JPH08250805A - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製造方法

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JPH08250805A
JPH08250805A JP5066995A JP5066995A JPH08250805A JP H08250805 A JPH08250805 A JP H08250805A JP 5066995 A JP5066995 A JP 5066995A JP 5066995 A JP5066995 A JP 5066995A JP H08250805 A JPH08250805 A JP H08250805A
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JP
Japan
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semiconductor laser
current blocking
conductivity type
laser device
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JP5066995A
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English (en)
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Hitoshi Kuribayashi
均 栗林
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザ光の可干渉性が低くく、戻り光ノイズの
発生が少ないマルチモードスペクトルの半導体レーザ素
子を提供する。 【構成】第一導電型の半導体基板1の一主面上に第一導
電型のAlx Ga1-x Asからなる第1クラッド層3、バッフ
ァ層2、Al y Ga1-y As (1>x> y>0)からる活性層
4、第1導電型とは逆の導電型である第2導電型のAlx
Ga1-x Asからなる第2クラッド層5を有し、第2クラッ
ド層5にはへき開面に垂直に2分割されている第1導電
型のGaAs電流阻止層8第2導電型のAlx Ga1-x Asか
らなる第3クラッド層9が順次積層されてなる半導体レ
ーザ素子において、電流阻止層8の第3クラッド層9を
挟んでいる側面の形状は電流阻止層8のキャップ層6と
接する側が突出している階段状であり、2つの二酸化ケ
イ素層のエッチングレートの差を利用した階段状マスク
71、72を用いて製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Al y Ga1-y As からな
る活性層を有し、近赤外光を出射する半導体レーザ素子
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体レーザ素子が、回折限界で
ある1μm 程度の微小スポットに光を絞り込む必要のあ
るコンパクトディスク(CD)やビデオディスク(V
D)等へ適用できるためには、以下の点が重要である。
まず、光の損失とむだな再結合を最小とするため特定領
域に光エネルギーおよび注入電流を閉じ込める構造を持
たなければならない。さらに、半導体レーザの活性層に
平行方向の光を閉じ込める横モードの制御を行わなけれ
ばならない。
【0003】これらの条件を満たし得る構造の一例とし
て、SAS構造(Self-Aligned Structure)のレーザ素
子がある。図2は従来のSAS構造の半導体レーザ素子
のへき開面からみた断面図である。n型GaAs半導体基板
1の上にn型AlGaAsからなるバファー層2、n型Al x G
a1 -x As からなる第1クラッド層3、Al y Ga1-y As 活
性層4、p型Al x Ga1-x As からなる第2クラッド層
5、p型GaAsからなるキャップ層6を順次積層されてい
る。その上に、n 型GaAsからなり、へき開面に垂直で狭
い間隔だけ離れて2分割されている電流阻止層8および
この2つの電流阻止層8に挟まれているp型Al x Ga1-x
As からなる第3クラッド層9が積層されている。この
電流阻止層8に挟まれている第3クラッド層9の狭い領
域がストライプであり、全駆動電流はストライプを流れ
る。さらに、素子面全体にp型Al x Ga1-x As からなる
第3クラッド層9、続いてp型GaAsからなるコンタ
クト層10が積層されている。そして、n側電極11が
ウェハ裏面に、p側電極12がコンタクト層10上に形
成されている。同様の構造で導電型を逆にした半導体レ
ーザ素子を作製することも可能である。
【0004】このような半導体レーザ素子がコンパクト
ディスクやビデオディスクへ適用される場合には、ピッ
クアップ光学系が構成される。ピックアップ光学系で
は、半導体レーザ素子を点光源として放射された光束は
レンズによりディスクのピット面に集光され、反射して
光路を逆行し、ビームスプリッタにより分けられ一部は
光検出素子へ入り情報として処理され、一部は半導体レ
ーザ素子へ戻る。
【0005】この戻り光により半導体レーザ素子の共振
器内の光密度が変化し、最適縦モードが変わり、レーザ
光の強度が不規則に変動するノイズが発生する事が知ら
れている。このような戻り光ノイズはディスクのピット
長さを誤って伝達し、デジタル情報の読み取りエラーに
