JPH0825040B2 - 優れた低温靭性を有するクラッド鋼板の製造方法 - Google Patents

優れた低温靭性を有するクラッド鋼板の製造方法

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JPH0825040B2
JPH0825040B2 JP4991692A JP4991692A JPH0825040B2 JP H0825040 B2 JPH0825040 B2 JP H0825040B2 JP 4991692 A JP4991692 A JP 4991692A JP 4991692 A JP4991692 A JP 4991692A JP H0825040 B2 JPH0825040 B2 JP H0825040B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合わせ材として、ステン
レス鋼あるいはニッケル合金などの耐食性の優れた高合
金を、母材として特定の低合金鋼(低C−Mn−高Nb
−微量Ti)を使用し、圧延ままで耐食性の優れたクラ
ッド鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】安全性、経済性の観点から腐食性物質
(H2 S,CO2 ,Cl- )を多く含有する原油・天然
ガス輸送用大径ラインパイプに、ステンレス鋼やニッケ
ル合金を合わせ材とする高合金クラッド鋼管の採用が増
加しつつある。従来、このような鋼管は圧延クラッド鋼
板を成形(UOE成形)、シーム溶接後、鋼管全体を再
加熱・冷却(溶体化処理)することにより製造されてい
たが、最近、溶体化処理を省略し圧延ままで目標とする
特性を達成する技術が開発されている(例えば特開昭6
0−216984号公報、特開昭62−16892号公
報、特開昭63−130283号公報)。
【0003】しかし、これらの方法では圧延ままで合わ
せ材の優れた耐食性、母材の強度・低温靭性を得ること
はきわめて困難である。これは、「合わせ材の耐食性は
高温(900℃以上)で圧延するほど向上し、一方、母
材の低温靭性は低温で圧延するほど向上する」などの理
由による。その結果、従来の技術では圧延温度の低下が
強いられ、クラッド鋼板の耐食性が犠牲にされる側面が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は圧延まま高合
金クラッド鋼板の製造(区間の溶体化処理の省略)にお
いて、優れた合わせ材の耐食性と母材の強度・低温靭性
を同時に達成できる製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ステン
レス鋼またはニッケル合金からなる合わせ材と、重量%
でC:0.02〜0.06、Si:0.5以下、Mn:
1.0〜1.8、P:0.03以下、S:0.005以
下、Nb:0.08〜0.15、Ti:0.005〜
0.03、Al:0.05以下、N:0.002〜0.
006に必要に応じて、さらにNi:0.05〜1.
0、Cu:0.05〜1.0、Cr:0.05〜0.
5、Mo:0.05〜0.3、Ca:0.001〜0.
005の1種または2種以上を含有し、残部が鉄および
不可避的不純物からなる鋼母材とを重ね合わせて四周を
溶接してスラブを組み立て、これを1100〜1250
℃の温度範囲に加熱後、1000℃を超える温度から圧
延を開始し、1000℃以下での圧下比を3以上、総圧
下比を5以上として、圧延終了温度900〜1000℃
で圧延し、30〜200秒間空冷した後、750℃以上
の温度から5〜40℃/秒の冷却速度で550℃以下の
任意の温度まで冷却、その後空冷することを特徴とする
低温靭性の優れたクラッド鋼板の製造方法である。
【0006】本発明のステンレス鋼とは、オーステナイ
ト系、フェライト系、マルテンサイト系および2相系を
指し、ニッケル合金とはインコロイ825、インコネル
