JPH08255307A - 磁気ヘッド装置およびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド装置およびその製造方法

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JPH08255307A
JPH08255307A JP5925795A JP5925795A JPH08255307A JP H08255307 A JPH08255307 A JP H08255307A JP 5925795 A JP5925795 A JP 5925795A JP 5925795 A JP5925795 A JP 5925795A JP H08255307 A JPH08255307 A JP H08255307A
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core
resin
head
slider
magnetic head
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JP5925795A
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English (en)
Inventor
Susumu Okada
将 岡田
Hirobumi Ouchi
博文 大内
Naoto Sugawara
直人 菅原
Hiromasa Ishii
宏昌 石井
Seiichi Handa
誠一 半田
Seiichi Watanabe
誠一 渡辺
Hiromi Ito
浩美 伊藤
Shinichiro Eguchi
信一郎 江口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドの耐衝撃性を向上させ、輸送時の
衝撃によりコアにクラックが発生したり、破損するのを
防止する。ギャップ深さ規制の為磁気ヘッドの摺動面を
研摩する際にコアにクラックが発生したり破損したり汚
れたりするのを防止する。磁気ヘッドの磁性特性を劣化
させることなく耐衝撃性を向上させる。 【構成】 磁気ヘッドの主要な構成であるヘッドコア、
スライダ、コイルを組み立ててシールドケース内に収納
した後、樹脂を充填した一体化し機械的強度を高める。
応力を緩和する離型剤を介して樹脂を充填すると樹脂と
他の部材の接着力は弱まり、樹脂は硬質のパッキングと
して働き、磁性特性の劣化を無くする。樹脂はエポキシ
樹脂が好ましい。ヘッドコアと樹脂との熱膨張係数の整
合をとるためシリカ、アルミナ等の充填剤を樹脂に含ま
せることが好ましい。樹脂でモールドした後にギャップ
深さ規制の研摩加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気的な情報の記録、及
び記録した情報の読み出しを行う、磁気ヘッド装置及び
その製法に関するものである。特にFDD(フロッピー
ディスク装置)と呼称される磁気記録装置に適用した場
合に顕著な効能を有するものである。
【0002】
【従来の技術】
(1)従来技術の構成及び作用・動作 例えば、「フロッピーディスク装置設計・応用の要点、
高橋昇司著、日本工業技術センター刊、昭和60年11
月30日発行、44ページ」に示されている如く、FD
D用ヘッドには、オフトラック時のS/Nを劣化させな
いように、トリム消去方式を採用している。トリム消去
とは、データライト時にデータトラックの周辺を消去し
て、オフトラックしてリードしたときに古いデータや、
隣接トラックのデータを読み出すのを避けるようにした
ものである。
【0003】トリム消去を行うため、リード・ライト
(R/W)ギャップの後方両側に消去ギャップを配置し
た、図13に示すラミネート型(同図a)とバルク型
(同図b)のリード・ライトコアと消去コアを一体にし
た複合磁気ヘッドが使用されている。上記2種類の磁気
ヘッドの立体的な構成の概略が分る構造図としては、図
14に示す斜視図が、例えば、「フロッピー・ディスク
装置のすべて、高橋昇司著、CQ出版株式会社刊、19
89年11月15日発行」の67ページに示されてい
る。
【0004】又、上記資料には、ラミネート型とバルク
型の2種類の磁気ヘッドの特徴・用途が記載されてい
る。同資料67〜68ページに記載されているが如く、
ラミネート型は生産性がよく、コストが安くできるもの
の、高トラック密度になるにしたがい、ギャップ形成を
したコアの厚さが薄くなり、加工の歩留まり上、作りに
くくなるという問題があり、低トラック密度の5.25
インチFDDや8インチFDDに多く使用されている。
一方、バルク型はギャップの部分のみを細かく作ること
ができるので、コアの強度を落とさずに加工できるとい
う特長があり、狭トラックの磁気ヘッドに向いており、
高トラック密度の3.5インチ系等の小型のFDDに多
く使用されている。
【0005】さらに従来のFDD用のラミネート型磁気
ヘッドの構造の詳細が開示されている資料としては、例
えば、特公平6−10846号公報(以降、従来技術1
と呼ぶ)が有り、本資料には、ジンバルとシールドケー
スをも含んだラミネート型の構造が示されている。図1
5は磁気ヘッド(ジンバルを除く)の分解斜視図、図1
6は同磁気ヘッドのチップ部(ヘッドチップとスライ
ダ)の分解斜視図、図17は同磁気ヘッド(ジンバルを
含む)の一部を切欠いて示す斜視図である。
【0006】図15において、210は角筒状のハウジ
ング(シールドケース)で磁気遮蔽効果を上げるため、
パーマロイ等の磁性体または銅等の導電体が使用され
る。220、310は断面がT字状の非磁性ブロック
(スライダ)で、一般に耐摩耗性に優れたチタン酸カル
シュウム等が用いられる。230はリード・ライト用コ
イル、240は消去用コイルであり、通常、ボビンにホ
ルマール銅線等の巻回されたボビンコイルが用いられ、
これらのボビンコイルはリード・ライト用フロントコア
280の端部脚及び消去用フロントコア290、300
の端部脚に挿入される。250はリード・ライト用バッ
クコア、260、270は消去用バックコアで、これら
の材料には、高透磁率のパーマロイやMn−Znフェラ
イトが使用される。図16において、280はリード・
ライト用フロントコア、290、300は消去用フロン
トコアであり、これらのフロントコアは高透磁率のMn
−Znフェライト等からなるコア部とチタン酸カルシュ
ウム等からなる非磁性部材が一体接合されており、各コ
アの先端にはガラスボンディング等により磁気ギャップ
が形成されている。これらのコアと前記非磁性ブロック
220、310が積層接着されてスライダ・ヘッドチッ
プが構成される。図17において、320はジンバルで
あり、燐青銅等のばね材が用いられる。同図は、図15
に示されているごとく、各部品を組み立てて、さらにハ
ウジング210のディスク対接面に対向する開口面にジ
ンバル320を接着して得られる完成した磁気ヘッドの
斜視図を示す。