つながる。共振器長(2つのへき開面間の光学距離)に
より定まる縦モード光が多数同時に発振する(マルチモ
ード発振という)半導体レーザ素子には、このような戻
り光ノイズが低いものがあることは知られている。ま
た、戻り光ノイズはレーザ光の可干渉性と相関があるこ
とも知られている。
【0006】可干渉性の測定は戻り光ノイズの測定より
も簡便であり、半導体レーザ素子の選別法として採用さ
れている。この測定は一方が半透明な2枚の平行に設置
されたミラーに垂直にレーザ光を導入し、2枚のミラー
間を往復し干渉した後半透明なミラーから出て来る出力
光強度を測定し、ミラー間隔に対する出力光強度を求め
るものである。ミラー間隔を変えていき、レーザ光の最
強モード光に対して最高出力光強度ピークと次のピーク
の出力光強度との比を可干渉性(単位%)と定義する。
【0007】実用上問題のない戻り光ノイズは、可干渉
性が95%以下に対応すると言われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば、上記
のSAS構造において、光共振器の特性を変えるため
に、活性層の厚さ、第1、第2クラッド層の不純物添加
濃度および電流阻止層間隔を種々変えても可干渉性を9
5%以下に常にすることは困難であった。また、低戻り
光ノイズと低い発振開始電流とを確実に両立できる半導
体レーザ素子構造については開示されていない。
【0009】本発明の目的は、上述の点に鑑み、レーザ
光スペクトルのマルチモード化を図り、光学情報記録再
生装置のピックアップ光学系に用いた場合、戻り光ノイ
ズの発生が少ない半導体レーザ素子を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明では、第一導電型の半導体基板の一主面上に
第一導電型のAlx Ga1-x Asからなる第1クラッド層、Al
y Ga1-y As (1>x>y>0)からなる活性層、第1
導電型とは逆の導電型である第2導電型のAlxGa1-x As
からなる第2クラッド層を有し、第2クラッド層にはへ
き開面に垂直に2分割されている第1導電型のGaAs
電流阻止層および一部をこれら2つの電流阻止層によっ
て密着して挟まれる第2導電型のAlx Ga1-x Asからなる
第3クラッド層が順次積層されてなる半導体レーザ素子
において、電流阻止層の第3クラッド層を挟んでいる側
面の形状は電流阻止層のキャップ層と接する側が突出し
ている階段状であるものとする。
【0011】上記半導体レーザ素子の製造方法は、エッ
チングレートの異なる2層の酸化ケイ素層を同一のエッ
チングによって側面を階段状に形成し、このマスクを用
いて電流阻止層を選択成長する工程を含むと良い。
【0012】
【作用】前記の従来の半導体レーザ素子においては、電
流阻止層は充分厚いため、活性層のストライプの真下の
領域は周囲よりも屈折率が小さくなっており、そこが光
導波路となっている。しかし、本発明の半導体レーザ素
子では、厚さの薄い電流阻止層が厚い電流阻止層に付加
されて張り出されている構造としたため、薄い電流阻止
層で制限される電流の幅は光導波路の幅より狭い。その
ため、光導波路の中央の大部分がレーザ発振していると
き、光導波路の両側には中央から来るレーザ光量とキャ
リア供給との関係が不安定となり、レーザ発振が断続的
( 自励発振という) になる領域が生じ、これが核となっ
て、光導波路全体のレーザ発振が断続的になる。この断
続の周波数は極めて高く、レーザ発振は直流状にみえ
る。このような自励発振の場合、発振スペクトルはマル
チモードであり、レーザ光の可干渉性は低くなることは
知られている。
【0013】本発明の製造方法においては、EB法で形成
した二酸化ケイ素膜と約1/20倍のエッチングレート比を
持つスパッタ法で形成した二酸化ケイ素膜とを積層して
いるので、1回のエッチングによって同時に側面が階段
状のマスクを形成することができる。また、このマスク
を用いて電流阻止層を選択成長するので、電流阻止層は
このマスクの下にも回り込んで成長し、所定の階段形状
を形成することができる。
【0014】
【実施例】次に本発明の一実施例を説明する。図1は主
な製造工程後のウェハの1素子分の模式図であり、
(a)二酸化ケイ素層ストライプ形成後の断面図、
(b)電流阻止層成長後の断面図,(c)電極形成後の
断面図(半導体レーザ素子の断面図でもある)である。
【0015】本発明の半導体レーザ素子を製造工程に沿
って説明する。まず、n型GaAs半導体基板1の上に厚さ
0.2μm のn型AlGaAsからなるバッファー層2、厚さ
1.5μm のn型Al x Ga1-x As からなる第1クラッド層
3( キャリア濃度2 ×1018cm -3) 、Al y Ga1-y As(y<
x) からなりノンドープの厚さ0.08μm 活性層4、p型A
l x Ga1-x As からなる厚さ0.4 μm 第二クラッド層5
( キャリア濃度2 ×1018cm-3) 、p型GaAsからなる厚さ
0.01μm キャップ層6 (キャリア濃度2 ×1018cm -3) を
MOCVD 法で順次形成する。その上に厚さ0.04μm 二酸化
ケイ素層をEB蒸着法により、更に厚さ0.10μm 二酸化ケ
イ素層をスパッタ法により積層する。EB法で形成した二
酸化ケイ素膜はスパッタ法で積層した二酸化ケイ素膜の
20倍のエッチングレートを持つ。
【0016】通常のパターニングにより、幅 3.5μm の
ストライプ状酸化ケイ素マスク7を形成する(図1
