JPH08247335A - 弁開度調節装置 - Google Patents
弁開度調節装置Info
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- JPH08247335A JPH08247335A JP5295295A JP5295295A JPH08247335A JP H08247335 A JPH08247335 A JP H08247335A JP 5295295 A JP5295295 A JP 5295295A JP 5295295 A JP5295295 A JP 5295295A JP H08247335 A JPH08247335 A JP H08247335A
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- valve
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 センサー系の異常時にシステムの安全性を確
保することにある。 【構成】 センサーからのプロセス量PVと目標値SV
との偏差に基づいてPID調節演算を行って得られる弁
開度調節信号を用いて弁の開度を調節する弁開度調節装
置において、センサー系異常時の目標値,プロセス量,
弁開度調節信号および所定の安全判断要因データを記憶
するデータ記憶手段2,3と、前記センサー系異常時に
過去の経験・実験値または前記記憶手段に記憶される安
全判断要因データを用いて所定の演算に基づいてセンサ
ー異常時の前記弁に対する調節値を求める調節値算出手
段4と、センサー異常時の前記弁開度調節信号に、前記
弁の安全方向に応じて前記調節値算出手段によって求め
た調節値を加・減算し、前記センサー系異常後の弁開度
調節信号を求める弁開度決定手段5とを設けた弁開度調
節装置である。
保することにある。 【構成】 センサーからのプロセス量PVと目標値SV
との偏差に基づいてPID調節演算を行って得られる弁
開度調節信号を用いて弁の開度を調節する弁開度調節装
置において、センサー系異常時の目標値,プロセス量,
弁開度調節信号および所定の安全判断要因データを記憶
するデータ記憶手段2,3と、前記センサー系異常時に
過去の経験・実験値または前記記憶手段に記憶される安
全判断要因データを用いて所定の演算に基づいてセンサ
ー異常時の前記弁に対する調節値を求める調節値算出手
段4と、センサー異常時の前記弁開度調節信号に、前記
弁の安全方向に応じて前記調節値算出手段によって求め
た調節値を加・減算し、前記センサー系異常後の弁開度
調節信号を求める弁開度決定手段5とを設けた弁開度調
節装置である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液量,温度,圧力,流
量等のプロセス量を制御する各種のプロセス計装システ
ムに利用される弁開度調節装置に係わり、特にシステム
の安全性を考慮した弁の開度を実現する弁開度調節装置
に関する。
量等のプロセス量を制御する各種のプロセス計装システ
ムに利用される弁開度調節装置に係わり、特にシステム
の安全性を考慮した弁の開度を実現する弁開度調節装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の一般的なプロセス計装シ
ステムの基本的な構成図であって、さらに具体的にはタ
ンクの液量を所定の目標値となるように制御する液量制
御システムの構成図である。
ステムの基本的な構成図であって、さらに具体的にはタ
ンクの液量を所定の目標値となるように制御する液量制
御システムの構成図である。
【0003】このシステムは、上流側配管51から送ら
れてくる液体をコントロール弁52を介してタンク53
に一旦貯留した後、ポンプ54を用いてタンク53内の
液体を下流側の負荷需要に応じて順次送り出すものであ
るが、このとき、タンク53内の液量を目標値に保持す
るために、例えばPID(比例・積分・微分)調節計5
5を設置し、ここでタンク53側の液量センサー56か
らの検出液量PVとタンク液量目標値SVとの偏差が零
となるようにPID調節演算を実行し、得られた操作信
号である弁開度調節信号をコントロール弁52に印加
し、タンク53内の液量を目標値に制御する構成であ
る。
