JPH08245960A - 液晶組成物 - Google Patents

液晶組成物

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JPH08245960A
JPH08245960A JP223396A JP223396A JPH08245960A JP H08245960 A JPH08245960 A JP H08245960A JP 223396 A JP223396 A JP 223396A JP 223396 A JP223396 A JP 223396A JP H08245960 A JPH08245960 A JP H08245960A
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JP
Japan
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liquid crystal
nematic liquid
crystal composition
chiral
chiral nematic
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JP223396A
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English (en)
Inventor
Haruyoshi Takatsu
晴義 高津
Hiroshi Hasebe
浩史 長谷部
Kiyobumi Takeuchi
清文 竹内
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 光学活性基及び少なくとも2つの6員環を有
する液晶性骨格を部分構造として有する環状アルコー
ル、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物のアクリル
酸エステルである単官能重合性カイラルモノマー及び非
重合性ネマチック液晶化合物を含有するカイラルネマチ
ック液晶組成物において、固有ピッチが0.5〜60ミ
クロンであり、カイラルネマチック相−等方性液体相の
相転移温度が70℃以上であることを特徴とするカイラ
ルネマチック液晶組成物。 【効果】 このカイラルネマチック液晶組成物は、不斉
炭素を有する単官能重合性カイラルモノマーを含有して
おり、また、固有ピッチは広い温度にわたって調製可能
であり、保存安定性にも優れる。従って、液晶組成物中
に含有される重合性モノマーを重合させて作製する液晶
表示素子に非常に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時計、電卓、電子
手帳、ラップトップコンピューター、コンピューター端
末等の各種の液晶表示装置として利用される液晶表示素
子に用いる液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶表示素子に用いられる液晶素
子として、TN(ツイステッド・ネマチック)型液晶表
示素子やSTN(スーパー・ツイステッド・ネマチッ
ク)型液晶表示素子が広く用いられている。しかしなが
ら、これらの液晶表示素子は、偏光板を構成部材として
用いているため、光の利用効率が悪く、表示を明るくす
ることに限界がある。
【0003】従って、明るい表示を得るためには消費電
力の大きいバックライトを具備させる必要があるが、こ
れにより液晶表示素子の長所である低消費電力性を損な
ってしまうという問題があった。
【0004】上記の問題を解決し、且つ低電圧で駆動で
きる液晶表示素子を実現する技術として本発明者らは先
に、不斉炭素を有する重合性カイラルモノマーを含有し
てなるカイラルネマチック液晶材料を用い、前記重合性
カイラルモノマーを重合させて作製した液晶表示素子を
見い出した。
【0005】しかしながら、この液晶表示素子の特性
は、使用するカイラルネマチック液晶材料の固有ピッ
チ、重合性カイラルモノマーの濃度に依存するため、こ
れらを任意に調整する必要があった。また、信頼性の高
い液晶表示素子を作製するためには、カイラルネマチッ
ク液晶に含有される重合性カイラルモノマーが、保存時
間の経過とともに析出することのないよう、重合性カイ
ラルモノマーと液晶材料の他の成分との相溶性が良好で
ある必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は光学活性基及
び重合性カイラルモノマーを含有するカイラルネマチッ
ク液晶組成物において、その固有ピッチ及び重合性カイ
ラルモノマーの濃度を任意に調整可能で、且つ重合性カ
イラルモノマーと液晶材料の他の成分との相溶性が良好
なカイラルネマチック液晶組成物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決する手段について鋭意検討した結果、かかる課題
が特定の単官能重合性カイラルモノマーを含有させるこ
とによって解決できることを見いだし、本発明を提供す
るに到った。
【0008】即ち、光学活性基及び少なくとも2つの6
員環を有する液晶性骨格を部分構造として有する環状ア
ルコール、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物のア
クリル酸エステルである単官能重合性カイラルモノマー
及び非重合性ネマチック液晶化合物を含有するカイラル
ネマチック液晶組成物において、固有ピッチが0.5〜
