JPH08254901A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Publication number
JPH08254901A
JPH08254901A JP7083449A JP8344995A JPH08254901A JP H08254901 A JPH08254901 A JP H08254901A JP 7083449 A JP7083449 A JP 7083449A JP 8344995 A JP8344995 A JP 8344995A JP H08254901 A JPH08254901 A JP H08254901A
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JP
Japan
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developing
recording medium
image
head
electrostatic
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Withdrawn
Application number
JP7083449A
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English (en)
Inventor
Atsushi Yagi
厚志 八木
Tadashi Nishio
西尾  正
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08254901A publication Critical patent/JPH08254901A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高解像度で階調性に富む画像を形成することが
可能な液体現像方式を用いた画像形成装置を提供する。 【構成】対向電極44と、この対向電極に対面配置され
たイオンヘッド46と、このイオンヘッドと対向電極と
の間を搬送される記録媒体48の表面に対して接離可能
に配置された現像ヘッド50と、この現像ヘッドを上下
動させる現像ヘッド上下カム52と、この現像ヘッド上
下カムを駆動する現像ヘッド上下モータ54とを備え
る。現像ヘッドは、現像バイアス機構56を介してアー
スされていると共に、記録媒体に対向し接触する面上に
形成された複数の現像溝50aを備える。これら現像溝
は、夫々一端が直接現像液容器60に連通接続されてお
り且つ他端が現像液ポンプ58を介して現像液容器に連
通している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、複写機やプリ
ンタ等の記録装置によって記録媒体上に形成された静電
潜像に現像液を接触させて現像を行う液体現像方式を用
いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置としては、例えば
特開平2−106367号公報(以下、従来技術1と称
する)に開示されたカラープリンタが知られている。
【0003】即ち、図21(a)に示すように、一対の
送りローラ2の間を走行している無端状の潜像但持体4
には、一様帯電器6によって一様にマイナスイオンが帯
電した後、書込み帯電器8によってプラス電荷が吸着す
る。この結果、潜像但持体4上には、マイナスの電荷に
よって画像情報が潜像として形成される。続いて、現像
器10の現像ローラ10aを介してプラス極性の液体ト
ナーが塗布されることによって、潜像但持体4上に形成
された潜像は、現像即ち可視化される。このとき現像さ
れた画像は、潜像但持体4の走行と共に転写帯電器12
方向に移送され、この転写帯電器12によって用紙14
に転写されることになる。
【0004】また、例えば特開昭61−179479号
公報(以下、従来技術2と称する)に開示された自己乾
燥型液体現像装置が知られている。
【0005】即ち、図21(b)に示すように、静電潜
像が形成された記録紙16を真空ポンプ18によって現
像器20上に吸着させながら、現像液を現像液スリット
22に充填させることによって、記録紙16上の静電潜
像に対する現像が行われる。この後、記録紙16と現像
器20との間隙に少量の空気を送り込むことによって、
記録紙16上に付着した現像液の乾燥処理が行われてい
る。
【0006】また、例えば特開昭60−263969号
公報(以下、従来技術3と称する)に開示されたカラー
液体現像装置が知られている。
【0007】即ち、図21(c)に示すように、静電記
録ヘッド24によって潜像が形成された記録紙26に
は、各色別に配置された複数の現像器28を選択的に切
り替えることによって、現像処理が施される。なお、こ
れら現像器28は、潜像を現像する現像部28aと余分
な現像液をぬぐい取る乾燥部28bとを備えており、個
々の現像器28によって現像処理が行われる際に同時に
乾燥処理も行われる。また、所望の現像が行われた後に
記録紙26を巻き戻す際に、記録紙26に残留した現像
液は、スクイーズノズル30によって吸引除去されてい
る。
【0008】また、例えば特開昭61−179481号
公報(以下、従来技術4と称する)に開示された液体現
像装置が知られている。
【0009】即ち、図21(d)に示すように、真空ポ
ンプ32によって現像液タンク34から現像液供給パイ
プ36を介して現像器38上に汲み上げられた現像液4
0の濃度は、現像液供給パイプ36中に配置された現像
液濃度検出器42によって常時光学的に検出されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1の発明は、
マイナスイオンを帯電させる一様帯電器6に加えてプラ
ス電荷を吸着させる書込み帯電器8が必要であるため、
装置の構成が複雑で大型化してしまうといった問題があ
る。更に、従来技術1の発明は、電位の低い潜像を潜像
但持体4上に均一に形成することが困難であるため、マ
イナスイオンが潜像但持体4上に均一に帯電しない即ち
帯電ムラを生じる場合がある。この場合には、画像濃度
にムラが発生してしまうといった問題がある。特に、高
解像度で階調性を表現するカラープリンタにおいては、
上述したようなムラが発生すると所望の色調を得ること
ができないといった問題も発生する。
【0011】そこで、本発明の第1の目的は、高解像度
で階調性に富む画像を形成することが可能な液体現像方
式を用いた画像形成装置を提供することにある。
【0012】また、従来技術2の発明は、記録紙16の
表面の凹凸を利用して、現像器20と記録紙16との間
隙に所定量の空気を送り込むことによって、余剰な現像
液を除去し画像の定着を図っている。従来この方式の現
像器の用いられてきた静電プロッターなどでは、出力す
る画像は図面など線画主体のものが多く、画像濃度の均
一性やソリッド部の微細なムラなどはあまり問題となら
なかった。
【0013】しかし、最近、乾式現像方式よりも粒径の
小さな液体現像方式の特徴をいかして、高解像度な画像
や階調性に富む画像を形成するために、現像器上面にス
リット状の現像溝を設けた液体現像装置が用いられてい
る。
【0014】高解像度で階調性に富む画像を形成する場
合、従来技術2に示されているように、現像器20の側
壁の幅を狭くすると、記録紙16と現像器20との間隙
から現像溝内に流入する微少な気泡によって画像に小さ
い白い斑点が発生し、画質が劣化するという問題があ
る。この斑点は特に画像濃度の低い部分で目立つ傾向に
あり、高画質プリンタ分野では、かかる問題を解決する
必要があった。
【0015】このような白い斑点の発生原因は、現像器
20と記録紙16との間隙から流入する気泡が記録紙1
6上の未定着のトナー像を動かしてしまうためと考えら
れるが、現像器20の側壁の幅を広くすることによっ
て、白い斑点の発生を減少させることが可能である。
【0016】しかし、側壁の幅を広くすると余剰な現像
液の除去が不十分なためトナー像が流れたり、あるいは
記録紙16に余剰な現像液が付着したまま搬送されるこ
とによって、搬送経路上のローラーを汚染する場合があ
る。
【0017】また、現像器20の側壁の幅を広くする
と、現像器20の幅が広くなり装置が大型化してしま
う。特に、記録紙16を往復動させるマルチパス方式の
カラープリンタには、同形式の現像器を複数本必要とす
るため、個々の現像器の寸法が装置の大きさに影響して
しまう。
【0018】また、記録紙16と現像器20との間隙に
送り込まれる空気の流入量を少なくするためには、記録
紙16の表面の平滑度を高くすること即ち記録紙表面の
凹凸を小さくすることが有効である。
【0019】しかし、記録紙16の平滑度を高した場合
には、記録紙表面が現像器20によって擦られることに
よっておこるバックグラウンドのかぶりが増加し画質が
低下する。
【0020】そこで、本発明の第2の目的は、画質の劣
化を防止すると共に、記録紙上の余剰な現像液を効率良
く除去して高解像度で階調性に富む画像を形成すること
が可能な液体現像方式を用いた画像形成装置を提供する
ことにある。
【0021】また、従来技術3の発明は、スクイーズノ
ズル30と記録紙26との接触部に形成された僅かなす
き間から残留現像液を吸引除去してるため、スクイーズ
ノズル30の取り付け状態のわずかな変化や記録紙26
の張力の変化が生じた場合、記録紙26とスクイーズノ
ズル30との間の密着状態が変化することによって、残
留現像液を完全に吸引除去できなくなるといった問題点
が生じる。
【0022】そこで、本発明の第3の目的は、記録紙上
の残留現像液を効率よく且つ確実に除去可能な液体現像
方式を用いた画像形成装置を提供することにある。
【0023】また、従来技術4の発明は、現像液濃度検
出器42が配置された現像液供給パイプ36内に常時現
像液を滞留させるように構成されているため、長期間の
使用によって現像液濃度検出器42内に現像液が付着し
た場合には、検出誤差が発生し易いといった問題点が存
在する。
【0024】そこで、本発明の第4の目的は、長期間連
続的に使用した場合でも常に高精度な濃度検出を行うこ
とが可能な液体現像方式を用いた画像形成装置を提供す
ることにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1に記載された発明は、搬送される静
電記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
正極性の静電荷を前記静電記録媒体上に放射し、静電記
録媒体面に潜像形成を行う静電潜像形成手段と、前記静
電記録媒体面に正極性に帯電したトナー粒子を含有する
現像液を接触させる液体現像手段と、この液体現像手段
に正極性の現像バイアス電圧を印加する現像バイアス手
段と、 前記静電記録媒体上の顕像化する画像の領域に
は潜像形成を行わず、且つ、前記静電記録媒体上の顕像
化しない画像の領域には潜像形成を行なうように、前記
静電潜像形成手段を制御する静電潜像形成制御手段とを
備える。
