JPH08253313A - 合成ゼオライト物質 - Google Patents
合成ゼオライト物質Info
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- JPH08253313A JPH08253313A JP5449395A JP5449395A JPH08253313A JP H08253313 A JPH08253313 A JP H08253313A JP 5449395 A JP5449395 A JP 5449395A JP 5449395 A JP5449395 A JP 5449395A JP H08253313 A JPH08253313 A JP H08253313A
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Abstract
構造を有するチタノシリケートを提供することにあり、
またこのチタノシリケートはオレフィンや芳香族化合物
の酸化反応等の触媒あるいは吸着剤として有効に利用で
きることが期待される。 【構成】一般式 nSiO2・(1−n)TiO2 (但し、式中のnは0.8〜0.99である)で表され
る酸化ケイ素および酸化チタンを含有する結晶性・多孔
性の合成ゼオライト物質であって、該合成ゼオライト物
質がMFI型構造のX線回析パタ−ンを示し、かつ赤外
吸収スペクトルにおいて960cm-1付近の吸収を示
し、さらにペンタシル型ゼオライトが本来有する5〜6
オングストロームの間の直径の細孔とは別に10〜20
オングストロームの間に細孔を有することを特徴とする
合成ゼオライト物質。
Description
チタンを含有する新規な合成ゼオライト物質に関する。
本発明の合成ゼオライト物質はオレフィンや芳香族化合
物の酸化反応等の触媒あるいは吸着剤として極めて有用
な化合物である。
ノシリケートを指し、SiO4およびAlO4の正四面体
が酸素を共有して結合した三次元的網目構造をその基本
的骨格構造としている。
網目構造の骨格中には分子オーダーの細孔(あるいは空
洞)が存在し、この細孔の入り口は均一な大きさになっ
ていることが知られている。この細孔は、通常水和水で
占められているが、この水和水を適当な条件のもとで一
部または全部を脱水すると、細孔内に他の分子を吸着保
持できる。従って、結晶性アルミノシリケートに吸着し
得る分子は、細孔によってその大きさと形状が制約さ
れ、いわゆる分子篩的な吸着剤としての特性を有してい
る。
lO4の正四面体が負の電価を有するため、結晶中に陽
イオン、例えばアルカリ金属イオンを含むことにより電
気的中和を保っている。このアルカリ金属イオンは適当
なイオン交換法により、他の陽イオンと交換でき、アン
モニウムイオンあるいは水素イオンにイオン交換すると
固体酸性が発現し、この固体酸性によって固体酸触媒と
しての特性を有している。
る。天然産としては、例えばホウフッ石、ホ−ジャサイ
ト、シャバサイト、ソ−ダフッ石、ジュウジフッ石およ
びモルデナイトを挙げることができるが、一般に非晶
質、他の異質のゼオライトまたは不純物が含まれ、その
純度は低い。一方、合成品としては、A、C、D、G、
L、R、S、T、W、X、Y、ZSM−5およびΩ型を
挙げることができ、その純度を極めて高くすることがで
きる。従って、合成品は、天然産に比べて、触媒あるい
は吸着剤としてより優れた性能を有しており、多くの合
成ゼオライト物質が開発され、使用されている。
が外表面積の数十倍から数百倍あるため、触媒の活性点
のほとんどは細孔内部にあると考えられる。そこで、ゼ
オライトの細孔の大きさによっては、大きすぎて細孔に
入れない分子と入れる分子の両方が存在し、入れない分
子は入れる分子に比べて反応する機会は非常に少なくな
