JPH08251746A - 被覆電線の剥皮方法および装置 - Google Patents
被覆電線の剥皮方法および装置Info
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- JPH08251746A JPH08251746A JP7046846A JP4684695A JPH08251746A JP H08251746 A JPH08251746 A JP H08251746A JP 7046846 A JP7046846 A JP 7046846A JP 4684695 A JP4684695 A JP 4684695A JP H08251746 A JPH08251746 A JP H08251746A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、被覆電線の絶縁被覆を除去するた
めの被覆電線の剥皮方法および装置に関し、被覆電線の
径や絶縁被覆の厚さに関係なく絶縁被覆の除去が確実か
つ高精度に実施できる剥皮方法および装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 固定軸１に軸支した支持体３に、対向する一
対の支持レール４、４′を設け、双方の支持レール４、
４′にそれぞれ剥皮用刃物６、６′を有する剥皮ヘッド
５、５′を装着し、支持レール４、４′と並設した移送
ねじ１２の回転によって、剥皮ヘッド５、５′を互いに
接近させて被覆電線１６に切込みを入れた後、支持体３
を回転させて被覆電線１６の絶縁被覆の全周にわたって
切込みを入れて剥皮を行うようにしている。
めの被覆電線の剥皮方法および装置に関し、被覆電線の
径や絶縁被覆の厚さに関係なく絶縁被覆の除去が確実か
つ高精度に実施できる剥皮方法および装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 固定軸１に軸支した支持体３に、対向する一
対の支持レール４、４′を設け、双方の支持レール４、
４′にそれぞれ剥皮用刃物６、６′を有する剥皮ヘッド
５、５′を装着し、支持レール４、４′と並設した移送
ねじ１２の回転によって、剥皮ヘッド５、５′を互いに
接近させて被覆電線１６に切込みを入れた後、支持体３
を回転させて被覆電線１６の絶縁被覆の全周にわたって
切込みを入れて剥皮を行うようにしている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、被覆電線の絶縁被覆を
確実かつ高精度に除去するための被覆電線の剥皮方法お
よび装置に関する。
確実かつ高精度に除去するための被覆電線の剥皮方法お
よび装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、被覆電線の絶縁被覆を除去して芯
線を露出させる剥皮方法としては、たとえば、実開昭５
８−１０８７０９号公報に記載されている図７に示すよ
うな、剥離用刃物Ｋを使用することが知られている。す
なわち、図８に示すように、２枚の剥離用刃物ＫのＶ字
状の刃先ａを互いに対向させ、刃先ａ相互間に差し入れ
た被覆電線ｂの絶縁被覆ｃに刃先ａを切り込ませ、刃物
Ｋを矢印方向へ移動させることにより、末端部の絶縁被
覆ｄを除去して芯線ｅを露出させるようにしている。
線を露出させる剥皮方法としては、たとえば、実開昭５
８−１０８７０９号公報に記載されている図７に示すよ
うな、剥離用刃物Ｋを使用することが知られている。す
なわち、図８に示すように、２枚の剥離用刃物ＫのＶ字
状の刃先ａを互いに対向させ、刃先ａ相互間に差し入れ
た被覆電線ｂの絶縁被覆ｃに刃先ａを切り込ませ、刃物
Ｋを矢印方向へ移動させることにより、末端部の絶縁被
覆ｄを除去して芯線ｅを露出させるようにしている。
【０００３】しかしながら、被覆電線ｂの品種により絶
縁被覆ｃの厚さが異なる場合は、刃先ａをの切込み深さ
をその都度調節したり、被覆電線の品種に合わせて多種
類の刃先を用意しなければならず、その交換作業も煩雑
となる欠点がある。そこで、刃先の設定作業を簡素化す
るため、特開平２−４６１２０号公報には、図９に示す
