JPH08246911A - トラクターのエンジン回転数制御 - Google Patents
トラクターのエンジン回転数制御Info
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- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
Abstract
回できるように構成したトラクターにおいて、旋回時に
極端な低速となる事態を回避し、また、後進時にも低速
化可能とし、また、旋回終了時における速度復帰を速や
かにし、また、制御回避により急発進する危険を回避す
べく制御機構を設ける。 【構成】 低速旋回設定スイッチSW3のON時、及び
リバーサレバーRLの後進操作により低速化するよう構
成し、低速制御時においてアクセルレバーALを操作す
る時にはエンジン回転数ERがアクセル設定回転数AR
になるようにし、また基準アクセル設定回転数以下の時
には制御しないようにし、また、低速旋回設定スイッチ
SW3をOFFしても、エンジン回転数がアクセル設定
回転数でない時には制御解除しないようにした。
Description
ち、特に高速度での耕耘を可能とする機種において、旋
回時における安全性を確保するべくエンジン回転数を制
御する構成に関する。
トラクターが増加するにあたり、旋回時において、安全
性を確保すべく、エンジン回転数を低減する制御機構を
設けたものが見られるようになり、例えば特開平6─2
76807においては、旋回時を、作業機上昇をセンサ
ーにて検出した時とし、また、PTO軸回転数や変速レ
バー位置等の検出よりエンジン回転数の低減値を算出し
て、旋回時にエンジン回転数を低減する制御機構を有す
るトラクターを開示している。
ン回転数を低減する構造とすれば、低速にて作業をして
いる時には、旋回速度が遅すぎるという不具合が発生す
る。従って、旋回時のエンジン回転数低減制御を選択的
に行える構成とすることが望ましく、また、この選択作
業が、高速作業や低速作業を繰り返す場合には、煩雑に
なるので、制御選択をしたら、作業中の走行速度に応じ
て制御を解除できる構成とするのがよい。更に、制御中
における旋回速度が、作業者の思う以上に遅い場合に
は、何らかの方法で旋回速度をアップできる構成となす
ことが望まれる。
を低減させる制御を選択可能とするトラクターにおい
て、該制御を選択しての作業を終了した後に、作業機を
上げて走行する時、制御解除するが、作業機を上げた状
態であれば、旋回とみなして作業機上昇時にて低減して
いたエンジン回転数が、急に本来の回転数に復帰するの
で、既にエンジン回転数を上げた状態で制御を解除すれ
ば、急発進して危険である。この危険性を回避する手段
が望まれる。
操作レバーとは別の操作レバーで行われ、後進切換時に
は、前進時の変速段で走行する。これは、高速段に変速
レバーをセットしている場合には危険であるため、この
場合にもエンジン回転数制御がなされることが望まし
い。
においては、アイドル回転数(アイドル状態の最大回転
数)を基準にし、それより上のアクセル設定回転数より
一定の割合でエンジン回転数を低減させていた。従っ
て、アイドル回転数以上において、アクセル設定回転数
を上げるほど、エンジン回転数の低減幅も増加した。し
かし、この構成だと、アクセルの設定回転数が高い場合
に、旋回終了してエンジン回転数を直線走行時のアクセ
ル設定回転数に復帰する時に、エンジン回転数の低減幅
が大きいので、アクセル設定回転数になかなか復帰せ
ず、作業者の思う速度になかなか走り出さない。つま
り、走行感覚上問題がある。
の設定するエンジン回転数より実際のエンジン回転数が
大幅に少ない場合に、これを表示する手段として、従来
も計器板に配設したランプを点滅させる如き構成は公知
となっているが、エンジン過負荷が圃場の一部の状況よ
り生じるもので、そのまま走行していれば直ぐに過負荷
の状態が解消される場合にも点滅したり、或いはアクセ
ルや変速レバーを高速段にして加速しようとする場合に
は、加速開始時には大幅にアクセル設定回転数を下回る
ものの、そのままの状態にしておけば、次第にエンジン
回転数は、アクセル設定回転数に上がるものであり、こ
の場合にも点滅したりするのは、作業者の視覚上煩わし
く、また、操作上誤解を生じ、誤操作に繋がる。
解決するため、次のような手段を用いるものである。即
ち、トラクターにおいて、作業機上昇操作時にエンジン
回転数を低減する制御を低速旋回設定スイッチのON・