【0007】バルク型磁気ヘッドを使用した、より詳細
な磁気ヘッドの構成が示されている資料としては、米国
特許4,879,620号(以降、従来技術2と呼ぶ)
があり、図18及び図19に示す構造のものが提案され
ている。図18はディスクが摺動する面から見た図であ
り、図19は図18の側面図である。図18及び図19
において、110はスライダ、170はコイル、170
aはリード線、200はジンバル、210は端子を通す
窓、320はリード・ライト・サイドコア、330は消
去・サイドコア、340はリード・ライトギャップ、3
50は消去ギャップ、400はコイルボビン、410は
鍔、420は端子台、440はくぼみ、450は端子、
460はPC基板、480は端子の通し孔である。50
0はブレンドRの縁でこの内部がディスクに摺動する
(本特許の明細書にはこれについての説明がない)面と
なる。
【0008】一般に、FDDヘッドは外部磁界を遮蔽す
るため、シールドケースを付けて使用されるが、図1
8、図19にはスライダ11の周囲にはめ込まれる角筒
状のシールドリングが省略されている。この構造の磁気
ヘッドは、通常、以下の手順により磁気ヘッドとして完
成する。 (1)リード・ライトコア部と消去コア部が一体形成さ
れた複合ヘッドのフロントコアを2個のスライダで挟
み、一体接合する。 (2)図1(c)に示すギャップ深さ(Gd)を規制す
るための研摩加工とヘッドとディスクが円滑に摺接させ
るためのブレンドR研摩加工をディスク摺動面に施す。 (3)コアの汚れを除去するため超音波洗浄を行う (4)ボビンコイルを挿入する (5)バックコアをコアに貼付する (6)ジンバルをスライダ面に接着する (7)PC基板をジンバル上に貼付する (8)シールドケースをスライダ部材の周りにはめる 尚、スライダとヘッドのフロントコアを一体接着後、デ
ィスク対接面にGd規制の研摩加工を行うことを示す従
来技術に関する資料としては、例えば、特開平3−21
6810号公報(以降、従来技術3と呼ぶ)が知られて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 従来技術の問題点 (1)耐衝撃性 FDDには輸送時に受ける振動や衝撃に対する十分な耐
性が求められる。輸送耐性の評価法としては種々ある
が、例えば、瞬時ではあるが、100G程度の加速度の
衝撃に対する耐性が評価される。3.5インチFDDに
使用される磁気ヘッドのヘッドコアの厚みは0.3mm
程度、リード・ライトコア、消去コア及びセンターコア
の幅は10分の数mmと薄く、しかもFDDのヘッドコ
ア材には脆性材料のフェライトが用いられるので、衝撃
に弱く、従来技術1及び2に示すヘッドでは輸送時、F
DDに加わる落下衝撃力等によりコアにクラックが発生
したり、コアが破損するという欠点があった。
【0010】(2)ギャップ深さ研摩とコアの汚れ及び
コアの破損 従来技術2の磁気ヘッドに一般的に採用されており、従
来技術3に述べられている、スライダとヘッドコアを一
体接着後、ギャップ深さ規制の研摩加工をディスク摺動
面に施すプロセスでは、研摩加工時の研摩材や研摩溶液
によりコアが汚れ、特にバックコアを貼付する面に研摩
材(GC砥粒やダイヤモンド砥粒等)の残渣が付着して
いると、コアとバックコア間に隙間ができ、磁気ヘッド
の磁気効率が低下する、又この強く付着した残渣を除去
するために強力な超音波洗浄を行うと、ヘッドコアの脚
部にクラックが入ったり、破損したりするという欠点が
あった。
【0011】(3)ギャップ深さ研摩とギャップ深さの
高精度規制 又記録・再生特性のばらつきを小さくするために、高精
度のギャップ深さ管理が必要とされる。半導体作製プロ
セスで作られる薄膜ヘッドでは、例えば、特開昭61−
240418号公報、特開平5−282628号公報に
開示されている如く、検出用パターンをパターニングす
る手法によりミクロン単位の高精度のギャップ深さ規制
が行われていることが知られている。FDD用ヘッドに
は加工プロセスの違いから上記手法の導入は困難であ
る。
【0012】従来のFDD用ヘッドの加工法では、図2
0(従来技術3の説明図)に示されているようにヘッド
コア、スライダ及び下面が加工基準面に当接し、一致し
ている場合は、所要の寸法(図中、d1 、l1 )をあら
かじめ計測しておき、必要研摩量を定めることにより、
比較的容易に相当の精度でギャップ深さ(図中d3 )の
制御が実現できるが、通常は、図21(従来技術3の説
明図)に示されているように、加工基準面に付着したご
みやヘッドコアとスライダ及び接着接合するときのずれ
等により、ヘッドコアが加工基準面よりl2 だけ浮き上
がる、またスライダも同様の原因で加工基準面から浮き
上がる場合があり、ヘッドコア及びスライダと基準面間
の距離を直接に、または間接的な手法で計測する必要が
あり、作業性に問題があった。
【0013】(4)Gd研摩と摺動面の平面度 さらに磁気ヘッドがディスク面を摺動する際、磁気ヘッ
ドのギャップ部分とディスク面の間に隙間があると、間
隔(スペーシング)損失により出力が低下するという問
題が発生する。線記録密度が高いほど、隙間の影響を受
けやすいので、出力が低下しないようにするには、従来
技術2の説明図である図18のディスクに摺動する面
(ブレンドRの縁50の内部)の平面度を良くしなけれ
ばならない。例えば、線記録密度が35KBPIの記憶
容量4MBの3.5インチFDDの磁気ヘッドの平面度
として、数10nm<ナノメータ>以下が要求される。
従来技術1及び2に示す磁気ヘッドは、例えば、従来技
術3の説明図である図20及び図21に示されているご
とく、ボビンコイルを挿入し、バックコアを貼付するた
めの空間を設ける必要がある。この空間のある構成がヘ
ッドコアとスライダの接合体の剛性を低下させる。
【0014】このため、研摩用治具に(図20及び図2
1の加工基準面に)ヘッドコア・スライダ接合体を有機
系の接着剤でボンディングする際、接着剤の収縮時の熱
応力で接合体が変形されたままでボンディングされるこ
とになる。この後、ギャップ深さを規制するため、ディ
スク対接面を研摩機により平面に研摩してから、ヘッド
コア・スライダ接合体を上記治具から外すと、前記変形
応力が解放され、ディスク対接面の平面度が損なわれる
という欠点があった。
【0015】発明の目的 この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、耐衝撃性及びギャップ深さ規制に優れ、又、
ギャップ深さ規制のための研摩加工時のコアの汚れ、コ
アクラックの発生、コア破損等がなく、FDDに適した
磁気ヘッド装置を得ることを目的としており、さらにこ
の装置に適した製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1は、ヘッドコア
と、このヘッドコアを両側から挟むスライダと、前記ヘ
ッドコアに装着されるコイルと、前記ヘッドコア、スラ
イダおよびコイルとを収納するシールドケースと、この
