JPH08253757A - 水溶性粘着剤組成物及びマスキング用水溶性粘着テープ - Google Patents

水溶性粘着剤組成物及びマスキング用水溶性粘着テープ

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JPH08253757A
JPH08253757A JP5917095A JP5917095A JPH08253757A JP H08253757 A JPH08253757 A JP H08253757A JP 5917095 A JP5917095 A JP 5917095A JP 5917095 A JP5917095 A JP 5917095A JP H08253757 A JPH08253757 A JP H08253757A
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water
soluble
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pressure
adhesive
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Mitsuru Ozasa
満 小笹
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水溶性で、長いポットライフを有し、塗布適
性に優れ、良好な粘着性、凝集性、耐熱性を有し、加熱
ローラー後の粘着力が向上し、熱履歴後の再剥離時に糊
残りが少なく、被着体に対する粘着剤残渣の水洗浄性が
良好な水溶性粘着剤組成物を提供すること。 【構成】 (a)ポリビニルアルコール5〜50重量%
と、それ以外の常温水に溶解可能な水溶性ポリマー95
〜50重量%とからなる水溶性ポリマー成分100重量
部に対して、(b)澱粉類1〜100重量部、(c)ア
ルカノールアミン及びポリエーテルポリオールからなる
群より選ばれる少なくとも1種の水溶性可塑剤20〜1
50重量部、及び(d)ポリエチレンイミン2〜150
重量部を含有せしめてなる水溶性粘着剤組成物。該水溶
性粘着剤層が形成されたマスキング用水溶性粘着テー
プ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性粘着剤組成物及
びマスキング用水溶性粘着テープに関し、更に詳しく
は、粘着性、凝集性、耐熱性、ハンダマスキング性、加
熱ローラー後の粘着力などに優れると共に、熱履歴後の
再剥離時に糊残りが少なく、粘着剤残渣の水洗浄性が良
好な水溶性粘着剤組成物、及び該水溶性粘着剤組成物か
らなる粘着剤層を形成したマスキング用水溶性粘着テー
プに関する。本発明のマスキング用水溶性粘着テープ
は、特に、ハンダマスキング用粘着テープとして好適で
ある。
【0002】
【従来の技術】プリント基板のハンダ塗布作業におい
て、ハンダ塗布を不要とする部分をハンダから保護する
ため、予めハンダマスキング用粘着テープをその部分に
貼付した後、ハンダを塗布することが行われている。ハ
ンダ塗布作業は、通常、高温のハンダ浴中にプリント基
板を浸漬して行うため、ハンダマスキング用粘着テープ
には、常温で良好な粘着力を有するだけではなく、高温
での粘着力が良好なこと、ハンダ塗布作業後に粘着剤の
残留(糊残り)がなく容易に剥離できること、プリント
基板に残留する粘着剤(残渣)がある場合にも容易に洗
浄除去できることなどの特性が要求されている。
【0003】従来、ハンダマスキング用粘着テープとし
ては、粘着剤として、アクリル系粘着剤やポリシロキサ
ンを主成分とするシリコン系粘着剤を用いたテープがあ
り、高温下でも良好な接着性を示すことが知られてい
る。しかしながら、上記公知の粘着テープは、ハンダ塗
布作業後の再剥離時に、プリント基板に粘着剤が残留す
るという問題がある。しかも、アクリル系粘着剤やシリ
コン系粘着剤の残渣を除去するには、有機溶剤で洗浄し
なければならない。この洗浄工程を工業的な規模で行う
場合は、フロン等の塩素系溶剤を用いることが多く、環
