JPH08259022A - 給紙装置および該給紙装置に用いる用紙 - Google Patents

給紙装置および該給紙装置に用いる用紙

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JPH08259022A
JPH08259022A JP5902195A JP5902195A JPH08259022A JP H08259022 A JPH08259022 A JP H08259022A JP 5902195 A JP5902195 A JP 5902195A JP 5902195 A JP5902195 A JP 5902195A JP H08259022 A JPH08259022 A JP H08259022A
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JP
Japan
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sheet
paper
force
feeding device
placing plate
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Withdrawn
Application number
JP5902195A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Iwane
泰彦 岩根
Masahiko Mori
雅彦 森
Mitsuo Yoshida
充夫 吉田
Katsutoshi Suzuki
克俊 鈴木
Sachio Nomura
祐夫 野村
Yuukou Sonoda
雄幸 其田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重ね用紙の分離および給紙を確実に行うとと
もに、重ね用紙の重送やノンフィードの発生頻度を低減
することのできる給紙装置および該給紙装置に用いる用
紙を提供すること。 【構成】 下用紙20の印字面21に対向するようにし
てこの下用紙20に上用紙22を剥離可能に貼着して1
組とした用紙10を複数組重積して載置するための用紙
載置板4の後端部近傍に用紙載置板4に載置された用紙
10を用紙載置板4に保持し得る保持ピン14を突設す
るとともに、用紙載置板4に載置された最上部に位置す
る用紙10aに対する摩擦搬送力Fμfを保持ピン14
による用紙保持力FSより大きく設定し、最上部に位置
する用紙10aを介してその下方に隣位する用紙10b
に伝達される摩擦搬送力Fμpを前記保持ピン14によ
る用紙保持力FSよりも小さくなるように設定したこと
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下用紙の印字面に対向
するようにしてこの下用紙に上用紙を剥離可能に貼着し
て1組とした用紙を重積して載置し、この用紙を上方か
ら1組づつ確実に分離して記録装置の印字位置に向かっ
て供給することのできる給紙装置および該給紙装置に用
いる用紙に係り、特に、印字した印字内容を特定の人に
のみ伝達することのできるサーマルプリンタに好適な給
紙装置および該給紙装置に用いる用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、サーマルヘッドにより感熱紙か
らなる用紙に印字を行うサーマルプリンタが高印字品
質、低騒音、低コスト、メンテナンスの容易性等の理由
により、コンピュータ、ワードプロセッサ等の記録装置
(出力装置)として多用されている。
【0003】このような従来からあるサーマルプリンタ
においては、複数の発熱素子を配列させたサーマルヘッ
ドをキャリッジに搭載し、このサーマルヘッドを感熱紙
からなる用紙を介してプラテンに圧接させ、この圧接状
態でキャリッジをプラテンに沿って移動させながらサー
マルヘッドに整列配置されている発熱素子を、印字情報
に基づいて選択的に発熱させることにより、用紙の印字
