JPH08254027A - 病院用ユニットルーム - Google Patents

病院用ユニットルーム

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Publication number
JPH08254027A
JPH08254027A JP5619595A JP5619595A JPH08254027A JP H08254027 A JPH08254027 A JP H08254027A JP 5619595 A JP5619595 A JP 5619595A JP 5619595 A JP5619595 A JP 5619595A JP H08254027 A JPH08254027 A JP H08254027A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit room
floor pan
spaces
hospital
door
Prior art date
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Pending
Application number
JP5619595A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyoshi Ito
耕悦 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車椅子での使用が容易で、健康な人のように
ユニットルーム内で移動したり、立ったり、座ったりす
る際に力が入り難い患者を介添えが介護し易い病院向け
のユニットルームを提供すること。 【構成】 ユニットルーム1を摺動自在の仕切部材10
で2つに分割して、用途の異なる2つの空間11、12
を形成し、両空間11、12の何れかに一方に段差を無
くした沓摺り41を備えたユニットルーム1の内外への
出入口7を設け、この出入口7側の壁面4から奥の壁面
4に向かって床パンに下り勾配を形成し、奥の壁面4に
沿って床パン2に排水溝29を形成したことを特徴とす
る。出入口7の床パン2端部に床面よりも1段低く落し
込んだ段部39を形成して沓摺り41を取付け、沓摺り
41の上面を床パン2と面一にし、沓摺り41を設けた
床パン2の裏側に補強板42を介して支持脚43を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、病院内に構築されるユ
ニットルームに関する。
【0002】
【従来の技術】病院等で入院患者が看護婦等の介添えを
煩わせずに一人で簡単に身体を洗いたい場合、病室が個
室であれば、この個室にユニットバスを設置しておけば
入院患者の要望に応えることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらアパー
ト、マンション等の集合住宅やホテル等に予め設置され
たユニットバスのように内部にトイレ、洗面器、浴槽等
を備えたユニットバスの場合、患者が車椅子でそのまま
中に入って使用することは難しく、又、看護婦等の介添
えが患者を介護しながら利用することは尚更困難であ
り、使い勝手が悪かった。
【0004】本発明は、車椅子での使用が容易で、健康
な人のようにユニットバス内で移動したり、立ったり、
座ったりする際に力が入り難い患者を介添えが介護し易
い病院向けのユニットルームを提供することを目的とす
る。
【0005】
【手段】上記課題を解決するために本発明は、建物躯体
内に設けられ床パンが平面視長方形状をなす病院用ユニ
ットルームにおいて、ユニットルームを摺動自在の仕切
部材で2つに分割して用途の異なる2つの空間を形成
し、両空間の何れか一方に段差を無くした沓摺りを備え
たユニットルームの内外への出入口を設け、この出入口
側の壁面から奥の壁面に向かって床パンに下り勾配を形
成し、奥の壁面に沿って床パンに排水溝を形成した。
【0006】建物躯体内に設けられ床パンが平面視長方
形状をなす病院用ユニットルームにおいて、ユニットル
ームを摺動自在の仕切部材で2つに分割して用途の異な
る2つの空間を形成し、両空間に臨む壁面に段差を無く
した沓摺りを備えたユニットルームの内外への出入口を
設け、出入口には引戸を取付け、この引戸側から奥の壁
面に向かって床パンに下り勾配を形成し、奥の壁面に沿
って床パンに排水溝を形成した。