れてくる液体をコントロール弁52を介してタンク53
に一旦貯留した後、ポンプ54を用いてタンク53内の
液体を下流側の負荷需要に応じて順次送り出すものであ
るが、このとき、タンク53内の液量を目標値に保持す
るために、例えばPID(比例・積分・微分)調節計5
5を設置し、ここでタンク53側の液量センサー56か
らの検出液量PVとタンク液量目標値SVとの偏差が零
となるようにPID調節演算を実行し、得られた操作信
号である弁開度調節信号をコントロール弁52に印加
し、タンク53内の液量を目標値に制御する構成であ
る。
【0004】このようなシステムでは、調節計55によ
るPID制御の実行中に、何らかの要因,例えば液量セ
ンサー56自体の異常やセンサー56に接続される信号
線の断線等,いわゆるセンサー系の異常に伴う要因の場
合、タンク53内の液量が予め定めた所定の範囲を外れ
た値となってしまい、本来のPID制御が実行できない
状態となる。
るPID制御の実行中に、何らかの要因,例えば液量セ
ンサー56自体の異常やセンサー56に接続される信号
線の断線等,いわゆるセンサー系の異常に伴う要因の場
合、タンク53内の液量が予め定めた所定の範囲を外れ
た値となってしまい、本来のPID制御が実行できない
状態となる。
【0005】そこで、従来のシステムにおいては、調節
計55でセンサー系の異常であると判断したとき、セン
サー系の異常時の弁開度調節信号を保持出力するか、或
いは全開(100%)または全閉(0%)の弁開度調節
信号を出力し、コントロール弁52の弁開度を調節する
ことが行われている。
計55でセンサー系の異常であると判断したとき、セン
サー系の異常時の弁開度調節信号を保持出力するか、或
いは全開(100%)または全閉(0%)の弁開度調節
信号を出力し、コントロール弁52の弁開度を調節する
ことが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
なセンサー系の異常によってPID制御ができない状態
でも、システムの安全性を考えたとき、タンク53内の
液量が極力空にならない方向でコントロール弁52の調
節を行うことが重要である。
なセンサー系の異常によってPID制御ができない状態
でも、システムの安全性を考えたとき、タンク53内の
液量が極力空にならない方向でコントロール弁52の調
節を行うことが重要である。
【0007】しかしながら、従来のシステムでは、幾つ
かの弁開度方式を採用しているものの、例えばセンサー
系異常時の弁開度調節信号を保持する弁開度方式では、
センサー系異常時の弁開度の状態やセンサー系異常後の
システムの状況に応じて、タンク53内の液量が短時間
に空となる可能性があること。
かの弁開度方式を採用しているものの、例えばセンサー
系異常時の弁開度調節信号を保持する弁開度方式では、
センサー系異常時の弁開度の状態やセンサー系異常後の
システムの状況に応じて、タンク53内の液量が短時間
に空となる可能性があること。
【0008】また、タンク53内の液量を空にしないた
めに、コントロール弁52の開度を全開(100%)と
する弁開度方式も考えられているが、PID制御の目標
値から短時間に大きく外れてしまい、タンク52内の液
量が溢れたり、システムの安全面からも十分に信頼性を
獲得できるものでない。
めに、コントロール弁52の開度を全開(100%)と
する弁開度方式も考えられているが、PID制御の目標
値から短時間に大きく外れてしまい、タンク52内の液
量が溢れたり、システムの安全面からも十分に信頼性を
獲得できるものでない。
【0009】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あって、センサー系の異常時に確実にシステムの安全性
を確保する弁開度調節装置を提供することを目的とす
る。また、本発明の他の目的は、システムに対する種々
の安全判断要因を考慮しながらコントロール弁の開度を
決定する弁開度調節装置を提供することにある。
あって、センサー系の異常時に確実にシステムの安全性
を確保する弁開度調節装置を提供することを目的とす
る。また、本発明の他の目的は、システムに対する種々
の安全判断要因を考慮しながらコントロール弁の開度を
決定する弁開度調節装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項に対応する発明は、センサーからのプロセス