面に文字や図形などの画像の印字を行い、1行の印字毎
に紙送りローラを駆動して所定量の改行動作を行い次の
行の印字を行うように構成されている。
【0004】また、従来のサーマルプリンタにおいて
は、用紙の印字面に文字や図形などの画像の印字を行う
場合に、複数枚の用紙を重積して載置し、この用紙を用
紙分離機構を用いて上方から1枚づつ分離して記録装置
の印字位置に向かって自動的に給紙(供給)するために
給紙装置が多用されている。
【0005】このような、従来の給紙装置としては、爪
分離方式と称される分離爪を用いた用紙分離機構を有す
るものと、テーパ方式と称される傾斜面を用いた用紙分
離機構を有するものとが知られている。
【0006】図9および図10は、従来からある爪分離
方式と称される分離爪を用いた用紙分離機構を有する給
紙装置1の要部を示すものであり、上面が開放され内部
に、複数枚の感熱紙からなる用紙2を収納するためのト
レー本体3を有している。このトレー本体3の内部に
は、複数枚の用紙2を重積して載置するための略平板状
に形成された用紙載置板4が配設されている。そして、
用紙載置板4の下面側には、図10において矢印Aにて
示す方向に、用紙載置板4を常に上方に向かって付勢す
る複数の押圧ばね5が配設されており、この押圧ばね5
により、用紙載置板4は上下移動自在にされている。さ
らに、トレー本体3の側面のうち、図9において左方に
示す先端側に位置する先端側壁の内面の両端部の上方に
は、分離爪6,6がそれぞれ配設されている。
【0007】また、図10に示すように、トレー本体3
の上方であって用紙載置板4の上面の図10において左
方に示す先端部近傍には、用紙載置板4に載置された用
紙2の最上部に位置する用紙2aに当接し、用紙2に摩
擦搬送力を付与するための給紙ローラ7が回転自在に配
設されており、この給紙ローラ7は、給紙ローラ7と当
接した用紙2aを図10において矢印Bにて示す紙送り
方向へ搬送して図示しない記録装置の印字位置に給紙可
能なように、図示しない給紙モータの駆動力をもって回
転駆動されるようになっている。
【0008】このような分離爪6を用いた用紙分離機構
を有する給紙装置1においては、用紙2の腰の強さをも
って用紙載置板4に重積して載置された複数枚の用紙2
を上方から1枚づつ分離するようになっている。つま
り、分離爪6によって紙送り方向下流側に位置する用紙
2aの先端部を押さえて、給紙ローラ7による摩擦搬送
力によって最上部に位置する用紙2aをたわめ、用紙2
aがたわんで湾曲するときに紙面と平行にせん断力が加
わって最上部に位置する用紙2aがその下方に隣接する
用紙2bから分離されるとともに、用紙2aがたわんで
湾曲するときの反力によって最上部に位置する用紙2a
が分離爪6を乗り越えるように形成されている。
【0009】図11および図12は、従来からあるテー
パ方式と称される傾斜面を用いた用紙分離機構を有する
給紙装置1Aの要部を示すものであり、上面が開放され
内部に、複数枚の感熱紙からなる用紙2を収納するため
のトレー本体3Aを有している。このトレー本体3Aの
内部には、複数枚の用紙2を重積して載置するための略
平板状に形成された用紙載置板4が配設されている。そ
して、用紙載置板4の下面側には、図12において矢印
Aにて示す方向に、用紙載置板4を常に上方に向かって
付勢する複数の押圧ばね5が配設されており、この押圧
ばね5により、用紙載置板4は上下移動自在にされてい
る。さらに、トレー本体3Aの側面のうち、図11にお
いて左方に示す先端側に位置する先端側壁の内側には、
傾斜面8が設けられている。
【0010】また、図12に示すように、トレー本体3
Aの上方であって用紙載置板4の上面の図12において
左方に示す先端部近傍には、用紙載置板4に載置された
用紙2の最上部に位置する用紙2aに当接し、この用紙
2に摩擦搬送力を付与するための給紙ローラ7が回転自
在に配設されており、この給紙ローラ7は、給紙ローラ
7と当接した用紙2aを図12において矢印Bにて示す
紙送り方向へ搬送して図示しない記録装置の印字位置に
