JPH08257732A - 成形型および成形型を用いた鋳造方法 - Google Patents
成形型および成形型を用いた鋳造方法Info
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- JPH08257732A JPH08257732A JP6096795A JP6096795A JPH08257732A JP H08257732 A JPH08257732 A JP H08257732A JP 6096795 A JP6096795 A JP 6096795A JP 6096795 A JP6096795 A JP 6096795A JP H08257732 A JPH08257732 A JP H08257732A
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- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2201/00—Metals
- F05C2201/02—Light metals
- F05C2201/021—Aluminium
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- Mold Materials And Core Materials (AREA)
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋳造時に成形型により鋳造品の外面を容易に
成形することができるとともに、鋳造品から成形型を容
易に取除くこと。 【構成】 可動金型12のキャビティ15内面に、鋳造
品40の外面成形用の成形型20が装着される。固定金
型11と可動金型12とが密着し、キャビティ15内に
溶融アルミニウムが充てんされる。次に溶融アルミニウ
ムが固定金型11および可動金型12により冷却され
て、アルミニウム鋳造品40が形成される。この場合、
鋳造品40の外面は成形型20により成形される。成形
型20は、その後溶融塩中の塩浴処理により鋳造品40
から除去される。
成形することができるとともに、鋳造品から成形型を容
易に取除くこと。 【構成】 可動金型12のキャビティ15内面に、鋳造
品40の外面成形用の成形型20が装着される。固定金
型11と可動金型12とが密着し、キャビティ15内に
溶融アルミニウムが充てんされる。次に溶融アルミニウ
ムが固定金型11および可動金型12により冷却され
て、アルミニウム鋳造品40が形成される。この場合、
鋳造品40の外面は成形型20により成形される。成形
型20は、その後溶融塩中の塩浴処理により鋳造品40
から除去される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形型、および成形型
を用いた鋳造方法に関する。
を用いた鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にダイカスト鋳造法等を用いてアル
ミニウム鋳造品を作成する際、金型内に溶融アルミニウ
ムを注入しているが、この場合アルミニウム鋳造品の外
面形状は金型のキャビティ内面により成形される。アル
ミニウム鋳造品の外面形状が平坦面であったり、単純な
形状の場合、金型のキャビティ内面により容易にアルミ
ニウム鋳造品の外面形状を成形することができる。
ミニウム鋳造品を作成する際、金型内に溶融アルミニウ
ムを注入しているが、この場合アルミニウム鋳造品の外
面形状は金型のキャビティ内面により成形される。アル
ミニウム鋳造品の外面形状が平坦面であったり、単純な
形状の場合、金型のキャビティ内面により容易にアルミ
ニウム鋳造品の外面形状を成形することができる。
【0003】また、アルミニウム鋳造品の外面形状に所
定の形状をもたせる場合は、キャビティ内面の形状を鋳
造品の外形に合わせて形成している。
定の形状をもたせる場合は、キャビティ内面の形状を鋳
造品の外形に合わせて形成している。
【0004】従来、アルミニウム鋳造品の外面を更に複
雑な形状に仕上げたい場合は、一度金型によりアルミニ
ウム鋳造品を鋳造した後、アルミニウム鋳造品の外面を
研削加工または切削加工して所望の外面形状に仕上げて
いる。
雑な形状に仕上げたい場合は、一度金型によりアルミニ
ウム鋳造品を鋳造した後、アルミニウム鋳造品の外面を
研削加工または切削加工して所望の外面形状に仕上げて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ニウム鋳造品に対して研削加工したり切削加工する場
合、その分工程が増えて作業効率が低下する。また研削
加工または切削加工によっても所望の外面形状を得るこ
とがむずかしい場合がある。
