JPH08260708A - 複合防水構造体、及びその施工方法 - Google Patents

複合防水構造体、及びその施工方法

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JPH08260708A
JPH08260708A JP6130395A JP6130395A JPH08260708A JP H08260708 A JPH08260708 A JP H08260708A JP 6130395 A JP6130395 A JP 6130395A JP 6130395 A JP6130395 A JP 6130395A JP H08260708 A JPH08260708 A JP H08260708A
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JP
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waterproof
urethane
solution
waterproof material
sheet
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JP6130395A
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Masaichi Kaneko
正市 金子
Susumu Takahashi
進 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋根防水材として塩化ビニル性防水シートを
張り付けた後、更にその上にウレタン塗膜防水材を塗布
する複合防水構造体の両層の高温高湿時の接着性を改善
する。 【構成】 屋根基盤にJISA6008に適合するPV
Cシートを接着剤又は金具で固定して張り付けた後、溶
液型ウレタン系接着剤として、分子中に2〜3個の水酸
基を有するポリエステルポリオール類或いはポリエーテ
ルポリオール類と有機ジイソシアネートの反応で得られ
る溶液型ウレタン(A)と短鎖ポリオールと有機ジイソ
シアネートの反応で得られる架橋剤(B)の配合溶液を
PVCシートの上に塗布し、更にその上に常温硬化型の
ウレタン塗膜防水材を塗布することによりPVCシート
とウレタン塗膜防水材の接着性を高めた複合防水構造体
及びその施工方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木建築構築物の屋根
防水を行うにあたり、既に施工もしくは新規な塩化ビニ
ル製防水シート(以下PVCシートと略記)層上に溶液
型ウレタン系接着剤を塗布し、更にその上にウレタン塗
膜防水材を塗布してなる複合防水構造体及びその施工方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基盤上に防水性の膜を形成して屋根防水
を行う、いわゆるメンブレン型屋根防水材には、アス
ファルトを溶融塗布して防水膜を形成するアスファルト
防水工法、工場で生産されたゴム、合成樹脂からなる
シートを貼りつけて行うシート防水工法、ウレタン、
ポリエステル、エポキシ樹脂を塗布して防水膜を形成さ
せる塗膜防水工法が一般的によく知られており、この3
つの防水工法でメンブレン防水9割以上を占めている。
これらの防水に関する詳しい説明は、日本建築学会編の
「建築工事標準仕様書・同解説8」等で行われている。
【0003】これらのメンブレン屋根防水材単体にはそ
れぞれの長所、短所があり、短所を補う防水工法及び新
規防水材の研究がされており、またその要求が強く望ま
れている。
【0004】各種防水材の代表的な短所として、例えば
アスファルト防水は熱工法のため危険性を伴う、下地の
ひび割れに弱い。シート防水は経年収縮が大きくシート
とシートの継ぎ目が破損しやすく、施工の納まりが困難
である。塗膜防水工法は、塗膜厚さの管理が難しく不均
一になり易い、膜厚が薄いと下地亀裂に対して耐久性が
ない等が云われている。
【0005】これらの短所欠点を補う方法としてアスフ
ァルト防水とシート防水、シート防水と塗膜防水、塗膜
防水とアスファルト防水等の組み合わせによる複合防水
工法が近年盛んに研究、或いは実施されている。
【0006】従来PVCシート防水を単体で施工した
後、経年によるPVCの劣化でシート表面に亀裂や含有
する可塑剤の消失と紫外線劣化によるPVCシート特有
の白化現象を生じ、美観を損なうと共に劣化が進行し、
防水材の漏水等の防水層としての欠陥を生じていた。こ
うした場合、PVCシート防水層を全面撤去して新たな