り、触媒活性は非常に低くなる。また、入れる分子でも
分子の大きさが細孔の大きさに近接していると、拡散律
速の影響を受けやすく、やはり触媒活性は十分に得られ
ない。近年、比較的大きな分子サイズを有する化合物、
例えば置換アルキルベンゼンやナフタレン化合物等の転
化反応に用いる触媒が望まれており、また細孔に入れる
分子サイズを有する化合物、例えばプロピレンやベンゼ
ン等の転化反応においてもさらに高い触媒活性を有する
ゼオライトが求められている。
着剤への要求はますます高くなってきており、新しい機
能を持った合成ゼオライト物質の開発が盛んである。そ
の中で、三次元的網目構造の結晶格子を形成するアルミ
ニウムの一部、または全部を他の原子で置き換えた結晶
性nSiO2・(1−n)MO2(ここで、MはAl以外
の金属を表し、陽イオンについては省略)で表される合
成ゼオライト物質(メタロシリケートと称される)が合
成されている。例えば、Ga、Fe、BおよびTiなど
の原子が入ったものが合成され、これらはこれまでにな
かった新しい触媒能または吸着能を有している。
ト物質(以下、このゼオライトをチタノシリケートと称
する)は有機化学において従来にない新しい触媒能を有
し、例えば特開昭56−96720号公報には芳香族化
合物の酸化反応触媒として優れた性能を有することが開
示されている。
MFI型構造を有するX線回析パターンを示し、5〜6
オングストロームの間の極めて小さな細孔を有している
ため、拡散が問題となるような反応ではその性能はまだ
十分とは言えない。
径の細孔より大きな細孔を有するチタノシリケートを得
ようとするいくつかの試みがなされている。例えば、
J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,
p.23(1995)には、7〜9オングストロームの
間の細孔を有するβ型構造のチタノシリケ−トが、また
J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,
p.147(1994)には、40オングストローム以
上の細孔を有するMCM−41型構造のチタノシリケ−
トが開示されている。
リケートは細孔の大きさが10オングストローム以下と
小さく前記問題に対してまだ十分ではなく、またチタノ
シリケ−ト中にAlが不純物として含まれ、反応によっ
ては触媒として悪影響を及ぼす懸念がある。また、MC
M−41型構造を有するチタノシリケートは細孔の大き
さが直径で40オングストローム以上ある点で優れてい
るが、熱的安定性に乏しかったり、合成時に大量の界面
活性剤が必要であるといった問題点がある。
な細孔を有するチタノシリケートの開発が期待されてい
た。
安定性に富んだMFI型構造を有するチタノシリケート
を提供することにあり、またこのチタノシリケートはオ
レフィンや芳香族化合物の酸化反応等の触媒あるいは吸
着剤として有効に利用できることが期待される。
発明者らは、新規なチタノシリケートの開発について鋭
意検討した。その結果、テトラアルキルオルトシリケー
ト、テトラアルキルオルトチタネートおよび水酸化テト
ラアルキルアンモニウム水溶液を特定の組成で混合し、
この混合物を特定の条件で水熱処理することにより、そ
の目的を達成しうることを見い出し、本発明を完成する
に至った。
る酸化ケイ素および酸化チタンを含有する結晶性・多孔
性の合成ゼオライト物質であって、該合成ゼオライト物
質がMFI型構造のX線回析パターン例えば、文献
(R.von Ballmoos and J.B.H
iggins, COLLECTION OF SIM
ULATED XRD POWDER PATTERN
S FOR ZEOLITES,Vol.10,No.