量PVと目標値SVとの偏差に基づいてPIまたはPI
D調節演算を行って得られる弁開度調節信号を用いて弁
の開度を調節する弁開度調節装置において、前記センサ
ー系異常時の目標値,前記プロセス量,前記弁開度調節
信号および安全判断要因データを記憶するデータ記憶手
段と、前記センサー系異常時に過去の経験・実験値また
は前記記憶手段に記憶される安全判断要因データを用い
て所定の演算に基づいてセンサー異常時の前記弁に対す
る調節値を求める調節値算出手段と、センサー異常時の
前記弁開度調節信号に、前記弁の安全方向に応じて前記
調節値算出手段によって求めた調節値を加・減算し、前
記センサー系異常後の弁開度調節信号を求める弁開度決
定手段とを設けた弁開度調節装置である。
に、請求項に対応する発明は、センサーからのプロセス
量PVと目標値SVとの偏差に基づいてPIまたはPI
D調節演算を行って得られる弁開度調節信号を用いて弁
の開度を調節する弁開度調節装置において、前記センサ
ー系異常時の目標値,前記プロセス量,前記弁開度調節
信号および安全判断要因データを記憶するデータ記憶手
段と、前記センサー系異常時に過去の経験・実験値また
は前記記憶手段に記憶される安全判断要因データを用い
て所定の演算に基づいてセンサー異常時の前記弁に対す
る調節値を求める調節値算出手段と、センサー異常時の
前記弁開度調節信号に、前記弁の安全方向に応じて前記
調節値算出手段によって求めた調節値を加・減算し、前
記センサー系異常後の弁開度調節信号を求める弁開度決
定手段とを設けた弁開度調節装置である。
【0011】なお、前記調節値算出手段としては、セン
サー異常時の偏差(SV−PV)とPIまたはPIDの
制御方向とシステムに対する弁の安全方向とから調節値
を求めるものである。
サー異常時の偏差(SV−PV)とPIまたはPIDの
制御方向とシステムに対する弁の安全方向とから調節値
を求めるものである。
【0012】
【作用】従って、請求項に対応する発明は、以上のよう
な手段を講じたことにより、センサー系の異常と判断し
たとき、データ記憶手段は、センサー系異常時の目標
値,プロセス量および弁開度調節信号を取り込んで記憶
する。しかる後、調節値算出手段では、過去の経験・実
験値を調節値とするか、或いはPIまたはPIDの制御
方向,偏差およびシステムに対する弁の安全方向等の安
全判断要因データを用いて所定の演算式に基づいて調節
値を求める。
な手段を講じたことにより、センサー系の異常と判断し
たとき、データ記憶手段は、センサー系異常時の目標
値,プロセス量および弁開度調節信号を取り込んで記憶
する。しかる後、調節値算出手段では、過去の経験・実
験値を調節値とするか、或いはPIまたはPIDの制御
方向,偏差およびシステムに対する弁の安全方向等の安
全判断要因データを用いて所定の演算式に基づいて調節
値を求める。
【0013】さらに、弁開度決定手段においては、セン
サー系異常時の弁開度調節信号に弁の安全方向に応じて
前記調節値算出手段で求めた調節値を加・減算し、セン
サー系異常後の弁開度調節信号とするので、センサー系
の異常時でも例えば液量が空にならずに常にシステムの
安全方向に動作するように弁の開度を決定でき、しかも
偏差が零の状態でもシステムの安全方向に動作させるこ
とができる。
サー系異常時の弁開度調節信号に弁の安全方向に応じて
前記調節値算出手段で求めた調節値を加・減算し、セン
サー系異常後の弁開度調節信号とするので、センサー系
の異常時でも例えば液量が空にならずに常にシステムの
安全方向に動作するように弁の開度を決定でき、しかも
偏差が零の状態でもシステムの安全方向に動作させるこ
とができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明に係わる弁開度調節装置の一
実施例を示す機能ブロック図である。なお、本装置は、
タンクの液量制御だけでなく、それ以外の種々のプロセ
ス量制御にも適用できるので、ここでは基本的なプロセ
ス計装システムを例に上げて説明する。
て説明する。図1は本発明に係わる弁開度調節装置の一
実施例を示す機能ブロック図である。なお、本装置は、
タンクの液量制御だけでなく、それ以外の種々のプロセ
ス量制御にも適用できるので、ここでは基本的なプロセ