625などであり、耐食性の優れた材料である。また、
母材はその特性(圧延方向と直角方向での値)が強度X
52以上(API規格)、低温靭性vE-30 ≧10kgf
−m,vTrs≦−60℃となるような高強度、高靭性
の低合金鋼である。
【0007】本発明では、2つの方法でスラブを組み立
てる。第1の方法は母材1の表面に合わせ材2を重ね合
わせ四周を溶接してスラブを組み立てる。この際、母材
および合わせ材の接着面はあらかじめ研磨などによって
平滑にし、脱脂などによる清浄化や真空ポンプによる脱
気を行なうことが好ましい。第2の方法は第1の方法で
組み立てた2つのスラブの合わせ材を、分離材を介して
密着させ、四周を溶接してスラブ(サンドイッチスラ
ブ)を組み立てる方法である。
【0008】
【作用】以下本発明について詳細に説明する。本発明鋼
の特徴は、母材成分を低C−高Nb−微量Ti系とし、
1000℃以下での圧下比を3以上とすることで、高温
で圧延を終了しても、合わせ材の優れた耐食性と母材の
優れた強度・靭性を同時に達成できるところにある。
【0009】合わせ材において優れた耐食性を得るに
は、再加熱時に合金元素を溶体化、これを高温で圧延、
適当な時間空冷してオーステナイト(γ)組織を再結晶
させ、かつ圧延後、急冷してσ相(Cr炭化物)などの
析出を抑制しなければならない。しかしながら、合わせ
材のγ組織が再結晶するような高温で圧延を行なうと、
母材の結晶粒の微細化が不十分となり、ラインパイプと
して十分な低温靭性を得ることができない。
【0010】発明者らの一部はすでに、特願平2−32
8310号明細書において母材成分を低C−高Nb−微
量Ti系とすることで、高温で圧延を終了しても良好な
強度・靭性が得られることを発明した。しかしながら、
圧延温度域を適正化すればさらに良好な強度・靭性が得
られることが判明し、適正な圧延条件について鋭意検討
した。その結果、低C−高Nb−微量Ti系において1
000℃を超える温度から圧延を開始し、1000℃以
下での圧下比を3以上とすることにより、極めて良好な
低温靭性が得られることを見い出した。高Nb鋼につい
ては研究された例はあるが、クラッド鋼板への応用につ
いて、各温度域での圧下比も含めた研究・適用の例はな
い。
【0011】まず、本発明の再加熱温度・圧延冷却条件
について説明する。本発明では、上記の組み立てスラブ
を1100〜1250℃の範囲に再加熱する。これは合
わせ材の耐食性と母材の強度・靭性を同時に確保するた
め必要である。下限温度1100℃は、合わせ材の優れ
た耐食性を得るために十分に溶体化し、圧延終了温度を
900℃以上として圧延後、合わせ材のγ組織を再結晶
させるのに必要な最低加熱温度である。しかし、再加熱
温度が1250℃以上になると、母材の結晶粒が微細化
せず低温靭性の劣化を招く。したがって、適切な再加熱
温度は1100〜1250℃である。
【0012】本発明における特定温度域での圧下条件
は、組織の微細化による母材低温靭性の改善に極めて重
要な要件である。再加熱したスラブは1000℃を超え
る温度から圧延を開始されなければならず、この時10
00℃を超える温度域での圧下比を1.5以上とするこ
とが好ましい。この理由は、母材γ組織を1000℃を
超える再結晶温度域で圧延することによって、γ粒の微
細化および整粒化をはかるためであり、圧下比を1.5
以上とすることは母材γ組織の再結晶による微細化およ
び整粒化により効果的である。
【0013】続いて1000℃以下での圧下比が3以上
となるように圧延されなければならない。この理由は、
母材γ組織を1000℃以下の未再結晶温度域で強圧下
することによってγ粒の伸延化、γ粒内への加工歪
の導入をはかり、γ→α変態時の核生成サイトであるγ
粒界や加工歪を増加させることでより微細な母材最終組
織を得るためである。1000℃以下での圧下比が3未
満であると、γ粒の伸延化が不十分なためにγ→α変態