ように、刃先の設定をサーボモータによって行うように
したカッター駆動装置Ｍが開示されている。
縁被覆ｃの厚さが異なる場合は、刃先ａをの切込み深さ
をその都度調節したり、被覆電線の品種に合わせて多種
類の刃先を用意しなければならず、その交換作業も煩雑
となる欠点がある。そこで、刃先の設定作業を簡素化す
るため、特開平２−４６１２０号公報には、図９に示す
ように、刃先の設定をサーボモータによって行うように
したカッター駆動装置Ｍが開示されている。
【０００４】カッター駆動装置Ｍは、対向するカッター
の刃先ａ′、ａ′の絶縁被覆に対する切込み深さを、サ
ーボモータｆによって駆動されるボールネジｇによって
行うようにしている。したがって、刃先ａ′、ａ′の切
込み深さを数値制御で設定することができるが、切込み
作業もボールネジｇによって行うようにしているため、
剥皮工程の作業時間が長くなる欠点がある。また、設定
は刃先ａ′、ａ′の切込み深さのみであるため、電線の
品種が異なる場合は、煩雑な刃先の交換作業を必要とす
る。
の刃先ａ′、ａ′の絶縁被覆に対する切込み深さを、サ
ーボモータｆによって駆動されるボールネジｇによって
行うようにしている。したがって、刃先ａ′、ａ′の切
込み深さを数値制御で設定することができるが、切込み
作業もボールネジｇによって行うようにしているため、
剥皮工程の作業時間が長くなる欠点がある。また、設定
は刃先ａ′、ａ′の切込み深さのみであるため、電線の
品種が異なる場合は、煩雑な刃先の交換作業を必要とす
る。
【０００５】一方、上述のＶ字状の刃先を対向させて切
込みを入れる剥皮方法では、電線の径が細く絶縁被覆
ｃ′が芯線ｅ′に比較して厚い被覆電線ｂ′の場合は、
図１０に示すように、切込み部ｈ′の面積を大きくとれ
るため有効である。しかし、図１１に示すように、径の
太い電線の場合のように、絶縁被覆ｃ″が芯線ｅ″に比
較して薄い被覆電線ｂ″の場合は、切込み部ｈ″を絶縁
被覆ｃ″に対して刃先ａを十分に食い込ませることがで
きないため（十分に食い込ませると芯線を損傷する）、
切込みのない部分ｉの面積が大きくなって電線を引きち
ぎる部分が多くなり、剥皮部分の長さが不揃いとなった
り、絶縁被覆の破損が生じて円滑な剥皮が不可能となる
ことがある。
込みを入れる剥皮方法では、電線の径が細く絶縁被覆
ｃ′が芯線ｅ′に比較して厚い被覆電線ｂ′の場合は、
図１０に示すように、切込み部ｈ′の面積を大きくとれ
るため有効である。しかし、図１１に示すように、径の
太い電線の場合のように、絶縁被覆ｃ″が芯線ｅ″に比
較して薄い被覆電線ｂ″の場合は、切込み部ｈ″を絶縁
被覆ｃ″に対して刃先ａを十分に食い込ませることがで
きないため（十分に食い込ませると芯線を損傷する）、
切込みのない部分ｉの面積が大きくなって電線を引きち
ぎる部分が多くなり、剥皮部分の長さが不揃いとなった
り、絶縁被覆の破損が生じて円滑な剥皮が不可能となる
ことがある。
【０００６】そのため、図１２に示すように、刃先ａの
開き角度ｊを鋭角に変えたり、図１３に示すように、刃
先の底部ｋを円弧状とするなどの対策を施すことも考え
られるが、電線の径や品種によって個別に対応しなけれ
ばならず、部品点数の増加や煩雑な交換作業を必要とし
て生産性が低下するなどの問題点を有している。
開き角度ｊを鋭角に変えたり、図１３に示すように、刃
先の底部ｋを円弧状とするなどの対策を施すことも考え
られるが、電線の径や品種によって個別に対応しなけれ
ばならず、部品点数の増加や煩雑な交換作業を必要とし
て生産性が低下するなどの問題点を有している。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に着目してなされたもので、被覆電線の径や絶縁被覆
の厚さに関係なく絶縁被覆の除去が確実かつ高精度に実
施できる被覆電線の剥皮方法および装置を提供すること
を課題とする。
点に着目してなされたもので、被覆電線の径や絶縁被覆
の厚さに関係なく絶縁被覆の除去が確実かつ高精度に実
施できる被覆電線の剥皮方法および装置を提供すること
