JPH08259425A - 紫外線遮蔽効果を有する化粧料 - Google Patents
紫外線遮蔽効果を有する化粧料Info
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Abstract
する紫外線遮蔽効果を有する化粧料である。 【効果】 UV−A,B両領域において高い紫外線遮蔽
効果を有し、不自然な青白さが無く、ノビが軽く、仕上
がりが自然な化粧料を提供する。
Description
化粧料に関する。さらに詳しくは、ビスマス酸化物粉体
を配合することにより、波長400nm以下の紫外線領
域の光を効果的に遮蔽すると共に、不自然な青白さがな
く、のびが軽く仕上がりが自然である化粧料に関する。
学的に320nm〜400nmの長波長紫外線(UV−
A)、290nm〜320nmの中波長紫外線(UV−
B)、290nm以下の短波長紫外線(UV−C)に分
類される。
を引き起こし、UV−B領域の紫外線は紅斑、水泡等を
引き起こす。さらにUV−A,B領域どちらの紫外線
も”シミ”や”シワ”の発生、更には皮膚癌の発生等人
体に対して極めて悪影響を及ぼす。更にUV−C領域の
紫外線は大気圏上空にあるオゾン層により吸収・散乱さ
れ直接地上に到達することはないが、近年のオゾン層の
破壊によりその防御効果が減少し人体に対する悪影響が
懸念されている。
防ぐために各種の紫外線遮蔽剤が開発されてきた。既存
のUV−A領域の遮蔽剤としては、有機化合物系防御剤
として、ジベンゾイルメタン誘導体、ベンゾトリアゾー
ル誘導体、ベンゾフェノン誘導体、アントラニル誘導体
等が、一方、無機化合物系防御剤として、酸化亜鉛粉
末、酸化セリウム粉末、酸化ジルコニウム粉末等が知ら
れている。
機系化合物として、パラアミノ安息香酸誘導体、ジメチ
ルアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、サリ
チル酸誘導体、ウロカニン酸誘導体等が、一方、無機化
合物としては、二酸化チタン粉末等が知られている。
合物による紫外線吸収剤は、光や熱に対する安定性、皮
膚に対する安全性の面からも満足するものではなかっ
た。一方、安定性、安全性の高い無機化合物系において
は、酸化亜鉛粉末はUV−A領域の遮蔽効果はあるが、
UV−A,B両領域で遮蔽効果が弱く、二酸化チタン粉
末においてはUV−B領域の遮蔽効果は高いがUV−A
領域の遮蔽効果は低く、満足するものではなかった。更
に二酸化チタンは不自然な青白さが強く、”ノビ”が重
く、仕上がりが不自然であった。
した結果、ビスマス酸化物粉体を化粧料に配合すると、
紫外線遮蔽効果に優れ、かつ安全性、安定性が高く、不
自然な青白さがなく仕上りが自然で、使用性が良好な化
粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
い遮蔽効果を有し、安全性、安定性が高く、仕上がりが
自然であり使用性の良好な紫外線遮蔽効果を有する新規
な化粧料を提供することにある。
スマス酸化物粉体を配合したことを特徴とする紫外線遮
蔽効果を有する化粧料である。
子径が5〜200nmである前記紫外線遮蔽効果を有す
る化粧料である。
粒子径が10〜50nmである前記紫外線遮蔽効果を有
する化粧料である。
面がアルミニウム、ジルコニウム、シリコンから選ばれ
る元素酸化物の1種又は2種以上で被覆されたものであ
る前記紫外線遮蔽効果を有する化粧料である。
表面がシリコーン処理、脂肪酸処理、金属石けん処理、
フッ素処理から選ばれる疎水化処理を行なったものであ
る前記紫外線遮蔽効果を有する化粧料である。
合料が化粧料全量中の1〜40重量%である前記紫外線
遮蔽効果を有する化粧料である。
般に無機化合物系紫外線遮蔽剤は光散乱的な遮蔽効果は
若干あるものの、大半は遮蔽剤ののバンド構造に起因す
る光の吸収によってなされている。また、化粧品への配
合を考慮した場合、紫外線遮蔽能を高め、さらに色分か
れ、白浮き防止等の観点から粒子径は細かいことが望ま
しい。しかし、粒子径が細かくなると量子閉じ込め効果
によりバンドギャップが広がり、吸収波長が短波長側に
シフトするため、現在主として用いられている二酸化チ
タン、酸化亜鉛粉末の場合、UV−A領域の遮蔽効果の
低下が生じている。
タン、酸化亜鉛より低く、かつ安全性、安定性が高いビ
スマス酸化物に着目し、超微粒子化することにより量子
閉じ込め効果を有効に利用し、400nm以下の紫外線
を効果的に遮蔽する粉末を合成し、これを化粧料に配合
することにより本発明を完成するに至ったものである。
は、酸化ビスマスの粉体であり、塩化ビスマス、ビスマ
スアルコキシド等低沸点ビスマス化合物を原料とした気
相合成法、硝酸ビスマス、硫酸ビスマス、塩化ビスマス
等水可溶性ビスマス塩及びビスマスアルコキシドの加水
