JPH08249837A - ディスクドライバ - Google Patents

ディスクドライバ

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Publication number
JPH08249837A
JPH08249837A JP7050762A JP5076295A JPH08249837A JP H08249837 A JPH08249837 A JP H08249837A JP 7050762 A JP7050762 A JP 7050762A JP 5076295 A JP5076295 A JP 5076295A JP H08249837 A JPH08249837 A JP H08249837A
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JP
Japan
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carriage
head
drive shaft
disk driver
disk
Prior art date
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Application number
JP7050762A
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English (en)
Inventor
Makoto Konno
誠 今野
Takashi Watanabe
孝 渡辺
Koichi Seno
浩一 瀬野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsumi Electric Co Ltd
Original Assignee
Mitsumi Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーマルオフトラックを補正する機能を有す
るディスクドライバを提供すること。 【構成】 磁気ヘッド23を搭載しているロアーキャリ
ッジ21と別の磁気ヘッドを搭載しているアッパーキャ
リッジ22とを有するヘッドキャリッジ20の一部であ
るキャリッジアーム25に、ディスクとは熱膨張率の異
なる補正片29を組み合わせ、周囲温度の変化に応じて
前記キャリッジアームを前記補正片の変形作用によりピ
ン26と駆動軸30との係合部を支点として変形させる
ことにより、前記ヘッドキャリッジに搭載された磁気ヘ
ッド23の位置ずれを補正する。また、前記ロアーキャ
リッジよりも短い長さの前記アッパーキャリッジを、前
記ロアーキャリッジよりも大きい熱膨張率を有する材料
で構成することにより、両者の長さの差に起因する磁気
ヘッドの位置ずれを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスクドライバに関
し、特に、ディスクに記録された情報を読み出すための
ヘッドが周囲温度の変化に起因して位置ずれを生ずるこ
とを防止する機能を持たせたディスクドライバに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ディスクドライバとしては、現在、磁気
ディスクに記録された情報を磁気ヘッドにより読み出す
磁気ディスクドライバとCD(コンパクトディスク)の
ようなディスクに記録された情報を光学ヘッドにより読
み出す、いわゆる光ディスクドライバ(光磁気ディスク
ドライバも含む)とが知られている。
【0003】図7に従来の磁気ディスクドライバのヘッ
ドキャリッジ周りの構造を示す。磁気ディスクドライバ
は、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク(図示せ
ず)を駆動するための装置である。磁気ディスクは、図
7の矢印Aで示す方向から磁気ディスクドライバ中に挿
入される。挿入された磁気ディスクは、ディスク保持台
11に互いの中心軸が一致した状態で保持される。ディ
スク保持台11は、スプリング12を介してフレーム1
3の表面上で回転可能に支持されている。ディスク保持
台11はフレーム13の下面に設けられたモータ(図示
せず)によって回転駆動され、これによって磁気ディス
クが回転する。また、フレーム13には、多数の電子部
品が搭載されたプリント配線基板(図示せず)が取り付
けられる。