5,p.444S(1990))に示されるピークX線
回析パターン対応し、かつ赤外吸収スペクトルにおいて
960cm-1付近の吸収を示し、さらにMFI型ゼオラ
イトが本来有する5〜6オングストロームの間の直径の
細孔とは別に10〜20オングストロームの間に細孔を
有することを特徴とする合成ゼオライト物質およびその
製造法に関する。
る。
ケイ素および酸化チタンを含有する結晶性・多孔性のチ
タノシリケートである。該チタノシリケートは以下の特
性を有している。
表1に示されるようにMFI型構造のX線回析パターン
を示す。ここで、X線回析は、CuKα線を使用し、粉
末X線回析装置により測定される。
ケートは、赤外吸収スペクトルにおいて960cm-1付
近に吸収を示す。この吸収は、例えば図1に示されるよ
うに960cm-1付近に特徴的な吸収を示すが、Tiを
含有しないMFI型構造を有するアルミノシリケート、
例えばZSM−5には認められない(図2)。また、酸
化チタン(ルチル、アナターゼ)やアルカリ性チタン酸
塩にもこの吸収は認められない。
MFI型ゼオライトが本来有する5〜6オングストロー
ムの間の直径の細孔とは別に10〜20オングストロー
ムの間にも細孔を有する。この細孔は、例えば図3に示
されるように10〜20オングストロームの間に特徴的
なピークを有するが、Tiを含有しないペンタシル型構
造を有するアルミノシリケート、例えばZSM−5には
認められない(図4)。ここで、細孔分布はN2吸着法
により行い、Harkins−Jura式を用いるtプ
ロット法により解析される。
キルオルトシリケートとテトラアルキルオルトチタネー
トを水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液で加水分
解し、次いで水熱合成されて製造される。
オルトシリケートは、特に限定するものではないが、例
えば、テトラメチルオルトシリケート、テトラエチルオ
ルトシリケート、テトラプロピルオルトシリケート、テ
トラブチルオルトシリケート、テトラペンチルオルトシ
リケート、テトラヘキシルオルトシリケート、テトラヘ
プチルオルトシリケート、テトラオクチルオルトシリケ
ート、トリメチルエチルシリケート、ジメチルジエチル
シリケート、メチルトリエチルシリケート、ジメチルジ
プロピルシリケートおよびエチルトリプロピルシリケー
ト等が挙げられる。これらのうち入手の容易さからテト
ラエチルオルトシリケートが好ましく用いられる。
ルオルトチタネートは、特に限定するものではないが、
例えば、テトラメチルオルトチタネート、テトラエチル
オルトチタネート、テトラプロピルオルトチタネート、
テトラブチルオルトチタネート、テトラオクチルオルト
チタネート、トリメチルエチルチタネート、ジメチルジ
エチルチタネート、メチルトリエチルチタネート、ジメ
チルジプロピルチタネートおよびエチルトリプロピルチ
タネート等が挙げられる。これらのうち入手の容易さか
らテトラエチルオルトチタネートやテトラブチルオルト
チタネートが好ましく用いられる。
ルキルアンモニウムは、特に限定するものではないが、
例えば水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラ
エチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウ
ム、水酸化テトラブチルアンモニウム等が挙げられ、入
手の容易さから水酸化テトラプロピルアンモニウムが好
ましく用いられる。
る際のこれら反応原料の仕込比率は、モル比で表して以
下の通りにすることが好ましい。
表す) H2O/SiO2 :10〜100 さらに好ましくはモル比で表して以下の通りである。
表す) H2O/SiO2 :20〜80 また、水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の濃度
は、3〜50重量%であり、好ましくは5〜40重量%
である。
〜60℃であるが、好ましくは−10〜40℃である。
反応時間は、特に制限されないが10分〜100時間、
好ましくは30分〜50時間である。また、加水分解時
に必要ならば溶媒を用いることができる。溶媒として
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、オクタノール等のアルコール類、アセトンやメチル
エチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類を挙げ
ることができる。
得ることができれば、テトラアルキルオルトシリケー
ト、テトラアルキルオルトチタネートおよび水酸化テト
ラアルキルアンモニウム水溶液の反応原料の混合順序と
混合方法は特に制限されない。例えば、前記化合物の全
てを一度に混合しても良いし、テトラアルキルオルトシ
リケートとテトラアルキルオルトチタネートの混合物に
水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を滴下しても
よい。また、テトラアルキルオルトシリケートに水酸化
テトラアルキルアンモニウム水溶液を、次いでテトラア
ルキルオルトチタネートを加えても良い。また、加水分
解によって副生したアルコールは、必ずしも除去する必
要はないが、予め加熱によってその量を減ずることが好
ましい。
は必要に応じて水を添加して水熱合成に付される。水熱
合成に使用する水量は、加水分解反応時に添加した水と
合わせ、先に記したようにケイ素原子1モルに対して1
0〜100当量であり、好ましくは20〜80当量とな
るように調整する。
にて100〜250℃、好ましくは120〜200℃の
温度条件下に加熱し、30分〜5日の間、好ましくは2
〜50時間の間、この温度を保持することによって実施
される。この際、圧力は自圧もしくは加圧下のいずれか
の方法で行うことができるが、通常は自圧下で行える。
反応系の攪拌は必ずしも行う必要はなく、静置状態でも
結晶化は十分進行する。
体粉末は、イオン交換水で十分に洗浄後、焼成処理に付
される。焼成処理の温度は300〜700℃であり、好
ましくは350〜600℃である。焼成時間は、特に制
限されないが、1〜50時間、好ましくは2〜20時間
焼成処理をすることにより、本発明の合成ゼオライト物
質を製造することができる。
ケイ素および酸化チタンを含有する結晶性・多孔性の合
成ゼオライト物質であって、該合成ゼオライト物質がM
FI型構造のX線回析パターンを示し、かつ赤外吸収ス
ペクトルにおいて960cm-1付近の吸収を示し、さら
にペンタシル型ゼオライトが本来有する5〜6Aの間の
直径の細孔とは別に10〜20オングストロームの間に
も細孔を有している。このような特徴をもつ本発明のチ
タノシリケートは、下記の有機化合物の転化反応におけ
る触媒あるいは吸着剤として使用される。
ン、またはメタノールやエタノール等のアルコールによ
る芳香族化合物のアルキル化 (2)トルエン等のアルキルベンゼンの不均化 (3)キシレン等の置換ポリアルキルベンゼンの異性化 (4)クラッキングおよび水素化分解 (5)オレフィンの低重合 (6)メタノールやジメチルエーテルの炭化水素への変
換 (7)アセタール化合物の脱アルコール反応によるビニ
ルエーテルの合成 (8)アルコール化合物の脱水によるオレフィンの合成 (9)オレフィンやジエンのエポキシ化 (10)ベンゼンやフェノール等の芳香族化合物のヒド
ロキシル化 (11)脂肪族アルコールの酸化 (12)過酸化水素等の酸化剤とアンモニアによるケト
ン化合物のオキシム化 (13)過酸化水素等の酸化剤とアルコールによるオレ
フィンのグリコールエーテル化 (14)アニリン化合物の酸化によるアゾキシベンゼン
の合成 (15)反応系内で生成させた過酸化水素を酸化剤とす
る酸化反応 (16)炭素数8の芳香族化合物からのエチルベンゼン
の吸着分離 (17)ポリアルキルナフタレン化合物からの2,6−
ジアルキルナフタレンの吸着分離
説明するが、これらの実施例は本発明の概要を示すもの
で、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 温度計および攪拌装置を備えた内容積1000ミリリッ
トルの四つ口フラスコにテトラエチルオルトチタネート
40.4g、次いでテトラエチルオルトシリケート19
7gを窒素気流下で入れ混合した。この混合溶液を0℃
に冷却後、25%水酸化テトラプロピルアンモニウム水
溶液346gをフィードポンプを用いて1時間かけて滴
下し、さらに室温で1時間攪拌した。攪拌後、混合物は
均一溶液になった。この四つ口フラスコを油浴で約90
℃に加熱し、加水分解によって生じたエタノールおよび
水を蒸留除去(257ミリリットル)した。
3gを加えた後、その450ミリリットルを温度計およ
び撹拌装置を備えた内容積500mlのハステロイ製耐