シールドケース内の空間に充填された樹脂とを備えた磁
気ヘッド装置である。
【0017】請求項2は、応力を緩和する離型剤を介し
て樹脂が充填されていることを特徴とする請求項1に記
載の磁気ヘッド装置である。
【0018】請求項3は、請求項1または請求項2にお
いて、樹脂が、シールドケースおよびヘッドコアと熱膨
張係数が整合した充填剤を含むことを特徴とする。
【0019】請求項4は、請求項1または請求項2にお
いて、樹脂が一般式
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】のエポキシ樹脂の少なくとも一つを含むこ
とを特徴とする。
【0025】請求項5は、請求項1または請求項2にお
いて、樹脂がエポキシ樹脂であり、酸無水物、硬化促進
剤、カップリング剤および充填剤を含み、且つ、充填剤
がシリカおよびアルミナの少なくとも一方を含むことを
特徴とする。
【0026】請求項6は、請求項5において、充填剤が
シリカおよびアルミナの少なくとも一方を含み、酸無水
物の酸無水物基の数とエポキシ樹脂のエポキシ基の数と
の比の値が0.5〜1.5であり、硬化促進剤の配合量
がエポキシ樹脂100重量部に対して0.05〜10重
量部であり、カップリング剤の配合量が充填剤100重
量部に対して0.05〜5重量部であり、充填剤の含有
量がエポキシ樹脂に対して35〜95重量%であること
を特徴とする。
【0027】請求項7は、請求項1または請求項2にお
いて、樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂、およびビフェニル骨格エ
ポキシ樹脂の少なくとも一つが配合されたものであるこ
とを特徴とする。
【0028】請求項8は、請求項1または請求項2にお
いて、スライダの形状をI字型またはL字型としたもの
である。
【0029】請求項9は、請求項1または請求項2にお
いて、スライダを樹脂によって形成したものである。
【0030】請求項10は、スライダで挟持されたヘッ
ドコアにコイルを装着する工程と、バックコアをヘッド
コアに貼付けする工程と、前記ヘッドコア、前記バック
コア、前記スライダおよび前記コイルをシールドケース
に収納する工程と、シールドケース内の空間に樹脂を充
填する工程とを備えた磁気ヘッド装置の製造方法であ
る。
【0031】請求項11は、スライダで挟持されたヘッ
ドコアにコイルを装着する工程と、バックコアをヘッド
コアに貼付けする工程と、前記ヘッドコア、前記バック
コア、前記スライダおよび前記コイルをシールドケース
に収納する工程と、前記シールドケースの内面および収
納物に離型剤を塗布する工程と、シールドケース内の空
間樹脂を充填する工程と、前記ヘッドコアおよび前記ス
ライダを研摩して所定のギャップ深さを得る工程とを備
えた磁気ヘッド装置の製造方法である。
【0032】請求項12は、請求項11において、ヘッ
ドコアおよびスライダを研摩して所定のギャップ深さを
得る工程において、コイルのインダクタンスの測定値に
より研摩量が決められることを特徴とする。
【0033】
【作用】樹脂モールドをしていない従来の磁気ヘッドは
コアとスライダの接合部分以外はフリーになっており、
コア幅、コア厚さは10分の数ミリと薄く、コア材には
脆性のフェライトを用いているので、FDD運送時の落
下事故時の衝撃によりコア脚にクラックが発生したり、
コアが破損するという問題があったが、本発明になる磁
気ヘッドではコアがシールドケース内にモールドされた
樹脂で保護されているため、こうした問題は解消した。
【0034】ヘッドコアと熱膨張係数が整合した充填剤
を樹脂に含ませることにより、樹脂の収縮熱応力による
磁気ヘッドの磁性体部材の磁気特性の劣化を防止するこ
とができる。代表的な充填剤はシリカやアルミナであ
る。
【0035】応力緩和用の離型剤を樹脂モールド面に塗
布すると、樹脂とシールドケース内の部材との接着力は
非常に低くなり、樹脂の収縮熱応力に起因する磁気ヘッ
ドの磁気特性の劣化をほぼ無くすることができる。この
場合、ヘッドコアの周囲の空間を埋めた樹脂は硬質のパ
ッキングとして作用し、衝撃からヘッドコアを保護す
る。
【0036】本発明になる磁気ヘッドの製造方法はヘッ
ドコア、スライダ、ボビンコイル、バックコア等のすべ
ての磁気ヘッド部材をシールドケースに収め、シールド
ケース内にエポキシ樹脂をモールドし、次いで、ギャッ
プ深さ規制のための研摩加工を行うようにした。このよ
うにバックコアを張り付けた状態で樹脂モールドして衝
撃に対して強くした後に研摩加工を行うようにしたの
で、従来技術の磁気ヘッドで問題になっていた、研摩加
工工程でのコアの汚れに起因するフロントコアとバック
コア間の磁気抵抗の増大、研摩加工後に必須の強力な超
音波加工によるコアクラックの発生、コアの破損等の問
題が解消された。
【0037】コイルをヘッドコアに装着した後にギャッ
プ深さ規制の研摩加工を行うようにしたので、研摩前ま
たは研摩中にコイルのインダクタンスを計測することが
できる。コイルのインダクタンスの測定値により研摩量
を決定すれば、ギャップ深さを高精度に制御できる。
【0038】樹脂でヘッドコアを支えて衝撃に強くした
ことにより、スライダでヘッドコアの機械的強度を補強
する必要は無くなったので安価なI字型やL字型のスラ
イダを使用することができる。
【0039】残留応力に敏感な高透磁率のヘッドの磁性
体部材の磁気弾性効果による透磁率の低下を防ぐには、
応力緩和のための下地層として離型剤を設け、この上に
充填剤入りのエポキシ樹脂をモールドするのが簡便且つ
確実である。下地に離型剤を設け、この上に注入する充
填剤入りのエポキシ樹脂としては、磁気特性の低下が数
%以下で、所要の機械的特性が確保できる樹脂が望まし
い。好ましいエポキシ樹脂としては、
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】が挙げられるが、それ以外にも、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、ビフェニル骨格エポキシ樹脂が使用できる。
【0045】エポキシ樹脂中には酸無水物、硬化促進
剤、カップリング剤、充填剤が含まれることが好まし
い。
【0046】酸無水物は、前記エポキシ樹脂と反応して
三次元架橋網目構造を形成し、樹脂組成物にすぐれた電
気的特性や機械的特性を付与する性質を有する。この酸
無水物の代表例としては、例えばメチルテトラヒドロフ
タル酸無水物、メチルヘキサヒドロキシフタル酸無水
物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル
酸無水物、トリアルキルテトラヒドロフタル酸無水物、
テトラブロモフタル酸無水物、フタル酸無水物などのフ
タル酸無水物類などをはじめ、メチルナジック酸無水
物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ドデセニルコハ
