JPH08250223A - フィルタ挿入体及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 相手コネクタの端子との信頼性のある電気接
続を確立すると共に製作、組立作業が簡単なフィルタ挿
入体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 フィルタ挿入体は、打ち抜き及び曲げに
よって形成され、端子ソケット２８及び半田タブ部３０
を有する多数の接続タブ２６と、打ち抜き及び曲げによ
って形成され、半田接触部３４を有する少なくとも１つ
の接地部材１８、２０、２２と、半田タブ部３０を接地
部材１８、２０、２２上の半田接触部３４から離すと共
に半田タブ部３０を半田接触部３４に整列した状態で接
続タブ２６を固定する絶縁基板４０と、半田タブ部３０
及び半田接触部に半田接続されるフィルタ部品とを具備
している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタが取り付
けられている回路の特性を変更するために電気コネクタ
に挿入されるフィルタ挿入体及びその製造方法に関し、
特に、回路上のノイズを除去するために電気コネクタに
使用されるフィルタ挿入体及びその製造方法に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】回路あるいは１つ又はそれ以上の個々の
ライン上の望ましくないノイズを除去する技術の１つと
して、ラインあるいは回路と接地との間にコンデンサ部
材を設置することが知られている。フィルタ部品を取り
付ける従来の手法としては、回路における電気コネクタ
へフィルタ部品を組み込むことが考えられる。フィルタ
部品を電気コネクタへ取り付ける手法の１つは、嵌合す
るコネクタ間に装着されるかあるいは１対のコネクタの
一方の後側に装着されるように形成されたプリント回路
基板上に表面実装コンデンサを装着することである。こ
の手法の実施例は、米国特許第５，１８１，８５９号及
び米国特許第５，２９０，１９１号公報に開示されてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これら従来の装置は、
小さな回路基板上のトレースに半田接続された標準の表
面実装コンデンサを使用し、また、フィルタが取り付け
られるコネクタの端子との電気接触を確立するためにピ
ン接触端子を回路基板に取り付けている。しかしなが
ら、これら端子は、プリント回路基板に取り付けられな
ければならず、また、基板インターフェースに対し信頼
性のある接触のみならず、基板インターフェースが他の
工程の間あるいは表面実装部品が取り付けられたときに
損傷を負わないように取り計られなければならない。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明に係るフィルタ挿
入体は、ハウジング及び端子を有する電気コネクタに使
用されるフィルタ挿入体であって、打ち抜き及び曲げに
よって形成され、端子ソケット及び半田タブ部を有する
多数の接続タブと、打ち抜き及び曲げによって形成さ
れ、半田接触部を有する少なくとも１つの接地部材と、
前記半田タブ部を前記接地部材上の前記半田接触部から
離すと共に前記半田タブ部を前記半田接触部に整列した
状態で前記接続タブを固定する絶縁基板と、前記半田タ
ブ部及び前記半田接触部に半田接続されるフィルタ部品
とを具備したことを特徴とするものである。

【０００５】又、本発明に係るフィルタ挿入体の製造方
法は、ハウジング及び端子を有する電気コネクタに使用
されるフィルタ挿入体の製造方法であって、端子ソケッ
ト及び半田タブ部を有する多数の接続タブと、前記半田
タブ部に連結した半田接触部を有する少なくとも１つの
接地部材とを具備したリードフレームを絶縁基板に固定
する工程と、前記半田タブ部を前記半田接触部から分離
するために、前記半田タブ部と前記半田接触部との間の
リードフレームの部分を打ち抜く工程と、前記半田タブ
部及び前記半田接触部にフィルタ部品を半田接続する工
程とを具備したことを特徴としている。