を課題とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
め、請求項１に記載した発明の被覆電線の剥皮方法は、
被覆電線の絶縁被覆に剥皮用刃物による切込みを入れ
て、該剥皮用刃物を被覆電線の末端部に向けて相対的に
移動させることにより絶縁被覆を除去する被覆電線の剥
皮方法において、被覆電線の絶縁被覆に切込みを入れた
該剥皮用刃物を、被覆電線の芯線の方向を軸として回転
させて絶縁被覆に切り込みを入れた後、剥皮用刃物を被
覆電線に対し相対的に移動させて剥皮を行うことを特徴
とする。
め、請求項１に記載した発明の被覆電線の剥皮方法は、
被覆電線の絶縁被覆に剥皮用刃物による切込みを入れ
て、該剥皮用刃物を被覆電線の末端部に向けて相対的に
移動させることにより絶縁被覆を除去する被覆電線の剥
皮方法において、被覆電線の絶縁被覆に切込みを入れた
該剥皮用刃物を、被覆電線の芯線の方向を軸として回転
させて絶縁被覆に切り込みを入れた後、剥皮用刃物を被
覆電線に対し相対的に移動させて剥皮を行うことを特徴
とする。
【０００９】請求項２に記載した発明の被覆電線の剥皮
装置は、固定軸に軸支された支持体に、固定軸に向かっ
て対向する一対の支持レールを設け、双方の支持レール
にそれぞれ剥皮ヘッドを互いに接近または隔離自在に装
着し、該剥皮ヘッドにそれぞれ剥皮用刃物を対向して着
設してなり、剥皮ヘッド相互を接近させて被覆電線の絶
縁被覆に剥皮用刃物による切込みを入れると共に、支持
体を回転させて絶縁被覆に切り込みを入れるようにした
ことをとを特徴とする。請求項３に記載したように、支
持体に支持レールと並行する移送ねじを設け、該移送ね
じは支持体の固定軸を挟んで互いに反対方向の螺旋を有
する一対のねじ山を備え、双方の剥皮ヘッドに着設した
ナットと該一対のねじ山とをそれぞれ螺合させ、移送ね
じの回転により剥皮ヘッド相互を接近させるようにする
ことが好ましい。
装置は、固定軸に軸支された支持体に、固定軸に向かっ
て対向する一対の支持レールを設け、双方の支持レール
にそれぞれ剥皮ヘッドを互いに接近または隔離自在に装
着し、該剥皮ヘッドにそれぞれ剥皮用刃物を対向して着
設してなり、剥皮ヘッド相互を接近させて被覆電線の絶
縁被覆に剥皮用刃物による切込みを入れると共に、支持
体を回転させて絶縁被覆に切り込みを入れるようにした
ことをとを特徴とする。請求項３に記載したように、支
持体に支持レールと並行する移送ねじを設け、該移送ね
じは支持体の固定軸を挟んで互いに反対方向の螺旋を有
する一対のねじ山を備え、双方の剥皮ヘッドに着設した
ナットと該一対のねじ山とをそれぞれ螺合させ、移送ね
じの回転により剥皮ヘッド相互を接近させるようにする
ことが好ましい。
【００１０】
【作用】本発明によれば、一対の対向する剥皮用刃物
を、被覆電線の芯線方向に回転自在な支持体に装着して
いるため、一対の剥皮用刃物で被覆電線の絶縁被覆に切
込みを入れた後、支持体を回転させることにより、絶縁
被覆の全周にわたって切込みを入れることができる。し
たがって、被覆電線の径の寸法や絶縁被覆の厚みに関係
なく、その絶縁被覆の全体に剥皮用刃物の刃先の切込み
を入れることが可能となり、切込み不十分による絶縁被
覆にひきちぎりや、切込み過度による芯線の損傷を防止
することができる。また、剥皮用刃物の刃先の形状を変
えることなく多種類の被覆電線の剥皮を行うことが可能
となり、剥皮工程の生産性が著しく向上する。
を、被覆電線の芯線方向に回転自在な支持体に装着して
いるため、一対の剥皮用刃物で被覆電線の絶縁被覆に切
込みを入れた後、支持体を回転させることにより、絶縁
被覆の全周にわたって切込みを入れることができる。し
たがって、被覆電線の径の寸法や絶縁被覆の厚みに関係
なく、その絶縁被覆の全体に剥皮用刃物の刃先の切込み
を入れることが可能となり、切込み不十分による絶縁被
覆にひきちぎりや、切込み過度による芯線の損傷を防止
することができる。また、剥皮用刃物の刃先の形状を変
えることなく多種類の被覆電線の剥皮を行うことが可能
となり、剥皮工程の生産性が著しく向上する。
【００１１】
【実施例】図１は、本発明の実施例に係わる被覆電線の