OFFにて選択可能とし、また、前後進切換操作レバー
の後進操作時にONする低速後進設定スイッチを設け、
該後進スイッチのON時にエンジン回転数を低減するよ
う構成する。
回転数に対してエンジン回転数を一定の割合にて低減す
る制御を可能としたトラクターにおいて、該制御にてエ
ンジン回転数が低減されている時にアクセルを操作する
と、エンジン回転数がアクセルの設定回転数に復帰する
よう構成する。
回転数に対してエンジン回転数を低減する制御を行うト
ラクターにおいて、エンジン回転数をアクセル設定回転
数と同じとするアクセル設定回転数の基準を定め、作業
機上昇時には、アクセル設定回転数がそれ以上の時に、
アクセル設定回転数に対して一定の割合にてエンジン回
転数を低減し、それ以下の時には、エンジン回転数とア
クセル設定回転数を同じとするよう構成する。
を低減する制御を低速旋回設定スイッチのON時に可能
としたトラクターにおいて、低速旋回設定スイッチをO
FFした時に、エンジン回転数がアクセル設定回転数で
ない時には、該制御が解除せず、かつ制御が解除してい
ないことを表示するよう構成する。
回転数に対してエンジン回転数を一定の割合にて低減す
る制御を低速旋回設定スイッチのON時に可能としたト
ラクターにおいて、アクセルの設定回転数が一定以下
で、かつエンジン回転数がアクセルの設定回転数に対し
て一定の割合以下になっている状態が一定時間以上持続
する場合に、エンジン過負荷を告げるべく、低速旋回設
定スイッチON時に点灯する表示ランプが点滅するよう
構成する。
を、低速旋回設定スイッチにより選択可能とし、制御の
不必要な低速走行時には、制御選択しないことで、旋回
時にも極端な低速とならずに作業ができる。また、前後
進切換操作レバーを後進操作するとともに低速後進設定
スイッチがONすることで、エンジン回転数が低減され
るので、前進時に高速段であっても後進時には低速とな
る。
作すれば、エンジン回転数をアクセル設定回転数に復帰
する構成とすることで、旋回時の速度が遅すぎると感じ
る場合にアクセル操作で速度アップすることができる。
の時のみエンジン回転数をアクセル回転数の一定割合で
低減する構成としたので、基準以上のアクセル設定回転
数において、エンジン回転数の低減幅が少なくなり、旋
回後の速度復帰時間が短縮化される。
ればエンジン回転数の低減制御を解除しない構成とする
ことで、作業終了後の高速運転時に制御解除するととも
に急発進するという事態が回避される。また、該制御が
解除されない限り表示は消えず、制御が解除されていな
いことを知ることができる。
と、アクセル設定回転数がそれ以下でも、エンジン過負
荷の状態とされるアクセル設定回転数に対するエンジン
回転数が一定割合以下の状態が一定時間以内の時には、
エンジン過負荷の表示となるランプの点滅をしないこと
で、アクセル操作等をしなくても過負荷状態を脱するこ
とのできる状態にもランプ点滅する事態を回避し、真に
アクセル操作等の必要なエンジン過負荷の状態のみラン
プ点滅するようになる。
て、本発明の構成を説明する。図1はトラクターの平面
図、図2は座席側方に配設するスイッチパネル5の平面
図、図3は座席前方に配設する計器パネル2の正面図、
図4は本発明のエンジン制御のシステムブロック図、図
5は旋回時及び後進時にエンジン回転数を低減する制御
フローチャート、図6は低速旋回設定時におけるエンジ
ン回転数の低減量を表すグラフで、(A)は従来のエン
ジン回転数低減制御構造のもの、(B)は(A)の制御
構造において、アクセル設定回転数Xである場合の旋回
後のエンジン回転数の復帰様態を示すもの、(C)は本
発明のエンジン回転数低減制御構造のもの、図7は図6
(C)のように制御の基準となるアクセル設定回転数R
1 を設定した場合におけるエンジン回転数低減制御フロ
ーチャート、図8は低速旋回設定解除フローチャート、
図9はエンジン過負荷表示制御フローチャートである。
る各スイッチ、レバー及びセンサー構造について説明す
る。トラクターの後部には、油圧にて昇降駆動する油圧
リフトLを後方に延設していて、ロータリー作業機R等
の作業機を装着可能としている。トラクターにおいて
は、前部にボンネット1を配設しており、その中には、
エンジンEを搭載していて、エンジンEに対する燃料噴
射ポンプPを該エンジンEに付設している。該燃料噴射
ポンプPには、燃料噴射量を検出するためのラック位置
センサーが配設されている。また、該ボンネット1内の
最前部には、後記の低速旋回設定スイッチSW1等のス
