したように本発明の光ファイバ付き光コネクタ
は、第一の接着剤の粘度が第二の接着剤に比較して低い
ので、フェルールに設けてある光ファイバ挿入と光ファ
イバとのクリアランス内に容易に流れ込む。従って、光
ファイバとフェルールとの間に充分な接着強度が保て
る。またこの種の第一の接着剤は通常、線膨張係数が大
きいが、本発明にあっては注入量が少なくてすむためフ
ェルールに対する反りの影響は小さい。一方、第二の接
着剤は第一の接着剤と比べて線膨張係数が小さく、フェ
ルールの線膨張係数により近いため、注入量が多くとも
フェルール1に反りを生じさせる原因とはなり得ない。
また、第二の接着剤が接着剤注入口の上面まで多量に注
入されているため、フェルール自体の強度も向上してい
る。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のうち請求項
1の光ファイバ付き光コネクタによれば、光ファイバ挿
入孔と光ファイバ挿入孔に連通する接着剤注入口を有す
るフェルールの前記光ファイバ挿入孔に光ファイバが挿
入され光ファイバ挿入孔を含む接着剤注入口に接着剤が
注入されて前記光ファイバが固着されてなる光ファイバ
付き光コネクタであって、前記接着剤は少なくとも前記
光ファイバ挿入孔に挿入された光ファイバを固着する第
一の接着剤と前記接着剤注入口を含む残りの部分に注入
されて固着する第二の接着剤を有していて、前記第一の
接着剤は前記第二の接着剤より粘度が低いので、以下の
ような効果を有する。
【0030】第二の接着剤に比較して粘度の低い第一の
接着剤は、フェルールに設けてある光ファイバ挿入孔と
光ファイバとのクリアランス内に容易に流れ込む。従っ
て、光ファイバとフェルールとの間に充分充填され、光
ファイバとフェルールとの間に充分な接着強度を維持で
きる。また、粘度の低い第一の接着剤は概して線膨張係
数がフェルールのそれよりずっと大きいが、本発明では
その注入量が少なくてすむためフェルールに対する反り
の影響は小さい。換言すると、第一の接着剤について
は、線膨張係数の大小はあまり考慮する必要がなく、そ
の粘度とフェルール及び光ファイバとの接着性の2つに
着目して選択すればよい。
【0031】一方、第二の接着剤は、第一の接着剤に比
して接着剤注入口に多量に注入されているので、フェル
ール自体の強度の向上とフェルールの反りの防止が大き
な役割になる。それ故、この第二の接着剤には、フェル
ール及び第一の接着剤との接着性がよく、線膨張係数が
フェルールの線膨張係数により近いことが求められる。
尚、光ファイバとの関係では直接光ファイバと接するこ
とはないので、光ファイバとの接着性については考慮す
る必要はない。
【0032】本発明の請求項2の光ファイバ付き光コネ
クタによれば、第二の接着剤の線膨張係数が第一の接着
剤の線膨張係数よりフェルールの線膨張係数により近い
ので、フェルールには反りは発生しにくい。
【0033】本発明の請求項3の光ファイバ付き光コネ
クタによれば、αF をフェルールの線膨張係数、α1 を
フェルールの接着剤注入口を第一の接着剤で満たしたと
きに、これをフェルールと第一の接着剤との複合材料と
みなした際の線膨張係数、α1+2 をフェルールの接着剤
注入口を第一の接着剤及び第二の接着剤で満たしたとき
に、これをフェルール、第一の接着剤及び第二の接着剤
との複合材料とみなした際の線膨張係数とした場合、
【0034】
【数6】|α1 ─αF |>|α1+2 ─αF | なる関係式が成り立つようになっている。この関係式が
成り立つように第一の接着剤及び第二の接着剤を選定す
ることにより、光ファイバとフェルールとの接着強度が
高く、かつフェルールの反りが発生しにくい光ファイバ
付き光コネクタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)〜(ニ)は本発明の光ファイバ付き光コ
ネクタの一実施例の作製順を示す説明図である。
【図2】従来の光ファイバ付き光コネクタの作製順の一
例を示す説明図である。
【図3】従来の光ファイバ付き光コネクタの反りの状態
例を示す説明図である。
【図4】従来の光ファイバ付き光コネクタの光ファイバ
挿入孔と光ファイバとのクリアランスにおける接着剤の
充填状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 フェルール 2 光ファイバ挿入孔 3 被覆 4 光ファイバ心線 5 光ファイバ 6 接着剤注入口 12 第一の接着剤 13 第二の接着剤 α1 フェルール1の接着剤注入口6を第一の接着剤1
2で満たしたときに、これをフェルール1と第一の接着
剤12との複合材料とみなした際の線膨張係数 α1+2 フェルール1の接着剤注入口6を第一の接着剤
12及び第二の接着剤13で満たしたときに、これをフ
ェルール1、第一の接着剤及び第二の接着剤との複合材
料とみなした際の線膨張係数 αF フェルール1の線膨張係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳瀬 博之 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 下地 直子 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 長沢 真二 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ挿入孔と光ファイバ挿入孔に
    連通する接着剤注入口を有するフェルールの前記光ファ
    イバ挿入孔に光ファイバが挿入され光ファイバ挿入孔を
    含む接着剤注入口に接着剤が注入されて前記光ファイバ
    が固着されてなる光ファイバ付き光コネクタであって、
    前記接着剤は少なくとも前記光ファイバ挿入孔に挿入さ
    れた光ファイバを固着する第一の接着剤と前記接着剤注
    入口を含むその他の部分に注入されて固着する第二の接
    着剤を有していて、前記第一の接着剤は前記第二の接着
    剤より粘度が低いことを特徴とする光ファイバ付き光コ
    ネクタ。
  2. 【請求項2】 第二の接着剤の線膨張係数が第一の接着
    剤の線膨張係数よりフェルールの線膨張係数により近い
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ付き光コネ
    クタ。
  3. 【請求項3】 αF をフェルールの線膨張係数、α1 を
    フェルールの接着剤注入口を第一の接着剤で満たしたと
    きに、これをフェルールと第一の接着剤との複合材料と
    みなした際の線膨張係数、α1+2 をフェルールの接着剤
    注入口を第一の接着剤及び第二の接着剤で満たしたとき
    に、これをフェルール、第一の接着剤及び第二の接着剤
    との複合材料とみなした際の線膨張係数とした場合、 【数1】|α1 ─αF |>|α1+2 ─αF | なる関係式が成り立つことを特徴とする請求項1記載の
    光ファイバ付き光コネクタ。
JP6594895A 1995-03-24 1995-03-24 光ファイバ付き光コネクタ Pending JPH08262269A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6594895A JPH08262269A (ja) 1995-03-24 1995-03-24 光ファイバ付き光コネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6594895A JPH08262269A (ja) 1995-03-24 1995-03-24 光ファイバ付き光コネクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08262269A true JPH08262269A (ja) 1996-10-11