防水層施工をやり直すか、又はPVCシート防水層の上
にコンクリートかモルタルの新たな基盤を作り、更に、
その上に防水層を形成する方法が採られてきた。これら
の改修方法は、工期と施工費が膨大で建造物の施主にと
って問題となるものであった。
【0007】また欠陥のPVCシート防水層を取り除く
ことなく、その上に塗膜防水材を塗布する方法も試みら
れているが、PVCシートと塗膜防水材間の接着性が乏
しく複合防水材としての信頼性に欠けることから実用化
に至っていない。特に屋根防水層は、屋外の過酷な条件
に曝され、夏季は70℃位の高温多湿、冬季は零下の経
年繰り返しに曝されるため、これらの繰り返し環境条件
下でもPVCシート防水層と塗膜防水材層間の接着強度
が経年保たれる複合防水施工方法は得られていないのが
現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、PV
Cシートとウレタン塗膜防水材との組み合わせの複合防
水構造体及び施工方法における両層の接着性の改善にあ
る。即ち、本発明の目的は、PVCシートの経年収縮に
より、シートとシートの継ぎ目が破壊し、その破壊部分
から漏水するという最も大きな欠点を防止すること、ウ
レタン塗膜防水材の欠点である膜厚の不均一さを補い、
両層を強固に接着する複合防水構造体及び施工方法にあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を改良し、実用化するべく鋭意研究に取り組み本発明
を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、(a)ポリ塩化ビニル製防
水シート層、(b)その上に形成される溶液型ウレタン系
接着剤層、更に(c)その上に形成されるウレタン塗膜防
水材層からなることを特徴とする複合防水構造体、好ま
しくはポリ塩化ビニル製防水シート層(a)は、JISA
6008に適合する防水シートであること、好ましくは
溶液型ウレタン系接着剤(b)が、溶液型ウレタン(A)
と架橋剤(B)の組み合わせよりなり、溶液型ウレタン
(A)は分子内に水酸基を2個以上含有する水酸基含有
化合物類と有機ポリイソシアネートとの組み合わせでN
CO/OH当量比が1.1〜0.9で反応より得られた
有機溶剤を含む溶液からなるもので、架橋剤(B)とは
短鎖ポリオールと有機ポリイソシアネートの組み合わせ
でNCO/OH当量比が1.9〜2.1で反応させて得
られた有機溶剤を含む溶液からなるものであること、好
ましくはウレタン塗膜防水材層(c)が、常温硬化性の一
液性或いは主剤と硬化剤の組み合せの二液性であるウレ
タン塗膜防水材である複合防水構造体、及び施工方法を
提供するものである。
【0011】(構成)本発明のPVCシート(a)は、J
ISA6008−1992「合成高分子ルーフィングシ
ートの」に規定する均質シートに分類されている塩化ビ
ニル樹脂系、及び複合シートに分類されている塩化ビニ
ル樹脂系が使用できる。これらPVCシートは、密着張
り防水工法と金具固定の浮かし張り防水工法で施工され
る。密着張り用のPVCシートは、通常厚さ2mm又は
2.5mmで歩行用仕上げに用いられれている。これら
のシートは、好ましくは下地基盤のコンクリート、モル
タルに2液型のエポキシ樹脂系またはニトリルゴム系の
接着剤で接着固定される。シートとシートの接着は熱風
溶接機で溶接される。
【0012】金具固定の防水工法は、ガラスメッシュ等
の補強材をPVCシートに挿入して強度が上げられたも
のが使用されている。シートの厚さは、通常1.3〜
1.5mmで下地の突起等からシートを守るために下地
の上に厚さ3mm程度の発泡プラスチックシートを張
り、その上にPVCシートを張る。固定は通常金具でシ
ート上から下地基盤に固定され、シートとシートとの接
着は、熱風溶接機で溶接されるている。この金具固定の
防水工法は、通常非歩行用として施工されている。
【0013】本発明の溶液型ウレタン系接着剤(b)と
は、溶液型ウレタン(A)と架橋剤(B)との組み合わ
せからなるものである。これらの混合割合は、好ましく
は溶液型ウレタン100重量部に対して、架橋剤(B)
5〜20重量部である。5重量部より少ないと高温高湿
時の十分な接着性が得られないし、20重量部より多い
と発泡する為好ましくない。
【0014】架橋剤(B)の役割は、溶液型ウレタン
(A)の水酸基の残基及びウレタン結合に架橋剤(B)
の遊離イソシアネート基が、ウレタン結合とアロファネ
ート結合をするに足りる化学量論的に十分な量を配合す
る。
【0015】溶液型ウレタン(A)とは、(イ)分子中に
2〜3個の水酸基を含有する化合物、例えばポリエステ