時の核生成サイトであるγ粒界の面積が少なく、同様に
核生成サイトであるγ粒内の加工歪量も少ないために、
変態後の母材最終組織は十分な微細化がなされず、優れ
た母材低温靭性は得られない。
【0014】また、総圧下比を5以上とする理由は、合
わせ材と母材を冶金的に完全に密着させるためである。
したがって、総圧下比は大きいほど好ましい。最低総圧
下比は再加熱温度や圧延温度にも依存するが、本発明の
ように圧延温度が高い場合5以上である。
【0015】本発明では、圧延終了温度を900℃〜1
000℃の範囲としている。圧延終了温度が900℃未
満であると、合わせ材のγ組織が再結晶せずに耐食性
(たとえば耐孔食性、試験状態:10%FeCl3 ・6
2 O溶液で48時間浸漬)が著しく劣化する。合わせ
材の耐食性の観点からは圧延終了温度は高いほど好まし
い。しかし圧延終了温度が高過ぎると母材の結晶粒が微
細化せず、低温靭性の劣化を招く。このため圧延終了温
度を1000℃以下に限定した。
【0016】さらに本発明では、圧延終了後30〜20
0秒間冷却し、750℃以上の温度から5〜40℃/秒
の冷却速度で550℃以下の任意の温度まで冷却、その
後空冷する。圧延後に空冷時間を設ける理由は、合わせ
材のγ組織の再結晶を促進させ、耐食性を改善するため
である。圧延直後に急冷すると良好な耐食性は得られな
い。
【0017】圧延終了温度が900℃以上の場合、最低
30秒の空冷時間が必要である(望ましくは60秒以
上)。しかし空冷時間の延長はクラッド鋼板の温度低下
を招き、σ相(Cr炭化物)などの析出を生じさせる。
または加速冷却による母材の強靭化にも支障をきたす。
このため鋼板の厚みにも依存するが、空冷時間は200
秒以下とし、かつ750℃以上の温度から水冷しなけれ
ばならない。このとき、σ相(Cr炭化物)の析出を
抑制し、加速冷却による母材の強靭化をはかるために
は、冷却条件として冷却速度5〜40℃/秒で550℃
以下まで冷却する必要がある。なお、圧延後のクラッド
鋼板を低温靭性改善、脱水素などの目的でAc1 以下の
温度に再加熱(焼戻処理)することは、何ら本発明の特
徴を損なうものではない。
【0018】つぎに本発明の母材成分の限定理由につい
て説明する。母材の強度・靭性および合わせ材の耐食性
を確保するために、C,Mn,Nb,Ti量をそれぞれ
重量%で、0.02〜0.06,1.0〜1.8,0.
08〜0.15,0.005〜0.03に限定する。
C,Mn量の下限は、Nb添加による析出硬化、結晶粒
微細化効果によって、母材および溶接部が目的とする強
度・靭性を確保するための最小量である。また上限は母
材の優れた低温靭性・現地溶接性を得るための限界値で
ある。母材C量が高過ぎると組み立てスラブの再加熱時
に母材のCが合わせ材へ拡散し、耐食性が劣化する。し
たがって、合わせ材の耐食性の面からも母材のC量を
0.06%以下に制限する必要がある。
【0019】本発明鋼では必須の元素としてNb:0.
08〜0.15%、Ti:0.005〜0.03%を含
有させる。Nbは制御圧延において結晶粒の微細化や析
出硬化に寄与し、鋼を強靭化する効果を有する。合わせ
材の耐食性のため、900℃以上の高温で圧延を終了し
なければならない本発明鋼においては、Nbは最低0.
08%以上添加する必要がある。これによって本発明の
ように高温圧延を基本とする特殊な製造条件においても
結晶粒の微細化や析出硬化が進行し、従来のクラッド鋼
板に比較して優れた強度・靭性が得られる。しかしNb
を0.15%以上添加すると現地溶接性や溶接部靭性が
劣化するのでその上限を0.15%とした。
【0020】またTi添加は微細なTiNを形成し、ス
ラブ再加熱時や溶接時にγ粒の粗大化を抑制し、母材靭
性、溶接熱影響部(HAZ)靭性の改善に効果がある。
この効果は高温で圧延する本発明鋼においては特に重要
である。TiNの効果を十分に発揮させるには最低0.