ニウム鋳造品に対して研削加工したり切削加工する場
合、その分工程が増えて作業効率が低下する。また研削
加工または切削加工によっても所望の外面形状を得るこ
とがむずかしい場合がある。
【0006】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、所望の外面形状を有する鋳造品を研削加工
または切削加工することなく容易かつ簡単に鋳造するこ
とができる成形型、および成形型を用いた鋳造方法を提
供することを目的とする。
ものであり、所望の外面形状を有する鋳造品を研削加工
または切削加工することなく容易かつ簡単に鋳造するこ
とができる成形型、および成形型を用いた鋳造方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
鋳造金型のキャビティ内面のうち、少なくとも一部に装
着され、鋳造金型により鋳造される鋳造品の外面を成形
する外面成形用の成形型であって、この成形型は合成樹
脂を含むことを特徴とする成形型である。
鋳造金型のキャビティ内面のうち、少なくとも一部に装
着され、鋳造金型により鋳造される鋳造品の外面を成形
する外面成形用の成形型であって、この成形型は合成樹
脂を含むことを特徴とする成形型である。
【0008】請求項8記載の発明は、鋳造金型キャビテ
ィ内面に、有機材料を含む外面成形用の成形型を装着す
る工程と、鋳造金型のキャビティ内に溶融金属を注入し
て鋳造品を成形する工程と、金型から鋳造品と成形型と
を取り出す工程と、鋳造品と成形型とを溶融塩中で塩浴
処理して、成形型の有機材料をスラッジ状無機物とガス
とに分解する工程と、を備えたことを特徴とする外面成
形用の成形型を用いた鋳造方法である。
ィ内面に、有機材料を含む外面成形用の成形型を装着す
る工程と、鋳造金型のキャビティ内に溶融金属を注入し
て鋳造品を成形する工程と、金型から鋳造品と成形型と
を取り出す工程と、鋳造品と成形型とを溶融塩中で塩浴
処理して、成形型の有機材料をスラッジ状無機物とガス
とに分解する工程と、を備えたことを特徴とする外面成
形用の成形型を用いた鋳造方法である。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によれば、鋳造金型のキャ
ビティ内面に外面成形用の成形型を装着し、キャビティ
内に溶融金属を充てんして鋳造品を得る。この場合、鋳
造品の外面は成形型により形成される。次に鋳造品およ
び成形型を鋳造金型から取り出し、鋳造品から成形型を
除去する。
ビティ内面に外面成形用の成形型を装着し、キャビティ
内に溶融金属を充てんして鋳造品を得る。この場合、鋳
造品の外面は成形型により形成される。次に鋳造品およ
び成形型を鋳造金型から取り出し、鋳造品から成形型を
除去する。
【0010】請求項8記載の発明によれば、鋳造金型の
キャビティ内面に有機材料を含む外面成形用の成形型を
装着し、キャビティ内に溶融金属を充てんして鋳造品を
成形する。この場合、鋳造品の外面は成形型により形成
される。金型から鋳造品と成形型とを取り出し、溶融塩
中で塩浴処理して成形型の有機材料をステッジ状無機物
とガスとに分解して、鋳造品から成形型を取り除く。
キャビティ内面に有機材料を含む外面成形用の成形型を
装着し、キャビティ内に溶融金属を充てんして鋳造品を
成形する。この場合、鋳造品の外面は成形型により形成
される。金型から鋳造品と成形型とを取り出し、溶融塩
中で塩浴処理して成形型の有機材料をステッジ状無機物
とガスとに分解して、鋳造品から成形型を取り除く。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1乃至図5は本発明の一実施例を示す図であ
る。
する。図1乃至図5は本発明の一実施例を示す図であ
る。
【0012】まず、図1乃至図3によりアルミダイカス
ト鋳造装置の概略を説明する。図1乃至図3に示すよう
に、アルミダイカスト鋳造装置は固定金型11と、固定
金型11に対して可動自在に配設された可動金型12と
を備え、可動金型12にキャビティ15が形成されてい
る。また固定金型11は、可動金型12内のキャビティ
15を密封するようになっている。
ト鋳造装置の概略を説明する。図1乃至図3に示すよう
に、アルミダイカスト鋳造装置は固定金型11と、固定
金型11に対して可動自在に配設された可動金型12と
を備え、可動金型12にキャビティ15が形成されてい
る。また固定金型11は、可動金型12内のキャビティ
15を密封するようになっている。
【0013】また、固定金型11には、キャビティ15
に連通するゲート18が設けられ、さらにゲート18に
は溶融アルミニウム用の投入口を有する導入路18aが
連通している。
に連通するゲート18が設けられ、さらにゲート18に