Family

ID=13301715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6594895A Pending JPH08262269A (ja) 1995-03-24 1995-03-24 光ファイバ付き光コネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08262269A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006505825A (ja) * 2002-11-08 2006-02-16 ストラトス・インターナショナル・インコーポレーテッド 複数の光ファイバーを有するデバイス

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006505825A (ja) * 2002-11-08 2006-02-16 ストラトス・インターナショナル・インコーポレーテッド 複数の光ファイバーを有するデバイス
JP2010211240A (ja) * 2002-11-08 2010-09-24 Stratos Internatl Inc 複数の光ファイバーを有するデバイス

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5420952A (en) Optical connector employing two different types of adhesives
JPH0792342A (ja) 光導波路モジュール
JPH11326704A (ja) 光ファイバ―アレイ及びその製造方法
JP7363820B2 (ja) 光コネクタ及びその製造方法
JPH10123359A (ja) 光コネクタの作成方法
JPH08294928A (ja) 光ファイバコネクタ製造方法および装置
US6616343B2 (en) Multichannel ferrule for optical connector
US6681068B2 (en) Optical waveguide module-mounted device
US20030230817A1 (en) Mold for UV curable adhesive and method of use therefor
JPH08262269A (ja) 光ファイバ付き光コネクタ
JPS63278004A (ja) 光フアイバ結合部材
JP4069343B2 (ja) 光ファイバアレイおよびその製造方法
JP3455692B2 (ja) 光コネクタ用フェルール
JPH08338925A (ja) 光コネクタ
JP3374930B2 (ja) 光コネクタ用接着剤及び該接着剤を用いた光コネクタ
JP4028186B2 (ja) 光コネクタフェルール
JP3304025B2 (ja) 多心光コネクタ
JPS5924814A (ja) 光フアイバ接続器
JPH09113763A (ja) 光コネクタの組立方法
US20240103234A1 (en) Ferrule of optical cable with multi cores
JP3141369B2 (ja) 光コネクタ
JPH0694945A (ja) 光ファイバ用コネクタおよびその製造方法
JP3778982B2 (ja) 多心光コネクタの組立方法
JPS61123505A (ja) 光フアイバの外周樹脂層成形方法
JPH08122576A (ja) 光ファイバ心線付き光コネクタとその組立方法