【0026】請求項2に記載の発明は、静電記録媒体面
上に静電潜像が形成された静電記録媒体を搬送する手段
と、負圧を発生する現像ポンプと、現像溝及びこの現像
溝の周辺部に前記静電記録媒体と接触する第1の接触面
を有する現像ヘッドと、現像液を収容する現像液容器
と、この現像液容器から前記現像ヘッドに、前記現像液
を供給する現像液供給経路と、前記現像ヘッドから前記
現像ポンプに前記現像液を回収する現像液回収経路とを
有しており、現像時には、前記第1の接触面を前記静電
記録媒体に接触させた状態で、前記現像ポンプの動作で
生じた負圧によって前記現像溝中を流れる前記現像液に
よって、前記静電記録媒体面上の潜像を現像する画像形
成装置において、前記第1の接触面のうち、少なくとも
現像時における前記静電気録媒体の搬送方向下流側に当
る領域面の平滑度を他の領域の平滑度よりも低くするこ
とを特徴とする。
【0027】請求項3に記載の発明は、搬送される静電
記録媒体上の潜像を現像液で現像する画像形成装置にお
いて、現像後の前記静電記録媒体の静電気録媒体面上に
残留した前記現像液を吸引する吸引ヘッドを備えてお
り、前記静電記録媒体に接触する前記吸引ヘッドの第2
の接触面のうち、少なくとも現像時における前記静電記
録媒体の搬送方向上流側に当る領域面の平滑度を他の領
域の平滑度よりも低くすることを特徴とする。
【0028】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、静電潜像形成
制御手段を介して制御された静電潜像形成手段によっ
て、静電記録媒体上の顕像化する画像の領域には潜像形
成を行わず、且つ、静電記録媒体上の顕像化しない画像
の領域には潜像形成を行なう。そして、正極性に帯電し
たトナー粒子を含有する現像液によって静電潜像の現像
処理が行われる。
【0029】請求項2に記載の発明によれば、現像ヘッ
ドの第1の接触面と静電記録媒体との間の隙間から連続
的に微少な気泡が現像溝に流入する。
【0030】請求項3に記載の発明によれば、吸引ヘッ
ドの第2の接触面と静電記録媒体の表面との間から流入
した空気によって、静電記録媒体上の余剰な現像液が除
去される。
【0031】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例に係る画像形成
装置について、図1ないし図4を参照して説明する。
【0032】図1(a)に示すように、本実施例の画像
形成装置は、対向電極44と、この対向電極44に対面
配置されたイオンヘッド(イオンフローヘッド)46
と、このイオンヘッド46と対向電極44との間を搬送
される記録媒体48の表面に対して接離可能に配置され
た現像ヘッド50と、この現像ヘッド50を上下動させ
る現像ヘッド上下カム52と、この現像ヘッド上下カム
52を駆動する現像ヘッド上下モータ54とを備えてい
る。
【0033】なお、現像ヘッド50は、現像バイアス機
構56を介してアースされていると共に、現像液ポンプ
58を介して現像液容器60に接続されている。
【0034】図1(b)に示すように、現像ヘッド50
には、記録媒体48に対向し接触する面上に、複数(同
図では、3本)のスリット状開口部即ち現像溝50aが
形成されている。これら現像溝50aは、夫々、その一
端が直接現像液容器60に連通接続されており、且つ、
その他端が現像液ポンプ58を介して現像液容器60に
連通接続されている。
【0035】図2(a)には、イオンヘッド46の対向
部分即ち対向電極44に対向した部分に設けられたイオ
ン制御板62の構成が示されている。
【0036】図2(a)に示すように、イオン制御板6
2は、絶縁体層62aと、この絶縁体層62aの両側に
設けられた一対の制御電極62bと、これら絶縁体層6
2a及び制御電極62bを貫通して複数個形成された小
径の開口部62cとを備えている。
【0037】図2(b),(c)には、対向電極44及
びイオンヘッド46に施された電気回路の構成が概略的
に示されている。
【0038】図2(b),(c)に示すように、イオン
ヘッド46には、イオン制御板62に対向してシールド
電極46aが設けられていると共に、一対の制御電極6
2bに所定電圧を印加するように、一対の制御電極62
bには、第1の電源64が接続されている。また、イオ
ン制御板62と対向電極44との間に所定電圧を印加す
るように、イオン制御板62と対向電極44には、第2
の電源66が接続されている。また、シールド電極46
a内には、ワイヤ電極68が設けられている。
【0039】なお、図2(b)には、プラスイオンが開
口部62cを通過して記録媒体48に到達している状態
が示されている。即ち、第1の電源64によってワイヤ
電極68に対面している制御電極62bにプラス電圧が
印加されており、この状態において、ワイヤ電極68付
近に発生するプラスイオンは、開口部62cを通過して
記録媒体48に到達する。この結果、記録媒体48上に
プラスイオンによって静電潜像が形成されることにな
る。
【0040】一方、図2(c)には、イオン流が阻止さ
れている状態が示されている。即ち、第1の電源64に
よってワイヤ電極68に対面している制御電極62bに
マイナス電圧が印加されており、この状態において、イ
オン流は阻止されるため、開口部62cを通過すること
はできない。
【0041】このように第1の電源64の印加電圧を変
化させることによって、開口部62cを通過するプラス
イオンの通過量を制御することが可能となる。この結
果、記録媒体48に到達するプラスイオンの到達量を制
御することができるため、記録媒体48の潜像電位を所
望の値に連続的に変更させることが可能となる。
【0042】次に、本実施例の動作について、図3及び
図4を参照して説明する。
【0043】図3は、本実施例の動作を示すシーケンス
図であり、図4は、記録媒体48上の静電潜像に対する
現像処理を示す図である。
【0044】図4には、プラスイオンとプラス極性のト
ナーを用いて画像を形成する様子が示されている。この
場合、イオンヘッド46(図1及び図2参照)によって
記録媒体48上に形成される静電潜像は、画像信号が表
現する画像とは逆の信号強度を有する反転像である必要
がある。つまり、画像濃度が最も高い部分には、潜像を
形成せず、画像の存在しない部分即ちトナーが付着すべ
きでない部分には、イオンヘッド46で形成できる最も
高い電位の潜像を形成する。
【0045】図4は、プラスイオンとプラス極性のトナ
ーを用いて画像を形成する様子が示されているが、この
場合、イオンヘッド46(図1及び図2参照)によって
記録媒体48上に形成される静電潜像は、画像信号が表
現する像の反転像であることが必要である。つまり、ト
ナーが付着すべき箇所には潜像を形成せずに、トナーが
付着すべきでない箇所に潜像を形成する必要がある。
【0046】図4(a)には、プラスイオンによって記
録媒体48上にプラス極性の潜像を形成した状態が示さ
れている。この状態において、記録媒体48及び現像ヘ
ッド50が共に装置本体に接地されている場合には、プ
ラス極性の潜像とプラス極性のトナーとは互いに反発す
るため現像は行われない。
【0047】図4(b)には、現像ヘッド50に現像バ
イアス機構56を接続してプラスの電圧を印加させた状
態が示されている。この状態において、現像ヘッド50
に記録媒体48の表面電位よりも高い電圧を印加すれ
ば、プラス極性のトナーは記録媒体48の表面に泳動さ
れるため、記録媒体48の表面が現像ヘッド50と等電
位になるまで現像が進む。
【0048】ところで、記録媒体48上の潜像電位が現
像バイアスと等電位である場合、現像は行われず、トナ
ーは付着しない。従って、トナーの付着する必要のない
白地部分には現像バイアスと同じ電位に潜像を形成すれ
ばよい。
【0049】例えば、イオンヘッド46(図1及び図2
参照)によって記録媒体48上に形成される潜像電位が
最大で+100Vの場合、白地部分には、+100Vの
潜像が形成されることになる。
【0050】図4(c)には、画像中の最高画像濃度の
部分が示されており、潜像が形成されていない記録媒体
48が示されている。この場合、記録媒体48の表面は
0Vであり、現像ヘッド50は+100Vである。この
ため、プラス極性のトナーは、記録媒体48の表面が+
100Vと同じ電位になるまで記録媒体48表面に付着
する。なお、記録媒体48の表面の電位が0V〜+10
0Vの中間である場合には、その潜像電位に応じた量の
トナーが記録媒体48に付着するため、イオンヘッド4
6から照射するプラスイオンの量を変化させて、記録媒
体48上に形成する潜像の電位を調整することによっ
て、中間濃度の画像を形成することが可能となる。
【0051】次に、本実施例の記録動作について、図1
ないし図3を参照して説明する。
【0052】まず、記録媒体48を停止させた状態で、
現像ヘッド上下カム52を動作させて現像ヘッド50を
上昇させるとほぼ同時に、現像液ポンプ58を動作させ
る(図3a参照)。
【0053】このとき、現像ヘッド50と記録媒体48
が接触した状態で現像液ポンプ58が動作しているた
め、現像ヘッド50及び配管内の空気が吸い出されて負
圧が発生する。このため、現像液容器60から吸い上げ
られた現像液は、現像ヘッド50を経由して循環する。
現像液が循環した際に、記録媒体48の搬送を開始させ
る(図3b参照)。
【0054】記録媒体48の搬送開始後、イオンヘッド
46を動作させて記録媒体48上にプラスイオンを照射
して静電潜像を形成する(図3c参照)。
【0055】潜像が形成された記録媒体48が現像ヘッ
ド50に到達までの間に、現像バイアス機構56を動作
させて現像ヘッド50に電圧を印加する(図3d参
照)。
【0056】イオンヘッド46によって画像信号に対応
する反転画像を形成し、イオンヘッド46を停止させる
(図3e参照)。
【0057】そして、現像処理が終了した後、現像バイ
アス機構56を停止させる(図3f参照)。
【0058】この後、記録媒体48の搬送を停止させる
(図3g参照)。
【0059】更に、現像液ポンプ58を動作させて大気
解放弁(図示しない)を開いて、現像ヘッド50内部の
現像液を抜いた後、現像液ポンプ58を停止させる(図
3h参照)。
【0060】この後、現像ヘッド上下カム52によって
現像ヘッド50を記録媒体48から離間させた後、現像
ヘッド上下カム52を停止させる(図3i参照)。
【0061】このように本実施例によれば、発生の安定
しているプラスイオンを安定して発生させることができ
るため、記録媒体48上には、均一な潜像を形成するこ
とができる。この結果、濃度ムラの無い高精細な画像を
形成することが可能となる。また、製造の容易なプラス
トナーが使用できるという利点もある。
【0062】この実施例には、次のような特徴点があ
る。
【0063】静電記録媒体上に静電潜像を形成する静電
潜像形成手段と、静電潜像が形成された前記静電記録媒
体に現像液を接触させて現像する液体現像装置とを備え
た画像形成装置において、前記液体現像装置には、全面
に多数の小径の開口部を有する電極対を有し且つプラス
のイオン流を発生させると共に、前記電極対の開口部に