イッチ操作に基づきエンジン回転数を制御するエンジン
制御コントローラーECが配設されている。
配設されていて、座席4に座る作業者が正面を向いて視
認可能となっている。計器パネル2の直後部にはハンド
ル3が突設されており、また、計器パネル2の側方に、
エンジン回転数を操作するためのアクセルレバーAL
と、前後進切換操作レバーであるリバーサレバーRLが
突設されている。なお、該ボンネット1内において、該
アクセルレバーALのレバー設定位置を検出するアクセ
ルセンサーASが配設されており、また、リバーサレバ
ーRLを後進位置に切り換えた時にONする後進スイッ
チSW6が配設されていて、低速後進設定スイッチSW
6のONにより、後進時に作業機を上昇させるとエンジ
ン回転数が低減される制御となる。
速レバー等のレバー類が配設されており、内部には油圧
リフトLの昇降制御を行う油圧リフト制御コントローラ
ーLCが内設されている。更に、その外側のフェンダー
近傍には、スイッチパネル5が配設されている。該スイ
ッチパネル5には各種スイッチが配設されている。図2
により説明すると、まず最前部には油圧リフトLを昇降
するための昇降スイッチSW1が配設されている。該昇
降スイッチSW1を前方にスライドすると油圧リフトL
が上昇し、後方にスライドすると下降する構成となって
いる。肘掛け5aを介して後部には、前部よりバックア
ップスイッチSW2、低速旋回設定スイッチSW3、旋
回速度切換スイッチSW4、ワンタッチ昇降入切スイッ
チSW5が配設されている。
と、後進時、即ち、リバーサレバーRLを後進操作した
時に、油圧リフトLが上昇する。低速旋回設定スイッチ
SW3をONすると、油圧リフトLが上昇した時に、エ
ンジン回転数を低減する制御が行われる(前記エンジン
制御コントローラーECにて制御する。)。旋回速度切
換スイッチSW4は、旋回時、即ち作業機上昇時の走行
速度を低速・中速、高速の三段に切り換えるスイッチで
ある。ワンタッチ昇降入切スイッチSW5をONする
と、昇降スイッチSW1を上昇或いは下降操作した時
に、手を離しても、油圧リフトLが最後まで上昇或いは
下降するようになる。(ワンタッチ昇降入切スイッチS
W5のOFF時には、昇降スイッチSW1をスライドし
た分だけ油圧リフトLが上昇または下降する。)
く、該スイッチパネル5における低速旋回設定スイッチ
SW3のON時に、低速旋回制御、即ち、旋回時にエン
ジン回転数の低減を行う制御中であることを表示する低
速旋回モード表示ランプ6が配設されている。
エンジン制御の全体構造を図4より説明する。前記エン
ジン制御コントローラーECの入力手段として、昇降ス
イッチSW1、低速旋回設定スイッチSW3、旋回速度
切換スイッチSW4、及び低速後進設定スイッチSW6
があり、ON・OFFの切換、或いは該旋回速度切換ス
イッチSW4にあっては、高速、中速、低速段の三段切
換の入力信号を該エンジン制御コントローラーに入力す
る。更に、入力用の検出手段として、アクセルレバーA
Lの設定位置を検出するアクセルセンサーAS、エンジ
ンの出力状況を検出するラック位置センサー、回転数セ
ンサー、その他の各種センサーがあり、これらの検出値
がエンジン制御コントローラーECに入力される。
制御コントローラーEC内にて調速ソレノイド、又は調
速モーターの出力値を算定し、これらを出力駆動するこ
とによって、エンジン回転数を制御するものである。な
お、低速旋回設定スイッチSW3のON・OFF、及び
その他の一定条件において、前記の計器パネル2におけ
る旋回モード表示ランプ6を点灯、消灯、又は点滅させ
る。
おいて、エンジン回転数の低減制御の流れを図5のフロ
ーチャートにて説明する。まず、旋回時にエンジン回転
数ERを落とす制御を、低速作業時に行うと、旋回速度
があまりに遅くなるという不具合があるので、低速旋回
設定スイッチSW3をONした時のみ、旋回時にエンジ
ン回転数ERを低減する制御を行うようにしている。つ
まり、低速旋回設定スイッチSW3がOFFされている
時は、旋回速度はアクセルレバーALの設定速度どおり
になる。なお、低速旋回設定スイッチSW3のON時に
は、低速旋回設定スイッチSW3の内蔵ランプが点灯す
るとともに、計器パネル2における低速旋回設定表示ラ
ンプ6が点灯するものであり、OFF時にはどちらも消
灯している。なお、低速旋回設定スイッチSW3のOF
F時、及びOFF保持時における低速旋回制御の解除
は、後に図8にて説明する。
いて、旋回時の判断は、作業機の上昇時とみなして、昇