は溶融アルミニウム用の投入口を有する導入路18aが
連通している。
【0014】また固定金型11には、可動金型12のキ
ャビティ15内に突出する金属中子13が設けられ、こ
の金属中子13により後述するアルミニウム鋳造品40
(図4参照)の空間43が成形される。なお、固定金型
11、可動金型12、および金属中子13は、いずれも
鋼鉄製となっている。
ャビティ15内に突出する金属中子13が設けられ、こ
の金属中子13により後述するアルミニウム鋳造品40
(図4参照)の空間43が成形される。なお、固定金型
11、可動金型12、および金属中子13は、いずれも
鋼鉄製となっている。
【0015】また可動金型12のキャビティ15内に
は、アルミニウム鋳造品40の外面を成形する外面成形
用の成形金型20が嵌込まれている。可動金型12のキ
ャビティ15は、固定金型17からみて円筒状となって
おり、成形型20はキャビティ15の円筒形状に対応し
て略円筒状となっている。
は、アルミニウム鋳造品40の外面を成形する外面成形
用の成形金型20が嵌込まれている。可動金型12のキ
ャビティ15は、固定金型17からみて円筒状となって
おり、成形型20はキャビティ15の円筒形状に対応し
て略円筒状となっている。
【0016】次に成形型20の材質について説明する。
成形型20は粉状黒鉛と、この粉状黒鉛を接着する接着
機能を有する有機材料とからなっている。このうち粉状
黒鉛を接着する有機材料としては、フェノール樹脂、尿
素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリ
コン樹脂等の熱硬化性合成樹脂が用いられる。
成形型20は粉状黒鉛と、この粉状黒鉛を接着する接着
機能を有する有機材料とからなっている。このうち粉状
黒鉛を接着する有機材料としては、フェノール樹脂、尿
素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリ
コン樹脂等の熱硬化性合成樹脂が用いられる。
【0017】このような熱硬化性合成樹脂は、一般に初
期的な線状高分子を作っておき、ある温度をかけるとさ
らに分子間に結合を生じる(架橋)ものである。その結
果として、三次元(立体的)網状結合を生じて分子量を
増大させ、再び加熱しても軟化しない性質のものとな
る。
期的な線状高分子を作っておき、ある温度をかけるとさ
らに分子間に結合を生じる(架橋)ものである。その結
果として、三次元(立体的)網状結合を生じて分子量を
増大させ、再び加熱しても軟化しない性質のものとな
る。
【0018】ところで、粉状黒鉛と熱硬化性合成樹脂と
の重量比率は、90:10〜10:90となっている。
の重量比率は、90:10〜10:90となっている。
【0019】その他、粉状黒鉛を接着する有機材料とし
て、ポリカーボネート等の熱可塑性合成樹脂を用いても
よく、また澱粉、のり等の天然接着剤を用いてもよい。
て、ポリカーボネート等の熱可塑性合成樹脂を用いても
よく、また澱粉、のり等の天然接着剤を用いてもよい。
【0020】また粉状黒鉛は六方晶系材料で、かつ硬度
1、5、比重2、2となっている。黒鉛は優れた耐熱性
を有するとともに、その結晶構造から優れた潤滑性(剥
離性)を有する。また黒鉛は高温において機械的強度が
大きくなっており、無機溶剤または有機溶剤のいずれに
も溶けない特性を有している。
1、5、比重2、2となっている。黒鉛は優れた耐熱性
を有するとともに、その結晶構造から優れた潤滑性(剥
離性)を有する。また黒鉛は高温において機械的強度が
大きくなっており、無機溶剤または有機溶剤のいずれに
も溶けない特性を有している。
【0021】図1に示すように、成形型20の内面に
は、アルミウニム鋳造品40とは異質の金属材料、例え
ば鋼材からなる鋼製リング70が予め嵌め込まれてい
る。鋼製リング70は断面U字状をなし、成形型20の
内面に円周状に嵌め込まれている。アルミニウム鋳造品
40がピストン内燃機関のピストンに用いられる場合、
鋼製リング70はピストンのリング溝を形成する。
は、アルミウニム鋳造品40とは異質の金属材料、例え
ば鋼材からなる鋼製リング70が予め嵌め込まれてい
る。鋼製リング70は断面U字状をなし、成形型20の
内面に円周状に嵌め込まれている。アルミニウム鋳造品
40がピストン内燃機関のピストンに用いられる場合、
鋼製リング70はピストンのリング溝を形成する。
【0022】また、図1に示すように、成形型20の外
面には、円筒状のガス抜き穴71が複数設けられてい
る。このガス抜き穴71は、鋳造時に成形型20から発
生するガスを流出させるためのものであり、各ガス抜き
穴71は成形型20の外面から成形型20の中心に向っ
て半径方向に延びている。また可動型12にはガス抜き
穴71に対応して、成形型20からのガスを外方へ導く