【0007】出入口の床パン端部に床パンの面よりも1
段低く落し込んだ段部を形成して沓摺りを取付け、沓摺
りの上面を床パンと面一にした。
【0008】沓摺りを設けた床パンの裏側に補強板を介
して支持脚を設けた。
【0009】床パンに滑り留め加工を施した無数の凸
部、又は凹部を設けた。
【0010】凸部、又は凹部は2つの空間で形状を異な
るようにした。
【0011】2つの空間の床パンは、色を異にしてい
る。
【0012】出入口に外開きのドアを設け、ドアには小
窓を設けた。
【0013】2つの空間は腰掛便器を備えたトイレスペ
ース、洗面器を備えた洗面スペース、シャワーを備えた
シャワースペース、或いは棚を備えた更衣スペースの中
の何れかである。
【0014】
【作用】上記手段によれば、建物躯体内に設けられ床パ
ンが平面視長方形状をなす病院用ユニットルームにおい
て、ユニットルームを摺動自在の仕切部材で2つに分割
して用途の異なる2つの空間を形成し、両空間の何れか
一方に段差を無くした沓摺りを備えたユニットルームの
内外への出入口を設け、この出入口側の壁面から奥の壁
面に向かって床パンに下り勾配を形成し、奥の壁面に沿
って床パンに排水溝を形成したので、車椅子に乗った患
者が一人で、或いは看護婦等の介添えに介護されて段差
のない出入口の沓摺りを楽に越えてユニットルーム内に
入り、壁際の排水溝に気を使うことなく夫々の空間へ行
き、その空間を利用する。
【0015】建物躯体内に設けられ床パンが平面視長方
形状をなす病院用ユニットルームにおいて、ユニットル
ームを摺動自在の仕切部材で2つに分割して用途の異な
る2つの空間を形成し、両空間に臨む壁面に段差を無く
した沓摺りを備えたユニットルームの内外への出入口を
設け、出入口には引戸を取付け、この引戸側から奥の壁
面に向かって床パンに下り勾配を形成し、奥の壁面に沿
って床パンに排水溝を形成したので、出入口の室外に余
りスペースを取れない場合でも、引戸を開けて車椅子が
楽に入る。
【0016】出入口の床パン端部に床パンの面よりも1
段低く落し込んだ段部を形成して沓摺りを取付け、沓摺
りの上面を床パンと面一にしたので、患者が隣室、又は
病室からユニットルーム内に入る際に足を引っ掛ける心
配がない。
【0017】沓摺りを設けた床パンの裏側に補強板を介
して支持脚を設けたので、出入口の沓摺りは充分な強度
を備えている。
【0018】床パンに滑り留め加工を施した無数の凸
部、又は凹部を設けたので、足下のしっかりしていない
患者がユニットルーム内を移動する際に足指の間や、足
裏に凸部、又は凹部がフィットして滑らない。
【0019】凸部、又は凹部は2つの空間で形状を異に
しているので、目の悪い患者でも足裏の感触で2つの空
間を識別する。
【0020】2つの空間の床パンは色を異にしているの
で、2つの空間の違いは一目で明瞭になる。
【0021】出入口に外開きのドアを設け、ドアには小
窓を設けたので、万一患者の具合が悪くなってユニット
ルーム内で倒れても、小窓からユニットルーム内での患
者の異変をすぐに確認して、看護婦等の介添えが外から
ドアを開けて救助する。
【0022】2つの空間は腰掛便器を備えたトイレスペ
ース、洗面器を備えた洗面スペース、シャワーを備えた
シャワースペース、或いは棚を備えた更衣スペースの中
の何れかとすることで、現場に合せて最適のスペースを
セットで選べる。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例を添付した図面に基づい
て説明する。図1は本発明の病院用ユニットルームの斜
視図、図2は同平面図、図3は本発明の病院用ユニット
ルームの側断面図であり、ユニットルーム1は、平面視
長方形状をなす防水性の床パン2の外周縁に形成された
壁パネル載置部3上に、複数の壁パネル4…を建て並
べ、壁パネル4…上に廻し縁5を介して天井パネル6を
張設した、いわゆるプレハブ式のものであり、既設の病
院の建物躯体内、特に病室に隣接して、或いは個室の病
室内に組付ける。
【0024】ユニットルーム1には、病室に通じ出入り
に容易な間口の大きな出入口(有効幅が800mm以
上)7を設け、外開きのドア8を取付ける。外開きのド
ア8とすることで、万一患者の具合が悪くなってユニッ
トルーム1内で倒れても、看護婦等の介添えが外からド
ア8を開けて救助することができる。ドア8には小窓を
