JPH08250931A - 高周波電圧制御発振器 - Google Patents

高周波電圧制御発振器

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JPH08250931A
JPH08250931A JP5240095A JP5240095A JPH08250931A JP H08250931 A JPH08250931 A JP H08250931A JP 5240095 A JP5240095 A JP 5240095A JP 5240095 A JP5240095 A JP 5240095A JP H08250931 A JPH08250931 A JP H08250931A
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JP
Japan
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input
transmission line
high frequency
controlled oscillator
voltage controlled
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Application number
JP5240095A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Imai
伸明 今井
Hisashi Sawada
久 澤田
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ATR Optical and Radio Communications Research Laboratories
Original Assignee
ATR Optical and Radio Communications Research Laboratories
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Publication date
Application filed by ATR Optical and Radio Communications Research Laboratories filed Critical ATR Optical and Radio Communications Research Laboratories
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  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発生する発振信号の雑音を少なくでき、かつ
発振周波数の可変幅を大きくすることができる高周波電
圧制御発振器を提供する。 【構成】 各一端が互いに対向し、各他端が互いに対向
しかつ互いに分布結合するように設けられた第1と第2
の伝送線路とからなる方向性結合器と、上記第1の伝送
線路の一端に接続された第1の電極と、第2の電極とを
有するトランジスタと、上記トランジスタの第1の電極
と第2の電極の間に接続された発振用帰還回路と、上記
第2の伝送線路の他端に接続されかつ所定の共振周波数
を有する共振器と、上記第1の伝送線路の他端と上記第
2の伝送線路の一端のうちの少なくとも一方に接続され
かつ印加された電圧に応答して変化する静電容量を有す
る可変容量手段とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波帯、準ミリ
波帯及びミリ波帯で用いられる高周波電圧制御発振器に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信や衛星通信の分野で
は、使用される電波の周波数が高くなってきている。今
後、移動体通信や衛星通信システムの利用が拡大する
と、ますますより高い周波数の電波が使用されることが
予想される。このような背景から、上記システムに用い
るためのマイクロ波帯やミリ波帯で使用することができ
る高周波発振器や低雑音増幅器等の高周波機器の研究開
発が活発に行われている。特に高周波発振器では、所望
の周波数範囲内で発振信号の発振周波数を変化させるこ
とができ、かつ雑音の少ない発振信号を発生することが
できる高周波電圧制御発振器の開発が望まれている。
【0003】従来、マイクロ波やミリ波で使用する高周
波電圧制御発振器としては、例えばGaAsを用いた電
界効果トランジスタのゲートに、バラクタダイオードを
介して例えば誘電体共振器などからなる無負荷Qの大き
い高周波共振器を接続して構成された第1の従来例の高
周波電圧制御発振器が提案されている(U.Guttich,
et al:“A monolithic dielectrically stabilize
d voltage controlled oscillator for the mill
imetor wave range”,IEEE MTT-S Digest,19
93年 pp.667-670参照)。上記第1の従来例の高周
波電圧制御発振器は、上記バラクタダイオードと上記高
周波共振器とを備えて構成される共振回路に、誘電体共
振器等の無負荷Qの高い高周波共振器を用いることによ
って雑音の少ない発振信号を発生し、かつ上記バラクタ
ダイオードに印加する電圧を変化させることにより発振
信号の発振周波数を変化させるものである。
【0004】また、最近では、電界効果トランジスタの
ゲートに結合伝送線路を介してバラクタダイオードを含
む共振回路を接続した第2の従来例の高周波電圧制御発
振器が発表されている(V.Gungerich,et al:“Re
dused phase noise of avaractor tunable oscil
lator numerical caluculations and experimental
results”,IEEE MTT-S Digest,1993年 p
p.667-670参照)。
【0005】図11は、第2の従来例の高周波電圧制御
発振器の構成を示すブロック図である。図11の高周波
電圧制御発振器は、電界効果トランジスタ35と、マイ
クロストリップライン33,34,36と、パッチ導体
からなるインダクタ32と、バラクタダイオード31と
からなる。ここで、マイクロストリップライン33,3
4,36は、下面に接地導体が形成された誘電体基板の
上面にストリップ導体を形成することによって構成され
る。マイクロストリップライン33とマイクロストリッ
プライン34とは、互いに長手方向が平行になるように
対向してかつ互いに分布結合するように近接して形成さ
れ、これによって、マイクロストリップライン33とマ
イクロストリップライン34とによって結合伝送線路を
構成する。上記インダクタ32と上記バラクタダイオー
ド31とによって高周波共振器を構成する。以上のよう
な構成によって、雑音の少ない発振信号を発生し、かつ
上記バラクタダイオードに印加する制御電圧Vc3を変
化させることにより発振信号の発振周波数を変化させる
ことができると上記第2の従来例の文献において報告さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
従来例の高周波電圧制御発振器では、上記高周波共振器
の無負荷Qが大きいために上記高周波共振器と上記バラ
クタダイオードとを備えて構成される共振回路のリアク
タンスの変化を大きくすることが困難で、発振周波数の