ガス抜き口75が形成されている。
面には、円筒状のガス抜き穴71が複数設けられてい
る。このガス抜き穴71は、鋳造時に成形型20から発
生するガスを流出させるためのものであり、各ガス抜き
穴71は成形型20の外面から成形型20の中心に向っ
て半径方向に延びている。また可動型12にはガス抜き
穴71に対応して、成形型20からのガスを外方へ導く
ガス抜き口75が形成されている。
【0023】また成形型20の一部のガス抜き穴71に
は、その底部に金属充てん材72が挿着され、この金属
製充てん材72により成形型20の補強が図られてい
る。さらに他のガス抜き穴71には、低融点金属または
低融点樹脂からなる溶融性充てん材73が装着され、こ
の溶融性充てん材73により成形型20の補強が図られ
ている。溶融性充てん材73は、鋳造時に成形型20が
加熱されると成形型20からの熱により溶融し、ガス抜
き口75から外方へ流出するようになっている。
は、その底部に金属充てん材72が挿着され、この金属
製充てん材72により成形型20の補強が図られてい
る。さらに他のガス抜き穴71には、低融点金属または
低融点樹脂からなる溶融性充てん材73が装着され、こ
の溶融性充てん材73により成形型20の補強が図られ
ている。溶融性充てん材73は、鋳造時に成形型20が
加熱されると成形型20からの熱により溶融し、ガス抜
き口75から外方へ流出するようになっている。
【0024】次にこのような成形型を用いた鋳造方法に
ついて説明する。まず、図1に示すように可動金型12
のキャビティ15内に成形型20が嵌込まれ、次に固定
金型11に対して可動金型12が接近し、可動金型12
のキャビティ15が固定金型11により密封される(図
2)。この場合、キャビティ15内に固定金型11から
金属中子13が突出する。次に導入路18aおよびゲー
ト18を経て溶融アルミニウム85が、キャビティ15
内に充てんされる(図3)。キャビティ15内に充てん
された溶融アルミニウム85は、固定金型11および可
動金型12により急速に冷却され、このような鋳造方法
によりアルミニウム鋳造品40が成形される。この場
合、アルミニウム鋳造品40の外面形状は、成形型20
の内面形状により形成される。
ついて説明する。まず、図1に示すように可動金型12
のキャビティ15内に成形型20が嵌込まれ、次に固定
金型11に対して可動金型12が接近し、可動金型12
のキャビティ15が固定金型11により密封される(図
2)。この場合、キャビティ15内に固定金型11から
金属中子13が突出する。次に導入路18aおよびゲー
ト18を経て溶融アルミニウム85が、キャビティ15
内に充てんされる(図3)。キャビティ15内に充てん
された溶融アルミニウム85は、固定金型11および可
動金型12により急速に冷却され、このような鋳造方法
によりアルミニウム鋳造品40が成形される。この場
合、アルミニウム鋳造品40の外面形状は、成形型20
の内面形状により形成される。
【0025】ところで鋳造中、溶融アルミニウム85か
ら成形型20側へも伝熱が行われる。成形型20が粉状
黒鉛と熱硬化性合成樹脂からなる場合、熱硬化性合成樹
脂は加熱により、より硬化するので、成形型20が鋳造
時に軟化したり溶融することはない。
ら成形型20側へも伝熱が行われる。成形型20が粉状
黒鉛と熱硬化性合成樹脂からなる場合、熱硬化性合成樹
脂は加熱により、より硬化するので、成形型20が鋳造
時に軟化したり溶融することはない。
【0026】但し、熱硬化性合成樹脂を含む成形型20
は急激な加熱によりガスを発生させるが、成形型20か
らの発生ガスは成形型20のガス抜き穴71からガス抜
き口75を経て外方へ排出される。また成形型20の加
熱により、ガス抜き穴71中の溶融性充てん材73がガ
ス抜き口75を経て外方へ流出する。その後、溶融性充
てん材73が流出したガス抜き穴71からも、成形型2
0の発生ガスがガス抜き口75を経て外方へ流出する。
は急激な加熱によりガスを発生させるが、成形型20か
らの発生ガスは成形型20のガス抜き穴71からガス抜
き口75を経て外方へ排出される。また成形型20の加
熱により、ガス抜き穴71中の溶融性充てん材73がガ
ス抜き口75を経て外方へ流出する。その後、溶融性充
てん材73が流出したガス抜き穴71からも、成形型2
0の発生ガスがガス抜き口75を経て外方へ流出する。
【0027】上述のように、熱硬化性樹脂の代わりに熱
可塑性樹脂を用いてもよい。この場合、成形型20は粉
状黒鉛と熱可塑性合成樹脂とからなるが、粉状黒鉛と熱
可塑性合成樹脂とからなる成形型20の熱伝導度は、鋼
鉄製の固定金型11および可動金型12に比較すると、
きわめて小さいので、溶融アルミニウムから成形型20
への伝熱量はきわめて小さくなる。このため成形型20