005%のTi添加が必要である。しかしTi量が多過
ぎるとTiNの粗大化やTiCによる析出硬化が起こ
り、低温靭性が劣化するので、その上限は0.03%に
制限する必要がある。
【0021】つぎにその他の元素の限定理由について説
明する。Siは鋼を強靭化させる元素であるが、多く添
加すると溶接性、HAZ靭性を劣化させるため、上限を
0.5%とした。鋼の脱酸はTiのみでも十分であり、
Siは必ずしも添加する必要はない。
【0022】本発明鋼において不純物であるP,Sをそ
れぞれ0.03%、0.005%以下とした理由は母
材、溶接部の低温靭性をより一層向上させるためであ
る。P量の低減は粒界破壊を防止し、S量の低減はMn
Sによる靭性の劣化を防止する。好ましいP,S量はそ
れぞれ0.01,0.003%以下である。
【0023】Alは通常脱酸剤として鋼に含まれる元素
であるが、脱酸はTiあるいはSiでも可能であり、必
ずしも添加する必要はない。Al量が0.05%以上に
なるとAl系非金属介在物が増加して鋼の清浄度が害す
るので、上限を0.05%とした。
【0024】NはTiNを形成しγ粒の粗大化抑制効果
を通じて母材靭性、HAZ靭性を向上させる。このため
の最小量は0.002%である。しかし多過ぎるとスラ
ブ表面疵や固溶NによるHAZ靭性の劣化原因となるの
で、その上限は0.006%以下に抑える必要がある。
【0025】つぎにNi,Cu,Cr,Mo,Caを添
加する理由について説明する。基本となる成分にこれら
の元素を添加する主たる目的は、本発明鋼の優れた特徴
を損なうことなく母材の強度・靭性などの特性向上をは
かるためである。したがってその添加量は自ずから制限
される性質のものである。
【0026】Niは溶接性、HAZ靭性に悪影響をおよ
ぼすことなく強度・靭性をともに向上させるほか、Cu
添加時の熱間割れ防止にも効果がある。しかし1.0%
を超えると経済性の点で好ましくないため、その上限を
1.0%とした。
【0027】Cuは耐食性、耐水素誘起割れ性に効果が
あるが、1.0%を超えると熱間圧延時にCu−クラッ
クが生じ製造が困難になる。このため上限を1.0%と
した。Cr,Moはともに強度の向上に効果がある。し
かし多く添加すると溶接性やHAZ靭性を害するので、
その上限をそれぞれ0.5,0.3%とした。なおN
i,Cu,Cr,Moの下限0.005%は、これらの
元素の添加による材質上の効果を得るための最小量であ
る。
【0028】Caは硫化物(MnS)の形態を制御し、
低温靭性を向上させる(シャルピー吸収エネルギーの増
加など)ほか、耐水素誘起割れ性の改善にも著しい効果
を発揮する。しかしCa量が0.001%以下では実用
上効果はなく、また0.005%以上添加するとCa
O,CaSが大量に生成して大型介在物を形成し、鋼の
清浄度を害するだけでなく、靭性、現地溶接性に悪影響
をおよぼす。このためCa添加量を0.001〜0.0
05%に制限した。
【0029】なお、耐水素誘起割れ性の改善にはS,O
量をそれぞれ0.001,0.002%以下に低減し、
MnSの形態制御に有効なCa量とS量とのバランスを
表わす指標であるESSP(Effective su
lphide shapecontrolling p
arameter)を ESSP=(Ca)〔1−124(O)〕/1.25(S)≧1 とすることが特に有効である。
【0030】本発明は厚板ミルに適用することが最も好
ましいが、ホットコイルにも適用できる。また、この方
法で製造した鋼板は低温靭性、現地溶接性に優れている
ので、寒冷地におけるラインパイプに最も適する。
【0031】
【実施例】転炉−連続鋳造で種々の鋼成分を母材スラブ
(厚み240mm)を製造した。このスラブを所定の厚み
に圧延した後、スラブの片表面を機械的に平削し、種々
の厚みのステンレス鋼(SUS316L)またはインコ
ロイ825合わせ材(圧延後の鋼板の合わせ材厚みが3
mmになるように調整)と重ねて四周を溶接した。さら
に、このようにして製造したスラブ2枚の合わせ材を分
離材を介して重ね合わせ、四周を溶接してサンドイッチ
スラブを組み立てた。なお、接着面はすべて平滑にする
とともに、汚れを除去、脱脂し、空気を真空ポンプで除
去した。
【0032】種々の条件でサンドイッチスラブを再加熱
・圧延・冷却してクラッド鋼板を製造し、母材の強度・
靭性(シャルピー衝撃試験)、合わせ材の耐食性(孔食
の有無で評価、試験条件:10%FeCl3 ・6H2
溶液にSUS316Lは15℃で48時間、インコロイ
825は30℃で48時間浸漬)、母材と合わせ材の密