境への悪影響という問題点もあった。
【0004】ハンダマスキング用粘着テープにおいて、
有機溶剤による洗浄を避けるには、水溶性の粘着剤を用
いた粘着テープを用いる方法が考えられる。従来、この
ような目的・用途に適合する水溶性粘着剤として、例え
ば、ポリエチレンイミンとデンプン系水溶性高分子を含
む水溶性接着剤組成物が知られている(特公昭52−3
2768号公報)。しかしながら、この組成物は、強固
な凝集力成分を持たないため、糊残りと初期粘着力のバ
ランスを取ることが困難である。すなわち、上記の如き
組成の粘着剤は、デンプン系水溶性高分子の比率が少な
い配合では、凝集力が極端に低下し、再剥離の際に糊残
りを生じ、逆に、その比率が多い場合には、粘着力が低
くなりすぎる。
【0005】ポリエチレンイミンとデンプン系水溶性高
分子とポリアクリル酸を含む水溶液からなる水溶性接着
剤組成物も提案されている(特公昭52−32769号
公報)。しかし、この組成物では、ポリアクリル酸とポ
リエチレンイミンとが反応するため、粘着剤自体のポッ
トライフが短いだけではなく、ゲル化速度が速く、塗布
作業が困難であるという問題点があった。
【0006】また、多量のアクリル酸を共重合して得ら
れる高分子量かつ高ガラス転移温度のアクリル系ポリマ
ーに、可塑剤として常温で液体の多価アルコールを配合
した水溶性粘着剤が提案されている(特開平2−232
287号公報)。しかしながら、この水溶性粘着剤は、
熱による被着体への接着力昂進が著しく、再剥離できな
かったり、粘着剤中の多量のカルボキシル基と被着体と
の反応により、粘着剤残渣が水洗浄できなくなるといっ
た問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水溶
性で、長いポットライフを有し、塗布適性に優れ、良好
な粘着性、凝集性、耐熱性を有し、加熱ローラー後の粘
着力が向上し、熱履歴後の再剥離時に糊残りが少なく、
被着体に対する粘着剤残渣の水洗浄性が良好な水溶性粘
着剤組成物を提供することにある。本発明の他の目的
は、該水溶性粘着剤組成物からなる粘着剤層が形成され
たマスキング用粘着テープを提供することにある。より
具体的に、本発明の目的は、良好な粘着性と耐熱性を有
し、加熱ローラー処理により粘着力を向上させることが
でき、熱履歴後の再剥離時に糊残りが少なく、被着体に
対する粘着剤残渣の水洗浄性が良好なハンダマスキング
用テープを提供することにある。
【0008】本発明者は、従来技術の問題点を克服する
ために鋭意研究した結果、水溶性ポリマーとして、ポリ
ビニルアルコール(PVA)とポリ−N−ビニルピロリ
ドンなどの常温水に溶解可能な水溶性ポリマーとを特定
割合で組み合わせて使用し、この水溶性ポリマー成分
に、ヒドロキシプロピル化スターチなどの澱粉類、トリ
エタノールアミンなどの水溶性可塑剤、及びポリエチレ
ンイミンを特定の割合で混合して得られる粘着剤組成物
が、前記目的を達成できることを見出した。
【0009】本発明の水溶性粘着剤組成物は、アルコー
ル及び/または水に均一に溶解し、ポットライフが長
く、塗布適性に優れている。この水溶性粘着剤組成物か
らなる粘着剤層を形成した粘着テープは、マスキング用
粘着テープとして使用した場合に、充分な粘着性と耐熱
性を有し、糊残りが少なく、水洗浄性も良好である。さ
らに、このマスキング用粘着テープは、仮貼り性が良好
であると共に、ラミネーターなどの加熱ローラーにより
圧着させると、粘着力を向上させることができ、しかも
糊残り性や水洗浄性が損なわれることがない。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(a)
ポリビニルアルコール5〜50重量%と、それ以外の常
温水に溶解可能な水溶性ポリマー95〜50重量%とか
らなる水溶性ポリマー成分100重量部に対して、
(b)澱粉類1〜100重量部、(c)アルカノールア
ミン及びポリエーテルポリオールからなる群より選ばれ
る少なくとも1種の水溶性可塑剤20〜150重量部、
及び(d)ポリエチレンイミン2〜150重量部を含有
