JPH082460Y2 - ガスエンジン用ミキサー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、ガスエンジン用ミキサーに関し、ガスヒー
トポンプエアコン等に利用される。

（従来の技術） 従来より、ガスヒートポンプエアコン（以下GHPと略
記する）では、排気ガス中の窒素酸化物等の有害物質を
減少させるため、混合気を希薄化する希薄燃焼が採用さ
れている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上述のような希薄燃焼方式ではエンジ
ン始動時において混合気が希薄なために、エンジンの始
動が困難となつたり、エンジンの高負荷時には必要な出
力を出させないといつた不具合を有している。

そこで、エンジン始動時や高負荷時には十分な燃料を
供給できるガスエンジン用ミキサーの提供をその技術的
課題とする。

〔考案の構成〕

（課題を解決するための手段） 上述した本考案の技術的課題を解決するために講じた
本考案の技術的手段は、吸気通路におけるスロツトルバ
ルブを中心として突起部と対称位置に形成された導入孔
を有し、燃料供給通路の途中に配設されたメインジエツ
トよりも上流側から分岐した補助通路に配設されたサブ
ジエツトを、導入孔から付与される負圧により作動する
負圧制御弁が開閉するようにしたことである。

（作用） 上述した本考案の技術的手段によれば、通常運転時に
は希薄燃焼が可能となり、エンジン始動時や高負荷時に
は十分な燃料を供給でき、始動性向上や高出力化が達成
される。

（実施例） 以下、本考案の技術的手段を具体化した実施例につい
て添付図面に基づいて説明する。

第１図は、本考案実施例のガスエンジン用ミキサー10
の断面図を示す、第２図は、ガスエンジン用ミキサー10
の負圧特性図を示す。

ハウジング11内部には、吸気通路12が形成されてお
り、吸気通路12の途中には突起部13が形成されると共に
スロツトルバルブ14が配設されている。吸気通路12の図
示上方には図示しないエアクリーナが接続され、図示下
方には図示しないエンジンマニホールドが接続されてい
る。

突起部13には、ハウジング11内部に形成された燃料供
給通路15の一端が接続され、その途中にはメインジエツ
ト16と第１ジエツトニードル17とが配設されている。ま
た、燃料供給通路15の他端には、公知のガバナーが接続
されている。

また、ハウジング11内には、燃料供給通路15の途中に
配設されたメインジェット16よりも上流側から分岐して
補助通路18が形成され、その途中にはエンリツチジエツ
ト19と第２ジエツトニードル20とが配設されている。

第２ジエツトニードル20は公知の負圧制御弁21によ
り、エンリツチジエツト19を開閉制御している。この負
圧制御弁21は、図示しないエンジンマニホールドからの
負圧が導入され、その負圧は吸気通路12のスロツトルバ
ルブ14よりも図示しないエンジンマニホールド側に形成
された導入孔22から、負圧導入管23を介して導入されて
いる。また、負圧導入管23の途中にはオリフイス24が配
設されている。

以上の構成を有するガスエンジン用ミキサー10の作動
を以下に説明する。

第２図の負圧特性図に示されるように、スロツトルバ
ルブ14の開度が全閉でエンジン回転数０である、即ちエ
ンジン始動時には負圧量が０であるため、負圧制御弁21
に付与される負圧は無く、第２ジエツトニードル20はエ
ンリツチジエツト19を開く方向に付勢される。このた
め、図示しないガバナーより供給される燃料は、燃料供
給通路15及び補助通路18から吸気通路12に供給されるの
で、吸気通路12にて混合される混合気は濃くなる。従つ
て、エンジンの始動性が良くなる。

同様のことは、図示のとおりエンジン回転数の低い状
態や、エンジン回転数が高くてもスロツトルバルブ14の
開度が大きい。即ち高負荷時にもみられる。従つて、特
に高負荷時の大出力が必要な場合にも、燃料は多量に供
給される。

一方、エンジン回転数が高くスロツトルバルブ14の開
度の小さい、即ち低負荷時には負圧制御弁21に付与され
る負荷は大きく、第２ジエツトニードル20はエンリツチ
ジエツト19を閉じる方向に付勢される。このため、図示
しないガバナーより供給される燃料は、燃料供給通路15
よりのみ吸気通路12に供給されるので、吸気通路12にて
混合される混合気は薄くなり、希薄燃焼が達成される。
従つて、図示しないエンジンから排出される有害物質は
少なくなり、郊害防止が図られる。

〔考案の効果〕

上述したように、本考案のガスエンジン用ミキサーを
使用することにより、通常運転時には希薄燃焼が可能と
なり、エンジン始動時や高負荷時には十分な燃料を供給
でき、始動性向上や高出力化が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例のガスエンジン用ミキサーの断
面図を示す。第２図は、ガスエンジン用ミキサーの負圧
特性図を示す。 10……ガスエンジン用ミキサー、12……吸気通路、13…
…突起部、14……スロツトルバルブ、15……燃料供給通
路、16……メインジエツト、18……補助通路、19……サ
ブジエツト、21……負圧制御弁、22……導入孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】吸気通路と、該吸気通路の途中に直列に配
   列された突起部及びスロットルバルブと、該突起部より
   前記吸気通路に燃料を供給する燃料供給通路と、該燃料
   供給通路の途中に配設されたメインジェットとを有する
   ガスエンジンにおいて、前記吸気通路における前記スロ
   ットルバルブを中心として前記突起部と対称位置に形成
   された導入孔を有し、前記燃料供給通路の途中に配設さ
   れたメインジェットよりも上流側から分岐した補助通路
   に配設されたサブジェットを、前記導入孔から付与され
   る負圧により作動する負圧制御弁が開閉するガスエンジ
   ン用ミキサー。