生じる電界によってイオン流を制御するイオン流書込ヘ
ッドと、前記静電記録媒体上に形成された静電潜像に対
してプラス極性の現像液を接触させる液体現像手段と、
この液体現像手段にプラスの現像バイアスを印加する現
像バイアス機構と、前記静電潜像形成手段に与えられる
記録信号を反転させる記録信号処理機構とが設けられて
いる。
【0064】このため、潜像形成の際に、イオンの発生
が安定しているプラスイオンが使用でき、現像液には製
造の容易なプラストナーが使用できる。均一な潜像電位
がえられるため画像のムラが少なくなるという効果があ
る。
【0065】次に、本発明の第1の実施例の第1変形例
に係る画像形成装置について、図5及び図6を参照して
説明する。
【0066】本変形例は、イオンヘッド46の動作タイ
ミングの変形に係り、他の構成は、第1の実施例と同一
であるため、第1の実施例の図面と同一符号を付してそ
の説明を省略する。
【0067】第1の実施例の装置は、記録画像信号を反
転させた潜像を記録し、現像バイアスを印加することに
よって画像を形成している。現像バイアスを印加する
と、画像信号に対応して反転潜像が形成された箇所にお
いて、画像背景部即ち画像の無い部分の電位は、現像バ
イアスと同電位となりトナーは付着しない。
【0068】しかし、潜像が形成されていない記録媒体
が現像液と接触している際に、現像バイアスを印加する
と、記録媒体にトナーが付着して“画像のカブリ”とな
り、トナーが無駄に消費されることになる。
【0069】従って、記録画像が現像ヘッドに接触する
前に、現像液を循環させた状態で現像バイアスを印加す
ると記録画像の前の部分に“画像のカブリ”が生じる。
【0070】本変形例は、画像領域以外の部分にトナー
が付着しないようにすることを目的としている。
【0071】図5に示すように、図中矢印方向に搬送さ
れている記録媒体48上には、画像信号に対応した画像
記録領域48aが設けられており、この画像記録領域4
8aには、最も画像濃度の高い部分の電位が0Vであっ
て且つトナーの付着すべきでない部分の電位が+100
Vとなるように、イオンヘッド46(図1参照)によっ
て潜像が形成されている。なお、この場合、現像ヘッド
50(図1参照)に+100Vの電圧を印加しておく。
【0072】なお、符号48bで示す部分は、前画像領
域部であり、この部分の電位は全体に亘って均一に+1
00Vとなっている。
【0073】従って、この前画像領域部48bは、現像
液と接触し且つ現像バイアスが印加されていても、トナ
ーは付着しない。このため、前画像領域部48bに現像
ヘッド50を接触させた後、現像液が循環した際に現像
バイアスを印加すれば、記録媒体48に不要なトナーが
付着することはない。
【0074】図6には、本変形例の装置の動作のタイミ
ングチャートが示されている。
【0075】まず、記録媒体48の搬送を開始すると同
時に、イオンヘッド46を動作させて、記録媒体48上
に潜像電位+100Vの潜像を記録して、前画像領域部
48bを形成する(図6a参照)。
【0076】続いて、前画像領域部48bを形成しつ
つ、現像ヘッド上下カム52を回転させることによっ
て、現像ヘッド50を記録媒体48に接触させる(図6
b参照)。
【0077】次に、現像液ポンプ58を動作させて現像
液を循環させる(図6c参照)。
【0078】現像液を循環させた状態において、前画像
領域部48bが現像ヘッド50に接触している際に現像
バイアス機構56を動作させて現像ヘッド50に電圧を
印加する(図6d参照)。
【0079】このように本変形例によれば、記録画像に
対応する部分の前にプラスの潜像を記録したことによっ
て、現像バイアスを印加した際に記録媒体48上にトナ
ーが付着して“画像のカブリ”となることが防止でき
る。
【0080】この変形例に係る発明には、次のような特
徴がある。
【0081】本発明の画像形成装置において、記録画像
信号に対応する静電潜像を記録する以前の部分の記録媒
体上にプラスイオンを照射することによって、記録画像
以外の部分にトナーが付着し“画像のカブリ”となるこ
とが防止できる。また、トナーが無駄に消費されること
が無くなる。
【0082】また、本発明の画像形成装置において、現
像液ポンプを駆動させて現像液を循環させ、記録媒体に
形成したプラスの静電潜像に現像液が接触した後に現像
バイアスを動作させることによって、記録画像以外の部
分にトナーが付着し“画像のカブリ”となることが防止
できる。また、トナーが無駄に消費されることが無くな
る。
【0083】次に、本発明の第1の実施例の第2変形例
に係る画像形成装置について、図7を参照して説明す
る。
【0084】本変形例は、画像記録領域48a(図5参
照)の後ろ部分即ち後画像領域部48c(図5参照)へ
のトナーの付着を防止することを目的として構成されて
おり、他の構成は、第1の実施例及び第1変形例と同一
であるため、第1の実施例及び第1変形例の図面と同一
符号を付してその説明を省略する。
【0085】なお、図5に示すように、記録媒体48に
は、画像記録領域48aの後ろ部分即ち搬送方向後方に
後画像領域部48cが設けられている。この後画像領域
部48cには、イオンヘッド46(図1参照)によって
プラス極性の潜像が記録されており、この潜像の電位
は、現像バイアスと同電位である。
【0086】次に、本変形例の装置の動作について、図
7を参照して説明する。
【0087】イオンヘッド46によって画像記録領域4
8aが記録された後、後画像領域部48cを記録する
(図7a参照)。
【0088】後画像領域部48cを現像ヘッド50に接
触させた状態で、記録媒体48の搬送を停止する(図7
b参照)。
【0089】この状態で現像バイアスを切った場合で
も、記録媒体48は現像ヘッド50の電位よりもプラス
側に帯電しているため、プラストナーは記録媒体48に
付着しない(図7c参照)。
【0090】次に、現像ヘッド50内へ電磁弁(図示し
ない)を介して空気を導入し、現像液を除去した後、現
像液ポンプを停止させる(図7d参照)。
【0091】この後、現像ヘッド上下カム52を回転さ
せて現像ヘッド50を下降させる(図7e参照)。
【0092】このように本変形例によれば、画像記録領
域48aの後方にプラスの潜像を記録した後画像領域部
48cを配置させたことによって、現像バイアスを印加
した際に記録媒体48上にトナーが付着して“画像のカ
ブリ”となることが防止できる。
【0093】この変形例に係る発明には、次のような特
徴がある。
【0094】本発明の画像形成装置において、記録画像
信号に対応する静電潜像を記録する以降の部分の記録媒
体上にプラスイオンを照射することによって、記録画像
以外の部分にトナーが付着し“画像のカブリ”となるこ
とが防止できる。また、トナーが無駄に消費されること
が無くなる。
【0095】また、本発明の画像形成装置において、画
像信号に対応する潜像が記録された記録媒体の部分が現
像ヘッドを通過した後も現像ヘッドを動作させ、画像信
号に対応しないプラスイオンが照射された部分が現像ヘ
ッドに接触している際に、現像バイアス機構の動作を停
止させることによって、記録画像以外の部分にトナーが
付着し“画像のカブリ”となることが防止できる。ま
た、トナーが無駄に消費されることが無くなる。
【0096】次に、本発明の第1の実施例の第3変形例
に係る画像形成装置について説明する。
【0097】本発明の第1の実施例では、イオンフロー
ヘッド(イオンヘッド)46によって記録媒体48上に
静電潜像を形成したが、例えばマルチスタイラスヘッド
によって記録媒体48上に静電潜像を形成することもで
きる。
【0098】この場合も、イオンフローヘッドの場合と
同様に、プラスの潜像を記録することによって、放電の
発生が安定して均一な潜像を記録できると共に、製造の
容易なプラストナーを使用することができる。また、マ
ルチスタイラスヘッドは、ヘッド表面の記録電極が摩擦
によって研磨されて常に新しい面を露出するため、長期
間安定した放電の発生を維持することができると共に、
プラス放電させることにより更に長寿命化させることが
可能となる。
【0099】次に、本発明の第2の実施例に係る画像形
成装置について、図8及び図9を参照して説明する。
【0100】図8に示すように、本実施例の画像形成装
置は、対向電極70と、この対向電極70に対面配置さ
れ且つ静電記録紙ロール72から供給される静電記録紙
(以下、単に記録紙と称する)74に対して静電潜像を
記録する記録ヘッド76と、静電潜像が記録された静電
記録紙74に対して現像処理を施すように、選択的に記
録紙74に接離する第1ないし第4の現像器78a,7
8b,78c,78dとを備えている。
【0101】このような構成において、静電記録紙ロー
ル72から供給された記録紙74は、対向電極70上で
記録ヘッド76によって静電潜像が記録される。
【0102】静電潜像が記録された記録紙74は、次
に、第1ないし第4の現像器78a,78b,78c,
78dを介して所定の現像液に接触し、静電潜像に対す
る現像処理が施される。
【0103】本実施例の装置は、カラー画像形成装置で
あって、第1ないし第4の現像器78a,78b,78
c,78dは、夫々、イエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックに対応している。
【0104】また、記録紙74は、往復動するように搬
送制御されており、1往復毎に1色ずつカラー画像が記
録される。このとき、記録する色に対応する現像器78
a,78b,78c,78dは、記録紙74の搬送経路
まで選択的に上昇して記録紙74に所定の現像液を供給
するように制御されている。
【0105】以下、このような構成の動作について説明
する。
【0106】なお、本動作の説明では、その一例とし
て、第4の現像器78dが動作してブラック画像の記録
が行われる場合について説明する。
【0107】現像開始時には、第4の現像器78dが記
録紙搬送経路まで上昇し、記録紙74と接触する。
【0108】この状態で現像液ポンプ80を動作させる
と、第4の現像器78d内の空気が吸い出される。この
結果、記録紙74は、第4の現像器78d上に強く吸着
されることになる。
【0109】このとき、現像液タンク82から現像液が
現像液供給管84を介して第4の現像器78d内部に流
入する。
【0110】この後、第4の現像器78dによって記録
紙74に接触した現像液は、現像液ポンプ80を介して
現像液タンク82に回収される。
【0111】このような状態の下、静電潜像が記録され
た記録紙74を搬送(図中矢印S方向に搬送)させる
と、静電潜像に対する現像処理が行われることになる。
【0112】現像が終了した後、第4の現像器78dは
下降するが、記録紙74上には現像液が残留している。
【0113】このため、記録紙74上に残留した現像液
を除去するために、記録紙74は、吸引ヘッド86上ま
で搬送される。
【0114】記録紙74が吸引ヘッド86上に位置付け
られた際、吸引ポンプ88を動作させることによって、
記録紙74上に残留した現像液は、回収管90を介して