【0004】磁気ディスクドライバは、磁気ディスクに
対してデータの読出し/書込を行う磁気ヘッド14を備
えている。磁気ヘッド14はヘッドキャリッジ15によ
って保持されている。ヘッドキャリッジ15は、フレー
ム13の表面上で、後述するように、フレーム13から
離隔して配置されており、磁気ヘッド14を磁気ディス
クに対して所定の半径方向(図7の矢印Bで示す方向)
に沿って移動可能に保持している。
【0005】また、フレーム13の側壁131には、ス
テッピングモータ16が固定されている。ステッピング
モータ16はヘッドキャリッジ15を所定の半径方向B
に沿って駆動する。詳細に説明すると、ステッピングモ
ータ16は所定の半径方向Bと平行に延在する回転軸
(駆動軸)161を有し、この回転軸161には雄ねじ
が切られている。この回転軸161の先端は、フレーム
13の一部を切り起こして立設された曲げ部132に設
けられた軸受132aにより支持されている。この軸受
132aによって、回転軸161は所定の半径方向Bと
平行に延在するように規制され、かつ回転可能に保持さ
れる。一方、ヘッドキャリッジ15は、ヘッドキャリッ
ジ本体から回転軸161まで延在したキャリッジアーム
151を有し、このキャリッジアーム151の先端には
回転軸161の雄ねじの谷の部分に嵌合するようにピン
151aが設けられている。
【0006】従って、ステッピングモータ16の回転軸
161が回転すると、このアーム151のピン151a
が回転軸161の雄ねじの谷の部分に沿って動かされ、
これによってヘッドキャリッジ15自体が所定の半径方
向Bに沿って移動する。とにかく、ステッピングモータ
16はヘッドキャリッジ15を所定の半径方向Bに沿っ
て移動させるための駆動手段として働く。
【0007】ステッピングモータ16の回転軸161が
ヘッドキャリッジ15の一方の側に設けられているの
で、ヘッドキャリッジ15の一方の側はこの回転軸16
1によってフレーム13から離隔した状態で、移動可能
に支持される。しかしながら、この回転軸161による
支持だけでは、ヘッドキャリッジ15全体をフレーム1
3の表面から離隔して配置することはできない。そのた
め、ヘッドキャリッジ15の他方の側でヘッドキャリッ
ジ15を支持しながら案内する手段が必要である。この
案内する手段がガイドバー17である。すなわち、ガイ
ドバー17はヘッドキャリッジ15を間に挟んで、ステ
ッピングモータ16の回転軸161とは逆側に設けられ
ている。ガイドバー17は、所定の半径方向Bに対して
平行に延在し、フレーム13の表面に一端171および
他端172が後述するように固定され、ヘッドキャリッ
ジ15を所定の半径方向Bに沿って案内する。これによ
って、ヘッドキャリッジ15全体がフレーム13の表面
から離隔して配置される。尚、このガイドバー17側へ
ヘッドキャリッジ15からリード線15bが延在してお
り、このリード線15bはフレーム13に取り付けられ
たプリント配線基板に電気的に接続される。
【0008】ガイドバー17はフレーム13の表面でガ
イドバークランプ18によって挟持されている。ガイド
バークランプ18はフレーム13の表面にねじ19によ
って固定されている。ガイドバークランプ18は、その
両端にそれぞれ、ガイドバー17の一端171および他
端172を挟持するための一対の挟持部181および1
82を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の磁
気ディスクドライバでは、以下のような方法で磁気ヘッ
ドの位置ずれに関する検査及び調整作業が行われてい
る。例えば、3.5インチの磁気ディスクではトラック
数80が普通であり、例えば磁気ヘッドを40トラック
目に位置させた状態で磁気ヘッドから図8(a)に示す
ようなキャッツアイ信号と呼ばれる信号が得られるよう
に調整される。すなわち、図8(a)に示すような左右
対称の信号が得られる時、磁気ヘッドのR/W(読出し
/書込み)ギャップが規定トラックのセンターにあるこ
とを意味する。
【0010】しかしながら、上記の作業は室温、すなわ
ち20℃前後の周囲温度の環境下で行われるものであ
る。これに対し、実際の使用に際しては周囲温度が例え
ば50℃以上の高温あるいは0℃以下の低温というよう
な環境も考えられる。この場合、磁気ディスクやフレー
ム13、更にはヘッドキャリッジ15は、高温環境下で
は伸び、低温環境下では縮むことにより、磁気ヘッドが
規定位置からずれてしまうという問題点がある。このよ