設けておけば、ユニットルーム1内での患者の異変をす
ぐに確認して、救助することができる。又、このように
間口の大きな出入口7を設けることで、看護婦等の介添
えが車椅子に乗った病人を介護しながらユニットルーム
1内に楽に出入りすることができ、点滴をしている患者
が点滴用ハンガーを容易に持込むこともできる。
【0025】ユニットルーム1内の天井パネル6に臨む
壁パネル4、4間にカーテンレール9を架設し、このカ
ーテンレール9に摺動自在の仕切部材としてのカーテン
10を吊るしてユニットルーム1内を用途の異なる2つ
の空間に分割する。2つの空間は、本実施例ではドア8
に臨む空間をトイレスペース11、ドア8から遠い奥の
空間をシャワースペース12とする。尚、カーテンレー
ル9は、ドア8近傍でシャワースペース12側に寄るよ
うに折曲げる。これによりシャワースペース12で使用
した湯水はカーテン10を伝ってシャワースペース12
に落下することとなり、出入口7から病室へ流れ出す虞
は無い。
【0026】トイレスペース11には、ドア8正面の壁
パネル4に腰掛便器13を取付ける。腰掛便器13の便
座14は、ゆっくり倒れて閉止するソフト開閉式のもの
を取付ける。又、腰掛便器13には、検査のための図示
せぬ採尿用の尿瓶を洗浄する洗浄ノズル15が設けてあ
る。洗浄ノズル15は、この洗浄ノズル15を倒す行程
(行程1)、レバー式ハンドル16に設けてある安全ボ
タンを押す行程(行程2)、安全ボタンを押しながらこ
のレバー式ハンドル16を倒す行程(行程3)を経て吐
水が開始される。この3行程を満たさないと洗浄ノズル
15からは吐水が開始されないようになっており、不用
意にレバー式ハンドル16を動かしてしまっても吐水さ
れないので、便座14に座っていて背中に吐水を浴びる
心配がなく、安心して腰掛便器13を使用することがで
きる。尚、17はフラッシュバルブ付きの便器洗浄用の
給水栓である。
【0027】腰掛便器13には図示せぬおしりの洗浄装
置を組込み、壁パネル4の背部に予めおしりの洗浄装置
のための給湯管、給水管等の配管80を配設しておく。
これらの配管80は、床パン2の表面から160mm程
度上側の壁パネル4から引出す。これにより床パン2を
モップ等で雑巾掛けする際、モップが配管80の下の床
パン2の隅まで入り易くなり、掃除性の向上を図ること
ができる。又、腰掛便器13は、ドア8右手の側壁から
の間隔を広めにし、約450mm程度の位置に設置す
る。この間隔にすることにより、腰掛便器13の横の壁
パネル4に取付けた逆L字型の手摺18の使い勝手が非
常に良くなる。この逆L字型の手摺18を使うことで、
患者が腰掛便器13からの立つ動作、座る動作の際に身
体を容易に支えることができる。尚、手摺18は、水平
部分と水平部分の端部から直角に設けられた縦側部分と
を備えたものであれば、逆L字型でなくてもよい。
【0028】手摺18の上側にはナースステーションに
繋がったナースコール19を設けてある。患者がトイレ
スペース11で気分が悪くなった時は、このナースコー
ル19を押すことですぐに看護婦を呼ぶことができる。
ナースコール19は患者がすぐに分る様に赤、黄等の目
立つ色、押し易い大きな形状にし、患者が手摺18で身
体を支えながら押せるように手摺18からすぐ近くの位
置に設ける。手摺18の上側には手摺18の使い勝手を
考慮して、他の突出するものは取付けない。
【0029】手摺18の下側にはトイレットペーパーの
紙巻器20を設ける。腰掛便器13横の壁パネル4に設
けた紙巻器20と腰掛便器13との間隔は前述のように
450mm近くあるので、腰掛便器13の利用時に患者
の脚や膝に当る心配はない。
【0030】壁パネル4の手摺18の右手には、壁埋め
込み式の小型の手洗器21を設け、腰掛便器13に座っ
た状態で手が洗えるようになっている。手洗器21の真
上の壁パネル4には壁埋め込み式の石鹸置き22を設け
てある。石鹸置き22上方の天井パネル6に臨む壁パネ
ル4には、照明器具23を設け、ユニットルーム1内全
体を照すようになっている。又、照明器具23左方の腰
掛便器13上方の壁パネル4には、タオル等を載せてお
く棚24を設ける。この棚24の下方の洗浄ノズル15
に近い壁パネル4には、小物置き用の棚25を設ける。
この棚25に前述の検査のための図示せぬ採尿用の尿瓶
を載せて置くようになっている。又、棚25は着脱可能
とすることで、簡単に取り外して洗うことができ、万一