剥皮装置Ａを示す概略正面図である。剥皮装置Ａは、フ
レーム（図示せず）に固定された中空の固定軸１に対
し、軸受け２を介して回転自在に支持された支持体３
と、支持体３の中心に向かって設置した一対の支持レー
ル４、４′に昇降自在に装着された剥皮ヘッド５、５′
と、それぞれ刃先６ａ、６ａ′を対向させて剥皮ヘッド
５、５′に着設した剥皮用刃物６、６′とを備えて成
る。
剥皮装置Ａを示す概略正面図である。剥皮装置Ａは、フ
レーム（図示せず）に固定された中空の固定軸１に対
し、軸受け２を介して回転自在に支持された支持体３
と、支持体３の中心に向かって設置した一対の支持レー
ル４、４′に昇降自在に装着された剥皮ヘッド５、５′
と、それぞれ刃先６ａ、６ａ′を対向させて剥皮ヘッド
５、５′に着設した剥皮用刃物６、６′とを備えて成
る。
【００１２】支持体３には、大歯車７が固定軸１と同軸
に設けてあり、フレームに設置されたロータリーアクチ
ュエータ８の小歯車９と噛合してロータリーアクチュエ
ータ８の駆動によって、少なくとも９０°の角度で支持
体３を正逆いずれの向きにも回転しうるようにしてあ
る。
に設けてあり、フレームに設置されたロータリーアクチ
ュエータ８の小歯車９と噛合してロータリーアクチュエ
ータ８の駆動によって、少なくとも９０°の角度で支持
体３を正逆いずれの向きにも回転しうるようにしてあ
る。
【００１３】支持体３には、サーボモータなどの駆動体
１０が装着されており、駆動体１０には、その回転軸１
０ａに嵌着したプーリ１０ｂに装架したベルト１１を介
してプーリ１２ａを回転させ、プーリ１２ａに結合され
た移送ねじ１２を回転するようにしている。
１０が装着されており、駆動体１０には、その回転軸１
０ａに嵌着したプーリ１０ｂに装架したベルト１１を介
してプーリ１２ａを回転させ、プーリ１２ａに結合され
た移送ねじ１２を回転するようにしている。
【００１４】移送ねじ１２は、固定軸１を貫通して支持
レール４、４′に並行して設けてある。移送ねじ１２の
外周には、固定軸１を挟んで互いに反対方向の螺旋を形
成したねじ山１２ｂ、１２ｂ′が設けられており、剥皮
ヘッド５、５′に着設されたナット１３、１３′と、ね
じ山１２ｂ、１２ｂ′とがそれぞれ螺合して剥皮ヘッド
５、５′を支持している。ねじ山１２ｂ、１２ｂ′の螺
旋は互いに反対方向に形成されているので、移送ねじ１
２の回転により、剥皮ヘッド５、５′を互いに接近ある
いは隔離するように移動させるようにしている。
レール４、４′に並行して設けてある。移送ねじ１２の
外周には、固定軸１を挟んで互いに反対方向の螺旋を形
成したねじ山１２ｂ、１２ｂ′が設けられており、剥皮
ヘッド５、５′に着設されたナット１３、１３′と、ね
じ山１２ｂ、１２ｂ′とがそれぞれ螺合して剥皮ヘッド
５、５′を支持している。ねじ山１２ｂ、１２ｂ′の螺
旋は互いに反対方向に形成されているので、移送ねじ１
２の回転により、剥皮ヘッド５、５′を互いに接近ある
いは隔離するように移動させるようにしている。
【００１５】剥皮用刃物６、６′は、図２に示すよう
に、短冊状に形成された刃物基板６ａ、６ａ′の端部
に、略直角に切り込んで形成された刃先６ｂ、６ｂ′を
有し、固定用孔６ｃ、６ｃ′に固定用ボルト１４、１
４′を挿通し、それぞれ剥皮ヘッド５、５′に固定用ボ
ルト１４、１４′を締結して固定するようにしている。
に、短冊状に形成された刃物基板６ａ、６ａ′の端部
に、略直角に切り込んで形成された刃先６ｂ、６ｂ′を
有し、固定用孔６ｃ、６ｃ′に固定用ボルト１４、１
４′を挿通し、それぞれ剥皮ヘッド５、５′に固定用ボ
ルト１４、１４′を締結して固定するようにしている。
【００１６】１５、１５′は一対の電線クランプであ
り、対向する電線把持爪１５ａ、１５ａ′間で被覆電線
１６を把持して剥皮用刃物６、６′間に被覆電線１６の
末端部を供給するようにしている。
り、対向する電線把持爪１５ａ、１５ａ′間で被覆電線
１６を把持して剥皮用刃物６、６′間に被覆電線１６の
末端部を供給するようにしている。
【００１７】次に、上記の剥皮装置Ａによって被覆電線
１６の剥皮を行う工程について説明する。図２は、剥皮