60ミクロンであり、カイラルネマチック相−等方性液
体相の相転移温度が70℃以上であることを特徴とする
カイラルネマチック液晶組成物を提供し、上記液晶組成
物において、好ましくは非重合性ネマチック液晶化合物
を少なくとも4種含有することを特徴とするカイラルネ
マチック液晶組成物である。
【0009】本発明の液晶組成物は、組成物中に含有す
る重合性カイラルモノマーを重合させて作製する液晶表
示素子において有効な液晶材料であり、含有される重合
性カイラルモノマーはアクリル酸エステルであるので、
メタクリル酸エステルと比較して重合速度が速く、従っ
て、本発明の液晶組成物を用いた場合、光の照射時間が
短くて済むため液晶材料の光による劣化を防ぐことがで
きるものである。
【0010】このようなカイラルネマチック液晶組成物
は、例えば重合性を有していない液晶材料に前記の単官
能重合性カイラルモノマーを添加する方法によって製造
することができる。
【0011】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明のカイラルネマチック液晶組成物に含有される単官能
重合性カイラルモノマー(以下、本発明に係わる重合性
カイラルモノマー)は、一般式(I)
【0012】
【化6】
【0013】(式中、6員環A、B及びCはそれぞれ独
立的に、
【0014】
【化7】
【0015】を表わし、nは0又は1の整数を表わし、
mは1から4の整数を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独
立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−O
CH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−C
H=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−CH
2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2
CHCH2CH2−又は−CH2CH2CH=CH−を表わ
し、Y3は単結合、−O−、−COO−、−OCO−、
−OCOO−を表わし、Rは炭素原子数3〜18の光学
活性な炭化水素基を表わす。)で表わされる単官能重合
性カイラルモノマーであることが好ましく、更に、Rが
【0016】
【化8】
【0017】のいずれかであることが好ましく、特に、
【0018】
【化9】
【0019】であることが好ましい。また、このときn
は0であることが好ましく、Y1及びY3が共に−COO
−であることが更に好ましい。
【0020】更には、一般式(I)において、6員環A
及びBは共に
【0021】
【化10】
【0022】であることが好ましい。本発明に係わる単
官能重合性カイラルモノマーは、前述の一般式(I)に
おける6員環A、B及びCと連結基Y1及びY2からなる
剛直な液晶性骨格を有しているため、カイラルネマチッ
ク液晶材料の他の液晶材料との相溶性が良好であるとい
う特徴を有する。そのためカイラルネマチック液晶材料
中に比較的高い濃度で重合性カイラルモノマーを含有さ
せても、析出しにくく、固有ピッチの調整も容易に行な
えるという利点も有する。
【0023】本発明に係わる単官能重合性カイラルモノ
マーは、その化合物自体が液晶性を示しても、示さなく
てもよく、組成物全体としてカイラルネマチック相を示
せばよい。
【0024】また、本発明に係わる単官能重合性カイラ
ルモノマー化合物の不斉炭素の絶対配置は(S)体、
(R)体のどちらを用いてもよく、組成物全体として誘
起される螺旋構造の向きが右巻きか左巻きかのどちらが
好ましいかによって適宜選択すればよい。
【0025】ここで、本発明に係わる単官能重合性カイ
ラルモノマーの代表的なものの例を示すが、本発明で使
用することができる単官能重合性カイラルモノマーは、
これらの化合物に限定されるものではない。
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】また、本発明に係わる単官能重合性カイラ
ルモノマーは、単独で用いても、2種以上の化合物を混
合して用いてもよい。これらの重合性カイラル化合物の
カイラルネマチック液晶組成物中における濃度は、0.
1〜10重量%の範囲にあることが好ましく、2〜7重
量%の範囲にあることが特に好ましい。
【0030】本発明のカイラルネマチック液晶組成物
は、上記のような単官能重合性カイラルモノマーを重合
性を有していない液晶材料に添加して製造される。従っ
て本発明のカイラルネマチック液晶組成物に含有される
液晶材料としては、組成物全体としてカイラルネマチッ
ク液晶相を示す限り、通常この技術分野で液晶材料と認
識されるネマチック液晶材料、コレステリック液晶材
料、スメクチック液晶材料、カイラルスメクチック液晶
材料等の材料を、単独又は混合して特に制限なく用いる
ことができる。
【0031】また、本発明のカイラルネマチック液晶組
成物に含有される重合性を有していない液晶材料は、単
一の液晶性化合物であっても、2種以上の液晶化合物を
含有していても良いが、全体として正の誘電率異方性を
有するものが好ましい。
【0032】このような液晶材料に用いることができる
液晶化合物としては、例えば、4−置換安息香酸4’−
置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボ
ン酸4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキ
サンカルボン酸4’−置換ビフェニルエステル、4−
(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸
4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘ
キシル)安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−
(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4’−置換シクロ
ヘキシルエステル、4−置換4’−置換ビフェニル、4
−置換フェニル4’−置換シクロヘキサン、4−置換
4”−置換ターフェニル、4−置換ビフェニル4’−置
換シクロヘキサン、2−(4−置換フェニル)−5−置
換ピリジン等を挙げることができる。特に好ましいの
は、これらの化合物の中でも、少なくとも分子の一方の
末端にシアノ基又はフッ素原子を有する化合物である。
【0033】また、本発明のカイラルネマチック液晶組
成物には、二色性色素を含有していてもよい。使用する
ことができる二色性色素は、アゾ系、アゾキシ系、アン
トラキノン系、ペリレン系等があり、これらの色素を単
独又は混合して用いることができる。このような二色性
色素としては、例えば、「LSY−116」、「LSR
−401」、「LSR−406」、「LSR−42
6」、「LSB−278」、「LSB−350」(以
上、三菱化学株式会社製)、「SI−209」、「M−
710」、「M−361」、「M−86」、「M−61
8」、「SI−252」、「M−777」、「M−37
0」、「M−137」、「M−141」、「M−43
8」、「M−412」、「M−34」、「M−43
0」、「M−406」、「S−301」、「S−30
4」、「M−676」(以上、三井東圧株式会社製)等
を挙げることができる。
【0034】また本発明のカイラルネマチック液晶組成
物には、光学活性基を有する重合性カイラルモノマーの
他に、光学活性基を有さない重合性液晶材料を添加して
もよい。このような重合性を有する液晶材料としては
【0035】
【化14】
【0036】
【化15】
【0037】(上記中、シクロヘキサン環はトランスシ
クロヘキサン環を表わし、また相転移温度スキームのC
は結晶相、Nはネマチック相、Sはスメクチック相、I
は等方性液体相を表わし、数字は相転移温度を表わ
す。)で表わされる化合物を挙げることができる。これ
らの化合物は単独又は2種以上の化合物を混合して用い
てもよいが、カイラルネマチック液晶組成物中の総量が
0〜10重量%の範囲になるように使用することが好ま
しい。
【0038】更に本発明のカイラルネマチック液晶組成
物には、光学活性基を有する重合性カイラルモノマーの
他に、液晶材料ではなく、重合性を有する高分子形成性
モノマー、あるいは高分子形成性オリゴマーを添加して
もよい。このような高分子形成性モノマー、あるいは高
分子形成性オリゴマーとしてはアクリレート化合物であ
れば特に制限なく用いることができるが、これらの化合
物の添加量が増えると、組成物全体としての液晶性が失
われる傾向があるので、その添加量は5重量%以下の範
囲にあることが好ましい。
【0039】更に本発明のカイラルネマチック液晶組成
物には、重合性カイラルモノマーの重合反応性を向上さ
せることを目的として、光重合開始剤や増感剤を添加し
てもよい。ここで使用することができる光重合開始剤と
しては、例えば公知のベンゾインエーテル類、ベンゾフ
ェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類等か
ら選択して使用することができる。またその添加量は、
組成物に含有される重合性カイラルモノマーに対して、
10重量%以下の範囲にあることが好ましく、5重量%
以下の範囲にあることが特に好ましい。
【0040】また本発明のカイラルネマチック液晶組成
物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を
添加してもよい。ここで使用することができる安定剤と
しては、例えば公知のヒドロキノン、ヒドロキノンモノ
アルキルエーテル類、第三ブチルカテコール等から選択
して使用することができる。またその安定剤の添加量
は、組成物に含有される重合性カイラルモノマーに対し
て、0.05重量%以下の範囲にあることが好ましい。
【0041】本発明のカイラルネマチック液晶組成物の
固有ピッチは、0.5〜120ミクロンの範囲に調整す
ることが好ましく、0.5〜60ミクロンの範囲に調整
することが更に好ましく、0.5〜15ミクロンの範囲
に調整することが最も好ましい。このような固有ピッチ
の調整は、上記の重合性カイラルモノマーの濃度を変化
させることによって行うことができるが、重合性を有し
ていないカイラル化合物を補助的に添加することによっ
て行ってもよい。ここで使用することができる重合性を
有していないカイラル化合物としては、通常液晶の技術
分野でよく用いられているカイラル化合物を用いること
ができ、そのような化合物としては例えば、「CB−1
5」、「C−15」(以上、BDH社製)、「CM−2
1」、「CM−22」、「CM−19」、「CM−2
0」、「CM」(以上、チッソ社製)、「S108
2」、「S−811」、「R−811」(以上、メルク