尿を零しても衛生的である。
【0031】トイレスペース11内のドア8にはタオル
掛け26を設ける。タオル掛け26は腰掛便器13のす
ぐ前のドア8にあるので、手洗器21で手を洗った後腰
掛便器13に座ったまま手を拭くことができる。ドア8
の把手27は、内側、外側共患者が操作し易いレバー式
ハンドルとする。これにより患者が腰掛便器13に座っ
たまま把手27を操作して、ドア8を開けることができ
る。尚、タオル掛け26上方のドア8には引っ掛けフッ
ク28を設け、上着や、タオル等を掛けられるようにな
っている。
【0032】図4は床パンの平面図であり、床パン2は
ドア8側を高くし、トイレスペース11、及びシャワー
スペース12共奥の壁パネル4に向かって1/50程度
の勾配を付け、この奥の壁パネル4に沿った床パン2に
排水溝29を設ける。排水溝29は、シャワースペース
12のコーナー部(ドア8から一番遠いコーナー部)に
設けた排水口30に繋がっている。排水口30には目皿
31を被せてある(図1、図2参照)。
【0033】この排水口30にユニットルーム1全体の
排水が集められ、排水口30に接続された図示せぬ排水
管を通じて排水されるから、掃除性が良い。又、シャワ
ースペース12のコーナー部に排水口30を設けること
で、看護婦等の介添えや患者自身がユニットルーム1を
利用する際の邪魔に成らず(特に介添えの足元に排水口
30がある場合は、介添えが足元に注意を取られて患者
への充分な介護ができなくなる虞がある)、安心してシ
ャワースペルース12を利用できる。
【0034】床パン2の表面には滑り留め加工を施した
無数の凸部(高低差:0.5mm程度、直径20mm程
度)32を設け、足元が覚束ない高齢者、目が悪い患者
がスペース内を移動する際に足指の間や、足裏に凸部を
フィットさせて歩くことができ、滑り難いようになって
いる。この凸部32を含む床パン2の表面には、トイレ
スペース11とシャワースペース12とで異なる色を塗
って、区別し易くする。例えば、トイレスペース11を
ホワイトグレー、シャワースペース12をニュートラル
グレーに塗る。又、色を変えるだけでなく、凸部32の
形状を変えて区別し、視覚と模様(形状)の両方に訴え
るようにしても良く、凸部32に代えて凹部を形成して
も良い。
【0035】図5は図4の5−5線断面図であり、トイ
レスペース11とシャワースペース12の間の床パン2
には患者が躓かないように断面視略45度程度の勾配の
段差部33を形成して、シャワースペース12で使用し
た湯水がトイレスペース11に流れ込まないようにして
いる。段差部33とトイレスペース11の床パン2の面
との突き合せ部分34及びシャワースペース12の床パ
ン2の面との突き合せ部分35は、夫々なだらかな曲面
に形成して、モップ等での雑巾掛けをし易くし、掃除性
の向上を図っている。又、段差部33は、前記カーテン
レール9に合せてドア8近傍でシャワースペース12側
に寄るように折曲げて形成する。これによりシャワース
ペース12で使用した湯水は、カーテン10を伝ってシ
ャワースペース12に一層落下し易くなる。
【0036】図6は図4の6−6線断面図であり、床パ
ン2の表面と壁部36の付き合せ部分37は、なだらか
な曲面に形成して、モップ等での雑巾掛けをし易くして
掃除性の向上を図っている。
【0037】図7はドアの沓摺りの側断面図、図8は同
斜視図であり、ユニットルーム1の出入口7の床パン2
の端部に床パン2の上面38よりも1段低く落し込んだ
段部39を形成し、この段部39にシリコンコーキング
40を詰め、ドア8の取付枠の下枠である沓摺り41を
固定する。沓摺り41はアルミ製とし、沓摺り41の上
面を床パン2の上面38と面一に成るように調整し、出
入口7の段差を無くす。これにより高齢者や目の悪い患
者が隣室、又は病室からユニットルーム1内に入る際に
足を引っ掛ける心配がない。
【0038】床パン2の段部39の下面に下方に凹型に
開いた溝形鋼の補強板42をあてがい、下方から高さ調
整用のボルトを備えた支持脚43で支持し、出入りの際
荷重のかかる沓摺り41に充分な強度を与えている。こ
の支持脚43は、床パン2の据え付け面となる病室内の
建物躯体の床パン44に床パン2よりも大きめの凹部4
5を形成しておき、この凹部45に設置して床パン2の
高さ調整をするようになっている。支持脚43の高さ調