降スイッチSW1を上昇操作した時にエンジン回転数E
Rを低減する。なお、エンジン回転数ERの低減は、上
昇操作開始からT1 秒(例えば0.5秒)後より行うも
のとしている。これは、上昇操作開始と同時にエンジン
回転数ERを低減させると、エンジン回転数ERに比例
する油圧リフトLの上昇速度が遅くなって、作業機の上
昇が遅れてしまうからであり、作業機が上昇した後を見
越して、T1 秒のタイムラグを設けたものである。旋回
後再び耕耘作業に移る時には、昇降スイッチSW1を下
降操作するものであり、この下降操作とともに、エンジ
ン回転数ERが、アクセルレバーALの設定回転数(ア
クセル設定回転数AR)に復帰し、直線走行に移行す
る。この場合には、タイムラグを設けず、下降操作と同
時に回転数を上げて速やかに回転数を復帰させ、エンス
トを回避するものである。
過度に遅くなるのを回避する構成となっている。つま
り、作業に入る前に高速作業と見越して、旋回速度を低
速化するよう、低速旋回設定スイッチSW3をONして
いたとしても、作業中には低速にて作業をする場合があ
り、その速度で旋回に入ると、旋回速度が極端に遅くな
るという事態が生じ、エンジン回転数の低減制御を解除
する必要がある。そこでまず、図5のフローチャートに
おいては、エンジン回転数の低減制御中も、アクセルレ
バーALを操作すれば、それにより設定される回転数
(アクセル設定回転数AR)に実際のエンジン回転数E
Rが復帰する構成としている。
減させるように構成されているが、それ以外に、高速で
は危険な後進時にもエンジン回転数ERを低減できるよ
うにしている。即ち、前記の如く、リバーサレバーRL
を後進位置に切り換えると、低速後進設定スイッチSW
6がONし、そのT1 秒(例えば0.5秒)後にエンジ
ン回転数ERが低減される構成となっている。この場合
のタイムラグは、バックアップスイッチSW2をONし
ている場合にリバーサレバーRLを後進操作すると、油
圧リフトLが上昇するからであり、前記の昇降スイッチ
SW1の操作開始後のタイムラグと同一の理由によりこ
のように設定しているのである。
低速旋回設定スイッチSW3をONした場合のみに後進
時のエンジン回転数の低減制御を行うようにしている
が、これは、低速作業時には低速旋回設定スイッチSW
3をOFFしておくことを想定したものであり、低速作
業時には後進速度を低速化する必要もないからである。
なお、後進時には常にエンジン回転数を低減するよう、
低速旋回設定スイッチSW3のON・OFFにかかわら
ず、低速後進設定スイッチSW6のON時にエンジン回
転数を低減する構造としてもよい。
上のための制御機構について、図6及び図7より説明す
る。直線時のエンジン回転数ERは、アクセル設定回転
数ARに一致する。一方、旋回時においては、従来は、
図6(A)の如く、アイドル回転数(アイドリング状態
の最大回転数)IRにおいて、エンジン回転数ERとア
クセル設定回転数ARを一致するようにし、アクセル設
定回転数ARがそれ以上の時には、アクセル設定回転数
ARにエンジン回転数ERを比例させつつ、回転数旋回
速度切換スイッチSW4の設定(高速H、中速M、低速
L)に基づいて該アクセル設定回転数ARに対し一定割
合で低減されたものとなっていた。
時に走行していた時のアクセルレバーAL位置を保持す
るか、あるいはややそれより低速段に落とすかというも
のであり、アイドル回転数IRの位置まで落とすことは
ない。この状態で、旋回終了時に再びエンジン回転数を
復帰させる時、アクセルレバーALを踏み込んでいるの
に、急にはその設定回転数ARまでエンジン回転数ER
が上がらず、つまり、なかなか思いどおりの速度で走り
出さないという走行感覚上の問題がある。図6(B)に
て説明すると、旋回終了後、作業者は、思いどおりの速
度を得ようとして、中速度のアクセル設定回転数Xにア
クセルレバーALをセットするが、ここで減速分Yだけ
エンジン回転数ERの復帰時間がかかる。旋回を終了す
れば、なるべく速やかにアクセルの設定位置に応じた速
度に近い速度で走り出すのが望ましい。
数IRよりも高いアクセル設定回転数ARにおいて、旋
回終了して直線走行開始する時に大凡の作業者がセット
するアクセルレバーALに対応する如く、旋回時(後進
時も同様)における低速走行時と、直線走行時とのエン
ジン回転数の一致点R1 を取り(例えば1500rp
m)、図7のフローチャートの如く、これよりアクセル
設定回転数ARが低い状態で旋回に入る場合には、直線