が鋳造時に軟化したり、溶融することはない。但し、熱
可塑性合成樹脂を含む成形型20からガスが発生する
が、このガスはガス抜き穴71からガス抜き口75を経
て外方へ流出する。またガス抜き穴71中の溶融性充て
ん材73がガス抜き口75を経て外方へ流出した後、溶
融性充てん材73が流出したガス抜き穴71からも成形
型の発生ガスがガス抜き口75を経て外方へ流出する。
可塑性樹脂を用いてもよい。この場合、成形型20は粉
状黒鉛と熱可塑性合成樹脂とからなるが、粉状黒鉛と熱
可塑性合成樹脂とからなる成形型20の熱伝導度は、鋼
鉄製の固定金型11および可動金型12に比較すると、
きわめて小さいので、溶融アルミニウムから成形型20
への伝熱量はきわめて小さくなる。このため成形型20
が鋳造時に軟化したり、溶融することはない。但し、熱
可塑性合成樹脂を含む成形型20からガスが発生する
が、このガスはガス抜き穴71からガス抜き口75を経
て外方へ流出する。またガス抜き穴71中の溶融性充て
ん材73がガス抜き口75を経て外方へ流出した後、溶
融性充てん材73が流出したガス抜き穴71からも成形
型の発生ガスがガス抜き口75を経て外方へ流出する。
【0028】次に固定金型11から可動金型12を引離
し、可動金型11に形成されたキャビティ15からアル
ミニウム鋳造品40を成形型20とともに取り出す。
し、可動金型11に形成されたキャビティ15からアル
ミニウム鋳造品40を成形型20とともに取り出す。
【0029】この場合、成形型20は黒鉛成分によって
優れた潤滑性と剥離性を有するので、キャビティ15か
らアルミニウム鋳造品40とともに成形型20を容易か
つ簡単に取出すことができ、キャビティ15内に成形型
20が一部付着したりこびり付くことはない。
優れた潤滑性と剥離性を有するので、キャビティ15か
らアルミニウム鋳造品40とともに成形型20を容易か
つ簡単に取出すことができ、キャビティ15内に成形型
20が一部付着したりこびり付くことはない。
【0030】次に図5に示すように、アルミニウム鋳造
品40および成形型20が、槽80a内に収納された溶
融塩80中で塩浴処理される。そしてこの溶融塩80中
での塩浴処理性によって、成形型20のうち、熱硬化性
合成樹脂、熱可塑性合成樹脂または天然接着剤等の粉末
黒鉛同志を接着する有機材料が分解される。
品40および成形型20が、槽80a内に収納された溶
融塩80中で塩浴処理される。そしてこの溶融塩80中
での塩浴処理性によって、成形型20のうち、熱硬化性
合成樹脂、熱可塑性合成樹脂または天然接着剤等の粉末
黒鉛同志を接着する有機材料が分解される。
【0031】溶融塩80としては、例えば米国コリーン
(KOLENE)社のアルカリ系ソルト(商品名DGS、N
o.4、No.5、またはNo.10)が用いられる。
(KOLENE)社のアルカリ系ソルト(商品名DGS、N
o.4、No.5、またはNo.10)が用いられる。
【0032】このようなアルカリ系ソルトは、所定温度
まで加熱されて液状となる。そして液状のアルカリ系ソ
ルト中での塩浴処理によって、成形型20のうち熱硬化
性合成樹脂、熱可塑性合成樹脂または天然接着剤等の有
機材料が酸化作用を受け炭酸ガスと、Na2 CO3 を主
成分とするスラッジとなる。このうち炭酸ガスは溶融塩
80から外方に放出され、スラッジは槽80aの底に沈
殿する。同時に成形型20の粉状黒鉛は、槽80aの底
に沈殿する。
まで加熱されて液状となる。そして液状のアルカリ系ソ
ルト中での塩浴処理によって、成形型20のうち熱硬化
性合成樹脂、熱可塑性合成樹脂または天然接着剤等の有
機材料が酸化作用を受け炭酸ガスと、Na2 CO3 を主
成分とするスラッジとなる。このうち炭酸ガスは溶融塩
80から外方に放出され、スラッジは槽80aの底に沈
殿する。同時に成形型20の粉状黒鉛は、槽80aの底
に沈殿する。
【0033】槽80aの底に沈殿したスラッジおよび黒
鉛は、必要に応じて除去される。
鉛は、必要に応じて除去される。
【0034】塩浴処理の加熱条件および処理時間は、ア
ルカリ系ソルトの種類によって異なるが、加熱温度が3
80℃〜460℃で処理時間は数十秒であることが好ま
しい。
ルカリ系ソルトの種類によって異なるが、加熱温度が3
80℃〜460℃で処理時間は数十秒であることが好ま
しい。
【0035】このような溶融塩80における塩浴処理に
よって、アルミニウム鋳造品40から成形型20が除去
され、その後アルミニウム鋳造品40は槽80aから引
上げられる。次に、アルミニウム鋳造品40は、槽81
a内に収納された希硝酸81(濃度1%)中で後処理さ
れる。溶融塩80中の塩浴処理によってアルミニウム鋳
造品40表面に酸化被覆が生じるが、希硝酸81中での
処理によりアルミニウム鋳造品40表面の酸化被覆が除