可変幅が狭いという問題点があった。また、上記電界効
果トランジスタのゲートと上記高周波共振器との間に直
列に上記バラクタダイオードが接続されていて、上記バ
ラクタダイオードの有する抵抗成分が大きいのでその熱
雑音により発振信号の雑音を少なくできないという問題
点があった。
【0007】さらに、図11の第2の従来例の高周波電
圧制御発振器では、上記高周波共振器が一般的に他の容
量素子に比べて抵抗成分の大きいバラクタダイオード3
1を用いて構成されている。このために、無負荷Qの大
きい高周波共振器を構成することができないので、第2
の従来例の高周波電圧制御発振器では、発振信号の雑音
を少なくできないという問題点があった。
【0008】本発明の目的は、以上の問題点を解決し
て、発生する発振信号の雑音を従来例に比較して少なく
でき、かつ上記発振信号の発振周波数の可変幅を大きく
することができる高周波電圧制御発振器を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の高周波電圧制御発振器は、各一端が互いに対向し、
各他端が互いに対向しかつ互いに分布結合するように設
けられた第1と第2の伝送線路とからなる方向性結合器
と、上記第1の伝送線路の一端に接続された第1の電極
と、第2の電極とを有するトランジスタと、上記トラン
ジスタの第1の電極と第2の電極の間に接続された発振
用帰還回路と、上記第2の伝送線路の他端に接続されか
つ所定の共振周波数を有する共振器と、上記第1の伝送
線路の他端と上記第2の伝送線路の一端のうちの少なく
とも一方に接続されかつ印加された電圧に応答して変化
する静電容量を有する可変容量手段とを備えたことを特
徴とする。
【0010】請求項2記載の高周波電圧制御発振器は、
請求項1記載の高周波電圧制御発振器において、上記第
1の伝送線路の他端と上記第2の伝送線路の一端とに、
それぞれ上記可変容量手段を接続したことを特徴とす
る。請求項3記載の高周波電圧制御発振器は、請求項1
又は2に記載の高周波電圧制御発振器において、上記可
変容量手段はバラクタダイオードであることを特徴とす
る。請求項4記載の高周波電圧制御発振器は、請求項
1、2又は3記載の高周波電圧制御発振器において、上
記共振器は、誘電体共振器であることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明に係る請求項1記載の高周波電圧制御発
振器においては、上記トランジスタの第1の電極と第2
の電極の間には、上記発振用帰還回路が接続されてい
る。また、上記トランジスタの第1の電極には、上記第
1の伝送線路の一端が接続され、上記第1の伝送線路と
方向性結合器を構成する第2の伝送線路の他端には上記
共振器が接続されている。そして、上記第1の伝送線路
の他端と上記第2の伝送線路の一端のうちの少なくとも
一方には、上記可変容量手段が接続されている。すなわ
ち、上記トランジスタの第1の電極には、上記第1と第
2の伝送線路からなる方向性結合器と、上記共振器と、
上記可変容量手段とからなる共振回路が接続されてい
る。以上のような構成により、上記共振回路の共振周波
数と等しい周波数を有する高周波信号を発振して発生す
る。
【0012】ここで、上記共振回路に、例えば、上記第
1の伝送線路の一端から上記共振器の共振周波数の近傍
の周波数を有する高周波信号である入力信号が入力され
ると、上記入力信号は上記可変容量手段で反射されて上
記第2の伝送線路の他端から出力される。上記第2の伝
送線路の他端から出力された入力信号は、上記共振器に
よって反射される。上記共振器によって反射された反射
信号は、上記第2の伝送線路の他端から入力されて、上
記可変容量手段によって、反射されて上記第1の伝送線
路の一端から出力される。ここで、上記入力信号及び反
射信号は、上記可変容量手段で反射されるときに、上記
可変容量手段の静電容量に応じた位相量だけ移相され
る。
【0013】また、上記可変容量手段に印加する電圧を
変化させて、上記可変容量手段の有する静電容量を変化
させると、上記位相量は上記静電容量の変化に応じて所
定の位相量だけ変化する。上述のように上記共振回路に
おいて、上記第1の伝送線路の一端から出力される反射
信号は、上記可変容量手段によって2度反射されている
ので、上記入力信号に比較すると上記可変容量手段の静
電容量に応じた位相量の2倍の位相量を移相されてい
る。従って、上記可変容量手段の有する静電容量を変化
させたときの上記反射信号の上記静電容量の変化の前後
における位相量の変化量は、上記可変容量手段の上記静
電容量の変化に応じて変化する位相量の変化量の2倍に
なる。これによって、上記可変容量手段の印加する電圧
を変化させたときの上記共振回路の共振周波数の変化
は、従来例に比較して大きくできる。従って、上記高周
波電圧制御発振器は、上記共振回路を備え、かつ上記共
振回路の共振周波数と等しい周波数を有する高周波信号
を発振するので、上記可変容量手段の印加する電圧を変
化させたときの上記発振信号の発振周波数の可変幅を従
来例に比較して大きくすることができる。
【0014】さらに、上記第1の伝送線路と上記第2の
伝送線路は分布結合しているので、分布定数回路の段数
が等価的に増加する。これによって、上記共振回路の周
波数の変化に対するリアクタンスの変化量が大きくなる
ので、上記共振回路は、従来例に比較して外部Qextが
大きくできる。従って、上記共振回路を備えて構成され
る上記高周波電圧制御発振器は、雑音の少ない発振信号
を発振することができる。
【0015】請求項2記載の高周波電圧制御発振器にお
いては、請求項1記載の高周波電圧制御発振器におい
て、上記第1の伝送線路の他端と上記第2の伝送線路の
一端とに、それぞれ上記可変容量手段を接続している。
これによって、上記可変容量手段の印加する電圧を変化
させたときの上記共振回路の共振周波数の変化は、上記
第1の伝送線路の他端と上記第2の伝送線路の一端のう
ちの一方のみに上記可変容量手段が接続された共振回路
に比較して大きくでき、上記高周波電圧制御発振器は発
振周波数の可変幅を大きくすることができる。
【0016】請求項3記載の高周波電圧制御発振器にお
いては、請求項1又は2記載の高周波電圧制御発振器に
おいて、上記可変容量手段はバラクタダイオードであ
る。上記バラクタダイオードの静電容量は、印加された
逆バイアス電圧に応答して変化する。
【0017】請求項4記載の高周波電圧制御発振器にお
いては、請求項1、2又は3記載の高周波電圧制御発振
器において、上記共振器は誘電体共振器である。これに
よって、上記高周波電圧制御発振器は、例えば容量素子
とインダクタンス素子とによって構成されたLC共振器
を備えた高周波電圧制御発振器に比較すると、上記誘電
体共振器の無負荷Qが大きいので雑音の少ない発振信号
を発生する。
【0018】
【実施例】図1は、本発明に係る実施例の高周波電圧制
御発振器の構成を示すブロック図である。図1の高周波
電圧制御発振器は、例えばGaAs等の半導体基板の表
面に形成される電極からなるゲートとドレインとソース
を備えた電界効果トランジスタ5と、上記電界効果トラ
ンジスタ5のゲート・ドレイン間に詳細後述するように
構成される帰還回路と、マイクロストリップラインM3
とマイクロストリップラインM4と誘電体共振器8と終
端抵抗7とによって構成される共振回路とを備えて構成
され、以下の特徴を有する。上記マイクロストリップラ
インM3の一部分であるマイクロストリップラインM3
aと上記マイクロストリップラインM4の一部分である