せしめてなる水溶性粘着剤組成物が提供される。
【0011】上記粘着剤組成物の好ましい実施態様とし
て、(a)ポリビニルアルコール5〜50重量%とポリ
−N−ビニルピロリドン95〜50重量%とからなる水
溶性ポリマー成分100重量部に対して、(b)ヒドロ
キシプロピル化スターチ1〜100重量部、(c)トリ
エタノールアミン20〜150重量部、及び(d)ポリ
エチレンイミン2〜150重量部を含有せしめてなる水
溶性粘着剤組成物が提供される。また、本発明によれ
ば、基材の片面に、前記の水溶性粘着剤組成物からなる
粘着剤層が形成されたマスキング用粘着テープが提供さ
れる。
【0012】以下、本発明について詳述する。水溶性ポリマー成分(a) 本発明では、水溶性ポリマー成分として、ポリビニルア
ルコール5〜50重量%と、それ以外の常温水に溶解可
能な水溶性ポリマー95〜50重量%とを組み合わせて
使用する。ポリビニルアルコールは、加熱ローラ後の粘
着力向上に寄与する。ポリビニルアルコールとしては、
完全けん化物及び部分けん化物のいずれをも使用するこ
とができるが、水に対する溶解性の点で、部分けん化物
の方が使用しやすい。ポリビニルアルコールの分子量や
分子量分布については、特に限定されない。水溶性ポリ
マー成分(a)中におけるポリビニルアルコールの配合
割合は、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%
である。ポリビニルアルコールの配合割合が50重量%
を越えると、被着体に対する仮貼りが不可能となり、5
重量%未満では、加熱ローラー後粘着力の向上効果が小
さくなる。
【0013】ポリビニルアルコール以外の水溶性ポリマ
ーとしては、常温水に溶解可能な水溶性ポリマーを用い
る。常温水に溶解可能なポリマーは、凝集力及びハンダ
マスキング性向上に寄与する。常温水に溶解可能なポリ
マーは、分子中にカルボン酸を持たないポリマーである
ことが好ましい。このような常温水溶性のポリマーとし
ては、例えば、ポリ−2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、ポリ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ポリ−4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、カプロラクトン変成(メタ)アクリレートの
ホモポリマー、エチレングリコール(メタ)アクリレー
トのホモポリマー、プロピレングリコール(メタ)アク
リレートのホモポリマー等の水酸基を有するポリマー;
ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリ−N−ビニルカプ
ロラクタム、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ(メ
タ)アクリロイルモルホリン、ポリ(メタ)アクリルア
ミド、ポリジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド等の高性能基を有するポリマー等が挙げられる。こ
れらの中でも、ポリ−N−ビニルピロリドンが好まし
い。
【0014】また、上記水溶性ポリマーの他に、上記水
溶性ポリマーの原料であるモノマーと、そのホモポリマ
ーが水溶性を示さないモノマーとの共重合体であって
も、水溶性になり得るものは、使用することができる。
【0015】本発明に用いられる常温水溶性のポリマー
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)により測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分
子量が70万以上であることが好ましく、より好ましく
は100万以上、更に好ましくは200万以上である。
水溶性ポリマーの重量平均分子量が低すぎると、得られ
る水溶性粘着剤組成物の凝集力が低下し、充分な耐熱性
(耐熱マスキング性)が得られにくくなる。
【0016】澱粉類(b) 澱粉類(b)は、熱履歴後の再剥離性を向上させる役割