用刃物６、６′の位置を、被覆電線１６の芯線１７の方
向から示した説明図である。
１６の剥皮を行う工程について説明する。図２は、剥皮
用刃物６、６′の位置を、被覆電線１６の芯線１７の方
向から示した説明図である。
【００１８】電線クランプ１５、１５′に把持された被
覆電線１６を剥皮ヘッド５、５′に接近させて剥皮用刃
物６、６′間に、被覆電線１６の剥皮する部分を導入し
た後、駆動体１０の駆動により移送ねじ１２を回転さ
せ、図３の矢印に示すように、剥皮ヘッド５、５′を互
いに接近させて剥皮用刃物６、６′の刃先６ｂ、６ｂ′
を被覆電線１６の絶縁被覆１８に進入させて切り込む。
覆電線１６を剥皮ヘッド５、５′に接近させて剥皮用刃
物６、６′間に、被覆電線１６の剥皮する部分を導入し
た後、駆動体１０の駆動により移送ねじ１２を回転さ
せ、図３の矢印に示すように、剥皮ヘッド５、５′を互
いに接近させて剥皮用刃物６、６′の刃先６ｂ、６ｂ′
を被覆電線１６の絶縁被覆１８に進入させて切り込む。
【００１９】次いで、絶縁被覆１８に刃先６ａ、６ａを
進入させた状態を保持したまま、ロータリーアクチュエ
ータ８の作動により、図４に示すように、支持体３を矢
印方向に９０°回転する。支持体３の回転に伴い、刃先
が６ｂ、６ｂが固定軸１に対して回転するため、被覆電
線１６の絶縁被覆１８は、刃先６ｂ、６ｂの周回運動に
よって絶縁被覆１８の全周にわたって切込みが入れられ
る。
進入させた状態を保持したまま、ロータリーアクチュエ
ータ８の作動により、図４に示すように、支持体３を矢
印方向に９０°回転する。支持体３の回転に伴い、刃先
が６ｂ、６ｂが固定軸１に対して回転するため、被覆電
線１６の絶縁被覆１８は、刃先６ｂ、６ｂの周回運動に
よって絶縁被覆１８の全周にわたって切込みが入れられ
る。
【００２０】絶縁被覆１８に切込みを入れた状態で、固
定軸１を設置してあるフレームを被覆電線１６から遠ざ
けるように移動させることにより、剥皮用刃物６、６′
の刃先６ｂ、６ｂ′が絶縁被覆１８の末端部まで移動
し、切込みが入れられた部分より末端部までの絶縁被覆
１８が除去される。剥皮が除去された後、移送ねじ１２
を逆回転させて剥皮ヘッド５、５′を互いに隔離するこ
とにより、図５に示すように、剥皮用刃物６、６′相互
が拡開し、剥皮工程が終了する。
定軸１を設置してあるフレームを被覆電線１６から遠ざ
けるように移動させることにより、剥皮用刃物６、６′
の刃先６ｂ、６ｂ′が絶縁被覆１８の末端部まで移動
し、切込みが入れられた部分より末端部までの絶縁被覆
１８が除去される。剥皮が除去された後、移送ねじ１２
を逆回転させて剥皮ヘッド５、５′を互いに隔離するこ
とにより、図５に示すように、剥皮用刃物６、６′相互
が拡開し、剥皮工程が終了する。
【００２１】なお、上記実施例における剥皮用刃物６、
６′の刃先６ｂ、６ｂ′は、略直角に切り込んだＶ字状
の刃先であるが、刃先の形状はＶ字状に限らず、図６に
示すように、直線状の刃先１９ａ、１９ａ′を有する剥
皮用刃物１９、１９′を使用し、剥皮用刃物１９、１
９′を１８０°回転させることによって、上記実施例と
同様の剥皮を行うことができる。剥皮用刃物１９、１
９′は刃先１９ａ、１９ａ′が直線状であるため、刃先
の加工、保守管理が容易となり生産性が向上する利点が
ある。
６′の刃先６ｂ、６ｂ′は、略直角に切り込んだＶ字状
の刃先であるが、刃先の形状はＶ字状に限らず、図６に
示すように、直線状の刃先１９ａ、１９ａ′を有する剥
皮用刃物１９、１９′を使用し、剥皮用刃物１９、１
９′を１８０°回転させることによって、上記実施例と
同様の剥皮を行うことができる。剥皮用刃物１９、１
９′は刃先１９ａ、１９ａ′が直線状であるため、刃先
の加工、保守管理が容易となり生産性が向上する利点が
ある。
【００２２】
【発明の効果】本発明によれば、剥皮用刃物を、被覆電
線の芯線方向に回転自在な支持体に装着しているため、
被覆電線の絶縁被覆に切込みを入れた後、支持体を回転
させることにより、絶縁被覆の全周にわたって切込みを
入れることができる。したがって、被覆電線の径の寸法
や絶縁被覆の厚みに関係なく、その絶縁被覆の全体に剥