うな位置ずれは、サーマルオフトラックと呼ばれ、例え
ば、50℃以上の高温環境下では、磁気ヘッドがトラッ
クの内側にずれることにより、図8(b)に示すような
非対称のキャッツアイ信号となる。一方、0℃以下の低
温環境下では、磁気ヘッドがトラックの外側にずれるこ
とにより、図8(c)に示すような非対称のキャッツア
イ信号となる。
【0011】また、後の説明で明らかになるように、ヘ
ッドキャリッジ15は、上面に磁気ヘッドを搭載したロ
アーキャリッジと下面に磁気ヘッドを搭載したアッパー
キャリッジとを有し、これらのロアーキャリッジとアッ
パーキャリッジとの長さが異なることによってもサーマ
ルオフトラックが生ずる。
【0012】そこで、本発明の課題は、サーマルオフト
ラックを機構的に補正する機能を有するディスクドライ
バを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ディスクを回
転駆動するためのディスク保持台を設けたフレームと、
前記ディスクに記録された情報を読み出すためのヘッド
を搭載したアッパーキャリッジとこれよりも長いロアー
キャリッジとを有し、前記ディスクに対して所定の半径
方向に移動可能に前記フレームに設置されたヘッドキャ
リッジと、前記所定の半径方向に平行に延在する駆動軸
を有し、前記ヘッドキャリッジの一部を前記駆動軸に係
合させて前記ヘッドキャリッジを前記所定の半径方向に
駆動させる駆動手段とを備えたディスクドライバにおい
て、周囲温度の変化に応じ変形して前記周囲温度の変化
に伴なう前記ヘッドの位置ずれを補正する補正手段を備
え、前記アッパーキャリッジを前記ロアーキャリッジの
熱膨張率より大きい熱膨張率を有する材料で構成したた
ことを特徴とする。
【0014】なお、前記駆動軸を、おねじを切ったねじ
軸で構成し、前記ヘッドキャリッジの一部を、該ヘッド
キャリッジの後部から前記駆動軸の方に延びるキャリッ
ジアームと前記キャリッジアームの先端に設けたピンと
で構成して、前記ピンを前記おねじ部に係合させて成
る。
【0015】本発明によれば、また、前記キャリッジア
ームに、これとは熱膨張係数の異なる補正部材を組み合
わせて前記補正手段を構成し、前記周囲温度の変化に応
じて前記キャリッジアームを前記ピンと前記駆動軸との
係合部を支点として変形させることにより、前記ヘッド
の位置ずれを補正することを特徴とするディスクドライ
バが得られる。
【0016】前記フレームを鉄製とし、前記ロアーキャ
リッジ及び前記キャリッジアームをポリカーボネート7
0%とガラス材30%とから成る樹脂材料とし、前記ア
ッパーキャリッジをポリカーボネート90%とガラス材
10%とから成る樹脂材料とした場合、前記補正部材と
しては、ポリカーボネート80%とガラス材20%とか
ら成る樹脂材料あるいは金属材料とする。
【0017】前記補正部材は、前記キャリッジアームに
その長手方向に沿って設けられた凹部に組み付けられ
る。
【0018】また、前記補正部材として前記樹脂材料を
用いる場合、該補正部材を2色成形により前記キャリッ
ジアームに一体化して構成することができる。
【0019】前記凹部への前記補正部材の組み付けは、
該補正部材の両端部とこれに対応する前記凹部にそれぞ
れ互いに引っ掛け合うカギ部を設けて行うようにしても
良い。
【0020】また、前記補正部材を棒ねじ状にし、該補
正部材を前記キャリッジアームの一端側から他端側に向
けて、ねじ込んで前記凹部に架け渡すようにして組み付
けても良い。
【0021】なお、前記キャリッジアームの根元側に
は、該キャリッジアームを変形し易くするための切り込
み又は穴を設けても良い。
【0022】本発明の別の形態によれば、前記駆動軸が
モータで回転駆動されると共に、その先端が軸受部で支
持され、前記モータはばね手段により前記駆動軸を前記
軸受部に押し込む方向に付勢されており、前記軸受部
を、前記ディスクとは熱膨張係数の異なる補正部材でつ
くることにより前記補正手段を構成し、前記周囲温度の
変化に応じ前記駆動軸をその軸方向に変位させるように
して前記ピンを介して前記ヘッドキャリッジを変位させ
ることにより前記ヘッドの位置ずれを補正することを特
徴とするディスクドライバが得られる。
【0023】本発明の更に別の形態によれば、前記駆動
軸がモータで回転駆動されると共に、その先端が軸受部
で支持され、前記モータはばね手段により前記駆動軸を
前記軸受部に押し込む方向に付勢されており、前記駆動