分解反応を利用した液相合成法、炭酸ビスマス、しゅう
酸ビスマスの熱分解反応を利用した固相反応により合成
される。粉体の粒子径は5〜200nmが好ましく、さ
らに好ましくは10〜50nmである。粒子径が5nm
未満では化粧料に配合した場合、粉体自身で凝集してし
まい分散しない傾向にある。また200nmを越えると
紫外線遮蔽効果が落ちる。
化粧料に配合される酸化ビスマスの製造例を示す。あら
かじめ、80℃に加熱した水2リットルにヘキサメタり
ん酸ナトリウム等の分散剤または界面活性剤を溶解し、
さらに溶液のpHが4になるように硝酸を添加する。
濃度0.1mol/リットルの硝酸ビスマス水溶液50
0ミリリットルを、溶液中に徐々に滴下する。このとき
溶液中で硝酸ビスマスの加水分解反応によりpHが低下
するが、加水分解速度を一定にするため、溶液のpHを
水酸化ナトリウム水溶液を用いて4に保持する。尚、こ
の時の反応温度は80℃で一定にする。
び瀘過残分に水を加え十分に分散させる。この瀘過及び
水洗の操作を繰り返し、溶液中の可溶性塩を除去した
後、瀘過残分ををアセトン中に十分に分散し、瀘過を行
なった後、60℃で12時間真空中で乾燥する。
成し、ごくわずかに黄色みがかった粉末が得られる。こ
の粉末は、X線回折の結果から酸化ビスマス(ビスマイ
ト)であることが確認された。この粉末の電子顕微鏡観
察結果から、一次粒子径は約40nmであることが確認
された。
造された酸化ビスマス2gを石英ガラスを窓板とした粉
末測色用セルに充填し、日立製作所製U−3410型分
光光度計において、積分球を用いて240〜700nm
の波長範囲で粉末の吸光度を測定した。図1に一般的に
紫外線遮蔽剤として市販されている超微粒子二酸化チタ
ンP−25と比較した測定結果を示した。
タンP−25では、約330nm以下の波長領域の吸光
度は高いものの、330nm〜400nmの波長領域の
吸光度は低いことがわかった。これに比べ、本発明の微
粒子酸化ビスマスは約400nm以下の紫外線全領域に
わたって吸光度が高いことがわかった。このことから、
微粒子酸化ビスマスはUV−A及びB領域を効果的に遮
蔽することがわかった。
は、分散性、粉末の安定性を向上させ、表面活性を抑え
るためにアルミニウム、ジルコニウム、シリコンから選
ばれる元素酸化物が表面に被覆されていてもよい。
水化処理として、シリコーン処理、脂肪酸処理、金属石
けん処理、フッ素処理等を行ってもよい。
体を化粧料に添加して用いるが、通常化粧料などに用い
られる他の成分、例えば粉末類、油分、酸化防止剤、界
面活性剤、防腐剤、香料、水、アルコール、増粘剤、薬
剤など必要に応じて適宜配合して本発明の化粧料が製造
される。また、本発明の化粧料には、ビスマス酸化物粉
体に他の紫外線遮蔽剤と組み合わせて配合してもよい。
遮蔽効果を有する限りその剤形は任意でありパウダー
状、クリーム状、乳液状、ペースト状、スティック状、
固形状などいずれであってもよい。
配合量は化粧料全量中の0.1〜60.0重量%が好ま
しく、さらに好ましくは1〜40重量%である。0.1
重量%未満では十分な紫外線遮蔽効果が得られず、6
0.0重量%を超えるとキシミの発生等使用性が悪くな
り好ましくない。
について詳細に説明する。尚、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。また、配合量は他に指定がない限り
重量%で示す。
1)〜18)を混合溶解したものを添加し、更に十分に
混合した該混合物をパルベライザーにて粉砕する。粉砕
品をアルミニウム製の中皿に圧縮成型し、固型のパウダ
リーファンデーションを得た。
0.1gを石英板上に10cm2の範囲で均一に塗付
し、積分球を用いて、透過率の測定を行った。ここで、
350nmの透過率をUV−A領域での防御能とし、3
00nmの透過率をUV−B領域での防御能とした。結
果を表1に示す。
ーファンデーションは、微粒子二酸化チタンを配合した
比較例1と比べ、UV−A,B両領域、特にUV−A領
域で高い遮蔽能を有することがわかった。
したパウダリーファンデーションについて、それぞれ比
較しながら化粧専門パネル10名を用いて使用テストを
行った。結果を表2に示した。
く、ノビが軽く、仕上がりが自然であることがわかっ
た。
ライザーで粉砕する。8)〜12)を70〜80℃に加
熱し溶解混合する。これに13)〜15)を加えて混合
する。加熱混合した8)〜15)に1)〜7)の混合粉
砕粉末を加えて混合し、これに16)を加えた。該混合
品をニーダーで十分混合しアルミニウム製の中皿に成形
して油性ファンデーションを製造した。
の紫外線遮蔽能を実施例1と同様の操作で行った。以下
に結果を示す。 波長 透過率(%) −−−−−−−−−−−− 300nm 2.7 −−−−−−−−−−−− 350nm 5.5 −−−−−−−−−−−− 以上の結果から、本発明の油性ファンデーションは、U