ク酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物な
どがあげられ、これらは単独または2種以上を混合して
用いることができるが、これらの中では、常温での粘度
が低く、樹脂組成物から得られた硬化物のガラス転移温
度が比較的高くなるという点からメチルテトラヒドロフ
タル酸無水物やメチルナジック酸無水物などが好まし
い。
【0047】 前記酸無水物のエポキシ樹脂100部に対する配合量(部)は、式:〔酸無水 物の配合量(部)〕 =(酸無水物の分子量/酸無水物1分子中の酸無水物基の数) ×(酸無水物の酸無水物基の数/エポキシ樹脂のエポキシ基の数) ×(100/エポキシ樹脂のエポキシ当量) で表されるが、酸無水物の酸無水物基の数とエポキシ樹
脂のエポキシ基の数との比(酸無水物基の数/エポキシ
基の数)の値が、余りにも大きい場合には、樹脂組成物
から得られた硬化物のガラス転移温度が低くなって機械
的特性の向上が余り望めなくなるので、1.5以下、好
ましくは1.2以下となるように調整し、またあまりに
も小さい場合には、樹脂組成物を加熱した際に重量の減
少が大きくなって機械的特性の向上があまり望めなくな
るので、0.5以上、好ましくは0.7以上となるよう
に調整する。
【0048】硬化促進剤の代表例としては、例えば、2
−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール
類やその塩類;トリフェニルホスフィン、環状ホスフィ
ン、トリブチルホスフィン、テトラフェニルホスホニウ
ムブロマイドなどの有機ホスフィンなどのリン系化合
物;脂肪族アミン類、脂肪族ポリアミン類、芳香族アミ
ン類、第三アミン類などのアミン類やその塩類;ジシア
ンジアミド、ルイス酸・塩基触媒、ブレンステッド酸塩
類、オクチル酸亜鉛やオクチル酸スズなどの有機金属塩
類、ポリメルカプタン類、マイクロカプセル触媒などの
エポキシ樹脂を硬化させうる化合物などがあげられ、こ
れらは単独または2種以上を混合して用いることができ
るが、これらの中では、取扱いやすく、反応性が大きい
という点から2−エチル−4−メチルイミダゾールなど
のイミダゾールが好ましい。
【0049】前記硬化促進剤の配合量は、あまりにも多
い場合には、発熱が大きくなり、さらに硬化反応が局部
的に急激に進行して不均一に進行するため、樹脂組成物
から得られた硬化物の機械的強度の低下が大きくなるよ
うになるので、エポキシ樹脂100部に対して10部以
下、好ましくは6部以下となるように調整し、又あまり
にも少ない場合には、反応が遅くなり、硬化反応に要す
る時間があまりにも長くなるようになるので、エポキシ
樹脂100部に対して0.05部以上、好ましくは0.
1部以上となるように調整する。
【0050】カップリング剤は前記した如く、エポキシ
シラン系カップリング剤、フェニルアミノシラン系カッ
プリング剤、メルカプトシラン系カップリング剤および
チタネート系カップリング剤から選ばれた少なくとも1
種である。前記エポキシシラン系カップリング剤の代表
例としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシランなどが上げられ、フェニルアミノシラン系
カップリング剤の代表例としては、例えば、N−フェニ
ル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどがあげ
られ、メルカプトシラン系カップリング剤の代表例とし
ては、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランなどがあげられ、またチタネート系カップリング剤
の代表例としては、例えば、イソプロピルトリイソステ
アロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホ
スフェート)チタネートなどがあげられるが、これらの
中では、樹脂組成物の粘度を上昇させずに、得られた硬
化物の強度の向上が図れるという点から、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシシラン
系カップリング剤やチタネート系カップリング剤などが
好ましい。
【0051】前記カップリング剤の配合量は、後述する
充填剤の配合量に基づいて決定されるが、かかるカップ
リング剤の配合量があまりにも多い場合には、樹脂組成
物から得られた硬化物の耐熱性が低下するようになるの
で、充填剤100部に対して5部以下、好ましくは3部
以下となるように調整し、またあまりにも少ない場合に
は、かかるカップリング剤を用いない場合と比べて硬化
物の機械的強度の向上効果が十分に発現されなくなるの
で、充填剤100部に対して0.05部以上、好ましく
は、0.1部以上となるよう調整する。
【0052】充填剤は、シリカ充填剤および/またはア
ルミナ充填剤からなる。かかるシリカ充填剤は、天然シ
リカであってもよく、また合成シリカであってもよく、
例えば、溶融シリカ、結晶シリカなどが上げられる。ま
たアルミナ充填剤としては、例えば、低ソーダアルミ
ナ、易焼結アルミナなどが上げられる。前記充填剤の平
均粒子径は、60μm以下であるが、樹脂組成物から得
られた硬化物の機械的強度の低下が極めて小さいという
点から40μm以下であることが好ましく、またかかる
充填剤の平均粒子径は、あまりにも小さい場合には、樹
脂組成物の粘度が高くなる傾向があるので、0.05μ
m程度以上、なかんずく1μm以上であることが好まし
い。
【0053】さらに、前記充填剤には、粘度分布を広く
し、樹脂組成物の粘度を低下させるという点から、粒子
径が5μm以下の粒子が5重量%以上、好ましくは10
重量%以上のものが含有されるように調整する。尚、前
記充填剤の形状は、たとえば球状であってもよく、また
破砕状であってもよく、とくに限定がない。前記充填剤
の含有量は、あまりにも多い場合には、樹脂組成物の粘
度が高くなり、注型性が悪くなったり、得られる硬化物
の弾性率が高くなるので、得られる樹脂組成物の95重
量%以下、好ましくは85重量%以下となるように調整
し、またあまりにも少ない場合には、逆に得られる硬化
物の弾性率が低く、軟らかくなって機械的強度が低下す
るため、樹脂注型後に加工に耐えなくなる、さらに磁気
ヘッドの磁性体部材との熱膨張係数の差が大きくなり過
ぎるので、ヘッドコアおよびシールドケースの磁気特性
の低下が無視できなくなるので、得られる樹脂組成物の
35重量%以上、好ましくは40重量%以上となるよう
に調整する。
【0054】離型剤を塗布することにより、樹脂と磁気
ヘッドの各構成部材との接着力は非常に低くなるが、樹
脂は硬質のパッキン材として機能し、前記した数多くの
効果が得られる。接着力の低下は本発明になる磁気ヘッ
ドの樹脂モールドの目的から何らの支障を来さない。シ
リカフィラーを添加していない熱膨張係数が磁性体の数
倍あるエポキシ樹脂のみをモールドに用いる場合も、磁
気特性の低下を防止するには、離型剤のプリコートが有