ス計装システムを例に上げて説明する。
【0015】この弁開度調節装置は、予め過去の経験値
や実験結果等からセンサー系の異常を判断するに必要な
異常判断条件データが記憶され、この異常判断条件デー
タを用いてセンサーによって検出されるプロセス量PV
からセンサー系の異常の有無を判断するセンサー系異常
判断手段1と、このセンサー系異常判断手段1によって
センサー系の異常であると判断されたとき、センサー系
異常時の目標値,プロセス量,弁開度調節信号を取り込
んで記憶する異常時データ記憶手段2と、システムに対
する種々の安全性を判断する安全性判断要因データを記
憶する安全性判断要因データ記憶手段3と、前記センサ
ー系異常時に過去の経験値や実験値または前記安全性判
断要因データ記憶手段3に記憶させる安全性判断要因デ
ータを用いて所定の演算を実行して弁に対する調節値を
求める調節値算出手段4と、この調節値算出手段4によ
って求めた調節値を、前記弁の安全方向に応じてセンサ
ー系異常時の弁開度調節信号に加・減算し、前記センサ
ー系異常後の弁開度調節信号を求めて前記弁の開度を調
節する弁開度決定手段5とによって構成されている。
や実験結果等からセンサー系の異常を判断するに必要な
異常判断条件データが記憶され、この異常判断条件デー
タを用いてセンサーによって検出されるプロセス量PV
からセンサー系の異常の有無を判断するセンサー系異常
判断手段1と、このセンサー系異常判断手段1によって
センサー系の異常であると判断されたとき、センサー系
異常時の目標値,プロセス量,弁開度調節信号を取り込
んで記憶する異常時データ記憶手段2と、システムに対
する種々の安全性を判断する安全性判断要因データを記
憶する安全性判断要因データ記憶手段3と、前記センサ
ー系異常時に過去の経験値や実験値または前記安全性判
断要因データ記憶手段3に記憶させる安全性判断要因デ
ータを用いて所定の演算を実行して弁に対する調節値を
求める調節値算出手段4と、この調節値算出手段4によ
って求めた調節値を、前記弁の安全方向に応じてセンサ
ー系異常時の弁開度調節信号に加・減算し、前記センサ
ー系異常後の弁開度調節信号を求めて前記弁の開度を調
節する弁開度決定手段5とによって構成されている。
【0016】さらに、調節値算出手段4について具体的
に述べると、異常時データ記憶手段2から読み出した目
標値とプロセス量とからセンサー異常時の偏差を求めた
後、この偏差および安全性判断要因データ記憶手段3に
記憶されるPIまたはPIDの制御方向,システムに対
する弁の安全方向および調節値パラメータから調節値T
を決定する。
に述べると、異常時データ記憶手段2から読み出した目
標値とプロセス量とからセンサー異常時の偏差を求めた
後、この偏差および安全性判断要因データ記憶手段3に
記憶されるPIまたはPIDの制御方向,システムに対
する弁の安全方向および調節値パラメータから調節値T
を決定する。
【0017】これら、PIまたはPIDの制御方向,シ
ステムに対する弁の安全方向および調節値パラメータは
システムやユーザの要望となどを考慮しつつ、予め外部
から入力するか、センサー系異常時に外部から入力す
る。ここで、PIまたはPIDの制御方向は、正動作ま
たは逆動作の何れかが設定される。また、弁の安全方向
は、予めプラントによって決まるものであって、弁の開
方向または閉方向の何れかが設定される。前記調節値パ
ラメータは偏差が零の状態でも安全方向に調節値を導く
もので、後記する図3に示すようなテーブルまたは予め
特定の値が設定される。
ステムに対する弁の安全方向および調節値パラメータは
システムやユーザの要望となどを考慮しつつ、予め外部
から入力するか、センサー系異常時に外部から入力す
る。ここで、PIまたはPIDの制御方向は、正動作ま
たは逆動作の何れかが設定される。また、弁の安全方向
は、予めプラントによって決まるものであって、弁の開
方向または閉方向の何れかが設定される。前記調節値パ
ラメータは偏差が零の状態でも安全方向に調節値を導く
もので、後記する図3に示すようなテーブルまたは予め
特定の値が設定される。
【0018】そして、以上のようにして調節値算出手段
4で調節値Tを決定したならば、弁開度決定手段4で
は、センサー異常時の弁開度調節信号に調節値Tを加え
ることにより、センサー異常後の弁開度調節信号を求め