着性(超音波による探傷)を調査した。
【0033】表1に化学成分、製造条件、母材の特性、
密着性、耐食性を示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】本発明法にしたがって製造したクラッド鋼
板(鋼1〜10)は、母材、合わせ材ともすべて良好な
特性を有する。特に母材の低温靭性が優れており、シャ
ルピー衝撃試験よりもより厳しいDWTTにおいても良
好な低温靭性を示す。これに対して本発明によらない比
較鋼(鋼11〜30)は、母材、合わせ材の特性が劣
る。
【0041】鋼11はC量が高くMn量が低いため、低
温靭性が劣る。鋼12はSi,Mn量が高いため、強度
は良好であるが低温靭性が劣る。鋼13はNb量が低い
ため、鋼14はTiが添加されていないため、鋼15は
N量が低いため、鋼16はN量が高いため、低温靭性が
劣る。鋼17は再加熱温度が高いため、低温靭性が劣
る。鋼18は再加熱温度が低いため、強度、合わせ材と
母材の密着性、耐食性が劣る。鋼19〜22は1000
℃以上の圧下比が低いため、低温靭性が劣る。
【0042】鋼23は総圧下比が低いため、合わせ材と
母材の密着性が劣る。鋼24は圧延終了温度が低いた
め、耐食性が劣る。鋼25は圧延終了温度が高いため、
低温靭性が劣る。鋼26は空冷時間が短いため、耐食性
が劣る。鋼27は空冷時間が長く、水冷開始温度が低い
ため、強度、耐食性が劣る。鋼28は冷却速度が低いた
め、強度、耐食性が劣る。鋼29は冷却速度が高いた
め、低温靭性が劣る。鋼30は水冷停止温度が高いた
め、強度、耐食性が劣る。
【0043】
【発明の効果】本発明により、鋼管全体を溶体化処理す
ることなく、母材の強度・低温靭性、合わせ材の耐食性
がともに優れた高品質なクラッド鋼板の製造が可能とな
った。その結果、省エネルギー、省工程が可能となっ
た。また、諸特性(特に低温靭性)の向上によりパイプ
ラインの安全性が著しく向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 103:04 (56)参考文献 特開 昭63−130283(JP,A) 特開 平1−284405(JP,A) 特開 平2−254121(JP,A) 特開 平4−128314(JP,A) 特開 平4−197588(JP,A) 特開 平4−314826(JP,A) 特開 平4−319081(JP,A) 特公 平7−16792(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼またはニッケル合金からな
    る合わせ材と、重量%で C :0.02〜0.06、 Si:0.5以下、 Mn:1.0〜1.8、 P :0.03以
    下、 S :0.005以下 Nb:0.08〜
    0.15、 Ti:0.005〜0.03、 Al:0.05以
    下、 N :0.002〜0.006、 残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼母材とを重ね
    合わせて四周を溶接してスラブを組み立て、これを11
    00〜1250℃の温度範囲に加熱後、1000℃を超
    える温度から圧延を開始し、1000℃以下での圧下比
    を3以上、総圧下比を5以上として、圧延終了温度90
    0〜1000℃で圧延し、30〜200秒間空冷した
    後、750℃以上の温度から5〜40℃/秒の冷却速度
    で550℃以下の任意の温度まで冷却、その後空冷する
    ことを特徴とする優れた低温靭性を有するクラッド鋼板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 重量%で Ni:0.05〜1.0、 Cu:0.05〜
    1.0、 Cr:0.05〜0.5、 Mo:0.05〜
    0.3、 Ca:0.001〜0.005、 の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求
    項1記載の優れた低温靭性を有するクラッド鋼板の製造
    方法。
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WO2014181385A1 (ja) 2013-05-09 2014-11-13 Jfeスチール株式会社 耐粒界腐食特性に優れたNi合金クラッド鋼およびその製造方法

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