廃液タンク92に回収される。
【0115】このとき、記録紙74の表面に残留した現
像液は除去されているため、記録紙74は乾燥した状態
になっている。
【0116】続いて、記録紙74を巻き戻した後、次の
色の記録が開始される。
【0117】なお、本実施例の画像形成装置には、現像
液供給管84中に現像液濃度センサー94が設けられて
おり、この現像液濃度センサー94によって現像液の濃
度が低下したことが検出された際、コンクトナー電磁弁
96が開かれて、コンクトナータンク98からコンクト
ナーが供給される。この結果、現像液の濃度が基準レベ
ルまで回復することになる。
【0118】また、本実施例の画像形成装置には、圧力
センサー100が設けられており、この圧力センサー1
00によって、現像液の循環圧力を常時検出するように
構成されている。このため、記録紙74が第4の現像器
78dから外れて現像液の循環が行われなくなったと
き、圧力センサー100によって上述したような記録動
作が停止される。
【0119】図9(a)には、本実施例に適用された第
4の現像器78dの構成が概略的に示されている。な
お、他の現像器78a,78b,78cも同一の構成を
有するため、その説明は省略する。
【0120】図9(a)に示すように、第4の現像器7
8dには、記録紙74(図8参照)に接触する面上に、
記録紙74の搬送方向Sに略直交する方向に形成された
4本の現像溝102と、これら現像溝102の一端に夫
々形成された現像液供給開口部104と、現像溝102
の他端に夫々形成された現像液排出開口部106と、供
給路108を介して現像液供給開口部104に連通接続
された現像液供給室110と、排出路112を介して現
像液排出開口部106に連通接続された現像液排出室1
14とが設けられており、現像液供給室110には、現
像液が流入する現像液供給口110aが、また、現像液
排出室114には、現像液が排出される現像液排出口1
14aが形成されている。
【0121】次に、本実施例の動作について、図8及び
図9を参照して説明する。
【0122】現像液ポンプ80が動作することによって
負圧が発生すると、記録紙74は、現像溝102上に密
着する。このとき、この記録紙74と現像溝102によ
って現像液の循環経路が形成される。
【0123】この結果、第4の現像器78d内部の負圧
によって、現像液が現像液タンク82から吸い上げら
れ、現像液供給口110aから現像液供給室110内に
流入する。
【0124】現像液供給室110内に満たされた現像液
は、続いて、供給路108を介して現像液供給開口部1
04から現像溝102へ流入する。
【0125】記録紙74と接触した現像液は、現像液排
出開口部106から排出路112を通り現像液排出室1
14及び現像液排出口114aから第4の現像器78d
外に排出されて、現像液タンク82に回収される。
【0126】なお、第4の現像器78dが記録紙74に
接触する面のうち、記録紙74の搬送方向の両側(上流
側及び下流側)には、夫々、ヘアライン加工された多数
の微細な溝116a(図9(b)参照)が形成された現
像器側面上部116が設けられている。
【0127】これら微細な溝116aは、夫々、400
番のサンドペーパーによって深さ10〜20μm程度の
溝に形成されている。また、多数の微細な溝116aの
方向は、図9(b)中矢印で示すように、記録紙74の
搬送方向に略平行となっている。なお、微細な溝116
aとして、例えば図9(c)に示すような複数の断続し
た溝116aを適用することも好ましい。
【0128】このように本実施例によれば、第4の現像
器78dの現像器側面上部116に微細な溝116aを
多数形成したことによって次のような効果が得られる。
【0129】現像中において、第4現像器78dと記録
紙74との間から流入する空気によって、記録紙74上
の余剰な現像液が除去されるため、現像された画像を乾
燥定着させることが可能となる。更に、第4現像器78
dと記録紙74との間に流入した空気は、微小な気泡と
なって多数の微細な溝116aに沿って現像溝102に
流入するため、記録紙74上の未定着のトナー像を乱す
ことなく、画像の乾燥定着を行うことができる。この結
果、画像濃度ムラの無い均一な画像を得ることが可能と
なる。この場合、特にソリッド部での画像の均一性が向
上し、高解像度で階調特性に富む画像を忠実に現像する
ことができる。
【0130】また、現像終了時には、第4の現像器78
dに対して現像液の供給を停止した後、現像液ポンプ8
0を動作させることによって第4の現像器78d内の現
像液を除去することになるが、本実施例のように第4の
現像器78dの現像器側面上部116に微細な溝116
aを設けることによって、記録紙74と第4の現像器7
8dとの間から流入する空気の量を増加させることがで
きるため、現像終了時に記録紙74に残留する現像液の
量を少なくすることが可能となる。
【0131】この実施例には次のような特徴点がある。
【0132】本発明の画像形成装置において、現像器の
記録媒体と対向し接触する面に現像溝と略直交する方向
に溝を設けたことによって、現像溝に流入する空気を微
細な気泡とするという作用と画像の均一性を向上させる
という効果がある。
【0133】また、本発明の画像形成装置において、現
像器の記録媒体と対向し接触する面に現像溝と略直交す
る方向に溝を設けたことによって、現像終了時に現像溝
に流入する空気の量を増加させるという作用と記録紙上
に残留する現像液を減少させるという効果がある。
【0134】次に、本発明の第2の実施例の第1変形例
に係る画像形成装置について、図10を参照して説明す
る。
【0135】本変形例の画像形成装置は、第1ないし第
4の現像器78a,78b,78c,78d(図8参
照)に搬送方向Sの下流側にのみ現像器側面上部116
を設けた点に特徴を有している。なお、他の構成は、第
2の実施例と同一であるため、第2の実施例の図面と同
一符号を付してその説明を省略する。
【0136】また、第1ないし第4の現像器78a,7
8b,78c,78dは、全て同一の構成を有するた
め、以下の説明では、その一例として第4の現像器78
dについてのみ説明する。
【0137】図10(a)に示すように、第4の現像器
78dには、搬送方向Sの下流側にのみ現像器側面上部
116が設けられており、この現像器側面上部116に
は、図10(b)に示すように、第2の実施例と同様な
多数の微細な溝116aが形成されている。これら微細
な溝116aの深さは、図9の場合と同様に10μm〜
20μm程度でよい。なお、微細な溝116aとして、
例えば図10(c)に示すような複数の断続した溝11
6aを適用することも好ましい。
【0138】このように本実施例によれば、搬送方向S
の下流側にのみ微細な溝116a形成したことによっ
て、記録紙74上に残留した現像液を除去する効果は第
2の実施例と同じであるが、上流側から流入する空気の
流入量を抑えることができるため、現像溝102に流入
する空気の総量が減少して現像効率を向上させることが
可能となる。更に、記録紙74上に残留した余剰な現像
液を除去するのに必要な空気は、細かい気泡となって第
4の現像器78dの下流側からのみ流入することにな
る。この結果、記録紙74上の未定着のトナー像は、か
きとられることなく記録紙74上に定着するため、高精
細の画像を得ることが可能となる。
【0139】この実施例には次のような特徴点がある。
【0140】本発明の画像形成装置において、現像器の
記録紙搬送方向下流側の側壁の記録媒体と対向する面に
溝を設けたことによって、上流側から流入する空気の流
入量を抑えることができるため、現像溝に流入する空気
の総量が減少して現像効率を向上させるという効果を奏
する。
【0141】本発明の画像形成装置において、現像器の
記録紙搬送方向下流側の側壁の記録媒体と対向する面に
溝を設けたことによって、記録媒体上に残留した余剰な
現像液を除去するのに必要な空気は細かい気泡となって
現像器の下流側からのみ現像器内に流入する。この結
果、記録媒体上の未定着のトナー像は、かきとられるこ
となく記録媒体上に定着するため、高精細の画像が得ら
れるという効果を奏する。
【0142】次に、本発明の第2の実施例の第2変形例
に係る画像形成装置について、図11を参照して説明す
る。
【0143】本変形例の画像形成装置は、第1ないし第
4の現像器78a,78b,78c,78d(図8参
照)に搬送方向Sの下流側にのみ現像器側面上部116
を設けた点に特徴を有している。なお、他の構成は、第
2の実施例と同一であるため、第2の実施例の図面と同
一符号を付してその説明を省略する。
【0144】また、第1ないし第4の現像器78a,7
8b,78c,78dは、全て同一の構成を有するた
め、以下の説明では、その一例として第4の現像器78
dについてのみ説明する。
【0145】図11(a)に示すように、第4の現像器
78dには、搬送方向Sの下流側にのみ現像器側面上部
116が設けられている。この現像器側面上部116に
は、図11(b)に示すように、搬送方向Sに対して異
なる角度方向に相互に交叉した深さ約10μm〜20μ
m程度の微細な溝116aが多数刻まれている。
【0146】本変形例において、第4の現像器78dの
現像器側面上部116に形成された溝116aは、現像
溝102に対して異なる角度を有する複数の群から構成
されており、夫々の群を構成する複数の溝116aが互
いに交叉しているため、夫々の群毎に記録紙74に当接
する溝116aの角度が異なっている。
【0147】このように溝を方向の異なる群に分けたこ
とによって以下の効果を奏する。
【0148】溝116aの方向が一定である場合には、
画像上に溝の方向に対応した傷が発生する場合がある。
しかし、記録紙74上の現像されたトナー像に対して、
異なる角度で溝116aが当たることによって、トナー
像に一定方向の傷が入ることが防止できる。
【0149】この実施例には次のような特徴点がある。
【0150】本発明の画像形成装置において、現像器の
記録紙搬送方向下流側の側壁の記録媒体と対向する面に
設けた溝が、現像溝に対して異なる角度を有する複数の
群から構成されており、夫々の群を構成する複数の溝が
互いに交叉しているため、現像されたトナー像に一定方
向の傷が入るのを防ぐという効果を奏する。
【0151】次に、本発明の第2の実施例の第3変形例
に係る画像形成装置について、図12を参照して説明す
る。
【0152】本変形例の画像形成装置は、第1ないし第
4の現像器78a,78b,78c,78d(図8参
照)に搬送方向Sの上流から下流側に亘って現像器側面
上部116を設けた点に特徴を有している。なお、他の
構成は、第2の実施例と同一であるため、第2の実施例
の図面と同一符号を付してその説明を省略する。
【0153】また、第1ないし第4の現像器78a,7
8b,78c,78dは、全て同一の構成を有するた
め、以下の説明では、その一例として第4の現像器78
dについてのみ説明する。
【0154】図12(a)に示すように、第4の現像器
78dには、搬送方向Sの上流から下流側に亘って(即