去され、同時にアルミニウム鋳造品40表面が中和され
る。
よって、アルミニウム鋳造品40から成形型20が除去
され、その後アルミニウム鋳造品40は槽80aから引
上げられる。次に、アルミニウム鋳造品40は、槽81
a内に収納された希硝酸81(濃度1%)中で後処理さ
れる。溶融塩80中の塩浴処理によってアルミニウム鋳
造品40表面に酸化被覆が生じるが、希硝酸81中での
処理によりアルミニウム鋳造品40表面の酸化被覆が除
去され、同時にアルミニウム鋳造品40表面が中和され
る。
【0036】その後アルミニウム鋳造品40は、槽82
a内に収納された高温水82(80℃程度)によって洗
浄され、このようにして成形型20が完全に除去された
アルミニウム鋳造品40が得られる。この場合、アルミ
ニウム鋳造品40の外面には、鋼製リング70が嵌め込
まれている(図4)。
a内に収納された高温水82(80℃程度)によって洗
浄され、このようにして成形型20が完全に除去された
アルミニウム鋳造品40が得られる。この場合、アルミ
ニウム鋳造品40の外面には、鋼製リング70が嵌め込
まれている(図4)。
【0037】以上説明したように、本実施例によれば、
成形型20を用いてアルミニウム鋳造品40を鋳造した
後、固定金型11および可動金型12から鋳造品40お
よび成形型20を取り出し、その後鋳造品40および成
形型20を溶融塩80中で塩浴処理することにより鋳造
品40から成形型20を容易に除去することができる。
その後鋳造品40は、希硝酸81中で酸化処理された
後、高温水82中で洗浄される。このように、複雑な外
面形状を有する鋳造品40を容易かつ簡単に得ることが
できる。
成形型20を用いてアルミニウム鋳造品40を鋳造した
後、固定金型11および可動金型12から鋳造品40お
よび成形型20を取り出し、その後鋳造品40および成
形型20を溶融塩80中で塩浴処理することにより鋳造
品40から成形型20を容易に除去することができる。
その後鋳造品40は、希硝酸81中で酸化処理された
後、高温水82中で洗浄される。このように、複雑な外
面形状を有する鋳造品40を容易かつ簡単に得ることが
できる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、鋳造時に成形型により
鋳造品の外面を容易に形成することができる。その後、
鋳造品から成形型が取除かれ、このようにして、所望形
状の外面を有する鋳造品を容易に得ることができる。
鋳造品の外面を容易に形成することができる。その後、
鋳造品から成形型が取除かれ、このようにして、所望形
状の外面を有する鋳造品を容易に得ることができる。
【図1】可動金型のキャビティ内に成形型を装着した状
態を示す図。
態を示す図。
【図2】固定金型に可動金型を密着した状態を示す図。
【図3】可動金型のキャビティ内に溶融金属を充てんし
た状態を示す図。
た状態を示す図。
【図4】鋼製リングが嵌め込まれた鋳造品を示す図。
【図5】鋳造品から成形型を除去する処理工程を示す
図。
図。
11 固定金型 12 可動金型 13 金属中子 20 成形型 70 鋼製リング 71 ガス抜き穴 72 金属性充てん材 73 溶融性充てん材 75 ガス抜き口 80 溶融塩 81 希硝酸 82 水 85 溶融アルミニウム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22C 9/06 B22C 9/06 C Q
Claims (9)
- 【請求項1】鋳造金型のキャビティ内面のうち、少なく
とも一部に装着され、鋳造金型により鋳造される鋳造品
の外面を成形する外面成形用の成形型であって、この成
形型は合成樹脂を含むことを特徴とする成形型。 - 【請求項2】成形型の合成樹脂は熱硬化性樹脂であるこ
とを特徴とする請求項1記載の成形型。 - 【請求項3】成形型は更に黒鉛を含むことを特徴とする
請求項1記載の成形型。 - 【請求項4】成形型の外面にガス抜き穴を設け、鋳造時
に成形型から発生するガスをガス抜き穴から流出させる
ことを特徴とする請求項1記載の成形型。 - 【請求項5】ガス抜き穴底部に金属製充てん材を挿着し
て成形型の補強を図ることを特徴とする請求項4記載の
成形型。 - 【請求項6】ガス抜き穴内に鋳造時に成形型に発生する
熱により溶融する低融点金属又は熱可塑性樹脂からなる
溶融性充て材を挿着し、成形型の補強を図ることを特徴
とする請求項4記載の成形型。 - 【請求項7】成形型の内面に、鋳造品と異質の金属成形
品が予め嵌め込まれていることを特徴とする請求項1記
載の成形型。 - 【請求項8】鋳造金型キャビティ内面に、有機材料を含
む外面成形用の成形型を装着する工程と、 鋳造金型のキャビティ内に溶融金属を注入して鋳造品を
成形する工程と、 金型から鋳造品と成形型とを取り出す工程と、 鋳造品と成形型とを溶融塩中で塩浴処理して、成形型の