軸を前記ディスクとは熱膨張係数の異なる金属あるいは
樹脂材料でつくって前記補正手段を兼ねるようにし、前
記周囲温度の変化に応じた前記駆動軸の軸方向の変形に
よって前記ピンを介して前記ヘッドキャリッジを変位さ
せることにより前記ヘッドの位置ずれを補正することを
特徴とするディスクドライバが得られる。
【0024】
【作用】本発明は、サーマルオフトラックが以下のよう
な原因で生ずるという点に着目している。すなわち、デ
ィスク、フレーム、ヘッドキャリッジ等は材料が異なる
ことから、熱膨張係数にも差があり、その結果、周囲温
度の変化による変形の度合も異なることによってサーマ
ルオフトラックが生ずる。本発明による補正手段は、そ
れ自体が周囲温度の変化に応じて変形するものであり、
この変形によってヘッドキャリッジを変位させることに
よりサーマルオフトラックを補正する。加えて、ロアー
キャリッジとアッパーキャリッジとの長さが異なること
によって生ずるサーマルオフトラックは、ロアーキャリ
ッジとアッパーキャリッジの材料として、熱膨張率の異
なるものを使用することにより補正する。
【0025】
【実施例】以下に、図面を参照しながら本発明の実施例
について説明する。図1は本発明を磁気ディスクドライ
バに適用した実施例の要部、すなわちヘッドキャリッジ
20の周辺部について示している。ヘッドキャリッジ2
0は、ロアーキャリッジ21とアッパーキャリッジ22
とを備え、ロアーキャリッジ21の先端上面とアッパー
キャリッジ22の先端下面にはそれぞれ、磁気ヘッド2
3(ロアーキャリッジ21側のみ図示)が取り付けられ
ている。ロアーキャリッジ21は、その後端に支持台2
4が一体に成形されており、支持台24の一端側を駆動
軸30側に延長してキャリッジアーム25を形成してい
る。キャリッジアーム25の先端にはピン26が植設さ
れ、このピン26は駆動軸30に設けられた雄ねじの谷
に係合している。駆動軸30の先端は、従来と同様、フ
レームの一部を切り起こして立設された曲げ部40に設
けられた軸受41により支持されている。
【0026】アッパーキャリッジ22は、支持台24の
上面に固定されたばね板27に取り付けられており、支
持台24との境目を中心に回動、すなわち上方に開くこ
とができる。このため、アッパーキャリッジ22は支持
台24の幅寸法Wの分だけロアーキャリッジ21よりも
短かくせざるを得ない。図示されない磁気ディスクは、
アッパーキャリッジ22が開いている状態の時に、ロア
ーキャリッジ21とアッパーキャリッジ22との間に挿
入され、挿入後、各磁気ヘッドが磁気ディスクに近接す
るように閉じた状態になる。
【0027】支持台24の後面に突出して形成されたば
ね取付部24−1には、コイルばね28が設けられてい
る。コイルばね28の一部28−1をアッパーキャリッ
ジ22の上面側に延長して当接させることにより、上方
に開かれたアッパーキャリッジ22を元の状態に戻し、
磁気ディスクにヘッドを押し付ける時の付勢手段として
いる。
【0028】ところで、本実施例では、キャリッジアー
ム25の先端に突出部25−1を設けてばね取付部24
−1との間に凹部を設け、この凹部に補正片29を組み
付けることにより、サーマルオフトラックの補正手段と
している。この補正片29は、ロアーキャリッジ21、
支持台24、及びキャリッジアーム25が一体で、例え
ばPC30(ポリカーボネート70%、ガラス材30%
の混合物)から成り、フレーム13が鉄板である場合、
これらの熱膨張係数より大きな熱膨張係数を有する、例
えばPC20(ポリカーボネート80%、ガラス材20
%の混合物)、PPS(ポリフェニレンサルファイ
ド)、POM(ポリアセタール)等の樹脂材料の他、ア
ルミニウム、真ちゅう等の金属材料を利用できる。一
方、アッパーキャリッジ22の材料としては、上記PC
30よりも大きい熱膨張率を有する、例えばPC10
(ポリカーボネート90%、ガラス材10%の混合物)
が適している。
【0029】図2をも参照して補正片29の作用につい
て説明する。室温の環境下では、補正片29はばね取付
部24−1と突出部25−1との間の間隔Lと同じ長さ
を呈している。ここで、例えば周囲温度が80℃の環境
下では、キャリッジアーム25は長手方向(A´方向)
に伸びて間隔LもΔLだけ広くなるが、キャリッジアー
ム25より大きな熱膨張係数を有する補正片29の伸長
量はΔLより大きくなる。この状態では、補正片29の
伸長作用によりキャリッジアーム25の突出部25−1