給紙可能なように、図示しない給紙モータの駆動力をも
って回転駆動されるようになっている。
【0011】このような傾斜面8を用いた用紙分離機構
を有する給紙装置1Aにおいては、給紙ローラ7に対し
て当接している最上部に位置する用紙2に対する摩擦搬
送力と、最上部に位置する用紙2の下方に隣接する用紙
2に対する摩擦搬送力との摩擦力の差(最上部に位置す
る用紙2に対する摩擦力は、給紙ローラ7と用紙2との
摩擦力が加わり、最上部に位置する用紙の下方に隣接す
る用紙2に対する摩擦力は、最上部に位置する用紙2と
最上部に位置する用紙2の下方に隣接する用紙2との用
紙2どうしの摩擦力が加わる)と、給紙ローラ7の摩擦
搬送力によって搬送される用紙2の先端部が傾斜面8と
当接しながら傾斜面8を上るときの摩擦力(負荷)との
バランスにより、最上部に位置する用紙2aのみが傾斜
面8を乗り越えるように形成されている。
【0012】ところで、近年においては、例えば、親展
などのように、印字した印字画像(印字内容)を特定の
人にのみ伝達することのできる重ね用紙と称される用紙
2が、印字内容を他人に目から保護するという理由によ
り多用されている。
【0013】このような重ね用紙と称される用紙2は、
例えば感熱紙により形成された下用紙の上方に位置する
加熱により発色する感熱剤が塗布された印字面に対向す
るようにして、薄い普通紙により形成された上用紙が粘
着剤により下用紙に剥離可能に貼着して1組とされてい
る。この上用紙は、下用紙の印字面にサーマルヘッドの
発熱により形成された印字画像(印字内容)を上用紙の
表面から透視可能すなわち透かして見えるように、厚さ
40μm以下に形成されている。そして、上用紙の表面
には、下用紙の印字面に形成された文字や図形などの図
示しない印字画像を透視することのできるように、上用
紙に何らの加工を施すことなく略四角形形状などに形成
された表示部が設けられている。さらに、上用紙の表面
には、前記表示部を囲うようにして、綾模様などのマス
ク印刷を施すことにより、下用紙の印字面に形成された
印字画像を外部から透視不可能にする非表示部が設けら
れている。
【0014】そして、このように形成された用紙2は、
サーマルプリンタに搭載されたサーマルヘッドの発熱素
子を印字情報に基づいて選択的に発熱させることによ
り、発熱素子の熱が上用紙を介して感熱紙からなる下用
紙の印字面に伝達され、発熱素子の熱が下用紙の印字面
に到達することにより、下用紙の印字面が発色し、文字
などの印字画像が下用紙の印字面にのみ形成されるとと
もに、上用紙の表示部の下方に位置する下用紙の印字面
に形成された印字画像のみが外部から透かして見ること
ができ(透視可能)、上用紙のマスク印刷により形成さ
れた非表示部の下方に位置する下用紙の印字面に形成さ
れた印字画像は、外部から透かして見ることができない
(透視不可能)ようになっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の分離爪6を用いた分離機構を有する給紙装置1
においては、用紙2の腰の強さを用いて分離を行ってい
るので、用紙2の紙質、湿度、温度の影響などにより用
紙2の腰の強さが変化した場合に、いわゆる重送と称さ
れる複数の用紙2が一度に送出される頻度が多くなり、
重ね用紙と称される用紙2を用いた場合には、用紙2の
紙質、湿度、温度の影響などにより用紙2の腰の強さの
変化が大きく、重送の発生頻度が増加し、用紙2の紙
質、湿度、温度の影響に対するマージンが少ないという
問題点があった。
【0016】また、前述した従来の傾斜面8を用いた用
紙分離機構を有する給紙装置1Aにおいては、摩擦力の
差に加えて用紙2が傾斜面8を上るときの負荷とのバラ
ンスを用いて分離を行っているので、分離爪6を用いた
用紙分離機構を有する給紙装置1より簡便な反面、用紙
2の紙質、湿度、温度の影響に対するマージンが従来の
分離爪6を用いた用紙分離機構に比較してより少なく、
用紙2の重送に加えて、いわゆるノンフィードと称され
る分離機能が機能しない頻度が多く、重ね用紙と称され