有機材料をスラッジ状無機物とガスとに分解する工程
と、 を備えたことを特徴とする外面成形用の成形型を用いた
鋳造方法。 - 【請求項9】塩浴処理の後に鋳造品を酸性溶液内で中和
する工程と、鋳造品を高温水中で洗浄する工程とを、更
に備えたことを特徴とする外面成形用の成形型を用いた
鋳造方法。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6096795A JPH08257732A (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 成形型および成形型を用いた鋳造方法 |
BR9503807A BR9503807A (pt) | 1994-08-30 | 1995-08-25 | Matriz de estampagem combinação de uma matriz de estampagem com uma matriz de fundição processo de fundição processo para produzir uma matriz de estampagem produto fundido macho processo para produzir um macho e pistão oco de aluminio para um motor de combustão interna |
US08/519,170 US5725044A (en) | 1994-08-30 | 1995-08-25 | Casting method using a forming die |
AU30344/95A AU692577B2 (en) | 1994-08-30 | 1995-08-29 | Forming die, casting method using the forming die, core, and casting method using the core |
CA002157152A CA2157152A1 (en) | 1994-08-30 | 1995-08-29 | Forming die, casting method using the forming die, core, and casting method using the core |
CN95116991A CN1131590A (zh) | 1994-08-30 | 1995-08-29 | 成型模,使用成型模的铸造方法,型芯及使用型芯的铸造方法 |
PL95310216A PL310216A1 (en) | 1994-08-30 | 1995-08-29 | Casting process as well as casting mould and core therefor |
KR1019950027489A KR960007060A (ko) | 1994-08-30 | 1995-08-30 | 성형다이, 코어 및 그것들을 이용한 주조방법 |
EP95113641A EP0699491A3 (en) | 1994-08-30 | 1995-08-30 | Forming tool, casting method using this forming tool, core and casting method using this core |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6096795A JPH08257732A (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 成形型および成形型を用いた鋳造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08257732A true JPH08257732A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13157703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6096795A Pending JPH08257732A (ja) | 1994-08-30 | 1995-03-20 | 成形型および成形型を用いた鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08257732A (ja) |
-
1995
- 1995-03-20 JP JP6096795A patent/JPH08257732A/ja active Pending
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