整後、凹部45は建物躯体の床パン44の高さまでモル
タル46で埋め戻す。尚、床パン2のトイレスペース1
1側の上面と沓摺り41との間の隙間sは、弾性のある
樹脂等を詰めるようにすれば、患者が出入口7で滑る心
配がない。
【0039】図9はシャワースペースの側断面図であ
り、腰掛便器13を取付けた壁パネル4の下部でシャワ
ースペース12側には、湯水混合栓47を設け、患者が
足を洗い易くなっている。湯水混合栓47の下方の床パ
ン2に足載せ台を設けておけば、一層使い易くすること
ができる。湯水混合栓47の吐水用の開閉ハンドルは大
きなレバー式にしておけば、身体の不自由な患者でも楽
に操作することができる。又、湯水混合栓47の湯温の
調節は、内蔵したサーモスタット式水栓で行ない、簡単
に調節できるようになっている。
【0040】湯水混合栓47の上方の壁パネル4には上
下方向にスライドバー48を設け、シャワーフック49
を摺動自在に取付ける。このシャワーフック49に、ホ
ース50で湯水混合栓47に接続されたシャワーヘッド
51を掛止させる。シャワーフック49は、任意の高さ
でスライドバー48に保持するようにクリック式に構成
し、シャワーの吐水方向を自由に調節するようになって
いる。又、壁パネル4のトイレスペース11側の中程の
高さには、別のシャワーフック52を設け、介護する介
添えが使い易いようになっている。又、トイレスペース
11も含めてユニットルーム1を掃除する際、このシャ
ワーフック49、或いは52にシャワーヘッド51を引
っ掛けて行なえるので、掃除がし易くなる。
【0041】スライドバー48の下端部の左方のコーナ
ー側の壁パネル4に、シャンプーのボトル等を載せてお
く小物棚53を設ける(図1参照)。小物棚53をコー
ナー側の壁パネル4に設けることで、シャワーを浴びる
際邪魔にならない。又、スライドバー48の左方の側部
の壁パネル4には、逆L字型の手摺54を取付ける。こ
の逆L字型の手摺54により、患者がシャワーフック4
9に掛止したシャワーヘッド51から吐水される湯水を
浴びて身体を洗う際、或いはシャワースペース12内を
移動する際、身体を支えながら行なうことができる。
尚、壁パネル4に折畳み式のチェアーを設けておけば、
患者が無理なく楽な姿勢でシャワーを浴びることができ
る。又、手摺54は、水平部分と水平部分の端部から直
角に設けられた縦側部分とを備えたものであれば、逆L
字型でなくてもよい。
【0042】図10はドア側壁面の正面図であり、ドア
8の並びの壁パネル4には腰高の位置に水平に手摺55
を取付け、ドア8からこの手摺55を伝って壁伝いにシ
ャワースペース12内を移動することができる。手摺5
5の上方の壁パネル4にはナースステーションに繋がっ
たナースコール56を設けてある。患者がシャワースペ
ース12で気分が悪くなった時は、このナースコール5
6を押すことですぐに看護婦を呼ぶことができる。ナー
スコール56は患者がすぐに分る様に赤、黄等の目立つ
色、押し易い形状にし、患者が手摺55で身体を支えな
がら押せるように手摺55からすぐ近くの位置に設け
る。
【0043】上記実施例ではユニットルーム1にトイレ
スペース11と、シャワースペース12を設けた場合に
付いて説明したが、この他に洗面器を備えた洗面スペー
ス、或いは棚を備えた更衣スペースでもよく、以上の4
つの用途の異なる空間の中から何れか2つを現場に合せ
て選択して設けるようにする。
【0044】図11は本発明の別実施例の病院用ユニッ
トルームの平面図であり、上記実施例と同一部分には同
一番号を付して説明を省略する。別実施例では出入口7
にドアに代えて引戸85を設ける。引戸85は、床パン
2の壁パネル載置部3の外側(ユニットルーム1の室
外)に沿って形成されたレール部86に載置して、開け
閉めできるようになっている。引戸85の内外の一側に
は、夫々把手87、87が設けられている。ドアに代え
て引戸85にすることで、ドアの開閉領域を気にせずに
車椅子でのユニットルーム1内への出入りがより容易に
なる。尚、ドアや引戸85にせず、簡易なアコーディオ
ンカーテンを用いても良い。
【0045】壁パネル88は、端部(一端部、又は両端
部)89を緩やかに折曲して平面視略L字型に形成す
る。壁パネル88の端部をこのような平面視略L字型に
形成することで、コーナーで隣接する壁パネル88、8
8の端部同士の連結部は面一になる。従って壁パネル8