【０００６】すなわち、本発明に係るフィルタ挿入体
は、電気コネクタに取り付けられると共に打ち抜き及び
曲げによって形成された接続タブと接地バスとを具備
し、前記接地タブ及び接地バスは基板に固定される。フ
ィルタ部品は、接続タブと対応する接地バスとの間に半
田接続される。接続タブは、端子ソケット及び半田タブ
部を有している。各々の接地バスは、半田接触部を有
し、この半田接触部は接続タブ上の対応する半田タブ部
に整列されている。好適には表面実装コンデンサの如き
表面実装部品で形成された各々のフィルタ部品は、従来
の表面実装半田技術によって半田接続される。各々の接
地タブ上の端子ソケットは、弾性を有し、フィルタ挿入
体がコネクタに取り付けられたときに対応する端子と弾
性電気接続をするものである。

【０００７】接続タブ及び接地バスは、最初はリードフ
レームの一部をなし、このリードフレームは好適にはカ
バーによって絶縁基板に保持される。絶縁基板は、好適
実施形態において成形部材で構成されている。最初に接
地タブと接地バスとを連続しているリードフレームの部
分は、リードフレームが絶縁基板に保持された後に打ち
抜かれる。絶縁基板及びカバーにおける整列したスロッ
ト及びチャネルには打ち抜き工具のための間隙が形成さ
れている。このように分離された接続タブは、絶縁基板
あるいは絶縁基板及びカバーによって固定される。打ち
抜かれた部分の両サイド上の部分には半田を有し、フィ
ルタ部品がこれら半田に半田接続される。

【０００８】この方法でフィルタ挿入体を組み立てるこ
とによって従来の打ち抜き（スタンピング）及び曲げ
（フォーミング）の技術を使用することができる。いろ
いろな種類の特別な作業は要求されない。半田接続作業
のみが必要であり、また、特別な端子も不要である。ハ
イブリッド半田接続作業を必要としないで従来のコネク
タにおいて弾性接触が端子によって確立される。標準フ
ィルタ挿入コネクタは、個々の表面実装フィルタ部品を
搭載しうるように組み立てられる。フィルタ部品に加え
て他の部品も取り付けられることも可能である。

【０００９】この手法によって、多数の異なった形状の
コネクタを組み立てることができる。この手法は、フィ
ルタされた形状及びフィルタされていない形状の双方に
適用できる。プリント回路基板用コネクタに連結して使
用されるときには有効であるにもかかわらず、このタイ
プのコネクタ及びその組立方法はさほど制限されない。
本発明は、標準コネクタを改装するのに向いており、改
装後にフィルタを取り付けるのに必要である。又、本発
明は新しいコネクタにも使用されうる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の第１の実施の形態を図１
乃至図１２を参照して説明する。これらの図において、
フィルタ挿入体１０は、リセプタクルコネクタ２と回路
基板ヘッダ４との間の嵌合境界面に装着される。このコ
ネクタ組立体は、雌端子６に接続された多数の個々の電
線を個々の雄端子ピン８を介して回路基板上の回路に接
続するものである。各々の雄端子ピン８は、本実施形態
において４列のスタッガ列に配列されている。本実施形
態において、隣接した端子は、中心線が３．０ｍｍ離れ
ている。雄端子ピン８は、ヘッダ４のハウジングを通っ
て後面１２から嵌合面１４に延びている。嵌合面１４
は、ここではリセプタクルコネクタ２の嵌合端を受容す
るシュラウド形状で構成されている。フィルタ挿入体１
０は、１対のコネクタが嵌合する前に嵌合面１４におい
て雄端子ピン８上に位置決めされる。

【００１１】図１の実施形態において、分離したフィル
タ部品３８（図２参照）がフィルタ挿入体１０上にフィ
ルタされるべき信号線と接地との間に配置されている。
フィルタ挿入体１０上にフィルタ部品３８を有するこの
形状は、図２に示されている。本実施形態において、フ
ィルタ部品３８は、従来と同様の分離した表面実装コン
デンサである。例えば０８０５パッケージにおけるＥＩ
Ａ規格のセラミックコンデンサであって、長さ２．０ｍ
ｍ（０．０８０インチ）、幅１．２ｍｍ（０．０５０イ
ンチ）及び高さ１．２ｍｍ（０．０５０インチ）を有す
るものが使用可能である。