を有する。澱粉類としては、例えば、馬鈴薯、サツマイ
モ、トウモロコシ、小麦等の植物の種子、根、地茎から
得られるものが挙げられる。この中でもα澱粉が水溶性
で扱い易いので好ましい。また、アセチル化された澱
粉、エステル化された澱粉、エーテル化された澱粉、グ
ラフト化された澱粉、架橋された澱粉誘導体、あるい
は、ハイアミロース澱粉、ワキシー澱粉等の高周波処
理、湿熱処理等を施して、澱粉分子を切断、水溶化した
加工澱粉も挙げられる。加工澱粉の中でも、ヒドロキシ
プロピル化スターチが好ましい。α澱粉とは、例えば、
55〜60℃で水と共に加熱することにより糊化された
状態のもので、これを熱により急速乾燥、または凍結乾
燥することによって得られ、冷水にも溶解する。また、
β澱粉も、混合、塗工、加熱等の工程を経るうちにα化
される場合には、使用が可能である。
【0017】澱粉をエステル化またはエーテル化するこ
とにより糊化温度を低くすることができ、高度にエステ
ル化またはエーテル化を進めたものは、冷水にも溶解
し、糊液の安定性も向上する。一般にエステル化は酢酸
によって行われるが、リン酸、硝酸、コハク酸、キサン
トゲン酸等の酸によってエステル化されたものであって
もよい。また、エーテル化としては、カルボキシメチル
化、メチル化、ヒドロキシアルキル化、アリルエーテル
化等が挙げられる。澱粉を架橋すると、糊化温度を高く
することが可能である。架橋方法には、リン酸によるも
の、エピクロルヒドリンによるもの、ホルムアルデヒド
によるもの等が挙げられる。澱粉類の添加量は、少なく
なると熱履歴後に充分な再剥離性が得られにくく、多く
なると初期粘着力が低く耐熱マスキング性が得られにく
くなる。そこで、澱粉類(b)は、水溶性ポリマー成分
(a)100重量部に対し、1〜100重量部、好まし
くは10〜50重量部の割合で使用される。
【0018】水溶性可塑剤(c) 水溶性可塑剤(c)は、可塑性及び粘着力を調整するた
めに添加する。水溶性可塑剤の具体例としては、トリエ
タノールアミン、トリプロパノールアミンなどのアルカ
ノールアミン;ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールなどのポリエーテルポリオール;及びこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。上記水溶性可塑剤
として、アルカノールアミンとポリエーテルポリオール
は、それぞれ単独でも用いられるが、両者の澱粉との相
溶性が異なることから、混合物を用いることにより、接
着界面へブリードさせることで再剥離性を制御すること
が可能である。この際の上記水溶性可塑剤中のアルカノ
ールアミンの含有量としては、50〜99重量%が好ま
しく、60〜90重量%がより好ましい。
【0019】上記の水溶性可塑剤以外にも、常温で液体
であるものは併用可能であり、例えば、ポリビニルメチ
ルエーテル、ポリビニルエチルエーテル等が挙げられ
る。水溶性可塑剤(c)の配合割合は、少なすぎると水
溶性ポリマー成分(a)が可塑化されず、粘着力が低く
なり、逆に、多すぎると水溶性粘着剤組成物の凝集力が
低下し、耐熱マスキング性が悪くなる。水溶性可塑剤
(c)は、水溶性ポリマー成分(a)100重量部に対
して、20〜150重量部、好ましくは30〜120重
量部、より好ましくは40〜80重量部の割合で使用さ
れる。
【0020】ポリエチレンイミン(d) ポリエチレンイミン(d)は、主として初期粘着力を調
整するために配合される。ポリエチレンイミンの添加量
は、少なくなるとポリエチレンイミンが本来持っている
初期粘着性が発揮されず、粘着力が低くなり、逆に、多
くなると水溶性粘着剤組成物の凝集力が低下し、耐熱マ
スキング性が悪くなる。そこで、ポリエチレンイミン
(d)は、水溶性ポリマー成分(a)100重量部に対
して、2〜150重量部、好ましくは10〜130重量
部の割合で使用される。
【0021】水溶性粘着剤組成物 本発明の水溶性粘着剤組成物は、前記各成分を水及び/
またはアルコールなどに均一に溶解させることにより調