るものである。
4で調節値Tを決定したならば、弁開度決定手段4で
は、センサー異常時の弁開度調節信号に調節値Tを加え
ることにより、センサー異常後の弁開度調節信号を求め
るものである。
【0019】因みに、センサー異常時の弁の開度をMV
p とし、かつ、調節値をTとすると、センサー異常後の
弁の開度MVb としては、弁の安全方向が開方向であれ
ば、 MVb =MVp +T ……… (1) となり、弁の安全方向が閉方向であれば、 MVb =MVp −T ……… (2) となる。
p とし、かつ、調節値をTとすると、センサー異常後の
弁の開度MVb としては、弁の安全方向が開方向であれ
ば、 MVb =MVp +T ……… (1) となり、弁の安全方向が閉方向であれば、 MVb =MVp −T ……… (2) となる。
【0020】次に、調節値Tの決定方法について述べ
る。一般に、センサー異常時の目標値をSV(0〜10
0%)、プロセス量をPV(0〜100%)とすると、
PIDの制御方向と偏差(SV−PV)とから弁の動作
方向は図2に示すようになる。なお、弁の動作方向を表
す閉は弁の開度が減少方向、開は弁の開度が増加方向に
あることを示す。
る。一般に、センサー異常時の目標値をSV(0〜10
0%)、プロセス量をPV(0〜100%)とすると、
PIDの制御方向と偏差(SV−PV)とから弁の動作
方向は図2に示すようになる。なお、弁の動作方向を表
す閉は弁の開度が減少方向、開は弁の開度が増加方向に
あることを示す。
【0021】さらに、調節値Tに対する調節値パラメー
タKを考慮する必要がある。今、弁の動作方向とシステ
ムに対する安全方向とが一致すれば、調節値TがK以
上、一致していなければ、調節値TがK以下とすると、
PIDの制御方向が正動作時には図3(a)、PIDの
制御方向が逆動作時には図3(b)のように、偏差(S
V−PV)と調節値Tとの関係が決まる。
タKを考慮する必要がある。今、弁の動作方向とシステ
ムに対する安全方向とが一致すれば、調節値TがK以
上、一致していなければ、調節値TがK以下とすると、
PIDの制御方向が正動作時には図3(a)、PIDの
制御方向が逆動作時には図3(b)のように、偏差(S
V−PV)と調節値Tとの関係が決まる。
【0022】よって、センサー異常後の弁の開度MVb
は、PIDの制御方向が正動作で、かつ、安全方向が開
ならば、 MVb =MVp +K{(−1/100)・(SV−PV)+1}…(3) PIDの制御方向が正動作で、かつ、安全方向が閉なら
ば、 MVb =MVp −K{(−1/100)・(SV−PV)+1}…(4) PIDの制御方向が逆動作で、かつ、安全方向が開なら
ば、 MVb =MVp +K{(1/100)・(SV−PV)+1} …(5) PIDの制御方向が逆動作で、かつ、安全方向が閉なら
ば、 MVb =MVp −K{(1/100)・(SV−PV)+1} …(6) となる。
は、PIDの制御方向が正動作で、かつ、安全方向が開
ならば、 MVb =MVp +K{(−1/100)・(SV−PV)+1}…(3) PIDの制御方向が正動作で、かつ、安全方向が閉なら
ば、 MVb =MVp −K{(−1/100)・(SV−PV)+1}…(4) PIDの制御方向が逆動作で、かつ、安全方向が開なら
ば、 MVb =MVp +K{(1/100)・(SV−PV)+1} …(5) PIDの制御方向が逆動作で、かつ、安全方向が閉なら
ば、 MVb =MVp −K{(1/100)・(SV−PV)+1} …(6) となる。
【0023】図4は本発明装置を適用したプラント計装
システムの構成図である。このシステムでは、減算手段
10を含む調節計本体11内部にセンサ系異常判断手段
1、異常時データ記憶手段2および安全性判断要因デー
タ記憶手段3が内蔵され、さらに調節計本体11の出力
側にセンサー異常切替手段12を設ければ、センサ系異
常判断手段1によってセンサー系異常と判断したとき、
センサー異常切替手段12を弁開度決定手段5の出力側
に切替えれば、この弁開度決定手段5で決定されたセン
サー系異常後の弁開度調節信号を制御対象13に設置さ
れる弁に印加することができる。
システムの構成図である。このシステムでは、減算手段
10を含む調節計本体11内部にセンサ系異常判断手段