社製)等を挙げることができる。
【0042】本発明のカイラルネマチック液晶組成物
は、上記のように重合性カイラルモノマーを含有するこ
とを特徴とし、紫外線などの光、あるいは熱的なエネル
ギー等を与えることにより、含有する重合性カイラルモ
ノマーを重合させて用いる液晶組成物である。
【0043】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に
具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。 (実施例1)ネマチック液晶組成物(A)
【0044】
【化16】
【0045】(式中、シクロヘキサン環はトランスシク
ロヘキサン環を表わす。)を調製した。この液晶組成物
(A)のネマチック−等方性液体相転移温度は92.4
℃であった。
【0046】このネマチック液晶組成物(A)99重量
部及び式(a)
【0047】
【化17】
【0048】(式中、不斉炭素の絶対配置は(S)体で
ある。)の化合物1重量部からなるネマチック液晶組成
物(B)を調製した。このネマチック液晶組成物(B)
の固有ピッチを測定したところ、左巻きの5.2ミクロ
ンであり、カイラルネマチック液晶相が得られているこ
とが確かめられた。カイラルネマチック相−等方性液体
相転移温度は90.7℃であった。また室温で保存して
も結晶の析出は観察されず、安定なカイラルネマチック
液晶組成物が得られた。 (実施例2)実施例1で得たネマチック液晶組成物
(A)99.75重量部と式(b)
【0049】
【化18】
【0050】(式中、不斉炭素の絶対配置は(S)体で
ある。)の化合物0.25重量部からなるネマチック液
晶組成物(C)を調製した。このネマチック液晶組成物
(C)の固有ピッチを測定したところ、右巻きの59ミ
クロンであり、カイラルネマチック液晶相が得られてい
ることが確かめられた。カイラルネマチック相−等方性
液体相転移温度は92.1℃であった。また室温で保存
しても結晶の析出は観察されず、安定なカイラルネマチ
ック液晶組成物が得られた。 (実施例3)実施例1で得たネマチック液晶組成物
(A)97.5重量部と式(c)
【0051】
【化19】
【0052】(式中、不斉炭素の絶対配置は(S)体で
ある。)の化合物2.5重量部からなるネマチック液晶
組成物(D)を調製した。このネマチック液晶組成物
(D)の固有ピッチを測定したところ、左巻きの2.3
ミクロンであり、カイラルネマチック液晶相が得られて
いることが確かめられた。カイラルネマチック相−等方
性液体相転移温度は87.9℃であった。また室温で保
存しても結晶の析出は観察されず、安定なカイラルネマ
チック液晶組成物が得られた。 (実施例4)ネマチック液晶組成物「DLC−4300
1」(ロディック社製)95.2重量部と式(a)
【0053】
【化20】
【0054】(式中、不斉炭素の絶対配置は(S)体で
ある。)の化合物4.8重量部からなるネマチック液晶
組成物(E)を調製した。このネマチック液晶組成物
(E)の固有ピッチを測定したところ、左巻きの2ミク
ロンであり、カイラルネマチック液晶相が得られている
ことが確かめられた。カイラルネマチック相−等方性液
体相転移温度は83.0℃であった。また室温で保存し
ても結晶の析出は観察されず、安定なカイラルネマチッ
ク液晶組成物が得られた。 (実施例5)ネマチック液晶組成物「DLC−4300
1」(ロディック社製)98.5重量部と式(c)
【0055】
【化21】
【0056】(式中、不斉炭素の絶対配置は(S)体で
ある。)の化合物1.5重量部からなるネマチック液晶
組成物(F)を調製した。このネマチック液晶組成物
(F)の固有ピッチを測定したところ、左巻きの6ミク
ロンであり、カイラルネマチック液晶相が得られている
ことが確かめられた。カイラルネマチック相−等方性液
体相転移温度は88.1℃であった。また室温で保存し
ても結晶の析出は観察されず、安定なカイラルネマチッ
ク液晶組成物が得られた。 (実施例6)ネマチック液晶組成物「DLC−4300
2」(ロディック社製)90重量部と式(a)
【0057】
【化22】
【0058】(式中、不斉炭素の絶対配置は(R)体で
ある。)の化合物10重量部からなるネマチック液晶組
成物(G)を調製した。このネマチック液晶組成物
(G)の固有ピッチを測定したところ、右巻きの1ミク
ロンであり、カイラルネマチック液晶相が得られている
ことが確かめられた。カイラルネマチック相−等方性液
体相転移温度は75.5℃であった。また室温で保存し
ても結晶の析出は観察されず、安定なカイラルネマチッ
ク液晶組成物が得られた。 (実施例7)ネマチック液晶組成物「DLC−4300
2」(ロディック社製)98.3重量部と式(b)
【0059】
【化23】
【0060】(式中、不斉炭素の絶対配置は(S)体で
ある。)の化合物1.7重量部からなるネマチック液晶
組成物(H)を調製した。このネマチック液晶組成物
(H)の固有ピッチを測定したところ、右巻きの15ミ
クロンであり、カイラルネマチック液晶相が得られてい
ることが確かめられた。カイラルネマチック相−等方性
液体相転移温度は90.0℃であった。また室温で保存
しても結晶の析出は観察されず、安定なカイラルネマチ
ック液晶組成物が得られた。 (実施例8)実施例1において、式(a)のカイラル化
合物に代えて、式(b)から(u)
【0061】
【化24】
【0062】
【化25】
【0063】
【化26】
【0064】の各々のカイラル化合物を用いた以外は実
