JPH08253413A - 低分子量薬物経口徐放性製剤 - Google Patents

低分子量薬物経口徐放性製剤

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JPH08253413A
JPH08253413A JP8042630A JP4263096A JPH08253413A JP H08253413 A JPH08253413 A JP H08253413A JP 8042630 A JP8042630 A JP 8042630A JP 4263096 A JP4263096 A JP 4263096A JP H08253413 A JPH08253413 A JP H08253413A
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JP
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water
release
capsule
carbopol
capsules
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JP8042630A
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▲寛▼治 ▲高▼田
Kanji Takada
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/48Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
    • A61K9/4808Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate characterised by the form of the capsule or the structure of the filling; Capsules containing small tablets; Capsules with outer layer for immediate drug release
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0002Galenical forms characterised by the drug release technique; Application systems commanded by energy
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低分子量薬物が製剤のほとんど全表面から長
時間にわたり放出される経口徐放性製剤を提供する。 【解決手段】 微小孔性水不溶性高分子材料膜に囲まれ
た空間内に、水溶性の低分子量薬物およびゲル形成材料
を含む経口徐放性製剤であって、上記微小孔性水不溶性
高分子材料膜の微小孔の数、孔径および上記ゲル形成材
料の種類と量を制御することにより、上記薬物の持続放
出を制御することを特徴とする製剤、および水不溶性高
分子材料および水不溶性低分子材料を含むマトリックス
内にイオン性・キレート性の低分子量薬物を包含させ、
初期におけるバースト(急速な放出)を抑え、実質的にゼ
ロ次反応で薬物を持続放出し得る経口徐放性製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は経口徐放性製剤の1
種であり、さらに具体的には含まれる低分子量薬物が製
剤のほとんど全表面から長時間にわたり放出されるもの
である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
のある種の経口徐放性製剤において、薬剤の持続放出
は、製剤の一部から高濃度の薬物が長時間にわたって
放出されているもの、製剤の一部が長時間にわたって
崩壊していくもの、または製剤の中に速放部と遅放部
が組み込まれているというものである。これらの製剤で
は消化管上皮細胞は局所的に高濃度の薬物に被曝するた
め、特に制癌剤等においては消化管壊死を伴う場合があ
る。本発明の第1の態様の微小孔方式の経口徐放性製剤
は上記のような欠点を解決すべく設計された製剤であ
る。すなわち、消化管を通過していく間に各所におい
て、製剤の全表面から薬物が徐々に放出され、低濃度の
薬物が広範囲に放出される。
【0003】また、カルボプラチン、シスプラチンなど
の制癌剤は現在は注射剤のみが臨床上使用されており、
経口投与製剤としては投与されていない。従来のマトリ
ックス制御方式の経口投与製剤では投与初期において放
出は疑似1次速度となるためバースト(急速な放出)が避
けられず、骨髄抑制等の副作用および毒性の強い制癌剤
の製剤としては不適当であるからである。しかし、患者
のquality of lifeを考慮すると経口持続投与が好まし
い。本発明の第2の態様の経口徐放性製剤は上記のよう
な欠点を解決すべく設計された製剤である。すなわち、
マトリックス方式の持続性製剤でありながら、投与初期
のバーストがない。従って、副作用および毒性が軽減さ
れ、患者のqualityof lifeも改善し得る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様は、
微小孔性水不溶性高分子材料膜に囲まれた空間内に、水
溶性の低分子量薬物およびゲル形成材料を含む経口薬物
徐放性製剤であって、上記微小孔性水不溶性高分子材料
膜の微小孔の数、孔径および上記ゲル形成材料の種類と
重量を制御することにより、上記薬物の持続性放出を制
御することを特徴とする製剤である(以下、本発明の微
小孔性製剤という)。
【0005】本発明の第2の態様は、水不溶性高分子材
料および水不溶性低分子材料からなるマトリックス内に
イオン性・キレート性の低分子量薬物を包含させ、初期
におけるバースト(急速な放出)を抑え、実質的にゼロ次
反応で薬物を持続放出し得る経口薬物徐放性製剤である
(以下、本発明のマトリックス性製剤という)。
【0006】
【発明の実施の態様】本発明の微小孔性製剤に用いられ
る水不溶性高分子材料としては、エチルセルロース、ア
ミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS(オイドラ
ギッドRS(商品名))、キチン、キトサンおよび酢酸ビニ
ル樹脂を挙げることができる。単位投与形態中に含まれ
る水不溶性高分子材料の量は、5重量%〜25重量%、
好ましくは7重量%〜15重量%、最も好ましくは、1
0重量%〜20重量%である。
【0007】これらの水不溶性高分子材料に、ポリエチ
レングリコール、クエン酸トリエチル、ポリソルベント
80、カルナウバロウ、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドンK90、ポリビニルピロリドンK30、
ポリビニルピロリドンK25、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油、プロピレングリコール、グリセリンおよび/
またはラウリル硫酸ナトリウムを混合させて膜を形成さ
せると、無数の微小孔性膜が形成される。
【0008】本発明の微小孔性製剤に処方される薬物は
分子量が小さくかつ水溶性であれば特に制限はないが、
例えば、シスプラチンまたはカルボプラチンなどのプラ
チナキレート制癌剤、ホスカーネットまたはホスホマイ
シンなどのりん酸系抗菌剤、フロセミドなどに適してい
る。単位投与形態中に含まれる薬物の量は、0.1%〜
50%、好ましくは1%〜20%、最も好ましくは、3
%〜15%である。
【0009】本発明の微小孔性製剤に用いられるゲル形
成材料には、カルボキシビニルポリマー(carbopol)、ア
ルギン酸ナトリウム、カルメロースナトリウム、カルメ
ロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウ
ム、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース
またはこれらの混合物を挙げることができる。
【0010】このゲル形成材料の単位投与形態中の重量
は、約1〜約30重量%、好ましくは約1.5重量%〜
約20重量%である。
【0011】水不溶性高分子材料膜に開けられた微小孔
の孔径(直径)は、約50μm〜約1500μmであり、
好ましくは100μm〜1000μmであり、より好まし
くは500μm〜1000μmである。
【0012】水不溶性高分子材料膜に開けられた微小孔
の数は、微小孔の大きさによっても変化するが、約10
個〜100個である。好ましくは約30個〜約60個で
ある。例えば、局方00号カプセルを用いる場合に、微
小孔の直径が800μmである場合、微小孔の数は30
個〜60個が好ましい。
【0013】本発明の微小孔性製剤は、例えば、(1)1
50μmの膜厚を有するエチルセルロース(EC)のカプ
セルの本体および蓋を作製し、(2)本体および蓋に所定
の直径の微小孔を所定数開け、(3)一方、薬物およびゲ
ル形成材料および必要ならば通常用いられる添加剤から
なる錠剤を作製しておき、(4)ECのカプセルに錠剤を
はめ、(5)カプセルの本体と蓋をECのりを用いて接着
する。
【0014】本発明のマトリックス製剤に用いられる水
不溶性高分子材料は本発明の微小孔性製剤に用いられて
いる水不溶性高分子材料を用い得る。すなわち、エチル
セルロース、アミノアルキルメタアクリレートコポリマ
ー−RS(オイドラギッドRS(商品名))、アミノアルキル
メタアクリレートコポリマー−Sおよび酢酸ビニル樹脂
などである。本発明のマトリックス製剤の単位投与形態
中の水不溶性高分子材料の割合は、25重量%〜75重
量%、好ましくは、40重量%〜70重量%、最も好ま
しくは、50重量%〜65重量%である。
【0015】水不溶性低分子材料としてはステアリン
酸、安息香酸、モノラウリン酸ソルビタンモノパルチミ
ン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノス
テアリン酸グリセリン、α−モノイソステアリルグリセ
リルエーテル、メントール、フェンプロバメート、パル
チミン酸セチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオ
キシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エチル、セタ
ノール、精製セラック、カプリン酸、アミノ安息香酸エ
チルを挙げ得る。
【0016】本発明のマトリックス製剤の単位投与形態
中の水不溶性低分子材料の割合は、20重量%〜60重
量%、好ましくは、25重量%〜55重量%、最も好ま
しくは、30重量%〜50重量%である。
【0017】イオン性・キレート性の低分子量薬物と
は、具体的には、シスプラチンまたはカルボプラチンな
どのプラチナキレート制癌剤、ホスカーネットまたはホ
スホマイシンなどのりん酸系抗菌剤をいう。
【0018】本発明のマトリックス製剤の単位投与形態
中の薬物の割合は、3重量%〜20重量%、好ましく
は、4重量%〜10重量%、最も好ましくは、4.5重
量%〜6.5重量%である。
【0019】本発明でいうマトリックスとは、上記の水
不溶性高分子材料および水不溶性低分子材料の網状構造
中に上記薬物が均等に分散されたものをいう。
【0020】本発明のマトリックス製剤は、例えば、以
下のようにして作製する。[A法](1)水不溶性高分子
材料、水不溶性低分子材料および薬物をエタノールなど
の溶媒に溶解する、(2)撹拌下、常圧もしくは減圧にて
溶媒を除去する。[B法](1)は同じ、(2)テフロンプレ
ート上に流し込む、(3)風乾、(4)フイルム状の乾燥物を
乳鉢内にて砕いて粉末とする。
【0021】徐放性シスプラチン製剤(微小孔性製剤)の
in vitroにおける放出性に関する検討 1.目的 カプセルからの薬物の放出を制御する因子を明らかにす
るために、添加剤の量及びカプセルに施したporeの数を
変化させた徐放性カプセルを試作し、in vitroの放出試
験を行いその放出性の評価をおこなった。
【0022】2.実験方法 2−1、材料 シスプラチンは、日本化薬株式会社製のランダ注射剤
を使用した。carbopol934P NF(carbopol)は中外貿易株
式会社より入手したものを使用した。水不溶性高分子と