には図2中、矢印Cで示すような応力が作用する。この
ような応力が作用すると、ピン26は駆動軸30のねじ
溝に係合して固定状態にある一方、ヘッドキャリッジ2
0はガイドバー(図7中、17で示す)により図2中
A、B方向のみ移動可能な状態にあるので、この係合部
を支点としてヘッドキャリッジ20は図2中矢印A方向
に変位する。このことにより、あるトラック上において
規定位置より内側、すなわち磁気ディスクの中心側にず
れている磁気ヘッドのサーマルオフトラックが補正され
る。0℃以下のような低温環境下では、上述と逆の作
用、すなわちキャリッジアーム25はB´方向に縮小す
ることにより、規定位置より外側にずれている磁気ヘッ
ドのサーマルオフトラックが補正される。
【0030】なお、図1、図2において、キャリッジア
ーム25の根元側には切り込み25−2が設けられてい
る。これは、補正片29の伸縮作用によって突出部25
−1に作用する応力によりキャリッジアーム25を変形
し易くするためのものであり、場合によっては穴でも良
い。
【0031】いずれにしても、補正片29の材料及び長
さは、磁気ディスク、フレーム(図7に13で示す)、
ヘッドキャリッジ20の周囲温度の変化による変形量、
位置ずれ量等を考慮して、これらの変形による磁気ヘッ
ドの位置ずれを補正できるように決められる。
【0032】図1、図2では、補正片29を接着により
キャリッジアーム25の凹部に組み付け固定している
が、この組み付けは別の方法でも良い。図3を参照し
て、ばね取付部24−1と突出部25−1の対向部にそ
れぞれ、かぎ部24−1a、25−1aを設けている。
一方、補正片29にはかぎ部24−1a、25−1aに
対応する位置にそれぞれ、これらのかぎ部24−1a、
25−1aに掛合する凹部29−1を設けている。この
ような引っ掛け構造により、補正片29が伸長する時は
勿論のこと、収縮する時においてもこの収縮によりキャ
リッジアーム25に確実に応力を伝えることができる。
【0033】図4は補正片を樹脂材料でつくる場合の例
であり、前記したPC材によるロアーキャリッジ21、
支持台24、及びキャリッジアーム25とPPS材によ
る補正片29′とを2色成形により一体成形したもので
ある。このような一体構造によれば、補正片29′の伸
縮作用による応力がキャリッジアーム25の突出部25
−1に確実に作用する。勿論、2色成形の材料の組み合
わせは上記の組み合わせに限らず、補正片29′の熱膨
脹係数がキャリッジアーム25の熱膨脹係数より大きい
ものであれば良い。
【0034】図5は補正片をねじ部材により構成して取
り付けを簡単にした例である。ばね取付部24−1には
長手方向にねじ穴24−1bが設けられ、突出部25−
1にも貫通したねじ穴25−1bが設けられている。ね
じ部材29″は、その頭部に設けられたすり割り29−
2にドライバ等の治具を当て、ねじ穴25−1bを通し
てねじ穴24−1bにねじ込まれ、ばね取付部24−1
と突出部25−1との間の凹部に架け渡される。ねじ部
材29″は、前記実施例と同様、キャリッジアーム25
よりも熱膨張係数の大きな材料であれば、樹脂材料、金
属材料、その他の材料のいずれでも良い。
【0035】次に、サーマルオフトラックは、ロアーキ
ャリッジ21、アッパーキャリッジ22が同じ材料であ
って、その長さ寸法が異なる場合にも生ずる。しかも、
この場合には、支持台24にわずかではあるが、図1に
矢印Cで示すような回動力が作用することにより、上下
の磁気ヘッドの相対位置ずれによるサーマルオフトラッ
クが増加することが確認されている。これに対し、本発
明では、前述したように、アッパーキャリッジ22の材
料としてロアーキャリッジ21の熱膨張率より大きい熱
膨張率を有するものを使用することにより上記サーマル
オフトラックを補正できるようにしている。すなわち、
アッパーキャリッジ22は、ロアーキャリッジ21の伸
縮に伴う下側の磁気ヘッド23の位置ずれを補正し得る
ようにその長さや熱膨張率が決定される。
【0036】図6は本発明の変形例を示し、補正手段
を、駆動軸30とその軸受部材42とで実現したもので
ある。すなわち、軸受部材42としてキャリッジアーム
25や磁気ディスク、更にはフレーム(図7に13で示
す)よりも熱膨張係数の大きな材料を用いる。したがっ
て、高温環境下で伸びた時に、その伸びが駆動軸30に
伝達されることにより駆動軸30は図6中矢印A方向に
変位する。この変位は、駆動軸30のねじ溝に係合して