ルポリオール類或いはポリエーテルポリオール類と(ロ)
有機ポリイソシアネートとを、NCO/OH当量比が、
好ましくは 1.1〜0.9で反応させて得られるウレ
タンポリマーを有機溶剤に溶解させた溶液型ウレタン樹
脂である。溶液型ウレタン(A)は、好ましくはポリエ
ーテルポリオール類と有機ジイソシアネートの組み合わ
せで得られるもので、好ましくは樹脂固形分は5〜50
重量%、有機溶剤 50〜95重量%からなるものがよ
い。
【0016】本発明に使用される水酸基含有化合物(イ)
とは、例えばポリエーテルポリオール、ポリエステルポ
リオール、その他のポリオール及びこれらの混合ポリオ
ールである。例えば、複合金属シアン化合物錯体を触媒
として製造されたポリオールも含まれる。
【0017】ポリエーテルポリオールとしては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、グルコース、ソルビトール、シュー
クローズ等の多価アルコールの1種又は2種以上にプロ
ピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド、スチレンオキサイド等の1種又は2種以上を付
加して得られるポリオール及びポリオキシテトラメチレ
ンポリオール等が挙げられる。
【0018】ポリエステルポリオールとしては、例えば
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロ
ヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパンあるいはその他の低分子ポリオールの1種又は2
種以上とグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイ
マー酸、水添ダイマー酸あるいはその他の低分子ジカル
ボン酸やオリゴマー酸の1種又は2種以上との縮合重合
体及びプロピオラクトン、カプロラクトン、バレロラク
トン等の開環重合体等が挙げられる。
【0019】その他のポリオールとしては、例えばポリ
カーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、
水素添加されたポリブタジエンポリオール、アクリルポ
リオール等が挙げられる。又、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールグリセ
リン、トリメチロールプロパン、グルコース、ソルビト
ール、シュークロース等の低分子ポリオールも挙げられ
る。
【0020】有機ポリイソシアネート(ロ)としては、例
えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、一部をカルボジイミド化されたジフェニルメタン
ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソ
シアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタレンジ
イソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイ
ソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、シクロヘキサンジイソシアネート等の芳香族ジイソ
シアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシ
アネート1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
【0021】架橋剤(B)とは、(I)短鎖ポリオールと
前記有機ポリイソシアネート(ロ)との組み合わせで、好
ましくはNCO/OH当量比が1.9〜2.1で反応さ
せたウレタンプレポリマーを有機溶剤に溶解させたもの
で、好ましくは固形分50〜90重量%及び溶剤10〜
50重量%の末端イソシアネート基含有ウレタンプレポ
リマー溶液である。
【0022】この短鎖ポリオール(I)とは、分子量50
0以下のもので前記のポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオールや、その原料のアルコール化合物が使
用される。
【0023】溶液型ウレタン系接着剤(b)を構成する
(A)(B)に用いられる有機溶剤とは、ウレタン希釈
或いは溶解に用いているトルエン、キシレン、酢酸エチ
ル、メチルエチルケトン等の一般的な溶剤を用いること
ができる。
【0024】また溶液型ウレタン系接着剤(b)は、PV
Cシート上に刷毛、スプレーで塗布できる適当な粘度に