マイクロストリップラインM4aとが、詳細後述するよ
うに互いに分布結合するように近接して形成されて方向
性結合器10を構成し、かつ上記方向性結合器10の入
出力端子T2と入出力端子T3にそれぞれバラクタダイ
オード1bとバラクタダイオード1aを接続する。
【0019】以下、図面を用いて実施例の高周波電圧制
御発振器の構成を詳細に説明する。上記高周波電圧制御
発振器において、上記電界効果トランジスタ5のドレイ
ンにはバラクタダイオード6のカソードが接続され、上
記バラクタダイオード6のアノードは接地される。そし
て、上記バラクタダイオード6の両端に逆バイアス電圧
である制御電圧Vc2を印加して、上記バラクタダイオー
ド6に上記制御電圧Vc2に応じた静電容量を生じさせ
る。上記電界効果トランジスタ5のゲートには、入出力
端子T10を介して、長手方向の長さLt+Lcを有す
るストリップ導体3の一端が接続される。上記ストリッ
プ導体3は、下面に接地導体(図示せず。)が形成され
た誘電体基板(図示せず。)の上面に形成されて、上記
ストリップ導体3と上記接地導体とによって挟設された
誘電体基板によってマイクロストリップラインM3を構
成する。
【0020】ここで、上記ストリップ導体3はストリッ
プ導体3bとストリップ導体3aとからなり、上記スト
リップ導体3bは、ストリップ導体3の一端から長手方
向に長さLtの部分であり、上記ストリップ導体3a
は、ストリップ導体3のうちの他端から長手方向に長さ
Lcの部分である。また、上記ストリップ導体3aと上
記接地導体とによって挟設された誘電体基板によってマ
イクロストリップラインM3の一部分であるマイクロス
トリップラインM3aが構成され、上記ストリップ導体
3bと上記接地導体とによって挟設された誘電体基板に
よってマイクロストリップラインM3の一部分であるマ
イクロストリップラインM3bが構成される。図1にお
いて、マイクロストリップラインM3、M3a,M3b
の符号は、それぞれストリップ導体3,3a,3bの後
の括弧内に付して示している。
【0021】また、上記誘電体基板の上面には、ストリ
ップ導体4は、その長手方向が上記ストリップ導体3の
長手方向と平行になるように近接して形成される。ここ
で、ストリップ導体4は、その長手方向の一端である入
出力端子T2が上記ストリップ導体3aと上記ストリッ
プ導体3bの境界部分に仮想的に設けられる入出力端子
T1と対向するように、かつ上記ストリップ導体4の上
記入出力端子T2から長手方向に上記長さLcと等しい
距離だけ離れた位置に仮想的に設けられる入出力端子T
4が上記ストリップ導体3の他端である入出力端子T3
と対向するように形成される。ここで、ストリップ導体
4aは、上記ストリップ導体4のうちの上記入出力端子
T2から上記入出力端子T4までの部分であって、上述
のように構成されることによりストリップ導体3aとス
トリップ導体4aは互いに分布結合する。また、ストリ
ップ導体4bは、上記ストリップ導体4のうちのストリ
ップ導体4aを除いた部分である。
【0022】以上のようにして、上記ストリップ導体4
と上記接地導体とによって挟設された誘電体基板によっ
てマイクロストリップラインM4が構成され、上記スト
リップ導体4aと上記接地導体とによって挟設された誘
電体基板によってマイクロストリップラインM4の一部
分であるマイクロストリップラインM4aが構成され、
上記ストリップ導体4bと上記接地導体とによって挟設
された誘電体基板によってマイクロストリップラインM
4の一部分であるマイクロストリップラインM4bが構
成される。図1において、マイクロストリップラインM
4,M4a,M4bの符号は、それぞれストリップ導体
4、4a,4bの後の括弧内に付して示している。
【0023】ここで、上記ストリップ導体3の幅と上記
ストリップ導体4の幅とは等しくなるように形成され
る。また、上記ストリップ導体3aと上記ストリップ導
体4aの長さLcは、発振周波数foscを有する電磁波
がマイクロストリップラインM3aを伝搬するときの当
該電磁波の管内波長λgの1/4倍の長さに等しくなる
ように設定される。ここで、上記マイクロストリップラ
インM3と上記マイクロストリップラインM4の特性イ
ンピーダンスは等しくなるように設定されているので、
上記長さLcは、発振周波数foscを有する電磁波がマ
イクロストリップラインM4aを伝搬するときの当該電
磁波の管内波長λgの1/4倍の長さに等しくなる。以
上のように構成することによって、上記マイクロストリ
ップラインM3aと上記マイクロストリップラインM4
aは、分布結合して方向性結合器10を構成する。
【0024】また、図1における入出力端子T1乃至T
4は方向性結合器10の入出力端子であって、上記方向
性結合器10は、以下のように動作する。すなわち、発
振周波数foscを有する高周波信号が上記入出力端子T
1から入力されると、当該高周波信号は、分配されて入
出力端子T2と入出力端子T3から出力され、入出力端
子T4からは出力されない。また、発振周波数foscを
有する高周波信号が上記入出力端子T2から入力される
と、当該高周波信号は、分配されて入出力端子T1と入
出力端子T4から出力され、入出力端子T3からは出力
されない。さらに、発振周波数foscを有する高周波信
号が上記入出力端子T3から入力されると、当該高周波
信号は、分配されて入出力端子T1と入出力端子T4か
ら出力され、入出力端子T2からは出力されない。また
さらに、発振周波数foscを有する高周波信号が上記入
出力端子T4から入力されると、当該高周波信号は、分
配されて入出力端子T2と入出力端子T3から出力さ
れ、入出力端子T1からは出力されない。ここで、高周
波信号が入力される入出力端子に対して、当該高周波信
号が出力されない入出力端子はアイソレーション端子と
呼ばれる。
【0025】上記入出力端子T3にはバラクタダイオー
ド1aのカソードが接続され、上記バラクタダイオード
1aのアノードは接地される。そして、上記バラクタダ
イオード1aの両端に逆バイアス電圧である制御電圧V
ca1を印加して、上記バラクタダイオード1aに上記制
御電圧Vca1に応じた静電容量を生じさせる。上記入出
力端子T2にはバラクタダイオード1bのカソードが接
続され、上記バラクタダイオード1bのアノードは接地
される。そして、上記バラクタダイオード1bのカソー
ドとアノード間に逆バイアス電圧である制御電圧Vcb1
を印加して、上記バラクタダイオード1bに上記制御電
圧Vcb1に応じた静電容量を生じさせる。ここで、上記
バラクタダイオード1aとバラクタダイオード1bには
同じ特性を有するバラクタダイオードが使用され、制御
電圧Vca1と制御電圧Vcb1は、上記バラクタダイオ
ード1aと上記バラクタダイオード1bが同じ静電容量
を生じるように同じ電圧値に設定されて印加される。
【0026】上記誘電体基板の上面には、円柱形状の誘
電体共振器8が、上記ストリップ導体4b上の上記入出
力端子T4から距離Lrの位置に近接して設けられて、
上記マイクロストリップラインM4bと上記誘電体共振
器8は電磁的に結合される。ここで、上記誘電体共振器
8は、上記誘電体共振器8の外周面と、上記ストリップ
導体4bの上記誘電体共振器8と近接する長手方向の辺
との距離がd1になるように設けられる。誘電体共振器
8は、その直径とその軸方向の長さを所定の値に設定す
ることにより、あらかじめTE01δモードの共振周波数
が所定の周波数fr0となるように設定されている。ここ
で、上記高周波電圧制御発振器は、所定の周波数範囲で