いるピン26を介してヘッドキャリッジ20に伝達さ
れ、その結果、磁気ヘッドは図2の実施例と同様に、図
2中の矢印A方向に変位する。低温環境下では上記と逆
の作用をすることは言うまでも無い。このような実施例
は、キャリッジアーム25が短かくて、これに補正片を
組み付けることが困難な場合に特に有効である。なお、
駆動軸30の軸方向の変位は、以下の理由により可能と
なる。
【0037】すなわち、ステッピングモータ50は、通
常、モータ本体51における駆動軸30とは反対側の端
部が板ばね52により駆動軸30側に付勢された状態で
ケース53に収容されている。このことにより、軸受部
材42の伸縮に伴なって駆動軸30は、図6中のA,B
いずれの方向にも変位可能である。
【0038】なお、この実施例の変形例として、軸受部
材42は通常の軸受とし、駆動軸30自体を、磁気ディ
スクやキャリッジアーム25、フレームよりも熱膨張係
数の大きな樹脂材料、金属材料、その他の材料で構成し
ても良い。このようにした場合でも、高温及び低温環境
下での伸縮作用に伴なってピン26を介してヘッドキャ
リッジ20を変位させることができることに変わりは無
い。
【0039】以上、本発明を磁気ディスクドライバに適
用した場合について説明したが、本発明CD(コンパク
トディスク)やLD(レーザディスク)のようなディス
クドライバの他、ヘッド部をヘッドキャリッジで駆動す
るタイプのいずれのディスクドライバにも適用できるこ
とは言うまでも無い。
【0040】
【発明の効果】以上説明したきたように、本発明によれ
ば周囲温度の変化に起因したサーマルオフトラックを補
正する手段を簡単な構成で実現したことにより、50℃
以上の高温環境下や0℃以下の低温環境下でもサーマル
オフトラックの無い、したがって再生品質の良好なディ
スクドライバを安価で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部を示す斜視図である。
【図2】図1に示された補正片の作用を説明するための
平面図である。
【図3】図1に示された補正片の組み付けの他の例を示
す平面図である。
【図4】図1に示された補正片の他の例を示す平面図で
ある。
【図5】図1に示された補正片の更に他の例を示す平面
図である。
【図6】本発明の他の実施例の要部を示す平面図であ
る。
【図7】本発明が適用される磁気ディスクドライバの内
部構造を説明するための分解斜視図である。
【図8】サーマルオフトラックを説明するためにオフト
ラック測定用メディアから得られる信号波形の例を示し
た図である。
【符号の説明】
11 ディスク保持台 13 フレーム 15、20 ヘッドキャリッジ 16、51 ステッピングモータ 17 ガイドバー 21 ロアーキャリッジ 22 アッパーキャリッジ 23 磁気ヘッド 24 支持台 25 キャリッジアーム 25−1 突出部 26 ピン 29 補正片 30 駆動軸

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクを回転駆動するためのディスク
    保持台を設けたフレームと、前記ディスクに記録された
    情報を読み出すためのヘッドを搭載したアッパーキャリ
    ッジとこれよりも長いロアーキャリッジとを有し、前記
    ディスクに対して所定の半径方向に移動可能に前記フレ
    ームに設置されたヘッドキャリッジと、前記所定の半径
    方向に平行に延在する駆動軸を有し、前記ヘッドキャリ
    ッジの一部を前記駆動軸に係合させて前記ヘッドキャリ
    ッジを前記所定の半径方向に移動させる駆動手段とを備
    えたディスクドライバにおいて、周囲温度の変化に応じ
    変形して前記周囲温度の変化に伴う前記ヘッドの位置ず
    れを補正する補正手段を備え、前記アッパーキャリッジ
    を前記ロアーキャリッジの熱膨張率より大きい熱膨張率
    を有する材料で構成したことを特徴とするディスクドラ
    イバ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のディスクドライバにおい
    て、前記駆動軸を、おねじを切ったねじ軸で構成し、前
    記ヘッドキャリッジの前記一部を、該ヘッドキャリッジ
    の後部から前記駆動軸の方に延びるキャリッジアームと
    前記キャリッジアームの先端に設けたピンとで構成し
    て、前記ピンを前記おねじ部に係合させて成ることを特