V−A,B両領域で高い遮蔽効果を示すことがわかっ
た。
をパルベライザーで粉砕する。8)〜14)を70〜8
0℃に加熱溶解し、十分に混合する。これに1)〜7)
の混合粉砕粉末及び16)を加え、TKミルで十分混練
し、樹脂状の型に流し込み、冷却してスティック状ファ
ンデーションを製造した。
ーションの紫外線遮蔽能を実施例1と同様の操作で行っ
た。以下に結果を示す。 波長 透過率(%) −−−−−−−−−−−− 300nm 1.2 −−−−−−−−−−−− 350nm 1.8 −−−−−−−−−−−− 以上の結果から、本発明品のスティック状ファンデーシ
ョンは、UV−A,B両領域で高い遮蔽効果を示すこと
がわかった。
パルベライザーで粉砕する。8)〜15)を70〜80
℃に加熱し、十分に混合し、これに1)〜7)の混合粉
砕品及び16)を加え、TKホモミキサーで乳化し、乳
化型ファンデーションを製造した。
ンの紫外線遮蔽能を実施例1と同様の操作で行った。以
下に結果を示す。 波長 透過率(%) −−−−−−−−−−−− 300nm 1.7 −−−−−−−−−−−− 350nm 3.3 −−−−−−−−−−−− 以上の結果から、本発明品の乳化型ファンデーション
は、UV−A,B両領域で高い遮蔽効果を示すことがわ
かった。
加熱溶解する。十分に混合した1)〜5)に6)〜1
6)を加えTKホモミキサーを用いて乳化する。乳化物
を熱交換機を用いて冷却し、O/W型クリームを製造し
た。
外線遮蔽能を実施例1と同様の操作で行った。以下に結
果を示す。 波長 透過率(%) −−−−−−−−−−−− 300nm 2.2 −−−−−−−−−−−− 350nm 3.4 −−−−−−−−−−−− 以上の結果から、本発明品のO/W型クリームは、UV
−A,B両領域で高い遮蔽効果を示すことがわかった。
加熱溶解する。十分に混合した1)、2)に3)〜1
1)を加えTKホモミキサーを用いて乳化する。乳化物
を熱交換機を用いて冷却し、W/O型クリームを製造し
た。
外線遮蔽能を実施例1と同様の操作で行った。以下に結
果を示す。 波長 透過率(%) −−−−−−−−−−−− 300nm 1.9 −−−−−−−−−−−− 350nm 2.7 −−−−−−−−−−−− 以上の結果から、本発明品のW/O型クリームは、UV
−A,B両領域で高い遮蔽効果を示すことがわかった。
において高い紫外線遮蔽効果を有し、不自然な青白さが
無く、ノビが軽く、仕上がりが自然であった。
チタンとの、240〜700nmの波長範囲内の赤外吸
収スペクトルの吸光度比較曲線図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 ビスマス酸化物粉体を配合したことを特
徴とする紫外線遮蔽効果を有する化粧料。 - 【請求項2】 ビスマス酸化物粉体の粒子径が5〜20
0nmである請求項1記載の紫外線遮蔽効果を有する化
粧料。 - 【請求項3】 ビスマス酸化物粉体の粒子径が10〜5
0nmである請求項1記載の紫外線遮蔽効果を有する化
粧料。 - 【請求項4】 ビスマス酸化物粉体の表面がアルミニウ
ム、ジルコニウム、シリコンから選ばれる元素酸化物の
1種又は2種以上で被覆されたものである請求項1、2
又は3記載の紫外線遮蔽効果を有する化粧料。 - 【請求項5】 ビスマス酸化物粉体の表面がシリコーン
処理、脂肪酸処理、金属石けん処理、フッ素処理から選
ばれる疎水化処理を行なったものである請求項1、2又
は3記載の紫外線遮蔽効果を有する化粧料。 - 【請求項6】 ビスマス酸化物粉体の配合料が化粧料全
量中の1〜40重量%である請求項1、2、3、4また
は5記載の紫外線遮蔽効果を有する化粧料。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006514017A (ja) * | 2002-11-28 | 2006-04-27 | ルイ・デュベルトレ | 蛍光ナノ粒子を顔料として含む化粧用組成物 |
WO2013115632A1 (es) * | 2012-01-31 | 2013-08-08 | Farmaquimia, S.A. De C.V | Agente de protección uv basado en oxicloruro de bismuto |
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1995
- 1995-03-20 JP JP08734195A patent/JP3441553B2/ja not_active Expired - Fee Related
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