変化する発振周波数foscを有する発振信号を発生する
ように構成されるので、上記共振周波数fr0は、上記
周波数範囲の中心の発振周波数fosc0と同一に設定され
る。また、誘電体共振器8とマイクロストリップライン
M4bとの結合の強さは、誘電体共振器8と上記ストリ
ップ導体4bとの距離d1を所定の値に設定することによ
り、所定の結合の強さが得られる。そして、上記ストリ
ップ導体4bの入出力端子T4の反対側の他端は、マイ
クロストリップラインM4bの特性インピーダンスと等
しい抵抗値を有する終端抵抗7を介して接地される。こ
れによって、上記共振周波数fr0の近傍の周波数を有
する高周波信号は、上記ストリップ導体4b上の上記入
出力端子T4から距離Lrの位置で反射され、上記共振
周波数fr0の近傍の周波数を有する高周波信号以外の
信号は上記終端抵抗7の方向に進む。
【0027】以上のような構成により、電界効果トラン
ジスタ5のゲート・ドレイン間に帰還回路が構成され、
上記電界効果トランジスタ5のゲートには共振回路が接
続される。ここで、上記帰還回路は、バラクタダイオー
ド6による直列帰還回路と電界効果トランジスタ5のゲ
ート・ドレイン間の内部容量によって構成される内部帰
還回路とによって構成される。また、上記共振回路は、
マイクロストリップラインM3bと方向性結合器10と
マイクロストリップラインM4bと誘電体共振器8と終
端抵抗7とによって構成される。
【0028】また、上記高周波電圧制御発振器におい
て、バラクタダイオード6に印加する制御電圧Vc2
距離Lrと距離d1は以下のようにして設定される。ま
ず、入出力端子T10から電界効果トランジスタ5をみ
たインピーダンスをZD、入出力端子T10から電界効
果トランジスタ5をみた抵抗の絶対値をRd、入出力端
子T10から電界効果トランジスタ5をみたリアクタン
スをXdとすると、ZD=−Rd+jXdとなる。入出力端
子T10から誘電体共振器8側をみたインピーダンスを
ZR、入出力端子T10から誘電体共振器8側をみた抵
抗をRr、入出力端子T10から誘電体共振器8側をみ
たリアクタンスをXrとするとZR=Rr+jXrとなる。
上記高周波電圧制御発振器が、発振周波数foscを有す
る発振信号を発振して発生するために、発振周波数fos
cにおいて、抵抗Rd、抵抗Rr、リアクタンスXd、リア
クタンスXrは次の数1、数2を満足するように設定さ
れる。
【0029】
【数1】Rd≧Rr
【0030】
【数2】Xd+Xr=0
【0031】ここで、抵抗Rrは、誘電体共振器8と上
記ストリップ導体4bとの距離d1を小さくして誘電体共
振器8をマイクロストリップラインM4bに強く結合さ
せることにより、小さくすることができる。抵抗Rd
は、制御電圧Vc2を変化させて、バラクタダイオード6
の静電容量を適当な値に設定することにより、大きくす
ることができる。従って、本実施例の高周波電圧制御発
振器では、発振周波数foscにおいて数1を満たすよう
に上記距離d1と上記制御電圧Vc2が設定される。ここ
で、発振周波数foscは、所望の周波数範囲で変化する
量であるので、上記距離d1と上記制御電圧Vc2は、当
該所望の周波数範囲において数1を満たすように設定さ
れる。
【0032】リアクタンスXdの値は、バラクタダイオ
ード6の静電容量の値によりきまる。一方リアクタンス
Xrの値は、距離Lrに依存し、距離Lrを変えることに
より任意に設定することができる。また一般的に入出力
端子T10から電界効果トランジスタ5をみたインピー
ダンスZDの周波数依存性は、インピーダンスZRの周
波数依存性より小さい。従って、距離Lrを所定の値に
設定することにより発振周波数foscにおいて数2を満
足させることができる。ここで、上述のように発振周波
数foscは、所望の周波数範囲で変化する量であるの
で、上記周波数範囲の中心の発振周波数fosc0におい
て、数2を満足するように上記距離Lrを設定する。
【0033】以上のようにして、上記バラクタダイオー
ド6に所定の制御電圧Vc2を印加することにより、バラ
クタダイオード6の静電容量を所定の値になるように設
定し、かつ距離Lrと距離d1を所定の値に設定すること
により発振周波数foscにおいて数1,数2を満足させる
ことができる。
【0034】以上のように構成することによって、実施
例の高周波電圧制御発振器は、上記共振回路の共振周波
数と等しい周波数を有する高周波信号を発振して、当該
高周波信号を発振信号として上記電界効果トランジスタ
5のソースから出力する。
【0035】以上のように構成された上記高周波電圧制
御発振器において、バラクタダイオード1a,1bに印加
する制御電圧Vca1,Vcb1を変化させて、バラクタ
ダイオード1a,1bの静電容量を変化させると、詳細後
述するように入出力端子T10における反射信号の位相
は変化する。これによって、リアクタンスXrの値が変
化するので、数2の条件のもとで計算される発振周波数
foscは変化する。従って、バラクタダイオード1a,1b
に印加する制御電圧Vca1,Vcb1を変化させること
により、上記高周波電圧制御発振器の発振周波数fosc
を変化させることができる。
【0036】本発明者は、以上の実施例の動作を確認す
るために、以下に説明するシミュレーションを行った。
【0037】図2は、本発明に係る実施例の動作を確認
するためのシミュレーションに用いた図1の共振回路の
等価回路を示す回路図である。ここで、図2の可変キャ
パシタ11aは、図1のバラクタダイオード1aに対応
し、図2の可変キャパシタ11bは、図1のバラクタダ
イオード1bに対応する。図2の伝送線路L3aは、図
1のマイクロストリップラインM3aに対応し、図2の
伝送線路L3bは、図1のマイクロストリップラインM
3bに対応する。図2の伝送線路L4aは、図1のマイ
クロストリップラインM4aに対応し、図2の伝送線路
L4bは、図1のマイクロストリップラインM4bのう
ちの端子T4から長手方向に距離Lrまでの部分のマイ
クロストラップラインに対応し、図2の伝送線路L4c
は、図1のマイクロストリップラインM4bのうちの入
出力端子T4から長手方向に距離Lrまでの部分のマイ
クロストリップラインを除いた部分に対応する。また、
上記伝送線路L3aと上記伝送線路L4aとによって方
向性結合器18を構成し、上記方向性結合器18は、図
1の方向性結合器10に対応する。さらに、インダクタ
81とキャパシタ82と抵抗83とは互いに並列に接続
されて、図1の誘電体共振器8に対応する並列共振回路
を構成する。そして、図2の終端抵抗17は、図1の終
端抵抗7に対応する。
【0038】また、図2の各伝送線路L3b,L4b,
L4cと方向性結合器18とインダクタ81とキャパシ
タ82と抵抗83と終端抵抗17の各パラメータを以下
のように設定した。 (1)伝送線路L3b:特性インピーダンスZ0=50オー
ム、40GHzにおける電気長Lte=位相角40度に対
応する電気長。 (2)方向性結合器18:偶モード励振したときのインピ
ーダンスZe=142オーム、奇モード励振したときの
インピーダンスZo=17.6オーム、結合線路の長さ
Lc=850μm。 (3)伝送線路L4b:特性インピーダンスZ0=50オー
ム、40GHzにおける電気長Lre=位相角40度に対
応する電気長。 (4)伝送線路L4c:特性インピーダンスZ0=50オー
ム、40GHzにおける電気長Le=位相角180度に対
応する電気長。 (5)インダクタ81のインダクタンス:0.01393n