圧反応容器に入れ、自圧下、170℃まで2時間で昇温
させ、48時間攪拌した。オートクレーブの内容物を遠
心分離し、65℃のイオン交換水で十分洗浄した。得ら
れた白色粉末を90℃で18時間乾燥後、550℃にて
5時間焼成してチタノシリケート18.7gを得た。こ
のチタノシリケートの組成分析を行った結果、無水の状
態でSi/Ti比41.9であった。
D)による主要ピークの強度比と、MFI型ゼオライト
の文献値(R.von Ballmoos and
J.B.Higgins, COLLECTION O
F SIMULATED XRDPOWDER PAT
TERNS FOR ZEOLITES,Vol.1
0,No.5,p.444S(1990))とを表1に
併記した。
イトの主要ピーク位置は、文献値とほぼ一致しており、
このゼオライトは、MFI型構造を有することが明らか
となった。
500cm-1の赤外吸収スペクトルを図1に示すが、9
60cm-1付近に特徴的な吸収を示した。さらに、N2
吸着法により測定した5〜100オングストロームの細
孔分布を図3に示すが、このチタノシリケ−トは10〜
20オングストロームに特徴的なピ−クを示した。
ルキルアンモニウムのモル比を0.35としたこと以外
は、実施例1と同様にしてチタノシリケートを合成し
た。得られたチタノシリケ−トの組成分析を行った結
果、無水の状態でSi/Ti比52.6であった。この
チタノシリケートをX線回析法で測定した結果、表1に
示したMFI型構造のX線回析パターンと実質的に同じ
であった。
cm-1の赤外吸収スペクトルを図5に示すが、960c
m-1付近に特徴的な吸収を示した。さらに、N2吸着法
により測定した5〜100オングストロームの細孔分布
を図6に示すが、このチタノシリケ−トは10〜20オ
ングストロームに特徴的なピ−クを示した。
ルキルアンモニウムのモル比を0.55としたこと以外
は、実施例1と同様にしてチタノシリケートを合成し
た。得られたチタノシリケートの組成分析を行った結
果、無水の状態でSi/Ti比12.0であった。この
チタノシリケートをX線回析法で測定した結果、表1に
示したMFI型構造のX線回析パターンと実質的に同じ
であった。また、赤外吸収スペクトルでは960cm-1
付近に特徴的な吸収を示し、さらにN2吸着法により測
定した細孔分布では10〜20オングストロームの間に
特徴的な細孔の存在を示した。
ルトシリケートのモル比を2.0としたこと以外は、実
施例1と同様にしてチタノシリケートを合成した。得ら
れたチタノシリケートの組成分析を行った結果、無水の
状態でSi/Ti比60.5であった。このチタノシリ
ケートをX線回析法で測定した結果、表1に示したMF
I型構造のX線回析パターンと実質的に同じであった。
-1付近に特徴的な吸収を示し、さらにN2吸着法により
測定した細孔分布では10〜20オングストロームの間
に特徴的な細孔の存在を示した。
0としたこと以外は、実施例1と同様にしてチタノシリ
ケートを合成した。得られたチタノシリケートの組成分
析を行った結果、無水の状態でSi/Ti比43.4で
あった。このチタノシリケートをX線回析法で測定した
結果、表1に示したMFI型構造のX線回析パターンと
実質的に同じであった。
-1付近に特徴的な吸収を示し、さらにN2吸着法により
測定した細孔分布では10〜20オングストロームの間
に特徴的な細孔の存在を示した。
9としたこと以外は、実施例1と同様にしてチタノシリ
ケートを合成した。得られたチタノシリケートの組成分
析を行った結果、無水の状態でSi/Ti比20.3で
あった。このチタノシリケートをX線回析法で測定した
結果、表1に示したMFI型構造のX線回析パターンと
実質的に同じであった。また、赤外吸収スペクトルでは
960cm-1付近に特徴的な吸収を示し、さらにN2吸
着法により測定した細孔分布では10〜20オングスト
ロームの間に特徴的な細孔の存在を示した。
様にしてチタノシリケートを合成した。得られたチタノ
シリケートの組成分析を行った結果、無水の状態でSi
/Ti比47.6であった。このチタノシリケートをX
線回析法で測定した結果、表1に示したMFI型構造の
X線回析パターンと実質的に同じであった。また、赤外
吸収スペクトルでは960cm-1付近に特徴的な吸収を
示し、さらにN2吸着法により測定した細孔分布では1
0〜20オングストロームの間に特徴的な細孔の存在を
示した。