効であり、実用に供する良好な効果が得られるが、磁気
特性の低下度はフィラー入り樹脂を用いた場合よりも、
若干大きく、機械的強度も若干劣る。
【0055】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は本実施例になる磁気ヘッドの断面図(図1
(b)に示すごとく、ヘッドコアのコア幅の中点を結ぶ
線A−Aに沿い、切断した面を示す)である。同図にお
いて、11はヘッドコア、111はヘッドコアのリード
ライトコア部、112はセンターコア部(センターコア
には磁気絶縁層を有する構成のものと磁気絶縁層のない
リード・ライトコアと消去コアを共用する構成のものが
あり、図は磁気絶縁層を設けない構成のものを示す)、
113は消去コア部、これらのコアにはMn−Zn、N
i−Znフェライト等の高透磁率の磁性体が用いられ
る。14はディスク対接面側の開口部を小さくするため
に、絞り加工を施した角筒状のパーマロイに代表される
磁性体と銅に代表される導電体の複合材(クラッド材)
で、導電体は筒の内側に配置される。14は磁性体また
は導電体の単層材でもよい。
【0056】15はリード・ライトコア脚に挿入される
リード・ライト用ボビンコイル、31は該コイルの端子
(端子は直線状に配置されているため、図では、隠れて
見えないが、通常、センタータップ付きコイルが用いら
れ、端子の数は3個である)、16は消去コア脚に挿入
される消去用ボビンコイルである。32は該コイルの端
子である。18はリード・ライトコア用バックコア、1
9は消去コア用バックコアであり、コイル挿入後、貼付
される。貼付法としては接着による方法とバネタイプの
バックバーホルダーが用いられる。これらのコアにはM
n−Zn、Ni−Znフェライト等の高透磁率の磁性体
が用いられる。
【0057】21は樹脂モールド面に離型剤(図示省
略)をスプレー塗布した後、注入され、大気雰囲気中で
加熱硬化される、磁気ヘッドの機械的強度の向上及び磁
気ヘッドの磁性体部材との熱膨張係数の整合を取るため
にシリカ等の充填剤を混合したエポキシ樹脂である。2
5はシールドケースとフェライトを電気的に導通させる
ために塗布される導電性のペーストで、例えば、ドータ
イトが用いられる。41は(ディスク)媒体を磁化させ
るための磁界を発生させるために設けられるリード・ラ
イトギャップ、42は消去ギャップであり、SiO2
の非磁性絶縁物からなる。13は(L型)スライダであ
り、この上にジンバル(図示省略)が貼付される。
【0058】次に本実施例になる磁気ヘッドの製造方法
及びその特徴を工程順に具体的に説明する。 工程1 図2はヘッドチップ(複合ヘッドフロントコア)とスラ
イダの組み立て工程を示す斜視図である。この工程にお
いて、ヘッドチップを2個のスライダで挟み、3個の部
材がガラスまたは有機系接着剤を用いて一体接合され、
複合ヘッドフロントコア・スライダ接合体を得る。図に
おいて、11はヘッドチップ、12はI形状のスライ
ダ、13はL形状のスライダである。スライダ部材に
は、高硬度で、耐摩耗性に優れたチタン酸カルシュウム
やチタン酸バリウムが用いられる。ヘッドチップはバル
ク型、ラミネート型いずれであっても良い。従来技術1
になる磁気ヘッドを示す図15及び図16では断面がT
字状のスライダが使用されているが、I形状、L形状の
ほうが安価に作製できるという特長がある。もちろん断
面がT字状のスライダを用いても本発明になる磁気ヘッ
ドの効果が実現できる。
【0059】工程2 図3は図2の工程で得られた複合ヘッドフロントコア・
スライダの接合体をシールドケース14内に挿入し、ガ
ラスまたは有機系の接着剤を用いて、両者を接着し、複
合ヘッドフロントコア・スライダ・シールドケース接合
体を得る工程を示す。シールドケース14にはパーマロ
イ等の磁性体と銅等の導電体の複合材(クラッド材)が
用いられる。もちろん磁性体又は導電体の単層のもので
もよい。複合材を用いると、高透磁率の磁性体により、
比較的に低周波の外部磁界を遮蔽し、高導電率の導電体
の渦電流反作用により、高周波の電磁波を遮蔽すること
により、低周波から高周波までの広帯域の電磁界ノイズ
の防止が実現できる。
【0060】又、従来の磁性体のみのシールドケースを
用いていた磁気ヘッドではリード・ライトコイルのイン
ダクタンスが高くなるという問題があったが、ケースの
内側に導電体を配置することにより、高インダクタンス
化が防止できる。インダクタンスが高くなることによ
り、リード・ライトコイルの記録電流(矩形波)の立ち
上がり時間が遅くなり、記録効率が低下する、再生増幅
器の利得の周波数特性がなまり、分解能(3.5インチ
FDDに採用されているMFM符号方式では、2Fと1
Fの記録周波数における再生出力の比)が低下し、ピー
クシフトが大きくなるという問題が起きるが、高インダ
クタンス化の防止により、このような問題が解消され
る。
【0061】さらに本実施例になる磁気ヘッドでは、シ
ールドケースの形状を磁気ヘッドの各部材を挿入する側
の作業性に係わる開口部の面積を大きくし、ディスクに
摺動する側のディスクと磁気ヘッド間の吸着力に比例す
る開口部の面積(ディスクの磁性体塗布層に含有される
潤滑剤の液状化に起因する吸着力は液状化された面積を
A、液の表面張力をγ、スライダと液間の接触角を
θ1 、液の厚みをhとすると、ディスクとスライダ間に
働く吸着力Fは(F=Aγcosθ1 /hと表される)
を小さくし、部材を挿入する作業性を損なわないで、磁
気ヘッドとディスクの吸着現象を抑制できる構成にし
た。また本発明になる磁気ヘッドでは、シールドケース
の開口面から複合ヘッドフロントコア・スライダ接合体
の一部が突出され、シールドケースがディスク媒体を傷
付けない構成を採用している。
【0062】工程3 図4は図3の工程で得られたヘッドチップ、スライダ、
シールドケースが一体接合された複合ヘッドフロントコ
ア・スライダ・シールドケース接合体にリード・ライト
コイルボビンと消去コイルボビンを挿入する工程を示
す。図1では、コイル端子がボビンの鍔の上面に設けら
れた構成のものが示されているが、図4のごとく、ボビ
ンの側面に端子を配置してもよい。この後、端子に図1
0に示すFPC23を半田付けする際の作業性を良くす
るため、端子の上下の位置をシールドケースの縁の上に
くるように構成する。
【0063】工程4 図5は磁気ヘッドのセンターコア脚の付け根部に補強材
としての樹脂を充填する工程を示す。センターコア脚の
形状は、例えば、3.5インチFDDの4MB仕様の磁
気ヘッドでは、厚みが約0.3mm、幅が0.2mmと
細く、しかも磁気ヘッドの部材には一般に脆性材料のフ
ェライトが使用されるため、強度が弱く、この後のバッ
クコア貼付工程でセンターコアの欠け、折れ不良が多発
する。欠け、折れを防止するためには、図15又は図1
6に示すT字状のスライダを使用すれば良い。しかしT
字状のスライダを使わずに図5に示す補強樹脂を充填す
るほうが、より安価な欠け、折れ防止法となる。補強樹