H。 (6)キャパシタ82の静電容量:1.1368pF。 (7)終端抵抗17の抵抗値:50オーム。 以上のように各パラメータが設定された図2の等価回路
を用いて、入出力端子T10から入力する入力信号の周
波数を35GHzから45GHzまで変化させたときの入
出力端子T10における入力端反射係数と、入出力端子
T10における入力信号を基準にしたときの反射信号の
位相とをシミュレーションすることによって求めた。こ
こで、可変キャパシタ11aと可変キャパシタ11bの静
電容量は同じ値に設定し、可変キャパシタ11aと可変
キャパシタ11bの静電容量が共に、0.1pFの場合、
0.2pFの場合、0.3pFの場合、0.6pFの場合
のそれぞれの場合についてシミュレーションを行った。
【0039】図4は、図2の等価回路を用いてシミュレ
ーションを行った結果を示したグラフである。図4のグ
ラフには、可変キャパシタ11aと可変キャパシタ11b
の静電容量C11a,C11bが共に、0.1pFの場
合、0.2pFの場合、0.3pFの場合、0.6pFの
場合のシミュレーション結果を表示している。図4から
明らかなように、図2の等価回路で表される共振回路
は、40GHz近辺の共振周波数を有し、かつ可変キャ
パシタ11aと可変キャパシタ11bの静電容量C11
a,C11bの値を0.1pFから0.6pFまで増加さ
せることにより、その反射信号の位相を変化させること
ができ、一定の位相となる周波数を低い方向に変化させ
ることができることがわかる。
【0040】図3は、比較例の共振回路の等価回路の回
路図である。上記比較例の共振回路は、第1の従来例の
高周波電圧制御発振器の共振回路であって、電界効果ト
ランジスタのゲートが接続される端子T20と高周波共
振器との間に直列にバラクタダイオードが接続されて構
成される。図3の等価回路において、入力端子T20に
伝送線路23の一端が接続され、伝送線路23の他端に
可変キャパシタ21の一端が接続される。上記可変キャ
パシタ21の他端には、伝送線路24aの一端が接続さ
れ、上記伝送線路24aの他端には、インダクタ81と
キャパシタ82と抵抗83が並列に接続されて構成され
た並列共振回路の一端である端子T21が接続される。
上記並列共振回路の他端には、伝送線路24bの一端が
接続され、上記伝送線路24bの他端は終端抵抗27を
介して接地される。
【0041】ここで、図3の各伝送線路23,24a,
24bとインダクタ81とキャパシタ82と抵抗83と
終端抵抗27の各パラメータは以下のように設定した。 (1)伝送線路23:特性インピーダンスZ0=50オー
ム、40GHzにおける電気長=位相角20度に対応す
る電気長。 (2)伝送線路24a:特性インピーダンスZ0=50オー
ム、40GHzにおける電気長=位相角90度に対応す
る電気長。 (3)伝送線路24b:特性インピーダンスZ0=50オー
ム、40GHzにおける電気長=位相角180度に対応
する電気長。 (4)インダクタ81のインダクタンス:0.01393n
H。 (5)キャパシタ82の静電容量:1.1368pF。 (6)終端抵抗27の抵抗値:50オーム。 以上のように各パラメータが設定された図3の等価回路
を用いて、入力端子T20から入力する入力信号の周波
数を35GHzから45GHzまで変化させたときの入力
端子T20における入力端反射係数と、入力端子T20
における入力信号に対する反射信号の位相をシミュレー
ションすることによって求めた。ここで、可変キャパシ
タ21の静電容量C21が、0.1pFの場合、0.2p
Fの場合、0.3pFの場合、0.6pFの場合のそれぞ
れの場合についてシミュレーションを行った。
【0042】図5は、図3の等価回路を用いてシミュレ
ーションを行った結果を示したグラフである。図5から
明らかなように、図3の等価回路で表される共振回路
は、40GHz近辺の共振周波数を有し、かつその反射
信号の位相を、可変キャパシタ21の静電容量C21の
値を0.1pFから0.6pFまで増加させることによ
り、変化させることができることがわかる。従って、負
性インピーダンスのリアクタンス成分が周波数特性を有
しないと仮定すれば、発振周波数foscを低い方向に
変化させることができる。
【0043】図6は、図2の実施例の等価回路における
可変キャパシタ11a,11bの静電容量C11a,C1
1bに対する発振周波数foscと、図3の比較例の等
価回路における可変キャパシタ21の静電容量C21に
対する発振周波数foscとを示したグラフである。上
記発振周波数foscは、それぞれ図4と図5に示した
シミュレーションの結果に基づいて求めた。図6から明
らかなように、図2の実施例の共振回路における可変キ
ャパシタ11a,11bの静電容量C11a,C11bの
所定の変化量に対する発振周波数foscの変化量は、
図3の比較例の共振回路における可変キャパシタ21の
静電容量C21の同一の所定の変化量に対する発振周波
数foscの変化量より大きいことがわかる。
【0044】図7は、図2の等価回路の発振周波数fo
scにおける可変キャパシタ11a,11bの静電容量C
11a,C11bに対する外部Qextと、図3の等価回
路の発振周波数foscにおける可変キャパシタ21の
静電容量C21に対する外部Qextとを示したグラフで
ある。図7から明らかなように、実施例の共振回路の発
振周波数foscにおける外部Qextは、比較例の共
振回路の発振周波数foscにおける外部Qextより
大きいことがわかる。ここで、上記外部Qextは、図2
の等価回路又は図3の等価回路で表される共振回路にお
いて、当該共振回路に蓄えられる全エネルギーと、当該
共振回路のうちの誘電体共振器8の損失に対応する抵抗
83以外の部分で失われるエネルギーとの比であって、
次の数3で表される。数3において、Bは入出力端子T
10から共振回路をみたときのサセプタンスを伝送線路
L3bの特性インピーダンスZ0で割った規格化サセプ
タンスであり、ω0は共振周波数f0の角周波数である。
【0045】
【数3】Qext=(ω0/2)(∂B/∂ω)
【0046】以上のことから、図2の等価回路で示した
実施例の共振回路の可変キャパシタ11a,11bの静
電容量C11a,C11bの所定の変化量に対する共振
周波数f0の変化量は、図3の等価回路で示した比較例の
共振回路の可変キャパシタ21の静電容量C21の同一
の所定の変化量に対する発振周波数foscの変化量よ
り大きく、かつ実施例の共振回路の共振周波数f0におけ
る外部Qextは、比較例の共振回路の共振周波数f0にお
ける外部Qextより大きい。従って、図2の等価回路で
示した共振回路を備えた実施例の高周波電圧制御発振器
は、図3の等価回路で示した比較例の共振回路を備えて
構成される高周波電圧制御発振器に比べると、発生する
発振信号の発振周波数foscの可変幅を大きくでき、か
つ雑音の少ない発振信号を発生することができる。
【0047】次に、図2の等価回路と図3の等価回路を
用いて、図2の等価回路における可変キャパシタ11a,
11bの静電容量C11a,C11bの変化に対する発
振周波数foscの変化量は、図3の等価回路における
可変キャパシタ21の静電容量C21の変化に対する発
振周波数foscの変化量より大きくなる理由を説明す
る。
【0048】まず、図2において、上記可変キャパシタ
11aと上記可変キャパシタ11bの静電容量を同じ値で
あるC11aに設定すると、入出力端子T3から可変キ
ャパシタ11aの方向を見たときの反射係数Γaと、入
出力端子T2から可変キャパシタ11bの方向を見たと
きの反射係数Γbは、次の数4で表される。
【0049】