製することができる。本発明の水溶性粘着剤組成物に
は、必要に応じて、防錆剤、酸化防止剤、脱水剤等が添
加されていてもよい。また、本発明の水溶性粘着剤組成
物は、アルコール、水、及びこれらの混合溶剤などに可
溶性であり、これらの溶液として使用することができ
る。溶剤の使用量は、少なくとも各成分が均一に溶解す
るに足る量であり、塗布作業性等を考慮してその濃度を
適宜定めることができる。また、本発明の水溶性粘着剤
組成物は、無溶剤で使用することも可能である。
【0022】本発明の水溶性粘着剤組成物の塗工方法と
しては、各種のロールコーター、ナイフコーター等によ
る基材への直接塗工の他に、表面離型処理フィルムまた
は表面処理剥離紙に塗工後、乾燥させて粘着剤層を形成
した後、テープ基材に圧着して転写する方法や、溶剤を
含まない水溶性粘着剤組成物を加熱溶融し、ホットメル
ト塗工する方法等が挙げられる。基材としては、含浸
紙、コート紙、上質紙、クラフト紙、和紙、合成紙、プ
ラスチックフィルムなどが挙げられ、使用目的に応じて
適宜選択して使用することができる。
【0023】ハンダマスキング用粘着テープの基材とし
ては、かなりの高温領域での耐熱性が要求されるため、
耐熱基材を使用することが好ましい。このような耐熱基
材としては、例えば、耐熱樹脂含浸クレープ紙またはフ
ラット紙、ポリエチレン等の樹脂をラミネートしたクレ
ープ紙(粘着剤を介してラミネートしたものを含む)ま
たはフラット紙、不織布、和紙、ポリエチレン等の樹脂
をラミネートした不織布(粘着剤を介してラミネートし
たものを含む)等の紙基材、ポリイミド系フィルム、ポ
リエーテルエーテルケトン系フィルム、アラミド系フィ
ルム等のフィルム基材が挙げられる。本発明の水溶性粘
着剤組成物は、基材の片面に塗工して、各種マスキング
用粘着テープとして好適に用いることができるが、所望
により、各種用途の粘着テープとしても使用可能であ
る。
【0024】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。
【0025】[実施例1〜3]水溶性粘着剤組成物の調製 表1の配合処方に従って、ポリビニルアルコール(クラ
レ社製、商品名PVA−217)、ポリ−N−ビニルピ
ロリドン(BASF社製、品番K−120、GPCによ
る重量平均分子量約200万)、ヒドロキシプロピル化
スターチ〔松谷化学(株)社製、商品名ソルビトーゼ6
50〕、トリエタノールアミン〔日本触媒(株)社
製〕、ポリエチレンイミン〔日本触媒(株)社製、商品
名エポミンP−1000〕、イソプロピルアルコール、
及びイオン交換水を配合し、充分に撹拌して水溶性粘着
剤組成物を含有するイソプロピルアルコール/水混合溶
液を得た。表1の配合割合の数値は、重量部である。
【0026】粘着テープの作成 上記で得た各水溶性粘着剤組成物の溶液を、耐熱樹脂を
片面にコートしたクレープ紙(坪量45g/m2)のコ
ート面とは反対側の面に塗工し、110℃のオーブン中
で7分間乾燥させることにより、水溶性粘着剤組成物か
らなる粘着剤層(厚さ30μm)が形成された粘着テー
プを作成した。得られた各粘着テープについて、ハンダ
マスキング用粘着テープとしての物性評価試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0027】[比較例1〜6]表1の比較例1〜6に示
す配合処方により、実施例1〜6と同様にして、粘着剤
組成物の溶液を調製し、粘着テープを作成した。得られ
た各粘着テープの評価結果を表1に示す。
【0028】物性の測定方法は、次のとおりである。 (1)粘着力(g/18mm) 18mm巾にカットした粘着テープを、温度23℃、湿
度65%下に、ガラスエポキシ板に圧着し、20分間放
置した後、180度角にて剥離したときの剥離力(粘着
力)を測定した。 (2)加熱ローラー後粘着力(g/18mm) 上記と同様にして作成した貼付サンプルを更に120℃
のラミネーターを通過させて圧着し、20分放置した
後、180度角にて剥離したときの粘着力を測定した。
