JPH0825654B2 - 媒体繰り出し機構およびそれを用いた媒体発行装置 - Google Patents

媒体繰り出し機構およびそれを用いた媒体発行装置

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JPH0825654B2
JPH0825654B2 JP2000340A JP34090A JPH0825654B2 JP H0825654 B2 JPH0825654 B2 JP H0825654B2 JP 2000340 A JP2000340 A JP 2000340A JP 34090 A JP34090 A JP 34090A JP H0825654 B2 JPH0825654 B2 JP H0825654B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は媒体発行装置に関し、特に媒体分離および搬
送用ローラの構造を改良した媒体繰り出し機構およびそ
れを用いた媒体発行装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の、この種の媒体発行装置としては、例えば、特
開昭63−47259号公報に開示された技術が知られてい
る。この技術は、媒体の分離機構部を表面にゴムを有す
るゲートで構成した装置であり、かつ、積層された媒体
の繰り出しだけでなく、複数個備えられているホッパ中
の、他の(上流側の)ホッパから繰り出された媒体の搬
送をも、一つのローラで行う如く構成されたものであっ
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術に示される媒体発行装置は、装置を構成
する部品点数は少なくて済むという利点はあるが、一枚
の媒体の発行が行われると、発行の際に通過する他のホ
ッパに積層されている媒体の位置が少しずつずれて、分
離機構部の方向に連れ出される現象が生ずる。この連れ
出された媒体の先端部が分離機構部のゲートの隙間に入
り込んでしまうと、次に別のホッパから発行された媒体
が上述の隙間を通過できなくなって、搬送不良をおこす
という問題があった。
これに対しては、媒体の発行時に、媒体が通過したホ
ッパでの積層媒体の連れ出しを元に戻すために、各ホッ
パのローラを逆回転させることが考えられる。しかし、
これでは、媒体の発行時に通過するホッパで、そのホッ
パ自身からの発行がなされる機会が少ない場合、その最
下層にある媒体の表面(下面)が、動作の度にローラで
何度もこすられる結果、媒体である用紙のケバ立ちが発
生する等の問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、従来の技術における上述の如き問題を
解消し、特に、複数のホッパを有する媒体発行装置にお
いて、媒体表面(下面)を傷つけることなく、各ホッパ
からの安定した媒体の繰り出しおよび搬送を実現可能な
媒体繰り出し機構およびそれを用いた媒体発行装置を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の媒体繰り出し機構
は、(イ)一方向回転伝達手段(ワンウェイクラッチ1
4)を介して取付けられた駆動軸13の回転に伴い一方向
に回転し、当接する媒体3を送り出す送り手段(送りロ
ーラ4)と、駆動軸13に固定され、この駆動軸13の逆方
向の回転に伴い、送りローラ4が送り出した媒体31Aに
より途中まで連れ出された媒体31Bを、少なくとも元の
位置まで戻すのに十分な、かつ、送りローラ4の一動作
での媒体搬送量よりも小さな搬送量で、送り戻す戻し手
段(戻しローラ12)とを少なくとも有することを特徴と
する。
また、(ロ)上記(イ)に記載の媒体繰り出し機構に
おいて、送りローラ4および戻しローラ12のそれぞれ
は、扇型の断面形状を有し、この扇形の円周部を媒体31
Aに当接させ、この媒体31Aを搬送することを特徴とす
る。
また、(ハ)上記(ロ)に記載の媒体繰り出し機構に
おいて、戻しローラ12の扇型の円周部の周長を、送りロ