る用紙2を用いた場合には、用紙2の紙質、湿度、温度
の影響などにより用紙2の腰の強さの変化が大きく、用
紙2の重送や用紙2のノンフィードの発生頻度がより増
加し、用紙2の紙質、湿度、温度の影響に対するマージ
ンがより少ないという問題点があった。
【0017】そこで、重ね用紙と称される用紙2を用い
た場合においても、用紙2の紙質、湿度、温度の影響に
対するマージンを十分にとることができ、用紙2の重送
やノンフィードの発生頻度を低減し、用紙2の分離およ
び給紙を確実に行うことができるものが求められてい
る。
【0018】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、重ね用紙の分離および給紙を確実に行うことが
できるとともに、重ね用紙の重送やノンフィードの発生
頻度を低減し、用紙の紙質、湿度、温度の影響に対する
マージンを十分にとることのできる給紙装置および該給
紙装置に用いる用紙を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため請求項1に記載の本発明の給紙装置は、上面が開放
されたトレー本体の内部に、下用紙の印字面に対向する
ようにしてこの下用紙に上用紙を剥離可能に貼着して1
組とした用紙を複数枚重積して載置するための用紙載置
板を上下移動自在に配設し、このトレー本体の上方であ
って前記用紙載置板の先端部近傍に前記用紙載置板に載
置された用紙の最上部に位置する用紙を送出する回転駆
動される給紙ローラを配設してなる給紙装置であって、
前記用紙載置板の後端部近傍に前記用紙載置板に載置さ
れた用紙を前記用紙載置板に保持し得る保持ピンを突設
するとともに、前記用紙載置板に載置された最上部に位
置する用紙に対する摩擦搬送力を前記保持ピンによる用
紙保持力より大きく設定し、最上部に位置する前記用紙
を介してその下方に隣接する用紙に伝達される摩擦搬送
力を前記保持ピンによる用紙保持力よりも小さくなるよ
うに設定したことを特徴としている。
【0020】そして、請求項2に記載の本発明の給紙装
置に用いる用紙は、請求項1に記載の給紙装置に用いる
用紙であり、下用紙の印字面に対向するようにしてこの
下用紙に上用紙を剥離可能に貼着するとともに、前記保
持ピンが嵌合される貫通孔を有することを特徴としてい
る。
【0021】さらに、請求項3に記載の本発明の給紙装
置に用いる用紙は、請求項2において、基端が前記貫通
孔に接続され、先端が前記貫通孔より紙送り方向の上流
側に位置するように形成されたスリットを設けたことを
特徴としている。
【0022】また、請求項4に記載の本発明の給紙装置
に用いる用紙は、請求項3において、前記スリットの先
端を前記用紙の紙送り方向の上流側に位置する用紙の後
端縁に接続したことを特徴としている。
【0023】
【作用】前述した構成からなる請求項1に記載の本発明
の給紙装置に、請求項2乃至請求項4の何れか1項に記
載の本発明の給紙装置に用いる用紙が重積して載置され
ると、用紙載置板の保持ピンに用紙の貫通孔が嵌合され
る。そして、給紙装置は、用紙載置板に載置された最上
部に位置する用紙に対する摩擦搬送力を保持ピンによる
用紙保持力より大きく設定し、最上部に位置する用紙を
介してその下方に隣接する用紙に伝達される摩擦搬送力
を保持ピンによる用紙保持力よりも小さくなるように設
定されているので、最上部に位置する用紙をその下方か
ら確実に分離して搬送することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により説明
する。なお、前述した従来のものと同一ないしは相当す
る構成については、図面中に同一の符号を付し、その説
明は省略する。
【0025】まず、本発明に係る給紙装置の実施例につ
いて説明する。
【0026】図1および図2は本発明に係る給紙装置の
一実施例を示すものであり、図1は要部を示す斜視図で
あり、図2は用紙載置状態を示す縦断面図である。
【0027】図1および図2に示すように、本実施例の
給紙装置9は、上面が開放され内部に、複数枚の後述す