走行時と同様に、エンジン回転数ERがアクセル設定回
転数ARになるように、即ち、低速化しないようにし、
アクセル設定回転数ARがR1 以上の場合で旋回(後
進)走行に入った時のみ、低速化されるようにした。こ
うすればアクセル設定回転数ARがR1 以上の状態にて
旋回している場合にも、エンジン回転数ERのアクセル
設定回転数ARに対する低減率が少なくなっているの
で、旋回(後進)終了後にエンジン回転数が復帰するの
も早くなり、操作感覚がよくなる。なお、エンジン回転
数ERの低い状態で、旋回時の速度を直線走行時よりも
落とさなくても、安全性は確保できるので、このよう
に、旋回時または後進時の低速制御の基準点R1 を定め
ても差し支えない。
より説明する。耕耘作業が全て終了した時等には路上走
行に移行するため、油圧リフトLを上昇させて作業機を
上げた状態にしておき、また,路上走行中の旋回時に低
速化するのは不都合なので、低速旋回設定スイッチSW
3をOFFして、低速旋回設定を解除する。しかし、油
圧リフトLが上昇した状態においてはエンジン回転数E
Rが低減されており、この状態で低速旋回設定スイッチ
SW3をOFFすると、急に直線走行時のエンジン回転
数に復帰し、もし既にエンジン回転数を上げて走行して
いる場合には、急発進して非常に危険である。この危険
性を回避するためには、低速旋回設定スイッチSW3を
OFFする時のエンジン回転数ERが一定以上である場
合には、それ以下に回転数が下がるまで低速走行を解除
しないようにするとよい。
直前時)のエンジン回転数NMEM をエンジン制御コント
ローラーECにおいて記憶しておく。そして、エンジン
回転数ERがアクセル設定回転数ARに比して少ない場
合(エンジンが減速状態)には、旋回時における低速制
御がなされていることとなる。この場合に、低速旋回設
定スイッチSW3がONされていれば、勿論、旋回時に
おける低速走行が維持される。そして、低速制御時にお
いて、低速旋回設定スイッチSW3がOFFされた時、
まず、その時のアクセルレバーALの設定位置で直線走
行に戻った時に得るエンジン回転数NSET (つまり、低
速旋回設定スイッチSW3のOFF時のアクセル設定回
転数AR)と、前記のエンジン回転数NMEM との比較が
エンジン制御コントローラーECにて行われる。もしN
SET ≦NMEM ならば、エンジン回転数を復帰させた時
に、旋回直前時の速度以下となるため、作業者にとって
急激に高速化したという印象はもたれず、心構えをして
エンジン回転数の復帰に臨めるので、この場合には、低
速旋回設定を解除し、低速旋回モード表示ランプ6も消
灯する。
FFした時に、NSET >NMEM ならば、エンジン回転数
を復帰させた時に、旋回直前時よりも速度が速くなるの
で、作業者にとっては、思った以上の速度が出て、対処
しきれず危険である。そこでこの場合には、低速旋回設
定を解除せず、勿論、低速旋回モード表示ランプ6も点
灯されたままである。しかし、直線走行時の速度がもと
もと低速の場合には、NMEM が非常に少なく、この場
合、NSET >NMEM でも、NSET が小さければ、エンジ
ン回転数を復帰させても、低速度に復帰するので、安全
性は保持できる。そこで、NSET >NMEM でも、NSET
が一定以下、例えばアイドル回転数付近であれば、低速
旋回設定は解除してエンジン復帰させ、低速旋回モード
表示ランプ6も消灯するのである。
荷表示の制御について図9より説明する。低速旋回設定
した(低速旋回設定スイッチSW3をONした)状態に
おいて、旋回時にはアクセル設定回転数ARの一定割合
で実際のエンジン回転数ERが低減されているが、減速
が過度になると、エンジン過負荷の状態になり、エンジ
ン等に悪影響を及ぼす。そこで、低速旋回設定時には点
灯している低速旋回設定表示ランプ6を、エンジン過負
荷の状態、つまり、実際エンジン回転数ERのアクセル
設定回転数ARに対する減速割合が一定以下となってい
る場合、つまりAR≦n×AR(例えばn=0.72)
においては点滅させて、エンジン過負荷の表示とする。
道路の凹凸にて一時的に過負荷状態となって、そのまま
走行させれば直ぐにその状態を脱する場合にも低速旋回
設定表示ランプ6が点滅してしまい、視覚的に煩わし
い。また、アクセルレバーALを高速回転側に操作して
急加速しようとする場合や、変速レバーを高速段に操作
した場合には、加速開始時点では実際エンジン回転数E
Rがかなりアクセル設定回転数ARを下回るが、次第に
加速して、エンジン過負荷の状態は脱する。この場合に