ち、記録紙74に接触する面の全体に亘って)現像器側
面上部116が設けられている。この現像器側面上部1
16は、図12(b)に示すように、多孔質の焼結金属
116bによって構成されている。
【0155】この焼結金属116bは、多孔質であって
表面に凹凸がある。このため、記録紙74は、この凹凸
によって支持されるようになっている。
【0156】本変形例によれば、第4の現像器78d上
に微細な溝を設けた場合と同様の効果を得ることが可能
であり、記録紙74と第4の現像器78dの凹凸との間
から空気が流入し、現像されたトナー像の定着乾燥が促
進されることになる。
【0157】また、焼結金属116bはその内部まで多
孔質であるため、第4の現像器78dの表面が記録紙7
4との摩擦によって摩耗した場合でも、焼結金属116
b内部の多孔質部分が露出して、第4の現像器78d表
面に凹凸を形成する。このため初期状態と同様な効果が
持続する。
【0158】この実施例には次のような特徴点がある。
【0159】本発明の画像形成装置において、現像器の
記録紙搬送方向下流側の側壁の記録媒体と対向する面を
多孔質の焼結金属から構成したことによって、焼結金属
は内部まで多孔質のため、現像器の表面が記録媒体との
摩擦によって摩耗しても内部の多孔質部分が露出し、現
像器表面に凹凸を形成する。このため長期間に亘って現
像器と記録媒体間から空気を導入する効果が持続する効
果がある。
【0160】次に、本発明の第3の実施例に係る画像形
成装置について、図13を参照して説明する。
【0161】本実施例の画像形成装置は、第2の実施例
に適用された吸引ヘッド86(図8参照)の改良に係
り、他の構成は、第2の実施例と同一であるため、第2
の実施例の図面と同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0162】図13(a)には、吸引ヘッド86の構成
が概略的に示されており、この吸引ヘッド86には、吸
引ヘッド上面部86aと、この吸引ヘッド上面部86a
に形成されたスリット状開口部86bと、このスリット
状開口部86bから排出口86cに連通した貫通路86
dとが設けられている。
【0163】このような構成において、吸引ヘッド上面
部86aに記録紙74が対向した状態で排出口86cに
接続された吸引ポンプ88を動作させると、記録紙74
上の余剰な現像液はスリット状開口部86bに吸い込ま
れた後、貫通路86dを介して排出口86cから廃液タ
ンク92内に回収される。
【0164】また、図13(b)に示すように、吸引ヘ
ッド86の吸引ヘッド上面部86aには、スリット状開
口部86bと略直交する方向(即ち、略搬送方向S)
に、深さ10〜40μm程度の微小な溝118が刻まれ
ている。吸引ヘッド上面部86aの溝118は、現像器
側面上部の現像溝よりも深くすることができる。これ
は、吸引ヘッド86は、記録紙74上に残った現像液を
吸引することを目的としており、溝118を深くしても
現像むら等を生じることはないからである。この場合、
吸引ヘッド上面部86aの溝118を深くすることによ
って、吸引効率を上げることができる。
【0165】このような溝118の加工は、ヘアライン
加工と呼ばれており、本実施例では200番から400
番のサンドペーパーによって溝118が加工されてい
る。なお、このような溝118として、例えば図13
(c)に示すような複数の断続した溝118を適用する
ことも好ましい。
【0166】本実施例によれば、吸引ヘッド86上面に
微小な溝118を設けることで以下のような効果を奏す
る。
【0167】吸引ポンプ88が動作すると、記録紙74
は吸引ヘッド上面部86aに引き付けられる。この状態
で記録紙74を搬送すると、記録紙74上に残留した余
剰な現像液は、記録紙74と吸引ヘッド上面部86aの
溝118との間からスリット状開口部86bに吸い込ま
れる。この場合、吸引ヘッド上面部86aの溝118に
よって、記録紙74と吸引ヘッド上面部86aとの間に
常に一定の凹凸が存在することになる。この結果、吸引
ヘッド86へ流入する空気の流入量を増加させることが
できるため、余剰な現像液を効率よく回収することが可
能となる。
【0168】この実施例には次のような特徴点がある。
【0169】本発明によれば、静電潜像の形成された記
録媒体の搬送経路に対向し、記録媒体の幅方向に設けら
れた現像溝を有する現像器と、現像液を収用する現像液
容器と、現像液容器から現像器への現像液供給経路手段
と、現像液を現像器から回収する回収経路手段と、現像
液回収経路手段中に設けられ現像液を循環させる現像ポ
ンプと現像器を上下させる手段と現像器の記録媒体搬送
方向の前後に位置し、記録媒体上に残留した現像液を負
圧により吸引除去する吸引ヘッドを有する液体現像装置
を用いた画像形成装置において、吸引ヘッドの記録媒体
と対向する面にスリット状の開口部と略直交する方向に
溝を設けたことにより、吸引ヘッドへの空気の流入量が
増加し、余剰な現像液が効率よく回収される。
【0170】次に、本発明の第3の実施例の第1変形例
に係る画像形成装置について、図14を参照して説明す
る。
【0171】本変形例の画像形成装置は、第3の実施例
に適用された吸引ヘッド86の吸引ヘッド上面部86a
に形成された溝118の改良に係り、他の構成は、第2
の実施例と同一であるため、第2の実施例の図面と同一
符号を付してその説明を省略する。
【0172】図14(a)に示すように、本変形例の吸
引ヘッド86の吸引ヘッド上面部86aには、スリット
状の開口部86bに対して(又は、搬送方向Sに対し
て)異なる角度方向に相互に交叉した2種類の溝118
(図14(b)参照)が刻まれている。これら微細な溝
118の深さは、図13の場合と同様に10μm〜40
μm程度でよい。
【0173】このような構成において、記録紙74がス
リット状開口部86bに乗った状態で吸引ポンプ88を
動作させると、吸引ヘッド86の上面に設けられた溝1
18と記録紙74との間から流入する空気と共に余剰な
現像液が回収される。溝118の方向が一定であると記
録紙74上に溝118の跡がつきやすいが、複数の方向
に溝118を形成することによって溝118の跡を目立
たなくさせることが可能となる。なお、本実施例では、
2種類の方向に溝118を形成した場合を示したが、3
種類以上の方向に溝118を形成しても同様の効果が得
られる。
【0174】この実施例には次のような特徴点がある。
【0175】本発明の画像形成装置において、吸引ヘッ
ドの記録媒体と対向する面に設けた溝のスリット状の開
口部に対する角度が、2つ以上の異なる群よりなること
にって、記録媒体に対して異なる角度で溝が当たる為
に、記録媒体に一定方向の傷が入ることを防ぐことが出
来る。
【0176】次に、本発明の第3の実施例の第2変形例
に係る画像形成装置について、図15を参照して説明す
る。
【0177】図15(a)に示すように、本変形例に適
用された吸引ヘッド86の吸引ヘッド上面部86aに
は、搬送方向Sに沿って微細な溝118(図15(b)
参照)が形成されている。これら微細な溝118の深さ
は、図13の場合と同様に10μm〜40μm程度でよ
い。なお、このような溝118として、例えば図15
(c)に示すような複数の断続した溝118を適用する
ことも好ましい。
【0178】このような構成において、記録紙74上に
残留した余剰な現像液は、搬送方向Sの上流より吸引ヘ
ッド86に流入した後、吸引ヘッド上面部86aに形成
された微細な溝118と記録紙74との間の隙間から流
入した空気流によって、吸引ヘッド86内に吸い取られ
る。なお、吸引ヘッド86の搬送方向Sの下流側には、
溝が形成されていないため、この部分において、記録紙
74は吸引ヘッド86に密着している。この結果、この
密着部分が残留現像液のストッパとして機能するため、
記録紙74に残留した現像液が除去されないまま搬送さ
れることが防止される。
【0179】この実施例には次のような特徴点がある。
【0180】本発明の画像形成装置において、吸引ヘッ
ドのスリット状開口部の記録紙搬送方向上流側の記録媒
体と対向する面に溝を設けたことによって、吸引ヘッド
の上流側からのみ空気が流入するため、吸引ヘッドに流
入する空気の量が減少し吸引ヘッド内部の圧力が低くな
る。また、記録紙搬送方向の下流側では記録媒体と吸引
ヘッドが密着するので、現像液が除去されないまま記録
媒体が送られることがない。
【0181】次に、本発明の第3の実施例の第3変形例
に係る画像形成装置について、図16を参照して説明す
る。
【0182】図16(a)に示すように、本変形例に適
用された吸引ヘッド86の吸引ヘッド上面部86aに
は、その全体に亘って微小な凹凸形状の焼結金属118
a(図16(b)参照)が設けられている。なお、この
焼結金属118aの内部構成作用等は、図12に示す第
2の実施例の第3変形例に適用された焼結金属116b
と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0183】このような構成によれば、記録紙74に接
触する吸引ヘッド上面部86aが多孔質の焼結金属11
8aから構成されているため、凹凸形状の焼結金属11
8aと記録紙74との間から吸引ヘッド86内に空気が
流入することによって余剰なトナーが除去される。
【0184】この実施例には次のような特徴点がある。
【0185】本発明の画像形成装置において、記録媒体
と対向する吸引ヘッド上面に凹凸形状を有する多孔質の
焼結金属を設けることによって、吸引ヘッド表面が記録
媒体との摩擦によって摩耗しても内部の焼結金属部分が
露出し、吸引ヘッド表面に凹凸を形成する。そのため長
期間に渡って吸引ヘッドと記録媒体間から空気を導入す
る効果が持続する。
【0186】次に、本発明の第4の実施例に係る画像形
成装置について、図17を参照して説明する。
【0187】図17に示すように、本実施例の画像形成
装置は、記録紙120に現像処理を施す現像ヘッド12
2と、現像液容器124内の現像液126を現像ヘッド
122に供給する第1の配管128と、現像ヘッド12
2に供給された現像液126を現像液容器124内に回
収する第2の配管130とを備えており、第1の配管1
28中には、第1の電磁弁132が、そして、第2の配
管130中には、現像液ポンプ134が夫々配設されて
いる。なお、第2の配管130には、第2の電磁弁13
6を介してコンクトナー配管138が接続されており、
このコンクトナー配管138は、コンクトナー容器14
0内に接続されている。
【0188】また、現像ヘッド122及び第2の電磁弁
136には、電磁弁制御回路142が接続されている。
【0189】図18に示すように、電磁弁制御回路14
2には、現像ヘッド122と電気的に接地された装置本
体(図示しない)との間に配置された微小電流計142
aが設けられており、現像ヘッド122から装置本体に
向かって流れる電流を測定するように構成されている。
なお、現像ヘッド122は、電気的には微小電流計14
2aを介して装置本体に接続されて接地されている。
【0190】このような構成によれば、微小電流計14