る重ね用紙と称される用紙10(符号10は後述する各
実施例の用紙10A,10B,10Cを総称する)を収
納するためのトレー本体11を有している。このトレー
本体11の内部には、複数枚の用紙10を重積して載置
するための略平板状に形成された用紙載置板4が配設さ
れている。そして、各用紙載置板4の下面側には、図2
において矢印Aにて示す方向に、用紙載置板4を常に上
方に向かって付勢する複数の押圧ばね5が配設されてお
り、この押圧ばね5の付勢力をもって用紙載置板4は上
下移動自在にされている。さらに、トレー本体11の側
面のうち、図1および図2において左方に示す先端側に
位置する先端側壁の上端部は、他の側壁の上端部より低
く形成されており、これにより、用紙10を図1および
図2において矢印Bにて示す紙送り方向へ送出可能な用
紙送出口12が形成されている。
【0028】前記用紙載置板4の上面の図1および図2
において矢印Bにて示す紙送り方向の上流側に位置する
後端部近傍には、後述する用紙10に形成された2個の
貫通孔13にそれぞれ嵌合される2本の保持ピン14が
適宜な間隔を隔てて紙送り方向に対して直交するように
して突設されている。
【0029】前記トレー本体11の上方であって、用紙
載置板4の上面の図1および図2において矢印Bにて示
す紙送り方向の下流側に位置する先端部近傍には、図2
に示すように、用紙載置板4に載置された用紙10の最
上部に位置する用紙2aに当接し、用紙10に摩擦搬送
力Fμを付与するためのゴムローラなどにより形成され
た給紙ローラ7が回転自在に配設されており、この給紙
ローラ7は、給紙ローラ7と当接した用紙10aを図2
において矢印Bにて示す紙送り方向へ搬送して図示しな
い記録装置の印字位置に給紙可能なように、図示しない
給紙モータの駆動力をもって回転駆動されるようになっ
ている。
【0030】そして、本実施例においては、後述するよ
うに用紙載置板4に載置された最上部に位置する用紙1
0aに伝達される給紙ローラ7による摩擦搬送力Fμ
が、用紙10の貫通孔13に嵌合した保持ピン14によ
る用紙保持力FSより大きく設定され、最上部に位置す
る用紙10を介してその下方に隣接する用紙10bに伝
達される給紙ローラ7による摩擦搬送力Fμが、保持ピ
ン14による用紙保持力FSよりも小さくなるように設
定されている。
【0031】なお、前記保持ピン14の数は、必要に応
じて1本のみでも、3本以上設けてもよく、特に、本実
施例の数に限定されるものではない。
【0032】また、用紙載置板4の上面に、用紙10の
紙送り方向に対して直交する方向に移動可能な図示しな
い紙ガイドを配設し、用紙載置板4の上面に載置される
用紙10のサイズに合わせて用紙10の側縁に紙ガイド
を当接させることにより用紙10の側縁の位置決めを施
すようにしてもよい。
【0033】つぎに、本発明に係る給紙装置に用いる用
紙の実施例について説明する。
【0034】図3は本発明に係る給紙装置に用いる用紙
の第1実施例の要部を示す斜視図である。
【0035】本実施例の給紙装置に用いる本実施例の重
ね用紙と称される1組の用紙10Aは、感熱紙により形
成された下用紙20を有しており、この下用紙20の図
3において上方に位置する加熱により発色する図示しな
い感熱剤が塗布された印字面21に対向するようにし
て、薄い普通紙により形成された上用紙22が図示しな
い粘着剤により下用紙20に剥離可能に貼着されおり、
全体として平板状に形成されている。
【0036】前記上用紙22は、下用紙20の印字面2
1にサーマルプリンタに配設されたサーマルヘッド(図
示せず)の発熱により形成された図示しない文字や図形
などの印字画像(印字内容)を上用紙22の表面から透
視可能すなわち透かして見えるように、厚さ40μm以
下に形成されている。そして、上用紙22の表面には、
下用紙20の印字面21に形成された印字画像を透視す
ることのできるように、上用紙22に何らの加工を施す
ことなく略四角形形状に形成された表示部23が設けら
れている。さらに、上用紙22の表面には、前記表示部