ーラ4の扇型の円周部の周長より小さく形成することを
特徴とする。
また、(ニ)上記(イ)〜(ハ)のいずれかに記載の
媒体繰り出し機構において送りローラ4の媒体3との当
接面と、戻しローラ12の媒体3との当接面は、それぞれ
異なる摩擦係数の材質からなることを特徴とする。
また、(ホ)駆動軸13Bに固定され、この駆動軸13Bの
順回転に伴い当接する媒体31Aを送り出すと共に、逆回
転に伴い当接する媒体31Bを戻す搬送手段(送りローラ4
B)と、少なくとも駆動軸13Bの逆回転開始時、所定の時
間、媒体13を送りローラ4Bから解離させるリフトアップ
部材(リフト部材20B)とを有し、媒体31Bの戻し動作時
における送りローラ4Bと媒体31Bとの当接部分を、媒体3
1Aの送り出し動作時よりも短くすることを特徴とする。
また、(ヘ)上記(ホ)に記載の媒体繰り出し機構に
おいて、リフトアップ部材は、駆動軸13Bに回転自在に
取付けらた、回転半径が送りローラ4Bの回転半径より大
きい扇型形状の断面を有する扇型部材(リフト部材20
B)と、少なくとも駆動軸13Bの逆回転開始時の回転力
を、所定の時間だけ遅らせて、扇型部材に伝達する回転
伝達手段(溝21B,ピン22B)とからなることを特徴とす
る。
また、(ト)上記(ヘ)に記載の媒体繰り出し機構に
おいて、回転伝達手段は、送りローラ4Bに設けられた係
合ピン22Bと、この係合ピン22Bが係合する扇型部材(リ
フト部材20B)に設けられた係合溝21Bからなることを特
徴とする。
また、(チ)上記(ヘ)に記載の媒体繰り出し機構に
おいて、回転伝達手段は、駆動軸13Bに設けられた係合
ピン23Bと、この係合ピン23Bが係合する扇型部材(リフ
ト部材20B)に設けられたカム24からなることを特徴と
する。
また、本発明の媒体発行装置は、(リ)媒体3A〜3Cを
積層して収納する複数のホッパ10A〜10Cを、媒体3A〜3C
の搬送方向に多段に配設してなる媒体発行装置であっ
て、各ホッパ10A〜10Cからの媒体3A〜3Cの繰り出し動作
と、他ホッパ10A〜10Cから繰り出されてきた媒体3A〜3C
の通過搬送動作とを行なう手段(送りローラ4A〜4C,戻
しローラ12A〜12C,駆動軸13A〜13C)に、上記(イ)か
ら(ト)のいずれかに記載の媒体繰り出し機構を用いる
ことを特徴とする。
〔作用〕
この種の媒体発行装置においては、送りローラおよび
戻しローラは、その同一の駆動軸の回転により回転し、
扇形断面の円弧部と媒体との摩擦によって、媒体を所定
方向に搬送する。この場合、送りローラにより搬送は、
本来の搬送で、所定の搬送力が必要であり、このため、
媒体との摩擦の大きい材質であること、所定量送るため
の周長があること等が必要である。これに対して、戻し
ローラは、連れ出された媒体の連れ出し量のみを逆方向
に搬送するのみであり、上述の媒体の本来の搬送量に比
べれば小さな量である。
従来は、前述の如く、媒体発行後、連れ出された媒体
を元の位置に戻すために駆動軸を逆転させる場合、送り
ローラをも逆転させると、送りローラの円弧周長は長い
ため、連れ出された媒体が元に戻った後も送りローラが
媒体に接触して回転して、媒体との間でスリップが生
じ、かつ、送りローラの摩擦係数が大きいため、媒体表
面(下面)を傷つけることになっていた。
本発明に係る媒体発行装置においては、媒体繰り出し
手段(送りローラ)は媒体の本来の搬送のみに関与し、
駆動軸の戻し方向(逆回転時)には、送りローラは全く
回転しないか、回転しても一時期のみしか、媒体に接触
しない。これにより、連れ出された媒体の引き戻し時
に、送りローラにより媒体表面(下面)を傷つけること
はない。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は、本発明の第1の実施例を示す。複数の媒体
収納ホッパを有する媒体発行装置の一部断面側面図であ
る。本実施例は、ホッパが10A〜10Cの三個備えられてい
る例を示している。図において、1は全体を支持する主
構造部、2A〜2CはL字状の搬送ガイドであり、その下部
水平部は搬送ガイド9A〜9Cとともに、上記主構造部1と