もランプ点滅するのでは、作業者に視覚的に煩わしく、
また、誤解を与えてしまう。
アクセル設定回転数ARが、ある基準回転数R2 (例え
ば2300rpm)より高い場合、また、そうでない時
にはアクセル設定回転数ARに対して、エンジン回転数
ERが過負荷状態の基準とする割合以下になっている状
態(即ち、ER≦n×AR)の持続時間が、一定時間T
2 秒(例えば0.5秒)以内であれば、低速旋回設定表
示ランプ6は点滅しないようにしたのである。
次のような効果を奏する。即ち、請求項1の如く構成し
たので、低速作業時には低速旋回制御をせず、高速作業
時のみ低速旋回制御をするという選択ができ、低速作業
時に極端に遅い速度で旋回しなければならないという事
態が回避される。また、前後進切換操作レバーを後進操
作するだけで低速後進設定スイッチが入り、煩わしい操
作をすることなく、後進時に自然に低速化して、後進時
の安全性を図ることができる。
旋回制御設定時でも、旋回時の速度が遅すぎると感じる
場合にアクセル操作で速度アップすることができる。
となるアクセル設定回転数以上の時のみエンジン回転数
をアクセル回転数の一定割合で低減する構成としたの
で、アクセル設定回転数が基準以下の場合には、旋回時
においてエンジン回転数がアクセル設定回転数と等しく
なり、低速度において、アクセル操作にて直線走行時と
同様の旋回速度を得られ、旋回速度が極端に低速度とな
る事態が回避される。そして、アクセル設定回転数が基
準以上の時には、旋回時にエンジン回転数の低減制御が
なされるが、旋回終了後の直線走行移行時に速やかにエ
ンジン回転数がアクセル設定回転数に復帰するので、操
作性が向上する。
ば、作業終了後の高速運転時に制御解除するのに伴って
急発進するという危険な事態が回避される。また、該制
御が解除されない限り表示は消えず、制御が解除されて
いないことを知ることができる。
アクセル操作等をしなくても過負荷状態を容易に脱する
ことのできる状態にもランプ点滅する事態を回避し、真
にアクセル操作等の必要なエンジン過負荷の状態のみラ
ンプ点滅するようになり、作業者の目を煩わせることが
なく、また、誤解から生じる誤操作をすることもなくな
る。
である。
る。
ある。
制御フローチャート図である。
量を表すグラフ図で、(A)は従来のエンジン回転数低
減制御構造のもの、(B)は(A)の制御構造におい
て、アクセル設定回転数Xである場合の旋回後のエンジ
ン回転数の復帰様態を示すもの、(C)は本発明のエン
ジン回転数低減制御構造のものである。
設定回転数R1 を設定した場合におけるエンジン回転数
低減制御フローチャート図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 トラクターにおいて、作業機上昇操作時
にエンジン回転数を低減する制御を低速旋回設定スイッ
チのON・OFFにて選択可能とし、また、前後進切換
操作レバーの後進操作時にONする低速後進設定スイッ
チを設け、該後進スイッチのON時にエンジン回転数を
低減するようにしたことを特徴とするトラクターのエン
ジン回転数制御。 - 【請求項2】 作業機上昇操作時にアクセルの設定回転
数に対してエンジン回転数を一定の割合にて低減する制
御を可能としたトラクターにおいて、該制御にてエンジ
ン回転数が低減されている時にアクセルを操作すると、
エンジン回転数がアクセルの設定回転数に復帰すること
を特徴とするトラクターのエンジン回転数制御。 - 【請求項3】 作業機上昇操作時にアクセルの設定回転
数に対してエンジン回転数を低減する制御を行うトラク
ターにおいて、エンジン回転数をアクセル設定回転数と
同じとするアクセル設定回転数の基準を定め、作業機上
昇時には、アクセル設定回転数がそれ以上の時に、アク
セル設定回転数に対して一定の割合にてエンジン回転数
を低減し、それ以下の時には、エンジン回転数とアクセ
ル設定回転数を同じとすることを特徴とするトラクター
のエンジン回転数制御。 - 【請求項4】 作業機上昇操作時にエンジン回転数を低
減する制御を低速旋回設定スイッチのON時に可能とし
たトラクターにおいて、低速旋回設定スイッチをOFF
した時に、エンジン回転数がアクセル設定回転数でない
時には、該制御が解除せず、かつ制御が解除していない
ことを表示することを特徴とするトラクターのエンジン
回転数制御。 - 【請求項5】 作業機上昇操作時にアクセルの設定回転
数に対してエンジン回転数を一定の割合にて低減する制