脂としては後述のシリカ等の充填剤を混合したエポキシ
樹脂が望ましく、コアの局部的な磁気特性の低下が問題
となるときは、樹脂モールド前に後述の応力緩和用の離
型剤をモールド部に塗布する。
【0064】工程5 図6はリード・ライトコイルと消去コイルが挿入された
ヘッド構成体3にヘッド磁気回路をシャントするための
バックコアを貼付する工程を示す。図はリード・ライト
コア脚とセンタコア間にバックコア18を、消去コア脚
とセンターコア脚間にバックバー19を対向配置し、ホ
ルダー(バネ)で固定する方法を示す。バックバー貼付
法としては、バネ材質のホルダーを使用しないで、コア
とバックコアの接合面に接着剤を塗布又は浸透させる方
法も用いられる。これは安価なバックコア貼付法である
が、接着層がヘッドコアの磁気効率を低下させるという
問題があり、最近ではあまり用いられない。
【0065】工程6 図7はバックバーが添付されたヘッド構成体4にエポキ
シ樹脂をモールドする工程を示す。樹脂を充填し、温度
を上げて、硬化させることにより、ヘッドコアとシール
ドケース、コイルボビンが一体固定されるので、耐衝撃
性が著しく改善され、樹脂がモールドされていない従来
の磁気ヘッドで問題になっていたFDD輸送中の落下事
故等によりヘッドコアにクラックが発生するといった不
良が皆無になる。樹脂をモールドしない従来の磁気ヘッ
ドでは、図2に示す工程の次にギャップ深さ規制の研摩
加工が行われる。この工程では、通常、GC(グリーン
カーボンランダム)砥粒を用いた粗研摩の後、ダイヤ
モンド砥粒を用いた仕上げ研摩が行われる。この研摩工
程で、研摩液中の砥粒や溶剤がコアに付着する。付着物
が除去されていないとバックコアとフロントコア間に隙
間ができ、電磁変換効率の低下を招来する。この汚れ
(付着物)を除去するための研摩加工後の超音波洗浄
(図示省略)や研摩時の振動衝撃により、細いコア脚に
クラックが発生したり、コア脚が破損したりする不良が
発生するが、本発明になるヘッドでは、樹脂モールド後
に研摩を行うので、このような問題は起きない。
【0066】樹脂モールド方式の磁気ヘッドでは、通
常、樹脂の熱膨張係数はMn−Znフェライトやパーマ
ロイより相当大きく、樹脂の収縮熱応力による磁気ヘッ
ドの磁性体部材の磁気特性の劣化を防止する必要があ
る。ヘッドコア材、シールドケース、樹脂の熱膨張係数
は各材料内で組成、製法等が原因で若干ばらつき、完全
な熱膨張係数の整合を取ることは実用的観点から困難で
あるが、磁気特性の劣化を防止するため、各材の熱膨張
係数をできるだけ近付けることが望ましい。樹脂とし
て、熱膨張係数が110×10-7/℃のシリカを重量比
で80%強含有した充填剤入りのエボキシ樹脂を用い、
熱膨張係数が順に106×10-7、120×10-7/℃
である熱膨張の整合がほぼ取れた高透磁率のMn−Zn
フェライトとパーマロイシールドケースからなる磁気ヘ
ッドに上記樹脂をモールドしたとき、リード・ライトコ
アのインダクタンスは樹脂モールド前の75%に低下
し、又、パーマロイシールドケース単体に該樹脂をモー
ルドしたとき、シールドケースのインダクタンスは50
%に低下するという実験結果が得られた。この若干の熱
膨張係数の不整合に起因する磁気特性の劣化はヘッドの
磁気効率及び磁気遮蔽効果の低下を招来する。
【0067】収縮応力による磁気特性の劣化をほぼ無く
すには、応力緩和用の離型剤を樹脂モールド面に塗布す
るのが効果的であり、安価な方法である。離型剤とし
て、例えば、ダイキン工業(株)製のフッ素系離型剤で
ある商品名ダイフリー又はハイソール(株)製のシリコ
ン系離型剤である商品名ハイリリースを厚さ1000Å
前後スプレすることにより上記磁気特性の低下を数%以
下に抑制できるという実験結果を得た。
【0068】図7はジンバルがボビンコイルの端子台の
上に貼付される構成のヘッドに関するもので、モールド
樹脂がジンバル貼付面よりはみだして多くモールドする
場合は、モールド後余剰樹脂を研摩等により除去する。
樹脂モールド前に応力緩和用の離型剤をスプレ等により
塗布するが、この離型剤が残存した状態ではジンバルの
接着強度が弱くなるので、研摩時にジンバル貼付面の残
存離型剤も同時に除去する。モールド樹脂量を少なく
し、モールド面を研摩しない工程も考えられる。離型剤
をスプレ塗布する場合は、ジンバル貼付面に付着した離
型剤を樹脂モールド後、アセトン、ノルマルヘキサン等
の有機溶剤を用い、超音波洗浄により除去する。樹脂硬
化の温度・保持時間条件により離型剤も硬化する場合
は、塗布後短時間内にノルマルヘキサン等の有機溶剤で
抜きとる等の工夫が必要である。
【0069】工程7 図8は樹脂モールドされた磁気ヘッド構成体4のディス
ク対接面を研摩し、所要のギャプ深さを得る工程を示
す。磁気ヘッドのインダクタンスLは漏れ磁束による分
を無視すると(ヘッドコア外部への漏れ磁束のLへの寄
与は無視できないが、コイルの形状により定まり一定で
ある)、磁気ヘッドのギャップ部の磁気抵抗をRg、コ
ア部の磁気抵抗をRcとすれば、ヘッドコイルの巻数を
Nとすると、L=N2 /(Rg+Rc)で表される。
【0070】又、FDDヘッドのヘッドコアの形状とヘ
ッドコアの透磁率からRg>Rcであり、Rgはヘッド
のギャップ長をg、トラック幅をTw、ギャップ深さを
Gdとすると、Rg∝g/Tw・Gdであり、ギャップ
長とトラック幅は現行の加工技術では数%の精度で規制
できるので、インダクタンス計でインダクタンスを計測
することにより、研摩量を定め、ギャップ深さ規制の研
摩を行えば、高精度のギャップ深さ規制が実現できる。
前記した現行のFDDヘッドの加工法では、ギャップ深
さの寸法規制が最大のネックとなっているが、この問題
が解消される。現行の加工法では数10%のばらつきが
有り、ギャップ深さを浅く設定することができなかった
が、本実施例になる磁気ヘッドの加工プロセスの導入に
より、従来ヘッドよりギャップ深さを数分の一に設定で
きるので、磁気効率が改善され再生出力が高くなる、一
層の低インダクタンス化が図れるので、高インダクタン
スに起因する前記課題に対して一層有利になる等の長所
を有する。
【0071】工程8 図9は高硬度のスライダ部材の鋭利なエッジでディスク
を傷付けない等の目的でヘッドの端部にRを付けるブレ
ンドR研摩の工程を示す。
【0072】工程9 図10はブレンドR研摩の後、ジンバル(ばね)22を
スライダの下面に貼付し、且つFPC(フレキシブルプ
リントサーキット)基板23をコイルに半田付けする工
程を示す。
【0073】工程10 図11は磁気ヘッドとディスクの摺動による摩擦が原因
で発生する、静電気によるノイズを防止するため、ヘッ
ドコアとシールドケースを電気的に短絡する目的で、導
電性のペーストを塗布する工程を示す。従来の磁気ヘッ
ドはシールドケースとヘッドコア間の隙間が大きい程、
構造的な問題から簡便、且つ、安価な方法で両者の導通
を取りにくかったが、本実施例になる磁気ヘッドのよう
に磁気シールドの筒をディスク対接面か若干浮かせ、且