1、異常時データ記憶手段2および安全性判断要因デー
タ記憶手段3が内蔵され、さらに調節計本体11の出力
側にセンサー異常切替手段12を設ければ、センサ系異
常判断手段1によってセンサー系異常と判断したとき、
センサー異常切替手段12を弁開度決定手段5の出力側
に切替えれば、この弁開度決定手段5で決定されたセン
サー系異常後の弁開度調節信号を制御対象13に設置さ
れる弁に印加することができる。
【0024】次に、以上のように構成された装置の動作
について図5を参照して説明する。常時,センサー系異
常判断手段1がセンサーからのプロセス量PVを取り込
み、異常判断条件データを参照しながらセンサー系の異
常の有無を判断する(ST1)。
について図5を参照して説明する。常時,センサー系異
常判断手段1がセンサーからのプロセス量PVを取り込
み、異常判断条件データを参照しながらセンサー系の異
常の有無を判断する(ST1)。
【0025】ここで、センサー系異常と判断すると、異
常時データ記憶手段2では、センサー系異常時の目標値
SV、プロセス量PVおよび弁開度調節信号MVp を取
り込んでメモリに記憶する(ST2)。
常時データ記憶手段2では、センサー系異常時の目標値
SV、プロセス量PVおよび弁開度調節信号MVp を取
り込んでメモリに記憶する(ST2)。
【0026】このとき、外部から安全性判断要因データ
記憶手段3にPIまたはPIDの制御方向,システムに
対する弁の安全方向および調節値パラメータが設定され
ているか、或いはセンサー系異常時に外部から設定する
と(ST3)、調節値算出手段4では、安全性判断要因
データからPIまたはPIDの制御方向が正動作か逆動
作かを判断し(ST4)、PIまたはPIDの制御方向
が正動作の場合には、 T=K{−(SV−PV)+1} …… (7) の演算式に基づいて調節値Tを求める(ST5)。この
下線で示す「−」が正動作を意味する。
記憶手段3にPIまたはPIDの制御方向,システムに
対する弁の安全方向および調節値パラメータが設定され
ているか、或いはセンサー系異常時に外部から設定する
と(ST3)、調節値算出手段4では、安全性判断要因
データからPIまたはPIDの制御方向が正動作か逆動
作かを判断し(ST4)、PIまたはPIDの制御方向
が正動作の場合には、 T=K{−(SV−PV)+1} …… (7) の演算式に基づいて調節値Tを求める(ST5)。この
下線で示す「−」が正動作を意味する。
【0027】一方、PIまたはPIDの制御方向が逆動
作の場合には、 T=K{+(SV−PV)+1} …… (8) の演算式に基づいて調節値Tを求める(ST6)。な
お、下線で示す「+」が逆動作を意味する。
作の場合には、 T=K{+(SV−PV)+1} …… (8) の演算式に基づいて調節値Tを求める(ST6)。な
お、下線で示す「+」が逆動作を意味する。
【0028】これら(7)式および(8)式から言える
ことは、センサー系異常時の目標値SVとプロセス量P
Vとが等しく、偏差が零の状態にあっても、「+1」と
調節値パラメータKによって、調節値パラメータKの値
を確保できる。
ことは、センサー系異常時の目標値SVとプロセス量P
Vとが等しく、偏差が零の状態にあっても、「+1」と
調節値パラメータKによって、調節値パラメータKの値
を確保できる。
【0029】しかる後、弁開度決定手段5においては、
調節値Tを受け取った後、弁の安全方向が開方向か、或
いは閉方向かを判断し(ST7)、開方向の場合には、 MVb =MVp +T …… (9) を求め(ST8)、一方、閉方向の場合には、 MVb =MVp −T …… (10) により、センサ系異常後の弁開度調節信号MVb を求め
る(ST9)。
調節値Tを受け取った後、弁の安全方向が開方向か、或
いは閉方向かを判断し(ST7)、開方向の場合には、 MVb =MVp +T …… (9) を求め(ST8)、一方、閉方向の場合には、 MVb =MVp −T …… (10) により、センサ系異常後の弁開度調節信号MVb を求め
る(ST9)。
【0030】因みに、具体的な数値を用いて説明する
と、今,SV=60%、PV=50%、MVp =40
%、K=5とし、かつ、PIまたはPIDの制御方向が
逆動作、システムに対する弁の安全方向が開方向(タン
クの液量が空にならない方向)とすると、図4のフロー