8のコーナーが丸くなり、ユニットルーム1の床をモッ
プ等で雑巾掛けする際、壁パネル88のコーナーまでモ
ップが入り易くなり、掃除性が良くなる。
【0046】トイレスペース11とシャワースペース1
2の間の床パン2に形成される段差部33の端部90
は、平面視円弧を描いて壁パネル4と突合されている。
これによりユニットルーム1の床をモップ等で雑巾掛け
する際、壁パネル4と段差部33の突合せ部までモップ
が入り易くなり、掃除性が良くなる。
【0047】
【発明の効果】本発明は上記の通り構成したので、次の
ような効果が得られる。請求項1によれば、建物躯体内
に設けられ床パンが平面視長方形状をなす病院用ユニッ
トルームにおいて、ユニットルームを摺動自在の仕切部
材で2つに分割して用途の異なる2つの空間を形成し、
両空間の何れか一方に段差を無くした沓摺りを備えたユ
ニットルームの内外への出入口を設け、この出入口側の
壁面から奥の壁面に向かって床パンに下り勾配を形成
し、奥の壁面に沿って床パンに排水溝を形成したので、
車椅子に乗った患者が一人で、或いは看護婦等の介添え
に介護されて段差のない出入口の沓摺りを楽に越えてユ
ニットルーム内に入り、壁際の排水溝に気を使うことな
く用途の異なる夫々の空間へ行き、その空間を容易に利
用することができる。
【0048】請求項2によれば、建物躯体内に設けられ
床パンが平面視長方形状をなす病院用ユニットルームに
おいて、ユニットルームを摺動自在の仕切部材で2つに
分割して用途の異なる2つの空間を形成し、両空間に臨
む壁面に段差を無くした沓摺りを備えたユニットルーム
の内外への出入口を設け、出入口には引戸を取付け、こ
の引戸側から奥の壁面に向かって床パンに下り勾配を形
成し、奥の壁面に沿って床パンに排水溝を形成したの
で、出入口の室外に余りスペースを取れない場合でも、
引戸を開けて車椅子が楽に入る。
【0049】請求項3によれば、出入口の床パン端部に
床パンの面よりも1段低く落し込んだ段部を形成して沓
摺りを取付け、沓摺りの上面を床パンと面一にしたの
で、患者が隣室、又は病室からユニットルーム内に入る
際に足を引っ掛ける心配がなく、車椅子を利用する際も
入り易い。
【0050】請求項4によれば、沓摺りを設けた床パン
の裏側に補強板を介して支持脚を設けたので、出入りの
際荷重がかかる出入口の沓摺りは充分な強度を備えるこ
とができる。
【0051】請求項5によれば、床パンに滑り留め加工
を施した無数の凸部、又は凹部を設けたので、足下のし
っかりしていない高齢者や目の悪い患者がスペース内を
移動する際に足指の間や、足裏に凸部、又は凹部をフィ
ットさせて歩くことができるから滑ることがなく、安全
なので、患者が安心して利用できる。
【0052】請求項6によれば、凸部、又は凹部は2つ
の空間で形状を異にしているので、凸部、又は凹部の形
状は2つの空間で形状を異にしているので、目の悪い患
者でも足裏の感触で2つの空間を識別し、目的の空間へ
行くことができる。
【0053】請求項7によれば、2つの空間の床パンは
色を異にしているので、2つの空間の違いは一目で明瞭
になり、病等のため判断力が低下している患者でも目的
の空間へ行くことができる。
【0054】請求項8によれば、出入口に外開きのドア
を設け、ドアには小窓を設けたので、万一患者の具合が
悪くなってユニットルーム内で倒れても、小窓からユニ
ットルーム内での患者の異変をすぐに確認して、看護婦
等の介添えが外からドアを開けて救助することができ
る。
【0055】請求項9によれば、2つの空間は腰掛便器
を備えたトイレスペース、洗面器を備えた洗面スペー
ス、シャワーを備えたシャワースペース、或いは棚を備
えた更衣スペースの中の何れかとすることで、現場に合
せて最適のスペース2つをセットで選ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の病院用ユニットルームの斜視図
【図2】同平面図
【図3】同側断面図
【図4】床パンの平面図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】ドアの沓摺りの側断面図
【図8】同斜視図
【図9】シャワースペースの側断面図
【図10】ドア側壁面の正面図
【図11】本発明の別実施例の病院用ユニットルームの
平面図
【符号の説明】
1…ユニットルーム,2…床パン,4…壁パネル,7…