してエチルセルロース(規格100G,信越化学社製)を
用いた。ゼラチンカプセルは0号サイズ(吉田商店)を用
いた。その他の全ての試薬は市販の特級試薬を用いた。
【0023】2−2、調製法 エチルセルロースを塩化メチレンとメタノールの混合溶
液に溶解した後、0号ゼラチンカプセルのキャップとボ
ディの中に流し込み、溶媒を蒸発させることによりカプ
セルを作成した。ゼラチン層は温水にて取り除いた。で
きあがったカプセルに直径1.0mmのporeを20、30
あるいは60個開けた。シスプラチン0.5mg、ショ糖
450mg、Tween80の200mg及びcarbopol(carbox
yvinylpolymer)の25、50もしくは100mgの混和
物を上記のカプセルに充填し、その後キャップとボディ
はエチルセルロースの濃厚溶液で接合した。上記の調製
法によりporeの数が20、30あるいは60個のカプセ
ルに対してそれぞれcarbopolを25、50あるいは10
0mg配合したカプセルを作成した。これら9種類のカプ
セルについてin vitroの放出試験を以下に行った。
【0024】2−3、in vitroにおける薬物放出試験 褐色の20mlサンプルバイアル中に溶出液を5ml入れ、
そのなかにカプセルと1cmのスターラーバーを入れ、3
7℃、250rpmで薬物の放出試験を行った。経時的に
カプセルをバイアルから取り出すとともに、新しい溶出
液に移し換えた。消化管内のpH環境をシュミレートす
るために、試験開始1時間後に局方溶出試験の第1液(p
H=1.2)から、第2液(pH=6.8)に交換した。得ら
れたサンプル中のシスプラチンの濃度は原子吸光光度法
(A.F.Leoroyら、Biochem. Med.,18, 184 (1977))によ
り測定した。
【0025】2−4、分析方法 得られたサンプルを原子吸光光度計で測定した。装置及
び測定条件を以下に示す。 機種:島津原子吸光光度計AA−640−12 グラファイト ファーネスアトマイザGFA−2 injection volume:20μl heating program: STAGE 温度(℃) 時間(sec) DRY 200 45 ASH 900 30 ATOM 2600 10 wave length:265.9nm slit:3.8Å lamp:浜松ホトテクニクス株式会社製 ホロカソードランプ for Pt L233-78NU lamp current:12mA carrier gas:N2 原子吸光法を用いて試料中のPtの定量を行った。検量
線は0.1−50μg/mlの範囲で線形性を示した。
【0026】2−5、Data解析 全ての値は平均値±SEで示した。有意差検定はスチュー
デントT検定を用いて行い、p<0.05で有意差あり
とした。
【0027】3.結果 基剤として用いたcarbopol量のカプセルからの薬物の放
出に及ぼす影響を評価するために、carbopol 25、5
0および100mgを含有する三種類の製剤を調製した。
カプセルのpore数がFigure 1.a(図1)では20個の
カプセル、b(図2)では30個のカプセル、c(図
3)では60個のカプセルの三種類の製剤の溶出曲線を
示した。aにおいて、carbopol 25mg含有カプセルで
は、10hrまでの放出量は84±11%、carbopol 5
0mg含有カプセルでは、85±1.8%、carbopol 10
0mg含有カプセルでは、48±3.7%であった。これ
はcarbopol 100mg含有カプセルと比較して25mg含
有カプセルでは約1.7倍、50mg含有カプセルでは約
1.8倍の放出があり、その放出量には有意な増加が認
められた。またbにおいては、carbopol 25mg含有カ
プセルでは10hrまでの放出量は97±6.7%carbopo
l 50mg含有カプセルは、95±6.1%、carbopol 1
00mg含有カプセルでは、51±0.44%であった。
これはcarbopol 100mg含有カプセルと比較して25m
g含有カプセルでは約1.9倍、50mg含有カプセルでは
約1.9倍の放出があり、その放出量には有意な増加が
認められた。またcにおいては、carbopol 25mg含有
カプセルでは10hrまでの放出量は104±2.8%、c
arbopol 50mg含有カプセルでは、95±0.87%、c
arbopol 100mg含有カプセルでは、56±2.2%で
あった。これはcarbopol 100mg含有カプセルと比較
して25mg含有カプセルでは約1.9倍、50mg含有カ
プセルでは約1.7倍の放出があり、CDDPの放出量は有
意に増加した。さらに50mg含有カプセルと比較して2
5mg含有カプセルの放出量にも有意な増加が認められ
た。
【0028】次に、カプセルに開けたpore数のカプセル
からの薬物の放出に及ぼす影響を評価するために、カプ
セルのpore数を20、30および60個の三種類の製剤
を比較した。Figure 2.a(図4)ではcarbopol 25
mg含有カプセル、b(図5)では50mg含有カプセル、
c(図6)では100mg含有カプセルの三種類の製剤の
溶出曲線を示した。aにおいてpore数が20個のカプセ
ルでは10hrまでの放出量は84±11%、30個のカ
プセルでは97±6.7%、60個のカプセルでは10
4±2.8%であった。CDDPの放出量はpore数が2
0個のカプセルと比較して60個のカプセルでは約1.
2倍、30個のカプセルでは1.2倍の放出があった
が、各製剤間の放出量に有意な差は認められなかった。
またbにおいてpore数が20個のカプセルでは、10hr
までの放出量は85±1.8%、poreの数が30個のカ
プセルでは、95±0.87%、poreの数が60個の製
剤では、95±0.87%であった。CDDPの放出量はpor
e数が20個のカプセルと比較して60個のカプセルで
は約1.1倍、30個の製剤では約1.1倍の放出があっ
た。pore数が20個のカプセルと比較して60個のカプ
セルでは有意な増加が認められたが、30個のカプセル
と比較して60個のカプセルではその放出量に有意な差
は認められなかった。またcにおいて、pore数が20個
のカプセルでは、10hrまでの放出量は48±3.7
