JPH08247541A - 暖房および２４時間風呂システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 暖房用の熱媒加熱手段と風呂用の加熱手段を
共有化して、装置の低コスト化と省スペース化を図る。 【構成】 流体加熱槽１の不凍液３を暖房負荷４に供給
可能に暖房用管路５を形成し、給水手段１３より供給し
て浴槽６に貯溜した水７が、バーナ２によって加熱され
た流体加熱槽１の不凍液３と熱交換して浴槽６に還流す
る温水浄化保温管路８を形成し、この往路８ａのフィル
ター９と流体加熱槽１との間に三方弁１０を設けて、フ
ィルター９を通った温水７が流体加熱槽１に流入せず、
復路８ｂに流れて浴槽６に戻ることができるようにバイ
パス回路１１を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、暖房と２４時間何時
でも入浴できる風呂を同時に供給することができるシス
テムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】断熱技術の改良などから、入浴後の温水
をその都度排水するのではなく、適温に保つための保温
操作と濾過を適宜行い、何時でも入浴可能な状態にお湯
を張っておく、いわゆる２４時間風呂の需要が近年特に
高まっている。

【０００３】例えば、浴槽６・循環ポンプＰ２・フィル
ター９・風呂釜１６を図２のように環状に順次配管接続
すると共に、水道１７から風呂釜１６に自動的に給水可
能にした構成の２４時間風呂が周知である。

【０００４】なお、Ｓ４は浴槽６に張った水（以下、主
に温水と云う）７の水位を検出して出力する水位セン
サ、Ｓ１は浴槽６から流れ出た温水７の温度を検出して
出力する温度センサ、Ｓ５は温水７が管路を流れている
否かを検出して出力する水流センサ、１０は三方弁、１
２は紫外線殺菌灯、１８は排水管、１９は水位センサＳ
４が出力する信号に基づいて動作する圧送ホッパーであ
り、それぞれ図のように設けられている。また、Ｃ３は
温度センサＳ１が出力する温度信号を受けて、風呂釜１
６に設けたバーナなどの加熱手段の火力を調節する制御
装置である。

【０００５】上記構成の２４時間風呂においては、浴槽
６から流れ出た温水７の温度が温度センサＳ１よって検
出され、温度センサＳ１が出力する温度信号を受けて制
御装置Ｃ３が出力する制御信号によって風呂釜１６の火
力が制御されので、浴槽６に貯溜されている温水７は所
定の温度に制御される。

【０００６】また、入浴して浴槽６の温水７が減少する
と、水位センサＳ４が出力する水位信号を受けて水道１
７から給水されので、浴槽６には所定の量の温水７が常
時貯溜される。しかも、水道１７からの給水は風呂釜１
６に行われ、浴槽６の温水７の温度が急激に低下しない
ように工夫されている。

【０００７】したがって、上記構成の２４時間風呂にお
いては、２４時間常に所定の温度範囲に保たれた温水７
が浴槽６に張られており、しかもフィルター９によって
温水７は濾過されているので、何時でも快適な入浴が可
能となっている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成の従
来技術は単に２４時間何時でも入浴することの可能な風
呂に過ぎず、一般の家庭などでは暖房を行うために熱媒
の加熱手段を別途設置する必要があり、このような構成
ではコスト高を招くと共に、広い設置場所を確保する必
要があると云った問題点があり、この点の解決が課題と
なっていた。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
課題を解決するためになされたもので、給水手段を備え
た浴槽と、加熱手段を備えた流体加熱槽と、この流体加
熱槽の流体を暖房負荷に循環供給する暖房供給手段と、
途中に濾過手段を有し、前記浴槽内の水が前記流体と前
記流体加熱槽において熱交換して前記浴槽に還流可能に
設けた温水浄化保温手段と、この温水浄化保温手段の往
路・復路間を所望時に連通すると共に、前記流体加熱槽
への前記浴槽内の水の供給を停止して前記熱交換を中断
させるバイパス形成手段とを備えた暖房および２４時間
風呂システムを提供し、前記従来技術の課題を解決する
ものである。

【００１０】

【作用】加熱手段によって流体加熱槽で加熱した流体
を、暖房供給手段によって暖房負荷に循環供給すること
によって暖房運転が行われる。そして、浴槽に貯溜され
た水は、所定の温度以下に低下したときには温水浄化保
温手段によって前記流体加熱槽に送り、前記加熱手段に
よって加熱された流体と熱交換して浴槽に還流させるこ
とで、浴槽内の温水温度の上昇と温水の浄化が図られ
る。

【００１１】温水温度が所望の温度以上に上昇したとき
には、温水浄化保温手段の往路と復路を連通するバイパ
ス回路に浴槽の水を流すことで、浴槽内の温水温度を上
昇させることなく、温水の浄化が図られる

【００１２】

【実施例】以下、図１に基づいて本発明の一実施例を詳
細に説明する。なお、理解を容易にするため、この図１
においても前記図２において説明した部分と同様の機能
を有する部分には、同一の符号を付した。

【００１３】図１において、１は石油やガスなどを燃焼
させる加熱手段としてのバーナ２を備えた流体加熱槽で
あり、この流体加熱槽１にバーナ２によって加熱可能に
貯溜した適宜の流体、例えばエチレングリコールなどの
不凍液３を、暖房負荷４に循環供給可能に循環ポンプＰ
１を備えた暖房用管路５を配管形成してある。

【００１４】また、浴槽６に貯溜した温水７が、流体加
熱槽１に貯溜した不凍液３と熱交換して浴槽６に還流す
るように、循環ポンプＰ２を備えた温水浄化保温管路８
を形成すると共に、この温水浄化保温管路８の往路８ａ
のフィルター９と流体加熱槽１との間に三方弁１０を設
け、さらにこの三方弁１０と温水浄化保温管路８の復路
８ｂとをバイパス回路１１によって接続し、フィルター
９を通った温水７が流体加熱槽１に流入することなく浴
槽６に還流できるように構成してある。