    徴とするディスクドライバ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のディスクドライバにおい
    て、前記キャリッジアームに、これとは熱膨張係数の異
    なる補正部材を組み合わせて前記補正手段を構成し、前
    記周囲温度の変化に応じて前記キャリッジアームを前記
    ピンと前記駆動軸との係合部を支点として変形させるこ
    とにより、前記ヘッドの位置ずれを補正することを特徴
    とするディスクドライバ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のディスクドライバにおい
    て、前記フレームを鉄製とし、前記ロアーキャリッジ及
    び前記キャリッジアームをポリカーボネート70%とガ
    ラス材30%とから成る樹脂材料とし、前記アッパーキ
    ャリッジをポリカーボネート90%とガラス材10%と
    から成る樹脂材料とし、前記補正部材としては、ポリカ
    ーボネート80%とガラス材20%とから成る樹脂材料
    あるいは金属材料とすることを特徴とするディスクドラ
    イバ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のディスクドライバにおい
    て、前記補正部材は、前記キャリッジアームにその長手
    方向に沿って設けられた凹部に組み付けられていること
    を特徴とするディスクドライバ。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のディスクドライバにおい
    て、前記補正部材として前記樹脂材料を用いる場合、該
    補正部材を2色成形により前記キャリッジアームに一体
    化することを特徴とするディスクドライバ。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のディスクドライバにおい
    て、前記凹部への前記補正部材の組み付けを、該補正部
    材の両端部とこれに対応する前記凹部にそれぞれ互いに
    引っ掛け合うカギ部を設けて行うようにしたことを特徴
    とするディスクドライバ。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のディスクドライバにおい
    て、前記補正部材を棒ねじ状にし、該補正部材を前記キ
    ャリッジアームの一端側から他端側に向けて、ねじ込ん
    で前記凹部に架け渡すようにして組み付けたことを特徴
    とするディスクドライバ。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれかに記載のディス
    クドライバにおいて、前記キャリッジアームの根元側
    に、該キャリッジアームを変形し易くするための切り込
    み又は穴を設けたことを特徴とするディスクドライバ。
  10. 【請求項10】 請求項2記載のディスクドライバにお
    いて、前記駆動軸はモータで回転駆動されると共に、そ
    の先端が軸受部で支持され、前記モータはばね手段によ
    り前記駆動軸を前記軸受部に押し込む方向に付勢されて
    おり、前記軸受部を、前記ディスクとは熱膨張係数の異
    なる補正部材でつくることにより前記補正手段を構成
    し、前記周囲温度の変化に応じ前記駆動軸をその軸方向
    に変位させるようにして前記ピンを介して前記ヘッドキ
    ャリッジを変位させることにより前記ヘッドの位置ずれ
    を補正することを特徴とするディスクドライバ。
  11. 【請求項11】 請求項2記載のディスクドライバにお
    いて、前記駆動軸はモータで回転駆動されると共に、そ
    の先端が軸受部で支持され、前記モータはばね手段によ
    り前記駆動軸を前記軸受部に押し込む方向に付勢されて
    おり、前記駆動軸を前記ディスクとは熱膨張係数の異な
    る金属あるいは樹脂材料でつくって前記補正手段を兼ね
    るようにし、前記周囲温度の変化に応じた前記駆動軸の
    軸方向の変形によって前記ピンを介して前記ヘッドキャ
    リッジを変位させることにより前記ヘッドの位置ずれを
    補正することを特徴とするディスクドライバ。
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