2aで測定した電流値は、次に、積分回路142bに蓄
積される。続いて、比較回路142cによって、予め入
力された初期値と積分回路142bに蓄積された積分値
とが比較される。このとき、積分回路142bに蓄積さ
れた積分値が一定値以上である場合には、比較回路14
2cから電磁弁制御回路142dにデータ信号が出力さ
れる。そして、電磁弁制御回路142dは、データ信号
に基づいて、第2の電磁弁136を開く。
【0191】図19には、静電潜像を現像する際の現像
電流回路が模式的に示されている。
【0192】図19に示すように、記録紙120の背面
(即ち、現像ヘッド122に対面していない面)は接地
されており、記録紙120の記録面120aには、マイ
ナスの潜像が形成されている。
【0193】この状態において、プラス極性のトナー粒
子を包含した現像液126を記録紙120に接触させる
と、プラス極性のトナー粒子は、記録紙120の記録面
120a上を泳動する。
【0194】現像が行われる際、現像ヘッド122は微
小電流計142aを介して接地されているため、図中矢
印方向に電流が流れることになる。
【0195】この電流は、現像で消費されたトナー粒子
の電荷量と比例関係にあるので、この電流を測定するこ
とによって消費されたトナー量を検出することができ
る。
【0196】従って、微小電流計142aによって測定
された電流値を積分回路142bによって積分し、その
積分値が一定の値になったところで、第2の電磁弁13
6を開くと、コンクトナー容器140からトナーが補充
されることになり、トナー濃度が回復する。トナーの補
給量は、現像液濃度の急激な変化を避けるために、数m
l程度に設定し、この量のトナーの電荷量に応じた値の
電流値を積分回路142bの比較値とする。トナーを補
給した場合、積分回路142bの値を0(零)に戻し、
電流値の積分を改めて開始する。
【0197】このように本実施例によれば、記録紙12
0上の潜像を現像する際に消費されたトナー量を直接検
出できるため、消費されたトナー量を正確に補充でき
る。また、本実施例の装置は、上述したように電流値を
測定することによってトナー濃度を調節できるように構
成されているため、現像ヘッド122や第1及び第2の
配管128,130内部にトナーが付着した場合でも常
に正確にトナーの補給を行うことが可能となる。この実
施例には次のような特徴点がある。
【0198】本発明は、静電記録媒体上に静電潜像を形
成する静電潜像形成手段と静電潜像が形成された記録媒
体に現像液を接触させ現像をする液体現像装置におい
て、現像ヘッドと装置本体間に設けた電流測定手段と電
流値を積分する手段と一定の電流値と比較する手段を有
し、積分した電流値が一定の値を超えると濃縮トナー補
給手段を動作させることによって、消費されたトナー量
を正確に補充できる。現像器や配管内部へのトナーの付
着によって測定値が影響されることが無く、常に正確な
トナー補給が行える。
【0199】次に、本発明の第4の実施例の変形例に係
る画像形成装置について、図20を参照して説明する。
なお、本変形例の説明に際し、図18及び図19に示さ
れた構成を参照する。
【0200】上記第4の実施例では、現像ヘッド122
に流れる電流を測定してトナー消費量を算出していた
が、トナー補給量の誤差が積み重なると、現像液126
中のトナー濃度が適正に保たれない恐れがある。
【0201】そこで、本変形例の装置では、標準画像を
現像する際の電流値(以下、標準画像電流値と称する)
を予め設定しておき、この標準画像電流値に基づいて、
必要とする画像のトナー濃度を補正するように構成され
ている。
【0202】図20に示すように、記録紙120上に
は、画像記録領域144が設けられており、この画像記
録領域144の前側(即ち、搬送方向Sの下流側)に
は、標準画像領域146が設けられている。
【0203】記録紙120が搬送方向Sに繰り出され
て、標準画像領域146が現像ヘッド122上を通過し
たとき、微小電流計142aによって現像電流を測定す
る。
【0204】微小電流計142aによって測定された現
像電流値は、積分回路142bに蓄積された後、比較回
路142cに出力される。標準画像領域146が現像ヘ
ッド122に接触する直前に積分回路142bは、電流
値の積分を開始し、標準画像領域146が現像ヘッド1
22と接触している間、電流値の積分を継続する。標準
画像領域146が、現像ヘッド146を通過して現像ヘ
ッドが画像の無い部分と接触した際、電流値の積分を終
了して現像電流値を比較回路142cに出力する。
【0205】比較回路142cは、予め設定した初期値
と積分回路142cから出力された積分値とを比較し、
電磁弁駆動回路142dは、その比較データに基づい
て、第2の電磁弁136の開閉制御を行う。
【0206】なお、初期値としては、基準のトナー濃度
を有する現像液を使用した際に測定される電流値が該当
する。
【0207】具体的には、トナー濃度が下がって現像が
充分に行われない場合、積分回路142cの積分値が初
期値よりも低下している。このとき、電磁弁駆動回路1
42dは、第2の電磁弁136を開いてコンクトナーを
補給する。この結果、トナー濃度を初期の値と同じ値に
保持することができる。
【0208】なお、上述したような動作は、標準画像領
域146が通過する際にのみ実行させることになる。
【0209】また、本変形例において積分回路142b
を用いずに、微小電流計142aと比較回路142cを
直結させてもよい。この場合、本変形例と違うところ
は、比較回路142cが、標準画像領域146を現像中
に、微小電流計142aが計測する電流値と予め設定し
た初期値とを比較する点である。勿論、このときの初期
値と本変形例の初期値とは必ずしも同じ値とはならな
い。
【0210】この実施例には次のような特徴点がある。
【0211】本発明の画像形成装置において、記録媒体
上の画像領域の前部または後部に一定の面積の標準画像
を記録する手段および標準画像現像時の電流を検出する
手段を有し、設定された一定の値よりも電流値が低いと
濃縮トナー補給手段を動作させることによって、現像液
の量の減少や電気特性の変化に対応して、現像液中のト
ナー濃度を適正な値に調整することができる。
【0212】以上、実施例に基づいて説明したが、本明
細書中には以下の発明が含まれる。 (1)搬送される静電記録媒体上に画像を形成する画像
形成装置において、正極性の静電荷を前記静電記録媒体
上に放射し、静電記録媒体面に潜像形成を行う静電潜像
形成手段と、前記静電記録媒体面に正極性に帯電したト
ナー粒子を含有する現像液を接触させる液体現像手段
と、この液体現像手段に正極性の現像バイアス電圧を印
加する現像バイアス手段と、前記静電記録媒体上の顕像
化する画像の領域には潜像形成を行わず、且つ、前記静
電記録媒体上の顕像化しない画像の領域には潜像形成を
行なうように、前記静電潜像形成手段を制御する静電潜
像形成制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装
置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
1の実施例、第1の実施例の第1ないし第3変形例が対
応する。 (1−1)前記静電潜像形成手段は、正極性のイオン発
生手段を有しており、このイオン発生手段から発生した
イオンの前記静電記録媒体への放射イオン流量を、小径
の複数の開口部を有する電極対の前記開口部に発生する
電界によって制御するイオンフローヘッドであることを
特徴とする上記(1)記載の画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
1の実施例、第1の実施例の第1及び第2変形例が対応
する。 (1−2)前記静電潜像形成手段は、正極性の潜像を前
記静電記録媒体上に形成するマルチスタイラスヘッドで
あることを特徴とする上記(1)記載の画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
1の実施例、第1の実施例の第1ないし第3変形例が対
応する。 (作用;上記(1),(1−1),(1−2)の作用)
静電潜像形成制御手段を介して制御された静電潜像形成
手段によって、静電記録媒体上の顕像化する画像の領域
には潜像形成を行わず、且つ、静電記録媒体上の顕像化
しない画像の領域には潜像形成を行なう。そして、正極
性に帯電したトナー粒子を含有する現像液によって静電
潜像の現像処理が行われる。 (効果;上記(1),(1−1),(1−2)の効果)
潜像形成の際に、その発生が安定している正極性に帯電
したトナー粒子を含有する現像液が使用できる。この結
果、均一な潜像電位が得られるため、画像のムラが少な
くなるという効果がある。 (2)前記静電潜像形成制御手段は、前記液体現像手段
によって現像液が接触する前記静電記録媒体面であって
且つ画像作成領域ではない前記静電記録媒体面の領域を
前記顕像化しない画像の領域と判断して、潜像形成を行
うように前記静電潜像形成手段を制御することを特徴と
する上記(1)から(1−2)のいずれか1に記載の画
像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
1の実施例、第1の実施例の第1ないし第3変形例が対
応する。 (2−1)前記画像作成領域ではない前記静電記録媒体
面の領域は、前記静電記録媒体の搬送方向に対して、画
像作成領域の前部分及び後部分の少なくともいずれか一
方の前記静電記録媒体面であることを特徴とする上記
(2)に記載の画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
1の実施例の第1及び第2変形例が対応する。 (作用;上記(2),(2−1)の作用)記録画像にの
みトナーが付着する。 (効果;上記(2),(2−1)の効果)記録画像以外
の部分にトナーが付着し“画像のカブリ”となることが
防止できる。また、トナーが無駄に消費されることが無
くなる。 (3)上記(1)に記載された画像形成装置を用いた画
像形成方法であって、前記静電潜像形成手段によって前
記静電記録媒体上に潜像を形成する工程と、前記潜像を
形成した前記静電記録媒体を前記液体現像手段に搬送す
る工程と、搬送されてきた前記静電記録媒体に前記液体
現像手段によって前記現像液を接触させる工程と、前記
現像液を接触させる工程と略同時に、前記現像バイアス
手段を動作させて前記液体現像手段に正極性の現像バイ
アス電圧を印加する工程とを有することを特徴とする画
像形成方法。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
1の実施例の第1変形例が対応する。 (作用)記録画像にのみトナーが付着する。 (効果)記録画像以外の部分にトナーが付着し“画像の
カブリ”となることが防止できる。また、トナーが無駄
に消費されることが無くなる。 (4)前記静電記録媒体に接触する現像ヘッドを有する
前記液体現像手段を備えた上記(1)に記載された画像
形成装置を用いた画像形成方法であって、前記静電潜像
形成手段によって前記静電記録媒体上への潜像形成を止