で搬送路を形成している。また、3A〜3Cは上述のホッパ
10A〜10C内、搬送ガイド2A〜2Cおよび9A〜9Cの上に積層
・セットされている媒体を示しており、その上部には、
媒体3A〜3Cを下方に押圧するウェイト8A〜8Cが備えられ
ている。
それぞれのホッパ10A〜10Cの下部には、以下に詳述す
る如き、断面が扇形をした戻しローラ4A〜4Cと、断面が
同様に扇型をした戻しローラ12A〜12Cとが、駆動軸13A
〜13Cに取付られて配置されている。また、送りローラ4
A〜4Cと駆動軸13A〜13Cの間には、ワンウェイクラッチ1
4A〜14Cが嵌装されており、駆動軸13A〜13Cの正逆回転
に対して、送りローラ4A〜4Cは正方向(図に「ア」で示
す方向)にのみ回転可能に構成されている。なお、戻し
ローラ12A〜12Cは、駆動軸13A〜13Cに各二個(第2図参
照)が、駆動軸13A〜13Cに固定的に取付られている。
上記駆動軸13A〜13C,送りローラ4A〜4C,戻しローラ12
A〜12Cの詳細な構成を、第2図に示す。送りローラ4A〜
4Cの扇形断面の円弧周長は、ホッパ10A〜10Cから繰り出
される媒体、または、隣接するホッパから搬送されて来
る媒体を、搬送ローラ5A〜5Cまで搬送するに必要な長さ
となっている。また、戻しローラ12A〜12Cの扇形断面の
円弧周長は、後述する、連れ出された媒体を元に戻すの
に必要なだけの長さとなっている(第4図にPで示され
る長さである)。なお、送りローラ4A〜4Cは、例えば、
天然ゴムの如き摩擦係数の大きい材料で構成されてお
り、戻しローラ12A〜12Cは、例えば、発泡ポリウレタン
の如き、比較的摩擦係数の低い材料で構成されている。
以下、上述の如く構成された本実施例の媒体発行装置
の動作について、第1図〜第4図を用いて説明する。な
お、以下の説明においては、ホッパ10A内の媒体3Aが発
行される場合を例として説明する。
まず、媒体3Aを一枚だけ繰り出すために、送りローラ
4Aおよび戻しローラ12Aが駆動軸13Aの1回転により、矢
印「ア」で示される方向に1回転する。上方からウェイ
ト8Aにより押圧されている媒体3Aは、送りローラ4Aとウ
ェイト8Aに挟まれる形となり、ここで、送りローラ4Aと
最下部媒体31Aとの摩擦係数μは、最下部媒体31Aとそ
の上の媒体との摩擦係数μより大となるように構成さ
れていることから、最下部媒体31Aだけが、矢印「ウ」
方向に送られる。
そして、最下部媒体31Aは、第1ゲート6Aおよび第2
ゲート7Aから成る分離機構部を通過して、搬送ローラ対
5Aにより更に搬送され、次のホッパ10Bに入る。次のホ
ッパ10Bには、媒体3Bが積層されているが、同ホッパ10B
の送りローラ4Bおよび戻しローラ12Bは、扇形の切欠き
部が上方にある状態で停止していて、最下部媒体31Bと
の間に隙間ができているため、前段のホッパ10Aから送
られて来た媒体31Aは、この隙間に入り込む。
そして、前述の繰り出しの際と同様に、今度は送りロ
ーラ4Bおよび戻しローラ12Bが矢印「ア」方向に1回転
して、媒体31Aだけを、次のホッパ10Cに送り込む。この
ようにして、媒体31Aが順番に、ホッパ10B,ホッパ10Cを
通過して、最終搬送路,発行口(いずれも図示されてい
ない)を経て、発行されることになる。
ここで、自ホッパでは媒体発行を行わず、前段のホッ
パから送られて来た媒体の搬送のみを行う中形搬送につ
いて、ホッパ10Bを例に説明する。第3図は、ホッパ10B
を拡大して示す図である。前述の如く、前段のホッパか
ら搬送媒体31Aが送り込まれると、送りローラ4Bおよび
戻しローラ12Bが矢印「ア」方向に1回転して、これを
次段のホッパ10Cに送り込もうとするが、この際、ホッ
パ10Bの最下部媒体31Bや、その上の32B,33Bも搬送媒体3
1Aとの接触により、わずかながら、前方に連れ出され
る。
そして、これが繰り返されて、媒体31Bや32Bまたは33
Bが、分離機構部の第1ゲート6Bの下へ到達(第3図に
破線で示す状態)してしまうと、媒体の前述の搬送隙間
を塞ぐことになり、前段のホッパ10Aから搬送されて来