%、pore数が30個のカプセルでは、51±0.44
%、pore数が60個のカプセルでは、56±2.2%で
あった。CDDPの放出量はpore数が20個のカプセル
と比較して60個のカプセルでは約1.2倍、30個の
カプセルでは約1.1倍の放出があった。pore数が20
個のカプセルと比較して60個のカプセルでは有意な増
加が認められたが、pore数が30個のカプセルと比較し
て60個のカプセルではその放出量に有意な差は認めら
れなかった。
【0029】4.考察 徐放性シスプラチン製剤からの主薬の放出は、添加剤と
して配合したcarbopol量が最も少ない25mg含有のカプ
セル剤においてpore数が20、30および60個のいず
れの製剤においても最大で10hrまでにその80%以上
が放出された。一方で、carbopolの量が最も多い100
mg含有のカプセル剤においては、いずれの製剤において
も最小で10hrまでの放出量は約50%であった。この
結果により、添加剤としてカプセルに配合したcarbopol
の量により主薬の放出が制御できることが示された。次
に、徐放性シスプラチン製剤からの主薬の放出における
pore数の影響について検討を行ったところ、製剤中のca
rbopolの量が最も多い100mg含有のカプセル剤におい
ては10hrまでの放出量に大きな差は認められなかった
が、carbopolの含有量が50、25mgと少なくなるに従
い、カプセルに開けたpore数による影響が大きくなる傾
向が認められた。
【0030】今回、添加剤として用いたcarbopolはポリ
アルケニルエーテルで架橋したアクリル酸ポリマーであ
る。中和によりイオン化がおこりポリマーの主鎖にそっ
て負の電荷が生じ、その結果、負同士の電荷により反発
しあうためコイル状にかたく巻いているcarbopol分子が
真っ直ぐにのびた状態になる。このようにして増粘効果
が得られ、ゲルを形成23-25)する。今回の実験で試作し
たカプセル剤の場合、まず、カプセル内部に水分子が侵
入する。その水分子がカプセル内のcarbopolを中和し上
記の機構により増粘がおこりゲルが形成される。その後
ゲルから徐々に主薬の放出が起こると考えられる。すな
わち、今回著者が設計した徐放性カプセル中でのゲルの
形成にはまず水分が必要となる。またカプセル内から主
薬の全量を放出するためには、カプセル内の全ての内容
物をゲル化せねばならない。そのためにも十分な量の水
がカプセル内に侵入する必要がある。従って、カプセル
のpore数により製剤からの主薬の放出性が変化するの
は、pore数が少なければカプセル内部に侵入する水の量
が減少する。そのためゲルは形成されるがカプセル内で
全ての内容物がゲル化されるまでに時間がかかる。ある
いは、ゲル化が完全には起こらずカプセルから主薬が1
00%放出されない結果になったと推測される。またそ
の粘性はcarbopolの量の増加にともない増加することか
ら、カプセル中のcarbopolの含有量が増加するに従いカ
プセル内部への水の侵入が妨げられる。従って内容物の
完全なゲル形成が起こらず製剤からの放出量が減少した
と推測される。上記のことから、徐放性製剤中からの主
薬の放出量はカプセル中の添加剤であるcarbopolの含有
量とカプセルのpore数によって制御できることが示され
た。
【0031】家兎におけるin vivo評価 1、目的 in vitroにおける徐放性シスプラチン製剤からの主薬の
放出性は、添加剤として配合したcarbopolの量及びカプ
セルに開けたpore数の両方により制御できることを示し
た。家兎を用いて経口徐放性シスプラチン製剤の有効性
をi.v.infusion及びsolution経口投与後の血中動態と比
較することにより評価を行った。また、家兎の水分摂取
量を考慮に入れ、徐放性シスプラチン製剤としてはカプ
セルにあけたpore数はin vitroの実験と同様に20、3
0及び60個のものを、また添加剤として配合したcarb
opolの量は15及び25mgとした製剤を試作して用い
た。
【0032】2、実験方法 2−1、材料 シスプラチン原末は生理食塩水に1.0mg/mlとなるよ
うに溶解し、infusion用投与薬液、あるいは、経口投与
用薬液として用いた。経口投与用徐放性シスプラチン製
剤は、上記の目的の項において述べたように、家兎の水
分摂取量を考慮に入れ、カプセルに開けたpore数は、2
0、30及び60個のものを、添加剤として配合したca
rbopolの量は15及び25mgとした。
【0033】2−2、動物実験 in vivoの全ての実験において動物は体重2.5−3.0k
gの雄性日本白色家兎(清水実験材料)を一晩絶食後用い
た。
【0034】2−2−a.i.v.infusion投与実験 家兎の耳介外側辺縁静脈よりinfusion装置(sp220i syri
nge pump,World Precision Instruments,Inc.)を用い
て2−1で述べたinfusion用投与薬液を5.0ml/hrの
速度で2時間infusionを行った。投与後、水は自由に摂
取できるようにした。infusion終了時を0minとして−
120,−60,−30,0,10,20,30,6
0,90,120minごとに、経時的に投与部位と反対
側の耳介外側辺縁静脈より約2mlの血液を採取した。室
温で約30分放置後、遠心機(KUBOTA 5100)を用い30
00rpm,15min遠心分離を行い血清を得た。全ての試
料は分析まで−20℃にて凍結保存した。
【0035】2−2−b.シスプラチンsolution経口投
与実験 2−1で述べた経口投与用薬液を家兎に20ml投与し
た。投与後、水は自由に摂取できるようにした。投与前
及び投与後1,2,3,4,5,10,12,24hrご
とに経時的に2−2−aと同様に耳介外側辺縁静脈より
採血を行った。その後の血清の採取も2−2−aと同様
に行った。
【0036】2−2−c.徐放性製剤投与実験 第一章で調製したカプセルをもとに、主薬のシスプラチ
ンの量を家兎一羽あたり20mgとし、カプセルにあけた
pore数が20,30及び60個、添加剤として配合した
carbopolの含有量が15及び25mgのカプセルを調製し
約20mlの水とともに投与した。投与後、水は自由に摂