(a))。エッチングレートの差により、パターニング後ス
トライプ状酸化ケイ素マスクの端は図の様に階段状にな
っており、下の二酸化ケイ素膜の幅は 3.0μm であっ
た。次いで、酸化ケイ素マスク7を選択成長用マスクと
して利用し、減圧の有機金属化学気相成長法(MOCVD法)
により、厚み0.15μm のn型GaAs(キャリア濃
度6 ×1018cm-3)よりなる電流阻止層8を形成する(図
1(b))。次いで、酸化ケイ素マスク7を除去し、厚
さ1.1μm のp型Al x Ga1-x As からなる第三クラッ
ド層9(キャリア濃度2×1018cm-3)、厚み5μm p型
GaAsよりなるコンタクト層10(キャリア濃度1 ×
1019cm-3)を順次形成し、最後に、n型電極11をウェ
ハ裏面に、p型電極12をコンタクト層10に形成する
(図1(c))。
【0017】上記の製造工程の後、個別のレーザ素子
は、ウェハを( 図1の紙面に平行に)へき開しバーと
し、さらにこのバーをスクライブして得られる。なお、
動作電流は電流阻止層8の間のストライプ部を流れ、電
流阻止層8には流れない。本実施例によって製造された
半導体レーザ素子では、自励発振により、レーザ光スペ
クトルモードはマルチモードとなり、可干渉性は90%
以下に下がり、外部の光学系からの戻り光の影響を受け
がたく、ノイズの発生を低減させることができた。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、本発明の半導体レーザ
素子では、厚さの薄い電流阻止層が厚い電流阻止層に付
加されて張り出されている構造としたため、レーザ発振
は自励発振となり、レーザ光の可干渉性は90%以下と
低くなり、戻り光が低く、光ディスク装置に適用し易
い。
【0019】本発明の製造方法においては、エッチング
レートの違う、EB法とスパッタ法による二酸化ケイ素膜
との積層膜を1回のエッチングによって階段状マスクに
形成し、このマスクを用いて階段状電流阻止層を形成す
るので、所定の自励発振半導体レーザ素子を容易に製造
することができる。また、エピタキシャル成長回数は従
来と同じ3回でよいため、ドーパントの拡散、界面のだ
れも従来レベルに抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明係る主な製造工程後のウェハの1素子分
の模式図であり、(a)二酸化ケイ素層ストライプ形成
後の断面図、(b)電流阻止層成長後の断面図,(c)
電極形成後の断面図(半導体レーザ素子の断面図でもあ
る)
【図2】従来のSAS構造の半導体レーザ素子のへき開
面からみた断面図
【符号の説明】
1 n型GaAs半導体基板 2 バッファ層 3 第一クラッド層 4 活性層 5 第二クラッド層 6 キャップ層 71 酸化ケイ素マスク(EB蒸着法により形成) 72 酸化ケイ素マスク(スパッタ法により形成) 8 電流阻止層 9 第三クラッド層 10 コンタクト層 11 n型電極 12 p型電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一導電型の半導体基板の一主面上に第一
    導電型のAlx Ga1-xAsからなる第1クラッド層、Al y Ga
    1-y As (1>x>y>0)からなる活性層、第1導電
    型とは逆の導電型である第2導電型のAlx Ga1-x Asから
    なる第2クラッド層を有し、第2クラッド層にはへき開
    面に垂直に2分割されている第1導電型のGaAs電流
    阻止層および一部をこれら2つの電流阻止層によって密
    着して挟まれる第2導電型のAlx Ga1-x Asからなる第3
    クラッド層が順次積層されてなる半導体レーザ素子にお
    いて、電流阻止層の第3クラッド層を挟んでいる側面の
    形状は電流阻止層のキャップ層と接する側が突出してい
    る階段状であることを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の半導体レーザ素子の製造
    方法において、エッチングレートの異なる2層の酸化ケ
    イ素層を同一のエッチングによって側面を階段状に形成
    し、このマスクを用いて電流阻止層を選択成長する工程
    を含むことを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
JP5066995A 1995-03-10 1995-03-10 半導体レーザ素子およびその製造方法 Pending JPH08250805A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6904071B1 (en) 1999-03-24 2005-06-07 Sanyo Electric Co., Ltd. Semiconductor laser device and method of fabricating the same

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6904071B1 (en) 1999-03-24 2005-06-07 Sanyo Electric Co., Ltd. Semiconductor laser device and method of fabricating the same

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