た媒体31Aの搬送の妨げとなり、ジャム等の搬送不良が
生ずる。
このため、これを回避するために、第4図に示す如
く、ホッパ10Bを搬送媒体が通過する度に、駆動軸13Bを
逆回転(図の「イ」方向)させる。これにより、戻しロ
ーラ12Bは図の「イ」方向に回転するが、前述の如く、
送りローラ4Bにはワンウェイクラッチが嵌装されている
ため、送りローラ4Bは回転せず、戻しローラ12Bの扇形
の円弧周長(これは、前述の如く連れ出し量に対応して
いるに対応して、連れ出された媒体31Bや32Bまたは33B
を、元に戻す作用を行う。
なお、この場合、媒体の連れ出し量(第4図P)にバ
ラツキが生じて、戻しローラ12Bの周長に相当する長さ
より少なくなった場合には、連れ出された媒体31Bや32B
または33Bを、元に戻した後に、多少のスリップが生ず
る場合があるが、前述の如く、戻しローラ12Bは摩擦係
数が比較的低い材料で構成されているため、媒体31Bの
損傷を防止することができる。
上記実施例によれば、送りローラは媒体の本来の搬送
のみに関与し、駆動軸の逆回転時には全く回転しないの
で、連れ出された媒体の引き戻し時に、送りローラによ
り媒体表面(下面)を傷つけることはない。
次に、本発明の第二の実施例を示す。この実施例も、
複数の媒体収納ホッパを有する媒体発行装置に関するも
のであり、第5図(a)〜(d)に、その一部断面側面
図を示す。本実施例においては、駆動軸13Bには、前述
の実施例に示したと同様の(但し、ワンウェイクラッチ
14は有しない)送りローラ4Bおよび摩擦係数の小さい材
料で構成されたリフト部材20Bが設けられている。
リフト部材20Bは、送りローラ4Bの両側面に植設され
たピン22Bに係合する溝21Bを有し、また、駆動軸13Bと
は回動自在に係合している。リフト部材20Bの外周は、
送りローラ4Bよりやや大きな径の扇形となっている。上
記ピン22Bとこれに係合する溝21Bとの関係、および、送
りローラ4Bとリフト部材20Bの径の関係は、後述する如
く、駆動軸13Bが矢印「イ」方向に1回転したときに、
リフト部材20Bが媒体31Bを戻す量が、前述の連れ出し量
Pに等しくなるように構成されている。
次に、本実施例の動作を説明する。
第5図(a)は、待機時を示している。同図(b)は
媒体を搬送する場合を示しており、駆動軸13Bが矢印
「ア」方向に回転することにより、送りローラ4Bが回転
する。この場合、リフト部材20Bは、ピン22Bが溝21Bの
端部に達するまでは回転しないで、下方に位置している
ため、媒体31Aは送りローラ4Bのみに接触し、搬送され
る。
ピン22Bが溝21Bの端部に達すると、リフト部材20Bが
回転を開始し、送りローラ4Bの1回転により、第5図
(c)の状態になる。この状態においては、リフト部材
20Bが、媒体31Bを持ち上げた状態となっている。なお、
この間、リフト部材20Bは、媒体31Aおよび31Bと接触し
て回転するときがあるが、リフト部材20Bは摩擦係数の
小さい材料で構成されているので、媒体の搬送および媒
体表面の損傷等の影響はない。
媒体31Aの中継搬送で連れ出された最下部媒体31Bの連
れ出し量Pを元に戻すためには、第5図(c)の状態か
ら、駆動軸13Bを矢印「イ」方向に回転し、第5図
(a)の状態にする必要がある。この場合、第5図
(c)の状態から、同図(c)の状態までは、リフト部
材20Bにより媒体が持ち上げられているので、送りロー
ラ4Bが駆動軸13Bと同期して回転しても、送りローラ4B
は媒体31Bとは非接触であり、媒体31Bの引き戻し作用お
よび送りローラ4Bと媒体とのスリップはない。
第5図(d)の状態になった後は、送りローラ4Bと媒
体とが接触するので、前述の連れ出し量Pを元に戻す作
用が働く。従って、駆動軸13Bが、逆回転、すなわち、
矢印「イ」方向に回転するときは、摩擦係数の大きい送
りローラ4Bの一部分のみを用いて、前述の連れ出し量P
を元に戻す作用を行うので、媒体31Bとはスリップする
ことがなく、媒体表面を傷つけることもない。
上記実施例によれば、送りローラは媒体の本来の搬送