【００１２】これらフィルタ部品３８は、リードフレー
ム１６（図４参照）から組み立てられたフィルタ挿入体
副組立体上に装着される。リードフレーム１６は、絶縁
基板４０とカバー４８との間に装着される。これら絶縁
基板４０、リードフレーム１６及びカバー４８は、図４
乃至図６に示されている。図４及び図５は、それぞれリ
ードフレーム１６、絶縁基板４０及びカバー４８を前面
及び後面から見た分解斜視図である。リードフレーム１
６は、従来の方法でばね特性を有する金属から形成さ
れ、平坦な金属ブランクをスタンピング及びフォーミン
グすることによって形成される。リードフレーム１６
は、多くの標準のエンジニアリング金属、すなわち真鍮
あるいは種々の銅合金を使用することができる。絶縁基
板４０及びカバー４８は、それぞれ多くの標準の熱可塑
性及び熱硬化性のエンジニアリングプラスチックを使用
することによって形成される。これらプラスチックは、
表面実装半田作業中に生ずる熱に適合する、即ち耐えう
るものである。

【００１３】リードフレーム１６は、フィルタ挿入体１
０が挿入されるコネクタにおける端子配列に適合する形
状にスタンピングされる。本実施形態において、コネク
タは千鳥配列された４列のピンを有するコネクタであ
り、リードフレーム１６は４列にスタンピングされる。
リードフレーム１６のこの実施形態は３本の水平キャリ
アストリップ１８、２０、２２を有している。多数のキ
ャリアストリップ延長部２４が各々のキャリアストリッ
プ１８、２０、２２から延びており、又、接続タブ２６
がこれらキャリアストリップ延長部２４から形成されて
いる。各々のキャリアストリップ延長部２４は、この延
長部２４の一端に位置した円形あるいは輪形部を具備し
ている。端子ソケット２８は、キャリアストリップ延長
部２４の端部に形成されている。この端子ソケット２８
の好適実施形態は、複数の内側に延びるタイン３２によ
って囲まれた中央開口を形成するように、各々のキャリ
アストリップ延長部２４をスタンピングすることによっ
て形成されることが好ましい。これらタイン３２は、リ
ードフレーム１６の平面に対して横切るように形成さ
れ、各タイン３２は、端子、すなわち端子ソケット２８
に挿入される雄端子ピン８との電気接触を確立する弾性
ばねを構成する。カバー４８における開口５０は、リー
ドフレーム１６の平面から突出形成したタイン３２のた
めの十分な間隙を有している。これらタイン３２は、好
適には、リードフレーム１６の連続的なストリップが組
み立てられる順送金型によって形成されることが好まし
い。

【００１４】成形された絶縁基板４０は、図４及び図５
に示すように、リードフレーム１６がその外形において
装着されることができる内面を有している。その絶縁基
板４０は、絶縁基板４０の前面から後面へ延びる多数の
基板端子開口４２を有している。４つのスロット４４が
基板端子開口４２の列に平行に延び、また、それらは互
いに平行なものとなっている。これら４つのスロット４
４は、図５において最もよく見ることができる。スロッ
ト４４は、図４において見ることができるが、後面上の
スロット４４の後側端縁は図４あるいは図６において見
ることはできない。絶縁基板４０の内面には、へこみ４
５で形成された凹所が設けられ、このへこみ４５はリー
ドフレーム１０上のキャリアストリップ延長部２４の円
形端を受容するように形成されている。基板端子開口４
２は、これらへこみ４５を貫通し、また、仕切りあるい
は配列ポスト４６は隣接したへこみ４５の間のスロット
４４の端縁に沿って配置されている。