チャートに示すステップST8の演算式に基づき、セン
サー異常時の弁開度調節信号MVb は、 MVb =40+5{(1/100)・(60−50)+1} =40+5.5 =45.5% となる。
と、今,SV=60%、PV=50%、MVp =40
%、K=5とし、かつ、PIまたはPIDの制御方向が
逆動作、システムに対する弁の安全方向が開方向(タン
クの液量が空にならない方向)とすると、図4のフロー
チャートに示すステップST8の演算式に基づき、セン
サー異常時の弁開度調節信号MVb は、 MVb =40+5{(1/100)・(60−50)+1} =40+5.5 =45.5% となる。
【0031】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、前述のように具体的数値をもって示すように、セン
サー異常後の弁開度調節信号MVb は45.5%となる
が、従来システムの場合には、センサー系異常時の弁開
度調節信号を保持するので、センサー異常後の弁開度調
節信号MVb は40%となる。その結果、本発明適用シ
ステムでは、従来システムよりも5.5%分だけ、弁開
度を大きくしてタンクに液を入れており、タンクの液量
が空になりにくくなる。
ば、前述のように具体的数値をもって示すように、セン
サー異常後の弁開度調節信号MVb は45.5%となる
が、従来システムの場合には、センサー系異常時の弁開
度調節信号を保持するので、センサー異常後の弁開度調
節信号MVb は40%となる。その結果、本発明適用シ
ステムでは、従来システムよりも5.5%分だけ、弁開
度を大きくしてタンクに液を入れており、タンクの液量
が空になりにくくなる。
【0032】また、従来システムにおいて弁の開度を全
開(100%)とした場合、本発明システムよりもタン
クが空になる可能性が少いが、目標値60%を越えてタ
ンクから液が溢れる可能性が大きくなる。ゆえに、本発
明装置によれば、タンクの液量を目標値から大きく外れ
ることがなく、空になりにくい安全方向の状態を保持さ
せることができる。
開(100%)とした場合、本発明システムよりもタン
クが空になる可能性が少いが、目標値60%を越えてタ
ンクから液が溢れる可能性が大きくなる。ゆえに、本発
明装置によれば、タンクの液量を目標値から大きく外れ
ることがなく、空になりにくい安全方向の状態を保持さ
せることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来のようにセンサー異常後の弁開度を保持または全開
(100%)、全閉(0%)とするのでなく、センサー
異常時の目標値、プロセス量、調節値パラメータ、PI
D制御方向、弁の動作方向等から調節値の大きさを求め
た後、システムに対する弁の安全方向を考慮しつつ、セ
ンサー系異常時の弁開度に調節値を増減し、センサー系
異常後の弁開度を求めるので、プロセス量が目標値を大
きく外れることがなく、センサー系異常後のシステムを
安全方向に保つことができる。
来のようにセンサー異常後の弁開度を保持または全開
(100%)、全閉(0%)とするのでなく、センサー
異常時の目標値、プロセス量、調節値パラメータ、PI
D制御方向、弁の動作方向等から調節値の大きさを求め
た後、システムに対する弁の安全方向を考慮しつつ、セ
ンサー系異常時の弁開度に調節値を増減し、センサー系
異常後の弁開度を求めるので、プロセス量が目標値を大
きく外れることがなく、センサー系異常後のシステムを
安全方向に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる弁開度調節装置の一実施例を示
す機能ブロック図。
す機能ブロック図。
【図2】PID制御方向、偏差、弁の動作方向と調節値
との関係を示す図。
との関係を示す図。
【図3】偏差と調節値との関係を説明する図。
【図4】本発明装置を適用したプロセス計装システムの
構成図。
構成図。
【図5】本発明に係わる弁開度調節装置における動作の
手順を示す図。
手順を示す図。
【図6】従来の液量制御システムの構成図。
2…異常時データ記憶手段、3…安全性判断要因データ
記憶手段、4…調節値算出手段、5…弁開度決定手段。
記憶手段、4…調節値算出手段、5…弁開度決定手段。
Claims (2)
- 【請求項1】 センサーからのプロセス量PVと目標値