のみに関与し、駆動軸の逆回転時には一時期のみしか媒
体に接触しないので、連れ出された媒体の引き戻し時
に、送りローラにより媒体表面(下面)を傷つけること
はない。
次に、本発明の第三の実施例を示す。この実施例も、
複数の媒体収納ホッパを有する媒体発行装置に関するも
のであり、第6図に、その要部である送りローラと戻し
部材の斜視図を示す。本実施例においては、駆動軸13B
には、前述の実施例に示したと同様の、ワンウェイクラ
ッチ14は有しない送りローラ4Bおよび摩擦係数の小さい
材料で構成されたリフト部材20Bが設けられている。
リフト部材20Bは、駆動軸13Bの両側部に植設されたピ
ン23Bに係合するカム24Bを有し、後述する如く、駆動軸
13Bとは回動自在に係合している。リフト部材20Bの外周
は、送りローラ4Bよりやや大きな径の扇形となっている
ことは前述の実施例と同様である。上記ピン23Bとこれ
に係合するカム24Bとの関係、および、送りローラ4Bと
リフト部材20Bの径の関係は、前述の実施例の場合と同
様に、駆動軸13Bが矢印「イ」方向に1回転したとき
に、リフト部材20Bが媒体31Bを戻す量が、前述の連れ出
し量Pに等しくなるように構成されている。
次に、本実施例の動作を説明する。
第7図(a)〜(d)は、中継搬送時の動作、第8図
(a)〜(d)は、連れ出し量戻し時の動作を、それぞ
れ示している。まず、中継搬送時の動作は、以下の通り
である。
第7図(a)は待機時を示している。同図(b)およ
び(c)は、媒体を搬送する場合を示しており、駆動軸
13Bが矢印「ア」方向に回転することによって、送りロ
ーラ4Bが回転する。この場合、リフト部材20Bは、ピン2
3Bがカム24Bに係合するまでは回転しないで、下方に位
置し続けるため、媒体31Aは送りローラ4Bのみに接触し
て、搬送される。
ピン23Bがカム21Bに係合すると、リフト部材20Bが回
転を開始し、送りローラ4Bの1回転により、第7図
(d)の状態になる。この状態においては、リフト部材
20Bが、媒体31Bを持ち上げた状態となっている。なお、
この間、リフト部材20Bは、媒体31Aおよび31Bと接触し
て回転するときがあるが、リフト部材20Bは摩擦係数の
小さい材料で構成されているので、媒体の搬送および媒
体表面の損傷等の影響はない。
次に、連れ出し量戻し時の動作を説明する。
媒体31Aの中継搬送で連れ出された最下部媒体31Bの連
れ出し量Pを元に戻すためには、第7図(d)の状態か
ら、駆動軸13Bを矢印「イ」方向に回転し、第7図
(a)の状態にする必要がある。この場合、第7図
(d)の状態から、第8図(b)の状態までは、リフト
部材20Bにより媒体が持ち上げられているので、送りロ
ーラ4Bが駆動軸13Bと同期して回転しても、送りローラ4
Bは媒体31Bとは非接触であり、媒体31Bの引き戻し作用
および送りローラ4Bと媒体とのスリップはない。
第8図(c)の状態になった後は、送りローラ4Bと媒
体とが接触するので、前述の連れ出し量Pを元に戻す作
用が働く。従って、駆動軸13Bが、逆回転、すなわち、
矢印「イ」方向に回転するときは、摩擦係数の大きい送
りローラ4Bの一部分のみを用いて、前述の連れ出し量P
を元に戻す作用を行うので、媒体31Bとはスリップする
ことがなく、媒体表面を傷つけることもない。
上記実施例によれば、送りローラは媒体の本来の搬送
のみに関与し、駆動軸の逆回転時には一時期のみしか媒
体に接触しないので、連れ出された媒体の引き戻し時
に、送りローラにより媒体表面(下面)を傷つけること
はない。
上記各実施例は、いずれも本発明の一例として示した
ものであり、本発明はこれらに限定されるべきものでは
ない。
〔発明の効果〕
以上、詳細に説明した如く、本発明によれば、媒体表
面(下面)を傷つけることなく、各ホッパからの安定し
た媒体の繰り出しおよび搬送を実現可能な媒体発行装置
を実現できるという顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例を示す複数の媒体収納ホ
ッパを有する媒体発行装置の一部断面側面図、第2図は