23を囲うようにして、綾模様などのマスク印刷を施す
ことなどにより下用紙20の印字面21に形成された印
字画像を外部から透視不可能にする非表示部24が設け
られている。
【0037】前記用紙10Aには、前記用紙載置板4に
突設された保持ピン14に嵌合される紙厚方向に貫通し
た2個の貫通孔13が形成されている。この各貫通孔1
3は、用紙10が前記用紙載置板4に載置され得た場合
に、図3において矢印Bにて示す、紙送り方向の上流側
に位置する後端部近傍に形成されている(図2)。
【0038】図4は本発明に係る給紙装置に用いる用紙
の第2実施例の要部を示す斜視図である。
【0039】図4に示すように、本実施例の用紙10B
においては、基端が貫通孔13に接続され、先端が貫通
孔13より用紙10の紙送り方向の上流側に位置するよ
うに形成された直線状のスリット15を有している。そ
の他の構成は前述した第1実施例の用紙10Aと同様と
されている。
【0040】図5は本発明に係る給紙装置に用いる用紙
の第3実施例の要部を示す斜視図である。
【0041】図5に示すように、本実施例の用紙10C
においては、先端が貫通孔13より用紙10の紙送り方
向の上流側に位置する用紙10Cの後端縁に接続された
スリット15Aを有している。その他の構成は前述した
第2実施例の用紙10Bと同様とされている。
【0042】つぎに、前述した構成からなる本実施例の
作用について説明する。
【0043】図6は本発明に係る給紙装置による本発明
に係る給紙装置に用いる用紙の用紙分離状態を説明する
説明図である。
【0044】本実施例の給紙装置9においては、人手な
どによって、用紙載置板4の上面に複数枚の用紙10を
重積して載置することによりトレー本体11の内部に用
紙10が収納される。この時、図2に示すように、用紙
載置板4の上面の後端部近傍に配設された2本の保持ピ
ン14に、用紙10に形成された2個の貫通孔13が嵌
合される。そして、図2において矢印Aにて示す方向
に、用紙載置板4を常に上方に付勢する押圧ばね5の付
勢力により、用紙載置板4は、各用紙10を介して給紙
ローラ7と圧接される。
【0045】つまり、用紙載置板4の上面に重積して載
置された複数内の用紙10の最上部に位置する用紙10
aは、用紙載置板4を常に上方に付勢する押圧ばね5の
付勢力によって、トレー本体11の上方であって、用紙
載置板4の上面の図1および図2において矢印Bにて示
す紙送り方向の下流側に位置する先端部近傍に配設され
た給紙ローラ7の外周面に圧接され、図2に示す用紙載
置状態とされる。
【0046】つぎに、用紙載置状態で給紙動作が開始さ
れると、制御指令に基づいて、図示しないステッピング
モータなどの駆動モータが駆動され、この駆動モータの
駆動力は、給紙ローラ7を図2において矢印Cに示すよ
うに時計方向に向かって回転を開始させ、用紙載置板4
の上面に載置されている用紙10は、摩擦搬送力Fμに
よって図2において矢印Bにて示す紙送り方向に搬送さ
れる。
【0047】この時、摩擦搬送力Fμによって、用紙載
置板4に重積された上部の複数の用紙10が搬送されよ
うとするが、図6に示すように、用紙載置板4に重積さ
れた最上部に位置する用紙10aに対しては、押圧ばね
5による圧接力Fおよび給紙ローラ7と用紙10との摩
擦力μfによる摩擦搬送力Fμfが加わり、用紙載置板
4に重積された最上部に位置する用紙10の下方に隣接
する用紙10bに対しては、押圧ばね5による圧接力F
および最上部に位置する用紙10aとその下方に隣接す
る用紙10bとの用紙10どうしの摩擦力μpによる摩
擦搬送力Fμpが加わることになる。
【0048】そして、ゴムローラなどにより形成された
給紙ローラ7と用紙10との摩擦力μfは、用紙10ど
うしの摩擦力μpより大きい(μf>μp)ので、最上
部に位置する用紙10aに対する摩擦搬送力Fμfは、
最上部に位置する用紙10aの下方に隣接する用紙10
bに対する摩擦搬送力Fμpより大きく(Fμf>Fμ
p)することができる。
【0049】また、用紙10に設けられた貫通孔13を