有機溶剤で希釈調製して使用される。
【0025】溶液型ウレタン(A)と架橋剤(B)とか
らなる溶液型ウレタン系接着剤溶液のPVCシート上へ
の塗布量は、PVCシートとウレタン塗膜防水材が接着
するのに十分な量がよく、適度に希釈された(A)、
(B)の配合溶液を好ましくは100g〜500g/m
2塗布する。
【0026】PVCシート上に塗布された溶液型ウレタ
ン系接着剤(b)溶液の乾燥時間は、常温下0.5〜3時
間位であり、この溶液が乾燥した後、ウレタン塗膜防水
材(c)が塗布される。接着剤として溶液型ウレタン
(A)のみを使用すると常態の条件下ではPVCシート
と塗膜防水材間の接着強度が保たれているが、高温多湿
の条件下では簡単に剥離して用をなさない。
【0027】本発明のウレタン塗膜防水材とは、常温硬
化型の一液性又は二液性のいずれでもよい。一液性ウレ
タン塗膜防水材とは、前記の有機ポリイソシアネートと
水酸基含有化合物とをイソシアネート基過剰のもとで常
法により調製されるもので、好ましくはイソシアネート
基を2個以上有するウレタンプレポリマーで、末端イソ
シアネート基を有するウレタンプレポリマー中に体質顔
料、可塑剤、溶剤を含有した固形分80重量%以上で湿
気硬化型のものである。
【0028】二液性ウレタン塗膜防水材とは、末端イソ
シアネート基を有するウレタンプレポリマーを主剤と
し、前記の水酸基含有化合物類、ポリアミン類の活性水
素化合物と体質顔料、可塑剤、溶剤、ウレタン化触媒、
各種添加剤等を混練した硬化剤との組み合わせで反応硬
化するもので、ハンド、機械的混合によって塗布施工さ
れるものである。ウレタン塗膜防水材の性能は、特に問
わないが好ましくはJISA6021−1989「屋根
用塗膜防水材」のウレタンゴム系1類、ウレタンゴム系
2類の性能に適合するものがよい。
【0029】ウレタン塗膜防水層(c)の厚さは、1mm
以上の任意な厚さに施工されるが、できるだけ均一な膜
厚を得ようとするならば2回以上の塗布操作で塗膜を形
成させるのが好ましい。また下地のムーブメントに対し
て形成したウレタン塗膜を保護することと膜厚を均一化
する目的でウレタン塗膜防水材の補強材として一般に用
いられているガラスクロス、合成繊維製の不織布がウレ
タン塗膜防水材塗布時に挿入して使用される。更に、こ
の防水層上に不飽和ポリエステル樹脂、或いはエポキシ
樹脂の単体かFRP化した層を積層して機能性を付与す
ることもできる。
【0030】また、本発明により仕上げた防水被覆表面
の上に公知一般のアクリルウレタン性塗料、或いはシル
バーペイント等が保護塗料を塗布しても良い。又、防水
表面を機能的にするためのノンスリップ加工、各種の保
護材でカバーしてもよい。
【0031】本発明の施工方法で得られた複合防水構造
体は、単なる屋上防水から、防水機能を持つ駐車場、プ
レイグランド、緑化の為の屋上庭園等広い用途に適用で
きる。
【0032】以下実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお
実施例中の部数は、重量基準のものである。
【0033】
【実施例】
(実施例1)サイズ60×300×300mmのコンク
リート舗道版上にJISA6008適合の厚さ2mmの
PVCシート{商品名:D.P.ルーフシート、大日本
インキ化学工業(株)製}をD.P.ルーフシート専用
のエポキシ接着剤を用いて張り付けた。その上に溶液型
ウレタン樹脂(A)としてパンデックスT−5205D
−1(ポリエステルポリオールベース、樹脂分20
%)、パンデックスT−5260S35MT(ポリエー
テルポリオールベース、樹脂分35%)いずれも大日本
インキ化学工業製のいずれか単品をトルエンで等量希釈
したものを本発明の比較例として塗布した。前述の溶液
型ウレタン(A)100部に大日本インキ化学工業製の
バーノックD−750(樹脂分75%)10部を架橋剤
(B)として配合し、トルエンで等量希釈した溶液を接
着剤としてm2当たり150g塗布した。この溶液型ウ
レタン系接着剤が乾燥した後その上に二液型ウレタン塗
膜防水材{JISA6021に適合の商品名:デイック
ウレタンJS、大日本インキ化学工業(株)製}をガラ
スクロスを挿入して2mmの厚さになるよう塗布し、防
水層を形成させた。この時、PVCシートとウレタン塗
膜防水材間の180度剥離試験が行えるよう一部剥離紙
をPVCシートとウレタン塗膜防水材間に敷き込んだ。
この防水層を25℃室内に7日間放置養生後評価試験に
共した。
【0034】(実施例2)実施例1で用いたPVCシー
トをサンシャイン型耐候促進試験機に3000時間かけ
てPVCシート表面に微細なクラックとチョウキング現