御を低速旋回設定スイッチのON時に可能としたトラク
ターにおいて、アクセルの設定回転数が一定以下で、か
つエンジン回転数がアクセルの設定回転数に対して一定
の割合以下になっている状態が一定時間以上持続する場
合に、エンジン過負荷を告げるべく、低速旋回設定スイ
ッチON時に点灯する表示ランプが点滅することを特徴
とするトラクターのエンジン回転数制御。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07052970A JP3134917B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | トラクターのエンジン回転数制御 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07052970A JP3134917B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | トラクターのエンジン回転数制御 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08246911A true JPH08246911A (ja) | 1996-09-24 |
JP3134917B2 JP3134917B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=12929753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07052970A Expired - Lifetime JP3134917B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | トラクターのエンジン回転数制御 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3134917B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005054414A (ja) * | 2003-08-01 | 2005-03-03 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 走行式油圧作業機 |
KR100540446B1 (ko) * | 1998-11-25 | 2006-02-28 | 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 | 휠타입 굴삭기의 엔진 속도 제어방법_ |
EP2072785A1 (en) | 2007-12-21 | 2009-06-24 | Caterpillar Inc. | Controlling engine speed within a machine |
-
1995
- 1995-03-13 JP JP07052970A patent/JP3134917B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100540446B1 (ko) * | 1998-11-25 | 2006-02-28 | 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 | 휠타입 굴삭기의 엔진 속도 제어방법_ |
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EP2072785A1 (en) | 2007-12-21 | 2009-06-24 | Caterpillar Inc. | Controlling engine speed within a machine |
WO2009082446A1 (en) * | 2007-12-21 | 2009-07-02 | Caterpillar Inc. | Controlling engine speed within a machine |
CN101903627A (zh) * | 2007-12-21 | 2010-12-01 | 卡特彼勒公司 | 在机器中对发动机速度的控制 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP3134917B2 (ja) | 2001-02-13 |
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