【００１５】また、温水浄化保温管路８の途中には、従
来技術の項で説明した温度センサＳ１・水位センサＳ４
・水流センサＳ５・紫外線殺菌灯１２を設けてある。さ
らに、１３は浴槽６への給水手段であり、水道水だけが
供給可できるように設けても良いし、給水と給湯とをそ
れぞれ可能に設けたものであっても良い。

【００１６】Ｃ１は暖房運転を行うための制御装置であ
って、暖房用管路５の流体加熱槽１出入口部に設置した
温度センサＳ２・Ｓ３が出力する温度信号に基づいて、
燃料弁２ａの開度を制御してバーナ２の火力を制御する
と共に、温度センサＳ２が出力する温度信号、すなわち
流体加熱槽１から暖房負荷４に向かって暖房用管路５に
流れ出た不凍液３の温度に基づいて循環ポンプＰ１の回
転数を制御し、暖房負荷４に供給する熱量を制御するも
のである。

【００１７】そして、制御装置Ｃ２は、温度センサＳ１
が出力する温度信号を受けて三方弁１０の切り換えを行
うものであって、温水浄化保温管路８の往路８ａを流れ
ている温水７の温度が設置値、例えば３８℃以下である
と温水７が流体加熱槽１の側に流れるように三方弁１０
を切り換え、往路８ａを流れている温水７の温度が設置
値、例えば３９℃以上であると温水７が流体加熱槽１を
側路してバイパス回路１１に流れるように三方弁１０を
切り換える。

【００１８】また、制御装置Ｃ２は、温水浄化保温管路
８の往路８ａを流れている温水７の温度が３８〜３９℃
の間にあるときは、その前の温度が３８℃以下であった
ときには３９℃に上昇するまで、温水７が流体加熱槽１
に流れるように三方弁１０をセットしたままとし、その
前の温度が３９℃以上であったときには３８℃に低下す
るまで、温水７が流体加熱槽１を側路してバイパス回路
１１に流れるように三方弁１０をセットしたままとする
制御機能も備えている。

【００１９】さらに、制御装置Ｃ２には、浴室の壁など
に設置したパネル１５に設けた高目スイッチ１５ａを押
したり、低目スイッチ１５ｂを押すことで、三方弁１０
の切り換え温度を、例えば０．５℃毎に上下させる機能
を設けて、入浴する人の好みに合わせて温水７の温度が
微調節可能となっている。

【００２０】したがって、上記構成の本発明の暖房およ
び２４時間風呂システムにおいては、浴槽６の温水７の
温度が例えば３８℃以下に低下すると、温水７は温度セ
ンサＳ１・三方弁１０・制御装置Ｃ２の働きによって流
体加熱槽１に流れ、ここでバーナ２によって加熱された
高温の不凍液３と熱交換し、温度が上昇して浴槽６に還
流するので、浴槽６の温水７の温度は次第に上昇する。

【００２１】一方、浴槽６の温水７の温度が例えば３９
℃以上に上昇すると、温水７は温度センサＳ１・三方弁
１０・制御装置Ｃ２の働きによってバイパス回路１１に
流れて流体加熱槽１を側路するようになるので、温水７
の温度上昇は止まる。

【００２２】このようにして、浴槽６に貯溜する温水７
の温度は、常に入浴に快適な３８〜３９℃の範囲に制御
される。

【００２３】また、三方弁１０の切り換えに関係なく、
循環ポンプＰ２によって循環する浴槽６の温水７はフィ
ルター９を通過して濾過されるので、湯あかなどが除去
されて入浴に適した水質が維持される。

【００２４】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱
しない範囲で各種の変形実施が可能である。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように本発明の暖房および
２４時間風呂システムにおいては、一つの加熱手段によ
って暖房用の熱媒加熱と風呂の温水保温用の加熱が同時
に行われるので、従来技術に比べて装置の低コスト化と
省スペース化を図る上で顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の説明図である。

【図２】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１ 流体加熱槽 ２ バーナ ３ 不凍液 ４ 暖房負荷 ５ 暖房用管路 ６ 浴槽 ７ 水（温水） ８ 温水浄化保温管路 ８ａ 往路 ８ｂ 復路 ９ フィルター １０ 三方弁 １１ バイパス回路 １２ 紫外線殺菌灯 １３ 給水手段 １５ パネル １５ａ 高目スイッチ １５ｂ 低目スイッチ Ｃ１・Ｃ２・Ｃ３ 制御装置 Ｐ１・Ｐ２ 循環ポンプ Ｓ１・Ｓ２・Ｓ３ 温度センサ Ｓ４ 水位センサ Ｓ５ 水流センサ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ２４Ｈ 9/00 Ｂ０１Ｄ 35/02 Ｊ Ｆ２８Ｄ 1/06 Ｆ２４Ｄ 3/08 Ｊ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給水手段を備えた浴槽と、加熱手段を備
   えた流体加熱槽と、この流体加熱槽の流体を暖房負荷に
   循環供給する暖房供給手段と、途中に濾過手段を有し、
   前記浴槽内の水が前記流体と前記流体加熱槽において熱
   交換して前記浴槽に還流可能に設けた温水浄化保温手段
   と、この温水浄化保温手段の往路・復路間を所望時に連
   通すると共に、前記流体加熱槽への前記浴槽内の水の供
   給を停止して前記熱交換を中断させるバイパス形成手段
   と、を備えたことを特徴とする暖房および２４時間風呂
   システム。