出入口,8…ドア,9…カーテンレール,10…カーテ
ンレール,11…トイレスペース,12…シャワースペ
ース,13…腰掛便器,15…洗浄ノズル,29…排水
溝,30…排水口,32…凸部,33…段差部,39…
床パンの段部,41…沓摺り,42…補強板,43…支
持脚,44…建物躯体の床,45…凹部,47…湯水混
合栓,48…スライドバー,51…シャワーヘッド,5
3…小物棚,54…手摺,55…手摺,56…ナースコ
ール。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物躯体内に設けられ床パンが平面視長
    方形状をなす病院用ユニットルームにおいて、ユニット
    ルームを摺動自在の仕切部材で2つに分割して用途の異
    なる2つの空間を形成し、両空間の何れか一方に段差を
    無くした沓摺りを備えたユニットルームの内外への出入
    口を設け、この出入口側の壁面から奥の壁面に向かって
    床パンに下り勾配を形成し、奥の壁面に沿って床パンに
    排水溝を形成したことを特徴とする病院用ユニットルー
    ム。
  2. 【請求項2】 建物躯体内に設けられ床パンが平面視長
    方形状をなす病院用ユニットルームにおいて、ユニット
    ルームを摺動自在の仕切部材で2つに分割して用途の異
    なる2つの空間を形成し、両空間に臨む壁面に段差を無
    くした沓摺りを備えたユニットルームの内外への出入口
    を設け、出入口には引戸を取付け、この引戸側から奥の
    壁面に向かって床パンに下り勾配を形成し、奥の壁面に
    沿って床パンに排水溝を形成したことを特徴とする病院
    用ユニットルーム。
  3. 【請求項3】 前記請求項1、又は請求項2に記載の病
    院用ユニットルームにおいて、出入口の床パン端部に床
    パンの面よりも1段低く落し込んだ段部を形成して沓摺
    りを取付け、沓摺りの上面を床パンと面一にしたことを
    特徴とする病院用ユニットルーム。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載の病院用ユニットル
    ームにおいて、沓摺りを設けた床パンの裏側に補強板を
    介して支持脚を設けたことを特徴とする病院用ユニット
    ルーム。
  5. 【請求項5】 前記請求項1、又は請求項2に記載の病
    院用ユニットルームにおいて、床パンに滑り留め加工を
    施した無数の凸部、又は凹部を設けたことを特徴とする
    病院用ユニットルーム。
  6. 【請求項6】 前記請求項5に記載の病院用ユニットル
    ームにおいて、凸部、又は凹部は前記2つの空間で形状
    を異にしていることを特徴とする病院用ユニットルー
    ム。
  7. 【請求項7】 前記請求項1、2、5、6の何れか記載
    の病院用ユニットルームにおいて、前記2つの空間の床
    パンの色を異にしていることを特徴とする病院用ユニッ
    トルーム。
  8. 【請求項8】 前記請求項1に記載の病院用ユニットル
    ームにおいて、出入口に外開きのドアを設け、ドアには
    小窓を設けたことを特徴とする病院用ユニットルーム。
  9. 【請求項9】 前記請求項1〜8の何れか記載の病院用
    ユニットルームにおいて、2つの空間は腰掛便器を備え
    たトイレスペース、洗面器を備えた洗面スペース、シャ
    ワーを備えたシャワースペース、或いは棚を備えた更衣
    スペースの中の何れかであることを特徴とする病院用ユ
    ニットルーム。
JP5619595A 1995-03-15 1995-03-15 病院用ユニットルーム Pending JPH08254027A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109281357A (zh) * 2018-08-30 2019-01-29 上海聚通装饰集团有限公司 一种淋浴房挡水边隐藏式流水孔施工方法
WO2021157570A1 (ja) * 2020-02-03 2021-08-12 ホアビン・コンストラクション・グループ・ジョイント・ストック・カンパニー 水を使用する器具を備える室を持つ構造体

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