める工程と、前記静電記録媒体を前記液体現像手段に搬
送する工程と、前記潜像形成を止める工程以降に、前記
静電潜像形成手段を通過して搬送された前記静電記録媒
体に接触している前記現像ヘッドに印加されている正極
性の現像バイアス電圧の電圧値を落とす工程と、前記現
像ヘッドを前記静電記録媒体から離間させて、前記液体
現像手段による前記静電記録媒体への前記現像液の接触
を止める工程とを有することを特徴とする画像形成方
法。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
1の実施例の第2変形例が対応する。 (作用)画像信号に対応する潜像を記録した静電記録媒
体が現像ヘッドを通過後に、現像ヘッドに印加されてい
る正極性の現像バイアス電圧の電圧値を落とす。そし
て、現像ヘッドを静電記録媒体から離間させて、静電記
録媒体への現像液の接触を止める。 (効果)記録画像以外の部分にトナーが付着し“画像の
カブリ”となることが防止できる。また、トナーが無駄
に消費されることが無くなる。 (5)静電記録媒体面上に静電潜像が形成された静電記
録媒体を搬送する手段と、負圧を発生する現像ポンプ
と、現像溝及びこの現像溝の周辺部に前記静電記録媒体
と接触する第1の接触面を有する現像ヘッドと、現像液
を収容する現像液容器と、この現像液容器から前記現像
ヘッドに、前記現像液を供給する現像液供給経路と、前
記現像ヘッドから前記現像ポンプに前記現像液を回収す
る現像液回収経路とを有しており、現像時には、前記第
1の接触面を前記静電記録媒体に接触させた状態で、前
記現像ポンプの動作で生じた負圧によって前記現像溝中
を流れる前記現像液によって、前記静電記録媒体面上の
潜像を現像する画像形成装置において、前記第1の接触
面のうち、少なくとも現像時における前記静電記録媒体
の搬送方向下流側に当る領域面の平滑度を他の領域の平
滑度よりも低くすることを特徴とする画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
2の実施例、第2の実施例の第1ないし第3変形例が対
応する。 (作用)現像ヘッドの第1の接触面と静電記録媒体との
間の隙間から連続的に微少な気泡が現像溝に流入する。 (効果)現像ヘッドの第1の接触面と静電記録媒体との
間から流入する気泡によって、静電記録媒体表面に残留
した現像液が除去され画像が定着すると共に、第1の接
触面のうち、少なくとも現像時における静電気録媒体の
搬送方向下流側に当る領域面の平滑度を他の領域の平滑
度よりも低くしたことにより、下流側から流入する気泡
を小さくでき、画像のムラが少なく高精細な画像を得る
ことができる。 (6)前記第1の接触面のうち、少なくとも現像時にお
ける前記静電記録媒体の搬送方向下流側に当る領域面
は、前記静電記録媒体の搬送方向と略平行な方向に形成
された複数の溝から成る第1のヘアライン加工面によっ
て構成されていることを特徴とする上記(5)に記載の
画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
2の実施例の第1変形例が対応する。 (作用)第1の接触面のうち、少なくとも現像時におけ
る静電記録媒体の搬送方向下流側に当る領域面を静電記
録媒体の搬送方向と略平行な方向に形成された複数の溝
から成る第1ヘアライン加工面で構成したことによっ
て、静電記録紙の搬送方向上流からの現像溝内への空気
の流入が抑えられて、下流側からのみ静電記録媒体と現
像ヘッドの第1の接触面との間を介して気泡が流入す
る。 (効果)現像ヘッドの下流側からのみ空気が流入するた
めに、現像溝内に流入する空気の量が減少し、現像効率
が向上する。また、静電記録媒体上に残留した余剰な現
像液を除去するのに必要な空気は細かい気泡となって現
像ヘッドの下流側からのみ現像ヘッド内に流入する。こ
の結果、静電記録媒体上の未定着のトナー像がかきとら
れることなく静電記録媒体上に定着するため、高精細の
画像が得られる。 (7)前記第1の接触面のうち、少なくとも現像時にお
ける前記静電記録媒体の搬送方向下流側に当る領域面
は、前記静電記録媒体の搬送方向に対して複数の角度方
向に形成された複数の溝から成る第2のヘアライン加工
面によって構成されており、前記複数の溝は、相互に交
差して形成されていることを特徴とする上記(5)に記
載の画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
2の実施例の第2変形例が対応する。 (作用)第1の接触面のうち、少なくとも現像時におけ
る静電記録媒体の搬送方向下流側に当る領域面は、静電
記録媒体の搬送方向に対して複数の角度方向に形成され
た複数の溝から成る第2のヘアライン加工面によって構
成されており、夫々の溝が互いに交差しているので、静
電記録媒体に対して夫々の溝の当たる角度が夫々異なっ
ている。 (効果)静電記録媒体上の現像されたトナー像に対し
て、夫々異なる角度で溝が当たるためにトナー像に一定
方向の傷が入ることが防止できる。 (8)前記第1の接触面のうち、少なくとも現像時にお
ける前記静電記録媒体の搬送方向下流側に当る領域面
が、多孔質の焼結金属から構成されていることを特徴と
する上記(5)に記載の画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
2の実施例の第3変形例が対応する。 (作用)第1の接触面のうち、少なくとも現像時におけ
る静電記録媒体の搬送方向下流側に当る領域面が、多孔
質の焼結金属から構成されており、その表面の凹凸と静
電記録媒体の表面との間から現像ヘッドの現像溝内に空
気が流入し、トナー像の定着乾燥を促進する。 (効果)焼結金属は内部まで多孔質のため、現像ヘッド
の第1の接触面が、静電記録媒体との摩擦によって摩耗
しても内部の焼結金属部分が露出し、現像ヘッドの第1
の接触面には常に新たな凹凸が形成される。この結果、
長期間に亘って現像ヘッドと静電記録媒体との間から空
気を導入する効果を持続させることができる。 (9)搬送される静電記録媒体上の潜像を現像液で現像
する画像形成装置において、現像後の前記静電記録媒体
の静電気録媒体面上に残留した前記現像液を吸引する吸
引ヘッドを備えており、前記静電記録媒体に接触する前
記吸引ヘッドの第2の接触面のうち、少なくとも現像時
における前記静電記録媒体の搬送方向上流側に当る領域
面の平滑度を他の領域の平滑度よりも低くすることを特
徴とする画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
3の実施例、第3の実施例の第1ないし第3変形例が対
応する。 (作用)吸引ヘッドの第2の接触面と静電記録媒体の表
面との間から流入した空気によって、静電記録媒体上の
余剰な現像液が除去される。 (効果)吸引ヘッドの角度や高さ等の取り付け条件や、
静電記録媒体表面の平滑度の影響を受けること無く、安
定して静電記録媒体上の余剰な現像液を除去することが
できる。 (10)前記第2の接触面のうち、少なくとも現像時に
おける前記静電記録媒体の搬送方向上流側に当る領域面
は、前記静電記録媒体の搬送方向と略平行な方向に形成
された複数の溝から成る第1のヘアライン加工面によっ
て構成されていることを特徴とする上記(9)に記載の
画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
3の実施例の第2変形例が対応する。 (作用)第2の接触面のうち、少なくとも現像時におけ
る静電記録媒体の搬送方向上流側に当る領域面を静電記
録媒体の搬送方向と略平行な方向に形成された複数の溝
から成る第1のヘアライン加工面で構成したことによっ
て、静電記録媒体の搬送方向下流からの空気の流入が抑
えられて、上流側から流入した空気によって、静電記録
媒体上の余剰な現像液が除去される。 (効果)吸引ヘッドの上流側からのみ空気が流入するた
めに、吸引ヘッドに流入する空気の量が減少し吸引ヘッ
ド内部の圧力が低くなる。また、静電記録媒体の搬送方
向の上流側では静電記録媒体と吸引ヘッドが密着するの
で、現像液が除去されないまま静電記録媒体が送られる
ことがない。 (11)前記第2の接触面のうち、少なくとも現像時に
おける前記静電記録媒体の搬送方向上流側に当る領域面
は、前記静電記録媒体の搬送方向に対して複数の角度方
向に形成された複数の溝から成る第2のヘアライン加工
面によって構成されており、前記複数の溝は、相互に交
差して形成されていることを特徴とする上記(9)に記
載の画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
3の実施例の第1変形例が対応する。 (作用)静電記録媒体上に残留した余剰な現像液は、吸
引ヘッドの第2の接触面に設けられた複数の溝と静電記
録媒体との間から吸引ヘッド内に吸い取られる。 (効果)静電記録媒体に対して、異なる角度で溝が当た
るため、静電記録媒体に一定方向の傷が入ることが防止
できる。 (12)前記第2の接触面のうち、少なくとも現像時に
おける前記静電記録媒体の搬送方向上流側に当る領域面
が、多孔質の焼結金属から構成されていることを特徴と
する上記(9)に記載の画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
3の実施例の第3変形例が対応する。 (作用)第2の接触面のうち、少なくとも現像時におけ
る静電記録媒体の搬送方向上流側に当る領域面が、多孔
質の焼結金属から構成されており、その表面の凹凸と静
電記録媒体の表面との間から吸引ヘッド内に空気が流入
し、余剰な現像液を除去する。 (効果)焼結金属は内部まで多孔質のため、吸引ヘッド
の第2の接触面が、静電記録媒体との摩擦によって摩耗
しても内部の焼結金属部分が露出し、吸引ヘッドの第2
の接触面には常に新たな凹凸が形成される。この結果、
長期間に亘って吸引ヘッドと静電記録媒体間との間から
空気を導入する効果を持続させることができる。 (13)静電記録媒体面上に静電潜像が形成された静電
記録媒体を搬送する手段と、負圧を発生する現像ポンプ
と、現像溝及びこの現像溝の周辺部に前記静電記録媒体
と接触する第1の接触面を有する現像ヘッドと、現像液
を収容する現像液容器と、この現像液容器から前記現像
ヘッドに、前記現像液を供給する現像液供給経路と、前
記現像ヘッドから前記現像ポンプに前記現像液を回収す
る現像液回収経路とを有しており、現像時には、前記第
1の接触面を前記静電記録媒体に接触させた状態で、前
記現像ポンプの動作で生じた負圧によって前記現像溝中
を流れる前記現像液によって、前記静電記録媒体面上の
潜像を現像する画像形成装置において、前記静電記録媒
体面上の潜像を現像中に前記現像ヘッドと電気的接地点
との間に流れる小電流を計測する微小電流計測手段と、
この微小電流計測手段の計測電流値を積分演算する積分
手段と、比較する電流値を示す比較電流値設定手段と、
前記積分手段が積分演算した電流値と前記比較電流値設
定手段が示す電流値とを比較する第1の比較手段と、こ
の第1の比較手段の比較の結果、前記比較電流値設定手