送りローラおよび戻しローラの斜視図、第3図,第4図
は動作説明のためのホッパの拡大図、第5図は第二の実
施例の動作説明図、第6図は第一の実施例の要部である
送りローラおよび戻し部材の斜視図、第7図,第8図は
その動作説明図である。 2A〜2C,9A〜9C:搬送ガイド、3A〜3C:媒体、4A〜4C:送り
ローラ、10A〜10C:ホッパ、12A〜12C:戻しローラ、13A
〜13C:駆動軸、14A〜14C:ワンウェイクラッチ、20B:リ
フト部材、21B:溝、22B:ピン、23B:ピン、24B:カム、31
A〜31C:最下部媒体。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方向回転伝達手段を介して取付けられた
    駆動軸の回転に伴い一方向に回転し、当接する媒体を送
    り出す送り手段と、前記駆動軸に固定され、該駆動軸の
    逆方向の回転に伴い、前記送り手段が送り出した媒体に
    より連れ出された媒体を、少なくとも元の位置まで戻す
    のに十分な、かつ、前記送り手段の一動作での媒体搬送
    量よりも小さな搬送量で、送り戻す戻し手段とを少なく
    とも有することを特徴とする媒体繰り出し機構。
  2. 【請求項2】前記送り手段および前記戻し手段のそれぞ
    れは、扇型の断面形状を有し、該扇形の円周部を前記媒
    体に当接させ、該媒体を搬送することを特徴とする請求
    項1に記載の媒体繰り出し機構。
  3. 【請求項3】前記戻し手段の扇型の円周部の周長を、前
    記送り手段の扇型の円周部の周長より小さく形成するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の媒体繰り出し機構。
  4. 【請求項4】前記送り手段の前記媒体との当接面と、前
    記戻し手段の前記媒体との当接面は、それぞれ異なる摩
    擦係数の材質からなることを特徴とする請求項1から請
    求項3のいずれかに記載の媒体繰り出し機構。
  5. 【請求項5】駆動軸に固定され、該駆動軸の順回転に伴
    い当接する媒体を送り出すと共に、逆回転に伴い当接す
    る媒体を戻す搬送手段と、少なくとも前記駆動軸の逆回
    転開始時、所定の時間、前記媒体を前記送出手段から解
    離させるリフトアップ手段とを有し、前記媒体の戻し動
    作時における前記搬送手段と前記媒体との当接部分を、
    前記媒体の送り出し動作時よりも短くすることを特徴と
    する媒体繰り出し機構。
  6. 【請求項6】前記リフトアップ手段は、前記駆動軸に回
    転自在に取付けらた、回転半径が前記搬送手段の回転半
    径より大きい扇型形状の断面を有する扇型部材と、少な
    くとも前記駆動軸の逆回転開始時の回転力を、前記所定
    の時間だけ遅らせて、前記扇型部材に伝達する回転伝達
    手段とからなることを特徴とする請求項5に記載の媒体
    繰り出し機構。
  7. 【請求項7】前記回転伝達手段は、前記搬送手段に設け
    られた係合ピンと、該係合ピンが係合する前記扇型部材
    に設けられた係合溝からなることを特徴とする請求項6
    に記載の媒体繰り出し機構。
  8. 【請求項8】前記回転伝達手段は、前記駆動軸に設けら
    れた係合ピンと、該係合ピンが係合する前記扇型部材に
    設けられたカムからなることを特徴とする請求項6に記
    載の媒体繰り出し機構。
  9. 【請求項9】媒体を積層して収納する複数のホッパを、
    媒体の搬送方向に多段に配設してなり、前記各ホッパか
    らの媒体の繰り出し動作と、他ホッパから繰り出されて
    きた媒体の通過搬送動作とを行なう搬送手段を有する媒
    体発行装置であって、前記搬送手段に、請求項1から請
    求項8のいずれかに記載の媒体繰り出し機構を用いるこ
    とを特徴とする媒体発行装置。
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