象を人工的に発生させたPVCシートを用い、溶液型ウ
レタン接着剤は200g/m2塗布した以外は実施例1
と同様な操作によって防水層を形成させた。
【0035】<防水層の評価試験方法> 常態における接着性:25℃室内に7日間放置養生され
た実施例1、2の防水層を用い、幅25mmの短冊状に
防水層を切り込み、バネ秤りでPVCシートとウレタン
塗膜防水層間の180度剥離試験を行った。試験結果は
表1に示した。
【0036】高温多湿条件下における接着性:25℃室
内に7日間放置養生された実施例1、2の防水層を温度
70℃、湿度95%の高温多湿条件の高温恒湿槽に7日
間入れた後、更に乾燥の為25℃室内に24時間放置し
常態接着性を試験したのと同様に180度剥離試験を行
った。試験結果は表ー2に示した。
【0037】(防水層の評価試験結果)
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】以上の実施例1、2に示すようにPVCシ
ートの上に溶液型ウレタン(A)と架橋剤(B)を配合
した接着剤を塗布した後、ウレタン塗膜防水材を形成さ
せることにより常態の接着性が良好な上、高温多湿の条
件を与えても比較例1、2、3に比べて格段の接着強度
を保持しており、実用に耐える防水層であることが確認
された。
【0041】
【発明の効果】本発明は、PVCシート防水を施工した
直後に溶液型ウレタン系接着剤を塗布し、更にその上に
ウレタン塗膜防水材を塗布する新設の複合防水構造体の
場合のみならず、既存のPVCシート間の継ぎ目が前述
のようにシートの収縮で破壊して漏水を生じ防水層の欠
陥を生じた場合特に有用で、既設のPVCシートを撤去
する事なく、その層上に溶液型ウレタン系接着剤を塗布
し、更にその上にウレタン塗膜防水材を塗布して複合防
水構造体の改修が行えるので、新設及び改修の両面に適
応可能な複合防水構造体及び施工法を提供することがで
きる。
【0042】本発明の改修に用いる防水工法は、既設の
PVCシートを撤去する事なく、そのシートの欠陥部分
を簡単に公知の方法で修復してその上にウレタン塗膜防
水材を塗布するため工期が短く、施工費用も経済的に抑
えることができる。またコンクリートやモルタルの重量
物も使用しないため構築物の軽量化が計れ、且つ仕上が
りの防水面がウレタン塗膜防水材の特徴であるシームレ
スでカラフルな防水層とすることが出来、美観上も優れ
た防水層を構築できるものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリ塩化ビニル製防水シート層、(b)
    その上に形成される溶液型ウレタン系接着剤層、更に
    (c)その上に形成されるウレタン塗膜防水材層からなる
    ことを特徴とする複合防水構造体。
  2. 【請求項2】 ポリ塩化ビニル製防水シート層(a)は、
    JISA6008に適合する防水シートであることを特
    徴とする請求項1記載の複合防水構造体。
  3. 【請求項3】 溶液型ウレタン系接着剤(b)が、溶液型
    ウレタン(A)と架橋剤(B)とからなり、溶液型ウレ
    タン(A)は分子内に水酸基を2個以上含有する水酸基
    含有化合物と有機ポリイソシアネートとの組み合わせで
    NCO/OH当量比が1.1〜0.9で反応より得られ
    た有機溶剤を含む溶液からなるもので、架橋剤(B)は
    短鎖ポリオールと有機ポリイソシアネートの組み合わせ
    でNCO/OH当量比が1.9〜2.1で反応させて得
    られた有機溶剤を含む溶液からなるものであることを特
    徴とする請求項1記載の複合防水構造体。
  4. 【請求項4】 ウレタン塗膜防水材層(c)が、常温硬化
    性の一液性或いは主剤と硬化剤の組み合わの二液性であ
    るウレタン塗膜防水材であることを特徴とする請求項1
    記載の複合防水構造体。
  5. 【請求項5】 土木建築構築物の基盤に既に施工された
    ポリ塩化ビニル製防水シート層もしくは新規に施工され
    たポリ塩化ビニル製防水シート層上に溶液型ウレタン系
    接着剤を塗布し、更にその上にウレタン塗膜防水材を塗
    布してなることを特徴とする複合防水構造体の施工方
    法。
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JP2010167402A (ja) * 2008-12-27 2010-08-05 Sk Kaken Co Ltd 表面仕上げ方法
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