皮用刃物の刃先の切込みを入れることが可能となり、絶
縁被覆に対する高精度の切込みが実施でき、切込み不十
分による絶縁被覆にひきちぎりや、切込み過度による芯
線の損傷を防止することができる。また、剥皮用刃物の
刃先の形状を変えることなく多種類の被覆電線の剥皮を
行うことが可能となり、剥皮工程の生産性が著しく向上
するなどの多大な利点がある。
線の芯線方向に回転自在な支持体に装着しているため、
被覆電線の絶縁被覆に切込みを入れた後、支持体を回転
させることにより、絶縁被覆の全周にわたって切込みを
入れることができる。したがって、被覆電線の径の寸法
や絶縁被覆の厚みに関係なく、その絶縁被覆の全体に剥
皮用刃物の刃先の切込みを入れることが可能となり、絶
縁被覆に対する高精度の切込みが実施でき、切込み不十
分による絶縁被覆にひきちぎりや、切込み過度による芯
線の損傷を防止することができる。また、剥皮用刃物の
刃先の形状を変えることなく多種類の被覆電線の剥皮を
行うことが可能となり、剥皮工程の生産性が著しく向上
するなどの多大な利点がある。
【図１】本発明の実施例に係わる被覆電線の剥皮装置を
示す概略正面図である。
示す概略正面図である。
【図２】図１の剥皮用刃物と被覆電線との位置を示す説
明図である。
明図である。
【図３】図１の剥皮用刃物により被覆電線の絶縁被覆に
切込みを入れる工程を示す説明図である。
切込みを入れる工程を示す説明図である。
【図４】図３の剥皮用刃物を回転させた状態を示す説明
図である。
図である。
【図５】図４の剥皮用刃物を回転させて剥皮を終了した
状態を示す説明図である。
状態を示す説明図である。
【図６】本発明の他の実施例に係わる剥皮用刃物の形状
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図７】従来の被覆電線の絶縁被覆を除去するための剥
離用刃物を示す斜視図である。
離用刃物を示す斜視図である。
【図８】図６の剥離用刃物によって絶縁被覆を除去する
工程を示す説明図である。
工程を示す説明図である。
【図９】従来の別の被覆電線の剥皮装置を示す説明図で
ある。
ある。
【図１０】図６の剥離用刃物による絶縁被覆の切込み状
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
【図１１】図６の剥離用刃物による径の太い被覆電線に
対する切込み状態を示す断面図である。
対する切込み状態を示す断面図である。
【図１２】剥皮用刃物の刃先の開き角度を鋭角に形成し
た例を示す説明図である。
た例を示す説明図である。
【図１３】剥皮用刃物の刃先の底部を円弧状に形成した
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
Ａ 被覆電線の剥皮装置 １ 固定軸 ３ 支持体 ４、４′ 支持レール ５、５′ 剥皮ヘッド ６、６′ 剥皮用刃物 １２ 移送ねじ １２ｂ、１２ｂ′ ねじ山 １３、１３′ ナット １６ 被覆電線 １７ 芯線 １８ 絶縁被覆 １９、１９′ 剥皮用刃物
Claims (3)
- 【請求項１】 被覆電線の絶縁被覆に剥皮用刃物による
切込みを入れて、該剥皮用刃物を被覆電線の末端部に向
けて相対的に移動させることにより絶縁被覆を除去する
被覆電線の剥皮方法において、被覆電線の絶縁被覆に切
込みを入れた該剥皮用刃物を、被覆電線の芯線の方向を
軸として回転させて絶縁被覆に切り込みを入れた後、剥
皮用刃物を被覆電線に対し相対的に移動させて剥皮を行
うことを特徴とする被覆電線の剥皮方法。 - 【請求項２】 固定軸に軸支された支持体に、固定軸に
向かって対向する一対の支持レールを設け、双方の支持
レールにそれぞれ剥皮ヘッドを互いに接近または隔離自
在に装着し、該剥皮ヘッドにそれぞれ剥皮用刃物を対向
して着設してなり、剥皮ヘッド相互を接近させて被覆電
線の絶縁被覆に剥皮用刃物による切込みを入れると共
に、支持体を回転させて絶縁被覆に切り込みを入れるよ
うにしたことをとを特徴とする被覆電線の剥皮装置。 - 【請求項３】 支持体に支持レールと並行する移送ねじ
を設け、該移送ねじは支持体の固定軸を挟んで互いに反