保持ピン14に嵌合することにより形成される保持ピン
14による用紙10を用紙載置板4上にとどめようとす
る摩擦搬送力Fμに抗する用紙保持力FSは、最上部に
位置する用紙10aに加わる摩擦搬送力Fμfより小さ
くされ、最上部に位置する用紙10aの下方に隣接する
用紙10bに対する摩擦搬送力Fμpより大きくされて
いるので(Fμf>FS>Fμp)、図6に想像線にて
示すように、最上部に位置する用紙10aのみが用紙保
持力FSに抗して下方に隣接する用紙10bから確実に
分離され、用紙送出口12を介して図示しない記録装置
の印字位置に向かって搬送される。この時、図3および
図4に示す用紙10A,10Bを用いた場合には用紙1
0A,10Bの後端縁は破断され、図5に示す用紙10
Cを用いた場合には用紙10Cの後端縁が破断されない
ようになっている。
【0050】すなわち、本実施例においては、用紙載置
板4に載置された最上部に位置する用紙10aに伝達さ
れる摩擦搬送力Fμfを、用紙10の貫通孔13に嵌合
した保持ピン14による用紙保持力FSより大きく設定
し、最上部に位置する用紙10aを介してその下方に隣
接する用紙10bに伝達される摩擦搬送力Fμpを用紙
保持力FSよりも小さくなるように設定することによ
り、最上部に位置する用紙10aのみをその下方に隣接
する用紙10bから確実に分離することができる。ま
た、保持ピン14による用紙保持力FSは、用紙10に
形成する貫通孔13および保持ピン14の大きさ、用紙
10に形成する貫通孔13の位置などにより容易に制御
することができる。
【0051】したがって、本実施例の給紙装置9に本実
施例の用紙10を用いることにより、従来と異なり、用
紙10の紙質、湿度、温度の影響に対するマージンを十
分にとることができ、重送やノンフィードの発生頻度を
大きく低減させ、長期間に亘り安定した用紙10の分離
機能および搬送機能を確実に保持させることができる。
そして、用途によっては用紙10に設けた貫通孔13を
ファイリングに用いることができるという副次的な効果
を奏することができる。
【0052】また、図4に示す用紙10Bを用いた場合
には、スリット15により、用紙保持力FSをより容易
に制御することができる。
【0053】さらにまた、図5に示す用紙10Cを用い
た場合には、貫通孔13と用紙10Cの後端縁とを接続
するようにしてスリット15Aが設けられているので、
用紙10Cの搬送時に用紙10Cの後端縁を破断するこ
とがないので、用紙10Cの後端縁を破断することにと
もなう用紙10Cの外観品質の低下を確実に防止するこ
とができる。
【0054】なお、本実施例の給紙装置9においては、
従来のテーパ方式と称される傾斜面8を用いた用紙分離
機構、または、爪分離方式と称される分離爪6を用いた
用紙分離機構と組み合わせてもよい。従来のテーパ方式
と称される傾斜面8を組み合わせた給紙装置9Aを図7
および図8に例示する。この場合のトレー本体11Aに
は、用紙送出口10を設けなくてもよい。
【0055】さらに、本発明は、前記各実施例に限定さ
れるものではなく、必要に応じて変更することができ
る。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明の給紙装置に
本発明の用紙を用いることにより、特殊構成の重ね用紙
であっても用紙の紙質、湿度、温度の影響に対するマー
ジンを十分にとることができるとともに、重送やノンフ
ィードの可能性を大きく減少させ、長期間に亘り安定し
た用紙の分離機能および搬送機能を確実に保持させるこ
とができるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給紙装置の一実施例の要部を示す
斜視図
【図2】本発明に係る給紙装置の一実施例の用紙載置状
態を示す縦断面図
【図3】本発明に係る給紙装置に用いる用紙の第1実施
例の要部を示す斜視図
【図4】本発明に係る給紙装置に用いる用紙の第2実施
例の要部を示す斜視図
【図5】本発明に係る給紙装置に用いる用紙の第3実施