と同様にしてチタノシリケートを合成した。得られたチ
タノシリケートの組成分析を行った結果、無水の状態で
Si/Ti比53.4であった。このチタノシリケート
をX線回析法で測定した結果、表1に示したMFI型構
造のX線回析パターンと実質的に同じであった。また、
赤外吸収スペクトルでは960cm-1付近に特徴的な吸
収を示し、さらにN2吸着法により測定した細孔分布で
は10〜20オングストロームの間に特徴的な細孔の存
在を示した。
トラプロピルアンモニウムブロマイド22.6gをイオ
ン交換水180gに溶解した(A液)。水ガラス3号2
07gとイオン交換水133gを混合した(B液)。ま
た、塩化ナトリウム78.8gをイオン交換水313g
に溶解した(C液)。A液とB液をそれぞれ滴下ロート
に入れ、C液中に同時に滴下し、混合した。この混合液
をオートクレーブに入れ、70℃/時間で160℃まで
昇温し、20時間撹拌した。反応終了後、生成物をろ別
し、塩素イオンが検出されなくなるまでイオン交換水で
洗浄した。110℃で6時間乾燥し、空気中530℃で
3時間以上焼成し、ZSM−5型アルミノシリケートを
得た。得られたZSM−5型アルミノシリケートの組成
分析を行った結果、無水の状態でSi/Al比25であ
った。
線回析法で測定した結果、表1に示したMFI型構造の
X線回析パターンと実質的に同じであった。また、この
ZSM−5の400〜1500cm-1の赤外吸収スペク
トルを図3に示すが、960cm-1付近には吸収を示さ
なかった。また、N2吸着法により測定した5〜100
Aの細孔分布を図4に示す。このZSM−5は10〜2
0オングストロームの間に細孔は存在しなかった。
トが本来有する5〜6オングストロームの間の直径の細
孔とは別に10〜20オングストロームの間にも細孔を
有する熱的安定性に富んだチタノシリケートが提供で
き、このチタノシリケートはオレフィンや芳香族化合物
の酸化反応等の触媒あるいは吸着剤として有効に利用で
きる。
ノシリケートの赤外吸収スペクトルを示す図である。
ミノシリケート(ZSM−5)の赤外吸収スペクトルを
示す図である。
ノシリケートの細孔分布を示す図である。
ミノシリケート(ZSM−5)の細孔分布を示す図であ
る。
ノシリケートの赤外吸収スペクトルを示す図である。
ノシリケートの細孔分布を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 nSiO2・(1−n)TiO2 (但し、式中のnは0.8〜0.99である)で表され
る酸化ケイ素および酸化チタンを含有する結晶性・多孔
性の合成ゼオライト物質であって、該合成ゼオライト物
質がMFI型構造のX線回析パタ−ンを示し、かつ赤外
吸収スペクトルにおいて960cm-1付近の吸収を示
し、さらにMFI型ゼオライトが本来有する5〜6オン
グストロームの間の直径の細孔とは別に10〜20オン
グストロームの間に細孔を有することを特徴とする合成
ゼオライト物質。 - 【請求項2】テトラアルキルオルトシリケートとテトラ
アルキルオルトチタネートを水酸化テトラアルキルアン
モニウム水溶液で加水分解し、次いで水熱合成してMF
I型構造を有する結晶性チタノシリケートを製造する方
法において、テトラアルキルオルトシリケート、テトラ
アルキルオルトチタネートおよび水酸化テトラアルキル
アンモニウム水溶液を下記のモル比となるように混合
し、この混合物を温度100〜250℃で30分〜5日
の間、水熱処理することを特徴とする請求項1記載の合
成ゼオライト物質の製造方法。 SiO2/TiO2:1.0〜7.0 RN+/SiO2 :0.1〜1.0 (式中のRN+は水酸化テトラアルキルアンモニウムを
表す) H2O/SiO2 :10〜100
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JP05449395A JP3697737B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 合成ゼオライト物質 |
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JPH08253313A true JPH08253313A (ja) | 1996-10-01 |
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