段が示す電流値よりも前記積分手段が積分した電流値の
方が大きいときに、前記現像液のトナー濃度を上昇させ
る第1の現像液濃度上昇手段と、前記第1の現像液濃度
上昇手段が作用して、前記現像液のトナー濃度を上昇さ
せたとき、前記積分手段の積分量を零にする積分量クリ
ア手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
4の実施例が対応する。 (作用)微小電流計測手段を流れる電流は現像で消費さ
れたトナー粒子の電荷量に比例関係にあるので、この電
流を測定することによって消費されたトナー量をするこ
とができる。電流値を積分し一定の値となったところで
コンクトナー電磁弁を開くと消費されたトナーが補充さ
れトナー濃度は回復する。 (効果)潜像を現像するのに消費されるトナーの量を直
接検出するために、消費されたトナー量を正確に補充で
きる。また電流値を測定しているので、現像器や配管内
部へのトナーの付着によって測定値が影響されることが
無く、常に正確なトナー補給が行える。 (14)静電記録媒体面上に静電潜像が形成された静電
記録媒体を搬送する手段と、負圧を発生する現像ポンプ
と、現像溝及びこの現像溝の周辺部に前記静電記録媒体
と接触する第1の接触面を有する現像ヘッドと、現像液
を収容する現像液容器と、この現像液容器から前記現像
ヘッドに、前記現像液を供給する現像液供給経路と、前
記現像ヘッドから前記現像ポンプに前記現像液を回収す
る現像液回収経路とを有しており、現像時には、前記第
1の接触面を前記静電記録媒体に接触させた状態で、前
記現像ポンプの動作で生じた負圧によって前記現像溝中
を流れる前記現像液によって、前記静電記録媒体面上の
潜像を現像する画像形成装置において、前記現像ヘッド
と電気的接地点との間に流れる小電流を計測する微小電
流計測手段と、テストパターン潜像形成を前記静電記録
媒体面に行うテストパターン形成手段と、比較する電流
値を示す比較電流値設定手段と、前記テストパターン形
成手段が発生したテストパターン潜像を現像中に、前記
微小電流計測手段が計測した電流値と前記比較電流値設
定手段が示す電流値とを比較する第2の比較手段と、こ
の第2の比較手段の比較の結果、前記比較電流値設定手
段が示す電流値よりも前記微小電流計測手段が計測した
電流値の方が大きいときに、前記現像液のトナー濃度を
上昇させる第2の現像液濃度上昇手段とを備えることを
特徴とする画像形成装置。 (対応実施例)この発明に関する実施例は、例えば、第
4の実施例の変形例が対応する。 (作用)テストパターン形成手段が発生したテストパタ
ーン潜像を現像中に、微小電流計測手段が計測した電流
値と比較電流値設定手段が示す電流値とを比較して、比
較電流値設定手段が示す電流値よりも微小電流計測手段
が計測した電流値の方が大きいときに、現像液のトナー
濃度を上昇させる。 (効果)常に一定のトナー濃度の現像液を確保すること
ができる。
【0213】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、潜像形成の際
に、その発生が安定している正極性に帯電したトナー粒
子を含有する現像液が使用できる。この結果、均一な潜
像電位が得られるため、画像のムラが少なくなるという
効果がある。
【0214】請求項2の発明によれば、現像ヘッドの第
1の接触面と静電記録媒体との間から流入する気泡によ
って、静電記録媒体表面に残留した現像液が除去され画
像が定着すると共に、第1の接触面のうち、少なくとも
現像時における静電気録媒体の搬送方向下流側に当る領
域の平滑度を他の領域の平滑度よりも低くしたことによ
り、上流側から流入する気泡を小さくでき、画像のムラ
が少なく高精細な画像を得ることができる。
【0215】請求項3の発明によれば、吸引ヘッドの角
度や高さ等の取り付け条件や、静電記録媒体表面の平滑
度の影響を受けること無く、安定して静電記録媒体上の
余剰な現像液を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施例に係る画像形
成装置の構成を概略的に示す斜視図、(b)は、現像ヘ
ッドの構成を示す図。
【図2】(a)は、イオン制御板の構成を示す斜視図、
(b)は、対向電極及びイオンヘッドに施された電気回
路の構成が概略的に示す図であって、プラスイオンが開
口部を通過して記録媒体に到達している状態を示す図、
(c)は、対向電極及びイオンヘッドに施された電気回
路の構成が概略的に示す図であって、イオン流が阻止さ
れている状態を示す図。
【図3】本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の動
作説明図。
【図4】(a),(b),(c)は、順に、記録媒体上
の静電潜像に対して現像処理が行われている状態を示す
図。
【図5】本発明の第1の実施例の第1変形例に係る画像
形成装置の主要な構成を示す平面図。
【図6】本発明の第1の実施例の第1変形例に係る画像
形成装置の動作説明図。
【図7】本発明の第1の実施例の第2変形例に係る画像
形成装置の動作説明図。
【図8】本発明の第2の実施例に係る画像形成装置の構
成を概略的に示す斜視図。
【図9】(a)は、本発明の第2の実施例に適用された
現像器の構成を示す斜視図、(b)は、現像器に形成さ
れた多数の微細な溝の部分拡大平面図、(c)は、現像
器に形成された多数の微細な溝の他の例を示す部分拡大
平面図。
【図10】(a)は、本発明の第2の実施例の第1変形
例に係る画像形成装置の主要な構成を示す斜視図、
(b)は、本実施例に適用された多数の微細な溝の部分
拡大平面図、(c)は、本実施例に適用された多数の微
細な溝の他の例を示す部分拡大平面図。
【図11】(a)は、本発明の第2の実施例の第2変形
例に係る画像形成装置の主要な構成を示す斜視図、
(b)は、その部分拡大平面図。
【図12】(a)は、本発明の第2の実施例の第3変形
例に係る画像形成装置の主要な構成を示す斜視図、
(b)は、その部分拡大平面図。
【図13】(a)は、本発明の第3の実施例に係る画像
形成装置の主要な構成を示す斜視図、(b)は、本実施
例に適用された多数の微細な溝の部分拡大平面図、
(c)は、本実施例に適用された多数の微細な溝の他の
例を示す部分拡大平面図。
【図14】(a)は、本発明の第3の実施例の第1変形
例に係る画像形成装置の主要な構成を示す斜視図、
(b)は、その部分拡大平面図。
【図15】(a)は、本発明の第3の実施例の第2変形
例に係る画像形成装置の主要な構成を示す斜視図、
(b)は、本実施例に適用された多数の微細な溝の部分
拡大平面図、(c)は、本実施例に適用された多数の微
細な溝の他の例を示す部分拡大平面図。
【図16】(a)は、本発明の第3の実施例の第3変形
例に係る画像形成装置の主要な構成を示す斜視図、
(b)は、その部分拡大平面図。
【図17】本発明の第4の実施例に係る画像形成装置の
構成を示す図。
【図18】本発明の第4の実施例に係る画像形成装置に
適用された電磁弁制御回路の構成を示す図。
【図19】静電潜像を現像する際の現像電流回路を模式
的に示す図。
【図20】本発明の第4の実施例の変形例に係る画像形
成装置の主要な構成を示す図。
【図21】(a)は、従来技術1の構成を示す図、
(b)は、従来技術2の構成を示す図、(c)は、従来
技術3の構成を示す図、(d)は、従来技術4の構成を
示す図。
【符号の説明】
44…対向電極、46…イオンヘッド、48…記録媒
体、50…現像ヘッド、50a…現像溝、52…現像ヘ
ッド上下カム、54…現像ヘッド上下モータ、56…現
像バイアス機構、58…現像液ポンプ、60…現像液容
器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送される静電記録媒体上に画像を形成
    する画像形成装置において、 正極性の静電荷を前記静電記録媒体上に放射し、静電記
    録媒体面に潜像形成を行う静電潜像形成手段と、 前記静電記録媒体面に正極性に帯電したトナー粒子を含
    有する現像液を接触させる液体現像手段と、 この液体現像手段に正極性の現像バイアス電圧を印加す
    る現像バイアス手段と、 前記静電記録媒体上の顕像化する画像の領域には潜像形
    成を行わず、且つ、前記静電記録媒体上の顕像化しない
    画像の領域には潜像形成を行なうように、前記静電潜像
    形成手段を制御する静電潜像形成制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 静電記録媒体面上に静電潜像が形成され
    た静電記録媒体を搬送する手段と、 負圧を発生する現像ポンプと、 現像溝及びこの現像溝の周辺部に前記静電記録媒体と接
    触する第1の接触面を有する現像ヘッドと、 現像液を収容する現像液容器と、 この現像液容器から前記現像ヘッドに、前記現像液を供
    給する現像液供給経路と、 前記現像ヘッドから前記現像ポンプに前記現像液を回収
    する現像液回収経路とを有しており、 現像時には、前記第1の接触面を前記静電記録媒体に接
    触させた状態で、前記現像ポンプの動作で生じた負圧に
    よって前記現像溝中を流れる前記現像液によって、前記
    静電記録媒体面上の潜像を現像する画像形成装置におい
    て、 前記第1の接触面のうち、少なくとも現像時における前
    記静電気録媒体の搬送方向下流側に当る領域面の平滑度
    を他の領域の平滑度よりも低くすることを特徴とする画
    像形成装置。
  3. 【請求項3】 搬送される静電記録媒体上の潜像を現像
    液で現像する画像形成装置において、 現像後の前記静電記録媒体の静電気録媒体面上に残留し
    た前記現像液を吸引する吸引ヘッドを備えており、 前記静電記録媒体に接触する前記吸引ヘッドの第2の接
    触面のうち、少なくとも現像時における前記静電記録媒
    体の搬送方向上流側に当る領域面の平滑度を他の領域の
    平滑度よりも低くすることを特徴とする画像形成装置。
JP7083449A 1995-03-16 1995-03-16 画像形成装置 Withdrawn JPH08254901A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005254803A (ja) * 2004-02-12 2005-09-22 Canon Inc 液体塗布装置およびインクジェット記録装置

Cited By (2)

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JP2005254803A (ja) * 2004-02-12 2005-09-22 Canon Inc 液体塗布装置およびインクジェット記録装置
JP4748768B2 (ja) * 2004-02-12 2011-08-17 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置

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