取できるようにした。投与前及び投与後、2−2−bと
同様に1,2,3,4,5,10,12,24hrごとに
採血を行った。その後の血清の処理は2−2−aと同様
に行った。
【0037】2−3、分析方法 得られた血清はEl−Yazigiらの方法26)に従い前処理
を行った。すなわち、1%Triton X−100水溶液で
血清を二倍に希釈した。そのサンプルを第一章と同様に
原子吸光法を用いて血清中のPtの定量を行った。検量
線は0.1−5μg/mlの範囲で線形性を示した。
【0038】2−4、Data解析 Tmax以降におけるシスプラチンの血中からの半減期(t
1/2)は所定時間域の血清中濃度の実測値から最小二乗法
でKe(消失速度定数)を求め、次式により算出した。
【数1】t1/2=In/Ke また血清中濃度−時間曲線下面積(AUC)及び第一次モ
ーメント曲線下面積(AUMC)は、0から24hまでの
各製剤投与後における血清中シスプラチン濃度の実測値
を線形台形公式にあてはめることにより算出した。また
平均滞留時間(MRT)は次式により算出した。
【数2】MRT=AUMC/AUC またbioavailability(BA)の値は、それぞれの製剤投
与後0から24hrまでのAUCの値をi.v.infusion投与
後の0から24hrまでのAUCの値で除することにより
算出した。全ての値はmean±SEで示した。有意差検定は
Student t-testを用いて行い、p<0.05で有意差あ
りとした。
【0039】3.結果 家兎にシスプラチンsolutionを10mg/headの投与量で
i.v.infusionにて投与した時の血中動態をinfusion終了
時を0hrとしてプロットしたものをFigure 3(図7)
に示す。最高血中濃度(Cmax)は、infusion終了時の0h
rの2.9±0.45μg/mlであった。家兎にシスプラチ
ンsolutionを20mg/headの投与量で経口にて投与した
時の血中動態をFigure 4(図8)に示す。Cmaxは、
0.72±0.022μg/mlであり、またCmaxに到達
する時間(Tmax)は1hrであった。徐放性製剤の投与群
については、Figure 5及びFigure 6にその血中動態
を示す。Figure 5.a(図9)はcarbopolの含有量が1
5mg、b(図10)では25mgの徐放性シスプラチン製
剤を投与した後の家兎におけるシスプラチンの血中動態
を示す。Figure6.a(図11)はカプセルのpore数が
20個、b(図12)では30個、c(図13)では6
0個の徐放性シスプラチン製剤を投与した後におけるシ
スプラチンの血中動態を示す。Figure 5.aにおいてca
rbopolの含有量が15mgでカプセルのpore数が20個の
製剤についてはCmaxは0.24±0.055μg/ml、T
maxは5hrであった。30個の製剤についてはCmax
0.43±0.015μg/ml、Tmaxは3hrであった。6
0個の製剤についてはCmaxは0.46±0.012μg/
mlで、Tmaxは4hrであった。カプセルのpore数が20
個のカプセルの製剤と比較して30個の製剤では約1.
8倍、60個の製剤では約1.9倍増加し、カプセルのp
ore数の増加にともないCmaxが上昇する傾向が認められ
た。一方、Tmaxは各製剤間に大きな差は認められなか
った。また、Figure 5.bにおいてcarbopolの含有量が
25mgでカプセルのpore数が20個の製剤のCmaxは0.
24±0.080μg/mlでTmaxは4hrであった。30
個の製剤のCmaxは0.41±0.017μg/mlでTmax
は3hrであった。60個の製剤のCmaxは0.46±0.
012μg/mlでTmaxは4hrであった。カプセルのpore
数が20個のカプセルの製剤と比較して30個の製剤で
は約1.7倍、60個の製剤では約1.9倍増加し、カプ
セルのpore数の増加にともないCmaxの上昇する傾向が
認められた。このことはcarbopol 15mg含有する製剤
と同様の結果となった。また、Tmaxには大きな差は認
められなかった。Table 1には各製剤間の徐放性を評
価するためにTmax以降におけるシスプラチンの血中か
らの半減期(t1/2)及び各製剤投与後、0から24hrま
でのそれぞれのAUC,MRT及びBAの値を示す。ca
rbopolの含有量が15mgのカプセルでのt1/2は、カプ
セルに開けたpore数が60個の製剤で1.7±0.002
2hr、pore数が30個の製剤では、9.3±0.65hrと
約4.5倍、pore数が20個の製剤では39±23hrと
なり約23倍延長した。carbopolの含有量が25mgのカ
プセルでも、pore数が60個の製剤で1.6±0.012
hr、30個の製剤では、27±10hrと約17倍に、2
0倍の製剤では11±3.0hrとなり約6.9倍延長し
た。
【0040】一方で、カプセルに開けたpore数で比較す
ると、60及び30個のカプセルでは有意な差が認めら
れなかった。pore数20個のカプセルではcarbopolの含
有量が15mgの製剤の方がt1/2は延長が認められた。
AUCにおいては、投与量が10mg/headでi.v.infusi
onを行った群において23±4.1hr*μg/mlであっ
た。また、シスプラチンsolution20mg/headを経口投
与した後の0から24hrまでのAUCは1.5±0.62
hr*μg/mlであった。carbopolの含有量が15mgでカ
プセルのpore数が20個製剤のAUCは3.8±0.26
hr*μg/mlであった。pore数が30個製剤のAUCは
5.5±0.49hr*μg/mlであった。60個製剤のA
UCは3.0±0.057hr*μg/mlであった。carbopo
lの含有量が25mgでカプセルのpore数が20個製剤の
AUCは、4.1±0.48hr*μg/mlであった。30
個製剤のAUCは7.2±0.60hr*μg/mlであっ
た。60個製剤のAUCは3.4±0.092hr*μg/m
lであった。シスプラチンsolutionを投与した群のBA
は4.1%であった。徐放性シスプラチン製剤を投与し
た群のBAは、pore数が60個でcarbopolの含有量が1