【００１５】リードフレーム１６は、絶縁基板４０とカ
バー４８との間に配置され、カバー４８は絶縁基板４０
と同様の材料から成形されることが好ましい。開口５０
は、前面から後面へカバー４８を貫通している。これら
開口５０は、基板端子開口５２と軸合せされている。リ
ードフレーム１６が絶縁基板４０とカバー４８との間に
配置されたとき、リードフレーム１６上の端子ソケット
２８は、基板端子開口５２及び開口５０と軸合せされ
る。カバー４８は、又、開口５０の列に平行であって、
かつ、互いに平行な３つのチャネル（ｃｈａｎｎｅｌ）
５２を有している。これらチャネル５２の幅は、スロッ
ト４４の幅よりも大きい。チャネル５２は、チャネル５
２の周囲が絶縁基板４０上のスロット４４の周囲を包囲
するように配置されている。２つの中央のスロット４４
は、カバー４８上の１つの中央チャネル５２によって包
囲されている。図８に示すように、少なくともリードフ
レーム１６のキャリアストリップ１８、２０、２２の部
分は、チャネル５２によって包囲されているので、これ
らキャリアストリップ１８、２０、２２の部分は本組立
体のカバー４８側において外部に曝される。キャリアス
トリップ延長部２４の部分は、また、チャネル５２にお
いて外部に曝され、仕切りあるいは配列ポスト４６はチ
ャネル５２に適合する。図９は、チャネル５２において
外部に曝されたキャリアストリップ延長部２４の同一部
分がスロット４４において外部に曝されているのを示し
ている。このように、キャリアストリップ延長部２４の
同一部分がスロット４４において外部に曝されるのは、
チャネル５２がこのエリアにおいてスロット４４と部分
的に重なるからである。カバー４８は、リードフレーム
１６をカバー及び絶縁基板の間に保持するために絶縁基
板４０に取り付けられ、そしてカバー４８はリードフレ
ーム１６を絶縁基板４０に固定する。逆に、絶縁基板４
０はリードフレーム１６をカバー４８に固定する。カバ
ー４８は、絶縁基板４０にいかなる従来技術によって取
り付けられることができる。例えば、２つの成形された
部材を互いに結合するのに接着剤を使用することができ
る。カバー４８は、また、絶縁基板４０に超音波溶着さ
れ、あるいはカバー４８及び絶縁基板４０は互いに熱か
しめされる。また、干渉嵌合もカバー４８を絶縁基板４
０に固定するのに適当であり、また、周囲あるいは他の
場所で従来のスナップ係合を追加してもよい。スナップ
係合は、また、配列ポスト４６にも追加してもよい。リ
ードフレーム１６は絶縁基板４０あるいはカバー４８に
直接取り付けてもよいし、他の成形部材はリードフレー
ム１６かあるいはその相手成形部材に取り付けてもよ
い。カバー４８は、必ずしも必要なものではなく、リー
ドフレーム１６は絶縁基板４０のみに直接固定してもよ
い。いかなる他の同等の保持手段を使用してもよい。