つ、シールドケースに絞り加工を施し、ディスク対接面
側の一部分でシールドケースとヘッドコアを近接させる
構造を採用したので、簡便、且つ、安価な方法で両者の
導通を取ることが可能となった。
【0074】実施例2.実施例1では、スライダ部材と
しては、I形状とL形状を用いたものを示したが、従来
技術のヘッドに用いられている断面がT形状のスライダ
を用いたもの、またともにL形状のスライダを用いたも
のも、I形状とL形状のものを用いることにより得られ
る効果以外の上記した数多くの効果が実現されるので、
本発明に含まれる。本構成を用いた磁気ヘッドに関して
は、実施例1に記したヘッドコアのセンター脚を補強す
る工程4は不用となる。
【0075】実施例3.スライダ部材として、実施例1
では、I形状とL形状のものを用いたものを示したが、
ともにI形状の2個のスライダを用いたものも本発明に
含まれる。I形状のみのスライダを用いたヘッドでは、
ジンバルはヘッド部材を挿入する側のリード・ライトコ
イル及び消去コイルの各ボビンに設けた鍔の上に貼付さ
れる。
【0076】実施例4.実施例1〜3の全ての本発明に
なるヘッドはチタン酸カルシュウムやチタン酸バリウム
等の高硬質で、耐摩耗性に優れたセラミックスをディス
ク摺動面に配置した構造となっているが、スライダ部材
に上記セラミックスを使わないで、スライダに相当する
部分にもシリカやアルミナ等の充填剤を混合した樹脂を
モールドした構造の磁気ヘッドも実施例1に示した磁気
ヘッドと同様の効果が実現されるので、本発明に含まれ
る。
【0077】本構造の磁気ヘッドは以下の手順で作られ
る。ヘッドチップ(複合ヘッドフロントコア)11にリ
ード・ライトコイル15及び消去コイル16を挿入し、
次いで、バックコア18、19をバックコアホルダー2
0を用いて固定し、ヘッドチップ、コイル、バックバー
及びバックコアホルダーからなる組立体を得る。この組
立体を図21に示すごとく、離型剤61が厚くコートさ
れた金型治具62上でシールドケース14内に挿入し、
シールドケース内面及びコア表面に離型剤を薄くスプレ
ー塗布した後、充填剤を混合したエポキシ樹脂21を注
入し、温度を上げて硬化させる。この後、磁気ヘッド部
を金型から外し、実施例1に示した加工工程7(図8)
〜加工工程10(図11)を経て、磁気ヘッドが完成す
る。
【0078】
【発明の効果】請求項1は、ヘッドコアとその周囲の部
材との空間に樹脂が充填され、樹脂によってヘッドコア
が支えられるので衝撃に対して強くなる。
【0079】請求項2は、離型剤を介して樹脂を充填し
たので、ヘッドコアと樹脂との接着力が弱くなり、樹脂
の収縮熱応力による磁性特性の劣化が防止できる。
【0080】請求項3は、ヘッドコアと熱膨張係数が整
合した充填剤を樹脂に含有させたので、樹脂とヘッドコ
アとの間の熱応力を緩和し、磁性特性の劣化を防止でき
る。
【0081】請求項4のエポキシ樹脂は、機械的強度が
優れており、磁気特性の低下も少い。
【0082】請求項5は、樹脂の電気的特性や機械的特
性を向上させる酸無水物、樹脂の硬化反応を速める硬化
促進剤、樹脂の機械的強度を高めるカップリング剤、樹
脂とヘッドコアとの熱膨張係数を整合させる充填剤を樹
脂に含ませたので、電気的特性および機械的特性に優れ
た樹脂を短時間で得ることができる。また、磁性特性の
劣化を防止できる。
【0083】請求項6は、酸無水物とエポキシ樹脂のエ
ポキシ基の数との比、硬化促進剤の配合量、カップリン
グ剤の配合量、充填剤の含有量を適切な範囲にしたの
で、電気的および機械的に優れた樹脂が短時間で得ら
れ、磁気ヘッドの磁性特性の劣化も少い。
【0084】請求項7に記載のエポキシ樹脂は、高い機
械的強度および高い勒性を呈する。
【0085】請求項8は、I字型またはL字型のスライ
ダを使うので磁気ヘッドが安価になる。
【0086】請求項9は、シールドケース内に充填する
樹脂によりスライダを形成するので、セラミックスのス
ライダを用いることなく磁気ヘッドを構成できる。
【0087】請求項10は、磁気ヘッドの主要な構成で
あるヘッドコア、スライダ、コイル、バックコアを組み
立てた後にシールドケース内に収納して樹脂を充填した
ので、樹脂により、各部材が一体化され衝撃に対して強
くなる。
【0088】請求項11は、磁気ヘッドの主要な構成で
あるヘッドコア、スライダ、コイル、バックコアを組み
立てた後、シールドケース内に収納して樹脂を充填して
モールドした後にギャップ深さ規制の研摩を行うように
したので、研摩によってヘッドコアが破損したり汚され
たりすることを防止できる。また離型剤を塗布している
ので樹脂と他の部材との接着力は弱く、樹脂はパッキン
グとして働くので、磁気ヘッドの磁気特性の劣化を防止
することができる。
【0089】請求項12は、コイルをヘッドコアに装着
した後にギャップ深さ研摩を行うので、コイルのインダ
クタンス値を測定して研摩量を精度良く決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気ヘッドの一実施例の断面図、斜
視図、ギャップ深さを説明する図である。
【図2】 本発明の磁気ヘッドの実施例のヘッド・チッ
プ・スライダ組立工程を説明する斜視図である。
【図3】 本発明の磁気ヘッドの一実施例のスライダセ
ット工程を説明する斜視図である。
【図4】 本発明の磁気ヘッドの一実施例のコイル挿入
工程を説明する斜視図である。
【図5】 本発明の磁気ヘッドの一実施例のセンター脚
補強工程を説明する斜視図である。
【図6】 本発明の磁気ヘッドの一実施例のバックコア
取付け工程を説明する斜視図である。
【図7】 本発明の磁気ヘッドの一実施例の樹脂モール
ド工程を説明する斜視図である。
【図8】 本発明の磁気ヘッドの一実施例のギャップ深
さ規制研摩工程を説明する斜視図である。
【図9】 本発明の磁気ヘッドの一実施例のブレンドR
研摩工程を説明する斜視図である。
【図10】 本発明の一実施例になる磁気ヘッドの一実
施例のジンバルバネの貼付とFPCの半田付け工程を説
明する斜視図である。
【図11】 本発明の磁気ヘッドの一実施例のドータイ
トのモールド工程を説明する斜視図である。
【図12】 本発明の磁気ヘッドの他の一実施例の断面
図である。
【図13】 従来のラミネート型とバルク型FDDヘッ
ドの摺動面から見たコア部の基本構成図である。
【図14】 従来のラミネート型とバルク型FDDヘッ
ドのコア部の斜視図である。
【図15】 従来のラミネート型ヘッドの分解斜視図で
ある。
【図16】 従来のラミネート型ヘッドのヘッドチップ
・スライダ部の分解斜視図である。
【図17】 従来のラミネート型ヘッドの一部を切り欠
いて示す斜視図である。
【図18】 従来のバルク型ヘッドの正面図である。
【図19】 図17に示す従来のバルク型ヘッドの側面
図である。
【図20】 従来のバルク型ヘッドのギャップ深さ規制
の研摩時の課題を説明する図である。
【図21】 従来のバルク型ヘッドのギャップ深さ規制
の研摩時の課題を説明する図である。
【符号の説明】