施例1と同様にして、カイラルネマチック液晶組成物を
調整した。得られた組成物は各々室温で保存しても結晶
は観察されず、安定なカイラルネマチック液晶組成物が
得られた。 (実施例9)実施例4において、式(a)のカイラル化
合物に代えて、式(b)から(u)の各々のカイラル化
合物を用いた以外は実施例4と同様にして、カイラルネ
マチック液晶組成物を調整した。得られた組成物は各々
室温で保存しても結晶は観察されず、安定なカイラルネ
マチック液晶組成物が得られた。 (実施例10)実施例6において、式(a)のカイラル
化合物に代えて、式(b)から(u)の各々のカイラル
化合物を用いた以外は実施例6と同様にして、カイラル
ネマチック液晶組成物を調整した。得られた組成物は各
々室温で保存しても結晶は観察されず、安定なカイラル
ネマチック液晶組成物が得られた。
【0065】以上の実施例より、本発明のカイラルネマ
チック液晶組成物は、その固有ピッチを広い範囲にわた
って調整可能であり、且つ保存安定性に優れていること
は明かである。
【0066】
【発明の効果】本発明のカイラルネマチック液晶組成物
は、不斉炭素を有する単官能重合性カイラルモノマーを
含有しており、またその固有ピッチを広い温度範囲にわ
たって調製可能であり、且つ保存安定性に優れる。
【0067】従って、液晶組成物中に含有される重合性
カイラルモノマーを重合させて作製する液晶表示素子に
非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/20 C09K 19/20 19/30 19/30 19/34 19/34 19/38 19/38 19/60 9279−4H 19/60 A 9279−4H C 9279−4H Z G02F 1/13 500 G02F 1/13 500

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学活性基及び少なくとも2つの6員環
    を有する液晶性骨格を部分構造として有する環状アルコ
    ール、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物のアクリ
    ル酸エステルである単官能重合性カイラルモノマー及び
    非重合性ネマチック液晶化合物を含有するカイラルネマ
    チック液晶組成物において、固有ピッチが0.5〜60
    ミクロンであり、カイラルネマチック相−等方性液体相
    の相転移温度が70℃以上であることを特徴とするカイ
    ラルネマチック液晶組成物。
  2. 【請求項2】 非重合性ネマチック液晶化合物を少なく
    とも4種含有することを特徴とする請求項1記載のカイ
    ラルネマチック液晶組成物。
  3. 【請求項3】 単官能重合性カイラルモノマーが、一般
    式(I) 【化1】 (式中、6員環A、B及びCはそれぞれ独立的に、 【化2】 を表わし、nは0又は1の整数を表わし、mは1から4
    の整数を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、単結
    合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−C
    OO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−
    CF=CF−、−(CH24−、−CH2CH2CH2
    −、−OCH2CH2CH2−、−CH2=CHCH2CH2
    −又は−CH2CH2CH=CH−を表わし、Y3は単結
    合、−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−を
    表わし、Rは炭素原子数3〜18の光学活性な炭化水素
    基を表わす。)で表わされる化合物であることを特徴と
    する請求項1又は2記載のカイラルネマチック液晶組成
    物。
  4. 【請求項4】 一般式(I)において、Rが 【化3】 のいずれかであることを特徴とする請求項3記載のカイ
    ラルネマチック液晶組成物。
  5. 【請求項5】 一般式(I)において、Rが 【化4】 であることを特徴とする請求項3記載のカイラルネマチ
    ック液晶組成物。
  6. 【請求項6】 一般式(I)において、nは0であるこ
    とを特徴とする請求項4又は5記載のカイラルネマチッ
    ク液晶組成物。
  7. 【請求項7】 一般式(I)において、Y1及びY3は共
    に−COO−であることを特徴とする請求項6記載のネ
    マチック液晶組成物。
  8. 【請求項8】 一般式(I)において、6員環A及びB
    は共に 【化5】 であることを特徴とする請求項7記載のカイラルネマチ
    ック液晶組成物。
  9. 【請求項9】 単官能重合性カイラルモノマーの濃度が
    0.1〜10重量%の範囲にあることを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のカイラルネ
    マチック液晶組成物。
  10. 【請求項10】 二色性色素を含有することを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の
    カイラルネマチック液晶組成物。
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