【００１６】一旦、リードフレーム１６を絶縁基板４０
に固定したら、キャリアストリップ延長部２４の部分は
接続タブ２６を接地バスすなわちキャリアストリップ１
８、２０、２２から分離するために取り除かれる。図１
０及び図１１には、接続タブ２６がキャリアストリップ
１８、２０、２２から分離される方法が示されている。
スロット４４は、キャリアストリップ１８、２０、２２
に隣接したキャリアストリップ延長部２４の部分を打ち
抜くパンチ（図示せず）の案内として機能する。チャネ
ル５２がスロット４４と部分的に重なっているので、こ
のパンチのための隙間が存在する。キャリアストリップ
延長部２４の部分を除去した後に接続タブ２６が形成さ
れる。これら接続タブ２６は、図７に示すように、端子
ソケット２８及び半田タブ部３０を含んでいる。端子ソ
ケット２８は、タイン３２を有し、かつ、雄端子ピン８
の如き端子に係合するために開口４２、５０に軸合せさ
れる。半田タブ部３０は、キャリアストリップ延長部２
４の材料がとり除かれた後の残っているキャリアストリ
ップ延長部２４の外部に曝された部分である。半田タブ
部３０は、チャネル５２において外部に曝され、また、
その後の使用に利用できるものである。半田タブ部３０
は、端子ソケット２８に接続されると共に、材料がキャ
リアストリップ延長部２４から取り除かれたときに形成
された接地バス、すなわちキャリアストリップ１８、２
０、２２に対向している。接地バス、すなわちキャリア
ストリップ１８、２０、２２の少なくとも一部分はチャ
ネル５２において外部に曝される。半田タブ部３０と整
列されたそれぞれの接地バスの部分は、半田接触部３４
として提供され、半田３６が半田タブ部３０あるいは半
田接触部３４上に載ることになる。半田は、従来のいか
なる方法で堆積されてもよい。半田クリームあるいは半
田ぺーストは、半田タブ部３０及び半田接触部３４上で
スクリーン印刷され、あるいはディスペンサによって塗
布される。半田ペーストは、刷込み型を作用することに
よって塗布され、あるいは注射器を使用することによっ
て塗布される。半田３６を形成するように半田がこれら
の範囲に塗布される。半田フラックスは、必要に応じ、
使用してもよい。図１２は、半田が堆積される範囲を示
してある。本実施形態においてすべての部品がグランド
に半田接続されるので、半田は接地バス、すなわちキャ
リアストリップ１８、２０、２２の外部に曝された部分
全域に沿って塗布される。もちろん、半田接触部３４は
部品が半田接続されるべき接地バスの部分である。図１
２は、また、表面実装コンデンサのような選択されたフ
ィルタ３８が半田接続された状態を示している。

【００１７】図７は、単独の接続タブ２６及び対向する
接地バスの対応する半田接触部３４を示している。半田
タブ部３０上及び対応する半田接触部３４上の半田３６
は、フィルタ部品３８が配置された後にリフロー半田接
続される。接続タブ２６と接地バス、すなわちキャリア
ストリップ１８、２０、２２との間のフィルタ部品３８
を半田接続するのに従来のリフロー半田接続工程が使用
される。ウェーブ半田接続作業は半田が端子ソケット２
８上に塗布されないように特別の予防手段を必要なの
で、それゆえウェーブ半田接続作業は通常は使用されな
い。

【００１８】接地バス、すなわちキャリアストリップ１
８、２０、２２が接地に接続される多数の方法が存在す
る。本実施形態においては、示されていないが、端子ソ
ケット２８と接地バスとの間の１つあるいはそれ以上の
キャリアストリップ延長部２４がそっくりそのまま残さ
れる。すべての接地バスが相互に接続されているので、
この１つの接地ピンが効果的に接地バスを接地する。更
に、接地ピンを相互に接続された接地バス、すなわちキ
ャリアストリップ１８、２０、２２の１つに接続するた
めに、表面実装型零値抵抗器が使用される。

【００１９】他の実施形態が図１３及び図１４に示され
ている。この実施形態において、フィルタ挿入体１１０
は、ヘッダ１０４とリセプタクル１０２との間の嵌合面
１１４の代わりにヘッダ１０４の後面１１２上に位置し
ている。本実施形態は、２つのシールド１５６及び１５
８がヘッダ１０４の外側に位置しているシールドの実施
形態である。後側は、基板（図示せず）の外部をめっき
することによってシールドされている。このフィルタ挿
入体１１０は、フィルタ挿入体１１０の一側から延びて
いる接地タブ１５４を有している。この接地タブ１５４
は、フィルタ挿入体１１０を組み立てるために使用され
たリードフレームの一部であり、２つのシールド１５６
及び１５８のうちの１つと嵌合する位置に存在してい
る。この実施形態において、上側のシールド１５６及び
下側のシールド１５８は、ヘッダ１０４の外側周囲に適
合する。下側のシールド１５８は、側部にストラップ１
６０を有しており、このストラップ１６０は接地タブ１
５４を受容し、また、接地バス（図示はしないが、第１
の実施の形態に示す接地バス、すなわちキャリアストリ
ップ１８、２０、２２と同様である）をシールドに接地
するように弾性的に電気接触をする位置に位置してい
る。前記シールドは、プリント回路基板上の接地トレー
スに順次取り付けられる。この実施形態において示され
たストラップ１６０は、接地タブ１６０に接触する弾性
コンタクトを形成する。もちろん、この相互接続を形成
するために、半田を使用することができる。この実施形
態は、また、誘導フィルタを取り付けるために、フェラ
イト板１６２の使用を示している。もちろん、誘導フィ
ルタを取り付けるために、フェライトビーズを使用して
もよい。