SVとの偏差に基づいてPIまたはPID調節演算を行
って得られる弁開度調節信号を用いて弁の開度を調節す
る弁開度調節装置において、 前記センサー系異常時の目標値,前記プロセス量,前記
弁開度調節信号および所定の安全判断要因データを記憶
するデータ記憶手段と、 前記センサー系異常時に過去の経験・実験値または前記
記憶手段に記憶される安全判断要因データを用いて所定
の演算に基づいてセンサー異常時の前記弁に対する調節
値を求める調節値算出手段と、 センサー異常時の前記弁開度調節信号に、前記弁の安全
方向に応じて前記調節値算出手段によって求めた調節値
を加・減算し、前記センサー系異常後の弁開度調節信号
を求める弁開度決定手段と、 を備え、前記センサー系異常後の弁開度調節信号を用い
て弁の開度を調節することを特徴とする弁開度調節装
置。 - 【請求項2】 調節値算出手段による調節値は、センサ
ー異常時の偏差(SV−PV)とPIまたはPIDの制
御方向とシステムに対する弁の安全方向とから求めるこ
とを特徴とする請求項1に記載の弁開度調節装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5295295A JPH08247335A (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 弁開度調節装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5295295A JPH08247335A (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 弁開度調節装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08247335A true JPH08247335A (ja) | 1996-09-27 |
Family
ID=12929223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5295295A Pending JPH08247335A (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 弁開度調節装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08247335A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016002557A1 (ja) * | 2014-07-01 | 2016-01-07 | 三菱重工業株式会社 | 多段圧縮システム、制御装置、制御方法及びプログラム |
CN113893770A (zh) * | 2021-09-29 | 2022-01-07 | 移动源后处理技术(河南)研究院有限公司 | 一种陶瓷纤维衬垫智能供料系统 |
-
1995
- 1995-03-13 JP JP5295295A patent/JPH08247335A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016002557A1 (ja) * | 2014-07-01 | 2016-01-07 | 三菱重工業株式会社 | 多段圧縮システム、制御装置、制御方法及びプログラム |
CN106460834A (zh) * | 2014-07-01 | 2017-02-22 | 三菱重工业株式会社 | 多级压缩系统、控制装置、控制方法以及程序 |
US10400774B2 (en) | 2014-07-01 | 2019-09-03 | Mitsubishi Heavy Industries Compressor Corporation | Multi-stage compression system, control device, control method, and program |
CN113893770A (zh) * | 2021-09-29 | 2022-01-07 | 移动源后处理技术(河南)研究院有限公司 | 一种陶瓷纤维衬垫智能供料系统 |
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