【数4】 Γa =Γb ={1/(jωC11a)−Z0}/{1/(jωC11a)+Z0} =(1−jωC11aZ0)/(1+jωC11aZ0)
【0050】以上のようにして求めた数4で表される反
射係数Γaを用いると、図2において、可変キャパシタ
11a,11bによって反射される信号の入射信号に対
する位相量θΓaは、次の数5で表すことができる。
【0051】
【数5】 θΓa =−tan-1(ωC11aZ0)−tan-1(ωC11aZ0) =−2tan-1(ωC11aZ0)
【0052】次に、伝送線路L4bが、端子T11で開
放条件を満足する開放端であると仮定して、入出力端子
T10における入力信号に対する反射信号の位相量を考
える。以下の考察においては、上記可変キャパシタ11
aと可変キャパシタ11bによる位相量のみを考慮す
る。図2に示すように、入出力端子T10から入力され
た入力信号S1は、入出力端子T1から方向性結合器1
8に入力されると、入出力端子T2から出力されて可変
キャパシタ11bに向かう入力信号S2と、伝送線路L
3aを介して入出力端子T3から出力されて、可変キャ
パシタ11aに向かう入力信号S3とに分配される。上
記入力信号S2の一部は可変キャパシタ11bによって
反射されて、上記反射係数Γbに比例したエネルギー量
を有する入力信号S4になって可変キャパシタ11bか
ら入出力端子T2に向かう方向に進む。上記入力信号S
4は、入出力端子T2から方向性結合器18に入力さ
れ、伝送線路L4aを介して入出力端子T4から出力さ
れ、さらに、伝送線路L4bを通って端子T11に向か
って進む。一方、上記入力信号S3の一部は可変キャパ
シタ11aによって反射されて、上記反射係数Γaに比例
したエネルギー量を有する入力信号S5になって可変キ
ャパシタ11aから入出力端子T4に向かって進む。上
記反射信号S5は、入出力端子T3から結合線路18に
入力されて入出力端子T4から出力されて、伝送線路L
4bを通って端子T11に向かって進む。従って、端子
T11に向かって進む入力信号は、上記入力信号S4と
上記入力信号S5の合成された信号である。ここで、上
記入力信号S4と上記入力信号S5は、入力信号S1に
比べると、それぞれ可変キャパシタ11bと可変キャパ
シタ11aで反射されることによってそれぞれ同じ位相
量θΓaだけ移相された信号である。従って、上記入力
信号S4と上記入力信号S5は、入出力端子T4の位置
で同相合成される。
【0053】さらに上記同相合成された入力信号は、端
子T11の位置で反射される。そして、反射された反射
信号は、入力信号S1の場合と同様に、入出力端子T4
を介して方向性結合器18に入力されると、可変キャパ
シタ11bに向かう反射信号と、可変キャパシタ11a
に向かう反射信号とに分配される。上記分配された反射
信号は、それぞれ可変キャパシタ11bと可変キャパシ
タ11aによって反射されてそれぞれ同じ位相量θΓa
だけ移相された後、同相合成されて端子T10に向かっ
て進む。すなわち、図2の等価回路においては、入出力
端子T10における反射信号は、可変キャパシタ11b
と可変キャパシタ11aによって、入力信号に比較する
と、数5で表される位相量θΓaの2倍の位相量を移相
された信号である。
【0054】一方、図3において、伝送線路24aが、
端子T21の位置で開放条件を満足する開放端であると
仮定すると、伝送線路23と可変キャパシタ21が接続
される位置から可変キャパシタ21の方向を見たときの
インピーダンスZcは、次の数6で表される。ここで、
C21は可変キャパシタ21の静電容量である。従っ
て、伝送線路23と可変キャパシタ21が接続される位
置から可変キャパシタ21の方向を見たときの反射係数
Γcは、次の数7で表される。ここで、Lは伝送線路2
4aの電気長である。
【0055】
【数6】Zc=1/(jωC21)−jZ0cotβL
【数7】 Γc =(Zc−Z0)/(Zc+Z0) ={−j/(ωC21)−jZ0cotβL−Z0}/{−j/(ωC21)−jZ0cotβL+Z 0 } =〔Z0+j{1/(ωC21)+Z0cotβL}〕/〔−Z0+j{1/(ωC21)+Z0co tβL}〕 =〔1+j{1/(ωC21Z0)+cotβL}〕/〔−1+j{1/(ωC21Z0)+cot βL}〕
【0056】数7において、反射係数Γcの位相量が最
大の場合、すなわちcotβL=0の場合を考えると、反
射係数Γcは、次の数8で表される。従って、入出力端
子T20における反射信号の入力信号に対する位相量θ
Γcは、数9で表される。
【0057】
【数8】 Γc ={1+j/(ωC21Z0)}/{−1+j/(ωC21Z)}
【0058】
【数9】 θΓc =tan-1{1/(ωC21Z0)}−tan-1{−1/(ωC21Z0)} =2tan-1{1/(ωC21Z0)}
【0059】次に、数5と数9を用いて、可変キャパシ
タ11aの静電容量C11aを0.1pFから0.2pF
まで変化させたときの位相量θΓaの変化量△θΓaと、
可変キャパシタ21の静電容量C21が0.1pFから
0.2pFまで変化したときの位相量θΓcの変化量△θ
Γcとを、周波数が10GHzの場合と周波数が100G
Hzの場合について計算する。その結果、10GHzにお
ける位相量θΓaの変化量△θΓaと位相量θΓcの変化
量△θΓcは、それぞれ14.697度と14.736
度であった。また、100GHzにおける位相量θΓaの
変化量△θΓaと位相量θΓcの変化量△θΓcは、それ
ぞれ17.216度と17.264度であった。すなわ
ち、10GHzにおいても100GHzにおいても、位相
量θΓaの変化量△θΓaと位相量θΓcが最大の場合の
位相量θΓcの変化量△θΓcは、ほぼ等しい値になる。
従って、数6で表される反射係数ΓcのcotβLの項を
考慮すると、位相量θΓaの変化量△θΓaは、位相量θ
Γcの変化量△θΓcよりも大きくなる。
【0060】さらに、上述したように、図2の等価回路
においては、入出力端子T10における反射信号は、可
変キャパシタ11bと可変キャパシタ11aによって、数
5で表される位相量θΓaの2倍の位相量を移相され
る。従って、図2の等価回路において、可変キャパシタ
11a,11bの静電容量C11a,C11bが変化し
たときの入出力端子T10における反射信号の位相の変
化量は、可変キャパシタ11a又は可変静電容量11bの
位相量の変化量△θΓaの2倍の変化量になる。一方、
図3の等価回路においては、可変キャパシタ21の静電
容量C21が変化したときの入力端子T20における反
射信号の位相量の変化量は、伝送線路23と可変キャパ
シタ21が接続される位置における位相量の変化量△θ
Γcと等しい。
【0061】以上のように、図2の等価回路における可
変キャパシタ11a,11bの静電容量C11a,C1
1bが変化したときの入出力端子T10における反射信
号の位相の変化量は、図3の等価回路における可変キャ
パシタ21の静電容量C21が変化したときの入力端子
T20における反射信号の位相量の変化量より大きい。
従って、図2の等価回路で表される実施例の共振回路に
おける可変キャパシタ11a,11bの静電容量C11
a,C11bの変化に対する発振周波数foscの変化
量の方が、図3の等価回路で表される比較例の共振回路
における可変キャパシタ21の静電容量C21の変化に
対する発振周波数foscの変化量より大きくなる
【0062】図8は、図2の伝送線路L3aの等価回路
の回路図であって、当該等価回路は図8に示すように、
損失抵抗を含む分布定数回路にてなる。図8の等価回路