【００２０】本発明の代表的な実施形態が従来の電気コ
ネクタを使用するフィルタ回路において主として使用さ
れるために述べられたが、本発明は新規及び特殊な応用
分野において使用されるために電気コネクタにフィルタ
を取り付けるための単純な方法を提供するものである。
本実施形態のフィルタ挿入体の使用は、フィルタ以外の
他の応用分野における使用を可能とするものであり、他
の部品がコネクタにおけるラインの間に取り付けられ
る。例えば、ダイオードがコンデンサの代わりにフィル
タ挿入体上に装着される。他のわずかな改良がこのフィ
ルタ挿入体の構成になされうる。例えば、リードフレー
ムが１つの基板に接着された可撓性のあるフィルム基板
が本実施形態において使用されたプラスチック基板の代
わりに使用されうる。いくつかの場合において、この手
法が特別の端子がコネクタに含まれなければならない分
野において使用されうる。例えば、ソケットタインによ
って係合される拡大された嵌合部及び、より小さい貴金
属めっきされた嵌合部を有する端子が貴金属コンタクト
めっきに対しての損傷が心配される分野において使用さ
れうる。

【００２１】本発明の別の実施形態として、各端子ソケ
ット２８が半田タブ部３０によって占められた平面を横
切るように形成された弾性タイン３２を有し、該弾性タ
イン３２は垂直方向に沿って端子ソケット２８の中心に
向かって内側に収束し、又絶縁ハウジング４０が前記弾
性タイン３２の端子ソケット中心及び少なくとも一部分
を囲う基板端子開口４２を含み、更にフィルタ挿入体１
０が接続タブ２６を絶縁基板４０に保持するカバー４８
を含み、該カバー４８が前記絶縁基板４０の基板端子開
口４２に軸合せされた開口５０を含み、前記各端子ソケ
ット２８の弾性タイン３２が前記カバー４８かあるいは
前記絶縁基板４０のうちの１つの対応する開口に少なく
とも部分的に延びているフィルタ挿入体１０であっても
よい。これにより、各接地タブ上の端子ソケットは、弾
性を有し、フィルタ挿入体がコネクタに取り付けられた
ときに端子ソケットは、対応するコネクタの端子と弾性
電気接続を行うことができる。

【００２２】

【発明の効果】本発明に係るフィルタ挿入体は、打ち抜
き及び曲げによって形成され、端子ソケット及び半田タ
ブ部を有する多数の接続タブと、打ち抜き及び曲げによ
って形成され、半田接触部を有する少なくとも１つの接
地部材と、前記半田タブ部を前記接地部材上の前記半田
接触部から離すと共に前記半田タブ部を前記半田接触部
に整列した状態で前記接続タブを固定する絶縁基板と、
前記半田タブ部及び前記半田接触部に半田接続されるフ
ィルタ部品とを具備しているので、接続タブが接地部材
に対して位置ずれせず、フィルタ挿入体がコネクタに取
り付けられたときに、対応する相手コネクタの端子と接
続タブの端子ソケットとが信頼性のある電気接続をする
ことになる。又、フィルタ部品が確実に半田タブ部及び
半田接触部に取り付けられる。