対方向の螺旋を有する一対のねじ山を備え、双方の剥皮
ヘッドに着設したナットと該一対のねじ山とをそれぞれ
螺合させ、移送ねじの回転により剥皮ヘッド相互を接近
させるようにしたことを特徴とする請求項２記載の被覆
電線の剥皮装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7046846A JPH08251746A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 被覆電線の剥皮方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7046846A JPH08251746A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 被覆電線の剥皮方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08251746A true JPH08251746A (ja) | 1996-09-27 |
Family
ID=12758712
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7046846A Withdrawn JPH08251746A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 被覆電線の剥皮方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08251746A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013172622A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Kandenko Co Ltd | 電線切断・接続補助工具 |
| CN109454677A (zh) * | 2018-12-20 | 2019-03-12 | 上海久隆电力（集团）有限公司 | 一种模块化线缆切削机床 |
| CN110535074A (zh) * | 2019-08-01 | 2019-12-03 | 中电国基南方集团有限公司 | 一种导线无损热剥装置及其使用方法 |
| JP2020010528A (ja) * | 2018-07-10 | 2020-01-16 | 矢崎総業株式会社 | 被覆除去装置 |
| CN113031154A (zh) * | 2021-03-19 | 2021-06-25 | 杭州富通通信技术股份有限公司 | 一种光缆剥线装置 |
-
1995
- 1995-03-07 JP JP7046846A patent/JPH08251746A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013172622A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Kandenko Co Ltd | 電線切断・接続補助工具 |
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| CN109454677A (zh) * | 2018-12-20 | 2019-03-12 | 上海久隆电力（集团）有限公司 | 一种模块化线缆切削机床 |
| CN109454677B (zh) * | 2018-12-20 | 2024-02-02 | 上海久隆电力（集团）有限公司 | 一种模块化线缆切削机床 |
| CN110535074A (zh) * | 2019-08-01 | 2019-12-03 | 中电国基南方集团有限公司 | 一种导线无损热剥装置及其使用方法 |
| CN113031154A (zh) * | 2021-03-19 | 2021-06-25 | 杭州富通通信技术股份有限公司 | 一种光缆剥线装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020507 |