は、伝送線路L3aの入出力端子T1に対応する端子T
11,T12と、伝送線路L3aの入出力端子T3に対
応する端子T31,T32との間に設けられる。当該等
価回路の各単位回路は、端子T11から端子T31へ向
かう方向すなわち伝送方向に直列に設けられる抵抗Ra
とインダクタンスLaとからなる直列回路と、上記伝送
方向と直角に設けられ、かつキャパシタCaと抵抗Rab
が並列に接続されてなる並列回路とが逆L型に接続され
て構成される。そして、複数個の上記単位回路が伝送方
向に縦続接続されて、図2の伝送線路L3aの等価回路
が構成される。
【0063】図9は、図2の方向性結合器18の等価回
路の回路図である。図9の等価回路は、図8の伝送線路
L3aの等価回路と、入出力端子T2に対応する端子T
21,T22と入出力端子T4に対応する端子T41,T
42との間に設けられる伝送線路L4aの等価回路とを
備えて構成される。ここで、伝送線路L4aは、伝送線
路L3aと同じ特性を有する伝送線路であるので、伝送
線路L4aの等価回路は伝送線路L3aの等価回路と同
様に表すことができる。そして、方向性結合器18の等
価回路ではさらに、伝送線路L3aの上記単位回路の上
記直列回路と上記並列回路の接続点と、伝送線路L4a
の上記単位回路の上記直列回路と上記並列回路の接続点
との間に結合キャパシタCcが接続される。また、伝送
線路L4aの並列回路と並列にインダクタLcが接続さ
れる。
【0064】以上のように表示される方向性結合器18
の等価回路からわかるように、上記伝送線路L3aと上
記伝送線路L4aが分布結合すると、上記結合キャパシ
タCcと上記インダクタLcを介して、インダクタンス
LaとキャパシタCaとからなる分布定数回路の段数が
等価的に増加するので、単一の伝送線路L3aのみの場
合に比較して、周波数の変化に対するリアクタンス変化
率が大きくなり、外部Qextが上昇する。
【0065】以上詳述したように、本実施例の高周波電
圧制御発振器は、上記共振回路に方向性結合器10を備
え、上記方向性結合器10の入出力端子T2と入出力端
子T3に、それぞれバラクタダイオード1bとバラクタ
ダイオード1aを備えて構成されている。これによっ
て、上記共振回路の外部Qextを従来例に比較して大き
くすることができ、かつバラクタダイオード1bとバラ
クタダイオード1aの静電容量を変化させたときの入出
力端子T10における反射信号の入力信号に対する位相
の位相変化量を従来例に比較して大きくすることができ
るので、従来例に比較して、雑音の少ない発振信号を発
振して発生することができるとともに、従来例に比較し
て発振周波数foscの周波数可変幅を大きくすることが
できる。
【0066】図10は、本発明に係る第1の変形例の高
周波電圧制御発振器の構成を示すブロック図である。上
記変形例の高周波電圧制御発振器が実施例の高周波電圧
制御発振器と異なる点は、バラクタダイオード6に代え
てマイクロストリップライン9を設けている点である。
以上のように構成された変形例の高周波電圧制御発振器
は、マイクロストリップライン9の特性インピーダンス
と長手方向の長さを数1と数2を満たすように設定する
ことにより、実施例の高周波電圧制御発振器と同様に動
作して実施例の高周波電圧制御発振器と同様の効果を有
するとともに、制御電圧Vc2を印加する必要がないの
で、回路構成を簡単にすることができる。
【0067】以上の実施例と変形例の高周波電圧制御発
振器では、上記方向性結合器10の入出力端子T2と入
出力端子T3に、それぞれバラクタダイオード1bとバ
ラクタダイオード1aを接続したが、本発明はこれに限
らず、上記方向性結合器10の入出力端子T2と入出力
端子T3のうちの少なくとも1つの入出力端子にバラク
タダイオードを接続するようにしてもよい。ここで、上
記バラクタダイオードを接続しない入出力端子T2又は
入出力端子T3は、上記マイクロストリップライン4又
は上記マイクロストリップライン3の特性インピーダン
スと等しい抵抗値を有する抵抗を介して接地して、上記
バラクタダイオードを接続しない入出力端子を無反射終
端とする。以上のように構成しても、実施例の高周波電
圧制御発振器と同様に動作して本実施例又は変形例と同
様の効果を奏するとともに、高周波電圧制御発振器の構
成を簡単にすることができる。
【0068】以上の実施例においては、それぞれ各1個
のバラクタダイオード1a,1bを用いているが、本発
明はこれに限らず、これに代えて、図12及び図13に
示すように、アンチパラレル又はアンチシリーズで接続
された各2つのバラクタダイオードを用いてもよい。
【0069】図12における第2の変形例においては、
入出力端子T3は、互いに逆の方向で直列に接続された
2つのバラクタダイオード1aa,1abを介して接地
され、ここで、バラクタダイオード1abのアノードが
接地側となっている。また、入出力端子T3は、高周波
コイル100を介して接地されるとともに、バラクタダ
イオード1aa,1abの接続点は制御電圧印加用抵抗
101を介して制御電圧Vca2の電圧源に接続され
る。一方、入出力端子T2は、互いに逆の方向で直列に
接続された2つのバラクタダイオード1ba,1bbを
介して接地され、ここで、バラクタダイオード1bbの
アノードが接地側となっている。また、入出力端子T2
は、高周波コイル110を介して接地されるとともに、
バラクタダイオード1ba,1bbの接続点は制御電圧
印加用抵抗111を介して制御電圧Vcb2の電圧源に
接続される。
【0070】また、図13における第3の変形例におい
ては、入出力端子T3は、高周波結合用キャパシタ10
2及びバラクタダイオード1acを介して接地されると
ともに、上記キャパシタ102、バラクタダイオード1
ad及び高周波結合用キャパシタ103を介して接地さ
れる。ここで、キャパシタ102には、バラクタダイオ
ード1acのアノード及びバラクタダイオード1adの
カソードが接続される。上記キャパシタ103とバラク
タダイオード1adとの接続点は制御電圧印加用抵抗1
04を介して制御電圧Vca3の電圧源に接続される。
一方、入出力端子T2は、高周波結合用キャパシタ11
2及びバラクタダイオード1bcを介して接地されると
ともに、上記キャパシタ112、バラクタダイオード1
bd及び高周波結合用キャパシタ113を介して接地さ
れる。ここで、キャパシタ112には、バラクタダイオ
ード1bcのアノード及びバラクタダイオード1bdの
カソードが接続される。上記キャパシタ113とバラク
タダイオード1bdとの接続点は制御電圧印加用抵抗1
14を介して制御電圧Vcb3の電圧源に接続される。
【0071】以上のように構成された第2と第3の変形
例では、2つのバラクタダイオードが互いに逆方向で並
列又は直列で接続されているので、各バラクタダイオー
ドが持つ非線形特性の影響を軽減してより線形特性に近
づけることができる。これにより、低雑音特性を実現す
ることができる。
【0072】以上の実施例と変形例の高周波電圧制御発
振器では、伝送線路として、マイクロストリップライン
を用いているが、ストリップライン、スロットライン、
コプレーナライン又は導波管など他の伝送線路を用いて
構成してもよい。
【0073】以上の実施例と変形例の高周波電圧制御発
振器では、円柱形の誘電体共振器8を用いたが、本発明
はこれに限らず角柱などの他の形状のものを用いて構成
してもよい。また、誘電体共振器の共振モードはTEモ
ードを用いたが、本発明はこれに限らずTMモードなど
他のモードを用いて構成してもよい。