【0029】(3)ハンダマスキング性(%) 20mm巾にカットした粘着テープをプリント基板上に
貼付し、更に120℃のラミネーターを通過させて圧着
してハンダマスキング性試験片を得た。この試験片を撹
拌状態にある250℃ハンダ浴中に10秒間浸漬し、ハ
ンダの最大浸み込み巾を測定して、テープ巾に対する割
合(%)を算出した。 (4)糊残り性(%) 上記ハンダマスキング性試験後、プリント基板から粘着
テープを剥離し、貼付面積に対する粘着剤残渣の面積を
測定し、その割合(%)を算出した。 (5)水洗浄性 上記ハンダ浸漬後の糊残り性試験後、プリント基板上の
粘着剤残渣をブラシにより水中で洗浄し、洗浄作業の良
否を評価した。
【0030】
【表1】 (脚注)表1中、「−」は、粘着テープに粘着力がない
ため、測定できなかったことを示す。
【0031】表1の結果から明らかなように、本発明の
水溶性粘着剤組成物を使用した場合(実施例1〜3)に
は、粘着力、ハンダマスキング性、糊残り性、水洗浄性
が共に良好である。これに対して、水溶性可塑剤の配合
割合が本発明の範囲外の組成物を用いた場合(比較例1
〜2)には、粘着力が低く、仮貼り作業がしずらいばか
りか、ハンダマスキング性が低下する。水溶性ポリマー
成分がポリビニルアルコールのみの場合(比較例3)に
は、仮貼り性のみならず、加熱ローラー後粘着力も充分
ではない。比較例4〜6は、従来技術(特公昭52−3
2768号公報)の配合例であり、粘着力、ハンダマス
キング性、糊残り性などのバランスの悪いものであっ
た。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、水溶性で、長いポット
ライフを有し、塗布適性に優れ、良好な粘着性、耐熱性
を有し、熱履歴後の再剥離時に糊残りが少なく、被着体
に対する粘着剤残渣の水洗浄性が良好な水溶性粘着剤組
成物、及び該水溶性粘着剤組成物からなる粘着剤層が形
成されたマスキング用粘着テープが提供される。
【0033】本発明のマスキング用粘着テープは、良好
な粘着性と耐熱性を有し、熱履歴後の再剥離時に糊残り
が少なく、被着体に対する粘着剤残渣の水洗浄性が良好
であるため、ハンダマスキング用粘着テープとして好適
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKE C09J 7/02 JKE JKK JKK JLF JLF 103/00 JAF 103/00 JAF 129/04 JCU 129/04 JCU 179/02 JGD 179/02 JGD

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリビニルアルコール5〜50重
    量%と、それ以外の常温水に溶解可能な水溶性ポリマー
    95〜50重量%とからなる水溶性ポリマー成分100
    重量部に対して、(b)澱粉類1〜100重量部、
    (c)アルカノールアミン及びポリエーテルポリオール
    からなる群より選ばれる少なくとも1種の水溶性可塑剤
    20〜150重量部、及び(d)ポリエチレンイミン2
    〜150重量部を含有せしめてなる水溶性粘着剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 基材の片面に、請求項1記載の水溶性粘
    着剤組成物からなる粘着剤層が形成されたマスキング用
    水溶性粘着テープ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005112976A (ja) * 2003-10-07 2005-04-28 Nitto Denko Corp 粘着テープおよび水分散型粘着剤組成物
US8574691B2 (en) 2011-08-24 2013-11-05 Henkel Corporation Starch-based adhesive compositions and use thereof

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