5mgの製剤では、6.4%となり約1.5倍に増加した。
またcarbopolの含有量が25mgの製剤では7.2%とな
り約1.7倍に増加した。pore数が30個でcarbopolの
含有量が15mgの製剤では12%で約2.8倍に増加し
た。また25mgの製剤では15%となり約3.7倍に増
加した。pore数が20個でcarbopolの含有量が15mgの
製剤では8.0%となり約1.9倍に増加した。またcarb
opolの含有量が25mgの製剤では8.7%となり約2.1
倍に増加した。全ての製剤において、シスプラチンsolu
tionを投与した群と比べてその値は有意に増加した。
【0041】
【表1】 家兎に対する経口投与後のCDDPの薬物動態パラメーターに対する carbopol含量とpore数の関係被験製剤 t1/2(hr) AUC(hr*μg/ml) B.A.(%) MRT(hr) 経口溶液 − 2.86±0.23 6.2 5.72±0.20 カプセル carbopol含量 pore数 15mg 20 24.37±5.78 3.78±0.26 8.0 11.11±0.51 15mg 30 9.30±0.65 5.52±0.49 12.0 8.82±0.27 15mg 60 1.71±0.00 2.94±0.06 6.4 6.28±0.12 25mg 20 10.75±1.13 4.12±0.48 8.7 7.29±4.17 25mg 30 27.72±10.28 7.22±0.60 15.3 10.92±0.34 25mg 60 1.61±0.01 3.42±0.09 7.2 6.78±0.09 各値は3例のmean±SEで示す。
【0042】4、考察 カプセルに配合したcarbopolの含有量が、今回の実験で
用いた15mg及び25mgのいずれ製剤の場合においても
pore数が20、30、60個と増加するに従い、各製剤
投与後のCmaxが上昇する傾向が認められた。このこと
は、第一章のinvitroの考察の項でも述べたようにカプ
セル内に侵入する水の量がカプセルのpore数によって制
御される結果であると推測される。したがって、in viv
oにおいてもin vitroと同様に、カプセルからの主薬の
放出量はカプセルのporeの数によって制御できることが
示唆された。また、シスプラチンsolution投与群と徐放
性製剤投与群を比較すると、徐放性製剤投与群において
maxがわずかではあるが延長する傾向が認められた。
今回、著者が設計した徐放性製剤においては、まずカプ
セル内部に水が侵入しゲルが形成され、そのゲルから主
薬が放出される。このため、1)カプセル内部に水が侵
入する過程、2)侵入した水によりゲルを形成する過程
という二種の過程を経て主薬が放出される。そのうち
2)の過程は速やかに起こるため、1)の過程が、著者が
設計した徐放性製剤からの主薬の放出における律速要因
であると考えられる。従って徐放性製剤投与群において
maxが延長する傾向が認められたものと推測される。
【0043】また、今回添加剤として用いたcarbopolの
増粘機構は中和によるものである23-25)。データには示
していないが、横軸にpH、縦軸に粘度をとってプロッ
トすると、pHが5−10のときグラフは高原状態を示
すことが知られている26)。従って、Tmaxの延長がわず
かであったのは、胃内の低いpH環境下ではゲルが形成
される以前に、カプセル内から若干の内容物が放出され
シスプラチンが吸収された結果、循環血流中に移行した
という可能性も否定できない。
【0044】次にシスプラチンの血中からの半減期に及
ぼすカプセルのpore数の影響についてであるが、carbop
olの含有量が15mg及び25mgのいずれの製剤の場合に
おいてもpore数が60、30、20個と減少するに従
い、シスプラチンの血中からの半減期は延長する傾向が
認められた。これもin vitroの溶出試験の考察の項およ
び、上記のCmaxの上昇のところでも述べたように、カ
プセル内部への水の侵入というものが、カプセル内に添
加剤として配合したcarbopolのゲル形成反応の律速過程
となる。そのためにpore数が、カプセルからの主薬の放
出性を制御する一因となっていることが推測される。次
に、カプセル内に配合した添加剤であるcarbopolの影響
についてであるが、カプセルのpore数の影響を最も受け
るであろうと考えられるpore数が60個の製剤において
carbopolの量が15及び25mgの製剤でともに、Figur
e 6−cからもわかるように、Tmaxが4hrであった。
【0045】また、投薬後5hrでのシスプラチンの血中
濃度はCmaxの約1/2の濃度にまで減少していた。こ
れは、カプセルのpore数がカプセル内でのcarbopolのゲ
ル形成のために必要十分な水の量が得られる場合、すな
わち今回の実験ではpore数が60個の場合においてはca
rbopolの量が25及び15mgの製剤ではcarbopolの含有
量が少なすぎてカプセル内部のcarbopolが速やかにかつ
完全にゲル化してしまったと推測される。そのためにシ
スプラチンの血中動態に差が認められなかったと推測さ
れる。そしてin vivoにおいてpore数が60個の製剤で
はin vitroの溶出試験で認められたようなcarbopolの含
有量の違いによる主薬の放出性の差に違いが認められな
かった要因の一つと考えられる。一方、pore数が20個
の製剤においてcarbopolの含有量が15及び25mgの製
剤でともにCmaxはporeの数が60個でcarbopolの含有
量が15及び25mgの製剤のCmaxの約1/2にまでし
か達しなかった。このことは逆にカプセルのpore数がカ
プセル内でのcarbopolのゲル形成のために必要十分な水
の量が得られないほどの少ない場合には、カプセル内部
でゲルの形成が遅延する。もしくは完全にゲル化されな
いために主薬の放出性が悪くなると推測される。
【0046】今回実験に用いたカプセルの中でpore数が
それらの中間の製剤である30個の製剤では、carbopol
の含有量が15mgの製剤において、pore数が60個の製
剤のCmaxとほぼ同程度のCmaxが得られた。またその放