【0074】以上の実施例と変形例の高周波電圧制御発
振器では、誘電体共振器を用いたが、本発明はこれに限
らず、空胴共振器やリング共振器など、無負荷Qの大き
い他の共振器を用いて構成してもよい。以上の実施例に
おいては、ドレイン接地のトランジスタ回路を設けてい
るが、ソース接地のトランジスタ回路を設けてもよい。
【0075】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の高周波電圧
制御発振器においては、上記トランジスタの第1と第2
の電極間に上記発振用帰還回路が接続され、上記トラン
ジスタの第1の電極には、上記第1の伝送線路の一端が
接続されることにより、各一端が互いに対向し、各他端
が互いに対向しかつ互いに分布結合するように設けられ
た第1と第2の伝送線路とからなる方向性結合器が接続
される。また、上記第2の伝送線路の他端には上記共振
器が接続される。そして、上記第1の伝送線路の他端と
上記第2の伝送線路の一端のうちの少なくとも一方に上
記可変容量手段が接続される。以上のように構成するこ
とにより、上記共振回路の外部Qextが大きくできるの
で発生する発振信号の雑音を従来例に比べて少なくで
き、かつ上記共振回路の共振周波数の変化を大きくでき
るので上記発振信号の発振周波数の可変幅を大きくする
ことができる。
【0076】請求項2記載の高周波電圧制御発振器にお
いては、請求項1記載の高周波電圧制御発振器におい
て、上記第1の伝送線路の他端と上記第2の伝送線路の
一端とに、それぞれ上記可変容量手段を接続している。
以上のように構成することにより、上記第1の伝送線路
の他端と上記第2の伝送線路の一端のうちの一方のみに
上記可変容量手段が接続された高周波電圧制御発振器に
比較して、上記共振回路の共振周波数の変化を大きくす
ることができるので発振信号の発振周波数の可変幅を大
きくすることができる。
【0077】請求項3記載の高周波電圧制御発振器にお
いては、請求項1又は2記載の高周波電圧制御発振器に
おいて、上記可変容量手段はバラクタダイオードであ
る。以上のように構成することにより、上記バラクタダ
イオードに印加する逆バイアス電圧を変化させて発振信
号の発振周波数を変化させることができる。
【0078】請求項4記載の高周波電圧制御発振器にお
いては、請求項1、2又は3記載の高周波電圧制御発振
器において、上記共振器は誘電体共振器である。以上の
ように構成することにより、例えば容量素子とインダク
タンス素子とによって構成されたLC共振器を備えた高
周波電圧制御発振器に比較すると、雑音の少ない発振信
号を発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施例の高周波電圧制御発振器
の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の高周波電圧制御発振器における共振回
路の等価回路を示す回路図である。
【図3】 比較例の共振回路の等価回路を示す回路図で
ある。
【図4】 図2の等価回路における入力端反射係数と入
力信号に対する反射信号の位相のシミュレーション結果
を示したグラフである。
【図5】 図3の等価回路における入力端反射係数と入
力信号に対する反射信号の位相のシミュレーション結果
を示したグラフである。
【図6】 図2の等価回路における可変キャパシタ11
a,11bの各静電容量に対する共振周波数f0と、図3の
等価回路における可変キャパシタ21の静電容量に対す
る共振周波数f0とを表したグラフである。
【図7】 図2の等価回路における可変キャパシタ11
a,11bの各静電容量に対する外部Qextと、図3の等価
回路における可変キャパシタ21の静電容量に対する外
部Qextとを表したグラフである。
【図8】 図2の伝送線路L3aの等価回路を示す回路
図である。
【図9】 図2の方向性結合器18の等価回路を示す回
路図である。
【図10】 本発明に係る第1の変形例の高周波電圧制
御発振器の構成を示すブロック図である。
【図11】 第2の従来例の高周波電圧制御発振器の構
成を示すブロック図である。
【図12】 本発明に係る第2の変形例の高周波電圧制
御発振器の構成を示すブロック図である。
【図13】 本発明に係る第3の変形例の高周波電圧制
御発振器の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1a,1b,1aa,1ab,1ba,1bb,1a
d,1ac,1bc,1bd,6…バラクタダイオー
ド、 T1,T2,T3,T4…入出力端子、 3,3a,3b,4,4a,4b,9…ストリップ導
体、 M3,M3a,M3b,M4,M4a,M4b,M9…
マイクロストリップライン、 L3a,L3b,L4a,L4b,L4c…伝送線路、 5…電界効果トランジスタ、 7,17…終端抵抗、 8…誘電体共振器、 10,18…方向性結合器、 T10…入出力端子、 T11…端子、 11a,11b,21…可変キャパシタ、 81…インダクタ、 82…キャパシタ、 83…抵抗。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各一端が互いに対向し、各他端が互いに
    対向しかつ互いに分布結合するように設けられた第1と
    第2の伝送線路とからなる方向性結合器と、 上記第1の伝送線路の一端に接続された第1の電極と、
    第2の電極とを有するトランジスタと、 上記トランジスタの第1の電極と第2の電極の間に接続
    された発振用帰還回路と、 上記第2の伝送線路の他端に接続されかつ所定の共振周
    波数を有する共振器と、 上記第1の伝送線路の他端と上記第2の伝送線路の一端
    のうちの少なくとも一方に接続されかつ印加された電圧
    に応答して変化する静電容量を有する可変容量手段とを
    備えたことを特徴とする高周波電圧制御発振器。
  2. 【請求項2】 上記第1の伝送線路の他端と上記第2の
    伝送線路の一端とに、それぞれ上記可変容量手段を接続
    したことを特徴とする請求項1記載の高周波電圧制御発
    振器。
  3. 【請求項3】 上記可変容量手段はバラクタダイオード
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の高周波電
    圧制御発振器。
  4. 【請求項4】 上記共振器は、誘電体共振器であること
    を特徴とする請求項1、2又は3記載の高周波電圧制御
    発振器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004221877A (ja) * 2003-01-14 2004-08-05 Advanced Telecommunication Research Institute International 平面アレーアンテナ装置
KR100638642B1 (ko) * 2004-08-31 2006-10-30 한국전자통신연구원 결합전송선로를 이용한 유전체 공진기

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JP2004221877A (ja) * 2003-01-14 2004-08-05 Advanced Telecommunication Research Institute International 平面アレーアンテナ装置
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