【００２３】又、本発明に係るフィルタ挿入体の製造方
法は、多数の接続タブと少なくとも１つの接地部材とを
具備したリードフレームを絶縁基板に固定する工程と、
半田タブ部を半田接触部から分離するために前記半田タ
ブ部と前記半田接触部との間のリードフレームの部分を
打ち抜く工程と、前記半田タブ部及び前記半田接触部に
フィルタ部品を半田接続する工程とを具備しているの
で、製作の組立作業が簡単であるばかりでなく、接続タ
ブの接地部材に対する位置ずれが防止され、相手コネク
タの端子の信頼性のある電気接続が確立される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフィルタ挿入体の一実施形態、リセプ
タクルコネクタ及び回路基板ヘッダを示す分解斜視図で
ある。

【図２】フィルタ挿入体を前面側から見た斜視図であ
る。

【図３】フィルタ挿入体を後面側から見た斜視図であ
る。

【図４】フィルタ挿入体を構成する各部品を前面側から
見たフィルタ挿入体の分解斜視図である。

【図５】フィルタ挿入体を構成する各部品を後面側から
見たフィルタ挿入体の分解斜視図である。

【図６】フィルタ挿入体を構成するリードフレーム及び
絶縁基板を前面側から見た部分拡大図である。

【図７】図４乃至図６に示したリードフレームから形成
された単独の接続タブ及び接地部材の拡大斜視図であ
る。

【図８】フィルタ挿入体を前面側から見た平面図であ
り、リードフレームから材料を打ち抜く前の状態を示
す。

【図９】図８に示すフィルタ挿入体を後面側から見た背
面図である。

【図１０】フィルタ挿入体を前面側から見た平面図であ
り、リードフレームから材料を打ち抜いた後の状態を示
す。

【図１１】図１０に示すフィルタ挿入体を後面側から見
た背面図である。

【図１２】図１０に示すフィルタ挿入体の部分拡大図で
あり、フィルタ部品を実装した状態を示す。

【図１３】本発明のフィルタ挿入体の他の実施形態、リ
セプタクルコネクタ及びシールドされた回路基板ヘッダ
を示す分解斜視図である。

【図１４】図１３に示すフィルタ挿入体を構成する各部
品を前面側から見たフィルタ挿入体の分解斜視図であ
る。

【符号の説明】

１０ フィルタ挿入体 １８、２０、２２ キャリアストリップ（接地部
材） ２６ 接続タブ ２８ 端子ソケット ３０ 半田タブ部 ３４ 半田接触部 ３８ フィルタ部品

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジング及び端子を有する電気コネク
   タに使用されるフィルタ挿入体であって、 打ち抜き及び曲げによって形成され、端子ソケット及び
   半田タブ部を有する多数の接続タブと、 打ち抜き及び曲げによって形成され、半田接触部を有す
   る少なくとも１つの接地部材と、 前記半田タブ部を前記接地部材上の前記半田接触部から
   離すと共に前記半田タブ部を前記半田接触部に整列した
   状態で前記接続タブを固定する絶縁基板と、 前記半田タブ部及び前記半田接触部に半田接続されるフ
   ィルタ部品とを具備したことを特徴とするフィルタ挿入
   体。
2. 【請求項２】 ハウジング及び端子を有する電気コネク
   タに使用されるフィルタ挿入体の製造方法であって、 端子ソケット及び半田タブ部を有する多数の接続タブ
   と、前記半田タブ部に連結した半田接触部を有する少な
   くとも１つの接地部材とを具備したリードフレームを絶
   縁基板に固定する工程と、 前記半田タブ部を前記半田接触部から分離するために、
   前記半田タブ部と前記半田接触部との間のリードフレー
   ムの部分を打ち抜く工程と、 前記半田タブ部及び前記半田接触部にフィルタ部品を半
   田接続する工程とを具備したことを特徴とするフィルタ
   挿入体の製造方法。