出性はシスプラチンの血中での半減期をみてもcarbopol
の量の影響を最も受けやすいと推測される。このことは
またAUCおよびBAについても同様で、最も高いBA
が得られた製剤は、カプセルのporeの数が30個の製剤
でcarbopolの含有量が15及び25mgの製剤においてそ
れぞれBAの値は12%及び15%となった。これはシ
スプラチンsolution製剤投与群と比較して各々、約3倍
及び4倍と有意に増加することが示された。従って、今
回試作した徐放性製剤においてpore数30個のカプセル
がシスプラチンの放出性の制御の点で最もcarbopolの影
響を受けやすいと推測される。
【0047】溶出試験 被験シスプラチンカプセル製剤を20mLのバイアル中
に入れ、日本薬局方試験液第1液(pH1.2)を添加す
る。10×4mmのパドルを250rpmで回転させた。溶
媒は超音波処理を行って脱気し、試験中は37℃に保
つ。胃から腸への移動を模するために第1液を1時間後
に第2液(pH6.0)で置換する。被験カプセルからシス
プラチンの溶出を測定するために、一定時間毎に溶媒
0.5mLを採取し、新らたな溶媒を補充した。溶出試料
の白金の含有量を原子吸光光度計(島津AA−640−
12、島津製作所製)を用いて、GFA−2黒鉛ファー
ネスアトマイザー(波長:265.9nm、スペクトル巾:
3.8nm、光源電流:12mA)により測定した。ファー
ネスは、温度200℃にて45秒間乾燥させ、900℃
にて30秒間灰化し、2600℃にて10秒間励起させ
た。白金含有量は0〜50μgmLの範囲で吸収と直線関
係を示した。試料は基準物質の定量曲線により定量し
た。5−FU、ホスカーネットおよびホスホマイシン含
有製剤については、日本薬局方第12局のパドル法を用
いて行った。なお、5−FUはHPLC法にて、ホスカ
ーネットおよびホスホマイシンは微生物学的方法により
測定した。
【0048】試験結果 上述の溶出試験法により溶出特性を調べた結果を表1お
よび表2に示す。
【表2】 溶出率(%) (時間)0.5 1 1.5 2 3 4 5 6 7 8 24 実施例(微小孔性製剤) 1 16 33 40 48 53 63 71 76 78 81 100 2 29 53 62 73 81 88 90 98 99 100 100 3 15 35 45 57 71 80 85 92 93 94 100
【表3】 溶出率(%) (時間) 0 2 4 6 8 10 12 24 実施例(マトリックス製剤) 9 0 36 73 84 91 97 100 100 10 0 30 51 72 86 93 100 100 11 0 19 26 40 55 72 80 100 12 0 23 38 51 69 83 92 100
【0049】
【実施例】
実施例1 微小孔性製剤 水不溶性ポリマーであるエチルセルロース(信越化学株
式会社製)を用いてまずカプセルを作る。すなわち、1
00G規格のエチルセルロースの1.2gを塩化メチレン
とメタノール(4:1)の混液にて溶かす。00号のゼラ
チンカプセル(吉田商店製)のボディとキャップを上向け
に置き、その中へエチルセルロース液を満たす。6℃で
一晩放置することによりゼラチンカプセルの内側をエチ
ルセルロースにて厚さ約110μmでコーティングを行
う。37℃の温水中にてゼラチンを溶解することにより
エチルセルロースカプセルを作る。エチルセルロースカ
プセルのボディとキャップともに1.0mmの細孔を60
ケ開ける。主薬であるシスプラチン(日本化薬株式会社
製)20mg、カーボポール934R25mg、ショ糖450
mgおよびTween80R(半井テスク株式会社製)200mg
を混和して錠剤とする。この錠剤を多孔性エチルセルロ
ースカプセルの中に入れて、カプセルを作る。この際ボ
ディとキャップをエチルセルロースの濃厚液を用いて接
着する。
【0050】実施例2 微小孔性製剤 実施例1と同様の方法で行い、エチルセルロースカプセ
ルに開ける穴の数を30個とする。
【0051】実施例3 微小孔性製剤 実施例1と同様の方法で行い、カプセル内に入れる錠剤
の処方を変える。すなわち、シスプラチン20mg、カー
ボポール934が50mg、ショ糖450mg、Tween80
が200mgという処方で錠剤を作る。
【0052】実施例4 微小孔性製剤 実施例1と同様の方法で行い、主薬としてテオフィリン
20mgを使用する。
【0053】実施例5 微小孔性製剤 実施例1と同様の方法で行い、主薬としてフロセミド2
0mgを使用する。
【0054】実施例6 微小孔性製剤 酢酸セルロースを用いて多孔性カプセルをまず作る。す
なわち、酢酸セルロース200mgおよびポリエチレング
リコール600の80mgをアセトン:塩化メチレン
(4:1)の混液を用いて溶かす。00号のゼラチンカプ
セル(吉田商店製)のボディとキャップを上向けに置き、
その中へエチルセルロース液を満たす。6℃で一晩放置
することによりゼラチンカプセルの内側をエチルセルロ
ースにて厚さ約110μmでコーティングを行う。37
℃の温水中にてゼラチンを溶解することによりエチルセ
ルロースカプセルを作る。実施例1で作ったシスプラチ
ンの錠剤をこのカプセルボディ内に入れたのちキャップ
をはめて接合する。
【0055】実施例7 微小孔性製剤 実施例6と同様の方法で行う。カプセルの中に入れる錠
剤はテオフィリン20mg、carbopol 934が30mg、ショ
糖420mgおよびTween80が200mgにて作る。
【0056】実施例8 微小孔性製剤 100G規格のエチルセルロースEC(信越化学社製)
500mgとヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレ
ート(信越化学社製 HP55R)500mgとを塩化メチレ
ンとMeOH(4:1)混液5mlにて溶解する。8cm×8c
mの型ワクをつけたテフロンプレート内に流し込み、デ
シケータ内に一夜放置して複合フイルムを作る。0.0
5N−NaOH溶解5l中にてこのフイルムを40℃で
12時間さらすことによりフイルムがHP55を溶出さ
せる。この操作により直径約50μmの微小孔性FCフ
イルムが得られる。この微小孔性フイルム2枚の間に薬
物を含む下記処方の粘着液をぬることにより2枚のフイ