11 ヘッドチップ 12 スライダ 13 スライダ 14 シールドケース 15 R/W(リード・ライト)コイル 16 E(消去)コイル 17 センターコア脚
補強用コイル 18 リード・ライトコア用バックコア 19 消去コア用バックバー 20 バックバー固定
用ホルダー 21 モールド用樹脂 22 ジンバル 23 FPC(フレキシブル プリント サーキット) 25 ドータイト 31 リード・ライト
コイルの端子 32 消去コイルの端子 41 リード・ライト
ギャップ 42 消去ギャップ 61 金型治具 62 離型剤 111 リード・ライ
トコア脚 112 センターコア脚 113 消去コア脚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 宏昌 郡山市栄町2番25号 三菱電機株式会社郡 山製作所内 (72)発明者 半田 誠一 郡山市栄町2番25号 三菱電機株式会社郡 山製作所内 (72)発明者 渡辺 誠一 郡山市栄町2番25号 三菱電機エンジニア リング株式会社鎌倉事業所郡山支所内 (72)発明者 伊藤 浩美 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 江口 信一郎 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電機 株式会社材料デバイス研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドコアと、このヘッドコアを両側か
    ら挟むスライダと、前記ヘッドコアに装着されるコイル
    と、前記ヘッドコア、スライダおよびコイルとを収納す
    るシールドケースと、このシールドケース内の空間に充
    填された樹脂とを備えた磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 応力を緩和する離型剤を介して樹脂が充
    填されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘ
    ッド装置。
  3. 【請求項3】 樹脂が、ヘッドコアと熱膨張係数が整合
    した充填剤を含むことを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の磁気ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 樹脂が一般式 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 のエポキシ樹脂の少なくとも一つを含むことを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の磁気ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 樹脂がエポキシ樹脂であり、酸無水物、
    硬化促進剤、カップリング剤および充填剤を含み、且
    つ、充填剤がシリカおよびアルミナの少なくとも一方を
    含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    磁気ヘッド装置。
  6. 【請求項6】 充填剤がシリカおよびアルミナの少なく
    とも一方を含み、酸無水物の酸無水物基の数とエポキシ
    樹脂のエポキシ基の数との比の値が0.5〜1.5であ
    り、硬化促進剤の配合量がエポキシ樹脂100重量部に
    対して0.05〜1.05〜5重量部であり、充填剤の
    含有量がエポキシ樹脂に対して35〜95重量%である
    請求項5に記載の磁気ヘッド装置。
  7. 【請求項7】 樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹
    脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、およびビフェニ
    ル骨格エポキシ樹脂の少なくとも一つが配合されたもの
    であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の磁気ヘッド装置。
  8. 【請求項8】 スライダの形状がI字型またはL字型で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    磁気ヘッド装置。
  9. 【請求項9】 スライダが充填された樹脂により形成さ
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の磁気ヘッド装置。
  10. 【請求項10】 スライダで挟持されたヘッドコアにコ
    イルを装着する工程と、バックコアをヘッドコアに貼付
    けする工程と、前記ヘッドコア、前記バックコア、前記
    スライダおよび前記コイルをシールドケースに収納する
    工程と、シールドケース内の空間に樹脂を充填する工程
    とを備えた磁気ヘッド装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 スライダで挟持されたヘッドコアにコ
    イルを装着する工程と、バックコアをヘッドコアに貼付
    けする工程と、前記ヘッドコア、前記バックコア、前記
    スライダおよび前記コイルをシールドケースに収納する
    工程と、前記シールドケースの内面および収納物に離型
    剤を塗布する工程と、シールドケース内の空間樹脂を充
    填する工程と、前記ヘッドコアおよび前記スライダを研
    摩して所定のギャップ深さを得る工程とを備えた磁気ヘ
    ッド装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 ヘッドコアおよびスライダを研摩して
    所定のギャップ深さを得る工程において、コイルのイン
    ダクタンスの測定値により研摩量が決められることを特
    徴とする請求項11に記載の磁気ヘッド装置の製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5919567A (en) * 1996-05-28 1999-07-06 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Magnetic head
JP2005112896A (ja) * 2003-10-03 2005-04-28 Nippon Kayaku Co Ltd 液状エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2013236390A (ja) * 2006-09-26 2013-11-21 Toshiba Corp 超音波探触子及び圧電振動子

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