例の要部を示す斜視図
【図6】本発明に係る給紙装置による本発明に係る給紙
装置に用いる用紙の用紙分離状態を説明する説明図
【図7】本発明に係る給紙装置を従来の傾斜面を用いた
用紙分離機構と組み合わせた本発明の変形例の要部を示
す図1と同様の図
【図8】本発明に係る給紙装置を従来の傾斜面を用いた
用紙分離機構と組み合わせた本発明の変形例の要部を示
す図2と同様の図
【図9】従来の分離爪を用いた用紙分離機構を有する給
紙装置の要部を示す斜視図
【図10】従来の分離爪を用いた用紙分離機構を有する
給紙装置の用紙載置状態を示す縦断面図
【図11】従来の傾斜面を用いた用紙分離機構を有する
給紙装置の要部を示す斜視図
【図12】従来の傾斜面を用いた用紙分離機構を有する
給紙装置の用紙載置状態を示す縦断面図
【符号の説明】
4 用紙載置板 5 押圧ばね 7 給紙ローラ 9、9A 給紙装置 10、10A、10B、10C 用紙 10a (最上部に位置する)用紙 10b (最上部に位置する用紙の下方に隣接する)用
紙 13 貫通孔 14 保持ピン 15、15A スリット 20 下用紙 22 上用紙 A (押圧ばねによる用紙載置板の)付勢方向 B 紙送り方向 F (押圧ばねによる)圧接力 Fμ 用紙摩擦搬送力 Fμf (最上部に位置する用紙に対する)摩擦搬送力 Fμp (最上部に位置する用紙の下方に隣接する用紙
に対する)摩擦搬送力 μf (給紙ローラと用紙との)摩擦力 μp (用紙どうしの)摩擦力 FS 用紙保持力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 克俊 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 野村 祐夫 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 其田 雄幸 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が開放されたトレー本体の内部に、
    下用紙の印字面に対向するようにしてこの下用紙に上用
    紙を剥離可能に貼着して1組とした用紙を複数組重積し
    て載置するための用紙載置板を上下移動自在に配設し、
    このトレー本体の上方であって前記用紙載置板の先端部
    近傍に前記用紙載置板に載置された用紙の最上部に位置
    する用紙を送出する回転駆動される給紙ローラを配設し
    てなる給紙装置であって、前記用紙載置板の後端部近傍
    に前記用紙載置板に載置された用紙を前記用紙載置板に
    保持し得る保持ピンを突設するとともに、前記用紙載置
    板に載置された最上部に位置する用紙に対する摩擦搬送
    力を前記保持ピンによる用紙保持力より大きく設定し、
    最上部に位置する前記用紙を介してその下方に隣接する
    用紙に伝達される摩擦搬送力を前記保持ピンによる用紙
    保持力よりも小さくなるように設定したことを特徴とす
    る給紙装置。
  2. 【請求項2】 下用紙の印字面に対向するようにしてこ
    の下用紙に上用紙を剥離可能に貼着するとともに、前記
    保持ピンが嵌合される貫通孔を有することを特徴とする
    請求項1に記載の給紙装置に用いる用紙。
  3. 【請求項3】 基端が前記貫通孔に接続され、先端が前
    記貫通孔より紙送り方向の上流側に位置するように形成
    されたスリットを設けたことを特徴とする請求項2に記
    載の給紙装置に用いる用紙。
  4. 【請求項4】 前記スリットの先端を前記用紙の紙送り
    方向の上流側に位置する用紙の後端縁に接続したことを
    特徴とする請求項3に記載の給紙装置に用いる用紙。
JP5902195A 1995-03-17 1995-03-17 給紙装置および該給紙装置に用いる用紙 Withdrawn JPH08259022A (ja)

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