ルムをはり合わせる。できた3相性フイルムを直径約6
mmの円盤状に打ち抜く。市販00号カプセル内に円盤状
フイルムを重ね合わせて充填することによりカプセル剤
とする。薬物含有粘着液はシスプラチン20mg、カーボ
ポール934 200mg、Tween80 100mgをよく混
和して調製する。
【0057】実施例9 マトリックス性製剤 シスプラチン10mg、エチルセルロース(7G、信越化
学)100mgおよびステアリン酸50mgをエチルアルコ
ール2mlにて溶解する。内径10mmのガラス製シャーレ
の中に流し込み、デシケータ内に一夜放置してフィルム
状とする。フィルムをワクから取り出し、乳鉢内にて微
粉化を行う。
【0058】実施例10 マトリックス性製剤 5−フルオロウラシル10mg、エチルセルロース(7
G、信越化学)100mg、およびステアリン酸20mgを
用いて上と同様にしてフィルムとしたのち、微粉化を行
う。
【0059】実施例11 マトリックス性製剤 抗ウイルス薬ホスカーネット100mg、エチルセルロー
ス(7G、信越化学)500mg、およびステアリン酸20
0mgを用いて上と同様にしてフィルムとしたのち、微粉
化を行う。
【0060】実施例12 マトリックス性製剤 抗生物質ホスホマイシン100mg、エチルセルロース
(7G、信越化学)550mg、およびステアリン酸150
mgを用いて上と同様にしてフィルムとしたのち、微粉化
を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Fig.1a:種々の量のcarbopol含有カプセル
からのCDDPの溶出パターンを示す(pore数20)折れ
線グラフである。 (□);25mg,(○);50mg,(△);100mg 各値は3
例のmean±SEを示す。
【図2】 Fig.2b:種々の量のcarbopol含有カプセル
からのCDDPの溶出パターンを示す(pore数30)折れ
線グラフである。 (□);25mg,(○);50mg,(△);100mg 各値は3
例のmean±SEを示す。
【図3】 Fig.1c:種々の量のcarbopol含有カプセル
からのCDDPの溶出パターンを示す(pore数 60)折
れ線グラフである。 (□);25mg,(○);50mg,(△);100mg 各値は3
例のmean±SEを示す。
【図4】 Fig.2a:種々のpore数のカプセルからのC
DDPの溶出パターンを示す(carbopolの量 25mg)
折れ線グラフである。 (□);20,(○);30,(△);60 各値は3例の
mean±SEを示す。
【図5】 Fig.2b:種々のpore数のカプセルからのC
DDPの溶出パターンを示す(carbopolの量 50mg)
折れ線グラフである。 (□);20,(○);30,(△);60 各値は3例の
mean±SEを示す。
【図6】 Fig.2c:種々のpore数のカプセルからのC
DDPの溶出パターンを示す(carbopolの量 100m
g)折れ線グラフである。 (□);20,(○);30,(△);60 各値は3例の
mean±SEを示す。
【図7】 Fig.3:家兎に対するi.v.Infusion前後のC
DDP血中濃度−時間曲線のプロットを示す(10mg/h
ead)折れ線グラフである。
【図8】 Fig.4:家兎に対する経口投与後のCDDP
血中濃度−時間曲線を示す(20mg/head)。各値は3
例のmean±SEを示す折れ線グラフである。
【図9】 Fig.5a:家兎に対する経口投与後のCDD
P血中濃度とpore数の関係を示す(20mg/head(carbo
polの量15mg))折れ線グラフである。 (□);20,(○);30,(△);60 各値は3例の
mean±SEを示す。
【図10】 Fig.5b:家兎に対する経口投与後のCD
DP血中濃度とpore数の関係を示す(20mg/head(carbo
polの量25mg))折れ線グラフである。 (□);20,(○);30,(△);60 各値は3例のm
ean±SEを示す。
【図11】 Fig.6a:家兎に対する経口投与後の
CDDP血中濃度とcarbopolの量の関係を示す(20mg/
head(carbopolの量20mg))折れ線グラフである。 (□);25mg,(○);15mg 各値は3例のmean±S
Eを示す。
【図12】 Fig.6b:家兎に対する経口投与後のCD
DP血中濃度とcarbopolの量の関係を示す(20mg/head
(pore量 30mg))折れ線グラフである。 (□);25mg,(○);15mg 各値は3例のmean±S
Eを示す。
【図13】 Fig.6c:家兎に対する経口投与後のCD
DP血中濃度とcarbopolの量の関係を示す(20mg/head
(pore量 60mg))折れ線グラフである。 (□);25mg,(○);15mg 各値は3例のmean±S
Eを示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小孔性水不溶性高分子材料膜に囲まれ
    た空間内に、水溶性の低分子量薬物およびゲル形成材料
    を含む経口徐放性製剤であって、上記微小孔性水不溶性
    高分子材料膜の微小孔の数、孔径および上記ゲル形成材
    料の種類と量を制御することにより、上記薬物の持続放
    出を制御することを特徴とする製剤。
  2. 【請求項2】 上記ゲル形成材料がポリアクリル酸ポリ
    マーである、請求項1記載の製剤。
  3. 【請求項3】 上記ポリアクリル酸ポリマーがカルボキ
    シビニルポリマーである、請求項2記載の製剤。
  4. 【請求項4】 水不溶性高分子材料および水不溶性低分
    子材料を含むマトリックス内にイオン性・キレート性の
    低分子量薬物を包含させ、初期におけるバースト(急速
    な放出)を抑え、実質的にゼロ次反応で薬物を持続放出
    し得る経口徐放性製剤。
  5. 【請求項5】 水不溶性高分子材料がエチルセルロース
    であり、水不溶性低分子材料がステアリン酸である、請
    求項4記載の経口徐放性製剤。
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