JPH08247765A - 旋回情報検出方法及びジャイロ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は旋回情報検出方法及びジャイロ装置
に関し、特に、移動体が傾斜した時の検出感度を安定化
させることを目的とする。 【構成】 本発明による旋回情報検出方法及びジャイロ
装置は、自由支持の振り子(17)にレートジャイロ(18)を
設け、移動体(1)の運動時にレートジャイロ(18)の検出
軸を常に鉛直に保ち、検出感度を良好に保つ構成であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、旋回情報検出方法及び
ジャイロ装置に関し、特に、移動体が傾斜した時の検出
感度を安定化させるための新規な改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、用いられていたこの種の方法とし
ては、例えば、図５及び図６に示すように、車等の移動
体１の上部に設けたジャイロ装置２を用いて移動体１の
旋回情報を得ており、このジャイロ装置２は移動体１に
固定して設けられていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の方法は、以上の
ように構成されていたため、次のような課題が存在して
いた。すなわち、移動体の姿勢が水平時には精度よく旋
回情報を得ることができるが、図６のように移動体が傾
斜して斜面で旋回する場合、ジャイロ装置の検出軸は非
鉛直状態となるため、Ｃｏｓθ分だけ感度が低下するこ
とになっていた。

【０００４】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、移動体が傾斜した時の検出
感度を安定化させるようにした旋回情報検出方法及びジ
ャイロ装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明による旋回情報検
出方法は、レートジャイロを用いて移動体の旋回情報を
検出するようにした旋回情報検出方法において、前記レ
ートジャイロを自由支持された振り子に設け、前記移動
体のローリング及びピッチング運動時に前記レートジャ
イロの検出軸を常に鉛直に保つ方法である。

【０００６】さらに詳細には、前記振り子及びレートジ
ャイロは、容器内の液体中に位置させている方法であ
る。

【０００７】本発明による旋回情報検出用ジャイロ装置
は、レートジャイロを用いて移動体の旋回情報を検出す
るようにした旋回情報検出用ジャイロ装置において、前
記レートジャイロを支持する振り子と、前記振り子を自
由支持するジンバル部と、前記ジンバル部を保持する容
器とを備えた構成である。

【０００８】さらに詳細には、前記容器内には液体が充
填され、前記容器は密封されているこ構成である。

【０００９】

【作用】本発明による旋回情報検出方法及びジャイロ装
置においては、レートジャイロが自由支持された振り子
によって吊り下げられているため、移動体が傾斜状態と
なった場合でもレートジャイロの検出軸は常に鉛直に保
たれ、正常な検出感度を維持することができる。

【００１０】

【実施例】以下、図面と共に本発明による旋回情報検出
方法及びジャイロ装置の好適な実施例について詳細に説
明する。なお、従来例と同一又は同等部分には同一符号
を付して説明する。図１及び図２において符号１０で示
されるものは密封形の容器であり、この容器はベース１
１と０リング１２により油等の液体１３を充填して内蔵
している。前記容器１０の上部１０ａの内面には、０リ
ング１４を介して、凹部１５ａを有する支持体１５がボ
ルト１６によって固定されている。

【００１１】前記凹部１５ａには、長手形状の振り子１
７の球状の軸部１７ａが自由回動可能に設けられ、この
振り子１７の下部にはレートジャイロ１８が取付ボルト
１９によって固定されている。従ってこの凹部１５ａと
軸部分１７ａとにより自在に支持するジンバル部１７Ａ
を構成している。このレートジャイロ１８に接続された
リード紙２０は、前記上部１０ａに形成されたコネクタ
３０に接続され、コネクタ３０を介して外部の信号処理
部（図示せず）に接続されている。従って、レートジャ
イロ１８は、この容器１０内で液体１３の粘性抵抗によ
って比較的緩慢な動作として振り子１７を介して自由動
作とするように構成されている。

【００１２】次に、動作について述べる。まず、図１の
構成の旋回情報検出用ジャイロ装置２を図３に示すよう
に移動体１の上部に載置して取付け、移動体１が斜面を
登る時に旋回する場合においても、レートジャイロ自体
は振り子１７のジンバル部１７Ａの作用により常に鉛直
方向に姿勢を維持するため、通常の水平位置状態におけ
る検出動作と全く同じ検出感度を得ることができる。な
お、このジンバル部１７Ａは、図示の構成に限ることな
く、周知の他のジンバル機構及び自在接手を用いること
もできる。

【００１３】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、次のような構成されているため、次のような効果
を得ることができる。すなわち、容器内のレートジャイ
ロが振り子とジンバル部と液体の相互作用により、レー
トジャイロの検出軸が常に鉛直方向を向いているため、
移動体が水平時と同一の検出感度を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による旋回情報検出用ジャイロ装置を示
す断面図である。

【図２】図１の斜視図である。

【図３】水平状態の移動体を示す構成図である。

【図４】傾斜状態の移動体を示す構成図である。

【図５】従来の検出状態を示す構成図である。

【図６】従来の検出状態を示す構成図である。

【符号の説明】

１ 移動体 １０ 容器 １３ 液体 １７ 振り子 １７Ａ ジンバル部 １８ レートジャイロ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レートジャイロ(18)を用いて移動体(1)
   の旋回情報を検出するようにした旋回情報検出方法にお
   いて、前記レートジャイロ(18)を自由支持された振り子
   (17)に設け、前記移動体(1)のローリング及びピッチン
   グ運動時に前記レートジャイロ(18)の検出軸を常に鉛直
   に保つことを特徴とする旋回情報検出方法。
2. 【請求項２】 前記振り子(17)及びレートジャイロ(2)
   は、容器(10)内の液体(13)中に位置させていることを特
   徴とする請求項１記載の旋回情報検出方法。
3. 【請求項３】 レートジャイロ(18)を用いて移動体(1)
   の旋回情報を検出するようにした旋回情報検出用ジャイ
   ロ装置において、前記レートジャイロ(18)を支持する振
   り子(17)と、前記振り子(17)を自由支持するジンバル部
   (17A)と、前記ジンバル部(17A)を保持する容器(10)とを
   備えたことを特徴とする旋回情報検出用ジャイロ装置。
4. 【請求項４】 前記容器(10)内には液体(13)が充填さ
   れ、前記容器(10)は密封されていることを特徴とする請
   求項３記載の旋回情報検出用ジャイロ装置。